JPH11195751A - コンデンサを備えた半導体装置 - Google Patents

コンデンサを備えた半導体装置

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JPH11195751A
JPH11195751A JP36872897A JP36872897A JPH11195751A JP H11195751 A JPH11195751 A JP H11195751A JP 36872897 A JP36872897 A JP 36872897A JP 36872897 A JP36872897 A JP 36872897A JP H11195751 A JPH11195751 A JP H11195751A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソルダの這い上がりに起因する信頼性の低下
を生じることなく、且つコンデンサの所望の静電容量を
確保しながら小型化が可能な半導体装置を提供する。 【解決手段】 半導体基板2に表面2aから裏面2bに
達する貫通孔3を形成する。貫通孔3は、段差面3cで
接続された第1孔部3Aと第2孔部3Bから構成され
る。第1、第2孔部3A、3Bは、表面2aに開口3a
を裏面2bに開口3bをそれぞれ形成する。第1電極層
5を一部を開口2aより露出させて貫通孔3の内壁面に
沿って形成する。誘電体層6を第1電極層5の裏面に沿
って形成する。第2電極層9を誘電体層6の裏面に沿っ
て形成する。第1電極層5、誘電体層6、第2電極層9
はコンデンサ10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、さらに言えば、半導体基板にコンデンサを備えた半
導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置の一例を図8に示す。
【0003】図8の半導体装置101は、表面102a
から裏面102bに達する貫通孔103を有する半導体
基板102を備えている。貫通孔103の断面形状は直
径Dの円形であり、その全長にわたって一様である。半
導体基板102の表面102aおよび裏面102bに
は、貫通孔103によって開口103aおよび開口10
3bがそれぞれ形成されている。
【0004】半導体基板102の表面102aには、開
口103aを閉塞するように導電性膜からなる配線層1
04が形成されている。配線層104の裏面は、開口1
03aより貫通孔103の内部に露出している。
【0005】貫通孔103の内部には、貫通孔103の
内壁面に沿って金属膜からなる上部電極層105が被着
形成されている。上部電極層105は、開口103aよ
り露出した配線層104の裏面に沿って延在している。
【0006】上部電極層105の裏面には、誘電体層1
06が被着形成されている。誘電体層106は、上部電
極層105の裏面全体を覆っている。
【0007】誘電体層106の裏面には、金属膜からな
る下部電極層107が被着形成されている。下部電極層
107は、開口103bより貫通孔103の外部に延在
していて、貫通孔103の外部では半導体基板102の
裏面102bを覆っている。半導体装置101を配線板
に搭載する際には、下部電極層107は接地される。
【0008】これら上部電極層105、誘電体層10
6、および下部電極層107はコンデンサ108を構成
している。コンデンサ108の静電容量は、上部電極層
105と誘電体層106と下部電極層107の接触面積
に比例するので、貫通孔103の直径Dを大きくするこ
とにより静電容量を大きくできる。
【0009】図9は、従来の半導体装置の他の例を示
す。この半導体装置は、特開平8−236698号公報
に開示されたものである。
【0010】図9の半導体装置201は、表面202a
から裏面202bに達する貫通孔203を有する半導体
基板202を備えている。貫通孔203の断面形状は直
径Dの円形であり、その全長にわたって一様である。半
導体基板202の表面202aおよび裏面202bに
は、貫通孔203によって開口203aおよび開口20
3bがそれぞれ形成されている。
【0011】半導体基板202の表面202aには、開
口203aを閉塞するように導電性膜からなる配線層2
04が形成されている。配線層204の裏面は、開口2
03aより貫通孔203の内部に露出している。
【0012】貫通孔203の内部には、貫通孔203の
内壁面に沿って金属膜からなる上部電極層205が被着
形成されている。上部電極層205は、開口103aよ
り露出した配線層204の裏面に沿って延在している。
上部電極層205の下端部は、開口203bより貫通孔
203の外部にまで延在していて、貫通孔203の近傍
において半導体基板202の裏面202bを覆ってい
る。
【0013】上部電極層205の裏面には、誘電体層2
06が被着形成されている。誘電体層206は、上部電
極層205の裏面全体を覆っている。誘電体層206の
下端部は、開口203bより貫通孔203の外部にまで
延在していて、上部電極層205の下端部の外側におい
て半導体基板202の裏面202bを覆っている。
【0014】誘電体層206の裏面には、金属膜からな
る下部電極層207が被着形成されている。下部電極層
207は、開口203bより貫通孔203の外部に延在
していて、貫通孔203の外部においても誘電体層20
6の裏面を覆っている。上部電極層205と誘電体層2
06と下部電極層207の重なり部分の幅は、Wであ
る。半導体装置201を配線板に搭載する際には、下部
電極層207は接地される。
【0015】これら上部電極層205、誘電体層20
6、および下部電極層207はコンデンサ208を構成
している。コンデンサ208の静電容量は、貫通孔20
3の直径Dを大きくするだけでなく、重なり部の幅Wを
拡大することによっても大きくできる。
【0016】なお、上記構成を持つコンデンサを備えた
半導体装置に関する技術は、特公昭62−2466号公
報、特開昭63−280463号公報にも開示されてい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の半導体装置
101、201では、次のような問題点がある。
【0018】図8の半導体装置101では、コンデンサ
108の静電容量を大きくするには、貫通孔103の直
径Dを大きくする必要がある。しかし、直径Dを大きく
すると、貫通孔103の開口103aの面積すなわち、
コンデンサ108が半導体基板102の表面102aを
占有する面積(以下、占有面積と称する)が大きくな
る。このため、半導体装置101を小型化するとコンデ
ンサ108の占有面積も小さくなり、所望の静電容量を
確保するのが困難になる、という問題がある。
【0019】図9の半導体装置201では、図8の半導
体装置101とは異なり、重なり部の幅Wを大きくする
ことによってコンデンサ208の静電容量を大きくでき
るので、貫通孔203の直径Dを大きくしないで(すな
わち、コンデンサ208の占有面積を拡大しないで)所
望の静電容量を得ることができる。しかし、複数のコン
デンサ208を隣接して半導体基板202に配置する場
合には、隣接するコンデンサ208の電極は独立でなけ
ればならないため、重なり部の幅Wはコンデンサ208
の配置間隔により制約を受ける。
【0020】半導体装置201を小型化する場合にはコ
ンデンサ208の配置間隔も狭くなるから、重なり部の
幅Wも小さくせざるを得ない。これは、重なり部の幅W
の拡大によって静電容量を増加することも困難であるこ
とを意味する。このため、図9の半導体装置201にお
いても、所望の静電容量を確保するには、貫通孔203
の直径Dすなわち占有面積をある程度大きくすることが
必要となる。よって、この半導体装置201においても
やはり、半導体装置201を小型化すると所望の静電容
量を確保するのが困難である、という問題がある。
【0021】また、従来の半導体装置101、201で
は、ソルダリング工程においてソルダ這い上がりによる
表面実装の信頼性の低下という問題もある。
【0022】すなわち、従来の半導体装置101、20
1を任意の配線板やパッケージに実装する際には、配線
板やパッケージの電極(図示せず)と下部電極層10
7、207とがソルダ(例えば、AuSnソルダ)を介
して接合される。このソルダリング工程では、加熱・溶
融されたソルダが、下部電極層107、207に形成さ
れた凹部109、209内に這い上がるように流入す
る。凹部109、209内に流入したAuSnソルダ
は、Auを含む下部電極層107、207と反応してこ
れを損傷したり破壊したりする。場合によっては、溶融
ソルダが誘電体層106、206、上部電極層105、
205、さらには基板102、202上のAuを含む配
線層104、204をも損傷、破壊することもある。
【0023】このように、半導体装置101、201で
は、実装時にソルダによってコンデンサ108、208
が損傷を受ける恐れがある。これは、実装工程の信頼性
を低下させる。
【0024】上述したソルダリング工程におけるソルダ
の這い上がりは、貫通孔103、203が大きいほど発
生しやすい。このため、貫通孔103、203の直径D
を小さくすればこの現象の発生は抑制できる。しかし、
そうすると所望の静電容量を確保できなくなってしま
う。
【0025】そこで、本発明の目的は、ソルダリング工
程におけるソルダの這い上がりに起因する実装信頼性の
低下を生じることなく、且つコンデンサの所望の静電容
量を確保しながら小型化が可能な半導体装置を提供する
ことにある。
【0026】本発明の他の目的は、ソルダリング工程に
おけるソルダの這い上がりに起因する実装信頼性の低下
を生じることなく、コンデンサの静電容量を増大させる
ことができる半導体装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の半導体
装置は、表面から裏面に達する貫通孔を有すると共に、
その貫通孔が前記表面および裏面に第1開口および第2
開口をそれぞれ形成している半導体基板と、一部を前記
第1開口より露出させて前記貫通孔の内壁面に沿って形
成された第1電極層と、前記第1電極層の裏面に沿って
形成された誘電体層と、一部を前記第2開口を介して前
記半導体基板の裏面に延在させながら前記誘電体層の裏
面に沿って形成された第2電極層とを備え、前記第1電
極層と前記誘電体層と前記第2電極層とがコンデンサを
構成している半導体装置において、前記貫通孔が、その
中心軸に沿って配置された内寸法の異なる少なくとも二
つの孔部分の結合体から構成されていて、それら少なく
とも二つの孔部分によって前記貫通孔の内壁面に段差が
形成されていることを特徴とする。
【0028】(2) 本発明の半導体装置では、半導体
基板に形成された貫通孔が、その中心軸に沿って配置さ
れた内寸法の異なる少なくとも二つの孔部分の結合体か
ら構成されており、それら少なくとも二つの孔部分によ
って前記貫通孔の内壁面に段差が形成されている。よっ
て、内寸法の小さい孔部分を半導体基板の表面側あるい
はその近傍に配置して第1開口を小さくすることによ
り、コンデンサの占有面積をできるだけ小さくすると共
にソルダの這い上がりを防止することができる。
【0029】また、内寸法の大きい孔部分を半導体基板
の裏面側あるいはその内部に配置して、貫通孔の内壁面
に段差を形成しているため、段差のないものに比べて第
1電極層と誘電体層と第2電極層の接触面積を増加させ
ることができる。
【0030】したがって、ソルダリング工程におけるソ
ルダの這い上がりに起因する実装信頼性の低下を生じる
ことなく、コンデンサの静電容量を増大させることがで
きる。よって、実装工程におけるソルダの這い上がりに
起因する信頼性の低下を生じることなく、且つコンデン
サの所望の静電容量を確保しながら小型化が可能とな
る。
【0031】(3) 本発明の半導体装置の好ましい例
では、前記貫通孔を構成する少なくとも二つの孔部分の
うちの最小の内寸法を有するものが、前記半導体基板の
表面側の端に配置される。この例では、ソルダリング工
程におけるソルダの這い上がりの発生を最も効果的に達
成できる利点がある。
【0032】本発明の半導体装置の他の好ましい例で
は、前記貫通孔を構成する少なくとも二つの孔部分のう
ちの最小の内寸法を有するものが、前記半導体基板の表
面側の端に配置され、前記貫通孔を構成する少なくとも
二つの孔部分のうちの最大の内寸法を有するものが、前
記半導体基板の裏面側の端に配置される。この例では、
ソルダの這い上がりの発生を最も効果的に達成できる利
点がある。
【0033】本発明の半導体装置のさらに他の好ましい
例では、前記貫通孔を構成する少なくとも二つの孔部分
の高さが、前記半導体基板の表面側から裏面側に向かっ
て順に増加する。この例では、第1電極層と誘電体層と
第2電極層の接触面積を大きくし易い利点がある。
【0034】前記貫通孔を構成する少なくとも二つの孔
部分は、同じ形状の断面を有していてもよいし、異なる
形状の断面を有していてもよい。しかし、異なる形状の
断面を有している方が好ましい。第1電極層と誘電体層
と第2電極層の接触面積を大きくし易いからである。
【0035】異なる形状の断面を有している場合、前記
貫通孔を構成する少なくとも二つの孔部分のうちの最小
の内寸法を有するものが、略円形の断面を有しており、
前記最小の内寸法を有する孔部分以外が略多角形の断面
を有するのが好ましい。断面を略円形にする理由は、断
面積が小さいにもかかわらず内周長が大きくなるからで
ある。断面を略円形以外(例えば多角形)にする理由
は、貫通孔の断面形状を円形とするより内周長が大きく
なるからである。
【0036】また、前記最小の内寸法を有する孔部分以
外が有する略多角形の断面が、内側に窪んだ凹部を含ん
でいて、その凹部によって前記略多角形の断面の周長を
延長しているのが好ましい。貫通孔の内周長がいっそう
大きくなるからである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面を参照しながら具体的に説明する。
【0038】[第1実施形態]図1は本発明の第1実施
形態の半導体装置1を示す。この半導体装置1は、シリ
コンやGaAsなどの一般に使用される半導体材料から
なる半導体基板2を備えている。
【0039】半導体基板2には、表面2aから裏面2b
に達する貫通孔3が形成されている。この貫通孔3は、
半導体基板2の表面2a側に位置する小径の第1孔部分
3Aと、半導体基板2の裏面2b側に位置する大径の第
2孔部分3Bとから構成される。第1孔部分3Aと第2
孔部分3Bの形状はいずれも円柱形である。第1孔部分
3Aと第2孔部分3Bとは、貫通孔3の中心軸上に配置
され、それらの接合部には、表面2aおよび裏面2bと
平行な境界面3cが形成されている。境界面3cによ
り、貫通孔3の内壁面には段差が形成されている。貫通
孔3により、半導体基板2の表面2aには第1開口3a
が形成され、半導体基板2の裏面2bには第2開口3b
が形成されている。
【0040】第1孔部分3Aの直径D1と第2孔部分3
Bの直径D2とは、D1<D2の関係にある。これは、第
1孔部分3Aの内周長が、第2孔部分3Bの内周長より
大きいことを意味する。このため、貫通孔3の内周長は
境界面すなわち段差面3cを境界に変化し、半導体基板
2の表面2a側よりも裏面2b側の方が大きくなってい
る。
【0041】また、第1孔部分3Aの高さH1と第2孔
部分3Bの高さH2とは、H1<H2の関係にある。D1
2であるので、第1孔部分3Aの内壁の面積は第2孔
部分3Bの内壁の面積よりも大きい。
【0042】ここで、第1孔部分3Aの内壁の面積をS
1、第2孔部分3Bの内壁の面積をS2、第1開口3aの
面積をS3、段差面3cの面積をS4とする。面積S1
2、(S3+S4)は、それぞれ S1=π・D1・H12=π・D2・H23+S4=π・(D2/2)2 と表わせる。すると、貫通孔3の内壁の面積Sは、 S=S1+S2+S3+S4 =π・(D1・H1+D2・H2)+π・(D2/2)2 (1) の関係式が成立する。式(1)より、貫通孔3の内壁の
面積Sを大きくするには第2孔部分3Bの直径D2を大
きくするだけでよいことが分かる。高さH2を大きくす
ることも、面積Sを大きくするのに有効である。
【0043】例えば、半導体基板2の厚さが50μmの
場合、D1=20μm、D2=80〜160μm、H1
10μm、H2=40μmに設定される。
【0044】半導体基板2の表面2aには、第1開口3
aを閉塞するようにAu膜よりなる配線層4が形成され
ている。
【0045】貫通孔3の内壁面には、その全面を覆うよ
うに第1電極層5が被着・形成されている。第1電極層
5は、例えば、膜厚が約50nmのTi膜と膜厚が約2
00nmのPt膜の2層膜で形成される。第1電極層5
の下端は、半導体基板2の裏面2bに延在して第2開口
3bの周辺を覆っている。第1電極層5の裏面2bに延
在する部分は、存在しなくてもよい。すなわち、第1電
極層5は、貫通孔3の内部のみに存在していてもよい。
第1電極層5は、第1開口3aで上部配線層4に接触し
ており、したがって第1電極層5は上部配線層4に電気
的に接続されている。
【0046】第1電極層5の裏面(下面)には、その全
面を覆うように誘電体層6が被着・形成されている。誘
電体層6は、第1孔部分3Aの全体に充填されている。
半導体基板2の第1孔部分3Aの周辺領域は肉厚が薄く
なっているが、この充填により当該領域の肉厚が増加し
て機械的強度を高めることができる。誘電体層6は、例
えば、膜厚が約100〜500nmのSiO2膜で形成
される。誘電体層としては、Al23膜やSi34膜な
どを用いることもできる。
【0047】さらに、誘電体層6の裏面には、第1金属
層7が被着・形成されている。第1金属層7は、例え
ば、膜厚が約50nmのTi膜と膜厚が約200nmの
Pt膜の2層膜からなる。第1金属層7の裏面には、第
2金属層8が被着・形成されている。第2金属層8は、
例えば、膜厚が20μmのAuメッキ膜からなる。第1
金属層7および第2金属層8は、半導体基板2の裏面2
bにまで延在している。第1金属層7および第2金属層
8は第2電極層9を構成する。第2電極層9の裏面に
は、第2孔部分3Bに対応して略円柱形の凹部11が形
成されている。
【0048】第1電極層5、誘電体層6、第2電極層9
はコンデンサ10を構成する。このコンデンサ10は、
例えば、高周波増幅回路のバイアス回路における高周波
短絡用コンデンサとして使用される。この場合、第2金
属層8は、配線板(図示せず)に表面実装する場合に直
接、配線板の電極にソルダ(例えば、AuSnソルダ)
を介して固定され、配線板の接地線(図示せず)に電気
的に接続される。このため、コンデンサ10と接地線と
が直接に接続され、不要なインダクタンス成分を最小限
に抑えることができる。
【0049】第1実施形態の半導体装置1では、半導体
基板2に形成された貫通孔3が、その中心軸に沿って配
置された内寸法の異なる第1および第2の孔部分3A、
3Bの結合体から構成されており、それら二つの孔部分
3A、3Bによって貫通孔3の内壁面に段差が形成され
ている。また、内寸法(直径D1)の小さい第1孔部分
3Aを半導体基板2の表面2a側に配置して第1開口3
aを小さくしている。このため、コンデンサ10の半導
体基板2上の占有面積をできるだけ小さくできる。しか
も、ソルダリング工程において、半導体基板2の裏面2
b側から凹部11を介してその表面2a側へソルダが這
い上がるのを防止することもできる。このため、Au膜
よりなる配線層4がAuSnソルダによって破損する恐
れもなくなる。
【0050】他方、内寸法(直径D2)の大きい第2孔
部分3Bを半導体基板2の裏面2b側に配置して、貫通
孔3の内壁面に段差を形成しているため、段差のないも
のに比べて第1電極層5と誘電体層6と第2電極層9の
接触面積を増加させることができる。
【0051】したがって、ソルダリング工程におけるソ
ルダ(例えば、AuSnソルダ)の這い上がりに起因す
る実装信頼性の低下を生じることなく、コンデンサ10
の静電容量を増大させることができる。よって、実装工
程におけるソルダの這い上がりに起因する信頼性の低下
を生じることなく、且つコンデンサ10の所望の静電容
量を確保しながら半導体装置1の小型化が可能となる。
【0052】第1実施形態の半導体装置1では、コンデ
ンサ10の静電容量は、誘電体層6と第1電極層5との
接触面積にほぼ比例する。第1電極層5の半導体基板2
の裏面2bに延在する部分はなくてもよいので、これを
無視できる。また、誘電体層6と第1電極層5との接触
面積は、第1電極層5の膜厚が小さいので、貫通孔3の
内壁の面積Sに等しいと近似できる。よって、コンデン
サ10の静電容量は貫通孔3の内壁の面積Sにほぼ比例
する。当該面積Sは、先に述べた従来の半導体装置10
1、201に比べて大きくできるので、コンデンサ10
の占有面積をできるだけ小さくしながら、コンデンサ1
0の静電容量をそれら従来の半導体装置101、201
の静電容量よりも大きくできる。
【0053】(静電容量の比較)以下、本実施形態の半
導体装置1の静電容量と従来の半導体装置の静電容量を
数値例をあげて比較する。
【0054】まず、図8に示した従来の半導体装置10
1と比較する。図2は、図1の半導体装置1と図8の半
導体装置101における静電容量値の理論計算値と占有
面積との関係を示す。なお、静電容量は次の条件で算出
した。
【0055】本発明の半導体装置1では、半導体基板2
の厚さを50μm、誘電体層6の膜厚を100nmとし
た。貫通孔3の直径は、D1=20μm、D2=80μm
またはD2=160μmとし、第1孔部分3Aと第2孔
部分3Bの高さは、それぞれH1=10μm、H2=40
μmとした。第1電極層5の半導体基板2の裏面2bに
延在する部分は、計算の簡略化のため無視した。
【0056】従来の半導体装置101では、半導体基板
102の厚さを50μm、誘電体層106の膜厚を10
0nmとし、本発明の半導体装置1と同一条件とした。
貫通孔103の直径は、D=40〜160μmとした。
上部電極層105の半導体基板102の裏面102bに
延在する部分は、計算の簡略化のため除外した。
【0057】図2の曲線Aは、本発明の半導体装置1の
静電容量を示し、曲線Bは従来の半導体装置101の静
電容量を示す。A1はD2=80μmの場合、A2はD2
=160μmの場合である。
【0058】図2から明らかなように、曲線Bの場合は
静電容量の増大に伴って占有面積も大きくなるのに対し
て、曲線Aの場合は占有面積を増加しなくとも静電容量
が大きくなっている。よって、本発明の半導体装置1の
コンデンサ10では、従来の半導体装置101のコンデ
ンサ108よりも小さい占有面積でそれと同等以上の静
電容量が得られることが分かる。
【0059】次に、図9の半導体装置201と比較す
る。コンデンサ10を半導体基板2内に隣接して形成す
る場合、図9の半導体装置201で幅Wが制約されるの
と同様に、貫通孔3の第2孔部分3Bの直径D2の拡大
に制約が生じる。そこで、第1電極層5の半導体基板2
の裏面2bに延在する部分を無視し、且つD2=Wおよ
びD1=Dであると仮定して、本発明の半導体装置1と
従来の半導体装置201における静電容量の比較例を以
下に示す。
【0060】本発明の半導体装置1において、半導体基
板2の厚さを50μm、誘電体層6の膜厚を100n
m、貫通孔3の第1および第2孔部分3A、3Bの直径
をそれぞれD1=20μm、D2=80μm、それらの高
さH1、H2をそれぞれH1=10μm、H2=40μmと
する。この場合、コンデンサ10の静電容量は、図2の
曲線Aの点A1より約6.3pFとなることが分かる。
【0061】同様に、従来の半導体装置201におい
て、半導体基板202の厚さを50μm、誘電体層20
6の膜厚を100nm、貫通孔203の直径DをD=2
0μmとする。下部電極層207の半導体基板202の
裏面202bを覆う部分の外形を一辺の長さがW=80
μmの正方形とする。この場合、コンデンサ208の静
電容量は約3.8pFとなる。
【0062】このように、本発明の半導体装置1の静電
容量は、従来の半導体装置201の静電容量の約2倍の
大きさとなる。よって、第2孔部分3Bの直径D2をさ
らに小さくできるので、小型化が可能となる。
【0063】(製造方法)図3および図4は、本発明の
第1の実施形態の半導体装置1の製造方法を示す。な
お、この方法は一例であり、半導体装置1はこれ以外の
方法でも製造できることはもちろんである。
【0064】まず、図3(a)に示すように、表面2a
に配線層4が形成された半導体基板2を準備する。次
に、半導体基板2の裏面2bにパターン化されたレジス
ト膜20を形成し、そのレジスト膜20をマスクとして
半導体基板2をその裏面2b側から異方性ドライエッチ
ングにより円柱形に除去して、直径D1の断面円形の透
孔2cを形成する。
【0065】続いて、レジスト膜20を除去した後、図
3(b)に示すように、半導体基板2の裏面2bにパタ
ーン化されたレジスト膜21を形成し、そのレジスト膜
21をマスクとして異方性ドライエッチングにより半導
体基板2をその裏面2b側から直径D2、深さH2の円柱
形に除去し、第2孔部分3Bを形成する。透孔2cの残
部が第1孔部分3Aを形成する。こうして、第1孔部分
3Aと第2孔部分3Bの結合体からなる貫通孔3を得
る。
【0066】レジスト膜21を除去した後、半導体基板
2の裏面2bにTi膜とAu膜をスパッタにより順に被
着する。そして、半導体基板2の裏面2bにパターン化
されたレジスト膜22を形成した後、そのレジスト膜2
2をマスクとしてそれらのTi膜およびAu膜をイオン
ミリングによりエッチングし、図4(a)に示すよう
に、貫通孔3内壁面に沿って第1電極層5を被着・形成
する。
【0067】レジスト膜22を除去した後、第1電極層
5の裏面および半導体基板2の裏面2bにCVD(chem
ical vapor deposition)によりSiO2膜を形成する。
そして、半導体基板2の裏面2bにパターン化されたレ
ジスト膜23を形成した後、そのレジスト膜23をマス
クとしてそのSiO2膜をエッチングし、図4(b)に
示すように、第1電極層5の裏面に誘電体層6を被着・
形成する。
【0068】レジスト膜23を除去し、誘電体層6の裏
面および半導体基板2の裏面2bにTi膜とAu膜をス
パッタにより順に被着して第1金属層7を形成する。そ
の後、その第1金属層7にAu膜をメッキして第2金属
層8を形成する。こうして、図1に示す半導体装置1が
得られる。
【0069】[第2実施形態]図5は、本発明の第2実
施形態の半導体装置51を示す。この半導体装置51の
半導体基板2には、表面2aから裏面2bに達する貫通
孔53が形成されている。貫通孔53は、半導体基板2
の表面2a側から裏面2bに向かって第1孔部分53
A、第2孔部分53B、第3孔部分53C、および第4
孔部分53Dからなり、それらの形状はいずれも円柱形
である。これら4つの孔部分53A、53B、53C、
および53Dは、貫通孔53の中心軸上にこの順に配置
されている。第1孔部分53Aと第2孔部分53Bとは
第1段差面(境界面)53cにより接合され、第2孔部
分53Bと第3孔部分53Cとは第2段差面53dによ
り接合され、第3孔部分53Cと第4孔部分53Dとは
第3段差面53eにより接合されている。半導体基板2
の表面2aには円形の第1開口53aが形成され、その
裏面2bには円形の第2開口53bが形成されている。
【0070】図5から明らかなように、第1孔部分53
Aの直径D51、第2孔部分53Bの直径D52、第3孔部
分53Cの直径D53、および第4孔部分53Dの直径D
54は、 D51<D52<D53<D54 の関係にある。このため、貫通孔53の内周長は、第1
段差面53c、第2段差面53d、第3段差面53eを
境界に変化し、半導体基板2の表面2aから裏面2bに
向かって段階的に大きくなっている。
【0071】さらに、第1孔部分53Aの高さH51、第
2孔部分53Bの高さH52、第3孔部分53Cの高さH
53、第4孔部分53Dの高さH54は、 H51≦H52≦H53≦H54 の関係にある。D51<D52<D53<D54であるので、第
1孔部分53Aの内壁面の面積SA、第2孔部分53B
の内壁面の面積SB、第3孔部分53Cの内壁面の面積
C、第4孔部分53Dの内壁面の面積SDには、 SA<SB<SC<SD の関係が成立する。
【0072】貫通孔53の内壁の面積Sは、第1孔部分
53A、第2孔部分53B、第3孔部分53C、および
第4孔部分53Dの各内壁面の面積と、第1開口53a
の面積と、第1段差面53c、第2段差面53d、およ
び第3段差面53eの各内壁面の面積の総和であるか
ら、 S=π・(D51・H51+D52・H52+D53・H53+D54・H54) +π・(D54/2)2 (2) の関係式が成立する。式(2)より、貫通孔53の内壁
面の面積Sを大きくするには、直径D52、D53、D54
大きくすればよいことが分かる。高さH51、H52
53、H54を大きくすることも、内面積Sを大きくする
のに有効である。
【0073】ここでは、第1孔部分53Aの直径D51
高さH51、および第2孔部分53Bの直径D52は、第1
の実施形態の半導体装置1の第1孔部分3Aの直径
1、高さH1、および第2孔部分3Bの直径D2とそれ
ぞれ同じ値に設定されている。よって、半導体基板2の
段差面53cの近傍の機械的強度は、第1実施形態のそ
れと同じである。
【0074】半導体基板2の表面2aには、第1開口5
3aを閉塞するように配線層4が形成されている。
【0075】貫通孔53の表面には、その全面を覆うよ
うに第1電極層5が被着・形成されている。第1電極層
5は、例えば膜厚が約50nmのTi膜と膜厚が約20
0nmのPt膜の2層膜で形成される。第1電極層5の
下端は、半導体基板2の裏面2bに延在して第2開口5
3bの周辺を覆っている。第1電極層5の裏面2bに延
在する部分は、存在しなくてもよい。すなわち、第1電
極層5は、貫通孔53の内部のみに存在していてもよ
い。第1電極層5は、第1開口53aで上部配線層4に
接触しており、したがって第1電極層5は上部配線層4
に電気的に接続されている。
【0076】第1電極層5の裏面(下面)には、その全
面を覆うように誘電体層6が被着・形成されている。誘
電体層6は、第1孔部分53Aの全体に充填されてい
る。半導体基板2の第1孔部分53Aの周辺領域は肉厚
が薄くなっているが、この充填により当該領域の肉厚が
増加して機械的強度を高めることができる。誘電体層6
は、例えば、膜厚が約100〜500nmのSiO2
で形成される。誘電体層としては、Al23膜やSi3
4膜などを用いることもできる。
【0077】さらに、誘電体層6の表面には、第1金属
層7が被着・形成されている。第1金属層7は、例え
ば、膜厚が約50nmのTi膜と膜厚が約200nmの
Pt膜の2層膜からなる。第1金属層7の裏面には、第
2金属層8が被着・形成されている。第2金属層8は、
例えば、膜厚が20μmのAuメッキ膜からなる。第1
金属層7および第2金属層8は、半導体基板2の裏面2
bにまで延在している。第1金属層7および第2金属層
8は第2電極層9を構成する。第2電極層9の裏面に
は、第2孔部分3B、第3孔部分3C、および第4孔部
分3Dに対応して略円柱形の凹部61が形成されてい
る。
【0078】第1電極層5、誘電体層6および第2電極
層9はコンデンサ60を構成する。このコンデンサ60
も、例えば、高周波増幅回路のバイアス回路における高
周波短絡用コンデンサとして使用される。
【0079】第2実施形態の半導体装置51では、半導
体基板2に形成された貫通孔3が、その中心軸に沿って
配置された内寸法が順次増加する第1〜第4の孔部分5
3A、53B、53C、53Dの結合体から構成されて
おり、それら四つの孔部分53A、53B、53C、5
3Dによって貫通孔53の内壁面に段差が形成されてい
る。また、内寸法(直径D1)が最小の第1孔部分53
Aを半導体基板2の表面2a側に配置して第1開口3a
を小さくしている。このため、コンデンサ60の半導体
基板2上の占有面積をできるだけ小さくできる。しか
も、ソルダリング工程において、半導体基板2の裏面2
b側から凹部61を介してその表面2a側へソルダが這
い上がるのを防止することもできる。
【0080】他方、内寸法(直径D2)が最大の第4孔
部分53Dを半導体基板2の裏面2b側に配置して、貫
通孔53の内壁面に段差を形成しているため、段差のな
いものに比べて第1電極層5と誘電体層6と第2電極層
9の接触面積を増加させることができる。
【0081】したがって、ソルダリング工程におけるソ
ルダの這い上がりに起因する実装信頼性の低下を生じる
ことなく、コンデンサ60の静電容量を増大させること
ができる。よって、実装工程におけるソルダの這い上が
りに起因する信頼性の低下を生じることなく、且つコン
デンサ60の所望の静電容量を確保しながら半導体装置
51の小型化が可能となる。
【0082】第2実施形態の半導体装置51において
も、コンデンサ60の静電容量は貫通孔53の内壁面の
面積Sにほぼ比例する。当該面積Sは、先に述べた従来
の半導体装置101、201に比べて大きくできるの
で、コンデンサ60の占有面積をできるだけ小さくしな
がら、コンデンサ60の静電容量をそれら従来の半導体
装置101、201の静電容量よりも大きくできる。
【0083】コンデンサ60の占有面積は、第1開口5
3aの面積に等しい。よって、第1孔部分53Aの直径
D51を縮小して占有面積が小さくなるようにしても、
第2〜第4の孔部分53B、53C、53Dの直径
52、D53、D54を大きくすることにより、貫通孔53
の内壁面の面積Sは大きくなる。よって、占有面積を大
きくしなくともコンデンサ60の静電容量を大きくでき
る。
【0084】また、第2実施形態の半導体装置51で
は、貫通孔53が、第1孔部分53A、第2孔部分53
B、第3孔部分53C、および第4孔部分53Dにより
形成されているので、第1実施形態の半導体装置1に比
べて、第1孔部分53Aの近傍の機械的強度の低下させ
ることなく第2開口53bの直径D54を拡大できる。こ
のため、貫通孔3の内壁面の面積Sをより大きくでき、
コンデンサ10に比べてコンデンサ60の静電容量をさ
らに大きくできるという利点がある。さらに、第1開口
53aの面積を、第1実施形態の半導体装置1よりもさ
らに縮小することが可能となるので、ソルダの這い上が
りを防止する上でも有利となる。
【0085】第2実施形態の半導体装置51では、第1
実施形態の半導体装置1と同様の方法で製造できる。
【0086】[第3実施形態]図6は、本発明の第3実
施形態の半導体装置の貫通孔73を示す。この半導体装
置の貫通孔73は、第1実施形態の半導体装置1と同様
に、第1孔部分73Aと第2孔部分73Bの結合体から
構成されているが、第2孔部分73Bの形状は正四角柱
形である点のみが異なっている。第1孔部分73Aは、
第1実施形態の半導体装置1の第1孔部分3Aと同一の
円柱形である。
【0087】第2孔部分73の正方形断面の一辺の長さ
Lが第1実施形態の半導体装置1の第2孔部分3Bの直
径D2と同じとすると、第2孔部分73Bの内周長は半
導体装置1の第2孔部分3Bの内周長より大きくなる。
よって、第1実施形態と同じ効果に加えて、複数のコン
デンサを並列形成する際にコンデンサの静電容量を半導
体装置1に比べて大きくできる利点がある。
【0088】[第4実施形態]図7は、本発明の第4の
実施形態の半導体装置の貫通孔83を示す。この半導体
装置の貫通孔83は、第1実施形態の半導体装置1と同
様に、第1孔部分83Aと第2孔部分83Bの結合体か
ら構成されているが、第2孔部分83Bの形状は断面形
状が略凹12角形の柱形である点のみが異なっている。
第1孔部分83Aは、第1実施形態の半導体装置1の第
1孔部分3Aと同一の円柱形である。
【0089】第2孔部分83の断面形状において、8個
の頂点83a、83b、83c、83d、83e、83
f、83g、83hは一辺の長さLの正方形84の辺上
に位置し、4個の頂点83i、83j、83kは、正方
形84の内部に位置している。
【0090】一辺の長さLが第1実施形態の第2孔部分
3Bの直径D2と同じ場合、すなわち、L=D2の場合、
第2孔部分83Bの内周長が第2孔部分3Bの内周長よ
り大きくなる。よって、複数のコンデンサを並列形成す
る際に、半導体装置1に比べてコンデンサの静電容量を
大きくできる利点がある。
【0091】なお、この第3実施形態では、第2孔部分
83Aの断面形状を凹12角形としたが、全ての頂点が
正方形84の内部に位置し、且つ、この正方形84の周
長より長い周長となり得る断面形状であれば、他の形状
としてもよい。
【0092】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の半導体装置
によれば、ソルダリング工程におけるソルダの這い上が
りに起因する実装信頼性の低下を生じることなく、コン
デンサの静電容量を増大させることができる。よって、
実装工程におけるソルダの這い上がりに起因する信頼性
の低下を生じることなく、且つコンデンサの所望の静電
容量を確保しながら小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の半導体装置を示す断
面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の半導体装置と従来の
半導体装置のコンデンサの静電容量と占有面積との関係
を示すグラフである。
【図3】本発明の第1の実施形態の半導体装置の製造過
程を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の半導体装置の製造過
程を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の半導体装置を示す断
面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態の半導体装置の貫通孔
の形状を示す概略平面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態の半導体装置の貫通孔
の形状を示す概略平面図である。
【図8】従来の半導体装置の一例を示す断面図である。
【図9】従来の半導体装置の他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1、51 半導体装置 2 半導体基板 2a 半導体基板の表面 2b 半導体基板の裏面 3、53 貫通孔 3A、53A、73A、83A 第1孔部分 3B、53B、73B、83B 第2孔部分 53C 第3孔部分 53D 第4孔部分 3a 第1開口 3b 第2開口 4 配線層 5 第1電極層 6 誘電体層 7 第1金属層 8 第2金属層 9 第2電極層 10、60 コンデンサ 11、61 第2電極層の凹部 101、102 半導体装置 102、202 半導体基板 102a、202a 半導体基板の表面 102b、202b 半導体基板の裏面 103、203 貫通孔 104、204 配線層 105、205 上部電極層 106、206 誘電体層 107、207 下部電極層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面から裏面に達する貫通孔を有すると
    共に、その貫通孔が前記表面および裏面に第1開口およ
    び第2開口をそれぞれ形成している半導体基板と、 一部を前記第1開口より露出させて前記貫通孔の内壁面
    に沿って形成された第1電極層と、 前記第1電極層の裏面に沿って形成された誘電体層と、 一部を前記第2開口を介して前記半導体基板の裏面に延
    在させながら前記誘電体層の裏面に沿って形成された第
    2電極層とを備え、 前記第1電極層と前記誘電体層と前記第2電極層とがコ
    ンデンサを構成している半導体装置において、 前記貫通孔が、その中心軸に沿って配置された内寸法の
    異なる少なくとも二つの孔部分の結合体から構成されて
    いて、それら少なくとも二つの孔部分によって前記貫通
    孔の内壁面に段差が形成されていることを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 前記貫通孔を構成する少なくとも二つの
    孔部分のうちの最小の内寸法を有するものが、前記半導
    体基板の表面側の端に配置されている請求項1に記載の
    半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔を構成する少なくとも二つの
    孔部分のうちの最小の内寸法を有するものが、前記半導
    体基板の表面側の端に配置され、前記貫通孔を構成する
    少なくとも二つの孔部分のうちの最大の内寸法を有する
    ものが、前記半導体基板の裏面側の端に配置されている
    請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔を構成する少なくとも二つの
    孔部分の高さが、前記半導体基板の表面側から裏面側に
    向かって順に増加している請求項1〜3のいずれかに記
    載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記貫通孔を構成する少なくとも二つの
    孔部分が、異なる形状の断面を有している請求項1〜4
    のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記貫通孔を構成する少なくとも二つの
    孔部分のうちの最小の内寸法を有するものが、略円形の
    断面を有しており、前記最小の内寸法を有する孔部分以
    外が略多角形の断面を有している請求項1〜4のいずれ
    かに記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記最小の内寸法を有するもの以外の孔
    部分が有する略多角形の断面が、内側に窪んだ凹部を含
    んでいて、その凹部によって前記略多角形の断面の周長
    を延長している請求項7に記載の半導体装置。
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