JPH11199827A - 水性被覆組成物 - Google Patents

水性被覆組成物

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JPH11199827A
JPH11199827A JP465398A JP465398A JPH11199827A JP H11199827 A JPH11199827 A JP H11199827A JP 465398 A JP465398 A JP 465398A JP 465398 A JP465398 A JP 465398A JP H11199827 A JPH11199827 A JP H11199827A
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JP
Japan
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epoxy resin
bisphenol
resin
type epoxy
coating composition
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JP465398A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kikura
康男 亀倉
Ichiro Yoshihara
一郎 吉原
Sumio Noda
純生 野田
Masahiro Murata
正博 村田
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性、耐食性、耐膜残り性に優れ、しかも
密着性、耐レトルト性、衛生性、フレーバー性等の塗膜
性能にも優れた塗膜を形成し得る水性被覆組成物を得
る。 【解決手段】 エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含
有アクリル樹脂(B)とを反応させてなるアクリル変性
エポキシ樹脂が中和されて水性媒体中に分散されてなる
水性被覆組成物において、該エポキシ樹脂(A)が、数
平均分子量4,000〜30,000で、かつエポキシ
当量3,000〜12,000であるビスフェノールA
型エポキシ樹脂(a)と、数平均分子量4,000〜3
0,000で、かつエポキシ当量3,000〜15,0
00であるビスフェノールF型エポキシ樹脂(b)との
混合物であることを特徴とする水性被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性被覆組成物、
なかでも食用缶の内面を被覆するのに有用な缶内面水性
被覆組成物に関し、特に缶蓋の製蓋加工における加工
性、耐食性、耐膜残り性に優れ、しかも密着性、耐レト
ルト性、衛生性、フレーバー性等の性能においても優れ
た塗膜を形成し得る水性被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】缶内面用塗料は、近年、
作業衛生面や環境保全対策、さらに火災に対する安全性
の観点などから水性塗料が幅広く使用され始めている。
これらの缶内面塗料は、例えば、特公昭63−4193
4号公報、特公昭59−37026号公報及び特開平6
−329974号公報等に主として、エポキシ樹脂とカ
ルボキシル基含有アクリル樹脂とのエステル化反応生成
物を樹脂成分とする水性塗料として開示されている。
【0003】これら従来の水性塗料をイージー・オープ
ン・エンド等の缶蓋に適用しようとする場合、厳しい加
工に耐え得る塗膜を形成可能なものとするために、エポ
キシ樹脂として高分子量のものを使用する等の方法が行
われている。
【0004】しかしながら、この方法は、確かに加工性
の改善という点で効果は認められるものの、素材への塗
膜の密着性が低下することもあって、缶蓋のプルトップ
タブやステイオンタブなどのタブ部を、引上げや押し下
げにより開口させた際に缶蓋の塗膜が開口部どおりにき
れいに切れずに、塗膜の一部が剥離する、耐膜残り性い
わゆる耐フェザリング性の劣化を起したり、耐食性など
が劣るという欠点があった。
【0005】本発明の目的は、缶蓋の製蓋加工のような
厳しい加工に対する加工性、耐食性、耐膜残り性に優
れ、しかも密着性、耐レトルト性、衛生性、フレーバー
性等の缶内面用塗膜に要求される性能にも優れた塗膜を
形成し得る水性被覆組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂と
して高分子量のビスフェノールA型エポキシ樹脂と高分
子量のビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物を用
い、この混合エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アクリ
ル樹脂とを反応させてなるアクリル変性エポキシ樹脂を
中和、水性媒体中に分散させた水性被覆組成物により、
上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに
至った。
【0007】即ち、本発明は、エポキシ樹脂(A)とカ
ルボキシル基含有アクリル樹脂(B)とを反応させてな
るアクリル変性エポキシ樹脂が中和されて水性媒体中に
分散されてなる水性被覆組成物において、該エポキシ樹
脂(A)が、数平均分子量4,000〜30,000
で、かつエポキシ当量3,000〜12,000である
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)と、数平均分子
量4,000〜30,000で、かつエポキシ当量3,
000〜15,000であるビスフェノールF型エポキ
シ樹脂(b)との混合物であることを特徴とする水性被
覆組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明組成物において、アクリル
変性エポキシ樹脂の製造に用いられるエポキシ樹脂
(A)としては、下記ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(a)とビスフェノールF型エポキシ樹脂(b)との両
者が混合使用される。
【0009】ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)としては、数平
均分子量が4,000〜30,000、好ましくは1
0,000〜30,000の範囲内であり、かつエポキ
シ当量が3,000〜12,000、好ましくは6,0
00〜12,000の範囲内のものが使用される。。数
平均分子量が4,000未満となると加工性や衛生性が
劣る傾向があり、一方、30,000を越えると水性媒
体中での分散性が劣る傾向がある。
【0010】上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(a)はビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの一
段重合法によって得ることができ、またエポキシ当量が
比較的低いビスフェノールA型エポキシ樹脂にビスフェ
ノールAを付加させる二段重合法によっても得ることが
できる。
【0011】上記エポキシ当量が比較的低いビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量約140
〜約2,000のものが一般的であり、その市販品とし
ては例えば、油化シェルエポキシ社製の、エピコート8
28EL、エピコート1001、エピコート1004、
エピコート1007;旭チバ社製の、アラルダイトAE
R250、アラルダイトAER260、アラルダイトA
ER6071、アラルダイトAER6004、アラルダ
イトAER6007;三井化学社製のエポミックR14
0、エポミックR301、エポミックR304、エポミ
ックR307、旭電化社製のアデカレジンEP−410
0、アデカレジンEP−5100等を挙げることができ
る。
【0012】本発明におけるビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(a)の市販品としては、例えば、油化シェルエ
ポキシ社製のエピコート1010、エピコート1256
B40等を挙げることができる。
【0013】また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(a)は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を二塩基酸
で変性したビスフェノールA型の変性エポキシ樹脂であ
ってもよい。この場合、二塩基酸と反応させるビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂としては、数平均分子量が2,
000〜8,000であり、かつエポキシ当量が1,5
00〜5,000の範囲内にあるものを好適に使用する
ことができる。また、上記二塩基酸としては、一般式
HOOC−(CH2 n −COOH (式中、nは1〜
12の整数を示す)で表される化合物、具体的にはコハ
ク酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン二酸等やヘキサヒドロフタル酸等が使用
でき、特にアジピン酸が好適に使用できる。
【0014】上記ビスフェノールA型の変性エポキシ樹
脂は、上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂と二塩基酸
との混合物を、例えばトリ−n−ブチルアミンなどのエ
ステル化触媒や有機溶剤の存在下で、反応温度120〜
180℃で、約1〜4時間反応を行うことによって得る
ことができる。
【0015】上記ビスフェノールA型の変性エポキシ樹
脂は、エポキシ樹脂の分子中に導入される二塩基酸分子
鎖が可塑成分として働き、密着性の向上を図ることがで
きるので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)が上
記変性エポキシ樹脂であると、得られる塗膜の加工性や
耐食性の向上に有利であることができる。
【0016】ビスフェノールF型エポキシ樹脂(b) ビスフェノールF型エポキシ樹脂(b)としては、数平
均分子量が4,000〜30,000、好ましくは6,
000〜30,000の範囲内であり、エポキシ当量が
3,000〜12,000、好ましくは5,000〜1
2,000の範囲内のものが使用される。数平均分子量
が4,000未満であると加工性や衛生性が劣る傾向が
あり、また、数平均分子量が30,000を越えると水
性媒体中での分散性が劣る傾向がある。
【0017】上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂
(b)は、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの
一段重合法によって得ることができ、またエポキシ当量
が比較的低いビスフェノールF型エポキシ樹脂にビスフ
ェノールFを付加させる方法によっても得ることができ
る。
【0018】上記エポキシ当量が比較的低いビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量約140
〜約2,000のものが一般的であり、市販品としては
例えば、油化シェルエポキシ社製の、エピコート80
7、エピコート806H、三井石油化学社製のエポミッ
クR−114、旭電化社製のアデカレジンEP−490
0、大日本インキ化学社製のエピクロン830(S)、
東都化成のエポトートYDF−170等を挙げることが
できる。
【0019】また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
(b)は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を二塩基酸
で変性した変性エポキシ樹脂であってもよい。この場
合、二塩基酸と反応させるビスフェノールF型エポキシ
樹脂としては、数平均分子量が2,000〜10,00
0であり、かつエポキシ当量が1,500〜8,000
の範囲内にあるものを好適に使用することができる。ま
た、上記二塩基酸としては、前記ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(a)の一種である、二塩基酸で変性したビ
スフェノールA型の変性エポキシ樹脂の製造に用いられ
る二塩基酸を使用することができる。
【0020】上記ビスフェノールF型の変性エポキシ樹
脂は、上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂と二塩基酸
との混合物を、例えばトリ−n−ブチルアミンなどのエ
ステル化触媒や有機溶剤の存在下で、反応温度120〜
180℃で、約1〜4時間反応を行うことによって得る
ことができる。
【0021】上記ビスフェノールF型の変性エポキシ樹
脂は、エポキシ樹脂の分子中に導入される二塩基酸分子
鎖が可塑成分として働き、密着性の向上を図ることがで
きるので、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(b)が上
記変性エポキシ樹脂であると、得られる塗膜の加工性や
耐食性の向上に有利であることができる。
【0022】本発明において、アクリル変性エポキシ樹
脂の製造に用いられるエポキシ樹脂(A)におけるビス
フェノールA型エポキシ樹脂(a)とビスフェノールF
型エポキシ樹脂(b)との配合割合は、(a)/(b)
の固形分重量比で10/90〜90/10、好ましくは
25/75〜70/30の範囲内であることが適当であ
る。(a)/(b)の配合割合が10/90より小さく
なると塗膜の耐レトルト性が劣る傾向があり、一方、
(a)/(b)の配合割合が90/10より大きくなる
と塗膜の密着性が低下し、耐食性が悪くなる傾向があ
る。
【0023】本発明において、上記エポキシ樹脂(A)
と反応させてアクリル変性エポキシ樹脂を製造するのに
用いられるカルボキシル基含有アクリル樹脂(B)(以
下、「アクリル樹脂(B)」と略称することがある)
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸、フマル酸などの重合性不飽和カルボン酸を必須モノ
マー成分とするアクリル共重合体である。この共重合体
は樹脂酸価130〜500mgKOH/gの範囲内にあ
ることが、水性媒体中での安定性、得られる塗膜の加工
性、耐レトルト性、フレーバー性等の観点から好まし
い。
【0024】上記アクリル樹脂(B)の重合に用いられ
る、重合性不飽和カルボン酸以外のその他のモノマー成
分としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレ
ート、n- ブチル(メタ)アクリレート、i- ブチル
(メタ)アクリレート、t- ブチル(メタ)アクリレー
ト、2- エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)
アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素原
子数1〜15のアルキルエステル;シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
ト;スチレン、α- メチルスチレン、ビニルトルエンな
どの芳香族ビニル系単量体;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシアミル(メタ)アクリレート及びヒドロキシヘキ
シル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート、並びにヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレート1モルに対してε−カプロラクトンを1〜5モ
ルを開環付加反応させてなる、水酸基を有するカプロラ
クトン変性アルキル(メタ)アクリレートなどの水酸基
含有重合性不飽和単量体;アクリルアミド、メタアクリ
ルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−
n−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イ
ソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−sec−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert
- ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアクリル
アミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、酢酸ビニル、エチレン、ブタジエンなど挙げるこ
とができる。
【0025】上記アクリル樹脂(B)は、上記重合性不
飽和カルボン酸と上記その他のモノマー成分とのモノマ
ー混合物を、例えば有機溶剤中にて、ラジカル重合開始
剤又は連鎖移動剤の存在下で80〜150℃で1〜10
時間程度加熱し共重合させることによって得ることがで
きる。上記重合開始剤としては、有機過酸化物系、アゾ
系等が用いられ、有機過酸化物系では、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノ
エート、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、t−アミルパーオキシ2−エチル
ヘキサノエート等が挙げられ、アゾ系では、例えばアゾ
ビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニト
リル等が挙げられる。上記連鎖移動剤としては、α−メ
チルスチレンダイマー、メルカプタン類などが挙げられ
る。アクリル樹脂(B)の分子量は、特に限定されるも
のではないが、通常、数平均分子量1,500〜10
0,000、さらには2,000〜80,000の範囲
内であることが好ましい。
【0026】前記エポキシ樹脂(A)と上記カルボキシ
ル基含有アクリル樹脂(B)との反応は、例えば、有機
溶剤中にてエステル化触媒、例えばトリエチルアミン、
ジメチルエタノールアミンなどの第3級アミン類やトリ
フェニルフォスフィンなどの第4級塩化合物の存在下、
80〜120℃程度で0.5〜8時間程度加熱して、エ
ステル化させることによって行うことができ、これによ
ってアクリル変性エポキシ樹脂を得ることができる。
【0027】上記反応におけるエポキシ樹脂(A)とア
クリル樹脂(B)との配合割合は、塗装作業性や塗膜性
能に応じて適宜選択すればよいが、樹脂(A)/樹脂
(B)の固形分重量比で、通常、60/40〜90/1
0、さらには70/30〜90/10の範囲内であるこ
とが望ましい。
【0028】上記エステル化反応によって得られるアク
リル変性エポキシ樹脂は、酸価15〜100mgKOH
/gの範囲内であることが、水性媒体中での分散安定
性、得られる塗膜の耐水性などの点から好ましく、また
実質的にエポキシ基を有さないことが貯蔵安定性の点か
ら好ましい。
【0029】上記アクリル変性エポキシ樹脂は、水性媒
体中に中和、分散されるが、中和に用いられる中和剤と
しては、アミン類やアンモニアが好適に使用される。上
記アミン類の代表例としては、例えば、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等が挙げら
れる。中でも特にトリエチルアミン、ジメチルエタノー
ルアミンが好適である。アクリル変性エポキシ樹脂の中
和程度は、特に限定されるものではないが、樹脂中のカ
ルボキシル基に対して通常0.3〜2.0当量中和の範
囲であることが望ましい。
【0030】アクリル変性エポキシ樹脂が分散せしめら
れる上記水性媒体は、水のみであってもよいし、水と有
機溶剤との混合物であってもよい。この有機溶剤として
は、アクリル変性エポキシ樹脂の水性媒体中での安定性
に支障を来さない、水と混合しうる有機溶媒である限
り、従来公知のものをいずれも使用できる。上記有機溶
媒としては、アルコール系溶剤、セロソルブ系溶剤およ
びカルビトール系溶剤などが好ましい。この有機溶剤の
具体例としては、n−ブタノールなどのアルコール系溶
剤;エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルなどのセロソルブ系溶剤;ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルなどのカルビトール系溶剤等
を挙げることができる。また有機溶剤としては、上記以
外の水と混合しない不活性有機溶剤もアクリル変性エポ
キシ樹脂の水性媒体中での安定性に支障を来さない範囲
で使用可能であり、この有機溶剤としては、例えばトル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素系、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル系、メチルエチルケトン等のケト
ン系を挙げることができる。本発明の水性被覆組成物に
おける有機溶剤の量は、環境保護の観点などから水性媒
体中50重量%以下の範囲であることが望ましい。
【0031】アクリル変性エポキシ樹脂を水性媒体中に
中和、分散するには、常法によれば良く、例えば中和剤
を含有する水性媒体中に撹拌下にアクリル変性エポキシ
樹脂を徐々に添加する方法、アクリル変性エポキシ樹脂
を中和剤によって中和した後、撹拌下にて、この中和物
に水性媒体を添加するか又はこの中和物を水性媒体中に
添加する方法などを挙げることができる。
【0032】本発明の水性被覆組成物は、アクリル変性
エポキシ樹脂が中和されて水性媒体中に分散された水性
樹脂組成物のみからなってもよいが、塗膜性能向上や塗
装性向上、加工時や輸送時の傷付き防止、臭気の改善な
どの目的で、この水性樹脂組成物に、必要に応じて、レ
ゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの架橋剤
樹脂、界面活性剤、ワックス、消泡剤、顔料、香料など
を適宜加えたものであってもよい。
【0033】本発明の水性被覆組成物は、種々の基材に
適用することができ、例えばアルミニウム板、ティンフ
リースチール、ブリキ板等の無処理の又は表面処理した
金属板、及びこれらの金属板にエポキシ系、ビニル系な
どのプライマー塗装を施した塗装金属板など、ならびに
これらの金属板や塗装金属板を缶などに加工した成型さ
れた金属板などを挙げることができる。
【0034】本発明の水性被覆組成物を基材に塗装する
方法としては、公知の各種の方法、例えばロールコータ
ー塗装、スプレー塗装、浸漬塗装や電着塗装等の塗装法
が適用でき、なかでもロールコーター塗装が好ましい。
本発明の水性被覆組成物の塗膜厚は、用途によって適宜
選択すればよいが、通常、乾燥塗膜厚で3〜20μm程
度となる範囲が適当である。塗装した塗膜の乾燥条件と
しては、通常、素材到達最高温度が150〜300℃と
なる条件で5秒〜30分間、さらには200〜280℃
で10秒〜50秒間の範囲が好ましい。
【0035】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を具体的に説明する。以下において、「部」及び
「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味す
る。
【0036】 製造例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a−1)の製造 (1)エピコート828EL(注1) 558部 (2)ビスフェノールA 329部 (3)テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.6部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下160℃で
反応を行った。反応はエポキシ当量で追跡し、約5時間
反応することにより数平均分子量約11,000、エポ
キシ当量約8,000のビスフェノールA型エポキシ樹
脂(a−1)を得た。
【0037】(注1)エピコート828EL:油化シェ
ルエポキシ社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エ
ポキシ当量約187、分子量約350を有する。
【0038】 製造例2 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a−2)の製造 (1)エピコート828EL 820部 (2)ビスフェノールA 455部 (3)テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.6部 (4)アジピン酸 11.6部 (5)トリ−nーブチルアミン 0.5部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下160℃で
約3時間反応を行い、数平均分子量約6,000、エポ
キシ当量約4,000のビスフェノールA型エポキシ樹
脂を得た。さらに(4)、(5)を仕込み、約2時間反
応させることにより、数平均分子量約13,000、エ
ポキシ当量約9,000のビスフェノールA型エポキシ
樹脂(a−2)を得た。
【0039】製造例3 ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(a−3)の製造 製造例2において、アジピン酸量を11.6部から1
4.7部に変更する以外は製造例2と同様に行い、数平
均分子量約20,000、エポキシ当量約11,000
のビスフェノールA型エポキシ樹脂(a−3)を得た。
【0040】 製造例4 ビスフェノールF型エポキシ樹脂(b−1)の製造 (1)エピコート806H(注2) 800部 (2)ビスフェノールF 448部 (3)テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.6部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下160℃で
反応を行った。反応はエポキシ当量で追跡し、約6時間
反応することにより数平均分子量約8,000、エポキ
シ当量約7,000のビスフェノールF型エポキシ樹脂
(b−1)を得た。
【0041】(注2)エピコート806H:油化シェル
エポキシ社製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポ
キシ当量約170、分子量約320を有する。
【0042】 製造例5 ビスフェノールF型エポキシ樹脂(b−2)の製造 (1)エピコート806H 800部 (2)ビスフェノールF 441部 (3)テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.6部 (4)アジピン酸 14.3部 (5)トリn−ブチルアミン 0.5部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下160℃で
約4時間反応を行い、数平均分子量約5,000、エポ
キシ当量約4,000のビスフェノールF型エポキシ樹
脂を得た。さらに(4)及び(5)を仕込み、約2時間
反応させることにより、数平均分子量約10,000、
エポキシ当量約10,000のビスフェノールF型エポ
キシ樹脂(b−2)を得た。
【0043】 製造例6 ビスフェノールF型エポキシ樹脂(b−3)の製造 (1)エピコート806H 800部 (2)ビスフェノールF 441部 (3)テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.9部 (4)アジピン酸 11.8部 (5)トリn−ブチルアミン 0.5部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下160℃で
約8時間反応を行い、数平均分子量約7,500、エポ
キシ当量約4,500のビスフェノールF型エポキシ樹
脂を得た。さらに(4)及び(5)を仕込み、約2時間
反応させることにより、数平均分子量約20,000、
エポキシ当量約11,000のビスフェノールF型エポ
キシ樹脂(b−3)を得た。
【0044】 製造例7 ビスフェノールF型エポキシ樹脂の製造(比較用) (1)エピコート806H 800部 (2)ビスフェノールF 410部 (3)テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.6部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下160℃で
反応を行った。反応はエポキシ当量で追跡し、約4時間
反応させることにより数平均分子量約3,000、エポ
キシ当量約2,000のビスフェノールF型エポキシ樹
脂(c−1)を得た。
【0045】 製造例8 カルボキシル基含有アクリル樹脂(B−1)の製造 (1)n−ブタノール 882部 (2)メタクリル酸 180部 (3)スチレン 180部 (4)アクリル酸エチル 240部 (5)t-ブチルパーオキシ-2- エチルヘキサノエート 18部 環流冷却管、温度計、モノマー流量調整器、撹拌機を装
着した四つ口フラスコに上記(1)を仕込み、窒素気流
下100℃に加熱し、(2)〜(5)の混合物を約3時
間を要して滴下し、滴下後さらに同温度で2時間撹拌を
続け、次いで室温まで冷却し固形分約40%のアクリル
樹脂溶液(B−1)を得た。得られた樹脂(固形分)は
酸価196mgKOH/g、数平均分子量約19,00
0を有していた。
【0046】 製造例9 フェノール樹脂溶液(P−1)の製造 (1)p−クレゾール 108部 (2)37%ホルムアルデヒド水溶液 216部 (3)25%水酸化ナトリウム水溶液 160部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下50℃にて
2時間反応させた後、100℃まで昇温し100℃でさ
らに1時間反応させ、塩酸で中和後、n−ブタノール/
キシレン=1/1の混合溶剤で抽出し60%のフェノー
ル樹脂溶液(P−1)を得た。得られた樹脂の1分子あ
たりの平均メチロール数は1.9個であった。
【0047】 実施例1 (1)製造例1で得たビスフェノールA型エポキシ樹脂(a−1) 25部 (2)製造例4で得たビスフェノールF型エポキシ樹脂(b−1) 60部 (3)製造例8で得たアクリル樹脂溶液(B−1) 37.5部 (4)ジエチレングリコールモノブチルエーテル 55.6部 (5)N,N−ジメチルアミノエタノール 3.7部 (6)脱イオン水 218部 (7)製造例7で得たフェノール樹脂溶液(P−1) 2部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(4)を仕込み、100℃に加熱し溶解
させた後、(5)を加え、この温度を保持し約2時間反
応を行い、樹脂酸価25mgKOH/gのアクリル変性
エポキシ樹脂溶液を得た。この樹脂溶液の温度を70℃
とし、(6)を徐々に加え水分散を行った。次いで過剰
の溶剤を除去するために減圧濃縮をして固形分約30%
の水性分散物を得た。この水性分散物に(7)を加え、
約30分撹拌して固形分約30%の水性被覆組成物を得
た。
【0048】実施例2〜7及び比較例1〜4 実施例1において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の
種類および量、並びにビスフェノールF型エポキシ樹脂
の種類および量を表1に示すとおりとする以外は実施例
1と同様に行って固形分約30%の各水性被覆組成物を
得た。
【0049】 実施例8 (1)エピコート1256B40(注3) 62.5部 (2)製造例5で得たビスフェノールF型エポキシ樹脂(b−2) 60部 (3)製造例8で得たアクリル樹脂溶液(B−1) 37.5部 (4)ジエチレングリコールモノブチルエーテル 18.1部 (5)N,N−ジメチルアミノエタノール 3.7部 (6)脱イオン水 218部 (7)製造例9で得たフェノール樹脂溶液(P−1) 2部 環流冷却管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコ
に上記(1)〜(4)を仕込み、85℃に加熱し溶解さ
せた後、(5)を加え、この温度を保持し約2時間反応
を行い、樹脂酸価25mgKOH/gのアクリル変性エ
ポキシ樹脂溶液を得た。この樹脂溶液の温度を70℃と
し、(6)を徐々に加え水分散を行った。次いで過剰の
溶剤を除去するために減圧濃縮をして固形分約30%の
水性分散物を得た。この水性分散物に(7)を加え、約
30分撹拌して固形分約30%の水性被覆組成物を得
た。
【0050】(注3)エピコート1256B40:油化
シェルエポキシ社製、数平均分子量約12,000で、
かつエポキシ当量約8,000のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂の溶液、固形分約40%。
【0051】表1における(注4)は下記の意味を有す
る。
【0052】(注4)エピコート1007:油化シェル
エポキシ社製、数平均分子量約2,900で、かつエポ
キシ当量約2,000のビスフェノールA型エポキシ樹
脂。
【0053】上記各実施例及び比較例で得た水性被覆組
成物について以下の方法により各種試験を行った。
【0054】試験板の作成 実施例及び比較例で得た各水性被覆組成物を、板厚0.
27mmのアルミニウム板(アルミ5182材)に、乾
燥塗膜重量が約120mg/100cm2 (乾燥膜厚で
約10μm)となるようロールコータ塗装を行い、コン
ベア搬送式の熱風乾燥炉内を通過させ焼き付けて試験板
とした。焼き付け条件は、素材到達最高温度240℃、
炉内通過時間20秒の条件とした。
【0055】得られた試験板について、加工性、加工部
耐食性、耐膜残り性、密着性、耐レトルト性、フレーバ
ー性、衛生性の各試験を下記試験方法に従って行った。
これらの試験結果を後記表1に示す。
【0056】試験方法 加工性:特殊ハゼ折り型デュポン衝撃試験器を用い、塗
膜面が外側になるように下部を2つ折りにした試験板の
折り曲げ部の間に厚さ0.3mmのアルミニウム板を1
枚挟み、試験器にセットし、接触面が平らな厚さ1kg
の鉄のおもりを高さ50cmから落下させて折り曲げ部
に衝撃を与えた後、折り曲げ先端部に6.5Vの電圧を
6秒間通過させた際の、折り曲げ先端部2mm幅の電流
値(mA)を測定し、その測定値により下記基準にて評
価した。 ◎:電流値が0.5mA未満、 ○:電流値が0.5mA以上1.0mA未満、 △:電流値が1.0mA以上5.0mA未満、 ×:電流値が5.0mA以上。
【0057】加工部耐食性:製蓋プレス機を用いて試験
板の製蓋加工を行った缶蓋を、リンゴ酸2部、クエン酸
2部及び食塩2部を脱イオン水100部に溶解した水溶
液を充填した缶胴に巻き締め、該製蓋加工された試験板
の塗膜面が内容物に浸漬された状態で50℃で5日間貯
蔵する。貯蔵後、この缶を切り開き、塗膜の状態を観察
した。評価は下記基準に従って行った。 ◎:缶蓋に全く変化が認められない、 ○:缶蓋に錆が認められないが、極くわずか変化が認め
られる、 △:缶蓋に少し錆が認められる、 ×:缶蓋に著しく錆が認められる。
【0058】耐膜残り性(耐フェザリング性):加工部
耐食性を評価する場合と同様にして試験塗板に製蓋加工
を行い、この缶蓋を100℃の沸騰水中に10分間浸漬
後、塗膜面を下側にした状態でその蓋の開口部を上方に
引き上げるように開口し、開口端部からの塗膜の剥離幅
を下記基準により評価した。 ◎:塗膜の最大剥離幅が0.2mm未満、 ○:塗膜の最大剥離幅が0.2mm以上で0.5mm未
満、 △:塗膜の最大剥離幅が0.5mm以上で1.0mm未
満、 ×:塗膜の最大剥離幅が1.0mm以上。
【0059】密着性:試験板の塗膜面にナイフを使用し
て約1.5mmの幅で、縦、横それぞれ11本の切目を
碁盤目状に入れ、碁盤目部に24mm幅のセロハン粘着
テープを密着させ、瞬時に剥離した時の碁盤目部の塗膜
の剥離程度を観察した。評価は下記基準に従って行っ
た。 ◎:全く剥離が認められない、 ○:ごくわずかに剥離が認められる、 △:かなり剥離が認められる、 ×:著しい剥離が認められる。
【0060】耐レトルト性:試験板を水に浸漬し、オー
トクレーブ中で125℃で30分間処理した塗膜の白化
状態を下記基準により評価した。 ◎:全く白化が認められない、 ○:ごくわずかに白化が認められる、 △:少し白化が認められる、 ×:著しく白化が認められる。
【0061】フレーバー性(風味保持性):試験板の塗
布面積:活性炭で処理した水道水が2cm2 :1ccの
比率となるように、試験板を耐熱ガラス製ボトルに入
れ、蓋をしてオートクレーブ中で125℃にて30分間
殺菌処理した後、内容液のフレーバーテストを実施す
る。
【0062】 ◎:全く変化が認められない、 ○:ごくわずかに変化が認められる、 △:かなり変化が認められる、 ×:著しい変化が認められる。
【0063】衛生性:試験板と活性炭処理した水道水と
を、試験板の塗装面積1cm2 に対して活性炭処理した
水道水の量が1ccとなる割合で、耐熱ガラス製ボトル
に入れ、蓋をしてオートクレーブ中にて125℃で30
分間処理を行い、処理後の内容液について食品衛生法記
載の試験法に準じて、過マンガン酸カリウムの消費量
(ppm)に基づき、衛生性を評価した。 ◎:消費量が1ppm未満、 ○:消費量が1ppm以上3ppm未満、 △:消費量が3ppm以上10ppm未満、 ×:消費量が10ppm以上。
【0064】
【表1】
【0065】
【発明の効果】本発明の主たる特徴は、ビスフェノール
型エポキシ樹脂(A)として、高分子量のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(a)と高分子量のビスフェノール
F型エポキシ樹脂(b)の混合物を用いる点にある。か
くして、本発明の組成物は以下に述べる如き種々の利点
を達成することができる。
【0066】樹脂骨格の異なるビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(a)とビスフェノールF型エポキシ樹脂
(b)を混合することで、塗膜の均一性がある程度低下
し、即ち膜切れしやすくなるため耐膜残り性が向上する
ものと考えられる。また、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂(b)はそのガラス転移温度が低く、軟質成分とし
て作用するので、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
(b)をビスフェノール型エポキシ樹脂(A)の一成分
として使用することにより、塗膜の密着性、ひいては耐
食性、および加工性に優れる。この密着性に優れる点も
耐膜残り性向上の一因である。さらには、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ
樹脂として、それぞれ高分子量であるものを用いること
で、耐レトルト性や衛生性、また、さらに良好な加工性
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 59/40 C08G 59/40 (72)発明者 村田 正博 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含
    有アクリル樹脂(B)とを反応させてなるアクリル変性
    エポキシ樹脂が中和されて水性媒体中に分散されてなる
    水性被覆組成物において、該エポキシ樹脂(A)が、数
    平均分子量4,000〜30,000で、かつエポキシ
    当量3,000〜12,000であるビスフェノールA
    型エポキシ樹脂(a)と、数平均分子量4,000〜3
    0,000で、かつエポキシ当量3,000〜15,0
    00であるビスフェノールF型エポキシ樹脂(b)との
    混合物であることを特徴とする水性被覆組成物。
  2. 【請求項2】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)
    が、数平均分子量2,000〜8,000で、かつエポ
    キシ当量1,500〜5,000であるビスフェノール
    A型の基材エポキシ樹脂を二塩基酸で変性してなる変性
    エポキシ樹脂である請求項1記載の水性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 ビスフェノールF型エポキシ樹脂(b)
    が、数平均分子量2,000〜10,000で、かつエ
    ポキシ当量1,500〜8,000であるビスフェノー
    ルF型の基材エポキシ樹脂を二塩基酸で変性してなる変
    性エポキシ樹脂である請求項1または2に記載の水性被
    覆組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂(A)におけるビスフェノ
    ールA型エポキシ樹脂(a)とビスフェノールF型エポ
    キシ樹脂(b)との配合割合が、(a)/(b)の固形
    分比で10/90〜90/10の範囲内である請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
  5. 【請求項5】 アクリル変性エポキシ樹脂の製造におけ
    るエポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル樹
    脂(B)との配合割合が、(A)/(B)の固形分比で
    60/40〜90/10である請求項1〜4のいずれか
    一項に記載の水性被覆組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、硬化剤を含有する請求項1〜5
    のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
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