JPH11197474A - ポリカルボジイミド樹脂層を有する気体分離膜 - Google Patents

ポリカルボジイミド樹脂層を有する気体分離膜

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JPH11197474A
JPH11197474A JP10018006A JP1800698A JPH11197474A JP H11197474 A JPH11197474 A JP H11197474A JP 10018006 A JP10018006 A JP 10018006A JP 1800698 A JP1800698 A JP 1800698A JP H11197474 A JPH11197474 A JP H11197474A
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JP
Japan
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diamine
polycarbodiimide
separation membrane
gas separation
membrane
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JP10018006A
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English (en)
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Masatoshi Maeda
政利 前田
Shu Mochizuki
周 望月
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた透過性能を有すると共に高い透過性と
分離選択性を有し、かつ優れた耐熱性、耐薬品性、耐久
性などを備えた気体分離膜を得る。 【解決手段】 一般式(1): 【化1】 (式中、Rは2価の有機基を意味する)で示される繰り
返し構造単位を有してなるポリカルボジイミド樹脂層を
有する気体分離膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種以上のポリカ
ルボジイミド樹脂からなる樹脂層を有する透過性能に優
れた気体分離膜に関する。本発明の気体分離膜は、選択
透過性能に優れているばかりではなく、耐熱性、耐薬品
性、耐久性などがきわめて良好である。
【0002】本発明の分離膜は、たとえばアンモニア合
成時の水素の分離回収、火力発電所およびゴミ焼却所の
廃ガスからの二酸化炭素の回収や硫黄酸化物や窒素酸化
物の除去、油田のオフガスからの二酸化炭素の回収、天
然ガスからの硫化水素、二酸化炭素の除去やヘリウムの
分離、ガソリン配給所から洩れたガソリンの回収、炭化
水素混合物の分離回収、揮発性物質混合物液体の浸透気
化分離、液体に溶解している気体の除去、空気の酸素お
よび窒素の分離などに用いられる。
【0003】
【従来の技術】膜を用いた気体分離は、他の方法に比較
し分離に要するエネルギーが少ないため種々の分野にお
いて有用である。従来、このような気体分離膜として
は、酢酸セルロース膜がよく知られている。しかしなが
ら、酢酸セルロース膜は、耐薬品性、耐熱性などが低
く、実用上、十分な性能を有しているとは言えない。よ
り耐熱性の高い分離膜として、ポリスルホン半透膜が工
業的に生産されているが、かかる分離膜は透過性能が不
十分である。また、酸素の選択透過膜としてシリコーン
膜が知られているが、シリコーンは充分な機械的強度が
得られず工業的に満足すべきものは得られていない。ま
た、最近では、強度、耐熱性に優れ、かつ気体選択透過
性にも優れたポリイミド樹脂を用いた分離膜の研究が盛
んに行われている。しかしながら、このようなポリイミ
ドの気体分離膜および複合膜も透過速度および選択分離
性の点で、なお実用上、不十分である。
【0004】また、他の耐熱性樹脂として有機ジイソシ
アネートから合成したポリカルボジイミド樹脂も知られ
ている。しかしながら、かかる樹脂は製造時、不溶、不
融となったり、また分子量の制御が困難で、均質、強靭
な膜の調製が困難であるなど、このような樹脂から実用
的な気体分離膜は得られていない。
【0005】
【発明の目的および概要】本発明の目的は、より優れた
透過性能を有すると共に高い透過性と分離選択性を有
し、かつ優れた耐熱性、耐薬品性、耐久性などを備えた
気体分離膜を提供することにある。
【0006】本発明者らは、前記公知の気体分離膜の欠
点を解消すべく、ポリカルボジイミド樹脂膜について鋭
意研究を重ね、先に特許出願を行った(特願平9−26
5192号)。さらに、本発明者らは研究を重ねた結
果、特定の方法で調製した2種以上のポリカルボジイミ
ド樹脂を混合して用いることにより、ポリイミド樹脂分
離膜など従来の分離膜はもとより、単一のポリカルボジ
イミド樹脂を用いた場合に比べても、優れた特性が得ら
れるとの知見をえ、改良を加えて、分離膜として実用に
耐える強度、耐熱性、耐薬品性、耐久性などの物理的、
化学的特性を備えた気体分離膜を完成した。
【0007】本発明は一般式(1):
【化3】 (式中、Rは2価の有機基を意味する)で示される繰り
返し構造単位を有するポリカルボジイミド樹脂層を設け
た気体分離膜であって、該ポリカルボジイミド樹脂が2
種以上のポリカルボジイミドからなる気体分離膜を提供
するものである。また、本発明の分離膜は、多孔質支持
体層上に分離活性層としてポリカルボジイミド樹脂層を
設けたものが好ましい。
【0008】
【発明の詳細な開示】つぎに、本発明の気体分離膜につ
いて詳細に説明する。
【0009】本発明の気体分離膜は、一般式(1)
【化4】 (式中、Rは2価の有機基を意味する)で示される繰り
返し構造単位を有する2種以上のポリカルボジイミドか
らなる樹脂層を設けた気体分離膜である。
【0010】(原料ジアミン)本発明にて用いられるポ
リカルボジイミドの原料ジアミンであって、ポリカルボ
ジイミドの構造中2価の有機基を形成する有機ジアミン
としては、例えば、m−および−p−キシレン−7,8
−ジアミン、1,4−ビス(2−エチルアミン)ベンゼ
ン、1,3−および1,4−ビス(イソプロピルアミン)ベ
ンゼン、1,3−ジフェニルプロパン−1,3−ジアミ
ン、1,4−および1,5−ビス(メチルアミン)ナフタレ
ン、ビス[4−(メチルアミン)フェニル]エーテル、4,
4'−(3−プロピルアミン)ビフェニル、9,10−ビ
ス(メチルアミン)アントラセン、ビス(2−エチルアミ
ン)テレおよびイソフタル酸、ビス(2−エチルアミン)
−p−フェニレンジアセテート、トルエン−4,7−ジ
アミン、エチルベンゼン−4,7−および4,8−ジアミ
ン、プロピルベンゼン−3,9−および4,9−ジアミ
ン、ブチルベンゼン−3,9−および4,9−ジアミン、
テトラヒドロナフタレン−1,5−ジアミン、ヘキサヒ
ドロベンジジン−4,4'−ジアミン、トルエン−1,3
−および1,4−ジアミン、トルエン−2,4−および
2,6−および2,5−および3,5−ジアミン、エチル
ベンゼン−2,4−ジアミン、イソプロピルベンゼン−
2,4−ジアミン、m−キシレン−2,4−および4,6
−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、ジエチ
ルベンゼンジアミン、ジイソプロピルベンゼンジアミ
ン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、1,
5−ジエチル−3−メチルベンゼン−2,4−ジアミ
ン、1,3,5−トリエチルベンゼン−2,4−ジアミ
ン、1−トリフッ化メチルベンゼン−3,4−ジアミ
ン、1−クロロベンゼン−2,4−ジアミン、1,3−ジ
クロロベンゼン−2,4−ジアミン、1,5−ジクロロベ
ンゼン−2,4−ジアミン、5−ブロモトルエン−2,4
−ジアミン、
【0011】1−トリフッ化メチルベンゼン−2,4−
ジアミン、2,5−ジクロロベンゼン−1,4−ジアミ
ン、2−トリフッ化メチルベンゼン−1,4−ジアミ
ン、6−ブロモ−2−メチルベンゼン−1,4−ジアミ
ン、1−ニトロベンゼン−2,4−ジアミン、2−ニト
ロベンゼン−1,4−ジアミン、1,3,5−トリイソプ
ロピルベンゼン−2,4−ジアミン、2,6−ジメチルベ
ンゼン−1,4−ジアミン、2,6−ジエチルベンゼン−
1,4−ジアミン、1−メトキシベンゼン−2,4−ジア
ミン、1−エトキシベンゼン−2,4−ジアミン、1,5
−ジメトキシベンゼン−2,4−ジアミン、1−プロポ
キシベンゼン−2,4−ジアミン、1−イソブトキシベ
ンゼン−2,4−ジアミン、2−メトキシベンゼン−1,
4−ジアミン、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジ
アミン、2,5−ジエトキシベンゼン−1,4−ジアミ
ン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジ
アミン、1−メチルナフタレン−1,5−ジアミン、2,
6−ナフタレンジアミン、2,7−ナフタレンジアミ
ン、1,1'−ジナフチル−2,2'−ジアミン、
【0012】ビフェニル−2,4'−ジアミン、ビフェニ
ル−4,4'−ジアミン、3,3'−ジメチルビフェニル−
4,4'−ジアミン、3,3'−ジメトキシビフェニル−
4,4'−ジアミン、2−ニトロビフェニル−4,4'−ジ
アミン、ジフェニルメタン−4,4'−ジアミン、ジフェ
ニルメタン−2,2'−ジアミン、ジフェニルメタン−
2,4'−ジアミン、3,3'−ジクロロジフェニルメタン
−4,4'−ジアミン、3,5−ジメチルジフェニルメタ
ン−4,4'−ジアミン、2,2'−ジメチルジフェニルメ
タン−4,4'−ジアミン、3,3'−ジメチルジフェニル
メタン−4,4'−ジアミン、3−メトキシジフェニルメ
タン−4,4'−ジアミン、2,4,6−トリメチルジフェ
ニルメタン−3,4'−ジアミン、2,2',5,5'−テト
ラメチルジフェニルメタン−4,4'−ジアミン、3,3'
−ジメトキシジフェニルメタン−4,4'−ジアミン、
4,4'−ジメトキシジフェニルメタン−3,3'−ジアミ
ン、4,4'−ジエトキシジフェニルメタン−3,3'−ジ
アミン、2,2'−ジメチル−5,5'−ジメトキシジフェ
ニルメタン−4,4'−ジアミン、3,3',5,5'−テト
ライソプロピルジフェニルメタン−4,4'−ジアミン、
ビス(4−フェニルアミン)ジメチルメタン、ビス(3
−クロロフェニル−4−アミン)ジメチルメタン、ビス
(4−フェニルアミン)ジトリフルオロメチルメタン、
ビス(4−フェニルアミン)シクロヘキシルメタン、ビ
ス(4−フェニルアミン)−2−ニトロフェニルメタ
ン、ビス(4−フェニルアミン)−4−ニトロフェニル
メタン、ビス(2,5−ジメチルフェニル−4−アミ
ン)フェニルメタン、ビベンジル−4,4'−ジアミン、
ビベンジル−2,4'−ジアミン、ビス(4−フェニルア
ミン)エチレン、ビス(4−フェニルアミン)ジフルオ
ロエチレン、2,7−フルオレンジアミン、2,6−アン
トラキノンジアミン、
【0013】3,8−ピレンジアミン、2,8−クリセン
ジアミン、ジフェニルエーテル−2,4'−ジアミン、ジ
フェニルエーテル−4,4'−ジアミン、エチレングリコ
ールジフェニルエーテル−4,4'−ジアミン、1,3−
プロピレングリコールジフェニルエーテル−4,4'−ジ
アミン、ジエチレングリコールジフェニルエーテル−
4,4'−ジアミン、アゾジフェニル−4,4'−ジアミ
ン、3−メチルアゾジフェニル−4,4'−ジアミン、4
−フェニルアミンアゾ−4'−ナフチルアミン、ジフェ
ニルスルフィド−2,4'−ジアミン、ジフェニルスルフ
ィド−4,4'−ジアミン、2,2'−ジメチルフェニルジ
スルフィド−5,5'−ジアミン、3,3'−ジメチルジフ
ェニルジスルフィド−6,6'−ジアミン、4,4'−ジメ
チルジフェニルジスルフィド−5,5'−ジアミン、4,
4'−ジメチルジフェニルジスルフィド−3,3'−ジア
ミン、3,3'−ジメトキシジフェニルジスルフィド−
4,4'−ジアミン、ジフェニルスルホン−4,4'−ジア
ミン、ジフェニルスルホン−3,3'−ジアミン、4,4'
−ジクロロジフェニルスルホン−3,3'−ジアミン、
4,4'−ジメチルジフェニルスルホン−3,3'−ジアミ
ン、4,4'−ジメトキシジフェニルスルホン−3,3'−
ジアミン、4,4'−ジ−tert−ブチルジフェニルス
ルホン−3,3'−ジアミン、4−メチルジフェニルスル
ホン−2,4'−ジアミン、
【0014】2,5−ジ(メチルアミン)フラン、2,7
−ジベンゾフランジアミン、3,6−カルバゾールジア
ミン、9−エチルカルバゾール−3,6−ジアミン、1,
8−ジクロロカルバゾール−3,6−ジアミン、ジメチ
ルシリコンジアミン、ジ−n−ブチルシリコンジアミ
ン、ジフェニルシリコンジアミン、ジエトキシシリコン
ジアミン、ジフェノキシシリコンジアミン、フェニルリ
ンジアミン、メトキシリンジアミン、エトキシリンジア
ミン、メチルリンオキサイドジアミン、モノクロロメチ
ルリンオキサイドジアミン、エチルリンオキサイドジア
ミン、イソプロピルリンオキサイドジアミン、ベンジル
リンオキサイドジアミン、フェニルリンオキサイドジア
ミン、ブトキシリンオキサイドジアミン、フェノキシリ
ンオキサイドジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−ア
ミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、ジア
ミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−2,2'−ジ
メチルまたはビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、
1,1−ビス[2'−メチル−4'−(p−アミノフェノ
キシ)−5'−tert−ブチルフェニル]ブタンなど
が挙げられる。
【0015】2価の有機基を形成する他の有機ジアミン
としては、下記の構造式を有するものなどが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】(ジアミンからビスウレタンの製造)前記
の有機ジアミンよりポリカルボジイミドを製造するに
は、本願出願人が先に出願した特願平8−334546
号のポリカルボジイミドの製造法を用いるのが好まし
い。かかる製造法において、反応溶媒は、原料有機ジア
ミンを溶解するものであればいずれでもよく、例えばT
HF、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、ベ
ンゼン、クロロホルム、塩化メチレンなどが挙げられ
る。これら溶媒は単独または、2種類以上を混合して用
いてもよい。
【0022】反応は有機ジアミンとハロゲン化ホルメー
トとを作用させ、ビスウレタン化合物を製造する。かか
る反応に用いられるハロゲン化ホルメートとしてはメチ
ルクロロホルメート、エチルクロロホルメート、フェニ
ルクロロホルメート、p−ニトロフェニルクロロホルメ
ートなどが挙げられる。ハロゲン化ホルメートの使用量
は、ジアミンのモル数に対して0.5〜8倍程度であ
る。反応温度は−40〜110℃、好ましくは−20〜
90℃、最適には0〜80℃である。ビスウレタンを生
成する際に生じる塩化水素をトラップする塩基として
は、用いられた溶媒に溶解し、反応を阻害しないものな
ら何でもよく、例えばトリエチルアミン、ピリジン、水
酸化ナトリウムなどが挙げられる。塩基の使用量は用い
るジアミンのモル数の0.1〜10倍、好ましくは1.0
〜8.0倍、最適には2.0〜6.0倍がよい。
【0023】(ポリカルボジイミドの製造)つぎに、こ
のようにして得られたビスウレタンからポリカルボジイ
ミドを製造するには、有機ハロゲン化ケイ素、塩基性化
合物及び重合触媒を用いて反応を行う。
【0024】反応触媒である有機ハロゲン化ケイ素とし
ては、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラ
ン、トリメトキシクロロシラン、テトラクロロシランな
どのクロロシラン類が好適であり、扱いやすさや経済性
の面からトリメチルクロロシランが最も好適である。か
かる反応触媒の使用量は用いるビスウレタンのモル量の
0.1〜10倍、好ましくは0.5〜7.0倍、最適には1.
0〜4.0倍である。
【0025】生成する酸の中和剤の塩基性化合物として
は、トリエチルアミン、ピリジンなどの三級アミンが適
している。塩基性化合物の使用量は用いるジアミンのモ
ル数の0.1〜10倍、好ましくは1.0〜8.0倍、最
適には2.0〜6.0倍である。ジアミンの使用量が0.
1倍より少ないと反応が進行しにくく、10倍を越える
と好ましくない副反応を生じることがある。
【0026】重合触媒としては、従来公知のカルボジイ
ミド化触媒をいずれも用いることができる。例えば、1
−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチ
ル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−
ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル
ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル
−2−ホスホレン−1−オキシドあるいはこれらの3−
ホスホレン異性体などのホスホレンオキシドを使用する
ことができる。これらの使用量は一般にビスウレタンの
0.05〜50mol%、好ましくは0.1〜40mol%、最
適には0.5〜30mol%である。
【0027】また、これら重合触媒は、反応の最初から
存在してもよく、ビスウレタンと有機ハロゲン化ケイ素
化合物、塩基性化合物の反応を先に進行させた後に加え
てもよい。重合反応を進める際の反応温度は一般に−5
0〜200℃、好ましくは−10〜150℃、さらに好
ましくは20〜120℃であり、用いるジアミンと有機
ケイ素化合物の組み合わせにより適宜変更することがで
きる。
【0028】反応終了後は常法によりポリカルボジイミ
ド樹脂を単離・精製できる。すなわち、反応により生じ
た塩酸塩及び過剰の反応試薬を除去し、溶液としてポリ
カルボジイミド樹脂を取り出す方法、あるいは反応混合
物を低級炭化水素、アルコールなどの貧溶媒に投入し、
ポリマーを沈澱として析出させる方法などがある。沈澱
として析出させた後は、所定の操作により洗浄、乾燥
し、ポリカルボジイミド樹脂を固体として取り出すこと
ができる。
【0029】得られたポリカルボジイミド樹脂の分子量
は、数平均分子量にして3,800〜100,000、好ましくは4,
000〜20,000である。分子量が高すぎると、保存安定性
に乏しくなるので、均一な製膜液が得がたく、製膜が難
しくなる。実用上好ましくない。また、分子量が低すぎ
ると、気体分離膜としたときに自己支持性に劣り、機械
的強度が不足する。
【0030】(ポリカルボジイミド樹脂のブレンド製膜
溶液の製法)ポリカルボジイミドの製膜溶液を調製する
にあたり、その溶剤としてはポリカルボジイミドの重合
反応に用いた溶剤、またポリカルボジイミド樹脂を溶解
することのできる溶剤をいずれも用いることができる。
例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエー
テル、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、酢
酸エチル、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロホル
ム、塩化メチレン、Nーメチル−2−ピロリドン、N,
N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルホルムアミド等の有機溶剤が好まし
い。
【0031】これら溶剤のうち、個々のポリカルボジイ
ミド樹脂溶液をブレンドしたときに透明感のある(濁ら
ない、沈澱しない)溶剤を選択するのがより好ましい。
このためにはポリカルボジイミド樹脂をよく溶解する溶
剤、たとえば、テトラヒドロフラン(THF)、トルエ
ン、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N
−ジメチルホルムアミド等が好適である。
【0032】ブレンド製膜溶液の濃度は各々のポリカル
ボジイミド樹脂の溶液濃度を0.1〜50重量%に調製
し混合してもよく、また、異なる濃度の溶液を調製して
混合してもよい。混合された溶液の全体の濃度は、一般
的には1〜30重量%であるのがよいが、製膜条件によ
り適宜変更してよい。
【0033】(分離膜の製造)本発明の気体分離膜の製
造方法、膜形態及び膜形状は、従来公知のものがいずれ
も採用されてよい。例えば溶液流延法、コーティング
法、水面展開法、湿式紡糸法、乾式紡糸法等をいずれも
用いることができる。また、膜形態は対称膜、非対称膜
のいずれであってもよいが、膜の強度、耐久性、気体選
択透過性等の実用上の観点から非対称膜がより好まし
い。このような非対称膜としては、分離活性層と多孔質
支持体層とが同一素材からなるいわゆる不均質膜、ある
いは分離活性層をこれと異なる素材からなる多孔質支持
体層上に保持したいわゆる複合膜が挙げられる。さら
に、膜形状としては、平膜状、管状、中空糸状等のいず
れであってもよい。これら製造法、膜形態、膜形状等
は、膜素材などに応じて適宜選択してよい。
【0034】本発明の気体分離膜の製造にあたっては、
対称膜、非対称膜など分離膜の膜形態に応じて適宜の製
造法を採用することができるが、次のような方法により
製造するのが好ましい。
【0035】例えば平膜状の場合、アプリケーター、ド
クターナイフまたは、高速回転塗工機などを使用して、
製膜溶液をガラス板などの支持板にコーティングしてポ
リカルボジイミドの対称膜あるいは非対称膜を形成後、
ガラス板から剥離し、気体分離膜を得る。あるいは製膜
溶液を多孔質支持体層上にコーティングした後、加熱処
理するか、又は減圧下に加熱処理して溶剤を蒸発させ複
合気体分離膜を形成することができる。なお、分離膜の
機械的強度および無欠陥を確保する観点から分離活性層
の膜厚は0.03〜30μmであるのが好ましい。
【0036】なお、複合膜の場合の支持体として用いら
れる多孔質支持体層は、膜の使用における耐圧性や耐久
性の観点から充分な機械強度と耐熱性、耐薬品性が必要
である。また気体透過性能に優れた複合膜を得るために
は互いに連通した均一な細孔を容易に形成できることが
必要である。従って、これら特性を満足する素材の選択
がきわめて重要である。このような重合体としては、例
えば、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル
スルホン樹脂またはポリスルフォン樹脂等が単独である
いは組み合わせて使用できる。これらのうちポリスルフ
ォン樹脂、ポリイミド樹脂は、機械強度、耐熱性および
耐久性に優れた平膜状、管状、中空糸状の多孔質支持体
層を容易に得ることができる。
【0037】多孔質支持体層を形成するには、前記樹脂
の溶液を調製する。かかる溶液に用いる有機溶剤として
は、樹脂を溶解するものであればよく、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、
ジメチルスルホキシド、スルフォラン等の硫黄系溶剤、
ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリ
クロロエタン等のハロゲン化アルキル系溶剤等の一種類
以上の有機溶剤が使用できる。好ましくはN,N−ジメ
チルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,
N−ジメチルアセトアミド等の水溶性の有機溶剤が好適
である。
【0038】これらの有機溶剤に前記の樹脂を10〜5
0重量%溶解し、平膜状ではガラス板、不織布、織布等
の上に塗布した後、凝固液である水、低級アルコール、
ケトン類または、これらの一種類以上の混合液中に浸漬
する。凝固した膜を加熱乾燥し、多孔質支持体層を有す
る支持膜を調製する。管状、および中空糸状の膜の製膜
の場合も同様にして、管状押し出しノズルおよび中空糸
環状ノズルを使用して調製することができる。
【0039】本発明のポリカルボジイミド気体分離膜
は、耐熱性、耐薬品性、耐久性などに優れ、広い分野に
おいて気体分離膜として使用できる上、その気体透過性
能、選択性などが従来の耐熱高分子材料に比べて格段に
優れる。
【0040】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例によりさら
に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0041】[実施例1] (ポリカルボジイミドの製造) (1)PCD(BAPF)の製造 滴下漏斗を取り付けた1Lの三口フラスコに2,2−ビ
ス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン(BAPF)、40.0g(77.2 mmol)、塩
化メチレン 530g、トリエチルアミン34.4g(3
39mmol)を仕込んだ。滴下漏斗にクロロギ酸フェニル
24.2g(154mmol)を入れ、反応容器を氷浴で0
℃に冷却した。15分かけてクロロギ酸フェニルを滴下
し、室温に戻しながら1晩撹拌した。同じフラスコに塩
化カルシウム管のついた冷却管をとりつけた。カルボジ
イミド化触媒(3−メチル−1−フェニルホスホレン−
1−オキシド)0.104g(0.540mmol、0.70m
ol%)をフラスコにいれ、内部をアルゴンで置換した。
室温でトリメチルクロロシラン18.4g(170mmo
l)を入れ、そのまま10分間撹拌した。塩化メチレン
を等量のトルエンに置換しながら、反応温度を室温から
2時間かけて徐々に80℃まで上昇させ、80℃で4時
間撹拌した。IRでカルボジイミド化が完了しているこ
とを確認した後、m−トリルイソシアネート20.5g
(154mmol)をいれ、80℃でさらに1.5時間撹拌
した。
【0042】反応溶液を3160gのメタノールに撹拌
しながら投入し、沈殿物を集めて減圧下で乾燥した。得
られた白色粉末状のポリカルボジイミドは有機溶媒に可
溶で収量36.0g(収率90%)であった。分子量は
HLC8120(東ソー製)を用いて測定し、標準ポリ
スチレン分子量換算からMn=8,400、Mw=26,000で
あった。
【0043】(2)PCD(FDA)の製造 ジアミンとして9、9'−ビス(4−アミノフェニル)フル
オレン(FDA)を用いた以外は、前記PCD(BAPF)
と同様にしてポリカルボジイミド樹脂を得た(淡黄色粉
末状ポリマー、収率85%)。このポリカルボジイミド
樹脂はMn=8,700、Mw=29,000であった。
【0044】(ポリカルボジイミド樹脂のブレンド製膜
溶液の製造)得られたPCD(BAPF)のポリカルボ
ジイミド樹脂18gをTHF72gに溶解し、さらにP
CD(FDA)のポリカルボジイミド樹脂2gをTHF8
gに溶解し、この2溶液をゆっくり撹拌しながらブレン
ドし、20重量%溶液に調製した。このブレンド溶液を
孔径5μmのステンレスフィルターでろ過し、減圧脱泡
しブレンド製膜溶液とした。
【0045】(分離膜の製造)得られたブレンド溶液を
ガラス板上に流延し、90℃で20分、さらに150℃
で20分脱溶媒しさらに、200℃で20分乾燥した。
ガラス板上から剥離し得られた膜は均一な緻密膜で厚さ
65μmであった。この膜の窒素、二酸化炭素、酸素お
よびメタンの各気体単独の透過測定を25℃で圧力差
2.94気圧で測定したところ、窒素透過係数は6.48
×10-11cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg
-1、二酸化炭素透過係数は1.55×10-9cm3(ST
P)cmcm-2sec-1cmHg-1、酸素透過係数は
3.4×10-10cm3(STP)cmcm-2sec-1
mHg-1であった。また、酸素/窒素の分離係数は5.
25、二酸化炭素/窒素の分離係数は24.0であっ
た。
【0046】[実施例2] (ポリカルボジイミド樹脂のブレンド製膜溶液の製造)
実施例1のブレンド製膜溶液の製造において、PCD
(BAPF)ポリカルボジイミド樹脂14gをTHF66
gに溶解し、PCD(FDA)ポリカルボジイミド樹脂6
gをTHF14gに溶解したこと以外は、実施例1と同
様にして製膜溶液を調製した。
【0047】(分離膜の製造)このブレンド溶液をガラ
ス板上に流延し、90℃で20分、さらに150℃で2
0分脱溶媒しさらに、200℃で20分乾燥した。ガラ
ス板上から剥離し得られた膜は均一な緻密膜で厚さ47
μmであった。この膜の窒素、二酸化炭素、酸素および
メタンの各気体単独の透過測定を25℃で圧力差2.9
4気圧で測定したところ、窒素透過係数は6.17×1
-11cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1
二酸化炭素透過係数は1.45×10-9cm3(STP)
cmcm-2sec-1cmHg-1、酸素透過係数は3.21
×10-10cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1
であった。また、酸素/窒素の分離係数は5.20、二
酸化炭素/窒素の分離係数は23.5であった。
【0048】[実施例3] (ポリカルボジイミドの製造)PCD(BANPP)の製
造ジアミンとして1,1−ビス[2'−メチル−4'−
(p−アミノフェノキシ)−5'−tert−ブチルフ
ェニル]ブタン(BANPP)を用いた以外は実施例1
のPCD(BAPF)の製造と同様にしてポリカルボジイ
ミド樹脂を合成し、淡白色粉末状ポリマーを得た(収率
82%)。このポリカルボジイミド樹脂はMn=8,700、
Mw=29,000であった。
【0049】(ポリカルボジイミド樹脂のブレンド製膜
溶液の製造)実施例1で得られたPCD(BAPF)の
ポリカルボジイミド樹脂(18g)をTHF72gに溶
解し、さらに前記PCD(BANPP)のポリカルボジイ
ミド樹脂2gをTHF8gに溶解し、この2溶液をゆっ
くり撹拌しながらブレンドし、20重量%溶液に調製し
た。このブレンド溶液を孔径5μmのステンレスフィル
ターでろ過し、減圧脱泡しブレンド製膜溶液とした。
【0050】(分離膜の製造)このブレンド溶液をガラ
ス板上に流延し、90℃で20分、さらに150℃で2
0分脱溶媒しさらに、200℃で20分乾燥した。ガラ
ス板上から剥離し得られた膜は均一な緻密膜で厚さ45
μmであった。この膜の窒素、二酸化炭素、酸素および
メタンの各気体単独の透過測定を25℃で圧力差2.9
4気圧で測定したところ、窒素透過係数は9.33×1
-11cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1、二
酸化炭素透過係数は2.10×10-9cm3(STP)c
mcm-2sec-1cmHg-1、酸素透過係数は4.80×
10-10cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1
あった。また、酸素/窒素の分離係数は5.15、二酸
化炭素/窒素の分離係数は22.5であった。
【0051】[実施例4] (気体分離複合膜の製造)ポリスルフォン(商品名:ユ
ーデルP−1700)をジメチルアセトアミドに25重
量%溶解し、孔径5μmのステンレスフィルターでろ過
し、減圧脱泡した。この溶液ガラス板上に流延し、つい
で5℃に調整した水/イソプロピルアルコール(70/
30重量%)に浸漬凝固した。ガラス板から凝固した膜
を剥離し、加熱乾燥し、多孔質からなる膜厚150μm
の支持体膜を得た。実施例1で得たポリカルボジイミド
樹脂のブレンド溶液(THF)をTHFでさらに1重量
%溶液に調製後、孔径5μmのステンレスフィルターで
ろ過し、減圧脱泡した。この溶液をアプリケータで支持
体膜上に塗布し、90℃で20分、さらに150℃で2
0分乾燥し、ポリカルボジイミド樹脂からなる分離活性
層とポリスルフォン多孔質支持体層から成る複合膜を得
た。実施例1と同様に各気体透過測定をしたところ、窒
素透過速度は4.3×10-6cm3(STP)cm-2
ec-1cmHg-1、二酸化炭素透過速度は9.5×10
-5cm3(STP)cm-2sec-1cmHg-1、酸素透
過速度は2.2×10-5cm3(STP)cm-2sec-1
cmHg-1であった。また、酸素/窒素の分離係数は
5.2、二酸化炭素/窒素の分離係数は22であった。
【0052】[比較例1]実施例1で製造されたPCD
(BAPF)のポリカルボジイミド樹脂をTHFで20
重量%に調製し、製膜溶液とした。この溶液をガラス板
上に流延し、90℃で20分、さらに150℃で20分
脱溶媒しさらに、200℃で20分乾燥した。ガラス板
上から剥離し得られた膜は均一な緻密膜で27μmであ
った。この膜の窒素、二酸化炭素、酸素およびメタンの
各気体単独の透過測定を25℃で圧力差2.94気圧で
測定したところ、窒素透過係数は3.8×10-11cm3
(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1、二酸化炭素
透過係数は7.92×10-10cm3(STP)cmcm
-2sec-1cmHg-1、酸素透過係数は1.95×10
-10cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1であ
った。また、酸素/窒素の分離係数は5.11、二酸化
炭素/窒素の分離係数は20.8であった。
【0053】[比較例2]実施例1で製造されたPCD
(FDA)のポリカルボジイミド樹脂をTHFで20重
量%に調製し、製膜溶液とした。この溶液をガラス板上
に流延し、90℃で20分、さらに150℃で20分脱
溶媒しさらに、200℃で20分乾燥した。ガラス板上
から剥離し得られた膜は均一な緻密膜で50μmであっ
た。この膜の窒素、二酸化炭素、酸素およびメタンの各
気体単独の透過測定を25℃で圧力差2.94気圧で測
定したところ、窒素透過係数は1.34×10-11cm3
(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1、二酸化炭素
透過係数は2.58×10-10cm3(STP)cmcm
-2sec-1cmHg-1、酸素透過係数は6.59×10
-11cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg-1であ
った。また、酸素/窒素の分離係数は4.93、二酸化
炭素/窒素の分離係数は19.3であった。
【0054】[比較例3]実施例2で製造されたPCD
(BANPP)のポリカルボジイミド樹脂をTHFで2
0重量%に調製し、製膜溶液とした。この溶液をガラス
板上に流延し、100℃で20分、さらに150℃で2
0分脱溶媒しさらに、200℃で20分乾燥した。ガラ
ス板上から剥離し得られた膜は均一な緻密膜で22μm
であった。その膜の各気体透過測定をおこなった。窒素
透過係数は1.81×10-10cm3(STP)cmcm
-2sec-1cmHg-1、二酸化炭素透過係数は3.66
×10-9cm3(STP)cmcm-2sec-1cmHg
-1、酸素透過係数は9.46×10-10cm3(STP)
cmcm-2sec-1cmHg-1であった。また、酸素/
窒素の分離係数は3.82、二酸化炭素/窒素の分離係
数は20.2であった。
【0055】[比較例4]滴下漏斗を取り付けた1Lの
四つ口フラスコに2,4−トリレンジイソシアネート
52.2g(300mmol)、クロルベンゼン400gを
入れ、カルボジイミド化触媒として(3−メチル−1−
フェニルホスホレン−1−オキシド)0.104g(0.
540mmol)を添加し、内部をアルゴンで置換した。反
応温度を室温から1時間かけて徐々に80℃まで上昇さ
せ、80℃で5時間反応させた。反応溶液を4000g
のメタノールに撹拌しながら投入し、沈殿物を集めて減
圧下で乾燥した。得られた淡黄色粉末状のカルボジイミ
ドは有機溶媒に可溶で収量31.2g(収率80%)で
あった。分子量はMn=3,800、Mw=11,200
であった。さらに実施例1と同様にして均一な気体分離
膜を製膜したが、脆弱で測定できなかった。
【0056】
【発明の効果】本発明の気体分離膜は、気体の選択透過
性に優れている。また、本発明で用いるポリカルボジイ
ミド樹脂からなる薄膜の分離活性層と他の耐熱樹脂から
なる多孔質支持体層との複合膜化により実用的な膜が得
ることができる。また、本発明で用いる2種類のポリカ
ルボジイミド樹脂のブレンドにより実用的な膜が得るこ
とができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】 (式中、Rは2価の有機基を意味する)で示される繰り
    返し構造単位を有するポリカルボジイミド樹脂層を設け
    た気体分離膜であって、該ポリカルボジイミド樹脂が2
    種以上のポリカルボジイミドからなる気体分離膜。
  2. 【請求項2】 ポリカルボジイミド樹脂が2種のブレン
    ドされたポリカルボジイミド樹脂である請求項1の気体
    分離膜。
  3. 【請求項3】 一般式(1): 【化2】 (式中、Rは2価の有機基を意味する)で示される繰り
    返し構造単位を有する2種以上のポリカルボジイミドを
    含んでなる分離活性層と、多孔質支持体層とを設けた気
    体分離膜。
  4. 【請求項4】 ポリカルボジイミド樹脂の数平均分子量
    が3,800〜100,000である請求項1〜3のいずれかの気体
    分離膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100708503B1 (ko) * 2005-11-21 2007-04-16 닛신보세키 가부시키 가이샤 변성 폴리카르보디이미드 조성물 및 변성 폴리카르보디이미드
JP7057476B1 (ja) * 2020-10-13 2022-04-19 旭化成株式会社 発泡体、三次元架橋化発泡体及び炭素フォーム

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