JPH11193375A - 防曇剤組成物 - Google Patents

防曇剤組成物

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JPH11193375A
JPH11193375A JP9320995A JP32099597A JPH11193375A JP H11193375 A JPH11193375 A JP H11193375A JP 9320995 A JP9320995 A JP 9320995A JP 32099597 A JP32099597 A JP 32099597A JP H11193375 A JPH11193375 A JP H11193375A
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JP
Japan
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group
agent composition
vinyl
vinyl monomer
meth
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Pending
Application number
JP9320995A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yamagishi
宏 山岸
Akira Makimura
顕 牧村
Keiko Iwase
圭子 岩瀬
Satoru Momohira
覚 桃平
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Publication date
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性に優れ、防曇性およびその持続性
に優れた防曇剤組成物の提供。 【解決手段】 下記の成分(A)、(B)および(C)
からなり、成分(A)に対する成分(B)の固形分重量
比が0.5〜15である防曇剤組成物。 (A)下記(a−1)〜(a−5)からなるビニル系共
重合体 (a−1)加水分解性シリル基を有するビニル系単量体
および/または加水分解性シリル基とビニル基を有する
オリゴマー (a−2)アミンイミド基を有するビニル系単量体 (a−3)水酸基を有するビニル系単量体 (a−4)イオン基またはイオン形成性基を有するビニ
ル系単量体 (a−5)(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アル
キル基の炭素数1〜5) (B)無機質コロイドゾル (C)水および/または水溶性溶媒

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防曇剤組成物に関するも
のである。更に詳しくは加水分解性シリル基を有するビ
ニル系共重合体を用いてなる防曇剤組成物であり、防曇
剤組成物の保存安定性に優れ、且つ各種製品表面に適用
することにより防曇性を付与し、防曇性を長期間にわた
って持続しうる防曇剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の熱可塑性樹脂が工業的に製
造され、広い分野に使用されている。これら熱可塑性樹
脂より製造された成形品の多くは、その表面が疎水性で
あるため、成形品を使用する温度、湿度等の条件によっ
ては、成形品の表面に曇りを生じ、種々の不都合をきた
している。例えば、合成樹脂製レンズを使用しているゴ
ーグル、安全眼鏡等では、曇りのため視界がきかなくな
ったり、食品包装用フイルムでは、曇りのために内容物
が見えにくくなる。また、温室に用いられる農業用フイ
ルムでは、曇りのために太陽光線の透過が悪くなり、植
物の生育を遅くしたり曇りの微細水滴が集合して生じた
水滴が栽培植物に落下することにより、幼芽が害をうけ
たり、病害の発生の原因となったりする。
【0003】このような不都合を解消するために、α,
β−エチレン性不飽和単量体と加水分解性シリル基含有
の不飽和単量体との溶液重合より得られる共重合体と無
機質コロイドゾルよりなる防曇剤組成物が提案された
(特開平8−151567号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この防
曇剤組成物は保存安定性が満足出来るものでなく実用性
に乏しかった。また、この防曇剤組成物を使って得られ
る塗膜の性能は初期の防曇性に優れるものの、形成塗膜
が時間の経過とともに脱落して、長期にわたって防曇効
果を持続することができないという問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、加水分解
性シリル基を有するビニル系共重合体を用いてなる防曇
剤組成物において、長期の保存安定性が良く、成形品の
表面に長期間持続する防曇性を付与しうる防曇剤組成物
を提供すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
ったものである。即ち、本発明の要旨とするところは、
下記の成分(A)、(B)および(C)からなり、成分
(A)に対する成分(B)の固形分重量比が0.5〜1
5である防曇剤組成物に存する。 (A)下記(a−1)〜(a−5)からなるビニル系共
重合体 (a−1)加水分解性シリル基を有するビニル系単量体
および/または加水分解性シリル基とビニル基を有する
オリゴマー (a−2)アミンイミド基を有するビニル系単量体 (a−3)水酸基を有するビニル系単量体 (a−4)イオン基またはイオン形成性基を有するビニ
ル系単量体 (a−5)(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アル
キル基の炭素数1〜5) (B)無機質コロイドゾル (C)水および/または水溶性溶媒
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の成分(A)の構成単位の(a−1)の1つであ
る加水分解性シリル基としては、例えばハロゲノシリル
基、アシロキシシリル基、アミドシリル基、アミノキシ
シリル基、アルケニルオキシシリル基、アミノシリル
基、オキシムシリル基、アルコキシシリル基、チオアル
コキシシリル基等があるが、好ましいのはアルコキシシ
リル基である。アルコキシシリル基を有するビニル系単
量体の具体例としては、ビニルシラン[ビニルメチルジ
メトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン等];並びに(メタ)アクリロキシアルキル
シラン[γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等]があげ
られる。
【0007】加水分解性シリル基とビニル基を有するオ
リゴマーとしては、例えば1個以上のビニル基と1個以
上のアルコキシシリル基を有し、且つ、ポリウレタン、
ポリエーテル、ポリアミド、エポキシ樹脂またはポリエ
ステルから選ばれるオリゴマーがあげられる。これらの
うち特に好ましいものは、(メタ)アクリロキシアルキ
ルシラン、並びにビニル基及びアルコキシシリル基を有
するポリウレタン系オリゴマーである。
【0008】(a−2)のアミンイミド基を有するビニ
ル系単量体としては、例えば1,1,1−トリメチルア
ミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エチル
アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2
−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド、1,
1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキ
シエチル)アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル
−1−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピ
ル)アミンメタクリルイミド、1,1,1−トリメチル
アミンアクリルイミド等があげられる。これらのうち好
ましいものは、1,1,1−トリメチルアミンメタクリ
ルイミドおよび1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキ
シプロピル)アミンメタクリルイミドである。
【0009】(a−3)の水酸基を有するビニル系単量
体としては、水酸基を有するビニル系単量体なら特に制
限はないが、具体的には例えば、(メタ)アクリル酸−
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒド
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシ
プロピル、ジエチレングリコールの(メタ)アクリル酸
モノエステル等があげられる。好ましくは、(メタ)ア
クリル酸−2−ヒドロキシエチルである。
【0010】(a−4)のイオン基またはイオン形成性
基を含有するビニル系単量体としては、具体的には例え
ば、カチオン性を付与するもの:(メタ)アクリル酸
N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸
N,N−ジエチルアミノエチル、N,N−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、
(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウムメトサルフエート等、アニオン性
を付与するもの:ビニルカルボン酸[(メタ)アクリル
酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、ケイ皮酸等]、ビニルスルホン酸
[ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエ
ンスルホン酸、スチレンスルホン酸等]、(メタ)アク
リルスルホン酸[(メタ)アクリル酸スルホエチル、
(メタ)アクリル酸スルホプロピル等]、(メタ)アク
リルアミドスルホン酸[2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸等]があげられる。好ましくは、
(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸である。
【0011】(a−5)の炭素数1〜5のアルキル基を
有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的に
は例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−n
−アミル等があげられる。好ましくは、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチルである。
【0012】該ビニル系共重合体中の各構成単位の含有
量は、(a−1)は通常0.5〜50重量%、特に3〜
30重量%、(a−2)は通常0.5〜50重量%、特
に1〜30重量%、(a−3)は通常1〜40重量%、
特に3〜30重量%、(a−4)は通常0.5〜30重
量%、特に1〜20重量%、(a−5)は通常30〜9
0重量%、特に50〜80重量%であることが。好まし
い。但し、(a−1)〜(a−5)単位は合計で100
とする。
【0013】(a−1)が0.5重量%未満であると塗
膜の硬化性が不十分となり、耐水性等の塗膜性能が不良
となり防曇持続性が劣り、一方、50重量%を越えると
防曇剤組成物の保存安定性が不良になり好ましくない。
(a−2)が0.5重量%未満または(a−3)が1重
量%未満であると、防曇剤組成物の保存安定性が不良に
なりゲル化が発生し易くなり好ましくない。(a−2)
が50重量%を越えるかまたは(a−3)が40重量%
を越えると、防曇剤組成物の保存安定性向上の効果もな
く、またアミンイミドの様な高価な薬品を使うのでコス
ト面で不利であり好ましくない。(a−4)が0.5重
量%未満であると防曇剤組成物の分散性が不十分とな
り、30重量%を越えると耐水性等の塗膜性能が不良と
なり防曇持続性が劣り好ましくない。(a−5)が30
重量%未満であると耐水性等の塗膜性能が不良となり、
90重量%を越えると安定な防曇剤組成物が得られず好
ましくない。
【0014】本発明の成分(A)は、溶液重合して該ビ
ニル系共重合体を得た後乳化分散する方法や、乳化重合
して得る方法のいづれでもよい。好ましい重合方法は有
機溶剤中開始剤を使用する溶液重合法である。使用され
る有機溶剤としては、アルコール(エタノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール等)、芳香族炭化水素(ト
ルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、シ
クロヘキサン等)、脂肪族エステル(酢酸エチル、酢酸
n−ブチル等)、脂肪族ケトン(アセトン、メチルエチ
ルケトン等)、脂肪族エーテル(ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン等)等およびこれらの二種以上の混合物があ
げられる。好ましいものはイソプロパノール、トルエ
ン、メチルエチルケトンの単独またはこれらの二種以上
の混合物である。
【0015】重合開始剤としては、通常の重合に用いる
ものであればよく、例えば、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキサイ
ド類;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2−アゾビ
ス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等
のアゾ系重合開始剤を使用できる。
【0016】溶液重合によって該ビニル系共重合体を得
た場合は、次いで乳化することにより本発明の成分
(A)が得られる。この乳化の方法としては、溶液重合
した後溶液をトッピングし残った樹脂を乳化する方法
と、溶液のままで水を加え乳化しその後溶剤をトッピン
グする方法がある。乳化後溶剤が残っていてもいなくて
も良い。出来れば溶液状態で乳化するのが好ましい。こ
の場合乳化剤やpH調整剤を添加して乳化してもよい。
乳化剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、ア
ルキルアリールスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル
塩あるいは脂肪酸塩等のアニオン界面活性剤、アルキル
アミン塩、アルキル四級アンモニウム塩等のカチオン界
面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、あるいはプ
ルロニック型等の非イオン界面活性剤、カルボン酸塩型
(アミノ酸型、ベタイン型等)あるいはスルホン酸塩型
等の両性界面活性剤を併用することができる。
【0017】また塗膜形成後の架橋密度や基体への密着
性を向上させるためにシラン類を乳化前に配合しておい
て乳化時にミセル内に入れることができる。この様なシ
ラン類としては具体的には例えばメチルトリメトキシシ
ラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラn−ブトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピ
ルトリエトキシシラン、シリケート等があげられる。樹
脂溶液のまま乳化する場合は樹脂溶液にこれらの添加剤
を加えた後、水を徐々に加え乳化し、水分散型樹脂組成
物としてもよい。
【0018】また乳化重合で本発明の成分(A)を得る
場合には、重合性の乳化剤を用い水性媒体中で各構成成
分と共に共重合する方法がとられる。開始剤としては溶
液重合の場合と同じ物が使用できる。乳化重合の際他の
乳化剤やpH調整剤を併用してもよい。これらは前記の
乳化の場合と同じものでよい。
【0019】本発明の成分(B)である無機質コロイド
ゾルとしては、例えば、シリカ、アルミナ、水不溶性リ
チウムシリケート、水酸化鉄、水酸化スズ、酸化チタ
ン、硫酸バリウム等の無機質水性コロイド粒子を、種々
の方法で、水または親水性媒体中に分散させた水性ゾル
があげられる。この内、特に好ましいのは、シリカゾル
である。
【0020】これら無機質コロイドゾルは平均粒子径が
5〜100mμの範囲のものが好ましい。この範囲内に
あれば、平均粒径の異なる2種以上のコロイドゾルを組
み合わせて使用してもよい。平均粒径が100mμを越
えると、塗膜の透明性が悪化するのみならず、防曇持続
性が低下し好ましくない。また、5mμに満たないと、
無機質コロイドゾルの安定性に欠けるおそれがあり好ま
しくない。
【0021】無機質コロイドゾルの配合量は、固形分重
量比で成分(A)に対して0.5以上15以下である。
0.5に満たないときは、充分な防曇効果が発揮でき
ず、また、15を越えるときは、防曇効果が配合量に比
例して向上しないばかりでなく、塗膜が粗雑で脆弱にな
り易くなる。
【0022】本発明の防曇剤組成物には、成分(C)で
ある水および/または水溶性溶媒、必要に応じて更に他
の液状分散媒が配合される。かかる液状分散媒として
は、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール等の一価アルコール類;エチレングリ
コール、グリセリン等の多価アルコール類;ベンジルア
ルコール等の環式アルコール類;セロソルブアセテート
類;ケトン類があげられる。これら液状分散媒は単独で
用いても併用してもよいが、本発明に係わる防曇剤組成
物の分散安定性、成形品表面に塗布した後の濡れ性、液
状分散媒除去の難易、経済性を勘案して決めるのが好ま
しい。
【0023】本発明に係わる防曇剤組成物は、成形品の
表面に塗布し、強制乾燥または自然乾燥により、液状分
散媒を揮散させる。強制乾燥する方法としては、熱風乾
燥法、赤外線輻射法等が採用できる。強制乾燥するとき
の加熱温度は、塗布された防曇剤組成物によって決定さ
れるが、50〜250℃、好ましくは70〜200℃の
範囲である。
【0024】本発明に係わる防曇剤組成物を塗布できる
成形品としては、本発明の特性を損なわないものであれ
ば格別に制限はない。一般的にその特徴が顕著に認めら
れる成形品としては、プラスチック、無機ガラス、透明
セラミック、金属、鏡面材料等があげられる。これらの
中で特に実用価値の大きいプラスチックフイルムとして
は、単体あるいは複合体を問わず適宜のプラスチックフ
イルムを用いうる。代表的なものとして、ポリオレフィ
ンフイルム、ポリスチレンフイルム、ポリエステルフイ
ルム、ポリカーボネートフイルム、トリアセチルセルロ
ースフイルム、セロハンフイルム、ポリアミドフイル
ム、ポリイミドフイルム、ポリフェニレンスルフィドフ
イルム、ポリエーテルイミドフイルム、ポリエーテルス
ルホンフイルム、ポリスルホンフイルム、ポリアクリロ
ニトリルフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリ酢酸
ビニルフイルム、ポリエーテルエーテルケトンフイル
ム、フッ素樹脂フイルム、ポリメチルメタクリレートフ
イルム等の単体あるいは複合体をあげることができる。
【0025】本発明に係わる防曇剤組成物を成形品表面
に塗布するには、ドクターブレードコート法、ロールコ
ート法、ディップコート法、スプレーコート法、ロッド
コート法、バーコート法、ナイフコート法、ハケ塗り法
等それ自体公知の塗布方法を採用できる。成形品の表面
に防曇剤組成物を塗布し、液状分散媒を乾燥、揮散させ
た後の固形物の付着量は、0.01〜10g/m2 、好
ましくは0.1〜5g/m2 の範囲である。
【0026】成形品表面と、本発明に係わる防曇剤組成
物に由来する塗膜との密着性が充分でない場合には、防
曇剤組成物を塗布する前に、成形品表面にプラズマ処
理、またはコロナ放電処理を施す等によって成形品表面
を改質するのがよい。
【0027】
【発明の効果】本発明の防曇剤組成物は、保存安定性に
優れており、また成形品表面に適用することにより、長
期間にわたり優れた防曇性を示すものであり、各種成形
品用の防曇剤組成物として有用である。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に
限定されるものではない。
【0029】実施例1〜6 比較例1〜4 (1)成分(A)の調製 イソプロパノール80gを300mlの四つ口コルベン
に仕込み撹拌しながら80℃に加熱し、表−1に示した
種類と量からなる混合溶液を3時間かけて滴下した。滴
下終了後2時間同温度で反応させた後、AIVN0.3
gを追加し、更に2時間反応させた。この様にしてIP
A50%溶液の共重合体を得た。更にこの溶液に酸を加
えてよく混合した後、水250gを徐々に加え水分散物
とする。この水分散物を減圧下50℃以下でIPAをト
ッピングし、最後に水で調製して固形分30%の本発明
の共重合体(樹脂a〜e)を得た。
【0030】
【表1】表−1
【0031】表−1中の記号は、以下のものを各々意味
する。 MPシラン:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン AI:1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピ
ル)アミンメタクリルイミド HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル AA:アクリル酸 MMA:メタクリル酸メチル BA:アクリル酸n−ブチル BMA:メタアクリル酸−n−ブチル LM:n−ラウリルメルカプタン AIVN:アゾビスイソバレロニトリル
【0032】(2)防曇剤組成物の調製 上記製造例において得られた生成物(樹脂a〜e)に表
−2に示した種類および量の無機質コロイドゾル等を配
合し、各種の防曇剤組成物を調製した。
【0033】
【表2】表−2
【0034】表−2中の注は以下のものを各々意味す
る。 *1 重量部:水系エマルジョン中の重合体固形物量を
示す *2 種類;a:コロイダルシリカ、平均粒径40nm b:コロイダルシリカ、平均粒径80nm 重量部:無機質粒子量を示す *3 水/エタノールは3/1の比率の配合物
【0035】(3)塗膜の形成および塗膜の評価 得られた防曇剤組成物を表−3に示した成形品表面にバ
ーコート法によって、乾燥後の塗布量(固形分として)
が0.5g/m2 となるように塗布し、90℃の熱風中
に1分間滞留させ、溶媒を飛散させて塗膜を形成した。
得られた防曇剤組成物並びに成形品に形成された塗膜の
性質について、次に記載した方法で各種性質を評価し
た。結果を表ー3に示した。
【0036】保存安定性 得られた防曇剤組成物を50℃オーブン内で1ケ月間放
置した後、防曇剤組成物を取り出し、外観を肉眼で観察
した。この評価基準は、次の通りである。 ○ :1ケ月以上放置しても、外観が変わらないもの △ :放置後1ケ月間未満で、わずかに固形分の分離、
沈降が生ずるが、強く振ると再分散するもの × :放置開始直後に固形物が凝集し、ゲル化するもの
【0037】透明性 成形品の外観を肉眼で観察した。この評価基準は、次の
通りである。 ○ :防曇剤組成物を塗布しない成形品と較べて、透明
性がほぼ同等のもの ○×:透明性の低下がやや認められるもの △ :透明性の低下がかなり認められるもの × :透明性の低下が非常に激しく、実用に耐えないも
【0038】密着性 成形品の塗膜を形成した面にセロハンテープを接着し、
このセロハンテープを剥した時に、塗膜の剥離状況を肉
眼で観察した。評価基準は、次の通りである。 ○ :塗膜が全く剥離せず、完全に残ったもの ○×:塗膜の2/3以上が剥離せず残ったもの △ :塗膜の2/3以上が剥離したもの × :塗膜が完全に剥離したもの
【0039】防曇性 成形品を、戸外の試験圃場に設置した片屋根式ハウス
(間口2m、奥行き20m、棟高2m、屋根勾配30
度)に、塗膜を設けた面をハウスの内側になるように被
覆し展張試験を行った。評価方法は、ハウス内側のフイ
ルム面に水滴の付着する状況を、経時的に肉眼で観察し
た。評価基準は次の通りである。 ◎ :水が薄膜状に付着し、水滴が認められない状態 ○ :水が薄膜状に付着しているが、わずかに大粒の水
滴が認められる状態 ○×:水が薄膜状に付着しているが、部分的に大粒の水
滴の付着が認められる状態 △ :部分的に細かい水滴の付着が認められる状態 × :全面的に細かい水滴の付着が認められる状態
【0040】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩瀬 圭子 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 (72)発明者 桃平 覚 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)、(B)および(C)
    からなり、成分(A)に対する成分(B)の固形分重量
    比が0.5〜15である防曇剤組成物。 (A)下記(a−1)〜(a−5)からなるビニル系共
    重合体 (a−1)加水分解性シリル基を有するビニル系単量体
    および/または加水分解性シリル基とビニル基を有する
    オリゴマー (a−2)アミンイミド基を有するビニル系単量体 (a−3)水酸基を有するビニル系単量体 (a−4)イオン基またはイオン形成性基を有するビニ
    ル系単量体 (a−5)(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アル
    キル基の炭素数1〜5) (B)無機質コロイドゾル (C)水および/または水溶性溶媒
  2. 【請求項2】 成分(A)のビニル系共重合体中の各構
    成単位の含有量が、(a−1)0.5〜50%、(a−
    2)0.5〜50%、(a−3)1〜40%、(a−
    4)0.5〜30%、(a−5)30〜90%(但し、
    合計で100とする)である請求項1記載の防曇剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 成分(A)の固形分重量に対する成分
    (C)の重量比が、1〜100%である請求項1または
    請求項2記載の防曇剤組成物。
  4. 【請求項4】 無機質コロイドゾルが、シリカゾルおよ
    び/またはアルミナゾルである請求項1ないし請求項3
    のいずれかの項に記載の防曇剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7044993B1 (ja) * 2021-08-26 2022-03-31 藤倉化成株式会社 コーティング剤、農業用フィルム及びその製造方法

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