JPH11199528A - モノフロロハロゲノアルカンの製造方法 - Google Patents

モノフロロハロゲノアルカンの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノフロロハロゲノアルカンを高収率で得
る製造方法の提供。 【解決手段】フッ素以外の異なる複数のハロゲンを有す
るハロゲノアルカン、好ましくは、一般式(II):X1(C
2)nX2(X1,X2は塩素、臭素またはヨウ素のいずれ
かで互いに異なるハロゲン、nは2〜6の整数)で示さ
れるジハロゲノアルカンを原料とし、アルカリ金属フッ
化物と、一般式(I):HO[(CH2)pO]qH(pは2また
は3、qは2〜4の整数)で表される溶媒中で、100
℃以下の温度で反応させて、ハロゲンのフッ素置換を行
わせることを特徴とするモノフロロハロゲノアルカンの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医農薬等の中間体
等として有用なモノフロロハロゲノアルカンの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、モノフロロアルキル基を含有する
化合物が、医薬品あるいは農薬として顕著な薬効や特異
な効果を示すことから種々開発されている。これらのモ
ノフロロアルキル基を分子構造に導入するための合成中
間体として、モノフロロハロゲノアルカンが使用され
る。
【0003】モノフロロハロゲノアルカンの製造方法と
しては、一般にフッ素以外のハロゲンを分子中に2個以
上有するハロゲノアルカンにアルカリ金属フッ化物を作
用させてハロゲン交換を行ない、これによって1個のハ
ロゲン原子をフッ素原子で置換する方法が知られてい
る。しかし、この製造方法では、目的化合物であるモノ
フッ素化物がさらにハロゲン交換を受けてジフッ素化物
が副生するのを避けることができない。特に同じハロゲ
ンを複数有する原料を使用し原料の転化率を高めると、
ジフッ素化物の副生率も高くなるという問題が生じる。
【0004】そこで、ジフッ素化物の副生を防ぐため
に、互いに異なる2個のハロゲンを有する化合物を原料
として用い、ハロゲンの反応性の違いによって一方のハ
ロゲンのみを選択的にフッ素化する方法が行われてい
る。一般にハロゲンはI>Br>Clの順でハロゲン交
換を受けやすいため、例えば、塩素と臭素を有するハロ
ゲン化物を原料とすれば、モノフッ素化物を高収率で得
ることが期待される。しかし、特に両末端に異なるハロ
ゲンを有する化合物では、一般にハロゲンの不均化反応
が起こりやすく、末端のハロゲンが同種のものに変化
し、これらのジハロゲノ化合物が更に逐次反応して、モ
ノフッ素化物およびジフッ素化物を生じる。この結果、
両末端に異なる2種のハロゲンを含む原料を用いてフッ
素置換を行なっても種々の副生物が生成し、収率良く目
的のモノフッ素化物を得るのが難しい。
【0005】この他に、従来の製造方法においては、フ
ッ素化剤として使用するアルカリ金属フッ化物の塩基性
のために、ハロゲン化水素の脱離によるアルケンの副生
を生じ易いという問題がある。このハロゲン化水素の脱
離によるアルケンの副生を抑える手法として、水の存在
下、pH3〜7の条件下にハロゲン置換反応を行なう方
法が提案されている(特開昭64-45321号公報)。しか
し、この方法ではハロゲン化水素の脱離によるアルケン
の副生は抑えられても、ジフッ素化物の副生を防ぐこと
はできない。また、ジフッ素化物の副生を防ぐために異
なるハロゲンを有する化合物を原料に用いても、ハロゲ
ンの不均化反応が生じるので、収率良く目的のモノフッ
素化物を得るのはやはり難しい。
【0006】なお、フロロアルカンの製造法としては、
以上の他に、トリフロロメタンスルホン酸エステルにテ
トラブチルアンモニウムフロリドを反応させてフッ素化
する方法(J.Org.Chem.,52,1987)やカルボン酸にキセ
ノンジフロリドを反応させてフッ素化する方法(Can.J.
Chem.,64,1986)等が知られているが、いずれもフッ素
化試薬の入手が困難であり、また取扱いが容易ではない
等の問題があり、実用性に難点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようにジハロゲン
化合物のフッ素交換反応を利用した従来の製造方法にお
いては、ジフッ素化物の副生、ハロゲン化水素の脱離に
よるアルケンの副生、ハロゲン化合物の不均化反応が問
題となっていた。本発明は従来の製造方法におけるこれ
らの問題を解決したものであって、モノフロロアルカン
を収率良く、容易に製造する方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題解決の手段】すなわち、本発明は、(1)フッ素以
外の異なる複数のハロゲンを有するハロゲノアルカンを
原料とし、アルカリ金属フッ化物と、一般式(I):HO
[(CH2)pO]qH(pは2または3、qは2〜4の整
数)で表される溶媒中で、100℃以下の温度で反応さ
せて、ハロゲンのフッ素置換を行わせることを特徴とす
るモノフロロハロゲノアルカンの製造方法に関する。
【0009】本発明の上記製造方法は、(2)一般式(I
I):X1(CH2)nX2(X1,X2は塩素、臭素またはヨウ
素のいずれかで互いに異なるハロゲン、nは2〜6の整
数)で示されるジハロゲノアルカンを原料として用いる
製造方法、(3)ハロゲン置換反応を40〜100℃の温
度範囲で行なう製造方法、(4)溶媒として、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、またはテトラエ
チレングリコールを用いる製造方法を含む。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実施例および比
較例を参照して具体的に説明する。(I)原料化合物 一般に、ハロゲンはヨウ素>臭素>塩素の順でハロゲン
交換を受け易いので、本発明の製造方法では、ジフッ素
化物の副生を抑えるために、このハロゲンの反応性の相
違を利用し、原料として、フッ素以外の異なる複数のハ
ロゲンを有するハロゲノアルカンを用いる。アルカンの
基本骨格はハロゲン置換反応が進行するものであれば良
い。好ましくは、一般式(II):X1(CH2)nX2,(X1,
X2は塩素、臭素またはヨウ素のいずれかで互いに異な
るハロゲン、nは2〜6の整数)で示される両末端に異
なったハロゲンを有するジハロゲノアルカンを原料とし
て用いる。このような構造の化合物は、従来のフッ素交
換反応の反応条件では不均化反応が起こりやすいが、本
発明の反応条件では不均化反応は顕著に抑制される。上
記ジハロゲノアルカンの具体例としては、1-ブロモ-2
-クロロエタン、1-ブロモ-3-クロロプロパン、1-ブ
ロモ-4-クロロブタン、1-ブロモ-5-クロロペンタ
ン、1-ブロモ-6-クロロヘキサン、1-クロロ-2-ヨー
ドエタン、1-クロロ-3-ヨードプロパン、1-クロロ-
4-ヨードブタン等が挙げられる。
【0011】フッ素源であるアルカリ金属フッ化物とし
ては、NaF、KF、RbF、CsF等が挙げられ、入
手の容易さ、取扱い易さの点からKFが最も好ましく、
特にスプレードライ法で製造されたKFが反応性の点で
優れている。アルカリ金属フッ化物の添加量はフッ素化
する原料化合物に対して1〜10倍モル、好ましくは1
〜3倍モルが適当である。
【0012】(II)反応溶媒 従来、ハロゲン交換によるフッ素化反応において、溶媒
としてグリコール類などの極性溶媒が使用されている。
例えば、上記特開昭64-45321号には、ハロゲン化アルカ
ンやアルケンのフッ素化をエチレングリコール、プロピ
レングリコール中で実施することが好ましいと記載され
ている。しかし、本発明者の検討によれば、従来好まし
いとされてきたエチレングリコールやプロピレングリコ
ールは、原料化合物と相溶性がないため反応速度的に不
利であり、特に水を添加した場合には著しい反応速度の
低下が認められた。このため、反応を効率的に進行させ
るためには反応温度を100℃以上に加熱せざるを得な
いが、反応温度を上げるとジハロゲン化合物の不均化が
進行する。因みに、ハロゲン化合物の不均化反応は温度
依存性が高く、反応温度が120℃を超えると著しくな
り、フッ素化剤であるアルカリ金属フッ化物が加えられ
ると更に不均化反応が促進される。100℃以下の反応
温度であれば不均化反応が抑制される。
【0013】本発明は、ハロゲン置換反応の溶媒とし
て、一般式(I):HO[(CH2)pO]qH(pは2または
3、qは2〜4の整数)で表される化合物を用い、10
0℃以下の反応温度でハロゲン置換反応を行う。この化
合物はOH基と共にエーテル結合を含み、骨格に2個〜
4個のエチレン基またはプロピレン基を有している。こ
の溶媒は原料との相溶性に優れており、反応温度が10
0℃以下であっても十分な反応速度が得られる。従っ
て、不均化反応も抑制される。また、フッ素化剤として
アルカリ金属フッ化物を用いてもハロゲン化水素の脱離
を実質的に生じない。従来は、このような低い反応温度
下で上記化合物溶液を溶媒として用いることは知られて
いない。なお、上記一般式(I)において、pが1以下ま
たは4以上の化合物は入手が困難であり、また原料との
相溶性の点でも好ましくない。また、qが1であるグリ
コール類は先に述べたようにハロゲノアルカンとの相溶
性が低く、不均化反応を抑えることができない。qが4
を超えると原料との相溶性が低下する傾向があるので好
ましくない。好ましい溶媒の具体例としては、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレ
ングリコール等である。これらは通常、単独で用いられ
るが2種以上を混合して用いてもよい。これらの溶媒は
原料のジハロゲノアルカンに対して0.5〜20重量
倍、好ましくは1〜10重量倍の範囲で使用される。
【0014】なお、従来の製造方法(特開昭64-45321号
等)ではハロゲン化水素の脱離を防止するために、溶媒
に水を加え、更にpHを制御するなどの対策を講じてい
るが、本発明の製造方法では、上記反応溶媒を用い、反
応温度を100℃以下に制御するだけでハロゲン化水素
の脱離は殆ど生じない。
【0015】このように、本発明の製造方法では、上記
反応溶媒を用い、反応温度を100℃以下に制御するこ
とにより、ハロゲン化合物の不均化反応とジフッ素化物
の副生を抑制すると共にハロゲン化水素の脱離をも防止
している。かかる効果は、上記反応溶媒が単に原料との
相溶性に優れることによるものではなく、上記溶媒特有
の効果であると考えられる。すなわち、原料化合物に対
して相溶性を有する他の溶媒、例えばN,N−ジメチル
ホルムアミドやジメチルスルホキシドのような極性溶媒
を使用すると、反応温度を100℃以下に制御して不均
化を抑えながらハロゲン置換反応を進めることができる
が、これらの溶媒中ではハロゲン化水素の脱離反応が高
い割合で起こる。従って、不均化と脱離とを同時に抑え
て目的化合物のモノフロロハロゲノアルカンを高収率で
得ることはできない。
【0016】(III)反応温度 反応温度は、既に述べたように、0℃〜100℃以下で
ある。反応温度が120℃以上であると不均化反応が進
行し、特にフッ素化剤として使用するアルカリ金属フッ
化物を添加することによって不均化反応が促進される。
そこで、反応温度を100℃以下に保つことによって不
均化反応を抑制する。40〜100℃がより好ましい。
【0017】(IV)他の反応条件 通常、反応時間は0.5〜30時間、好ましくは1〜2
0時間である。また、通常、反応圧力は常圧であるが、
生成物を減圧下にて留去しながら反応を進行させてもよ
い。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を従来法による比較例と対比
して以下に示す。なお、以下の例において選択率は、選
択率(%)=(化合物の生成量)/(原料使用量−未反応残
量)×100によって与えられる値である。
【0019】実施例1 撹拌機、温度計および還流冷却器を備えた200mlのガ
ラス製反応器に、1-ブロモ-3-クロロプロパン31.4
9g(0.2mol)、スプレードライフッ化カリウム17.
44g(0.3mol)、ジエチレングリコール80gを仕込
み、撹拌下、80℃で6時間加熱した。冷却後、反応液
をガスクロマトグラフにて分祈したところ、表1に示す
ように、原料の転化率は88.7%であった。このう
ち、1-クロロ-3-フロロプロパンの選択率は83.4%
であり、1,3-ジフロロプロパンの選択率は0.6%、
1,3-ジクロロプロパンの選択率は8.2%、1,3-ジ
ブロモプロパンの選択率は2.7%、1-ブロモ-3-フロ
ロプロパンの選択率は4.3%、脱離に由来する生成物
アリルクロライドの選択率は0.8%であった。なお、
これのうちジクロロ体、ジブロモ体は不均化反応による
生成物である。また、1−ブロモ−3-フロロプロパン
はジブロモ体がさらに反応したものであり、ジフロロ体
も大部分、ジブロモ体に由来するものと思われる。
【0020】実施例2 実施例1において、原料を1−ブロモ−3−クロロプロ
パン31.49gから1−ブロモ−6−クロロヘキサン
39.90gに代え、反応時間を9時間とした他は同様
に行った。結果を表1に示す。
【0021】実施例3 実施例1において、原料を1−ブロモ−3−クロロプロ
パン31.49gから1−ブロモ−4−クロロブタン3
4.29gに代え、反応溶媒をジエチレングリコールか
らジプロピレングリコールに代えた他は同様に行った。
結果を表1に示す。
【0022】実施例4 実施例1において、原料を1−ブロモ−3−クロロプロ
パン31.49gから1−クロロ−2−ヨードエタン3
8.08gに代え、反応溶媒をジエチレングリコールか
らトリエチレングリコールに代えた他は同様に行った。
結果を表1に示す。
【0023】実施例5 実施例1において、原料を1−ブロモ−3−クロロプロ
パン31.49gから1−クロロ−3−ヨードプロパン
40.89gに代え、反応溶媒をジエチレングリコール
からテトラエチレングリコールに代えた他は同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0024】比較例1 反応温度を120℃とした以外は実施例1と同様にして
反応させた。反応液をガスクロマトグラフにて分祈した
ところ、表1に示すように、反応液をガスクロマトグラ
フにて分析したところ、原料の転化率は94.8%であ
ったが、目的化合物の1-ブロモ-3-フロロプロパンの
選択率は33.9%であった。その他に、1,3-ジフロ
ロブロパンが選択率8.5%、不均化反応に由来する生
成物である1,3-ジクロロプロパンが選択率27.4
%、1,3-ジブロモプロパンが選択率11.3%、1-ブ
ロモ-3-フロロプロパンが選択率8.6%、脱離に由来
するの生成物アリルクロライドが選択率10.3%の割
合で各々副生した。
【0025】比較例2 溶媒をエチレングリコールに代えた以外は実施例1と同
様にして反応させた。反応液をガスクロマトグラフにて
分祈したところ、表1に示すように、原料の転化率は2
7.5%であった。
【0026】比較例3 溶媒をN,N-ジメチルホルムアミドに代えた以外は実施
例1と同様にして反応させた。反応液をガスクロマトグ
ラフにて分析したところ、表1に示すように、原料の転
化率は90.0%であったが、目的化合物の1-クロロ-
3-フロロプロバンの選択率は18.4%であった。その
他に、1,3-ジフロロプロパンが選択率0.9%、不均
化反応に由来する生成物である1,3-ジクロロプロパン
が選択率7.2%、1,3-ジブロモプロパンが選択率2.
5%、1-ブロモ-3-フロロプロパンが選択率4.1%、
脱離に由来する生成物のアリルクロライドが選択率6
6.9%の割合で各々副生した。
【0027】比較例4 原料として、1-ブロモ-3-クロロプロパンの代わりに
1,3-ジブロモプロパン40.38g(0.2mol)を使用
した以外は実施例1と同様にして反応させた。反応液を
ガスクロマトグラフにて分析したところ、表1に示すよ
うに、原料の転化率は90.4%であったが、目的化合
物の1-ブロモ-3-フロロプロパンの選択率は52%で
あった。その他に、1,3-ジフロロプロパンが選択率4
5.4%、脱離に由来する生成物のアリルブロマイドが
選択率2.6%の割合で副生した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によれば、医農薬中間体と
して有用なモノフロロハロゲノアルカンを、副生物の生
成を抑えて高収率で得ることができる。特に、両末端が
フッ素と他のハロゲンで置換されたジハロゲノアルカン
の製造は、従来法では不均化・脱離反応を抑えるのが困
難であったが、本発明の方法では効果的にこれらの副反
応を抑制することができる。両末端がフッ素と他のハロ
ゲンで置換されたジハロゲノアルカンは、医農薬合成反
応においてモノフロロアルキル基導入用の化合物として
有用性が高く、従って、本発明の方法は、含フッ素医農
薬合成プロセスの研究・開発において極めて有用であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素以外の異なる複数のハロゲンを有
    するハロゲノアルカンを原料とし、アルカリ金属フッ化
    物と、一般式(I):HO[(CH2)pO]qH(pは2または
    3、qは2〜4の整数)で表される溶媒中で、100℃
    以下の温度で反応させて、ハロゲンのフッ素置換を行わ
    せることを特徴とするモノフロロハロゲノアルカンの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(II):X1(CH2)nX2(X1,X2
    は塩素、臭素またはヨウ素のいずれかで互いに異なるハ
    ロゲン、nは2〜6の整数)で示されるジハロゲノアル
    カンを原料として用いる請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン置換反応を40〜100℃の温
    度範囲で行なう請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶媒として、ジエチレングリコール、ト
    リエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
    プロピレングリコール、またはテトラエチレングリコー
    ルを用いる請求項1、2または3に記載の製造方法。
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