JPH11197590A - 部分塗装方法 - Google Patents

部分塗装方法

Info

Publication number
JPH11197590A
JPH11197590A JP10004011A JP401198A JPH11197590A JP H11197590 A JPH11197590 A JP H11197590A JP 10004011 A JP10004011 A JP 10004011A JP 401198 A JP401198 A JP 401198A JP H11197590 A JPH11197590 A JP H11197590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
face
mask jig
paint
coating
coating method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10004011A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimichi Kawada
敏路 河田
Mitsunobu Sakamoto
光信 阪本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP10004011A priority Critical patent/JPH11197590A/ja
Publication of JPH11197590A publication Critical patent/JPH11197590A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製品の見切り外観の飛躍的な向上を図ることが
でき、マスク治具の洗浄頻度の低減を図ることのできる
部分塗装方法を提供する。 【解決手段】グリル本体12の枠14及び主仕切り板1
6によって形成された環の内周側には幅が狭小の段差面
20が形成され、当該段差面20を境にして第1の面2
1及び第2の面22が形成されている。塗膜層13を形
成するに際し、第2の面22を露出させないようにマス
ク治具23をセットする。このマスク治具23はその周
壁面24の下部が第2の面22に当接し、周壁面24の
上部及び天井面25が段差面20よりも突出した状態で
セットされる。塗装に際し、第1の面21に対しては塗
料が直接的に吹き付けられ、段差面20に対してはマス
ク治具23の突出部分及び第1の面21が壁となって、
スプレー28からの塗料が直接的に吹き付けられにく
く、ミスト状の塗料が薄く付着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部分塗装方法に係
り、詳しくは、第1の面と、第2の面と、段差面とを備
えた基材のうち、少なくとも第1の面及び段差面に対し
スプレー塗装を施す部分塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のフロントグリル等の外装
品は、所定形状に成形された樹脂製の基材に対し塗装が
施されることにより構成される。近年では、2色又はそ
れ以上の彩色の施されたものが市販されるようになって
きており、具体的には、次のような仕様のものが知られ
ている。すなわち、まず第1の仕様としては、予め材料
着色の施された基材に対し部分的に塗装を施したものが
挙げられ、第2の仕様としては、基材の全面に対し塗装
を施し乾燥させた後、その上から部分的に異なる色の塗
装を施したものが挙げられる。
【0003】ここで、便宜上、第1の仕様における外装
品の製造方法について説明すると、まず材料着色の施さ
れた基材を成形する。次に、塗装を施さない部分を何ら
かの被覆手段で覆う。その後、被覆手段で覆われていな
い露出部分に、スプレー塗装を施す。このような一連の
工程を経ることにより、2色(材料着色及び塗装色)の
外装品が得られる。
【0004】このような外装品においては、品質上、塗
装部分と非塗装部分との境界部分(ちなみに、第2の仕
様においては2種類の塗膜層の境界部分)の見切り外観
が問題となってくる。つまり、境界部分がにじんだり、
ぼやけたりすることなく、すっきりとした見切り外観を
呈することが高品質であることの条件といえる。
【0005】このように見切り外観をすっきりさせるた
めの手法として、まず、基材81に対し見切り溝82を
設けることが考えられる。すなわち、図7に示すよう
に、基材81の成形段階において、塗装を施そうとする
部分とそれ以外の部分との境界部分に、見切り溝82を
予め設けておく。次に、当該見切り溝82に対し、マス
ク治具83の一端を引っかけることにより、塗装を施さ
ない部分をマスク治具83で被覆する。そして、マスク
治具83で覆われていない面を、スプレーを用いて塗装
する。さらに、塗料が乾燥した後にマスク治具83を取
り外すことにより、外装品が得られる。このような塗装
方法によれば、見切り溝82がちょうど塗料の境界部分
となるため、見切り外観が比較的すっきりしたものとな
る。
【0006】しかし、上記の方法を採用した場合には、
見切り溝82を成形段階で設けなければならず、見切り
溝82によるアンダーカット構造を回避するべく、金型
を設計する上で形状上の制約が生じてしまう。また、見
切り溝82を設けることによる外観品質の低下を招くお
それがある。
【0007】これに対し、図8に示すように、基材91
に対し段差面92を形成し、当該段差面92にマスク治
具93の一端を載置することが考えられる。そして、マ
スク治具93で覆われていない面を、スプレーを用いて
塗装し、その後上記同様塗料の乾燥後にマスク治具93
を取り外すのである。かかる塗装方法によれば、見切り
溝を設ける必要がないため、基材91の成形上の自由度
が増し、しかも見切り溝を設けない分、外観品質の低下
も抑制できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記技術で
は、図9に示すように、段差面92に対しても一般面と
同じ肉厚の塗膜層95が形成されるため、マスク治具9
3を取り外す際に、マスク治具93の端縁部に塗料が多
量に付着してしまうおそれがあった。その結果、せっか
く形成した塗膜層95の一部がマスク治具93にもって
いかれることとなり、見切り外観が悪化してしまうおそ
れがあった。また、端縁部に塗料が多量に付着するた
め、次回以降の塗装に支障を来すのを回避するべくマス
ク治具93を頻繁に洗浄する必要が生じていた。さら
に、場合によっては、マスク治具93の裏面側にまで塗
料が入り込み、見切り部分がにじんでしまうおそれもあ
った。
【0009】本発明は、前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、第1の面と、第2の面と、
段差面とを備えた基材のうち、少なくとも第1の面及び
段差面に対しスプレー塗装を施す部分塗装方法におい
て、製品の見切り外観の飛躍的な向上を図ることができ
るとともに、マスク治具の洗浄頻度の低減を図ることの
できる部分塗装方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、請求項1に記載の発明においては、第1の面と、第
2の面と、前記第1及び第2の面に連続し、かつ、交わ
るとともに所定の狭小な幅を有してなる段差面とを備え
た基材のうち、前記第2の面を、マスク治具を用いるこ
とにより露出させない状態で、少なくとも前記第1の面
及び段差面に対しスプレー塗装を施す部分塗装方法であ
って、スプレー塗装に際しては、前記マスク治具のうち
所定の面の一部を前記段差面側の前記第2の面に当接さ
せるとともに、前記1つの面の他部を前記段差面よりも
突出させるようにしたことをその要旨としている。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の部分塗装方法において、前記段差面は、前記
第2の面にほぼ直交するものであることをその要旨とし
ている。
【0012】さらに、請求項3に記載の発明では、請求
項1又は2に記載の部分塗装方法において、前記段差面
の所定の幅は、0.1mm以上3.0mm以下であるこ
とをその要旨としている。なお、この幅は、0.3mm
以上2.0mm以下であることがより望ましい。また、
0.8mm以上1.0mm以下であることがさらに一層
望ましい。
【0013】併せて、請求項4に記載の発明では、請求
項1から3のいずれかに記載の部分塗装方法において、
前記基材が環状に形成されることにより、前記第1及び
第2の面並びに前記段差面はそれぞれ環状面となってい
るとともに、前記マスク治具の前記所定の面も環状面と
なっていることをその要旨としている。
【0014】加えて、請求項5に記載の発明では、請求
項4に記載の部分塗装方法において、前記マスク治具
は、前記環状面の内周側を覆う被覆面を有するものであ
ることをその要旨としている。
【0015】さらにまた、請求項6に記載の発明では、
請求項5に記載の部分塗装方法において、スプレー塗装
に際しては、前記マスク治具の内側に、外部よりも高い
圧力を加えるようにしたことをその要旨としている。
【0016】(作用)上記請求項1に記載の発明によれ
ば、基材のうち、第2の面がマスク治具によって露出し
ない状態で、スプレー塗装が施され、これにより、第2
の面を除く少なくとも第1の面及び所定の狭小な幅を有
してなる段差面に塗膜層が形成される。
【0017】本発明では、上記のスプレー塗装に際し、
前記マスク治具のうち所定の面の一部が段差面側の第2
の面に当接させられるとともに、その所定の面の他部が
段差面よりも突出させられる。このため、第1の面に対
してはスプレーからの塗料が直接的に吹き付けられるこ
ととなる。一方、段差面に対しては、マスク治具の突出
部分及び基材の第1の面が壁となって、スプレーからの
塗料が直接的に吹き付けられにくく、ミスト状の塗料が
薄く付着することとなる。そのため、段差面に付着した
塗料の量は、第1の面に付着した塗料の量よりも少なく
なる。従って、塗装終了後にマスク治具が取り外される
際には、マスク治具のうち段差面の端縁側の塗料がマス
ク治具によってもっていかれる量は、比較的少ないもの
となる。さらに、マスク治具が段差面側の第2の面に当
接している限り、第2の面に塗装が施されにくいものと
なる。
【0018】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明の作用に加えて、前記段差面は、第
2の面にほぼ直交するものである。このため、塗装面と
非塗装面との見切り部分はちょうど第2の面と段差面と
の境界部分(コーナー部分)となるとともに、当該部分
がほぼ直角状となる。このため、見切り外観がさらにす
っきりしたものとなる。
【0019】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
請求項1、2に記載の発明の作用に加えて、前記段差面
の所定の幅は、0.1mm以上3.0mm以下である。
このため、段差面に対しては、スプレーからの塗料が直
接的に吹き付けられにくく、ミスト状の塗料が薄く付着
するという上記作用がより確実に奏されることとなる。
なお、幅が0.3mm以上2.0mm以下である場合に
は、かかる作用が一層確実に奏され、また、0.8mm
以上1.0mm以下である場合には、さらに一層確実に
奏される。
【0020】併せて、請求項4に記載の発明によれば、
請求項1から3に記載の発明の作用に加えて、マスク治
具の環状面となっている1つの面が、環状に形成された
基材の第2の面の内側に嵌め込まれることにより、それ
ぞれ環状面となっている第1及び段差面にスプレー塗装
が施され、このスプレー塗装に際し、上記作用が奏され
る。また、個々にマスク治具をセットしてスプレー塗装
を施す場合と比較して、塗装作業の簡素化が図られる。
【0021】加えて、請求項5に記載の発明によれば、
請求項4に記載の発明の作用に加えて、マスク治具は、
前記環状面の内周側を覆う被覆面を有する。このため、
かかる被覆面の存在により、スプレー塗装が施された場
合には、環状の第2の面の内側には塗装が施されること
がない。
【0022】さらにまた、請求項6に記載の発明によれ
ば、請求項5に記載の発明の作用に加えて、スプレー塗
装に際しては、マスク治具の内側に、外部よりも高い圧
力が加えられる。このため、仮にマスク治具と、段差面
側の第2の面との間に微細な隙間が生じたとしても、マ
スク治具の内側から外部に空気等が流出するため、前記
ミスト状の塗料が第2の面に付着されにくい。従って、
第2の面に塗装が施されにくいものとなるという上記作
用がより確実に奏される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を、図面に従って説明する。図2は、本実施の形
態におけるフロントグリル11を示す正面図であり、図
3は、図2のJ−J線端面図である。なお、フロントグ
リル11は、自動車の前面に装着される外装品の1つで
ある。
【0024】これらの図に示すように、フロントグリル
11は、AES樹脂(アクリロニトリル−EPDM−ス
チレン共重合樹脂)よりなり、予め材料着色の施された
基材としてのグリル本体12を備えているとともに、当
該グリル本体12の表面に部分的に塗布形成された塗膜
層13を有している。より詳しく説明すると、フロント
グリル11(グリル本体12)は、正面略矩形状をなす
環状の枠14、当該枠14内において、横方向に延び中
央にマークプレート(図示せず)を取付けるためのマー
ク取付部15を有してなる主仕切り板16、当該主仕切
り板16の上下において平行に延びる副仕切り板17、
及び枠14内において縦方向に延びる複数の連結板18
を有している。そして、前記枠14の主として正面側部
分及び主仕切板16の主として正面側部分には、グリル
本体12とは異なる色の塗膜層13が形成されている。
【0025】図4は図3のα部分の拡大図である。図3
及び図4に示すように、枠14及び主仕切り板16によ
って形成された環の内周側は段状に形成されている。す
なわち、当該環の内周側には段差面20が形成されてお
り、当該段差面20を境にして第1の面21及び第2の
面22が形成されている。前記段差面20は第2の面2
2に対し直交している。本実施の形態における前記段差
面20の幅は、0.8mmとなっている。
【0026】また、本実施の形態では、前記第1の面2
1及び段差面20には前記塗膜層13が形成されている
のに対し、第2の面22には塗膜層13が形成されてお
らず、材料着色の施された基材表面が露出した状態とな
っている。
【0027】次に、上記のように構成されてなるフロン
トグリル11の製造方法を、塗装工程を中心に説明する
こととする。まず、図示しない金型装置を用いて、所定
の顔料の混入されてなる樹脂材料により、上述の構成を
有してなるグリル本体12を成形する。次に、図5に示
すように、第2の面22を露出させないようにマスク治
具23をセットする。ここで、当該マスク治具23は、
前記枠14及び主仕切り板16によって形成された環の
内周に則した箱形状をなしており、周壁面24及び天井
面25を有している。そして、かかるマスク治具23
は、当該治具23のうち周壁面24の下部が第2の面2
2に当接するとともに、周壁面24の上部及び天井面2
5が段差面20よりも突出(図では上方へ突出)した状
態で、セットされる。
【0028】また、グリル本体12は、マスク治具23
のセットの前段階或いはセット後において、受け治具2
6上にセットされる。この受け治具26は、箱状のシー
ル壁27を有しているとともに、図示しないエア発生機
構及びグリル本体保持機構を備えている。これにより、
グリル本体12のセット後には、シール壁27、枠1
4、主仕切り板16、及びマスク治具23で囲まれた空
間が、大気よりも高圧(+0.3kg/cm2)に維持
できるよう設定されている。
【0029】そして、このように前記空間を、大気より
も高圧に維持した状態で、図1に示すようにスプレー2
8を用いて塗装を施す。このとき、第1の面21に対し
てはスプレー28からの塗料が直接的に吹き付けられる
こととなる。また、マスク治具23で覆われた第2の面
22並びに副仕切り板17及び連結板18には、塗装が
施されることはない。一方、段差面20に対しては、マ
スク治具23の突出部分及び第1の面21が壁となっ
て、スプレー28からの塗料が直接的に吹き付けられに
くく、ミスト状の塗料が薄く付着することとなる。
【0030】その後、塗料が乾燥することにより、上記
塗膜層13が形成される。そして、前記空間内を常圧に
戻し、受け治具26からグリル本体12等を取り外すと
ともに、マスク治具23を取り外す。このような一連の
工程を経ることにより、上述したフロントグリル11が
得られる。
【0031】次に、本実施の形態における作用及び効果
について説明する。・本実施の形態では、スプレー塗装
に際し、マスク治具23のうち周壁面24の下部が段差
面20側の第2の面22に当接させられるとともに、そ
の周壁面24の上部及び天井面25が段差面20よりも
突出させられる。このため、第1の面21に対してはス
プレー28からの塗料が直接的に吹き付けられることと
なる。一方、段差面20に対しては、マスク治具23の
突出部分及びグリル本体12の第1の面21が壁となっ
て、スプレー28からの塗料が直接的に吹き付けられに
くく、ミスト状の塗料が薄く付着することとなる。
【0032】そのため、段差面20に付着した塗料の量
は、第1の面21に付着した塗料の量よりも少なくな
る。従って、塗装終了後にマスク治具23が取り外され
る際には、段差面20の端縁側の塗料がマスク治具23
によってもっていかれる量は、比較的少ないものとな
る。また、マスク治具23が段差面20側の第2の面2
2に当接している限り、第2の面22に塗装が施される
ことはない。従って、端縁ぎりぎりまで塗膜層13の形
成された段差面20と、塗装の一切施されていない第2
の面22との境界部分がくっきりとしたものとなり、見
切り外観がすっきりしたものとなる。その結果、フロン
トグリル11の外観品質の飛躍的な向上を図ることがで
きる。
【0033】・また、段差面20の端縁側の塗料がマス
ク治具23によってもっていかれる量が比較的少なくて
済むことから、一回の塗装につきマスク治具23端縁に
付着する塗料の量が少なくて済む。そのため、マスク治
具23の洗浄頻度の低減を図ることができる。
【0034】・さらに、本実施の形態によれば、段差面
20は、第2の面22に直交するものであるため、塗装
面と非塗装面との見切り部分はちょうど第2の面22と
段差面20との境界部分(コーナー部分)となるととも
に、当該部分がほぼ直角状となる。このため、見切り外
観がさらにすっきりしたものとなり、さらなる外観品質
の向上を図ることができる。
【0035】・併せて、本実施の形態によれば、段差面
20の幅が、0.8mmであるため、段差面20に対し
ては、スプレー28からの塗料が直接的に吹き付けられ
にくく、ミスト状の塗料が薄く付着するという上記作用
効果がより確実に奏されることとなる。
【0036】・加えて、本実施の形態によれば、マスク
治具23の周壁面24が、前記環の内側に嵌め込まれる
ことにより、それぞれ環状面となっている第1の面21
及び段差面20にスプレー塗装が施され、このスプレー
塗装に際し、上記作用が奏される。また、この場合、個
々の面に対しマスク治具をセットしてスプレー塗装を施
す場合と比較して、塗装作業の簡素化を図ることができ
る。
【0037】・さらにまた、マスク治具23は、前記環
の内周側を覆う天井面25を有するため、かかる天井面
25の存在により、スプレー塗装が施された場合には、
環状の第2の面22の内側には塗装が施されることがな
い。
【0038】・併せて、本実施の形態では、スプレー塗
装に際しては、マスク治具23の内側に、外部よりも高
い圧力が加えられる。このため、仮にマスク治具23
と、段差面20側の第2の面22との間に微細な隙間が
生じたとしても、マスク治具23の内側から外部に空気
等が流出するため、前記ミスト状の塗料が第2の面22
に付着されにくい。従って、第2の面22に塗装が施さ
れてしまうという事態を確実に回避することができる。
【0039】尚、本発明は前記実施の形態に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)上記実施の形態では、予め材料着色の施されたグ
リル本体12に対し部分的に塗装を施す場合に本発明を
具体化したが、図6に示すように、基材(グリル本体1
2)の全面に対し予め塗膜層31を形成しておいた後、
その上から部分的に異なる色の塗膜層32を形成する場
合にも本発明を具体化することもできる。
【0040】(2)上記実施の形態では、フロントグリ
ル11のグリル本体12に塗装を施す場合に本発明を具
体化したが、他の基材(例えばルーバ等の外装品)に塗
装を施す場合に具体化することもできる。
【0041】(3)上記実施の形態では、枠14及び主
仕切り板16によって形成された環の内周に箱状のマス
ク治具23をセットすることとしたが、環状となってい
ない個々の1つの面に対してマスク治具をセットするこ
ととしてもよい。
【0042】(4)上記実施の形態では、スプレー塗装
に際して、マスク治具23の内側に、外部よりも高い圧
力を加えることとしたが、段差面20と第2の面22と
の間のシール性が確保されていれば、別途圧力を加えな
いこととしてもよい。
【0043】(5)上記実施の形態では、基材を構成す
る素材としてAES樹脂を用いることとしたが他の樹脂
素材(例えばABS、PP、PET、ポリアミド等)を
用いてもよい。また、樹脂素材以外の素材(例えば金
属、ゴム、木材等)を用いることとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
第1の面と、第2の面と、段差面とを備えた基材のう
ち、少なくとも第1の面及び段差面に対しスプレー塗装
を施す部分塗装方法において、製品の見切り外観の飛躍
的な向上を図ることができるとともに、マスク治具の洗
浄頻度の低減を図ることができるという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態においてスプレー塗装を施してい
る状態を示す端面図。
【図2】フロントグリルを示す正面図。
【図3】図2のJ−J線端面図。
【図4】図3のα部分を拡大して示す端面図。
【図5】マスク治具をセットしたグリル本体等の端面
図。
【図6】別の実施の形態における部分端面図。
【図7】従来技術における部分塗装方法を示す部分断面
図。
【図8】別の従来技術における部分塗装方法を示す部分
断面図。
【図9】従来技術における不具合を示す拡大断面図。
【符号の説明】
11…フロントグリル、12…グリル本体、13…塗膜
層、20…段差面、21…第1の面、22…第2の面、
23…マスク治具、24…周壁面、25…天井面、26
…受け治具、28…スプレー。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の面と、第2の面と、前記第1及び
    第2の面に連続し、かつ、交わるとともに所定の狭小な
    幅を有してなる段差面とを備えた基材のうち、前記第2
    の面を、マスク治具を用いることにより露出させない状
    態で、少なくとも前記第1の面及び段差面に対しスプレ
    ー塗装を施す部分塗装方法であって、 スプレー塗装に際しては、前記マスク治具のうち所定の
    面の一部を前記段差面側の前記第2の面に当接させると
    ともに、前記所定の面の他部を前記段差面よりも突出さ
    せるようにしたことを特徴とする部分塗装方法。
  2. 【請求項2】 前記段差面は、前記第2の面にほぼ直交
    するものであることを特徴とする請求項1に記載の部分
    塗装方法。
  3. 【請求項3】 前記段差面の所定の幅は、0.1mm以
    上3.0mm以下であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の部分塗装方法。
  4. 【請求項4】 前記基材が環状に形成されることによ
    り、前記第1及び第2の面並びに前記段差面はそれぞれ
    環状面となっているとともに、前記マスク治具の前記所
    定の面も環状面となっていることを特徴とする請求項1
    から3のいずれかに記載の部分塗装方法。
  5. 【請求項5】 前記マスク治具は、前記環状面の内周側
    を覆う被覆面を有するものであることを特徴とする請求
    項4に記載の部分塗装方法。
  6. 【請求項6】 スプレー塗装に際しては、前記マスク治
    具の内側に、外部よりも高い圧力を加えるようにしたこ
    とを特徴とする請求項5に記載の部分塗装方法。
JP10004011A 1998-01-12 1998-01-12 部分塗装方法 Pending JPH11197590A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10004011A JPH11197590A (ja) 1998-01-12 1998-01-12 部分塗装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10004011A JPH11197590A (ja) 1998-01-12 1998-01-12 部分塗装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11197590A true JPH11197590A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11573041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10004011A Pending JPH11197590A (ja) 1998-01-12 1998-01-12 部分塗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11197590A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013043104A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Nagoya Oil Chem Co Ltd マスキング材
CN106423775A (zh) * 2016-08-31 2017-02-22 河南航天精工制造有限公司 空心工件外表面部分涂覆方法及工装

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013043104A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Nagoya Oil Chem Co Ltd マスキング材
CN106423775A (zh) * 2016-08-31 2017-02-22 河南航天精工制造有限公司 空心工件外表面部分涂覆方法及工装
CN106423775B (zh) * 2016-08-31 2019-09-03 河南航天精工制造有限公司 空心工件外表面部分涂覆方法及工装

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11197590A (ja) 部分塗装方法
JP2007144376A (ja) 塗装方法
JP2007185575A (ja) マスク
JP4229414B2 (ja) 塗布膜形成方法
JPH0326379A (ja) 塗装方法
JP2588359B2 (ja) ストリッパブルペイントの噴霧塗布方法
US4877652A (en) Washable mask process
JP2002336747A (ja) パネル材の塗装方法
JP3806212B2 (ja) 塗装用マスク治具
JP2003305407A (ja) 塗装方法
JP2006212564A (ja) 車両の塗装時に使用するカバーシート及び車両の非塗装部のカバー方法
JPS5919644Y2 (ja) 車両用ウエザストリップ
JPS63232878A (ja) 塗装方法
JPH03253437A (ja) 着色モール及びその製造方法
JP4090257B2 (ja) 塗装面の補修方法及び補修用治具
JPH06423A (ja) 塗装装置
JP2005185923A (ja) 箱形構造体の塗装方法および塗装装置
JP2000296551A (ja) 化粧板、化粧板の製造方法及び化粧板の加飾方法
JP3468490B2 (ja) 塗装マスキング方法
JPS61212363A (ja) 自動車用バンパ−の部分塗装方法
JP2754512B2 (ja) マスキング材の取付け方法およびマスキング材
JP2008238062A (ja) 塗装装置
JPH0592171A (ja) ポリプロピレン部品の塗装方法
JPH04338265A (ja) 成形品の塗装方法
JP2000288463A (ja) 模様塗装方法