JP5059287B2 - 水性塗料組成物及びそれを用いた塗装方法 - Google Patents

水性塗料組成物及びそれを用いた塗装方法 Download PDF

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Description

本発明は、塗装作業性、仕上がり性に優れる水性塗料組成物に関するものである。
近年、環境保護の点から塗料分野においても塗料の水性化が求められている。水は、他の塗料用有機溶剤と比較して低分子量の割に高い沸点を有し、表面張力及び誘電率が共に高いという特異な性質を有する。これらの要因は、水性塗料の塗装作業性に大きく影響しており、水性塗料は有機溶剤系の塗料と比較して一般に塗装作業性が悪く、得られる塗膜も高光沢となり難いことが知られている。特にアルミニウム粉を含有するメタリックベース塗料においては、メタリックベース塗装時又は該メタリックベース塗膜にクリヤー塗料を上塗り塗装する場合などにおいて、塗膜中のアルミニウム粉の分布及び配向が不均一になることがあり、十分な仕上がり性が得られなかった。
こうした問題点に関して本出願人は特許文献1において、水性樹脂、カルボキシル基含有セルロースアセテートブチレート、及びメタリック顔料及び/又は着色顔料を必須成分として含む水性塗料組成物を提案した。該水性塗料組成物によれば、水性樹脂とセルロースアセテートブチレートとの相溶性に優れ、仕上がり性の良好なメタリックベース塗膜を形成できるものであるが、例えば、自動車補修塗装などの塗装現場では、湿度や温度などの塗装環境が各現場によって大きく異なり、塗装作業性や形成塗膜の仕上がり性の格差が塗装現場によって生じるという問題があった。
特開2000−144058号公報
本発明の目的は、塗装作業性が良好であり、塗装環境の影響を大きく受けることなく形成塗膜の仕上がり性が良好となるような水性塗料組成物及びそれを用いた塗装方法を提供することである。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、特定の増粘剤を夫々含有する希釈剤とベース塗料を含んでなる多液型の水性塗料組成物により本発明に到達した。
即ち本発明は、
1.(I)希釈剤及び(II)ベース塗料を含んでなる多液型の水性塗料組成物であって、希釈剤(I)が、金属ケイ酸塩(A)及び水を含有し、ベース塗料(II)が、ウレタンエマルション(b−1)及びアクリル樹脂(b−2)を含有し、アクリル樹脂(b−2)が、酸基含有重合性不飽和モノマー、水酸基含有重合性不飽和モノマーおよびその他の重合性不飽和モノマーを含む重合性不飽和モノマー混合物を有機溶剤の存在下で重合開始剤により重合させることにより得られる水酸基価が10〜150mgKOH/gの範囲内にある樹脂であり、ウレタンエマルション(b−1)及びアクリル樹脂(b−2)の配合割合が、ウレタンエマルション(b−1)/アクリル樹脂(b−2)の固形分重量比で30/70〜99/1の範囲内にある樹脂成分(B)、樹脂成分(B)固形分100重量部に対して0.01〜20重量部のポリアクリル酸系増粘剤(C)及び水を含有することを特徴とする水性塗料組成物、
2.ポリアクリル酸系増粘剤が、酸価が30〜300mgKOH/gの範囲内であることを特徴とする1項に記載の水性塗料組成物、
3.
希釈剤(I)及びベース塗料(II)が、HLBが7以上の有機溶剤(D)を含有する1項または2項に記載の水性塗料組成物、
4.
被塗面に、1項ないし3項のいずれか1項に記載の水性塗料組成物を塗装することを特徴とする塗膜形成方法、
5.
被塗面に、1項ないし3項のいずれか1項に記載の水性塗料組成物を塗装して塗膜を形成した後、該塗膜上にトップクリヤー塗料を塗装して塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法、
6.
4項または5項に記載の塗膜形成方法により得られる塗装物品、に関する。

本発明によれば、特定の増粘剤を夫々含有する希釈剤とベース塗料とを塗装直前に混合した特定の組み合わせの増粘剤を含む水性塗料組成物により、湿度や温度など塗装環境の変化に応じて塗料粘度を容易に調整することができ、塗装環境を整備しなくとも仕上がり外観、耐水性、付着性等が良好な塗膜を常温もしくは強制乾燥の条件でも形成することができる。
本発明において希釈剤(I)中に含まれる増粘剤(A)及びベース塗料(II)中に含まれる増粘剤(C)としては、無機系増粘剤とポリアクリル酸系増粘剤、ウレタン会合型増粘剤とポリアクリル酸系増粘剤、ウレタン会合型増粘剤と無機系増粘剤の組み合わせから選ばれるものであることを特徴とする。
無機系増粘剤としては、ケイ酸塩、金属ケイ酸塩、モンロリロナイト、有機モンモリロナイト、コロイド状アルミナ等が挙げられ、中でも金属ケイ酸塩が好適である。金属ケイ酸塩としては、例えば、ヘクトライト及びベントナイトなどの粘土鉱物を精製するか、既知の方法で合成することにより容易に得ることができ、金属としてはナトリウム、マグネシウム、リチウム等を挙げることができる。
ポリアクリル酸系増粘剤としては、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等を挙げることができる。該ポリアクリル酸系増粘剤の酸価としては、30〜300mg/KOH、好ましくは80〜280mg/KOHの範囲内であることが望ましい。
ウレタン会合型増粘剤としては、例えば分子中にウレタン結合とポリエーテル鎖を有する化合物を挙げることができ、一般に水性媒体中において、該ウレタン結合同士が会合することにより、効果的に増粘作用を示すものであると知られている化合物であり、市販品としては「UH−814N」、「UH−462」、「UH−420」、「UH−472」、「UH−540」(以上、旭電化社製)、「SNシックナー612」、「SNシックナー621N」、「SNシックナー625N」、「SNシックナー627N」(以上、サンノプコ社製)等を挙げることができる。
希釈剤中の増粘剤(A)と、ベース塗料(II)中の増粘剤(C)の好ましい組み合わせとしては、無機系増粘剤とポリアクリル酸系増粘剤の組み合わせを挙げることができる。この組み合わせにより、希釈剤(I)及びベース塗料(II)を攪拌混合することにより得られる水性塗料組成物の粘度を塗装に適した粘度に調整することが容易にでき、また、該水性塗料組成物が光輝性顔料を含む場合などは、得られる塗膜の仕上がり性に優れる効果を発揮することができる。
また、本発明において、ベース塗料(II)の貯蔵安定性の点から、増粘剤(C)がポリアクリル酸系増粘剤であることが特に望ましい。
以下、本発明の水性塗料組成物に用いられる各成分について説明する。
希釈剤(I)
本発明において、希釈剤(I)は、水及び上記増粘剤(A)を含有するものである。
上記増粘剤(A)の希釈剤(I)中における含有量としては、希釈剤(I)の粘度及び貯蔵安定性の点から、希釈剤(I)中に0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%の範囲内であることができる。
また、上記希釈剤(I)は、増粘剤(A)以外の公知の増粘剤をさらに含むこともできる。かかる公知の増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の繊維素誘導体系増粘剤;カゼイン、カゼイン酸ソーダ、カゼイン酸アンモニウム等のタンパク質系増粘剤;アルギン酸ソーダ等のアルギン酸系増粘剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルベンジルエーテル共重合体等のポリビニル系増粘剤;プルロニックポリエーテル、ポリエーテルジアルキルエステル、ポリエーテルジアルキルエーテル、ポリエーテルエポキシ変性物等のポリエーテル系増粘剤;ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共重合体の部分エステル等の無水マレイン酸共重合体系増粘剤;ポリアマイドアミン塩等のポリアマイド系増粘剤などがあげられる。これらは単独で又は2種以上併用して用いることができる。
本発明において上記希釈剤(I)はさらに必要に応じて、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、塩基性中和剤、防腐剤、シランカップリング剤、消泡剤、表面調整剤、硬化触媒、有機溶剤など、水性塗料調整の際に通常用いられる塗料用添加剤など他の成分を含んでいてもよい。
ベース塗料(II)
本発明においてベース塗料(II)は、樹脂成分(B)、増粘剤(C)及び水を含有するものであり、該樹脂成分(B)としては、通常、水性塗料の膜形成成分として使用される水性樹脂が制限なく使用することができる。
本発明の水性塗料組成物においては、被塗面に対するヌレ性が特に良好であることから、樹脂成分(B)がウレタンエマルション(b−1)を含有することが望ましい。
上記ウレタンエマルション(b−1)としては、従来公知のものが制限なく使用でき、平均粒子径が、0.01〜1μm、特に0.1〜0.5μmの範囲内の粒子形態のエマルションを使用することができる。本明細書において、平均粒子径とは、「ナノマイザーN−4」(商品名、コールター社社製、粒度分布測定装置)にて、試料を脱イオン水で希釈して、20℃にして測定した値とする。
本発明において上記ウレタンエマルション(b−1)は、ベース塗料(II)の貯蔵安定性の点から、酸価が5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜70mgKOH/gの範囲内のものであることが望ましい。
上記ウレタンエマルション(b−1)は、例えば、ポリイソシアネート、ポリオール及びカルボキシル基含有ジオールを反応させてなるウレタンプレポリマーを水中に分散することにより得ることができる。
ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化合物;これらのジイソシアネート化合物のビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;イソホロンジイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネート、1,3−(又は1,4−)ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート化合物;これらのジイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、4,4´−トルイジンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエーテルイソシアネート、(m−もしくはp−)フェニレンジイソシアネート、4,4´−ビフェニレンジイソシアネート、3,3´−ジメチル−4,4´−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4−フェニルイソシアネート)などの芳香族ジイソシアネート化合物;これらのジイソシアネ−ト化合物のビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;トリフェニルメタン−4,4´,4´´−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン、4,4´−ジメチルジフェニルメタン−2,2´,5,5´−テトライソシアネートなどの1分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物;これらのポリイソシアネート化合物のビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのポリオールの水酸基にイソシアネート基が過剰量となる比率でポリイソシアネート化合物を反応させてなるウレタン化付加物;これらのウレタン化付加物のビュ−レットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物等を挙げることができる。
上記ポリオールとしては、例えば重量平均分子量が200〜10000範囲内のものを使用でき、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ポリオクタメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポリオール;ジカルボン酸(アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等)とグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン等)との縮重合させたポリオール、例えばポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリ−3−メチルペンチルアジペート、ポリエチレン/ブチレンアジペート、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペート等のポリエステルポリオール;ポリカプロラクトンポリオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンポリオール;ポリカーボネートポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、オクタンジオール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、1,6ヘキサンジオール等の低分子量グリコール類;等が挙げられ、単独で又は2種以上併用して使用することができる。
上記カルボキシル基含有ジオールとしては、例えばジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸等が挙げられる。
上記ウレタンプレポリマーの製造において、上記成分の配合割合は、イソシアネート基/水酸基の当量比が1.1〜1.9の範囲内となるように配合することが望ましい。プレポリマーの合成反応は、従来公知の方法に基づいて行なうことができる。
上記ウレタンエマルション(b−1)は、中和剤により中和することができる。中和剤としては、カルボキシル基を中和することができるものであれば特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、2−メチル2−アミノ−1−プロパノール、トリエチルアミン、アンモニア等を挙げることができる。中和剤はカルボキシル基1当量に対して、通常0.5〜2.0当量、好ましくは0.7〜1.3当量となる割合で、使用することが好ましい。
また、形成塗膜の耐水性、仕上がり性の点から、樹脂成分(B)が、アクリル樹脂(b−2)を含有することもできる。かかるアクリル樹脂(b−2)としては、例えば、酸基含有重合性不飽和モノマー、水酸基含有重合性不飽和モノマー及びその他の重合性不飽和モノマーを含む重合性不飽和モノマー混合物を、有機溶剤の存在下で重合開始剤により重合させることにより得られる樹脂を挙げることができる。
上記酸基含有重合性不飽和モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレート及びそのナトリウム塩やアンモニウム塩等のスルホン酸基含有重合性不飽和モノマー;「ライトエステルPM」(ライトエステル社製)などのリン酸基含有重合性不飽和モノマーなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上併用して用いることができる。このうちカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー、特に(メタ)アクリル酸が好適である。
水酸基含有重合性不飽和モノマーとしては、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの炭素数2〜8個のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;Nーメチロールアクリルアミド;アリルアルコール;炭素数2〜8個のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン変性アクリルモノマー;ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレンポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは1種又は2種以上併用して用いることができる。
その他の重合性不飽和モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、「イソステアリルアクリレート」(大阪有機化学社製)、ラウリル(メタ)アクリレート等の直鎖状もしくは分岐状のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ビシクロ[3,3,1]ノニル(メタ)アクリレート等の有橋脂環式炭化水素基含有重合性不飽和モノマー;メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレン(メタ)アクリレート;メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどの含窒素化合物;グリシジル(メタ)アクリレ−トなどのエポキシ基含有(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン等のビニルモノマー等が挙げられ、これらは1種もしくは2種以上用いることができる。
本発明において、形成塗膜の耐水性を向上させる目的で、その他の重合性不飽和モノマーが、その成分の一部として、有橋脂環式炭化水素基含有重合性不飽和モノマーを含んでなることが望ましい。
有橋脂環式炭化水素基含有重合性不飽和モノマーを使用する場合は、その使用量としては、アクリル樹脂(b−2)の製造に使用される全モノマー中5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲内であることが好適である。
また、本発明において、ベース塗料(II)の貯蔵安定性、仕上がり性の点から、その他の重合性不飽和モノマーが、その成分の一部として、アルコキシポリアルキレン(メタ)アクリレートを含んでなることが望ましい。
該モノマーを使用する場合は、その使用量としては、アクリル樹脂(b−2)の製造に使用される全モノマー中3〜50重量%、好ましくは4〜20重量%の範囲内であることが望ましい。
また、上記アクリル樹脂(b−2)は、ベース塗料(II)の貯蔵安定性及び該樹脂(b−2)の水溶解性を向上させ本発明の水性塗料組成物の仕上がり性を向上させる目的で、酸基を中和剤により中和することが望ましい。かかる中和剤としては、酸基を中和できるものであれば特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム;トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、2−メチル−2−アミノ−1−プロパノール、トリエチルアミンなどのアミン化合物;アンモニア水等を挙げることができる。
上記アクリル樹脂(b−2)としては、ベース塗料(II)の貯蔵安定性及び本発明の水性塗料組成物から形成される塗膜の付着性の点から、酸価が5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜70mgKOH/g、水酸基価が10〜150mgKOH/g、好ましくは20〜100mgKOH/g、重量平均分子量が5000〜10,0000好ましくは8,000〜70,000の範囲内であることが望ましい。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(東ソー(株)社製、「HLC8120GPC」)で測定した重量平均分子量をポリスチレンの重量平均分子量を基準にして換算した値である。カラムは、「TSKgel G−4000H×L」、「TSKgel G−3000H×L」、「TSKgel G−2500H×L」、「TSKgel G−2000H×L」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1cc/分、検出器;RIの条件で行ったものである。
また、本発明においては、水性塗料組成物を用いて形成される塗膜が、耐水性等の十分な塗膜性能を有し、且つ被塗面に対するヌレ性並びに被塗面もしくは後述のトップクリヤー塗料による塗膜に対する付着性の点から、樹脂成分(B)が、ウレタンエマルション(b−1)及びアクリル樹脂(b−2)を含有することが望ましい。この場合におけるウレタンエマルション(b−1)及びアクリル樹脂(b−2)の配合割合は、ウレタンエマルション(b−1)/アクリル樹脂(b−2)の固形分重量比で30/70〜99/1、好ましくは50/50〜95/5の範囲内であることが好適である。
また、上記樹脂成分(B)は、通常水性塗料の膜形成成分として使用される他の水溶性及び/又は水分散性樹脂を適宜選択し包含することができる。かかる他の水溶性及び/又は水分散性樹脂としては、例えば、上記ウレタンエマルション(b−1)以外のウレタン樹脂、上記アクリル樹脂(b−2)以外のアクリル樹脂、アルキド系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロ−ス系樹脂などを水溶性又は水分散化したものを挙げることができる。
本発明において、上記ベース塗料(II)は上記増粘剤(C)を必須成分として含有してなり、その含有量としては、ベース塗料(II)の貯蔵安定性の点から、一般に樹脂成分(B)の固形分100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部とすることができる。
上記ベース塗料(II)は、さらに顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、ポリマー微粒子、分散助剤、防腐剤、シランカップリング剤、消泡剤、硬化触媒、増粘剤(A)以外の公知の増粘剤として列記した増粘剤など、水性塗料調整の際に通常用いられる塗料用添加剤など他の成分を含んでいてもよい。
本発明において、上記ベース塗料(II)の粘度としては、特に制限されるものではないが、貯蔵安定性の点から、100〜2000mPa・sec、好ましくは600〜2000mPa・sec、さらに好ましくは800〜1600mPa・secの範囲内であることができる。本明細書において、粘度は、試料を25℃に調製し、粘度計デジタル式ビスメトロン粘度計VDA型(芝浦システム株式会社製)を用いて回転速度60rpmにて測定した値とする。
また、上記ベース塗料(II)は、pHが6.0〜10.0、好ましくは7.0〜9.0の範囲内であることが望ましい。ベース塗料(II)のpHがこの範囲であることにより、希釈剤(I)を混合した時点における希釈剤(I)/ベース塗料(II)混合塗料の粘度を適正な粘度とすることができ、塗装作業性をより一層向上させることができる。pHの調整には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、2−メチル−2−アミノ−1−プロパノール、トリエチルアミン、アンモニア水等のアミン化合物等の中和剤を用いることもできる。
本明細書においてpHは、試料の温度を25℃に調整し、「HM−40V」(商品名、東亜電波工業株式会社製、pHメータ)にて測定した値とする。
水性塗料組成物
本発明の水性塗料組成物は、塗装直前に希釈剤(I)とベース塗料(II)を攪拌混合することにより容易に調整することができる。尚、本明細書において、塗装直前とは、例えば、塗装を行う3時間前までの間を挙げることができる。
上記水性塗料組成物における希釈剤(I)及びベース塗料(II)の配合割合としては、塗装環境等により適宜調整できるが、一般に、塗装作業性、形成塗膜の仕上がり外観、隠蔽性の点から、塗料粘度が、100〜400mPa・sec、好ましくは120〜300mPa・secの範囲内となるように調整されることが望ましい。
このような粘度となるベース塗料(II)に対する希釈剤(I)の量としては、例えば、希釈剤(I)の量が、ベース塗料(II)の重量に対して一般に、30〜200重量%、好ましくは40〜160重量%の範囲内とすることができる。
本発明の水性塗料組成物は、顔料を実質的に含有しないクリヤー塗料であっても顔料を含有するエナメル塗料であってもよく、エナメル塗料である場合において、特に制限されるものではないが、顔料はベース塗料(II)に包含されることが望ましい。用いられる顔料としては、通常塗料分野で用いられる光輝性顔料、着色顔料、体質顔料等の顔料が特に制限なく使用できる。光輝性顔料として例えば、アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、錫粉、鉛粉、亜鉛末、リン化鉄等のメタリック顔料;パール状金属コーティング雲母粉、マイカ状酸化鉄等のパール顔料を挙げることができ、着色顔料としては、酸化チタン等の白色顔料;カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラックなどの黒色顔料;黄色酸化鉄、チタンイエロー、モノアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アゾメチンイエロー、ビスマスバナデート、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料;パーマネントオレンジ等の橙色顔料;赤色酸化鉄、ナフトールAS系アゾレッド、アンサンスロン、アンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドン系赤顔料、ジケトピロロピロール、ウォッチングレッド、パーマネントレッド等の赤色顔料;コバルト紫、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料;コバルトブルー、フタロシアニンブルー、スレンブルーなどの青色顔料;フタロシアニングリーンなどの緑色顔料;等をあげることができ、体質顔料としては、バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシム、石膏、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、マイカ粉などを挙げることができる。
上記メタリック顔料の形状としては特に限定されないが、例えば燐片状が好適であり、またメタリック顔料は、リン酸基あるいはスルホン酸基を含有する処理剤で分散処理され被覆されていることが水素ガス発生抑制の点から好適である。リン酸基あるいはスルホン酸基含有処理剤には従来公知の低分子化合物や共重合体が特に制限なく適用できる。
上記顔料の配合量としては、樹脂成分(B)の固形分100重量部に対して0.1〜300重量部、好ましくは0.5〜200重量部、さらに好ましくは1〜150重量部であることができる。
本発明において、上記水性塗料組成物は、HLB値が7以上の有機溶剤(D)を含むことができる。該有機溶剤(D)は、本発明の水性塗料組成物中の増粘剤(A)及び又は増粘剤(C)による粘度上昇効果を向上させ、また形成される塗膜の乾燥性又は造膜性を向上させることができるものである。本明細書においてHLB値とは、一般に親水・親油のバランスを数値で定量化した値であり、HLB値が大きいほど親水性の性質をあらわす。本明細書においてHLB値は、デーヴィス計算法により得られる値を採用している。デーヴィス計算法によるHLB値の算出方法は、Proc.2nd Intern.Congress of Surface Activity,vol.1(1957),P426に記載がされている。
記HLB値が7以上の有機溶剤(D)としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル等のプロピレングリコールエーテル系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、3−メトキシブチルアセテート等のエステル系溶剤等が挙げられ、これらは単独で、又は併用して使用できる。
本発明において、希釈剤(I)及びベース塗料(II)を混合してなる混合塗料が塗装に適する適度な塗料粘度を有するために、有機溶剤(D)が極性基を有していることが望ましく、有機溶剤(D)としては特にアルコール系有機溶剤及び/又はグリコールエーテル系有機溶剤であることが望ましい。
上記有機溶剤(D)は、希釈剤(I)、ベース塗料(II)のいずれ又は両方に配合することができ、また、樹脂成分(B)の反応溶媒として用いられてもよく、適宜選択することができる。
また、本発明において希釈剤(I)に包含されることが好適な有機溶剤(D)としては、特に制限されるものではないが、プロピレングリコールエーテル系溶剤を挙げることができる。
上記有機溶剤(D)の水性塗料組成物中における含有量としては、樹脂成分(B)の固形分100重量部に対して5〜200重量部、好ましくは20〜100重量部の範囲内であることができる。
本発明の水性塗料組成物は、希釈剤(I)及びベース塗料(II)を含んでなり、塗料形態としては希釈剤(I)及びベース塗料(II)とからなる2液型組成物であることが望ましい。また、本発明の水性塗料組成物は、必要に応じて、さらにポリイソシアネート硬化剤、ブロックイソシアネート硬化剤、メラミン硬化剤、オキサゾリン硬化剤、カルボジイミド硬化剤等の硬化剤を含んでいてもよい。水性塗料組成物が上記硬化剤を含んでなる場合においては、硬化剤の種類に応じて該水性塗料組成物の塗料形態を、希釈剤(I)とベース塗料(II)と硬化剤との3液型とするか、ベース塗料(II)及び硬化剤を混合したものを一液とし、このものと希釈剤(I)とを組み合わせる2液型とするか、希釈剤(I)と硬化剤を混合したものを一液とし、このものとベース塗料(II)とを組み合わせる2液型とするかを適宜選択することができる。
塗装
本発明は、被塗面に、上記水性塗料組成物を塗装することを特徴とする塗膜形成方法である。
被塗面としては、従来公知の基材面や該基材に設けられた塗膜面を例示することができ、該基材としては、特に制限されるものではないが、例えば、鉄、アルミニウム等の金属;プラスチック等の有機基材;コンクリート、木材等の無機質基材等が挙げられ、また該基材に設けられる塗膜としては特に制限はないが、例えば自動車車体などに設けられている着色ベース塗料によるベース塗膜及びトップクリヤー塗膜から形成されてなる複層塗膜を挙げることができ、該ベース塗膜の下層にプライマー塗膜、電着塗膜、中塗り塗膜等の塗膜が適宜設けられたものであってもよい。
着色ベース塗料によるベース塗膜とは一般に、被塗面に美粧性を与える目的で塗装される着色顔料及び/又は光輝性顔料を含有する塗料により設けられる塗膜を表し、トップクリヤー塗膜とは一般に、透明な塗膜を形成することができる最上層に設けられる塗膜を表す。プライマー塗膜とは一般に、付着性向上等の理由で基材面に直接設けられる塗料を表し、電着塗膜とは一般に、電着塗装に使用される塗料による塗膜を表し、中塗り塗膜とは一般に、プライマー塗膜あるいは電着塗膜のような下塗り塗膜による塗膜とベース塗膜あるいはトップクリヤー塗膜のような上塗り塗膜の間に設けられる塗膜を表す。
本発明の水性塗料組成物を塗装する塗装手段としては、スプレー塗装、静電塗装、ハケ塗装、ローラー塗装等特に制限はなく、乾燥方法としては、加熱乾燥、強制乾燥、常温乾燥のいずれであってもよい。本明細書では40℃未満の乾燥条件を常温乾燥とし、40℃以上で且つ80℃未満の乾燥条件を強制乾燥とし、80℃以上の乾燥条件を加熱乾燥とする。
また、本発明は、被塗面に上記水性塗料組成物を塗装した後、該塗膜上にトップクリヤー塗料を塗装して塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法である。
上記水性塗料組成物による塗膜はトップクリヤー塗料を塗装する前に硬化乾燥させてもよいし、該塗膜上にトップクリヤー塗料をウェットオンウェットで塗装し、乾燥することもできる。
本発明方法に用いられるトップクリヤー塗料としては、従来公知のものが特に制限なく使用でき、例えば水酸基などの架橋性官能基を含有するアクリル樹脂やフッ素樹脂を主剤とし、ブロックポリイソシアネート、ポリイソシアネートやメラミン樹脂などを硬化剤として含有する硬化型塗料、あるいはセルロースアセテートブチレート変性のアクリル樹脂を主成分とするラッカー塗料などが好適に使用でき、さらに必要に応じて顔料類、繊維素誘導体類、添加樹脂、紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤、硬化触媒などの塗料用添加剤を含有することができる。このうちポリイソシアネート硬化剤を含有する塗料を用いた場合、トップクリヤー塗膜から水性塗料組成物による塗膜中にポリイソシアネート硬化剤が一部しみ込んでくるので、水性塗料組成物による塗膜が水酸基を含有する場合は、該水酸基と反応することができ、水性塗料組成物中に硬化剤成分を用いない或いは減量できる上、水性塗料組成物による塗膜とトップクリヤー塗膜間の付着性が向上させることができるので好適である。
次に実施例をあげて、本発明をより具体的に説明する。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」である。
希釈剤の製造
製造例1
攪拌混合容器に脱イオン水995部、「Laponite RD」(注1)5部を添加し、攪拌混合して希釈剤(I−1)を得た。
(注1)「Laponite RD」:商品名、( Rochwood Additives Limited社製、無機系増粘剤、合成ヘクトライト、
[Si(Mg5.34Li0.66)O20(OH)]Na0.66
製造例2〜
上記製造例1において、配合組成を下記表1とする以外は製造例1と同様にして希釈剤(I−2)〜(I−)を得た。
Figure 0005059287
(注2)「プライマルASE−60」:商品名、ロームアンドハース社製、ポリアクリル酸系増粘剤、酸価270mgKOH/g、有効成分28%
(注3)「SNシックナー612」:商品名、サンノプコ社製、ポリウレタンポリエーテル系増粘剤、有効成分40%。
ウレタンエマルションの製造
製造例
4リットルのフラスコに、数平均分子量2000のポリブチレンアジペート115.5部、数平均分子量2000のポリカプロラクトンジオール115.5部、ジメチロールプロピオン酸23.2部、1,4−ブタンジオール6.5部及びイソホロンジイソシアネート120.1部を仕込み、撹拌下に窒素気流中、85℃で7時間反応せしめてNCO含有量4.0%のプレポリマーを得た。次いで該プレポリマーを50℃まで冷却し、アセトン165部を加え均一に溶解した後、撹拌下にトリエチルアミン15.7部を加え、50℃以下に保ちながら脱イオン水600部を加え、得られた水分散体を50℃で2時間保持し水伸長反応を完結させた後、減圧下70℃以下でアセトンを留去し、トリエチルアミンと脱イオン水でpHを8.0に調整し、酸価が26mgKOH/g、固形分30%のウレタン樹脂エマルションを得た。
アクリル樹脂の製造
製造例
4リットルのフラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル500部を加え、窒素気流中で115℃に昇温した。115℃に達した後、メチルメタクリレート200部、n−ブチルアクリレート200部、イソボルニルアクリレート300部、スチレン110部、ヒドロキシエチルアクリレート50部、アクリル酸40部、「NFバイソマーS20W」(注4)100部およびアゾビスイソブチロニトリル10部の混合物を3時間かけて加え、2時間熟成を行った。反応終了後、ジメチルエタノールアミンで当量中和し、さらにプロピレングリコールモノプロピルエーテルを250部を加えて、酸価31mgKOH/g、水酸基価40mgKOH/g、重量平均分子量45000、固形分50%のアクリル樹脂溶液を得た。
(注4)「NFバイソマーS20W」:商品名、第一工業製薬社製、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(分子末端がメトキシ基であり、分子内にCO基の45量体を含有するメタクリレート)。
アルミニウム顔料ペーストの製造
製造例
攪拌混合容器にアルミニウム顔料ペースト「WJE7640」(東洋アルミ社製、金属含有量52%)45.5部、エチレングリコールモノブチルエーテル35部、リン酸基含有樹脂溶液(注5)3部を添加し、攪拌混合してアルミニウム顔料ペーストを得た。
(注5)リン酸基含有樹脂溶液:攪拌器、温度調節器および冷熱器を備えた4リットルのフラスコにメトキシプロパノール27.5部、イソブタノール27.5部の混合溶剤を入れ、110℃に加熱し、スチレン25部、n−ブチルメタクリレート27.5部、「イソステアリルアクリレート」(大阪有機化学社製)20部、ヒドロキシブチルアクリレート7.5部、リン酸基含有重合性モノマー(注6)15部、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート12.5部、イソブタノール10部、t−ブチルパーオキシオクタノエート4部からなる混合物121.5部を4時間で上記の混合溶剤に加え、さらにt−ブチルパーオキシオクタノエート0.5部とイソプロパノール20部からなる混合物を1時間で滴下した。その後、1時間攪拌熟成して固形分50%のリン酸基含有樹脂溶液を得た。
(注6)リン酸基含有重合性モノマー:4リットルのフラスコにモノブチルリン酸57.5部、イソブタノール41.1部を入れ、空気通気下でグリシジルメタクリレート42.5部を2時間で滴下した後、さらに1時間攪拌熟成した。その後、イソプロパノ−ル5.9部を加えて、固形分50%のリン酸基含有重合性モノマー溶液を得た。
ベース塗料の製造
製造例
製造例で得たアルミニウム顔料ペースト83.5部と製造例で得たアクリル樹脂溶液40部を攪拌混合容器中に加え、1時間攪拌した後、製造例で得たポリウレタン樹脂エマルション266.7部、「プライマルASE60」(注2)17.8部を添加し、さらに1時間攪拌を続けた。得られた混合物をジメチルエタノールアミンでpH8.0に調整した後、脱イオン水を添加し、固形分20%のベース塗料(II−1)を得た。このベース塗料(II−1)の粘度を明細書記載の方法に従って測定したところ1200mPa・secであった。このベース塗料(II−1)における増粘剤の有効成分の量は、ベース塗料(II−1)の樹脂固形分100重量部に対して5重量部である。また、このベース塗料(II−1)の樹脂固形分100重量部に対する顔料の量は23.7重量部である。
水性塗料の製造
実施例1
ベース塗料(II−1)100部と希釈剤(I−1)50部を手攪拌によって十分に混合し、水性塗料(A−1)を得た。
実施例2〜及び比較例1〜7
配合組成を下記表2に示す通りとする以外は実施例1と同様にしてベース塗料と希釈剤を混合してなる水性塗料(A−2)〜(A−12)を得た。また、表2には各水性塗料の粘度を併記した。粘度の測定は、明細書記載の方法に準じて行い、希釈剤とベース塗料を混合した後、5分経過後に行った。
Figure 0005059287
塗装
実施例6〜10及び比較例8〜14
(塗装作業性評価)
自動車車体用クリヤー塗料を塗装した工程板を、#800耐水ペーパーで研磨、脱脂し、被塗板とした。該被塗板に上記で作成した各水性塗料(A−1)〜(A−1)を表3中に記載の各温度、各湿度で夫々エアスプレー塗装し、濡れ性、タレ性の評価をし、60℃、10分の条件で強制乾燥した後、乾燥膜厚が15μmの塗膜を得、乾燥性の評価をした。
(塗膜性能評価)
上記塗装作業性評価と同様の被塗板に、上記で作成した各水性塗料を表3中に記載の各温度、各湿度で夫々エアスプレー塗装し、60℃、10分の条件で強制乾燥した後、乾燥膜厚が15μmの塗膜を得、その塗面上に「レタンPGマルチクリヤーHX(Q)ベース」(商品名、関西ペイント社製、ウレタン硬化系クリヤーベース塗料)に、「レタンPGマルチクリヤーHXスタンダード硬化剤」(商品名、関西ペイント社製、イソシアネート硬化剤)を、ベース100重量部に対して50重量部配合したものを乾燥膜厚50μmとなるようにエアスプレー塗装し、60℃で20分間強制乾燥し、塗膜外観、初期付着性、耐水性、耐水付着性試験用の各試験塗板を得、下記評価基準にて評価を行った。
Figure 0005059287
(*1)濡れ性:各水性塗料をスプレー塗装した段階での被塗板上での各水性塗料塗膜外観を目視で評価することにより濡れ性を評価した。
○:良好、△:塗膜欠陥がわずかに見られる、×:不良(ピンホールが見られる)
(*2)タレ性:各水性塗料をスプレー塗装した段階での被塗板上での各水性塗料のタレ性を目視で評価した。
○:良好、△:スプレー塗装時のタレがわずかに見られる、×:不良(著しいタレが見られる)
(*3)乾燥性:20℃、60%RH条件下において、各水性塗料をエアスプレーし、放置して指で触れてタック感がない状態になるまでの時間によって評価した。
◎:非常に良好(1時間未満)、○:やや良好(1時間以上且つ3時間未満)、△:やや不良(3時間以上且つ4時間未満)、×:不良(4時間以上)
(*4)塗膜外観 :各試験塗板の塗膜面を目視で評価した。
◎:アルミ顔料が塗面に対して平行かつ均一に配向し、メタリックムラの発生が全く認められない、○:メタリックムラの発生が少し認められた、△:メタリックムラの発生が多く認められた、×:メタリックムラの発生が多くみられ、且つワレ、チヂミ等の塗膜欠陥が多く認められた。
(*5)初期付着性:各試験塗板状に素地に達するようにカッターで切り込みを入れ、大きさ2mm×2mmのゴバン目を100個作り、その表面に粘着テープを貼着し、20℃においてそのテープを急激に剥離した跡のゴバン目塗膜の残存数を調べた。
○:100個残存、○△:99〜81個残存、△:80〜41個残存、×:40個
(*6)耐水性:各試験塗板を40℃の温水に10日間浸漬し、引き上げてから各塗膜表面を観察した
○:異常なし、○△:わずかに白化が見られる、△:白化がみられる、×:フクレ、白化などの異常が見られる
(*7)耐水付着性:各試験塗板を40℃の温水に10日間浸漬し、引き上げ、室温で1時間乾燥してから、上記初期付着性と同様にしてゴバン目試験を行った。評価基準も初期付着性と同じである。

Claims (6)

  1. (I)希釈剤及び(II)ベース塗料を含んでなる多液型の水性塗料組成物であって、希釈剤(I)が、金属ケイ酸塩(A)及び水を含有し、ベース塗料(II)が、ウレタンエマルション(b−1)及びアクリル樹脂(b−2)を含有し、アクリル樹脂(b−2)が、酸基含有重合性不飽和モノマー、水酸基含有重合性不飽和モノマーおよびその他の重合性不飽和モノマーを含む重合性不飽和モノマー混合物を有機溶剤の存在下で重合開始剤により重合させることにより得られる水酸基価が10〜150mgKOH/gの範囲内にある樹脂であり、ウレタンエマルション(b−1)及びアクリル樹脂(b−2)の配合割合が、ウレタンエマルション(b−1)/アクリル樹脂(b−2)の固形分重量比で30/70〜99/1の範囲内にある樹脂成分(B)、樹脂成分(B)固形分100重量部に対して0.01〜20重量部のポリアクリル酸系増粘剤(C)及び水を含有することを特徴とする水性塗料組成物。
  2. ポリアクリル酸系増粘剤が、酸価が30〜300mgKOH/gの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の水性塗料組成物。
  3. 希釈剤(I)及びベース塗料(II)が、HLBが7以上の有機溶剤(D)を含有する請求項1または2に記載の水性塗料組成物。
  4. 被塗面に、請求項1ないしのいずれか1項に記載の水性塗料組成物を塗装することを特徴とする塗膜形成方法。
  5. 被塗面に、請求項1ないしのいずれか1項に記載の水性塗料組成物を塗装して塗膜を形成した後、該塗膜上にトップクリヤー塗料を塗装して塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
  6. 請求項またはに記載の塗膜形成方法により得られる塗装物品。
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