JP5303831B2 - 水系塗料とそれより得られる塗装品 - Google Patents

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Description

本発明は、水系塗料とそれより得られる塗装品に関する。
建築物の外壁などの対象物の表面には、保護や装飾などを目的として水系塗料が塗布される場合が多い。しかし、鉛直面や鉛直に近い面に水系塗料を塗布する最中などに、塗料の流れ落ち(タレ)が生じることがあった。
そこで、塗料の流動性を制御する目的で、ウレタン系の増粘剤を含有させた水系の塗料が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、特許文献1に記載の塗料では、タレ防止が十分でない場合があった。また、ライン塗装において、塗布面が低温の対象物へ塗装した後に熱風乾燥させると風ワレが生じることがあった(チェッキング性が悪い)。さらに、温度によって粘度に差が生じることもあった(感温性が悪い)。そのため、季節の変化により塗装現場の環境が変わる場合に、塗装条件を変更したり、季節に合わせて塗料粘度を調整したりする必要があるため、塗装作業効率が低下することもあった。
そこで、カルボン酸を含有した水系塗料用の増粘剤が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
カルボン酸を含有した増粘剤を用いた水系塗料は、タレ防止性に優れ、感温性やチェッキング性が良好であった。
特開平5−17707号公報 特開平11−246799号公報
しかしながら、特許文献2に記載の増粘剤を用いた水系塗料は、塗膜の耐水性が悪く、塗膜が雨水などを吸収して外観が白濁することがあった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたもので、塗装時のタレ防止性、チェッキング性、感温性に優れ、耐水性の良好な塗膜を形成できる水系塗料と、それより得られる塗装品の提供を課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、カルボン酸などの酸基を含有する増粘剤が架橋剤と反応することによって、耐水性が良好になることが分かった。しかし、増粘剤と架橋剤が塗布前の水系塗料中で反応すると、水系塗料の貯蔵安定性が低下することも分かった。
本発明者らは、水系塗料中に塩基性化合物を混合させることにより、塩基性化合物によって増粘剤と架橋剤との反応が抑制され、塗布前における貯蔵安定性の低下を防ぐことを見出した。さらに、塗布後の塗料(塗膜)が乾燥するに連れて塩基性化合物が塗膜から飛散することで増粘剤と架橋剤が反応して、塗膜の耐水性を良好なものとすることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の水系塗料は、エマルジョン状アクリル樹脂20〜40質量%、酸基含有の増粘剤0.2〜2.0質量%カルボジイミド基を有する架橋剤、塩基性化合物を含み、架橋剤の含有量は増粘剤100質量部に対して100〜1000質量部、pHが9.0〜11.0であり、BH型粘度計の回転数20rpmにおける粘度が温度20℃で10dPa・s以上であり、かつ、温度10℃での粘度が、温度40℃での粘度の1.5倍以内であることを特徴とする。
ここで、チキソトロピックインデックスが、温度20℃で3.5以上であることが好ましい。
さらに、前記架橋剤が、カルボジイミド基を有することが好ましい。
また、本発明の塗装品は、前記水系塗料から形成された塗膜を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、貯蔵安定性を損なうことなく、塗装時のタレ防止性、チェッキング性、感温性に優れ、耐水性の良好な塗膜を形成できる水系塗料と、それより得られる塗装品を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の水系塗料は、エマルジョン樹脂、酸基含有の増粘剤、架橋剤、塩基性化合物を含む。
エマルジョン樹脂としては、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、天然又は合成ゴムや、それらの共重合体のエマルジョンなど、一般に市販されているエマルジョン樹脂を使用することができる。中でも、アクリル樹脂が好ましい。
エマルジョン樹脂の含有量(固形分換算)は、水系塗料100質量%中、10〜60質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。
本発明に用いられる増粘剤は、酸基を含有している。酸基としては、カルボン酸、スルホン酸、リン酸が挙げられる。また、増粘剤は、固形分酸価が50〜500mgKOH/gであることが好ましく、70〜400mgKOH/gがより好ましく、100〜300mgKOH/gがさらに好ましい。固形分酸価の下限値が上記値より小さいと、水に溶解しにくくなるため、増粘効果が低下する。一方、固形分酸価の上限値が上記値より大きくなると、親水性が高くなりすぎ、塗膜の耐水性が悪化する。
このような酸基含有の増粘剤を用いることにより、水系塗料とした際に、水系塗料の粘度が高くなりタレを防ぎ、チェッキング性や感温性が良好になる。増粘剤の含有量(固形分換算)は、水系塗料100質量%中、0.1〜3質量%が好ましく、0.2〜2質量%がより好ましい。増粘剤の含有量の下限値が上記値より小さいと、水系塗料の粘度が不十分となり、塗装中にタレが生じたり、チェッキング性が低下して風ワレが生じやすくなる。一方、含有量の上限値が上記値より大きくなると、耐水性が悪化する。
しかし、酸基含有の増粘剤は親水性であるため、酸基含有の増粘剤を含有した水系塗料により形成される塗膜は耐水性が悪く、外壁などに塗布すると塗膜が雨水などを吸収して外観が白濁することがあった。
そこで、本発明では、架橋剤を水系塗料に含有させることにより、増粘剤と架橋剤を反応させて増粘剤の親水性を弱め、結果、塗膜の耐水性が良好となり外観の白濁を防止している。
架橋剤は、室温でも増粘剤と反応するものが望まれ、そのような架橋剤としては、カルボジイミド基を含有する化合物、オキサゾリン基を含有する化合物、エポキシ基を含有する化合物、アルミキレートやチタンキレートなどの金属キレートを含有する化合物などが挙げられ、中でもカルボジイミド基を含有する化合物が好ましい。架橋剤の含有量は固形分比に換算した場合、増粘剤100質量部に対して50〜2500質量部が好ましく、100〜1000質量部がより好ましい。架橋剤の含有量の下限値が上記値より小さいと、増粘剤との反応が不十分となり、結果、塗膜の耐水性が低下して外観が白濁しやすくなる。一方、含有量の上限値が上記値より大きくなると、水系塗料の貯蔵安定性が低下して粘度が上昇する。
しかし、増粘剤と架橋剤が塗布前の水系塗料中で反応すると、水系塗料の貯蔵安定性が低下して粘度が上昇することがあった。粘度が上昇すると、作業性が悪化し、水を添加して粘度を調整すると、乾燥性が悪化したりタレを生じることがあった。特に、ライン塗装の場合には、塗装条件が変わってしまい生産性に著しく影響することもあった。
そこで、本発明では、塩基性化合物を水系塗料に含有させることにより、塩基性化合物によって増粘剤と架橋剤との反応が抑制され、塗布前における貯蔵安定性の低下を防いでいる。
塩基性化合物は、水系塗料の貯蔵中では増粘剤と架橋剤との反応を抑制し、水系塗料を壁材などの対象物の表面などに塗布すると、塗膜が乾燥するに連れて塗膜から飛散するものが望まれ、そのような塩基性化合物としては、アンモニア水、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミンなどが挙げられる。中でもアンモニア水が好ましい。
このように、増粘剤は塩基性化合物が塗膜から飛散した後に架橋剤と反応するので、本発明の水系塗料は貯蔵安定性を損なうことなく、塗膜の耐水性を向上できる。
塩基性化合物は、水系塗料のpH値が8.5以上になるように添加するのが望ましく、その含有量(有効成分量)は、増粘剤100質量部に対して、5質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましい。塩基性化合物の含有量の下限値が上記値より小さいと、増粘剤と架橋剤との反応が進行しやすくなり、塗布前における水系塗料の貯蔵安定性が低下する。
なお、塩基性化合物として、例えばアンモニア水を用いる場合、アンモニア水の濃度は5〜50%が好ましく、20〜30%がより好ましい。
本発明の水系塗料には、任意成分として、着色のための顔料や各種添加剤が用途に応じて適宜含まれてもよい。
着色顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、クロム酸鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッドなどの無機顔料;パール顔料、マイカ顔料、マイカコーティングパール顔料、アルミニウム粉、ステンレス粉などの光輝性顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッドなどの有機顔料;カオリン、硫酸バリウム、含水ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの体質顔料が挙げられ、これらを1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
添加剤としては、造膜助剤、艶消し剤、凍結安定剤、湿潤剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防藻剤、防カビ剤、防腐剤など、通常の塗料に用いられる添加剤が適宜使用できる。
水系塗料は、上記エマルジョン樹脂に上述した増粘剤、架橋剤、塩基性化合物を加え撹拌混合したものに、任意成分と水を加えてさらに撹拌混合して得られる。
水の含有量は、水系塗料100質量%中、20〜85質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましい。
このようにして得られる水系塗料の粘度は、BH型粘度計の回転数20rpm、温度20℃において10dPa・s以上であり、15dPa・s以上が好ましく、20dPa・s以上がより好ましい。粘度が上記値よりも小さくなると、塗装時に水系塗料がタレやすくなり、また、水系塗料中の任意成分などが沈降しやすくなる。
また、BH型粘度計の回転数20rpm、温度10℃における粘度は、温度40℃における粘度の1.5倍以内であり、1.3倍以内が好ましく、1.2倍以内がより好ましい。
温度10℃における粘度と温度40℃における粘度が上記の関係から外れると、温度の変化によって粘度差が生じるため感温性が悪くなり、塗装作業性が悪化して生産性が低下したり、塗膜形成不良が発生しやすくなる。
さらに、チキソトロピックインデックス(TI値)は、3.5以上が好ましく、4.0以上がより好ましい。TI値が上記値より小さくなると、揺変性が小さくなり、鉛直面や鉛直に近い面に水系塗料を塗布する場合、タレが生じやすくなり、塗装作業がしにくくなる。
なお、本発明においてTI値とは、温度20℃、BH型粘度計の回転数2rpmにおける粘度と20rpmにおける粘度の比であり、以下のようにして表される。
TI値=2rpmにおける粘度/20rpmにおける粘度
本発明の水系塗料は、pH値が8.5以上であることが好ましく、より好ましくはpH9.0〜11.0である。pH値が上記値より小さくなると、増粘剤と架橋剤との反応が進行しやすくなり、塗布前における水系塗料の貯蔵安定性が低下する。
従って、水系塗料のpH値は、増粘剤と架橋剤との反応を抑制するための十分な量の塩基性化合物を混合させる際の指標となる。
水系塗料の用途については特に制限はなく、種々の対象物の塗装が可能であるが、特にチェッキング性や感温性に優れ、耐水性も良好であることから、建築物の外壁、屋根材、サッシ枠、各種プラスチック基材、金属、木材、紙、自動車の外装などの塗装に適している。得られた塗装品は、耐水性を有する塗膜を備え、外観が白濁しにくい。塗布時における水系塗料の塗布量には特に制限はないが、通常、50〜1500g/mとなるように塗布するのが望ましい。また、塗装時における塗膜にも特に制限はないが、通常、乾燥膜厚が5〜1000μmとなる範囲で塗装するのが望ましい。さらに、塗装方法にも制限はなく、刷毛、こて、ローラー、スプレーなどの公知の塗布方法で塗布することができ、常温乾燥、加熱乾燥することができる。
このように、本発明の水系塗料によれば、水系塗料中に酸基含有の増粘剤と、架橋剤と、塩基性化合物とが含まれることにより、塗装時のタレ防止性、チェッキング性、感温性に優れるので塗装作業が行いやすく、また、耐水性が良好な塗膜を形成できる。さらに、貯蔵安定性にも優れる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
ここで、実施例に用いた成分を以下に示す。
エマルジョン樹脂:「ポリデュレックスB3000」旭化成ケミカルズ(株)製、固形分46質量%
酸基含有の増粘剤(1):「SNシックナー636」サンノプコ(株)製、固形分酸価253mgKOH/g、固形分30質量%
酸基含有の増粘剤(2):「SNシックナー613」サンノプコ(株)製、固形分酸価152mgKOH/g、固形分20質量%
ウレタン会合型増粘剤(1):「アデカノールGT800」(株)ADEKA製、固形分30質量%
ウレタン会合型増粘剤(2):「アデカノールUH420」(株)ADEKA製、固形分30質量%
架橋剤(カルボジイミド基含有)(E02):「カルボジライトE02」日清紡績(株)製、固形分40質量%
架橋剤(カルボジイミド基含有)(E01):「カルボジライトE01」日清紡績(株)製、固形分40質量%
塩基性化合物:25%アンモニア水
造膜助剤:「ダワノールDPnB」ダウケミカル日本(株)製
艶消し剤:「ガンツパールGM−2801」ガンツ化成(株)製、粒径28μm、ハードタイプ(PMMA系)
<実施例1>
(水系塗料の調製)
表1に示す成分のエマルジョン樹脂61.4質量部と、酸基含有の増粘剤1.0質量部と、架橋剤1.4質量部と、塩基性化合物0.4質量部と、造膜助剤5.0質量部と、艶消し剤7.1質量部と、水23.3質量部とを配合して、水系塗料を調製した。
得られた水系塗料のpH値は9.5であった。
(粘度測定)
温度10℃、20℃、40℃における水系塗料の粘度を、BH型粘度計(東機産業(株)製)を用いて測定した。また、温度10℃と40℃における粘度比を次式にて求めた。なお、BH型粘度計の回転数は20rpmとした。結果を表1に示す。
粘度比=10℃における粘度/40℃における粘度
また、温度20℃、回転数2rpmと20rpmにおける水系塗料の粘度を、BH型粘度計を用いて測定し、TI値を次式にて求めた。結果を表1に示す。
TI値=2rpmにおける粘度/20rpmにおける粘度
(タレ防止性の試験)
水系塗料を、鉛直に立てたABS樹脂板に塗布し、温度23℃、湿度50%で放置した際の水系塗料のタレ度合いを目視し、○、×で評価した。結果を表1に示す。
(チェッキング性)
塗布面の温度を30℃に保ったABS樹脂板に水系塗料を塗布した後、70℃の熱風乾燥炉(風速3m/s)で15分間乾燥させた。塗膜の風ワレの度合いを目視し、○、×で評価した。結果を表1に示す。
(耐水性)
水系塗料を、ABS樹脂板に塗布し、温度23℃、湿度50%で24時間放置した後、純水に6日間浸漬させた。塗膜の白濁の状態を目視し、○、×で評価した。結果を表1に示す。
(貯蔵安定性)
水系塗料を40℃で1ヶ月保存した後の水系塗料の状態を次のように評価した。結果を表1に示す。
○:艶消し剤は沈降せず、異常が見られなかった。
×:艶消し剤が沈降した。
<実施例2〜5>
表1に示すように、使用する成分やその配合量を変化させた以外は、実施例1と同様にして水系塗料を調製し、各種評価を実施した。結果と各水系塗料のpH値を表1に示す。
<比較例1〜5>
表2に示すように、使用する成分やその配合量を変化させた以外は、実施例1と同様にして水系塗料を調製し、各種評価を実施した。結果と各水系塗料のpH値を表2に示す。
Figure 0005303831
Figure 0005303831
表1より明らかなように、実施例で得られた水系塗料は、いずれも粘度が十分に高く、鉛直の面上に塗布する場合でも水系塗料のタレを防止することができた。また、温度10℃における粘度は、温度40℃における粘度の1.5倍以内(すなわち、粘度比が1.5以内)であった。さらに、チェッキング性や耐水性が良好であるため、水系塗料から形成される塗膜の風ワレや吸水による白濁を防ぐ。また、貯蔵安定性にも優れていた。
一方、表2から明らかなように比較例1、2の水系塗料は、ウレタン会合型の増粘剤を用いたため、耐水性には優れるものの、粘度比が1.5を超えていた。また、チェッキング性、貯蔵安定性が実施例に比べて劣っていた。特に比較例1は、タレ防止性も不十分であった。
比較例3の水系塗料は、酸基含有の増粘剤を含むため、粘度比が1.5以内であったが、増粘剤の配合量が少ないため温度20℃における粘度が低く、タレ防止性、チェッキング性、貯蔵安定性が実施例に比べて劣っていた。また、架橋剤を含まないため耐水性も不十分であった。
比較例4の水系塗料は、酸基含有の増粘剤および架橋剤を含むため、粘度比が1.5以内であり、耐水性は良好であったが、増粘剤の配合量が少ないため温度20℃における粘度が低く、タレ防止性、チェッキング性、貯蔵安定性が実施例に比べて不十分であった。
比較例5の水系塗料は、酸基含有の増粘剤の配合量が適量であったため、粘度比が1.5以内であり、タレ防止性、チェッキング性、貯蔵安定性は良好であったが、架橋剤を含まないため耐水性が劣っていた。
比較例6の水系塗料は、酸基含有の増粘剤を含まないため耐水性は良好であったが、各温度における粘度がいずれも低く(0.1dPa・s以下)、タレ防止性、チェッキング性、貯蔵安定性が実施例に比べて劣っていた。
このように、本発明の水系塗料は、塗装時のタレ防止性、感温性、チェッキング性に優れ、耐水性の良好な塗膜を形成できる。また、貯蔵安定性にも優れる。

Claims (3)

  1. エマルジョン状アクリル樹脂20〜40質量%、酸基含有の増粘剤0.2〜2.0質量%カルボジイミド基を有する架橋剤、塩基性化合物を含み、架橋剤の含有量は増粘剤100質量部に対して100〜1000質量部、pHが9.0〜11.0であり、
    BH型粘度計の回転数20rpmにおける粘度が温度20℃で10dPa・s以上であり、かつ、温度10℃での粘度が、温度40℃での粘度の1.5倍以内であることを特徴とする水系塗料。
  2. チキソトロピックインデックスが、温度20℃で3.5以上であることを特徴とする請求項1に記載の水系塗料。
  3. 請求項1または2に記載の水系塗料から形成された塗膜を備えていることを特徴とする塗装品。
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