JPH11194821A - 車両の走行制御設定装置、制御パラメータ設定方法および設定プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

車両の走行制御設定装置、制御パラメータ設定方法および設定プログラムを記憶した記憶媒体

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JPH11194821A
JPH11194821A JP36082297A JP36082297A JPH11194821A JP H11194821 A JPH11194821 A JP H11194821A JP 36082297 A JP36082297 A JP 36082297A JP 36082297 A JP36082297 A JP 36082297A JP H11194821 A JPH11194821 A JP H11194821A
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drive motor
drive
traveling
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JP36082297A
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Inventor
Koichi Moriyama
耕一 森山
Yoshimi Niihara
良美 新原
Makoto Oya
誠 大矢
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】駆動モータのフィ−ドバック制御用の制御パラ
メ−タを、短期間に容易に設定できるようにする。 【解決手段】所定の走行経路に沿って無人走行される搬
送車1の走行制御のときに、走行駆動用のモータ15B
が、所定の回転速度となるようにフィ−ドバック制御さ
れる。搬送車1の試験走行のときに得られるモータの動
作状態に基いて、その動作特性が、その伝達関数を示す
モデル式として推定され、推定されたモデル式に基いて
フィ−ドバック制御用の制御ゲインKP 、KI が決定さ
れる。決定されたKP 、KI を用いてパソコン2上で搬
送車をシュミレーション走行させて、KP 、KI の微修
正が行われる。最終的に決定されたKP 、KI でもっ
て、フィ−ドバック制御が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の走行制御設定
装置、制御パラメ−タ設定方法および設定プログラムを
記憶した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の中には、駆動モータを走行制御手
段によりフィ−ドバック制御しつつ、所定の経路に沿っ
て所定の速度でもって無人走行させるようにしたものが
ある(いわゆる搬送車)。例えば、ゴルフ場でのゴルフ
バッグ搬送や工場内でのワーク搬送のために、このよう
な車両が用いられる。
【0003】無人走行される車両では、運転者がいない
ために、走行制御をいかに良好に行うかが問題となる。
特開平8−101712号公報には、車両の走行通路を
初期設定するものが開示されている。また、特開平7−
319506号公報には、動作プログラムのサイクル時
間が目標サイクル時間となるように制御パラメ−タを自
動調整するものが開示されている。
【0004】ところで、車両の駆動モータをフィ−ドバ
ック制御することにより走行制御する場合、このフィ−
ドバック制御の制御パラメ−タをいかに適切に設定する
かが、車両の良好な走行を確保する上で重要となる。こ
の制御パラメ−タの設定が良好に行われないと、車両の
動きがぎくしゃくしたものとなり、走行軌道追従性が極
端に悪くなってしまう。
【0005】従来、駆動モータのフィ−ドバック制御用
の制御パラメ−タを設定するには、制御パラメ−タとし
てある初期値を用いて実際に車両を走行させ、この実際
の走行をみて制御パラメ−タを修正し、この修正された
制御パラメ−タを用いて再度車両を実際に走行させてみ
る、という作業を繰り返し行って、最終的に適切な制御
パラメ−タを得るようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように、車両を実際に走行させて制御パラメ−タを
修正していくという手法を繰り返し行うことは、最終的
に適切な制御パラメ−タを決定するまでに相当長期間を
要することになっていた。また、車両の仕様変更した場
合、例えば左右駆動輪の間隔を変更したり、積載重量を
大きく変更したりした場合は勿論のこと、駆動モータや
駆動機構等の個体差に起因しても適切な制御パラメ−タ
というものが変化することになり、このような場合にも
一々制御パラメ−タを設定し直す必要がある。
【0007】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、その第1の目的は、短い期間でかつ容易
に、駆動モータの制御パラメ−タを適切なものに設定で
きるようにした車両の走行制御設定装置を提供すること
にある。本発明の第2の目的は、短い期間でかつ容易
に、駆動モータの制御パラメ−タを適切なものに設定で
きるようにした車両の制御パラメ−タ設定方法を提供す
ることにある。本発明の第3の目的は、短い期間でかつ
容易に、駆動モータの制御パラメ−タを適切なものに設
定できるようにしたプログラムを記憶した記憶媒体を提
供することにある。
【0008】前記第1の目的を達成するため、本発明に
あっては次のような解決手法を採択してある。すなわ
ち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
車両の走行制御を、該車両の走行駆動源としての駆動モ
ータを走行制御手段によりフィ−ドバック制御しつつ行
うようにした車両の走行制御装置において、前記駆動モ
ータの動作特性を検出するべく、前記車両を試験走行さ
せる試験走行用制御手段と、前記試験走行のときに前記
駆動モータの動作特性を検出する動作特性検出手段と、
前記検出された動作特性に基いて、前記走行制御手段が
行う前記フィ−ドバック制御用の制御パラメ−タを決定
する制御パラメ−タ決定手段と、を備えているようにし
てある。上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特
許請求の範囲における請求項2〜請求項7、請求項13
に記載のとおりである。
【0009】前記第2の目的を達成するため、本発明に
あっては次のような解決手法を採択してある。すなわ
ち、特許請求の範囲における請求項8に記載のように、
あらかじめ所定のプログラムが組込まれたコンピュ−タ
によって、車両の駆動モータを制御するための制御パラ
メ−タを設定する車両の制御パラメ−タ設定方法であっ
て、前記プログラムが、前記駆動モータに所定の駆動入
力を与えて試験走行させる第1ステップと、前記試験走
行のときに検出される前記駆動モータの動作特性から、
該駆動モータの動作モデル式を決定する第2ステップ
と、前記モデル式から、前記駆動モータをフィ−ドバッ
ク制御するときに用いる制御パラメ−タを決定する第3
ステップと、を備えているようにしてある。上記解決手
法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲におけ
る請求項9〜請求項11、請求項14に記載のとおりで
ある。
【0010】前記第3の目的を達成するため、本発明に
あっては次のような解決手法を採択してある。すなわ
ち、特許請求の範囲における請求項12に記載のよう
に、車両の駆動モータを制御するときに用いる制御パラ
メ−タを決定するためのプログラムを記憶した記憶媒体
であって、前記駆動モータに試験走行のための所定の駆
動入力を与え、該試験走行のときに該駆動モータの動作
特性を検出させ、該検出された動作特性から該駆動モー
タの動作モデル式を決定し、該決定されたモデル式から
該駆動モータをフィ−ドバック制御するときに用いる制
御パラメ−タを算出させるプログラムが記憶されている
ようにしてある。
【0011】
【発明の効果】請求項1によれば、試験走行のときに得
られる駆動モータの動作特性に基いて制御パラメ−タを
自動的に決定するので、適切な制御パラメ−タを短い期
間でかつ容易に決定することが可能となる。とりわけ、
駆動モータの動作特性を試験走行によって得るので、駆
動モータそのものの固体差を始めてとして車両の固体差
を十分加味して制御パラメ−タが決定されることにな
り、制御パラメ−タを適切なものに設定する上で極めて
好ましいものとなる。
【0012】請求項2によれば、動作特性として極めて
重要となる定常状態となるまでの過渡特性が得られる試
験走行となり、かつ与える駆動入力も簡単なものとな
る。請求項3によれば、駆動モータの動作特性として重
要な伝達関数を検出して、制御パラメ−タを適切に設定
する上で好ましいものとなる。
【0013】請求項4によれば、所定の搬送経路に沿っ
て無人走行される搬送車の走行を適切なものとすること
ができる。請求項5によれば、左右一対の駆動モータを
個々独立してフィ−ドバック制御する場合に、左右駆動
モータ毎に制御パラメ−タを適切に設定することができ
る。
【0014】請求項6によれば、車両に、制御パラメ−
タ決定のために必要な機器類あるいは部品を極力搭載し
ないようにする上で好ましいものとなる。請求項7によ
れば、車両に、制御パラメ−タ決定に必要な全ての機器
類あるいは部品を装備して、車両が用いられる場所でも
って制御パラメ−タを適切に設定することや、制御パラ
メ−タの設定し直しを行うことができる。
【0015】請求項8によれば、請求項1に対応した効
果と同様の効果を得ることができる。請求項9によれ
ば、シュミレーションを利用して、決定された制御パラ
メ−タが適切であるか否か検証することが可能となる。
請求項10によれば、シュミレーションの結果に基い
て、制御パラメ−タをより適切なものに修正することが
できる。請求項11によれば、シュミレーションを、極
力実際の走行に近いものとして、制御パラメ−タの良否
をより正確に検証することが可能となる。
【0016】請求項12によれば、請求項1に対応した
効果を得ることができるプログラムを、記憶媒体を介し
て容易に提供することができる。請求項13、請求項1
4によれば、フィ−ドバック制御系の具体的なものが提
供される。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、制御パラメ−タを設定す
るときの全体系統図を示し、図中1は車両としての搬送
車であり、後述するように駆動源としての駆動モータに
よって走行駆動されるもので、所定の走行経路に沿って
所定の走行速度でもって無人走行されるものとなってい
る。また、2はパソコンからなるコンピュ−タであり、
コンピュ−タ2は、搬送車とは別個独立して設けられ
て、制御パラメ−タの設定時のみ用いられる。搬送車と
パソコン2とは、互いに通信するための通信手段(有線
でも無線のいずれでもよい)を有する。
【0018】搬送車1の駆動モータは、フィ−ドバック
制御によってその駆動が制御されるようになっており、
このフィ−ドバック制御に用いる制御パラメ−タより具
体的には制御ゲインが、パソコン2を利用して決定され
る。すなわち、パソコン2から搬送車1(に搭載された
搬送車用のコンピュ−タ)に対して、所定の試験走行を
行うように指令信号が出力されると、搬送車1が試験走
行される。パソコン2により、試験走行時の駆動モータ
の動作特性が検出されて、この動作特性に基いて駆動モ
ータの伝達関数(モデル式)が決定される。そして、こ
の伝達関数に基いて、上記制御パラメ−タが決定され
る。決定された制御パラメ−タは、パソコン2から搬送
車1へと送信されて、搬送車1の走行制御系に組込まれ
た記憶手段としてのメモリに記憶されると共に、搬送車
1が実際に走行するときの制御パラメ−タとして用いら
れる。なお、このような制御パラメ−タの決定について
は、後に詳述する。
【0019】搬送車1の一例について、図1、図2を参
照しつつ説明するが、図2は搬送車1を走行させるため
の走行駆動部分の詳細を示す。まず、11は車体、12
は車体11の下方に配置された台車部であり、台車部1
2は、車体前部分に配置されて、軸受13を介して上下
方向に伸びる軸線を中心として水平方向に回動自在とさ
れている。台車部12は、前輪としての左右一対の駆動
輪14A、14Bを保持しており、駆動輪14Aは、駆
動モータ15Aによって、例えばスプロケット、チェー
ンからなる伝達機構16Aを介して駆動される。同様
に、駆動輪14Bは、駆動モータ15Bによって、例え
ばスプロケット、チェーンからなる伝達機構16Bを介
して駆動される。車体11には、その後部において、後
輪としての左右一対の従動輪17が設けられている。左
右の駆動輪15Aと15Bとの回転速度に差を与える
と、台車部12が軸受13を中心として車体に対して回
動されて、旋回されることになる。つまり、台車部12
が、走行操舵機能を有することになる。
【0020】なお、搬送車1は、所定の走行経路に沿っ
ているか否かを検出する経路検出用センサ18、前方障
害物を検出するセンサ19を有するが、この点は既知の
ものであり、また本発明とは直接関係のない部分となる
ので、これ以上の説明は省略する。
【0021】駆動モータ搬送車15A、15Bの制御系
統の一例が、図3に示される。まず、左駆動モータ15
Aについて説明すると、ガイドテープ位置検出部20か
らの走行経路に対する実際の左右方向位置と、ガイド位
置(走行経路に対する目標とする左右方向位置)および
走行速度の指令値に基いて、回転速度演算部21Aが、
左駆動モータ15Aの回転速度を演算する。演算された
回転速度は、フィ−ドバック制御用となるPI制御部2
2Aに入力される。左駆動モータ15Aの実際の回転速
度が、エンコーダ23A、回転速度検出部24Aによっ
て検出され、この検出された実際の回転速度が、上記P
I制御部22Aに入力される。PI制御部22Aは、回
転速度演算部21Aからの出力と、回転速度検出部24
Aからの出力に基いて、フィ−ドバック補正を行って、
このフィ−ドバック補正された後の回転速度信号が、モ
ータ駆動部25Aによって駆動信号(電圧信号)に変換
されて、左駆動モータ15Aに出力される。
【0022】右の駆動モータ15Bに対する制御系統
も、上述した左駆動モータ15Aの制御系統と同じよう
に構成されている。左駆動モータ15A用の構成要素に
対応した右駆動モータ15B用の構成要素には、左駆動
モータ15A用として用いた符号「A」に代えて「B」
を用いることによって示し、その重複した説明は省略す
る。
【0023】図4は、図3のPI制御部22A(22B
についても同じ)の詳細を示すものである。すなわち、
回転速度演算部21Aからの回転速度信号Rと、回転速
度検出部24Aからの実際の回転速度との偏差Eが、減
算器26により算出される。この偏差Eに基いて、計算
部27によって、比例制御用の制御ゲインKP を用いて
比例項の補正値が演算される。また、上記偏差Eは、積
分器28により積分されて、得られた積分値に基いて、
計算部29によって、積分制御用の制御ゲインKI を用
いて積分項の補正値が演算される。そして、各計算部2
7、29の演算結果同士を加算器30により加算して加
算値Uが得られ、この加算値Uがフィ−ドバック補正値
としてモータ駆動部25A(25B)に出力される。上
記各制御ゲインKP 、KI が、制御パラメ−タとされ
て、パソコン2を利用して適切な値として決定されるも
のである(左右の駆動モータ15A用と15B用とで、
P、KI が個々独立して決定される)。
【0024】ここで、PI制御とは、比例積分制御であ
って、モータの実回転数を所定の目標回転数に追従させ
るために用いられる1つの手法である。より具体的に
は、比例制御の制御ゲインKP (目標回転数と実回転数
との偏差から、実回転数を上下どの方向に補正するかの
補正方向を決定するゲイン)と、積分制御の制御ゲイン
I (目標回転数と実回転数との偏差から、どれだけの
量を補正するかを決定するゲイン)を設定して、フィ−
ドバック制御するものである。
【0025】パソコン2は、前記制御パラメ−タとして
の制御ゲインKP 、KI を決定するために用いられる
が、図5に示すように大別して次のような5つの機能
(プログラム)を有する。第1の機能は、搬送車1との
通信を行う通信機能である(搬送車1にも対応した通信
手段が搭載されており、実施形態ではシリアル通信)。
第2の機能は、駆動モータ15(左右を区別する必要の
ないときは、A、Bの符号を用いることなく示すことと
する)のモデル式を決定する(推定する)機能であり、
この中には、搬送車1を試験走行させる指令機能と、試
験走行時の駆動モータの動作特性を検出する機能と、検
出された動作特性に基いて駆動モータの伝達関数つまり
モデル式を決定する機能とが含まれる。
【0026】第3の機能は、決定されたモデル式に基い
て、これに対応して適切な制御パラメ−タを計算により
決定する機能である。第4の機能は、決定された制御パ
ラメ−タを用いて、所定の条件の下に、搬送車1の走行
シュミレーションを行う機能であり、シュミレーション
の結果をパソコン2の表示画面に表示する機能を含む。
第5の機能は、シュミレーションの結果に基いて制御パ
ラメ−タやモデル式を修正できるように、またシュミレ
ーションを行う場合の条件変更を行えるように、表示画
面を通じた対話形式でもってパソコン2に組込まれたソ
フトを操作する機能である。
【0027】次に、制御パラメ−タとしての制御ゲイン
P 、KI の決定手法について、図6以下を参照しつつ
詳細に説明する。まず、パソコン2は、搬送車1に対し
て、所定の試験走行を行うように指令信号を出力する
が、この指令信号は、駆動モータ15に対してステップ
状の駆動信号を出力する旨の指令となる。つまり、駆動
電圧0の状態から、一気に所定の駆動電圧まで立ち上げ
て、この所定駆動電圧を所定時間維持する指令信号とな
る。この試験走行時の駆動モータ15の回転速度が、搬
送車1(回転速度検出部24)からパソコン2へ通信さ
れて、パソコン2が、駆動モータ15の動作特性を決定
(推定)する。より具体的には、駆動モータ15の動作
特性として、時間と回転速度とをパラメ−タとする伝達
関数が決定されるが、図6にはその一例が示される。す
なわち、図6実線が実際の検出値となり、この検出値に
近似するように、駆動モータ15の伝達関数が決定され
る。この伝達関数(モデル式)は、時間変化に対する駆
動モータ15の回転速度の変化を示すものとして、例え
ば次式のように設定される。
【0028】v(t)=K(1−exp[−t/T])
【0029】上記式中、tは時間、v(t)は回転速
度、KおよびTは駆動モータ特有の特性係数であり、e
xpはエクスポーネンシャルである。そして、上記Kお
よびTが、例えば1次遅れの近似式として最小二乗法を
用いて決定される。
【0030】上記モデル式に基いて、KP およびKI
計算されるが、この計算に際しては、図3の制御系統に
おいて、駆動モータ15の応答が安定でかつ素早く目標
値(目標回転速度)に従うようにKP 、KI が算出され
る。なお、このようなKP 、KI の計算に際しては、一
般に知られている極配置法や、周波数領域での位相余裕
やゲイン余裕を考慮して行われる。なお、搬送車1の実
際の走行に際して、目標とする回転速度が一定時間間隔
毎に与えられる場合は、上記モデル式や計算したKP
I の離散化を行えばよい。
【0031】上述のようにして決定されたKP 、KI
用いて、シュミレーションが行われる。すなわち、計算
されたKP 、KI を用いつつ、搬送車1のメカニカル構
成に関するデータ(例えば駆動輪径、駆動輪間ピッチ、
モータ減速比等)、さらには搬送車1の積載荷重等の、
走行性に大きな影響を与える要素をも用いて、シュミレ
ーション(搬送車1のパソコン2上での仮想走行)を行
う。このシュミレーションの結果は、パソコン2の表示
画面に対して、例えば図7に示すように表示される。表
示内容としては、仮想搬送車の左右方向の走行状況(挙
動)、走行速度変化、左右の各駆動モータ15A、15
B毎の回転速度変化とされる。
【0032】シュミレーションの結果があまりよくない
ときは、パソコンとの対話形式でもってKP 、KI を修
正して、修正した後のKP 、KI を用いて再度シュミレ
ーションを行う。このようなシュミレーションとKP
I の修正とを行うことによって、シュミレーションの
結果が良好になる。そして、良好なシュミレーション結
果が行われたときのKP とKI とが、実際の搬送車1に
通信により伝達されて、搬送車1の制御系が有する記憶
手段(例えばRAM)に記憶されて、図3の制御系統に
おいて実際に用いられることになる。
【0033】図8は、前述したような制御パラメ−タK
P 、KI の決定のためのパソコン2の機能をフロ−チャ
−トとして示すもので、以下この図8について説明す
る。なお以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1
において、搬送車1に試験走行させるための指令信号を
出力する。次いでQ2において、試験走行時に得られる
駆動モータ15の動作特性から、前述した式に示すよう
なモデル式を決定(推定)する。Q3では、得られたに
モデル式が適切であるか否かが判別されるが、この判別
は、例えば、図6に実線で示す検出された動作特性に対
して、得られた近似式(図6破線対応)が十分に一致す
るか否かをパソコン2の表示画面上で確認することによ
り行われる。
【0034】Q3の判別でYESのときは、Q5に移行
する。Q3の判別でNOのときは、Q4において、図6
実線に近づくようにモデル式のK、Tの値を微修正した
後、Q5に移行する。Q5では、決定されたモデル式に
基いて、制御パラメ−タKP、KI が決定される。次い
で、Q6において、決定されたKP 、KI を用いてシュ
ミレーションが行われる。
【0035】Q7では、シュミレーションの結果が良好
であるか否かが判別される。このQ7の判別でYESの
ときはQ8に移行し、Q7の判別でNOのときは、Q5
に移行して、KP 、KI が修正される。Q7の判別でY
ESのときは、Q8において、KP 、KI を搬送車1
(の制御系)に送信される。この後は、Q9、Q10に
おいて、搬送車1を実際に走行させてみて、最終的な微
調整が行われる。
【0036】以上実施形態について説明したが、本発明
はこれに限らず例えば次のような場合をも含むものであ
る。台車部12が、車体11に固定された固定式であっ
てもよい(特に走行経路が急旋回する必要のないように
設定されている場合)。搬送車1は、全体として走行用
の駆動モータが1つの場合であってもよい。
【0037】フィ−ドバック制御の制御態様は、PI制
御以外の他の制御態様であってもよく(例えばPID制
御)、この場合Dは微分項であって、その制御ゲイン
は、目標回転数に対して実回転数が追従する際に、実回
転数がおちつくまでの傾向を設定するゲインである。ま
た、試験走行を行わせる際に、ステップ入力でなく、例
えば三角波入力、正弦波入力等適宜の入力波形とするこ
とができる。
【0038】シュミレーションを別途行わないようなも
のであってもよい。パソコン2の有する制御パラメ−タ
決定のための機能(プログラム)を全て、搬送車1の制
御系に組込んでおいたものであってもよい。駆動モータ
15による駆動輪14の駆動は、別途歯車等の伝達機構
を介して行う他、駆動モータ15によって直接的に駆動
輪14を駆動するものであってもよい。車両としては、
無人走行される搬送車に限らず、モータによって駆動さ
れる適宜の種類の車両が適用対象となるものであり、有
人走行されるものであってもよい。
【0039】図8に示すような制御パラメ−タ決定のた
めのプログラムを記憶した記憶媒体、例えばフロッピー
ディスクやハードディスクを作成しておけば、市販のパ
ソコンを記憶媒体に記憶されているプログラムで動作さ
せるようにすることができる。決定された制御パラメ−
タKP 、KI は、例えばフロッピーディスク等の記憶媒
体に一旦記憶させておいて、このフロッピーディスクを
介して搬送車1の制御系へKP 、KI を伝達するように
してもよい。
【0040】フロ−チャ−トに示す各ステップあるいは
センサやパソコン等の各種部材は、その機能の上位表現
に手段の名称を付して表現することができる。また、本
発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ま
しいあるいは利点として表現されたものを提供すること
をも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御パラメ−タ決定のために、搬送車とパソコ
ンとを接続した状態を示す図。
【図2】搬送車の台車部の詳細を示す要部正面図。
【図3】搬送車に設定された駆動モータの制御系統図。
【図4】図3における制御系統のうち、フィ−ドバック
制御部分の一例を示す図。
【図5】図1に示されるパソコンの機能を概略的にまと
めて示す図。
【図6】試験走行時において得られる駆動モータの実際
の動作状態と、実際の動作状態に基いて推定された駆動
モータの動作特性を示す図。
【図7】シュミレーション結果の表示例を示す図。
【図8】制御パラメ−タを決定するためのパソコンの制
御内容を示すフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
1:搬送車 2:パソコン 14A、14B:駆動輪 15A、15B:駆動モータ 22A、22B:PI制御部(フィ−ドバック制御部) 23A、23B:エンコーダ 24A、24B:回転速度検出部 27:比例項演算部 28:積分項演算部 KP :制御ゲイン(制御パラメ−タ) KI :制御ゲイン(制御パラメ−タ)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の走行制御を、該車両の走行駆動源と
    しての駆動モータを走行制御手段によりフィ−ドバック
    制御しつつ行うようにした車両の走行制御装置におい
    て、 前記駆動モータの動作特性を検出するべく、前記車両を
    試験走行させる試験走行用制御手段と、 前記試験走行のときに前記駆動モータの動作特性を検出
    する動作特性検出手段と、 前記検出された動作特性に基いて、前記走行制御手段が
    行う前記フィ−ドバック制御用の制御パラメ−タを決定
    する制御パラメ−タ決定手段と、を備えていることを特
    徴とする車両の走行制御設定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記試験走行が、前記駆動モータに対してステップ入力
    させることにより行われる、ことを特徴とする車両の走
    行制御設定装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記動作特性検出手段が、前記駆動モータの伝達関数を
    検出するものとされている、ことを特徴とする車両の走
    行制御設定装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記車両が、所定の搬送経路に沿って無人走行される搬
    送車とされている、ことを特徴とする車両の走行制御設
    定装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記車両が、左右一対の駆動輪を備え、 前記駆動モータが、前記左右一対の駆動輪を個々独立し
    て駆動するように左右一対設けられ、 前記左右一対の駆動モータが、個々独立して前記フィ−
    ドバック制御される、ことを特徴とする車両の走行制御
    設定装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記車両に、通信手段および前記制御パラメ−タを記憶
    する記憶手段が搭載され、 前記試験走行用制御手段と動作特性検出手段と制御パラ
    メ−タ決定手段とが、前記車両とは別個に設けられて前
    記通信手段を介して通信される外部コントロ−ラに設け
    られ、 前記制御パラメ−タ決定手段により決定された前記制御
    パラメ−タが、前記記憶手段に記憶される、ことを特徴
    とする車両の走行制御設定装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、 前記試験走行用制御手段と動作特性検出手段と制御パラ
    メ−タ決定手段とが、前記車両に搭載されている、こと
    を特徴とする車両の走行制御設定装置。
  8. 【請求項8】あらかじめ所定のプログラムが組込まれた
    コンピュ−タによって、車両の駆動モータを制御するた
    めの制御パラメ−タを設定する車両の制御パラメ−タ設
    定方法であって、 前記プログラムが、 前記駆動モータに所定の駆動入力を与えて試験走行させ
    る第1ステップと、 前記試験走行のときに検出される前記駆動モータの動作
    特性から、該駆動モータの動作モデル式を決定する第2
    ステップと、 前記モデル式から、前記駆動モータをフィ−ドバック制
    御するときに用いる制御パラメ−タを決定する第3ステ
    ップと、を備えている、ことを特徴とする車両の制御パ
    ラメ−タ設定方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記プログラムがさらに、決定された前記モデル式およ
    び前記制御パラメ−タを用いて車両の走行シュミレーシ
    ョンを行うステップを備えている、ことを特徴とする車
    両の制御パラメ−タ設定方法。
  10. 【請求項10】請求項9において、 前記シュミレーションの結果に基き、前記第3ステップ
    で決定された前記制御パラメ−タを修正するための第4
    ステップをさらに備えている、ことを特徴とする車両の
    制御パラメ−タ設定方法。
  11. 【請求項11】請求項8または請求項9において、 前記車両が、所定の走行経路に沿って無人走行される搬
    送車とされ前記シュミレーションが、前記車両の構成デ
    ータ、走行経路および走行速度を含めて行われる、こと
    を特徴とする車両の制御パラメ−タ設定方法。
  12. 【請求項12】車両の駆動モータを制御するときに用い
    る制御パラメ−タを決定するためのプログラムを記憶し
    た記憶媒体であって、 前記駆動モータに試験走行のための所定の駆動入力を与
    え、該試験走行のときに該駆動モータの動作特性を検出
    させ、該検出された動作特性から該駆動モータの動作モ
    デル式を決定し、該決定されたモデル式から該駆動モー
    タをフィ−ドバック制御するときに用いる制御パラメ−
    タを算出させるプログラムが記憶されている、ことを特
    徴とする車両の走行制御用の設定プログラムを記憶した
    記憶媒体。
  13. 【請求項13】請求項3において、 前記フィ−ドバック制御が、比例積分制御を行って、前
    記駆動モータの実回転数を目標回転数に収束させる制御
    を行うように設定されている、ことを特徴とするする車
    両の走行制御設定装置。
  14. 【請求項14】請求項10において、 前記フィ−ドバック制御が、比例積分制御を行って、前
    記駆動モータの実回転数を目標回転数に収束させる制御
    を行うように設定され、 前記制御パラメ−タが、前記比例制御のための制御ゲイ
    ンと積分制御のための積分ゲインとされている、ことを
    特徴とするする車両の走行制御設定装置。
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