JPH11199799A - 誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー - Google Patents

誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー

Info

Publication number
JPH11199799A
JPH11199799A JP1831198A JP1831198A JPH11199799A JP H11199799 A JPH11199799 A JP H11199799A JP 1831198 A JP1831198 A JP 1831198A JP 1831198 A JP1831198 A JP 1831198A JP H11199799 A JPH11199799 A JP H11199799A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
dielectric
coating
compsn
film capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1831198A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Minoru Yokoshima
実 横島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP1831198A priority Critical patent/JPH11199799A/ja
Publication of JPH11199799A publication Critical patent/JPH11199799A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】溶剤を使用せず、更に従来ほうよりもフィルム
製膜速度を増し、製品製造効率を高めると共に特性も優
れ、フィルムコンデンサー用に好適な誘電体用塗料の提
供 【解決手段】トリシクロデカンジメチロールジアクリレ
ート(A)、アルキルモノアクリレート(B)、光重合
開始剤(C)及び有機過酸化物(D)を含有することを
特徴とする誘電体用塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線照射による硬
化と、次いで熱硬化を行うことにより完全硬化する誘電
体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサーに関する。
誘電体は、通常電子機器、電気機器などに用いられる
【0002】
【従来の技術】従来、フィルムコンデンサーは、ベース
フィルム(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート等)
の両面に金属(例えばアルミニウム等)を蒸着し、更に
その上に誘電体塗料{例えばポリカーボネート、ポリフ
ェニレンオキサイド、ポリエステル等を有機溶剤(例え
ばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロ
ロエチレン等)に溶解し3〜10重量%の溶液にしたも
の}を塗布、乾燥し、誘電体を形成したものを用いてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この誘電体塗
料における有機溶剤の使用が、フィルム製膜速度の遅
さ、環境汚染、人体に対する健康への悪影響を及ぼす等
の問題を生じさせている。本発明は、この問題点を解決
するものであって、環境汚染や人体に対する健康への悪
影響を低減し、又従来品よりもフィルム製膜速度を増
し、製品製造効率を高めると共に、得られたフィルムコ
ンデンサーの特性にも優れた誘電体用塗料、硬化物、及
びフィルムコンデンサーを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)トリシ
クロデカンジメチロールジアクリレート(A)、アルキ
ルモノアクリレート(B)、光重合開始剤(C)及び有
機過酸化物(D)を含有することを特徴とする誘電体用
塗料、(2)(1)の誘電体用塗料の硬化物、(3)
(2)の誘電体塗料の硬化物の層を有するフィルムコン
デンサー、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明ではトリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート(A)を使用する。トリシクロ
デカンジメチロールジアクリレート(A)は下記の構造
式(I)で表され、市場より容易に入手することができ
る(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD R−
684等)。
【0006】
【化1】
【0007】本発明で使用するアルキルモノアリレート
(B)としては、例えばn−ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、イソデシルアクリレー
ト、ラウリルアクリレート、イソオクチルアクリレー
ト、トリデシルアクリレート等のC4 〜C155のアルキ
ルモノアクリレートを挙げることができる。特に好まし
いものとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、イ
ソオクチルアクリレート等のC6 〜C15のアルキルモノ
アクリレートを挙げることができる。
【0008】光重合開始剤(C)としては、例えばベン
ジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン、2−エチルアントラキノン、2,2−
ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、フェニル−
2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン、2−メチル−2
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ
−プロパン−1−オン等を挙げることができる。
【0009】有機過酸化物(D)としては、例えばt−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,
1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレ
ート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、ジ−ブチルパーオキシトリメチ
ルアジペート等を挙げることができる。
【0010】本発明の誘電体用塗料中(A)、(B)、
(C)及び(D)成分の使用割合は(A)〜(D)成分
の総量を100重量部とした場合、(A)成分は、50
〜98重量%が好ましく、特に好ましくは75〜96.
5重量%である。(B)成分は1〜49重量%が好まし
く、特に好ましくは2〜30重量%である。(C)成分
は0.5〜10重量%が好ましく、特に好ましくは1〜
7重量%である。(D)成分は、0.1〜5重量%が好
ましく、特に好ましくは0.5〜3重量%である。
【0011】本発明の誘電体用塗料には更に必要に応じ
て、消泡剤、レベリング剤、シランカップリング剤、酸
化防止剤、着色剤、ポリマー類(例えばポリエステルエ
ラストマー、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合物等)等の添加剤類をそれぞれ0〜10重量%の範囲
で添加することもできる。
【0012】本発明の誘電体用塗料は、(A)〜(D)
成分を、更に必要に応じて各種添加剤類を、混合、溶解
することにより調製することができる。
【0013】本発明の誘電体用塗料は、例えばアルミ蒸
着されたポリエチレンテレフタレートフィルム等のベー
スフィルムにマイクログラビア方式、グラビア方式、ダ
イコート方式等のコーティング方法により、0.1〜2
μmの厚さに塗布され、窒素気流中で紫外線を照射し、
誘電体用塗料の硬化皮膜でコーティングされたコンデン
サー用フィルムを得る。
【0014】本発明のフィルムコンデンサーは、上記の
誘電体用塗料の硬化物の層を有するコンデンサー用フィ
ルムを積層接着したものである。このフィルムコンデン
サーは、上記の方法でコーティングされたコンデンサー
用フィルムを積層し、次いで100〜200℃、特に好
ましくは100〜150℃に加熱し誘電体用塗料を完全
硬化することにより得ることができる。本発明のフィル
ムコンデンサーは誘電率が3.0以上、誘電体損失角
(tanδ)が0.006以下の性能を有し、電気特性
が良好である。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。尚、例中、部とは重量部を表す。
【0016】実施例1、2 表1に示す組成にしたがって誘電体用塗料を調製した。
得られた誘電体用塗料をアルミ蒸着されたフィルム(長
さ100m、幅120mm、厚さ3.5μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムの両面に、長さ100m、
幅4.5mm、厚さ数百オングストロームのアルミ蒸着
膜が幅方向に0.5mm間隔でストライプ状に形成され
ている)にマイクログラビアコーターによって1μmの
厚さに塗布し、紫外線照射部を窒素ガスで充満し、酸素
濃度1%以下で紫外線を照射し、硬化させてから巻き取
り、同様にもう片面も同一条件で塗布し、紫外線照射、
硬化を行ない、コンデンサー用フィルムを得る。
【0017】
【表1】 表1 実施例 1 2 トリシクロデカンジメチロールジアクリレート 95 96 2−エチルヘキシルアクリレート 5 イソオクチルアクリレート 4 イルガキュアー 907 *1 2 2 カヤエステル0−50 *2 1 1 カヤセット GreenAB*3 0.3 0.3
【0018】 注) *1 イルガキュアー907:チバ・ガイギ
ー社製、光重合開始剤、2−メチル−2−〔4−(メチ
ルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1
−オン。 *2 カヤエステル0−50:化薬アクゾ(株)製、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 5
0%希釈品。 *3 カヤセットGreenAB:日本化薬(株)
製、着色顔料。
【0019】次に、上記コンデンサー用フィルムを所定
の静電容量となるように、所定数だけ積層し、120℃
で1時間加熱し、誘電体塗料を完全硬化し、フィルムコ
ンデンサーを作製する。
【0020】この方法により得られるフィルムコンデン
サーの性能を測定すると、実施例1、2のいずれにおい
ても静電容量、誘電体損失角(tanδ)、絶縁抵抗
等、絶縁破壊電圧は優れたものであった。又、従来のフ
ィルムコンデンサーに比べ周波数特性、インピーダンス
特性、温度特性は同等レベルで、はんだ耐熱生、高温負
荷試験、耐湿負荷試験においては、より良好な結果が得
られた。
【0021】上記の実施例1、2から明らかなように、
本発明のフィルムコンデンサーは、絶縁破壊電圧、耐熱
性、耐湿性が良好である。
【0022】
【発明の効果】本発明の誘電体用塗料を用いることによ
り、フィルム製膜速度が高く、無公害で、省資源でしか
も環境汚染もなく安価にフィルムコンデンサーを製造出
来る。又、得られたフィルムコンデンサーは高品質であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01G 4/20 H01G 4/20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリシクロデカンジメチロールジアクリレ
    ート(A)、アルキルモノアクリレート(B)、光重合
    開始剤(C)及び有機過酸化物(D)を含有することを
    特徴とする誘電体用塗料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の誘電体用塗料の硬化物。
  3. 【請求項3】請求項2記載の誘電体用塗料の硬化物の層
    を有するフィルムコンデンサー。
JP1831198A 1998-01-16 1998-01-16 誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー Pending JPH11199799A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1831198A JPH11199799A (ja) 1998-01-16 1998-01-16 誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1831198A JPH11199799A (ja) 1998-01-16 1998-01-16 誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11199799A true JPH11199799A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11968075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1831198A Pending JPH11199799A (ja) 1998-01-16 1998-01-16 誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11199799A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112592639A (zh) * 2020-12-04 2021-04-02 瑞通高分子科技(浙江)有限公司 一种用于漆包线的紫外光固化绝缘漆的制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112592639A (zh) * 2020-12-04 2021-04-02 瑞通高分子科技(浙江)有限公司 一种用于漆包线的紫外光固化绝缘漆的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3412742B2 (en) Method for manufacturing high-temperature-resistant polyvinyl-chloride adhesive tape
JP6904634B2 (ja) ハードコートフィルム
JP2017527644A (ja) 硬質およびフレキシブル基材用の導電性透明コーティング
CN108215556A (zh) 一种水性材料组合镭射转移纸及其制备方法
JPH11199799A (ja) 誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー
EP3118265A1 (en) Conductive transparent coating
KR102172508B1 (ko) 불소도료 조성물
JP5303831B2 (ja) 水系塗料とそれより得られる塗装品
US7223353B2 (en) Phosphor layers for electroluminescent panels and methods of their manufacture
KR102640877B1 (ko) 전도성 용액 조성물 및 이를 이용한 전도성 구조체
JPH1088029A (ja) 誘電体用塗料、硬化物及びフィルムコンデンサー
CN107083203A (zh) 具有高粘度的环保型导光板专用保护膜的制备方法
KR102305029B1 (ko) 항균 및 열차단용 윈도우 필름 조성물, 이를 이용한 윈도우 필름 제조방법 및 그 윈도우 필름
JPS58117207A (ja) 紫外線硬化性樹脂組成物
JP4411676B2 (ja) コンデンサ用フィルム
CN107057501A (zh) 一种涂水性银粉漆
JPH09194759A (ja) フィルムコンデンサー用誘電体塗料及びその硬化物
JP2706284B2 (ja) 塗料組成物
CN116042064A (zh) 一种低温固化粉末涂料及其制备方法
JPS6191270A (ja) 塗膜の形成方法
CN111117446A (zh) 一种适用于bopp薄膜印刷的高附着uv底涂光油及其制备方法
JP2004099761A (ja) 実装回路板用防湿絶縁塗料および絶縁処理された電子部品の製造法
JP3449908B2 (ja) 仮着性水性コーティング組成物
JPS5936163A (ja) 放射線硬化性塗料組成物
KR20210057933A (ko) 피씨엠용 고광택 불소도료 조성물 및 이를 이용한 후물 알루미늄 고광택 불소 피씨엠 컬러판의 제조방법