JPH11195334A - 透明導電性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

透明導電性樹脂フィルムの製造方法

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JPH11195334A
JPH11195334A JP37026597A JP37026597A JPH11195334A JP H11195334 A JPH11195334 A JP H11195334A JP 37026597 A JP37026597 A JP 37026597A JP 37026597 A JP37026597 A JP 37026597A JP H11195334 A JPH11195334 A JP H11195334A
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JP
Japan
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film
resin film
ink
microgravure
transparent
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JP37026597A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Kimura
恒夫 木村
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Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性が高く、製造コストの低減を実現した
良質の透明導電性フイルムの製造方法を提供することを
目的とする。 【手段】 透明樹脂フイルム上にマイクログラビア法に
より導電性金属酸化物微粉末を含有するインキ組成物か
らなる透明導電性膜の層を形成した透明導電性樹脂フイ
ルムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスプレイを始めとす
る電子部材に多用されている透明電極、帯電防止フィル
ム分野、静電遮蔽機能を持つIC用透明フィルム包装材
料分野、冷暖房効率改善目的で窓等に貼り付けて使用す
る赤外線遮蔽材分野等に関する透明導電性樹脂フィルム
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、透明導電性樹脂フィルムとして
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂フ
ィルム上にITO(Indium Tin Oxid
e、以下、「ITO」と略称する)を真空蒸着、スパッ
タリング、イオンプレーティング等の手段で物理的に付
着形成したITOフイルムが用いられているが、これら
の方法は高価な装置を必要とし、生産性が低く、低コス
トで幅の広いフィルムを得るのには適していない。ま
た、ITO微粉末含有インキ組成物を樹脂フイルム上に
印刷又は塗布する方法としては、スクリーン印刷、グラ
ビア印刷、バーコーターコーティング、ロールコーター
コーティング等の方法が知られているが、これらの方法
で製造された透明導電性フィルムは導電層の膜厚がムラ
や塗工スジ、梨地模様が入りやすく、安定して良質な透
明導電性樹脂フィルムが得られにくかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は透明性が高
く、膜厚ムラや塗工スジ、梨地模様の無い良質な透明導
電性樹脂フィルムの製造法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、導電性酸化
物微粉末を含有するインキ組成物を透明樹脂フイルム上
にマイクログラビア法で塗布することにより、上記目的
を達成し得ることを見い出し、本発明に至った。即ち、
本発明の透明導電性フィルムの製造方法は、 (1)透明樹脂フイルム上に、導電性金属酸化物微粉末
を含有するインキ組成物をマイクログラビアにより塗布
して導電層を形成することを特徴とする透明導電性フィ
ルムの製造方法。 (2)上記透明樹脂フィルムがポリエチレンテレフタレ
ート(PET)樹脂からなり、該透明樹脂フィルムの搬
送速度に対するマイクログラビアロールの周速度の比が
1.01〜2.50の範囲で塗布することを特徴とする
上記(1)に記載の透明導電性樹脂フィルムの製造方
法。 である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。図1は、本発明の一実施例による製造
装置の概略図である。基材のPETフィルムは巻出装置
1より供給され、凹版のマイクログラビアロール2を介
して基材のポリエチレンテレフタレート(PET)等の
透明樹脂フイルムフィルム8の片面に導電性金属酸化物
微粉末インキ組成物3が転写される。その際、余分なイ
ンキはドクターブレード4により摺り落される。その
後、透明樹脂フイルムフィルム8はガイドロール6で送
られ、乾燥機7で乾燥された後、巻取装置9により巻取
られる。この時、マイクログラビアロール2は基材の透
明樹脂フイルムフィルム8の進行方向とは逆(リバー
ス)に回転しながら基材の透明樹脂フイルムフィルム8
と接してこれにインキを転移させることによって透明樹
脂フイルムフィルム8上に導電性金属酸化物微粉末含有
インキ3が塗布される。
【0006】本発明における導電性金属酸化物微粉末の
粒子径は、平均一次粒径が0.2μm以下であることが
好ましい。また、導電性金属酸化物微粉末としては、I
TO、アンチモンドープの酸化錫(ATO)、酸化イン
ジウム、酸化錫が好ましいが、他の金属成分等が若干ド
ープされていても良い。本発明における導電性金属酸化
物微粉末含有インキ3の組成は ・金属酸化物微粉末 ;10〜40 wt% ・バインダー樹脂 ; 1〜15 〃 ・溶媒等 ;45〜89 〃 であり、バインダーとしては、通常、アクリル系樹脂、
ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられるが、
塗膜の硬度が望まれる場合には、エポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂や多官能アクリル系樹脂等のUV硬化樹脂が使
用出来る。希釈溶媒としては特に制限は無いが、トルエ
ン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等の一般の溶剤が使用出来る。
【0007】本発明において用いられる導電性金属酸化
物微粉末含有インキの適正粘度範囲は10〜1000セ
ンチポイズ(25℃)程度であるが、インキの粘度が高
過ぎると、基材の透明フイルムへのインキの転写率が悪
くなるため出来るだけ低粘度の方が使いやすい。更に、
インキ中の導電性金属酸化物微粉末の分散安定性を増す
ために、界面活性剤等の分散剤やその他の目的で添加さ
れる添加剤を含んでいても良い。
【0008】次に、本発明において使用されるマイクロ
グラビアについて説明する。マイクログラビアは、グラ
ビアロールの直径が20〜50mmφであって、従来の
グラビアロールに比べて遥かに径が小さく、このロール
は上述の通り、基材フィルムの進行方向とは反対のリバ
ース回転で使用される。そのため、従来のグラビア方式
のようにインクパン内の塗工液を印判のように転写して
行くのではなく、塗工液に対してシェアー(shea
r)を与えながら基材フィルムにインクを接触転写して
行くため、特に透明導電性フイルム用のインキ組成物は
超微粒子であり、チキソ性が強いので、このようにシェ
アをかけることにより液の性状が良くなるために塗工面
が安定した均一、平滑なものとなるものと考えられる。
また、バックロールが無いために、使用する基材フィル
ム幅に制限が無く、インキの裏廻り現象も無いため、基
材フィルム全幅に渡り均一に塗布出来る利点がある。更
に、ロール径が小さく軽いため、ロール交換、洗浄も一
人で簡単に出来、大変作業性が良い。
【0009】透明導電性樹脂フィルムの製造において
は、多少の膜厚ムラや塗工スジ、波模様、梨地模様も許
されない。それらの不具合が少しでも有ると、透明フィ
ルムであるが故にとても目立つからである。マイクログ
ラビアの運転条件としては、一般に基材樹脂フィルムの
速度(塗工速度)は10〜60m/分程度、マイクログ
ラビアロールの周速度は塗工速度の1〜1.5倍程度で
運転されるのが普通である。しかしながら、本発明の透
明導電性樹脂フィルムの製造条件としては、塗工速度は
一般の10〜60m/分程度で良いが、マイクログラビ
アロールの周速度は塗布速度の1.01〜2.5倍程度
で実施することが好ましい。より好ましくは1.1〜
2.0倍程度が推奨される。この理由は、塗工液に対し
てシェアーを与えることで表面を平滑にする作用が有効
に働くためである。マイクログラビアロールの周速度が
塗工速度よりも小さい場合、塗工液に対するシェアーが
全く働かず、基材フィルムへ塗工液が転写されるだけで
あり、梨地模様が発生し易く、膜厚変動も生じ易い。
【0010】一方、マイクログラビアロールの周速度が
塗工速度よりも十分大きく,2.5倍を超える場合、塗
工液は基材フィルムへ転写する間もなく接触点を通り過
ぎてしまい、結果として膜厚(塗工量)が減少すると共
に、不安定な状態となり、波模様が発生し易くなる。
【0011】透明導電性樹脂フィルムの製造の場合、塗
工液に十分なシェアーを与えると共に膜厚変動が無く、
安定で高品質な膜を得る為の運転条件は、種々検討した
結果、基材フィルムの速度に対するマイクログラビアロ
ールの周速度を1.01〜2.5倍の範囲で塗工すれば
良いことが判明した。
【0012】次に、乾燥機の条件としては、熱風乾燥が
好適に利用出来る。通常、乾燥温度80℃〜120℃
で、乾燥時間は0.1分〜3分程度でよい。得られた製
品の導電性は乾燥条件とも関係が深い。一般に、低温・
長時間乾燥程表面抵抗値が小さく、透明性も良くなる傾
向がある。そのため、可能な限り低温、低速運転が好ま
しい。しかしながら、乾燥が不十分であると、透明導電
層中に溶媒が残留するために表面抵抗値が悪化するため
注意を要する。
【0013】また、バインダー樹脂として、アクリル系
のUV硬化樹脂を使用した場合、あるいは導電層の塗工
膜の硬度アップ目的でアクリル系のUV硬化樹脂を併用
した場合には、上述の熱風乾燥後に市販のUV照射ユニ
ット(高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンラ
ンプ等)で所定量照射して樹脂を瞬時に硬化させると良
い。
【0014】本発明製造方法により得られた透明樹脂フ
ィルムは、導電性金属酸化物含有インキ組成物を塗布す
る従来の方法により得られたフイルムと異なり、フイル
ムの透明性が高く、低ヘーズであり、膜厚ムラや塗工ス
ジ、梨地模様の無い良好なコーティング面が得られる。
【0015】(実施例)下記(1)の各原料を混練して
25℃での粘度が300センチポイズであるITO含有
インキ組成物を調製した。 (1)ITOインキ組成 ・ITO(平均一次粒径0.03μm)=30wt% ・バインダー(飽和ポリエステル樹脂)=6wt% ・分散剤(ノニオン系界面活性剤)=1wt% ・溶媒(シクロヘキサノン主成分)=63wt% 次に、図1に例示したプロセスで透明なPET樹脂フイ
ルム基材上にマイクログラビアによりITO含有インキ
組成物からなる導電性膜を形成した。マイクログラビア
コーターの運転条件は下記(2)及び(3)の通りとし
た。 (2)マイクログラビア ・ロール径…………………………50mm ・凹版深さ…………………………45μm(150メッ
シュ) ・有効印刷幅…………………1280mm ・塗工速度…………………………20m/min (3)乾燥機 ・乾燥温度(熱風乾燥式)……100℃ ・有効機長…………………………15m ・乾燥速度…………………………20m/min 基材フイルムの搬送速度即ち、塗工速度(V)、に対す
るマイクログラビアロールの周速度(MGV)との比を
変化させて、種々の膜厚の透明導電性樹脂フィルムを得
た。
【0016】なお、比較例として、上記と同一組成の導
電性金属酸化物微粉末含有インキを用いて従来のグラビ
ア印刷法により、同じく上記と同一の透明なPET樹枝
フイルム基材表面に導電層を形成した。このようにして
得られた実施例及び比較例の各フィルムについて、その
形成されたITO層の膜厚、フィルム全体のヘーズ、全
光線透過率及びフィルムの表面抵抗をそれぞれ測定し、
その結果を、この時用いた透明なPET樹脂フィルム基
材(25μm)のみの測定値と共に表1に記載した。
【0017】
【表1】 表1から判るように、基材フィルムの搬送速度、即ち塗
工速度(V)に対するマイクログラビアロールの周速度
(MGV)との比を1.1〜2.5の範囲で塗布したフ
イルムでは、曇りが少なく透明性が良好であるばかりで
はなく、導電性の優れた製品を得ることが出来る。本実
施例ではITOインキ組成物で説明したが、他の導電性
金属酸化物系のATOインク系でも同様の結果であっ
た。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来の導電性金属酸化物微粉末系インキ組成物を用いた
印刷又は塗布法による透明導電性フィルムより透明度の
高い(光透過率の大きい)塗布ムラ模様の無いものが得
られる。又、従来のマグネトロンスパッタリング等の蒸
着法に比べて、製造プロセスが簡略化されるため透明導
電性樹脂フィルムをより低コストでしかも広幅のものが
製造出来、ディスプレイ用部材等の分野に好適に利用さ
れ得るため、その工業的利用価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に使用されるための製造装置
の概略説明図である。
【符号の説明】
1…………巻出装置、 2………グラ
ビアロール 3…………インキパン(導電性金属酸化物微粉末含有イ
ンキ) 4…………ドクターブレード 5…………バックアップロール、 6………ガイ
ドロール 7…………乾燥機、 8………透明
樹脂フイルム 9…………巻取装置、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明樹脂フイルム上に、導電性金属酸化物
    微粉末を含有するインキ組成物をマイクログラビアによ
    り塗布して導電層を形成することを特徴とする透明導電
    性樹脂フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】上記透明樹脂フィルムがポリエチレンテレ
    フタレート(PET)樹脂からなり、該透明樹脂フィル
    ムの搬送速度に対するマイクログラビアロールの周速度
    の比が1.01〜2.50の範囲で塗布することを特徴
    とする請求項1に記載の透明導電性樹脂フィルムの製造
    方法。
JP37026597A 1997-12-26 1997-12-26 透明導電性樹脂フィルムの製造方法 Pending JPH11195334A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001332130A (ja) * 2000-05-19 2001-11-30 Tdk Corp 機能性膜

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001332130A (ja) * 2000-05-19 2001-11-30 Tdk Corp 機能性膜

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