JPH11195613A - 紫外線アニール装置およびアニール方法 - Google Patents

紫外線アニール装置およびアニール方法

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JPH11195613A
JPH11195613A JP36756297A JP36756297A JPH11195613A JP H11195613 A JPH11195613 A JP H11195613A JP 36756297 A JP36756297 A JP 36756297A JP 36756297 A JP36756297 A JP 36756297A JP H11195613 A JPH11195613 A JP H11195613A
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JP
Japan
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substrate
thin film
ultraviolet
heat
annealing
Prior art date
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Withdrawn
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JP36756297A
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Michio Arai
三千男 荒井
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的小型で、簡単な構造の装置であって、
ガラス等の比較的高熱に弱い材料も基板として使用可能
で、しかも、量産工程での大量なアニール処理にも対応
でき、均一な処理品質が得られる紫外線アニール装置を
実現する。 【解決手段】 基板1上に形成された薄膜2上に、紫外
線ランプ5から得られる熱ないし紫外線5aを照射する
紫外線照射手段4を有し、前記基板1上に形成された薄
膜2は、シリコンを主成分とする半導体薄膜であって、
この薄膜2上には黒色層3を有する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種IC、TF
T、太陽電池、センサー等の半導体製品に使用されるシ
リコン薄膜のアニール装置に関し、より詳しくはガラス
基板上に形成されたシリコン薄膜を処理可能なアニール
装置およびアニール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製品の製造プロセスにおい
て、アモルファスシリコン、多結晶シリコン等のシリコ
ン薄膜が積層された基板上の所定の領域に不純物をドー
プし、これを加熱処理することにより拡散させたり活性
化したりして、ソースやドレインとしたり、不純物の打
ち込みによる結晶の破壊部分を修復したり、非結晶領域
を結晶化させることにより、各種機能を発現させるとい
ったアニール工程が設けられている。
【0003】ところで、このようなアニールを行う場
合、単なる加熱装置による加熱処理のみでアニールを行
うこととすると、その加熱温度が1000℃を超えなけ
れば所望のアニール効果が得られないことがある。この
ような高温下にガラス等の比較的耐熱性の低い材料の基
板を曝した場合、クラックを生じたり、割れたりして使
用不能となることがある。このため、加熱処理のみでア
ニールを行う場合には、高価で、取り扱い難い石英等の
耐熱性を有する材料を基板に使用しなければならず、製
造コストが高くなると共に、処理装置の自由度を制限す
ることとなっていた。また、加熱装置は比較的大型で、
高価であり、消費電力も大きく、薄膜素子等のコストの
低減を図る上での障害となっていた。
【0004】一方、単なる加熱処理以外のアニール手段
として、レーザー光線を照射してアニールする方法も提
案ないし実用化されている。この方法によれば、直接基
板上の薄膜にレーザービームを照射することから、基板
温度をさほど上昇させなくとも処理が可能であり、ガラ
ス等の比較的高温に弱い材質を基板を用いることもでき
る。ところが、このようなレーザービームを用いる方式
では、量産工程で処理ショット数を増やそうとした場
合、レーザービームのビーム幅を大きくする必要があ
る。その結果、レーザービーム内の照射エネルギー密度
に差が生じてしまい、アニールによる均一な処理品質を
得ることが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比較
的小型で簡単な構造の装置であって、ガラス等の比較的
高熱に弱い材料も基板として使用可能で、しかも、量産
工程での大量なアニール処理にも対応でき、均一な処理
品質が得られる紫外線アニール装置およびアニール方法
を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の構成
により達成される。 (1) 基板上に形成された薄膜上に、紫外線ランプか
ら得られる熱ないし紫外線を照射する紫外線照射手段を
有し、前記基板上に形成された薄膜は、シリコンを主成
分とする半導体薄膜であって、この薄膜上には黒色層を
有する紫外線アニール装置。 (2) 前記黒色層は、炭素膜である上記(1)の紫外
線アニール装置。 (3) 基板上にシリコンを主成分とする半導体薄膜を
形成し、さらにこの半導体薄膜上に黒色の層を形成し、
これら基板上に形成された薄膜上に紫外線ランプから得
られる熱ないし紫外線を照射する紫外線アニール方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の紫外線アニール装置は、
基板上に形成された薄膜上に、紫外線ランプから得られ
る熱ないし紫外線を照射する紫外線照射手段を有する。
紫外線ランプから得られる熱ないし紫外線を基板上の薄
膜に照射することにより、単に加熱のみ行う場合と比較
して、比較的低温でのアニール処理が可能となり、ガラ
ス等の比較的耐熱性の低い材質を基板として使用するこ
とができる。
【0008】紫外線照射手段に用いる紫外線ランプとし
ては、好ましくは波長250〜450nmの範囲で連続し
て紫外線を発光可能な紫外線メタルハライドランプ等を
用いればよい。このランプの出力は、特に限定されるも
のではないが、通常80〜200 W/cm程度である。
【0009】紫外線照射手段により得られる熱ないし紫
外線のエネルギーは、特に限定されるものではないが、
好ましくは1000〜5000Wsec/cm程度であり、照
射時間としては5秒〜2分程度、特に10〜50秒程度
が好ましい。
【0010】紫外線照射手段は、紫外線ランプから発生
した熱ないし紫外線を基板上の薄膜に照射する。照射す
るための方法としては、紫外線ランプの上方、基板と反
対側に好ましくは反射板を設け、紫外線ランプ下部(基
板側)に規制板、コリメータ等の規制手段を設け、この
規制手段に照射が必要な所定の領域、つまり基板上の薄
膜に合わせて開口部を設け、この開口部から熱ないし紫
外線が照射されるようにすればよい。また、この熱ない
し紫外線を必要なときにのみ照射できるように、前記開
口部にはシャッター等を設けてもよい。
【0011】基板上の薄膜に照射される熱ないし紫外線
の量や、これにより加熱される基板の温度は、ランプか
ら開口部までの距離、開口部から基板までの距離、基板
の開口部に対する移動速度等により適宜最適な条件に調
整すればよい。このような開口部は、基板やその上に積
層されている薄膜等の大きさにより適宜調整すればよい
が、例えばスリット状の開口部とした場合、開口部の幅
は0.1〜5mm、特に0.5〜2mmが好ましく、長さは
基板の大きさ等に合わせればよい。開口部の高さは基板
に近い程良いが、通常1〜5mm程度である。基板は、あ
えて冷却ないし加熱する必要はない。
【0012】基板材料としては、ガラス、セラミック、
石英、シリコン等を挙げることができる。
【0013】基板上に成膜される薄膜としては、特に限
定されるものではないが、不純物をドープした後活性化
させたり、再結晶化等させるために加熱ないし放射線に
よるエネルギー供与を必要とする半導体素子、ないし構
造物等が挙げられ、例えば、ZnSe,GaP,GaA
s,GaS,InP,InGaAs,Si,SiC,G
e,PbS等の各種半導体が挙げられ、特に多結晶シリ
コン、またはアモルファスシリコンを用いた半導体を好
ましく挙げることができる。基板上にはこれらの薄膜以
外の層を有していても良いが、これらの薄膜層は本発明
のアニール装置によりアニールされるため、その最上層
(下記の黒色層を除く)に形成されている必要がある。
【0014】また、本発明では上記薄膜上に黒色層を設
ける。黒色層を設けることにより、熱ないし紫外線の吸
収効率が良くなり、紫外線ランプだけでも効率よくアニ
ールを行うことができる。これにより、加熱装置が不要
となり装置が小型化し、設備投資が少なくて済む。この
ような黒色層としては、カーボン、グラファイト、DL
C等の炭素膜が好ましく、その他FeO等の酸化鉄膜で
あってもよい。黒色層は、全て炭素膜または酸化鉄によ
り構成されている必要はなく、上記紫外線照射手段によ
るアニールが可能な程度の黒色を呈するような含有量で
あればよい。黒色層の膜厚としては、好ましくは100
〜500nm程度である。
【0015】黒色層を設ける手段としては、特に限定さ
れるものではないが、例えばCVD法、スパッタ法によ
り設けることができる。
【0016】CVD法としては、C源として、CH4
2 4 、C2 6 、C3 8 、C6 6 等を用い,F
eO源としては、Fe(CO)6 等を用いて、常法に従
い成膜すればよい。
【0017】スパッタ法としてはRFスパッタが好まし
く、ターゲットにはグラファイト等の炭素化合物や、F
eO等の鉄化合物を用い、常法に従い成膜すればよい。
なお、FeO膜を成膜する場合には、スパッタガス中に
酸素が多少存在していてもよい。
【0018】スパッタガスとしては特に限定するもので
はなく、Ar、He、Ne、Kr、Xe等の不活性ガ
ス、あるいはこれらの混合ガスを用いればよい。このよ
うなスパッタガスのスパッタ時における圧力としては、
通常0.1〜20Pa程度でよい。
【0019】このような多結晶シリコン、アモルファス
シリコンを用いた半導体をアニールする場合として、T
FT(薄膜トランジスタ)製造工程における不純物ドー
プ(打ち込み)後のアニールや、再結晶化のためのアニ
ール等を挙げることができる。従って、このようなアニ
ル工程に本発明の装置を用いることにより、ガラス基板
などの比較的耐熱温度の低い基板材料を使用することが
でき、半導体製品の自由度が拡大し、安価になると共
に、量産化にも対応できる。
【0020】次に、本発明のアニール装置の具体的な構
成例について、図を参照しつつ説明する。図1は、本発
明のアニール装置の具体的な構成例を示した概略構成断
面図である。
【0021】図において、本発明のアニール装置は、紫
外線照射手段4と、基板1と、基板1上に形成された薄
膜2と、好ましくはこの薄膜2上に形成された黒色層3
とを有する。また、紫外線照射手段4は、紫外線ランプ
5と、この紫外線ランプ5からのUV光を反射する反射
板4a、およびVU光を規制する規制板4bと、この規
制板4bに設けられた開口部4cとを有している。
【0022】すなわち、紫外線ランプ5により生じた熱
とUV光線は、反射板4aにより反射されると共に、規
制板4bにより遮蔽される。そして、その一部が規制板
4bの開口部4cから基板1上に成膜されている薄膜2
および黒色層3に照射され、熱、紫外線により薄膜2の
アニールを行う。また、基板1は、加熱時間や温度等の
アニール条件に応じて移動して行き、開口部4cから照
射される熱ないし紫外線が、均一に薄膜全体に照射され
るようになっている。紫外線照射手段4は、開口部4c
と基板上1の薄膜2または黒色層3までが所定の高さh
となるように配置されている。従って、開口部4cの大
きさと高さhを調節することにより適切なアニール条件
とすることができるようになっている。開口部4cの大
きさや、高さhは上記の通りである。
【0023】このようにして、単なる紫外線のみを用い
るだけではなく、紫外線ランプ5から放出される熱を効
果的に利用することにより、効果的なアニールを行うこ
とができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例を挙げ本発明をより具体的に説
明する。図2に示されるような構造のTFT(薄膜トラ
ンジスタ)素体を作製し、その際、図1に示すような構
成の本発明のアニール装置を用いてアニールした。すな
わち、コーニング社製の1737ガラス基板21上にア
モルファスシリコン(α−Si)層22を60nmの膜厚
に形成した。すなわち、図3に示すように、減圧CVD
法を用い、Si26 を、流量100SCCMで導入し、成
膜温度460℃、成膜時の圧力50Paとした。
【0025】次いで、このα−Si層22上に炭素膜を
RFスパッタにより、グラファイトをターゲットとし
て、200nmの膜厚に成膜し黒色層を設けた。
【0026】得られたアモルファスシリコン薄膜をアニ
ールし、多結晶シリコンを形成した。このときのアニー
ルの条件としては、UVランプにはウシオ電機(株)社
製メタルハライドランプを用い、出力を2000Wsec/
cmとなるように調整した。規制板の開口部9aの幅は1
mm、長さは基板とほぼ同等とし、黒色層上端から開口部
までの高さhは1mmとした。
【0027】得られた活性シリコン層22を、図4に示
すように公知の手法により所定のパターンにパターニン
グした。次いで、図5に示すように、パターニングの行
われた活性シリコン層22上に、SiO2 からなるゲー
ト絶縁膜23を50nmの膜厚に成膜した。成膜条件とし
ては、プラズマCVD法を用い、TEOSを流量50SC
CMで導入し、成膜温度400℃、成膜時の圧力20Paと
した。さらにこの上に、図6に示すように、ターゲット
にAl+Si(Si:5at%)を用い、DCスパッタ法
にてアルミゲート電極層24を、200nmの膜厚に成膜
した。このときの成膜条件としては、スパッタガスには
Arを用い、投入電力500W、成膜時の圧力1Pa、成
膜時の温度は室温とした。
【0028】次いで、図7に示すように、成膜されたゲ
ート絶縁膜、ゲート電極層を、公知の手法により所定の
パターンにパターニングした。パターニング後、公知の
イオン注入法により、PおよびBをそれぞれ打ち込んだ
サンプルを作製した。
【0029】さらに、常法に従い薄膜構造体をアニール
し、活性化させた。
【0030】次いで、図8に示すように、層間絶縁膜
(PSG)25をマスク形成した。さらに、配線用のA
lメタル層を形成し、図2に示す薄膜トランジスタ(T
FT)を得た。
【0031】得られたTFT各サンプルについて電子移
動度を測定したところ、n型のサンプルでN=110cm
2 /V・S、p型のサンプルでN=70cm2 /V・Sであっ
た。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、比較的小
型で、簡単な構造の装置であって、ガラス等の比較的高
熱に弱い材料も基板として使用可能で、しかも、量産工
程での大量なアニール処理にも対応でき、均一な処理品
質が得られる紫外線アニール装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紫外線アニール装置の構成例を示した
概略断面図である。
【図2】本発明の紫外線アニール装置でアニール処理さ
れたTFTの一部概略構成図である。
【図3】TFTの製造プロセスを示す一部概略構成図で
あって、基板上にアモルファスシリコン層を成膜した状
態を示した図である。
【図4】TFTの製造プロセスを示す一部概略構成図で
あって、基板上に成膜したアモルファスシリコン層をパ
ターニングした状態を示した図である。
【図5】TFTの製造プロセスを示す一部概略構成図で
あって、基板上のパターニングしたアモルファスシリコ
ン層上にゲート絶縁膜を成膜した状態を示した図であ
る。
【図6】TFTの製造プロセスを示す一部概略構成図で
あって、ゲート絶縁膜上にさらにゲート電極層を成膜し
た状態を示した図である。
【図7】TFTの製造プロセスを示す一部概略構成図で
あって、ゲート絶縁膜とゲート電極層をパターニングし
た状態を示した図である。
【図8】TFTの製造プロセスを示す一部概略構成図で
あって、パターニングされたゲート絶縁膜、ゲート電極
層上に、さらに層間絶縁膜を成膜した状態を示した図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 薄膜 3 黒色層 4 紫外線照射手段 4a 反射板 4b 規制板 4c 開口部 5 紫外線ランプ 21 基板 22 α−Si 23a 不純物ドープ領域(ソース) 23b 不純物ドープ領域(ドレイン) 24 酸化シリコン層 25 n−多結晶シリコン層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された薄膜上に、紫外線ラ
    ンプから得られる熱ないし紫外線を照射する紫外線照射
    手段を有し、 前記基板上に形成された薄膜は、シリコンを主成分とす
    る半導体薄膜であって、この薄膜上には黒色層を有する
    紫外線アニール装置。
  2. 【請求項2】 前記黒色層は、炭素膜である請求項1の
    紫外線アニール装置。
  3. 【請求項3】 基板上にシリコンを主成分とする半導体
    薄膜を形成し、 さらにこの半導体薄膜上に黒色の層を形成し、 これら基板上に形成された薄膜上に紫外線ランプから得
    られる熱ないし紫外線を照射する紫外線アニール方法。
JP36756297A 1997-12-26 1997-12-26 紫外線アニール装置およびアニール方法 Withdrawn JPH11195613A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002289546A (ja) * 2001-03-27 2002-10-04 Denso Corp 炭化珪素半導体製造装置及びそれを用いた炭化珪素半導体の製造方法
JP2009004410A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 熱処理装置
US11444245B2 (en) * 2018-10-22 2022-09-13 The Board Of Trustees Of The University Of Alabama Rapid layer-specific photonic annealing of perovskite thin films

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