JPH11194063A - 偏心調整装置及び偏心調整方法 - Google Patents

偏心調整装置及び偏心調整方法

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JPH11194063A
JPH11194063A JP115598A JP115598A JPH11194063A JP H11194063 A JPH11194063 A JP H11194063A JP 115598 A JP115598 A JP 115598A JP 115598 A JP115598 A JP 115598A JP H11194063 A JPH11194063 A JP H11194063A
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rotating
light
eccentric
adjusting
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JP115598A
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English (en)
Inventor
Kouichi Inagaki
衡一 稲垣
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定部と、任意の偏心部分を有し、この固定
部に対して回転する回転部と、を有する調整対象物にお
ける回転部の回転を停止させることなく、回転部の偏心
を自動的に調整することで生産効率及び精度を上げるこ
とができる偏心調整装置及び偏心調整方法を提供するこ
と。 【解決手段】 固定部5bと、任意の偏心部分を有し、
この固定部5bに対して回転する回転部5aと、を有
し、回転部5aに熱可塑性を有する溶解部材6が装着さ
れた調整対象物5の回転部5aを回転させながら偏心部
分を検出するための偏心検出手段4と、偏心部分におけ
る溶解部材6に光11eを照射することで、溶解部材6
を溶解して回転部5aの偏心部分を調整する光照射手段
11と、偏心部分の位置の位相Bからこの偏心部分の溶
解部材6に対して実際に光照射手段11により光を照射
する位置の位相Aまでの位相差θを調整する位相調整手
段9とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固定部と、任意
の偏心部分を有し、この固定部に対して回転する回転部
と、を有する調整対象物としてのモータ等における回転
部の偏心を調整するための偏心調整装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】モータ等を製造する工程においては、ロ
ータが、ステータに設けられている回転軸又は固定軸対
して同軸上に回転するように精度良く効率的に組み立て
ることが重要である。このような組立工程において組み
立てられたモータは、ロータが偏心していると、モータ
の回転時に大きな影響を及ぼすことになる。このため、
通常、モータの組立後にロータの偏心の調整を行う。従
来、この調整方法は、以下のようなバランス測定工程及
びウェイト調整工程を繰り返すことにより行われてい
る。まず、組立工程において組み立てたモータのロータ
を回転させ、その偏心量及び偏心部分の位相をセンサ等
により取得する(バランス測定工程)。そして、偏心が
検出されると一旦モータ等のロータの回転を停止させ、
その偏心量等を基にしてロータに対して偏心量の大きい
偏心部分に対して偏心量に相当する切削等を行うことに
より調整(ウェイト調整工程)を行い、再度ロータを回
転させロータが偏心がしていないかどうかを確認する
(バランス測定工程)。以上のような工程を繰り返すこ
とにより、ロータのバランスを調整する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
組立工程においてロータの偏心量をさらに小さく追い込
んで精度を良くするために、このようなバランス測定工
程及びウェイト調整工程を繰り返すのは、非常に時間等
がかかるため生産効率が、悪いという問題点がある。そ
こでこの発明は上記課題を解消し、固定部と、任意の偏
心部分を有し、この固定部に対して回転する回転部と、
を有する調整対象物における回転部の回転を停止させる
ことなく、回転部の偏心を自動的に調整することで生産
効率及び精度を上げることができる偏心調整装置及び偏
心調整方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、この発明に
あっては、固定部と、任意の偏心部分を有し、この固定
部に対して回転する回転部と、を有し、回転部に熱可塑
性を有する溶解部材が装着された調整対象物の回転部を
回転させながら偏心部分を検出するための偏心検出手段
と、偏心検出手段により検出された偏心部分における溶
解部材に光を照射することで、溶解部材を溶解して回転
部の偏心部分を調整する光照射手段と、偏心検出手段に
より検出された偏心部分の位置の位相から、この偏心部
分の溶解部材に対して実際に第1光照射手段により光を
照射する位置の位相までの位相差を調整する位相調整手
段と、偏心検出手段、光照射手段及び位相調整手段を制
御する制御手段とを有することを特徴とする偏心調整装
置により達成される。
【0005】上記目的は、この発明にあっては、固定部
と、任意の偏心部分を有し、この固定部に対して回転す
る回転部と、を有する調整対象物の回転部に熱可塑性を
有する溶解部材を装着し、回転部を回転させながら偏心
検出手段により回転部の偏心部分を検出し、偏心検出手
段により検出された偏心部分の位置の位相から位相調整
手段にて予め設定された位相差をずらすことで、光照射
手段により光を回転部の偏心部分の溶解部材に対して照
射して溶解部材を溶解し、回転部の偏心部分を調整する
ことを特徴とする偏心調整方法により達成される。
【0006】この発明では、調整対象物の回転部の偏心
を調整するのに、回転部の回転を一旦停止させる必要が
ないため、調整に必要な時間等が少なくて済むので、生
産効率及び精度を上げることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の形
態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に
述べる実施の形態は、この発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、こ
の発明の範囲は、以下の説明において特にこの発明を限
定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるも
のではない。
【0008】図1は、この発明の好ましい実施の形態で
ある偏心調整装置を示す斜視図である。偏心調整装置
(バランス調整装置)1は、ベース15、板バネ2、モ
ータ取付台3、振動ピックアップ4(偏心検出手段)、
レーザ照射部11b(光照射手段、第1光照射手段)、
ストロボ10(第2光照射手段)及び制御部30(制御
手段)等を有している。この偏心調整装置のモータ取付
台3上には、調整対象物の一例としてのモータ5が配置
されている。偏心調整装置1は、モータ5を回転させる
ことにより、図2のようなモータ5におけるロータ5a
(回転部、第1回転部、第2回転部)の回転時の偏心部
分を検出し、ロータ5aの偏心(バランス)を調整する
ための装置である。
【0009】ベース15は、偏心調整装置1における基
礎部分であり、接地して固定されている。板バネ2は、
例えば板状の弾性を有するバネであり、モータ取付台3
がX方向のみに振動するようにベース15にモータ取付
台3を振動可能に取り付けている。モータ取付台3が、
X方向のみに振動するようになっているのは、振動ピッ
クアップ4からモータ5のロータ5aの回転時の偏心に
よるモータ取付台3のX方向のみの振動を検出するため
である。
【0010】モータ取付台3は、偏心調整装置1にて偏
心を調整するモータ5を配置するための平坦部である。
調整対象物としてのモータ5は、図2のような略円柱形
状のモータ5であり、そのロータ5aには図2のように
例えばそのリング状であって、熱可塑性樹脂である溶解
部材6が外周部付近に取り付けられている。溶解部材6
の材質としては、例えばプラスチックを採用することが
できる。この溶解部材6は、詳細は後述するが任意の偏
心量を有するモータ5のロータ5aに取り付けてロータ
5aを回転させ、この回転状態のままで溶解部材6に対
して例えばレーザ光11eを照射して溶解させること
で、ロータ5aの偏心を調整する際に使用されるもので
ある。
【0011】振動ピックアップ4は、制御部30に接続
されており、モータ取付台3に取り付けられている。振
動ピックアップ4は、制御部30の制御を受けながら、
モータ取付台3に配置されたモータ5の任意の偏心部分
を有するロータ5aが回転することで、モータ取付台3
がX方向に振動する振動量を検出するためのセンサであ
る。振動ピックアップ4は、検出した振動量等を制御部
30に対して出力する。
【0012】レーザ11は、制御部30に接続されてい
る。レーザ11は、制御部30の制御を受けながらモー
タ取付台3に配置されたモータ5のロータ5aが取り付
けられた溶解部材6の所定の位置に対して、例えばレー
ザ光11e(第1の光)を照射する。
【0013】ストロボ10は、制御部30に接続されて
いる。ストロボ10は、制御部30の制御を受けながら
予め設定された偏心部分を有する標準モータに対して瞬
間的に光(第2の光)を照射して、操作者が標準モータ
のロータの回転が停止して見えるようにさせている。ス
トロボ10は、モータ5の偏心の調整を実際に行う偏心
調整装置自体の調整を行う前の準備として、標準モータ
を回転させてその偏心量が最大となる位相から、レーザ
光11eが照射されるようにするのに調整する際に使用
する照明装置である。
【0014】図3は、図1の制御部30及びその周辺機
器の回路構成を示すブロック図である。制御部30は、
振動ピックアップ4、ストロボ10及びレーザ11等と
接続されている。制御部30は、増幅器(アンプ)6、
バンドパスフィルタ7、ピーク検出回路8、位相調整回
路(位相調整手段)9及び比較器(コンパレータ)12
等を有する。
【0015】増幅器6は、振動ピックアップ4及びバン
ドパスフィルタ7等と接続されている。増幅器6は、振
動ピックアップ4から入力された振動検出信号4aを増
幅し、増幅された信号6aをバンドパスフィルタ7に出
力する。バンドパスフィルタ7は、増幅器6、ピーク検
出回路8及び比較器12等と接続されている。バンドパ
スフィルタ7は、増幅器6にて増幅された信号6aを入
力し、所定の帯域のみを通過させた信号(バンドパスフ
ィルタの出力)7aを、ピーク検出回路8及び比較器1
2等に出力する。信号7aは、図4(A)のような波形
である。
【0016】ピーク検出回路8は、バンドパスフィルタ
7及び位相調整回路9等と接続されている。ピーク検出
回路8は、バンドパスフィルタ7から出力された信号7
aを入力し、図4(A)の信号7aの最大値のところ
で、位相調整回路9に対してストロボ10から光をロー
タ5aに照射する際のトリガーとなる図4(B)のよう
な波形のパルス信号(ピーク検出回路の出力)8aを与
える。
【0017】位相調整回路9は、ピーク検出回路8、ス
トロボ10及びレーザ11等と接続されている。位相調
整回路9は、ピーク検出回路8からのパルス信号8aが
入力され、モータ5のロータ5aに対してストロボ10
を照射するタイミングを図るため、図4(C)のような
パルス信号(位相調整回路の出力)9aをストロボ制御
回路10aやレーザ制御回路11aに出力する。
【0018】パルス信号9aは、例えば入力された図4
(B)のパルス信号8aに対して、例えば図4(C)の
ような予め設定された位相差θを遅らせた信号9aであ
る。位相差θは、振動ピックアップ4により検出された
偏心量の大きなロータ5aの周上の位置から実際にレー
ザ光11eを照射する位置までの位相差である。この位
相差θは、後述するバランス調整により予め設定してお
く。位相調整回路9は、ロータ5aの溶解部材6に対し
てレーザ照射部11bからレーザ光11eを照射するた
めのタイミングを図るためのトリガーとなる図4(C)
の信号9aをレーザ制御回路11aに対して出力し、さ
らにストロボ10の照射タイミングを図っている。
【0019】ストロボ10は、位相調整回路9等に接続
されている。ストロボ10は、ストロボ制御回路10a
及びストロボ照射部10b等を有する。ストロボ制御回
路10aは、制御部30の位相調整回路9及びストロボ
照射部10b等と接続されている。ストロボ制御回路1
0aは、位相調整回路9からの信号9aを受けるとスト
ロボ照射部10bから回転中のモータ5に対して標準モ
ータの偏心部分に対するレーザ11の照射位置となる
と、瞬間的に光を照射する。これにより、操作者がロー
タ5aの回転を一瞬停止して見ることができる。
【0020】比較器12は、バンドパスフィルタ7及び
レーザ制御回路11a等と接続されている。比較器12
は、バンドパスフィルタ7から出力された偏心量信号7
aが入力される。比較器12は、偏心量信号7aと、例
えばを比較器12に予め設定された許容偏心量とを比較
する。比較器12は、偏心量信号7aの偏心量が許容偏
心量以下であれば、レーザ制御回路11aに対してロー
タ5aの溶解部材6へのレーザ光11eの照射を停止さ
せる信号12aを出力する。比較器12は、偏心量信号
7aの偏心量が許容偏心量以上であれば、レーザ制御回
路11aに対してロータ5aの溶解部材6へのレーザ光
11eの照射を続ける信号12aを出力する。
【0021】レーザ11は、位相調整回路9及び比較器
12等と接続されている。レーザ11は、レーザON/
OFFスイッチ11c、スタートスイッチ11d、レー
ザ制御回路11a及びレーザ照射部11b等を有する。
レーザON/OFFスイッチ11cは、レーザ制御回路
11aと接続されている。レーザON/OFFスイッチ
11cは、レーザ照射部11bから出力されるレーザ光
をON又はOFFするための元電源スイッチである。ス
タートスイッチ11dは、レーザ制御回路11aと接続
されている。スタートスイッチ11dは、自動バランス
作業を開始するためのものである。
【0022】レーザ制御回路11aは、位相調整回路
9、比較器12、レーザ照射部11b、レーザON/O
FFスイッチ11c及びスタートスイッチ11dと接続
されている。レーザ制御回路11aは、比較器12から
入力された信号12aと位相調整回路9により入力され
た信号9aにより、レーザ照射部11bに対してレーザ
光11eを照射させるための信号を与えて、レーザ照射
部11bからレーザ光11eを出力する。
【0023】この偏心調整装置1においては、レーザ光
11eをレーザ照射部11bから対象調整物5に照射す
る際に、レーザ光11eの周りの温度を高めることによ
り溶解部材6を軟化させ、レーザ照射部11bの出力が
小さくても溶解部材6を溶解することができるようにし
ても良い。
【0024】偏心調整装置1は、以上のように構成され
ており、次に偏心調整装置1によるロータ5aの偏心調
整方法について説明する。偏心調整装置1によるロータ
5aの偏心調整方法は、以下に示すように偏心調整装置
1自体を調整するバランス作業を行って、偏心調整装置
1により連続的にモータ5の偏心を調整する自動バラン
ス作業を行う。
【0025】バランス校正 バランス校正は、後述する自動バランス作業にて実際に
モータ5の偏心を連続的に調整する前に、レーザ照射部
11bによるロータ5aの溶解部材6への照射位置の位
相を調整する(偏心調整装置1自体を調整する)ための
偏心調整装置1自体の調整作業である。以下バランス構
成について、図1及び図3を参照しながら説明する。
【0026】まず、モータ取付台3に標準モータ(標準
対象物)をしっかりと固定する。この標準モータは、ロ
ータがステータに対して予め設定された偏心量を有する
モータである。標準モータは、そのロータの周上に重い
場所(ロータの偏心によりロータの周上において最も重
い位置)及び軽い場所(ロータの偏心によりロータの周
上において最も軽い位置)を有し、それぞれの位置に視
認しやすいように区別されたマーキングが施されてい
る。
【0027】次に、標準モータを規定の回転数で回転さ
せ、回転が安定してから増幅器6のゲイン(利得)を校
正しておく。この状態で、標準モータのロータに対して
ストロボ10を照射する。ストロボ10は、ロータの周
状の軽い場所、即ち図1のX方向に最大に振れた時に一
瞬光をロータに照射するため、操作者は、ロータが停止
してように見ることができ、例えば軽い場所を示すマー
キングの位置の位相を視認することができる。この状態
で、振動ピックアップ4から検出される偏心量の大きな
位相の場所から位相調整回路9を調整することで図4
(C)の位相差θ分をずらし、ロータの軽い場所にレー
ザ照射部11bから照射されたレーザ光11eが当たる
ように調整する。以上のようにして、標準モータ5によ
る偏心調整装置1のバランス校正を終了する。
【0028】自動バランス作業 自動バランス作業は、偏心調整装置1自体を調整した
後、モータ5における任意の偏心量を有するロータ5a
の偏心を調整する作業である。この作業は、例えば生産
ライン等で連続的して、自動的にモータ5の偏心を調整
していく工程に相当する。以下にこの自動バランス作業
について、図1、図3、図4(A)、図4(B)、図4
(C)及び図5を参照しながら説明する。
【0029】まず、図1のように任意の偏心量を有する
ロータ5aを有するモータ5をモータ取付台3にしっか
りと固定させる。ロータ5aを回転させると、振動ピッ
クアップ4がロータ5aの偏心量に応じたモータ取付台
3のX方向の振動を検出する。振動ピックアップ4によ
り検出された信号4aは、増幅器6にて信号4aが増幅
され、バンドパスフィルタ7にて所定の領域のみを通過
させた信号7aをピーク検出回路8及び比較器12に出
力する。
【0030】ピーク検出回路8では、ロータ5a偏心に
よるバンドパスフィルタ7の最大値の位相にてパルス状
の信号8aを位相調整回路9に対して出力する。位相調
整回路9では、ピーク検出回路8からの信号8aを所定
の位相差θ分をずらす処理を行い、レーザ制御回路11
a等に信号9a出力する。信号9aは、例えばレーザ照
射部11bから照射するレーザ光11eの照射タイミン
グを図るための信号である。
【0031】比較器12では、ロータ5aの偏心に応じ
た信号7aの偏心量と許容偏心量とを比較する。比較器
12は、ロータ5aの偏心量が大きいとレーザ制御回路
11aに対してレーザ光11eを照射し続けるための信
号12aを与えて、レーザ光11eをロータ5aの溶解
部材6に対して、位相調整回路9からの照射タイミング
信号9aに同期しながら照射する。また、比較器12
は、ロータ5aの偏心量が小さいとレーザ制御回路11
aに対してレーザ光11eの照射を停止するための信号
12aを与えて、レーザ光11eの照射を停止する。
【0032】このようにレーザ光11eを照射すること
で、ロータ5aの周上の溶解部材6が熱により柔らかく
なり、ロータ5aの回転による遠心力により溶解部材6
が外周方向に移動し、ロータ5aの偏心を調整すること
ができる。
【0033】以上のような動作の下で、各構成ブロック
の出力波形について説明する。図4(A)は、バンドパ
スフィルタ7の出力を示すグラフである。図4(B)
は、ピーク検出回路8の出力を示すグラフである。図4
(C)は、位相調整回路9の出力を示すグラフである。
図5は、モータ5のロータ5aを軸方向から見た場合の
平面図を示す。
【0034】図4(A)のバンドパスフィルタ7出力波
形の最大値は、ロータ5aが偏心により振動したことに
よりモータ取付台3がX方向に最大に移動したことを表
し、この時ロータ5aの一番軽い部分の位相が最大値か
ら90゜の位置にあることを示している。ロータ5aの
一番軽い部分が図5のAの位置にきた時、ロータ5aは
X方向に最大に移動し振動ピックアップ4からの信号4
aを所定の処理した波形は、最大値を示す。その時、ピ
ーク検出回路8からの波形8aのようなパルスが発生す
る。また、レーザ光11eは、図5のAの位置を部分的
に照射(スポット照射)するようになっている。ロータ
5aの一番軽い部分が、位置Bから位置Aに来るまでの
位相差θだけ遅延して波形9aが発生するように、バラ
ンス作業を行って位相調整回路9を予め調整してあるの
で、ロータ5aの一番軽い部分にレーザ光11eがスポ
ット照射される。
【0035】ロータ5aの回転中は、この作業が繰り返
されることになり、ロータ5aの溶解部材6の1番軽い
部分は徐々に加熱され、柔らかくなり始める。このよう
にして、ロータ5aの回転遠心力によって溶解部材6の
柔らくなった部分は、外周方向へ移動し、固まるので偏
心量(アンバランス量)が減少する。バンドパスフィル
タ7から入力される信号7aによる偏心量が、比較器1
2で予め設定された偏心量以下となると、制御部30は
比較器12からレーザ制御回路11aに対して信号12
aを付与し、レーザ照射部11bからのレーザ光11e
の照射が停止し、溶解部材6が再び完全に固まる。これ
により、モータの偏心を調整する作業(自動バランス調
整)が終了する。このような工程を繰り返すことによ
り、次々にモータの偏心を調整する。
【0036】この発明の実施形態によれば、固定部と、
任意の偏心部分を有し、この固定部に対して回転する回
転部と、を有する調整対象物における回転部の偏心量を
容易に調整することができるばかりでなく、回転体の偏
心の調整が自動化できるため生産効率を向上させ、偏心
の調整を短時間化させることができ、精度を上げること
ができる。
【0037】ところでこの発明は上述した実施形態に限
定されるものではない。上記の構成では、回転時のロー
タ5aにおいて軽い場所にレーザ光11eを照射して、
軽い場所の溶解部材6を柔らかくし、溶解部材6が回転
時の遠心力によりロータ5aの外周方向に移動すること
で偏心を調整していたが、回転時のロータ5aにおいて
重い場所にレーザ光11eを照射して、重い場所の溶解
部材6を柔らかくし、溶解部材6が回転時の遠心力によ
りロータ5aの外周方向に飛び散ることで偏心を調整す
るようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、固定部と、任意の偏心部分を有し、この固定部に対
して回転する回転部と、を有する調整対象物における回
転部の回転を停止させることなく、回転部の偏心を自動
的に調整することで生産効率及び精度を上げることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好ましい実施形態である偏心調整装
置を示す斜視図。
【図2】図1の偏心調整装置により調整される調整対象
物の一例を示す斜視図。
【図3】図1の偏心調整装置の回路構成を示すブロック
図。
【図4】図3の各ブロックからの出力波形を示す図。
【図5】図1の偏心調整装置により第1回転部に取り付
けられた溶解部材に第1の光が照射される様子を示す平
面図。
【符号の説明】
1・・・偏心調整装置、4・・・振動ピックアップ(偏
心検出手段)、5・・・モータ(標準対象物、調整対象
物)、5a・・・ロータ(回転部、第1回転部、第2回
転部)、5b(固定部、第1固定部、第2固定部)、6
・・・溶解部材、10・・・ストロボ(第2光照射手
段)、10c・・・光(第2の光)、11・・・レーザ
(光照射手段、第1光照射手段)、11e・・・レーザ
光(光、第1の光)、30・・・制御部(制御手段)、
θ・・・位相差

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部と、任意の偏心部分を有し、この
    固定部に対して回転する回転部と、を有し、回転部に熱
    可塑性を有する溶解部材が装着された調整対象物の回転
    部を回転させながら偏心部分を検出するための偏心検出
    手段と、 偏心検出手段により検出された偏心部分における溶解部
    材に光を照射することで、溶解部材を溶解して回転部の
    偏心部分を調整する光照射手段と、 偏心検出手段により検出された偏心部分の位置の位相か
    ら、この偏心部分の溶解部材に対して実際に光照射手段
    により光を照射する位置の位相までの位相差を調整する
    位相調整手段と、 偏心検出手段、光照射手段及び位相調整手段を制御する
    制御手段とを有することを特徴とする偏心調整装置。
  2. 【請求項2】 偏心部分は、回転時の回転部の周上にお
    ける最も軽い部分である請求項1に記載の偏心調整装
    置。
  3. 【請求項3】 偏心部分は、回転時の回転部の周上にお
    ける最も重い部分である請求項1に記載の偏心調整装
    置。
  4. 【請求項4】 光は、レーザー光である請求項1に記載
    の偏心調整装置。
  5. 【請求項5】 第1固定部と、任意の偏心部分を有し、
    この第1固定部に対して回転する第1回転部と、を有
    し、第1回転部に熱可塑性を有する溶解部材を装着され
    た調整対象物の第1回転部を回転させながら偏心部分を
    検出するための偏心検出手段と、 偏心検出手段により検出された偏心部分における溶解部
    材に第1の光を照射することで、溶解部材を溶解して第
    1回転部の偏心部分を調整する第1光照射手段と、 偏心検出手段により検出された偏心部分の位置の位相か
    ら、この偏心部分の溶解部材に対して実際に第1光照射
    手段により第1の光を照射する位置の位相までの位相差
    を調整する位相調整手段と、 第2固定部と、予め設定された偏心部分を有し、この第
    2固定部に対して回転する第2回転部と、を有する標準
    対象物の第2回転部に対して、第1光照射手段により第
    1の光を照射するのに同期させて、第2の光を瞬間的に
    照射するための第2光照射手段と、 偏心検出手段、第1光照射手段、位相調整手段及び第2
    光照射手段を制御する制御手段と、を有し、 第2回転部を回転させた状態で、第2光照射手段にて第
    2の光を瞬間的に標準対象物に対して照射し、予め設定
    された偏心部分に第1光照射手段による第1の光の照射
    位置を合わせるように位相調整手段が調整されることを
    特徴とする偏心調整装置。
  6. 【請求項6】 偏心部分は、回転時の回転部の周上にお
    ける最も軽い部分である請求項5に記載の偏心調整装
    置。
  7. 【請求項7】 偏心部分は、回転時の回転部の周上にお
    ける最も重い部分である請求項5に記載の偏心調整装
    置。
  8. 【請求項8】 第1の光は、レーザー光である請求項5
    に記載の偏心調整装置。
  9. 【請求項9】 固定部と、任意の偏心部分を有し、この
    固定部に対して回転する回転部と、を有する調整対象物
    の回転部に熱可塑性を有する溶解部材を装着し、 回転部を回転させながら偏心検出手段により回転部の偏
    心部分を検出し、 偏心検出手段により検出された偏心部分の位置の位相か
    ら位相調整手段にて予め設定された位相差をずらすこと
    で、光照射手段により光を回転部の偏心部分の溶解部材
    に対して照射して溶解部材を溶解し、回転部の偏心部分
    を調整することを特徴とする偏心調整方法。
  10. 【請求項10】 偏心部分は、回転時の回転部の周上に
    おける最も軽い部分である請求項9に記載の偏心調整方
    法。
  11. 【請求項11】 偏心部分は、回転時の回転部の周上に
    おける最も重い部分である請求項9に記載の偏心調整方
    法。
  12. 【請求項12】 光は、レーザー光である請求項9に記
    載の偏心調整方法。
  13. 【請求項13】 第2固定部と、予め設定された偏心部
    分を有し、この第2固定部に対して回転する第2回転部
    と、を有する標準対象物の第2回転部に、第2回転部を
    回転させた状態で第1光照射手段により第1の光を照射
    するのに同期させて、第2光照射手段により第2の光を
    瞬間的に照射して第1光照射手段による第1の光の照射
    位置を調整するための位相調整手段が調整されること
    で、予め設定された偏心部分に第1の光の照射位置を合
    わせ、 第1固定部と、任意の偏心部分を有し、この第1固定部
    に対して回転する第1回転部と、を有する調整対象物の
    第1回転部に熱可塑性を有する溶解部材を装着し、 第1回転部を回転させながら偏心検出手段により第1回
    転部の偏心部分を検出し、 偏心検出手段により検出された偏心部分の位置の位相か
    ら位相調整手段にて予め設定された位相差をずらすこと
    で、第1光照射手段により第1の光を第1回転部の偏心
    部分の溶解部材に対して照射して溶解部材を溶解し、第
    1回転部の偏心部分を調整することを特徴とする偏心調
    整方法。
  14. 【請求項14】 偏心部分は、回転時の回転部の周上に
    おける最も軽い部分である請求項13に記載の偏心調整
    方法。
  15. 【請求項15】 偏心部分は、回転時の回転部の周上に
    おける最も重い部分である請求項13に記載の偏心調整
    方法。
  16. 【請求項16】 第1の光は、レーザー光である請求項
    13に記載の偏心調整方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7908739B2 (en) 2006-05-24 2011-03-22 Nidec Corporation Motor assembly and method of manufacturing thereof
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