JPH11196057A - 親局無線機の状態監視方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 統制局と複数の親局と端末局とから成る無線
通信システムにおいて、統制局で各親局無線機の状態監
視状態を監視し、障害発生時の原因追求や故障個所の切
り分けを容易にする。 【解決手段】 １つの親局の送信用無線機から端末局に
対して送信された信号をオーバリーチで届く他の親局の
受信用無線機で受信し、その受信結果を示すデータを統
制局へ伝送し、統制局でそのデータに基づいて、親局無
線機の状態を監視する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、統制局と複数の親
局と端末局とで構成される無線通信システムであって、
特に、共通の無線周波数を使用し、親局相互間も一定の
受信感度内にある無線通信システムにおける各局の状態
監視に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来は、親局内の送信用無線機から端末
局に対し、接続制御を行うための空線信号を送信し、そ
の空線信号を各端末局で受信し、それに対する各端末局
の応答信号を親局内の受信用無線機にて受信する。そし
て、その受信結果のデータ（端末局の状態データ）を親
局から統制局に返送することにより、統制局にて各端末
局の状態を遠方監視していた。従って、端末局で電波を
受信できても、端末局からの応答が返って来なければ、
統制局では、親局の送信用無線機が電波を出していない
か、端末局側で異常になったかの障害の切り分けが困難
であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の技
術では、親局の送信用無線機から各端末局へ信号を送出
し、各端末局から正常に応答信号が送信されていても、
例えば、親局の受信用無線機に異常が有って受信されな
い場合であっても、統制局においては、端末局側の状態
異常か親局の状態異常かを判別できない問題が有った。
また、同様に、親局の送信用無線機に異常が有って各端
末局へ空線信号が送信されない場合であっても、統制局
では、端末局側の異常か、若しくは親局側の異常かを判
別できない問題が有った。本発明は、上記の問題を解決
し、統制局において、各親局と各端末局の状態を監視で
きる状態監視方式を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、１つの親局（Ａ）の送信用無線機から各
端末局に対し送信される空線信号を、オーバリーチで届
く他の親局（Ｂ）の受信用無線機にて受信し、その受信
結果を示すデータを統制局に送信する。さらに、統制局
において、各親局からの受信結果のデータを解析し、監
視することにより、特に各親局の送信用無線機と受信用
無線機並びに各端末局の状態を統制局にて遠方監視でき
るようにしたものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図１〜
３を参照して説明する。ここでは一例として各親局はマ
ルチチャネルアクセス方式とし、マルチチャネルに対
し、優先チャネルと予備チャネルを有するものとする。
また、親局Ａから各端末局に対し送信される空線信号を
オーバリーチにて受信できる親局を親局Ｂとする。図１
に本発明の一実施例のシステム構成を示す。図中、統制
局３の統制台４において、端末局５との接続の操作を行
うと、回線制御装置６から親局Ａ１へ多重回線にて優先
チャネル空線信号を送信する。そして、親局Ａ１の優先
チャネル送信用無線機８から端末局５に接続制御を行う
ための優先チャネル空線信号７を送信する。ここでは、
親局Ａ１から各端末局５へ送信された空線信号を親局Ｂ
２の受信用無線機９でも受信し、その受信結果のデータ
を親局制御応答信号２０にのせて統制局３に送信し、統
制局３で受信データを解析し、監視することにより、統
制局３において、親局Ｂの受信用無線機の状態を一元管
理する。

【０００６】図２に図１の実施例の動作シーケンスを示
す。図２に示すように、統制局３の回線制御装置３から
親局Ａ１へ優先チャネル空線信号７を送出する。次に、
親局Ａ１から送信された優先チャネル信号７を各端末局
５だけでなく、親局Ｂ２でも受信し、受信結果のデータ
を上り親局制御応答信号２０にのせて統制局３へ送信す
る。統制局３では、各親局の受信結果データを管理する
ことにより、親局Ｂの優先チャネル用の受信用無線機９
の状態を遠方監視する。さらに、同様のことを、予備チ
ャネル空線信号１１でも行い、予備チャネル用の親局Ｂ
の受信用無線機９の状態を遠方監視する。以下、上記に
記載したことを、他の各親局に対しても順次行うことに
より、統制局３にて全ての親局の受信用無線機の状態監
視を行うことができる。

【０００７】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。監視される親局Ａの送信無線機８から端末局５に対
し送信する空線信号は、オーバリーチで届く親局Ｂの受
信無線機９で受信した空線信号を多重回線、回線制御装
置６を経由して監視制御装置２１へ伝送される。この信
号を解析して、監視される親局Ａの送信無線機８が実際
に電波を送信しているかどうかを判別する。上記空線信
号は、図３に示すタイムスロットに従い、回線制御装置
６から各親局に送信している。端末局において、親局Ａ
が送信する空線信号と、親局Ｂが送信する空線信号とを
受信し、どちらかの電波の受信レベルが大きい方の親局
と接続動作をすることになる。また、オーバリーチによ
って、親局Ａが送信した空線信号を親局Ｂが受信し、逆
に親局Ｂが送信した空線信号を親局Ａが受信する。それ
ぞれの空線信号の時間のずれによって、監視される親局
Ａの送信無線機８が、実際に電波を送信しているかどう
かを判断することができる。この判断した結果を、統制
局３の監視制御装置２１で集計することにより、システ
ムのメンテナンス者が、統制局に居ながらにして、親局
の送信無線機の送信状態を判断することができる。

【０００８】また、親局が複数局存在するときは、それ
ぞれの送信する空線信号を他の親局が受信し、回線制御
装置６を介して、監視制御装置２１において、２局以上
の親局の無線機で受信できたことを示すデータを集計す
ることによって、より確実にそれぞれの親局の送信用無
線機が電波を送信していることが判断できる。また、監
視される親局Ａの送信無線機が送信する空線信号に、親
局番号を付加しておけば、親局Ｂの受信無線機で受信し
た空線信号で親局番号が検出できれば、この番号により
監視される親局Ａの送信無線機の状態が判断できる。さ
らに、親局Ｂの受信無線機で受信した空線信号の受信レ
ベルを常時測定していれば、親局Ａの送信無線機の出力
電界をも監視することができる。以下、上述の手順を他
の各親局に対しても順次行うことにより、統制局３に
て、全ての親局の送信用無線機の状態を監視することが
できる。以上説明した実施例では、各親局の送信用無線
機若しくは受信用無線機の何れか一方を統制局で監視す
る例を示したが、両者を組み合わせることによって、全
ての親局の送信用無線機と受信用無線機の状態を監視す
ることができる。加えて、端末局の状態データも、親局
を介して統制局へ伝送されるので、端末局の状態も監視
することができる。

【０００９】

【発明の効果】本発明により、統制局で端末局の送受信
装置だけでなく、親局の送受信用無線機の状態監視が可
能となるため、障害発生時の原因追求や各装置間の故障
箇所の切り分けが容易となる。従って、復旧作業の対応
を迅速に行うことができる。また、統制局にて、各親局
と各端末局の状態を遠隔監視するため、保守作業員等が
現地へ行って調査する手間を省くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示すシステム系統
図。

【図２】本発明の一実施例の動作シーケンスを示す図。

【図３】本発明の他の実施例の動作を示すタイムチャー
ト。

【符号の説明】

１：親局Ａ、 ２：親局Ｂ、
３：統制局、 ４：統制台、
５：端末局、 ６：回線制御装
置、７：優先チャネル空線信号、 ８：親局Ａ
送受信用無線機、９：親局Ｂ送受信用無線機、
１１：予備チャネル空線信号、１２：親局Ｘ、
２１：監視制御装置、１０：親局Ａ制
御応答信号（端末局状態データ）、２０：親局Ｂ制御応
答信号（親局状態データ）。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 統制局と複数の親局と端末局とから成る
   無線通信システムにておいて、 １つの親局の送信用無線機から端末局に対して送信され
   た信号を、オーバリーチで届く他の親局の受信用無線機
   で受信し、該受信結果を示すデータを統制局へ伝送し、
   統制局で上記データに基づき親局無線機の状態を監視す
   ることを特徴とする状態監視方式。
2. 【請求項２】 請求項１記載の無線機において、 統制局は、上記データに基づき各親局の送信用無線機の
   状態を監視することを特徴とする状態監視方式。
3. 【請求項３】 請求項１記載の無線機において、 統制局は、上記データに基づき各親局の受信用無線機の
   状態を監視することを特徴とする状態監視方式。