JPH11195793A - 半導体歪みセンサ - Google Patents

半導体歪みセンサ

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JPH11195793A
JPH11195793A JP29399098A JP29399098A JPH11195793A JP H11195793 A JPH11195793 A JP H11195793A JP 29399098 A JP29399098 A JP 29399098A JP 29399098 A JP29399098 A JP 29399098A JP H11195793 A JPH11195793 A JP H11195793A
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毅 深田
Yoshi Yoshino
好 吉野
Yasunari Sugito
泰成 杉戸
Mineichi Sakai
峰一 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単でかつエピタキシャル層領域の汚
損も生じない半導体歪みセンサ提供を提供すること。 【解決手段】 薄肉起歪部Aはピエゾ抵抗領域Rを有す
る表層領域(エピタキシャル層領域)31の底面を被覆
し、かつ、反ピエゾ抵抗領域側に露出する被覆領域4を
有する。被覆領域4は表層領域31、更に表層領域31
と半導体基板2との間のPN接合界面を汚損や微小な傷
などから保護する。充分なかつ正確な厚さの被覆領域4
を形成するために、基板2に対向する電極と表層領域3
1との間に印加するエッチング電圧が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体加速度セン
サ又は半導体圧力センサ(以下、半導体歪みセンサと総
称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の集積化半導体歪みセンサの一例を
図8に示す。このセンサは、N型エピタキシャル層10
1を有するP型基板102と、接合分離されたN型エピ
タキシャル層領域103、104、105を有するP型
研磨基板106を張り合わせたものであり、N型エピタ
キシャル層領域103にはP+ ピエゾ抵抗領域107が
形成され、N型エピタキシャル層領域104、105に
はバイポーラトランジスタが形成されている。
【0003】そして、エピタキシャル層領域103を含
む薄肉起歪部Aを形成するために、エピタキシャル層領
域103の直下に凹溝108が形成されている。凹溝1
08は、エッチング液中において基板102に対向する
電極とP型研磨基板106との間に電圧を印加して、電
気化学エッチングを行うことにより形成される。
【0004】なお、この集積化半導体歪みセンサにおい
て張り合わせ基板技術を採用してエピタキシャル層10
1を配設するのは、異方性エッチングをこのエピタキシ
ャル層101の接合界面により停止させることにより、
薄肉起歪部Aの厚さすなわち凹溝108の深さを正確に
制御するためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の集積化半導体歪みセンサは、構造が複雑なため
コストの点で著しく不利であった。また、電気化学エッ
チング時に、P型研磨基板106の能動素子形成側の表
面に電極コンタクトを取る必要があり、その分だけ更
に、構造が複雑となる不具合が生じた。
【0006】上記問題を解決するために、図9に示すよ
うに、P型基板102の表面にエピタキシャル層領域1
03、104、105を直接形成し、そして、異方性エ
ッチングをエピタキシャル層領域103の接合界面で停
止させて、薄肉起歪部A及び凹溝108を形成すること
も考えられる。しかしながら、この場合にはエピタキシ
ャル層領域103の底面103aが露出するために、エ
ピタキシャル層領域103の底面103aが汚損し、ま
た、エピタキシャル層領域103とP型基板102との
間のPN接合界面が汚損してしまう。その結果、エピタ
キシャル層領域103の電位変動が生じ、この電位変動
が接合空乏層容量を通じてピエゾ抵抗領域107の電位
変動を生じさせ、センサのSN比が低下してしまう。
【0007】上記した半導体歪みセンサにおいて、薄肉
起歪部の平面形状を変更することなく、薄肉起歪部の厚
さを変更したい場合がある。そのためには従来、異方性
エッチングを停止させるエピタキシャル層の底面からピ
エゾ抵抗領域側の表面までの厚さを変更する必要があっ
た。例えば、図8の従来例では基板106又はエピタキ
シャル層101の厚さを変更する必要があり、図9の従
来例ではエピタキシャル層101の厚さを変更する必要
がある。
【0008】しかしながら、このような基板106又は
エピタキシャル層101の厚さの変更は大幅なプロセス
変更を必要とする。半導体製造工程を考えると、それぞ
れ異なる厚さの薄肉起歪部をもつ複数種類の半導体歪み
センサを同一の半導体製造プロセスで製造できれば、工
程上、極めて好都合である。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、構造が簡単でかつ上記したエピタキシャル層領域
(表層領域)の汚損も生じない半導体歪みセンサを提供
することを、その目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、第2導電型の半導体基
板と、前記半導体基板の第1主面側の表面部に所定厚さ
に形成され表面部に第2導電型のピエゾ抵抗領域を有す
る第1導電型の表層領域と、前記半導体基板の第2主面
側からの電気化学エッチングにより形成され前記表層領
域を含む薄肉起歪部とを備える半導体歪みセンサにおい
て、前記薄肉起歪部は、所定厚さの前記半導体基板から
なるとともに、前記表層領域の底面を被覆し、かつ、前
記第2主面側に露出する被覆領域を有することを特徴と
している。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、被覆領域の厚さは、最大定格電圧印
加時に前記表層領域と前記半導体基板との間に形成され
て前記半導体基板側に伸びる接合空乏層の幅より大きい
ことを特徴としている。ンサ。
【0012】請求項3に記載の発明では、第2導電型の
半導体基板と、前記半導体基板の第1主面側に所定厚さ
に形成され、ピエゾ抵抗領域を有する第1導電型の表層
領域と、前記半導体基板の第2主面側からの電気化学エ
ッチングにより形成され前記表層領域を含む薄肉起歪部
とを備える半導体歪みセンサにおいて、前記薄肉起歪部
は前記表層領域と当該表層領域の底面を被覆する所定厚
さの前記半導体基板からなることを特徴としている。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、被覆領域の厚さは、最大定格電圧印
加時に前記表層領域と前記半導体基板との間に形成され
て前記半導体基板側に伸びる接合空乏層の幅より大きい
ことを特徴としている。
【0014】請求項5に記載の発明では、それぞれ反対
導電型の2つの領域を有する半導体基板と、一方の前記
半導体基板の表面側から電気化学エッチングにより形成
された薄肉起歪部と、当該薄肉起歪部において、他方の
前記半導体基板に形成された感圧素子とを備えた半導体
歪みセンサにおいて、前記薄肉起歪部は前記半導体基板
の2つ導電型領域を含んで構成されることを特徴として
いる。
【0015】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記一方の半導体基板の厚さは、最
大定格電圧印加時に前記半導体基板の2つ導電型領域の
間に形成されて前記他方の半導体基板側に伸びる接合空
乏層の幅より大きいことを特徴としている。
【0016】本発明は上記の如く構成を有するため、薄
肉起歪部はピエゾ抵抗領域(感圧素子領域)を有する表
層領域(半導体基板)の底面を被覆する。この被覆領域
は表層領域、更に表層領域と半導体基板との間のPN接
合界面を汚損から保護する。
【0017】したがって、本発明の半導体歪みセンサ
は、張り合わせ基板技術といった複雑な構造を採用する
ことなく、表層領域の汚損を低減し、センサ出力のSN
比低下を防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明を適用した半導体
加速度センサの一実施例を図面に従って説明する。
【0019】図1において、パイレックスガラスよりな
る穴開きの台座11上にシリコンチップ1が接合され、
台座11はステム12上に接合されている。13は金属
缶であり、ステム12の周縁部に溶接されて内部を気密
の基準圧力室Sとしている。
【0020】ステム12の孔部にシールガラスにより固
定された端子ピン14の内端はワイヤ15によりシリコ
ンチップ1上の各ボンディングパッド(図示せず)に個
別に接続されている。シリコンチップ1の裏面に凹溝1
aが穿設されており、凹溝1aには、台座11及びステ
ム12にそれぞれ貫設された被測定圧力導入孔11a、
12aを通じて被測定圧力が導入される。
【0021】前記凹溝1aは後述の異方性エッチングに
より形成され、凹溝1aに接するシリコンチップ1の薄
肉の部分は、以下、薄肉起歪部Aと称される。このシリ
コンチップ1には、2対のピエゾ抵抗領域(図2に2個
表示)Rからなるホイートストーンブリッジ回路と、そ
の出力信号を増幅する増幅回路や温度補償回路を構成す
るバイポーラ集積回路が形成されている。
【0022】以下、シリコンチップ1の断面を示す図2
及び図3を参照して本実施例の半導体歪みセンサの構造
を説明する。ただし、図2はピエゾ抵抗領域Rの部位
で、図3はピエゾ抵抗領域Rが無い部位での断面図であ
る。なお図2において、薄肉起歪部Aの表面部には実際
には薄肉起歪部Aの周辺部に一対のピエゾ抵抗領域Rが
形成され、中央部に位置して一対のピエゾ抵抗領域Rが
形成されているが、図2では薄肉起歪部Aの周辺部のピ
エゾ抵抗領域R、Rだけが図示されている。
【0023】シリコンチップ1は、結晶軸が(110)
面あるいは(100)面に対し数度傾いたP型の半導体
基板2を有し、半導体基板2の表面部にはP+ 分離領域
3により互いに分離された複数のN- エピタキシャル層
領域31、32、33が形成されている。エピタキシャ
ル層領域31は本発明でいう表層領域を構成し、エピタ
キシャル層領域32、33は本発明でいう能動領域を構
成する。
【0024】エピタキシャル層領域31の表面部には、
上記した2対のピエゾ抵抗領域Rが形成されており、エ
ピタキシャル層領域32、33にはそれぞれバイポーラ
トランジスタT1,T2が個別に形成されている。これ
らバイポーラトランジスタはそれぞれ差動増幅アンプの
初段トランジスタを構成している。もちろん、シリコン
チップ1の表面にはP+ 分離領域3により互いに絶縁分
離されたその他のエピタキシャル層領域(図示せず)が
形成されており、これらのエピタキシャル層領域に抵抗
やその他のトランジスタなどが形成されている。
【0025】エピタキシャル層領域31の底面31aと
凹溝1aの底面との間には、半導体基板2からなる所定
の厚さの被覆領域4が形成されており、この被覆領域4
と、この被覆領域4に被覆されるエピタキシャル層領域
31とが、本発明でいう薄肉起歪部Aを構成している。
その他、5はピエゾ抵抗領域Rの各一端とバイポーラト
ランジスタT1、T2の各一端を接続するアルミ線であ
り、シリコン酸化膜6上に形成されている。アルミ線6
は、シリコン酸化膜6の開口を通じてピエゾ抵抗領域R
や、その他の各コンタクト部にコンタクトされる。7は
プラズマ窒化シリコン膜からなるパッシベーション膜で
あり、7aはワイヤボンド用の開口である。
【0026】N- エピタキシャル層領域31の表面に
は、図3に示すように、N+ コンタクト領域81が形成
されており、N+ コンタクト領域81に一端が接続され
たアルミ線82はチップ周辺領域上に延設されている。
また、チップ周辺領域上においてパッシベーション膜7
に開口7bを設け、この開口7bから露出するアルミ線
82を電気化学エッチング時の電極としている。なお、
電気化学エッチング後でウエハスクライブ前にこの開口
7bをポリイミドなどの絶縁膜で被覆保護してもよい。
【0027】薄肉起歪部Aにかかる差圧により薄肉起歪
部Aが歪み、ピエゾ抵抗領域Rが変化し、それをブリッ
ジ回路で検出することは従来と同じである。
【0028】以下、このセンサの製造工程を図2を参照
して説明する。
【0029】まず、P基板2を準備し、N+ 埋め込み領
域71を拡散し、N型エピタキシャル層をエピタキシャ
ル成長し、各ピエゾ抵抗領域R及びトランジスタT1、
T2他、抵抗などを形成する。すなわち通常のバイポー
ラ集積回路製造プロセスを用いて、ピエゾ抵抗領域R、
+ 分離領域3、NPNトランジスタT1、T2及び各
抵抗を形成し、その後、シリコン酸化膜6形成、そのコ
ンタクト開口形成、アルミ線5形成、PーSiNパッシ
ベーション膜7、8形成、ワイヤボンド用の開口6a及
び電気化学エッチング用の開口6b形成を順次行う。
【0030】次に、凹溝1aの形成予定領域表面のプラ
ズマ窒化膜(PーSiN)8を選択開口しておく。
【0031】次に、このウエハ40を電気化学エッチン
グする。
【0032】この電気化学エッチング工程を図4、図5
を参照して説明する。
【0033】まず、支持基板46の裏面に熱板(200
℃、図示せず)を接合し、この支持基板46上に樹脂ワ
ックスWを載せて軟化させ、更にその上に白金リボン5
9を挟んでウエハ40のピエゾ抵抗領域形成側の主面を
載せて接着させ、上記した給電電極(図示せず)と白金
リボン59とをコンタクトする。その後、支持基板46
及びウエハ40を熱板から下ろして樹脂ワックスWを硬
化させる。白金リボン59の先端部は波状に形成され、
上記樹脂ワックスWの硬化状態において白金リボン59
の先端部は開口6bのアルミコンタクト部や上記した給
電電極(図示せず)に自己の弾性により押圧され、良好
な電気的接触が取られる。なお、樹脂ワックスWはウエ
ハ40の側面を被覆している。
【0034】この状態でウエハ40及び支持基板46は
エッチング槽61内に垂下され、エッチング液(例え
ば、33wt%KOH溶液,82℃)に浸漬される。ウエ
ハ40のピエゾ抵抗領域非形成側の主面に対向して白金
電極板62が垂下されており、ウエハ40側を正として
白金リボン59と白金電極板62との間に所定のエッチ
ング電圧(ここでは10V)を印加し、電気化学エッチ
ングを行う。このようにすると、白金リボン59からエ
ピタキシャル層領域31を通じてP型基板2に両者間の
接合を逆バイアスする電界が形成されるとともに、基板
2の電気化学エッチング(異方性エッチング)が行わ
れ、基板2に凹溝1aが形成される。エッチングが基板
2とエピタキシャル層領域31との接合部近傍に達する
と陽極酸化膜(図示せず)が形成され、エッチング速度
が格段に減速するので、この接合部近傍でエッチングを
停止する。
【0035】次に、支持基板46を熱板に載せて樹脂ワ
ックスWを軟化させ、ウエハ40を支持基板46から分
離し、分離したウエハ40を有機溶剤(例えば、トリク
ロロエタン)中に浸漬し、樹脂ワックスWを溶解、洗浄
してウェハ40を取り出す。次に、プラズマ窒化膜(P
ーSiN)8をエッチングし、続いてウエハ40をダイ
シングしてチップ化する。このチップは台座11上に静
電接合法により接合され、ワイヤボンディングが行われ
る。
【0036】本実施例では、基板2の不純物濃度を1×
1015原子/cm3 、エピタキシャル層領域31の不純
物濃度を2×1015原子/cm3 、エピタキシャル層領
域31と基板2との間に印加される最大定格電圧(使用
許可電圧の最大値)はエッチング電圧より小さく設定さ
れており、この最大定格電圧印加により形成される空乏
層は被覆領域4の表面に到達しない。このため、最大定
格電圧で使用する場合でもリーク電流がエピタキシャル
層領域31に流れず、その熱雑音電流やポップコーン雑
音電流によるエピタキシャル層領域31の電位変動が接
合容量を通じてピエゾ抵抗領域Rに影響することがほと
んどない。
【0037】なお、この場合の接合空乏層の基板2側に
延びる部分の幅(基板2側の空乏層幅)wpは単結晶シ
リコンでは次式から決定される。 wp2 =2KεVt/(qNa(1+Na/Nd)) なお、Kはシリコンの比誘電率、εは真空誘電率、Vt
は印加電圧Vcと0バイアス時の障壁電圧との和、qは
電子の電荷量、NaはP型基板2の不純物濃度、Ndは
エピタキシャル層領域31の不純物濃度である。
【0038】後述する実験により、エッチング後の薄肉
起歪部Aの肉厚はエピタキシャル層領域31の厚さと、
基板2側の空乏層幅wpとの和に等しいという事実がわ
かっている。したがって、半導体製造プロセスを変更す
ることなく、印加電圧を調節するだけで正確に所望の厚
さの薄肉起歪部Aを得ることができ、しかもエピタキシ
ャル層領域31の表面を汚染や微小な傷から保護するに
充分な厚さの被覆領域4を得ることができる。当然、被
覆領域4の厚さtは上記空乏層の幅wpにほぼ等しい。
【0039】上記実施例において、エピタキシャル層領
域31の厚さを6μmとし、印加電圧Vcを変えた場合
の薄肉起歪部5〜8の厚さの変化を図6に示す。また、
基板2側の空乏層幅wpとエピタキシャル層領域31の
厚さとの和を特性線として図示する。図6から薄肉起歪
部5〜8の厚さはwp+tに一致することがわかる。 (実験例2)上記実施例において、エピタキシャル層領
域31の厚さを6μmとし、印加電圧Vcを2V、エエ
ピタキシャル層領域31の不純物濃度を7×1015原子
/cm3 とし、基板2の不純物濃度を変えた場合の薄肉
起歪部Aの厚さの変化を図7に示す。また、基板2側の
空乏層幅wpとエピタキシャル層領域31の厚さとの和
を特性線として図示する。
【0040】図7から薄肉起歪部Aの厚さはエピタキシ
ャル層領域31の厚さと空乏層の幅wpに一致すること
がわかる。ただし、上記電気化学エッチングが接合空乏
層の端部に達しても、印加電圧が0.6V以下の場合に
は、エッチング面に陽極酸化膜が良好に形成されないた
め、エッチングが停止しないので、この最小電圧以上の
電圧を印加することが必要である。
【0041】更に上記実施例では単結晶シリコン基板に
おいて説明したが、他の半導体材料にも適用できること
は当然である。また、半導体歪みセンサとして加速度セ
ンサにも適用できることは当然である。以上説明した本
実施例のセンサでは、エピタキシャル層領域31の表面
にN+ コンタクト領域を形成し、このN+ コンタクト領
域にアルミ線82を通じて給電したが、ピエゾ抵抗領域
Rに接続されるアルミ線(又はポリシリコン線)を通じ
てエピタキシャル層領域31に通電してもよい。また、
エピタキシャル層領域31の底面31aにN+ 埋め込み
領域を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の半導体圧力センサの断面図
である。
【図2】図1のセンサのチップ断面図である。
【図3】図1のセンサのチップ断面図である。
【図4】電気化学エッチング工程を示す断面図である。
【図5】図4のウエハ周辺を示す正面図である。
【図6】図4のエッチングにおける印加電圧と薄肉起歪
部の厚さとの関係を示す特性図である。
【図7】図4のエッチングにおける基板の不純物濃度と
薄肉起歪部の厚さとの関係を示す特性図である。
【図8】従来の一実施例の半導体圧力センサのチップ断
面図である。
【図9】従来の一実施例の半導体圧力センサのチップ断
面図である。
【符号の説明】
2 半導体基板 4 被覆領域 31 エピタキシャル層領域(表層領域) 32、33 エピタキシャル層領域(能動領域) A 薄肉起歪部 R ピエゾ抵抗領域 T1,T2 トランジスタ(能動素子)
フロントページの続き (72)発明者 酒井 峰一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第2導電型の半導体基板と、 前記半導体基板の第1主面側の表面部に所定厚さに形成
    され表面部に第2導電型のピエゾ抵抗領域を有する第1
    導電型の表層領域と、 前記半導体基板の第2主面側からの電気化学エッチング
    により形成され前記表層領域を含む薄肉起歪部とを備え
    る半導体歪みセンサにおいて、 前記薄肉起歪部は、所定厚さの前記半導体基板からなる
    とともに、前記表層領域の底面を被覆し、かつ、前記第
    2主面側に露出する被覆領域を有することを特徴とする
    半導体歪みセンサ。
  2. 【請求項2】 被覆領域の厚さは、最大定格電圧印加時
    に前記表層領域と前記半導体基板との間に形成されて前
    記半導体基板側に伸びる接合空乏層の幅より大きい請求
    項1記載の半導体歪みセンサ。
  3. 【請求項3】 第2導電型の半導体基板と、 前記半導体基板の第1主面側に所定厚さに形成され、ピ
    エゾ抵抗領域を有する第1導電型の表層領域と、 前記半導体基板の第2主面側からの電気化学エッチング
    により形成され前記表層領域を含む薄肉起歪部とを備え
    る半導体歪みセンサにおいて、 前記薄肉起歪部は前記表層領域と当該表層領域の底面を
    被覆する所定厚さの前記半導体基板からなることを特徴
    とする半導体歪みセンサ。
  4. 【請求項4】 被覆領域の厚さは、最大定格電圧印加時
    に前記表層領域と前記半導体基板との間に形成されて前
    記半導体基板側に伸びる接合空乏層の幅より大きい請求
    項3記載の半導体歪みセンサ。
  5. 【請求項5】 それぞれ反対導電型の2つの領域を有す
    る半導体基板と、 一方の前記半導体基板の表面側から電気化学エッチング
    により形成された薄肉起歪部と、 当該薄肉起歪部において、他方の前記半導体基板に形成
    された感圧素子とを備えた半導体歪みセンサにおいて、 前記薄肉起歪部は前記半導体基板の2つ導電型領域を含
    んで構成されることを特徴とする半導体歪みセンサ。
  6. 【請求項6】 前記一方の半導体基板の厚さは、最大定
    格電圧印加時に前記半導体基板の2つ導電型領域の間に
    形成されて前記他方の半導体基板側に伸びる接合空乏層
    の幅より大きい請求項5記載の半導体歪みセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007516746A (ja) * 2003-12-11 2007-06-28 プロテウス バイオメディカル インコーポレイテッド 移植可能な圧力センサ
JP2009019973A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 半導体圧力センサ

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