JPH11193275A - 新規なフェニル基で置換されたベンゼン誘導体および除草剤 - Google Patents

新規なフェニル基で置換されたベンゼン誘導体および除草剤

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JPH11193275A
JPH11193275A JP11022498A JP11022498A JPH11193275A JP H11193275 A JPH11193275 A JP H11193275A JP 11022498 A JP11022498 A JP 11022498A JP 11022498 A JP11022498 A JP 11022498A JP H11193275 A JPH11193275 A JP H11193275A
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alkyl
alkyl group
cycloalkyl
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Application number
JP11022498A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Adachi
弘之 阿達
Kazuya Matsunaga
和也 松永
Masao Yamaguchi
正男 山口
Osamu Miyahara
治 宮原
Katsunori Tanaka
克典 田中
Masami Furuguchi
正巳 古口
Akihiro Takahashi
明裕 高橋
Hideki Yamagishi
秀樹 山岸
Shigeo Yamada
茂雄 山田
Takashi Kawana
貴 川名
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は工業的に有利に合成でき、より低い薬
量で効果の確実な安全性の高い、作物との選択性に優れ
た、新規な除草剤を提供することである。 【解決手段】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、R1 はハロゲン,C1-6 アルキル,C1-6 アル
コキシ,C1-6 ハロアルキル等を、R2 はハロゲン,C
1-6 アルキル,C1-6 アルコキシ,C1-6 ハロアルキ
ル,C1-6 アルキルチオ等を、R3 はハロゲン,C1-6
アルキル,C1-6アルコキシ,C1-6 アルキルチオ等
を、nは0,1,2を、R4 は水素,C1-6アルキル等
を、R5 は水素、C1-6 アルキル等を、R6 は水素,C
1-アルキル等を表し、XはSO2 ,単結合等を、R7
ハロゲン,C1-6 アルキル,C1-6 アルコキシ,C1-6
ハロアルキル等を、lは0,1,2,3,4,5を表
す。)で表されるフェニル基で置換されたベンゼン誘導
体またはその塩により解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なフェニル基
で置換されたベンゼン誘導体および除草剤に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に有利に合成できより低薬量で効果の確実な安全性の
高い、作物との選択性の良い除草剤を提供することであ
る。
【0003】
【従来の技術】ピラゾール環の4位にベンゾイル基が置
換したピラゾール骨格を有する除草剤としては、一般式
〔II〕
【0004】
【化3】
【0005】で表される化合物等が特開平2−173号
公報に記載され、また特開平7−309869号公報等
に、式〔III〕で表される化合物が記載されている。
【0006】
【化4】
【0007】また、WO96/26206号には、式
〔VI〕で表される化合物が記載されている。
【0008】
【化5】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
で表されるベンゾイル部の3位がフェニル基で置換され
た4−ベンゾイルピラゾール化合物を有効成分として含
有することを特徴とする除草剤である。すなわち、本発
明は、
【0010】
【化6】
【0011】〔式中、R1 は、ハロゲン原子,ニトロ
基,シアノ基,C1-6 アルキル基,C1-6 アルコキシ
基,C1-6 ハロアルキル基,C1-6 ハロアルコキシ基,
1-6 アルキルチオ基,C1-6 アルキルスルフィニル基
またはC1-6 アルキルスルホニル基を表す。R2 は、水
素原子、ハロゲン原子,ニトロ基,シアノ基,C1-6
ルキル基,C1-6 アルコキシ基,C1-6 ハロアルキル
基,C1-6 ハロアルコキシ基,C1-6アルキルチオ基,
1-6 アルキルスルフィニル基またはC1-6 アルキルス
ルホニル基を表す。R3 は、ハロゲン原子,ニトロ基,
シアノ基,C1-6 アルキル基,C1-6 アルコキシ基,C
1-6 ハロアルキル基,C1-6 アルキルチオ基,C1-6
ルキルスルフィニル基またはC1-6 アルキルスルホニル
基を表す。nは0,1,2を表す。nが2のとき、R3
は同一でも相異なっていてもよい。R4 は、水素原子,
1-6 アルキル基,C1-6 ハロアルキル基,ヒドロキシ
1-6 アルキル基、C3-6 シクロアルキル基、C3-6
クロアルキルC1-6 アルキル基、またはC1-6 アルコキ
シC1-6 アルキル基を表す。R5 は、水素原子,C1-6
アルキル基,C2-6 アルケニル基またはC2-6 アルキニ
ル基を表す。R6 は、水素原子,C1-6 アルキル基,C
2-6 アルケニル基,C2-6 アルキニル基,C3-8 シクロ
アルキル基,C3-8 シクロアルキルC1-6 アルキル基,
ハロC1-6 アルキル基,ハロC2-6 アルケニル基,ハロ
2-6 アルキニル基,ハロC3-8 シクロアルキル基,C
3-8 シクロアルキルC1-6 アルキル基,または、(ハロ
ゲン原子,ニトロ基,C1-6 アルキル基,C1-6 アルコ
キシ基,C1-6 ハロアルキル基またはC1-6 ハロアルコ
キシ基によって置換されていてもよい)フェニル基を表
す。Xは、SO2 ,(CH2 )mCO,アルキル基で置
換されてもよいメチレン基または単結合を表す。mは
0、1、2、3を表す。R7 は、ハロゲン原子,ニトロ
基,シアノ基,C1-6 アルキル基,C1-6 アルコキシ
基,C1-6 ハロアルキル基,C1-6 アルキルチオ基,C
1-6 アルキルスルフィニル基,C1-6 アルキルスルホニ
ル基,C1-6 アルコキシカボニル基,またはC1-6 アル
キル基で置換されていてもよいアミド基を表す。lは
0,1,2,3,4,5を表し、lが2以上のとき、R
7 は同一でも相異なっていてもよい。〕で表される化合
物またはその塩、およびそれら化合物を含有する除草剤
である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、上記一般式〔I〕で表されるピラゾール化合物及び
それを有効成分として含有することを特徴とする除草剤
である。上記一般式〔I〕において、R1 は、フッ素,
塩素,臭素等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メ
チル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t−
ブチル等のC1-6 アルキル基、メトキシ,エトキシ,プ
ロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシ等
のC1-6 アルコキシ基、フルオロメチル,1−フルオロ
エチル,2−フルオロエチル,ジフルオロメチル,トリ
フルオロメチル,ジフルオロクロロメチル,フルオロク
ロロメチル,トリクロロメチル,トリブロモメチル,ト
ルフルオロエチル,ペンタフルオロエチル等のC1-6
ロアルキル基 トリフルオロメトキシ,1,1,2,2−テトラフルオ
ロエトキシ,トリクロロメトキシ,ジフルオロメトキシ
等のC1-6 ハロアルコキシ基、メチルチオ,エチルチ
オ,プロピルチオ,イソプロピルチオ等のC1-6 アルキ
ルチオ基、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル,
プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル等の
1-6 アルキルスルフィニル基または、メチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロ
ピルスルホニル等のC1-6 アルキルスルホニル基を表
す。
【0013】R2 は、水素原子、フッ素、塩素、臭素等
のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル,エチ
ル,プロピル,イソプロピル,ブチル,t−ブチル等の
1-6 アルキル基、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,
イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシ等のC1-6
ルコキシ基、フルオロメチル,1−フルオロエチル,2
−フルオロエチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメ
チル,ジフルオロクロロメチル,フルオロクロロメチ
ル,トリクロロメチル,トリブロモメチル,トルフルオ
ロエチル,ペンタフルオロエチル等のC1-6 ハロアルキ
ル基、トリフルオロメトキシ,1,1,2,2−テトラ
フルオロエトキシ,トリクロロメトキシ,ジフルオロメ
トキシ等のC1-6 ハロアルコキシ基、メチルチオ,エチ
ルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ等のC1-6
ルキルチオ基、メチルスルフィニル,エチルスルフィニ
ル,プロピルスルフィニル,イソプロピルスルフィニル
等のC1-6 アルキルスルフィニル基または、メチルスル
ホニル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,イソ
プロピルスルホニル等のC1-6 アルキルスルホニル基を
表す。
【0014】R3 は、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン
原子、ニトロ基、シアノ基、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル,ブチル,t−ブチル等のC1-6 アル
キル基、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポ
キシ,ブトキシ,t−ブトキシ等のC1-6 アルコキシ
基、フルオロメチル,1−フルオロエチル,2−フルオ
ロエチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチル,ジ
フルオロクロロメチル,フルオロクロロメチル,トリク
ロロメチル,トリブロモメチル,トルフルオロエチル,
ペンタフルオロエチル等のC1-6 ハロアルキル基、メチ
ルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ
等のC1-6 アルキルチオ基、メチルスルフィニル,エチ
ルスルフィニル,プロピルスルフィニル,イソプロピル
スルフィニル等のC1-6 アルキルスルフィニル基また
は、メチルスルホニル,エチルスルホニル,プロピルス
ルホニル,イソプロピルスルホニル等のC1-6 アルキル
スルホニル基を表す。
【0015】R4 は、水素原子、メチル,エチル,プロ
ピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,t−ブチル
等のC1-6 アルキル基、フルオロメチル,1−フルオロ
エチル,2−フルオロエチル,ジフルオロメチル,トリ
フルオロメチル,ジフルオロクロロメチル,フルオロク
ロロメチル,トリクロロメチル,トリブロモメチル,ト
ルフルオロエチル,ペンタフルオロエチル等のC1-6
ロアルキル基、ヒドロキシメチル,1−ヒドロキシエチ
ル,2−ヒドロキシエチル,ヒドロキシプロピル等のヒ
ドロキシC1-6 アルキル基、メトキシメチル.エトキシ
メチル,プロポキシメチル,イソプロポキシメチル,メ
トキシエチル,エトキシエチル,エトキシプロピル,メ
トキシプロピル,エトキシプロピル,ブトキシプロピ
ル,t−ブトキシメチル,t−ブトキシエチル等のC
1-6 アルコキシC1-6 アルキル基、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等のC
3-6 シクロアルキル基または、シクロプロピルメチル、
シクロプロピルエチル、シクロペンチルメチル、シクロ
ヘキシルメチル基等のC3-6 シクロアルキルC1-6 アル
キル基を表す。
【0016】R5 は、水素原子、メチル,エチル,プロ
ピル,イソプロピル,ブチル,イソチル,t−ブチル等
のC1-6 アルキル基、ビニル,1−プロペニル,2−プ
ロペニル,2−ブテニル,クロチル,アリル,ブタジエ
ニル等のC2-6 アルケニル基、エチニル,1−プロピニ
ル,2−プロピニル等のC2-6 アルキニル基を表す。
【0017】R6 は、水素原子、メチル,エチル,プロ
ピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,t−ブチル
等のC1-6 アルキル基、ビニル,2−プロペニル,アリ
ル,クロチル,1−ブテニル,2−ブテニル,ブタジエ
ニル基等のC2-6 アルケニル基,エチニル、1−プロピ
ニル,2−プロピニル等のC2-6 アルキニル基,シクロ
プロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキ
シル等のC3-8シクロアルキル基,シクロプロピルメチ
ル,1−シクロプロピルエチル,2−シクロプロピルエ
チル,シクロブチルメチル,シクロペンチルメチル,シ
クロヘキシルメチル基等のC3-8 シクロアルキル基,フ
ルオロメチル,1−フルオロエチル,2−フルオロエチ
ル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチル,ジフルオ
ロクロロメチル,フルオロクロロメチル,トリクロロメ
チル,トリブロモメチル,トルフルオロエチル,ペンタ
フルオロエチル等のC1-6 ハロアルキル基 クロロビニル,2−プロペニル,2−ブテニル,3−ク
ロロ−2−プロペニル,1−クロロアリル,2−クロロ
アリル基等のハロC2-6 アルケニル基,クロロエチニ
ル、3−クロロ−1−プロピニル,3−クロロ−2−プ
ロピニル等のハロC2-6 アルキニル基,1−クロロシク
ロプロピル,1−フルオロシクロプロピル,1,2−ジ
フルオロシクロプロピル,2,2−ジフルオロシクロプ
ロピル,1−ブロモシクロブチル,2−ブロモシクロペ
ンチル,4−ブロモシクロヘキシル等のハロC3-8 シク
ロアルキル基,または、(フッ素、塩素、臭素等のハロ
ゲン原子、ニトロ基、メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,イソブチル,t−ブチル等のC1-6
アルキル基、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプ
ロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシ等のC1-6 アルコキ
シ基、フルオロメチル,1−フルオロエチル,2−フル
オロエチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチル,
ジフルオロクロロメチル,フルオロクロロメチル,トリ
クロロメチル,トリブロモメチル,トルフルオロエチ
ル,ペンタフルオロエチル等のC1-6 ハロアルキル基ま
たはトリフルオロメトキシ,1,1,2,2−テトラフ
ルオロエトキシ,トリクロロメトキシ,ジフルオロメト
キシ等のC1-6 ハロアルコキシ基によって置換されてい
てもよい)フェニル基を表す。
【0018】Xは、SO2 、(CH2 )mCO(mは
0,1,2または3を表す。)、メチル、エチル等のア
ルキル基で置換されてもよいメチレン基または単結合を
表す。
【0019】XR6 のより好ましい例としては、水素原
子,CH2 CH=CH2,COPh,CH2 Ph,CH2
COPh及びSO2 Phで表される基を挙げることがで
きる。ここで、Phは、ベンゼン環の任意の位置にフッ
素、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル,エチル,プ
ロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,t−ブチ
ル等のC1-6 アルキル基、メトキシ,エトキシ,プロポ
キシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−ブトキシ等のC
1-6 アルコキシ基またはフルオロメチル,1−フルオロ
エチル,2−フルオロエチル,ジフルオロメチル,トリ
フルオロメチル,ジフルオロクロロメチル,フルオロク
ロロメチル,トリクロロメチル,トリブロモメチル,ト
ルフルオロエチル,ペンタフルオロエチル等のC1-6
ロアルキル基またはトリフルオロメトキシ,1,1,
2,2−テトラフルオロエトキシ,トリクロロメトキ
シ,ジフルオロメトキシ等のC1-6 ハロアルコキシ基に
よって置換されていてもよい。また、Ph基は同一又は
相異なる二つ以上の置換基を有していてもよい。
【0020】R7 は、ベンゼン環の任意の位置に置換す
るフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブ
チル,t−ブチル等のC1-6 アルキル基、メトキシ,エ
トキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−
ブトキシ等のC1-6 アルコキシ基、フルオロメチル,1
−フルオロエチル,2−フルオロエチル,ジフルオロメ
チル,トリフルオロメチル,ジフルオロクロロメチル,
フルオロクロロメチル,トリクロロメチル,トリブロモ
メチル,トルフルオロエチル,ペンタフルオロエチル等
のC1-6 ハロアルキル基、メチルチオ,エチルチオ,プ
ロピルチオ,イソプロピルチオ等のC1-6 アルキルチオ
基、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル,プロピ
ルスルフィニル,イソプロピルスルフィニル等のC1-6
アルキルスルフィニル基、メチルスルホニル,エチルス
ルホニル,プロピルスルホニル,イソプロピルスルホニ
ル等のC1-6 アルキルスルホニル基、メトキシカルボニ
ル,エトキシカルボニル,プロポキシカルボニル,イソ
プロポキシカルボニル,ブトキシカルボニル,t−ブト
キシカルボニル等のC1-6 アルコキシカボニル基また
は、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,t−ブチル等のC1-6 アルキル基で置換されていて
もよいアミド基を表す。また、lが2以上のとき、R7
は同一でも相異なっていてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明化合物は、次の方法によっ
て製造することができる。
【0022】
【化7】
【0023】(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5
6 ,R7 ,X,nおよびlは、前記と同じ意味を有
す。Qは、ハロゲン原子、アルキルカルボニルオキシ
基、アルコキシカルボニルオキシ基またはベンゾイルオ
キシ基を表し、Lはハロゲン原子を表す。)
【0024】工程において、化合物〔IVa 〕および
〔IVb 〕は、化合物〔VII〕と化合物[Va](Q
は、前記と同じ意味を表す。)とを各々1モルずつある
いは一方を過剰に用い、1モルまたは過剰の塩基の存在
下に反応させることによって得られる。
【0025】反応に用いられる塩基としては、KOH,
NaOH等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化カルシウ
ム,水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化
物、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、トリ
エチルアミン,ジイソプロピルエチルアミン等のトリ
(C1-6 アルキル)アミン,ピリジン等の有機塩基、燐
酸ナトリウム等を例示することができる。
【0026】また、溶媒としては、水、塩化メチレン、
クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、ジメチルホルム
アミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジ
メトキシエタン(DME)、アセトニトリル等が用いら
れる。
【0027】反応混合物は反応が完了するまで−10℃
から用いる溶媒の沸点までの温度範囲で攪拌される。ま
た、四級アンモニウム塩等の相間移動触媒を用いて、二
相系で反応させることできる。
【0028】さらに、化合物〔IVa 〕および〔IVb
〕は、化合物〔VII〕と化合物[Vb]とを、ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)等の脱水縮合剤
の存在下に反応させることによっても得られる。DCC
等との反応において用いられる溶媒としては、塩化メチ
レン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、DMF、
THF、ジメトキシエタン、アセトニトリル、t−アミ
ルアルコール等が用いられる。反応混合物は反応が完了
するまで−10℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲
で攪拌される。反応混合物は常法によって処理される。
また、この反応混合物を、そのまま次の反応に用いるこ
ともできる。
【0029】化合物〔IVa〕および〔IVb〕は混合
物として、次の転位反応に使用される。転位反応は、シ
アン化合物および穏和な塩基の存在下で行われる。すな
わち、化合物〔IVa 〕および〔IVb 〕の1モルを、
1〜4モルの塩基、好ましくは1〜2モルの塩基および
0.01モルから1.0モル、好ましくは0.05モルから0.
2モルのシアン化合物と反応させることにより、〔I
a〕で表される化合物を得るものである。ここで用いら
れる塩基は前記の塩基がいずれも用いられ得る。また、
シアン化合物としては、シアン化カリウム,シアン化ナ
トリウム,アセトンシアンヒドリン,シアン化水素,シ
アン化カリウムを保持したポリマー等が用いられる。な
お、少量のクラウンエーテル等の相間移動触媒を加える
ことにより、反応がより短い時間で完結する。反応温度
は80℃より低い温度、好ましくは室温から40℃で行
われる。用いられる溶媒は、1,2−ジクロロエタン、
クロロホルム、塩化メチレン、トルエン、アセトニトリ
ル、酢酸エチル、DMF、メチルイソブチルケトン、T
HF、ジメトキシエタン等である。
【0030】また、この転位反応は溶媒中、炭酸カリウ
ム,炭酸ナトリウム,トリエチルアミン,ピリジン等の
塩基の存在下に行うこともできる。用いられる塩基の量
は、化合物〔IVa〕および〔IVb〕に対して0.5〜
2.0モルであり、溶媒としては、THF,ジオキサン,
t−アミルアルコール,t−ブチルアルコール等が用い
られる。反応温度は、室温から用いる溶媒の沸点までが
用いられる。
【0031】さらに、化合物〔IVa〕および〔IV
b〕を単離することなしに、化合物〔VII〕と化合物
[Vb]とから、DCC等の脱水縮合剤と共に塩基を用
いることによっても化合物〔Ia〕を得ることができ
る。用いられる塩基としては、炭酸カリウム,炭酸ナト
リウム,トリエチルアミン,ピリジン等であり、用いら
れる塩基の量は、化合物〔VII〕に対して0.5〜2.0
モルである。また、溶媒としては、THF,ジオキサ
ン,t−アミルアルコール,t−ブチルアルコール等で
あり、反応温度は、室温から用いる溶媒の沸点までが好
ましい。
【0032】次に、化合物〔I〕は、化合物〔Ia〕
に、R6 X−L(R6 は前記と同じ意味を表し、Lはハ
ロゲン原子を表す。)を、塩基の存在下に反応させるこ
とによって製造できる。反応に用いられる塩基として
は、KOH,NaOH等のアルカリ金属水酸化物、炭酸
カリウム,炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水
酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸カ
ルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、トリエチルアミ
ン,ジイソプロピルエチルアミン等のトリ(C1-6アル
キル)アミン,ピリジン等の有機塩基、燐酸ナトリウム
等である。溶媒としては、塩化メチレン,クロロホル
ム,トルエン,酢酸エチル,DMF,THF,ジメトキ
シエタン,アセトニトリル等が用いられる。反応混合物
は反応が完了するまで0℃から用いる溶媒の沸点までの
温度で行われる。また、四級アンモニウム塩等の相間移
動触媒を用いて、水と、上記溶媒中水に不溶の溶媒との
二相系で反応させることによっても製造することができ
る。
【0033】一般式〔VII〕で表される5−ヒドロキ
シピラゾール類は、例えば、特開昭62−234069
号公報又は特開平3−44375号公報に記載された以
下に例示する方法に従って製造することができる。
【0034】
【化8】
【0035】本発明化合物の製造の重要な合成中間体で
ある化合物(1)は以下に示す方法によって製造でき
る。
【0036】
【化9】
【0037】〔式中、R1 ,R2 ,R3 ,R7 ,lおよ
びnは前記と同じ意味を表す。Rは低級アルキルを表
し、Xは、塩素原子,臭素原子.沃素原子またはOSO
2 CF3 を表し、Yは、SnR8 3,B(OH)2 ,Zn
9 ,MgR9 等を表し、R8,R9 は、それぞれ塩
素、臭素等のハロゲン原子を表す。R10,R11,R
12は、それぞれ水素原子、低級アルキルを表し、MCN
は、シンア化カリウム、シアン化ナトリウム又はシンア
化第1銅等のシアノ化合物を表す。また、catは、テ
トラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ジクロロ
ビストリフェニルホスフィンパラジウム、塩化パラジウ
ム等のPd(0)またはNi(0)触媒を表す。〕
【0038】これらの反応は、例えば、日本化学会編
「実験化学講座,25巻,有機合成VII」389〜4
27頁(1991年 丸善発行)に記載の方法に従って
行われる。
【0039】さらに、式[I−1]で表される安息香酸
類は、式[I−2]で表される4─Cl体に、塩基の存
在下にR’SHで表されるメルカプタンを作用させるこ
とによって、式[I−3]で表される4−SR’体とし
たのち、酸化することにより製造することができる。S
2 R’基が4位以外に置換している化合物の場合も相
当するクロル体から同様にして製造することができる。
【0040】
【化10】
【0041】(式中、R1 ,R7 ,Rおよびlは前記と
同じ意味を表し、R’はC1-6 アルキル基を表す。)
【0042】この反応に用いられる塩基としては、水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド等の
金属アルコキシド,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等の
炭酸塩、水素化ナトリウムなどの水素化物、トリエチル
アミン,ジイソプロピルエチルアミン,1,8−ジアザ
−ビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−セン(DB
U),ピリジンなどの有機塩基を例示することができ
る。また、反応に用いられる溶媒としては、メタノー
ル,エタノールなどのアルコール類、THF,1,2−
ジメトキシエタン(DME)などのエーテル類、DM
F,N,N−ジメチルアセタミド(DMA)などアミド
類、ジメチルスルホオキサイド(DMSO),アセトニ
トリル,ベンゼン,トルエン,キシレン等を例示するこ
とことができる。次の酸化反応は、水、酢酸等の有機
酸、ジクロロメタン,クロロホルム,四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素等の不活性溶媒中、過酸化水素,過酢
酸,過安息香酸,m−クロロ過安息香酸などの過酸、次
亜塩素酸ナトリウム,次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素
酸等の酸化剤を使用して行われる。反応は、室温から溶
媒の沸点までの温度範囲で円滑に進行する。
【0043】化合物[Ia]から、その塩、特に農園芸
的に許容され得る塩、エナミンまたはその類似物,アシ
レート,スルホネート,カルバメート,エーテル,チオ
エーテル,スルホキシドまたはスルホン等を誘導し得
る。適当な農園芸的に許容され得る塩としてナトリウ
ム,カリウム,カルシウムおよびアンモニウム等の塩が
挙げられる。アンモニウム塩の例としては、式:N+
aRbRcRd(式中、Ra,Rb,RcおよびRd
は、それぞれ独立して、水素および、場合によりヒドロ
キシ基等により置換されたC1-10アルキル基である)の
イオンとの塩が挙げられる。Ra,Rb,RcおよびR
dは、いずれかが、場合により置換されたアルキル基で
ある場合には、これらは1〜4個の炭素原子を含有して
いることが望ましい。適当なエナミンまたはその類似物
は、OH部分がそれぞれ、式:−NReRf(式中、R
eおよびRfは、それぞれ独立して、水素または、例え
ば炭素数が1〜6個の、場合により置換されたアルキル
基またはアリール基、例えばフェニル基である。)、ハ
ロゲン、S(O)gRh(式中:Rhは、例えば炭素数
が1〜6個の、場合により置換されたアルキル基または
アリール基、例えばフェニル基であり、gは0〜2を表
す。)に転化されている化合物である。適当なアシレー
ト,エーテルまたはカルバメート誘導体は、OH部分
が、それぞれ、式:−OCORi,−ORjまたは−O
CONRkRl(式中、RiおよびRjは、前記のRh
と同じ意味を表し、RkおよびRlは、前記のReと同
じ意味を表す。)に転化されている化合物である。これ
らの誘導体は、慣用の方法で製造し得る。
【0044】なお、本発明化合物〔I〕は下記に示すよ
うな多数の互変異性体の形で存在し得る。かかる互変異
性体はすべて本発明の範囲に含まれる。
【0045】
【化11】
【0046】本発明において、反応終了後は、通常の後
処理を行うことにより目的物を得ることができる。本発
明化合物の構造は、IR,NMRおよびMS等から決定
した。
【0047】
【実施例】次に実施例、参考例を挙げて、本発明化合物
を更に詳細に説明する。
【0048】実施例1 4−(2−クロロ−4−メチルスルホニル−3−フェニ
ル)ベンゾイル−5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾー
ル(化合物番号I−5)の製造
【0049】
【化12】
【0050】ベンゼン20mlに、2−クロロ−4−メ
チルスルホニル−3−フェニル安息香酸0.80g、チ
オニルクロライド1.6gを加え、そこへピリジンを1
滴加えて1時間加熱還流した。ベンゼンを減圧留去して
得られた残渣を塩化メチレン20mlに溶解し、塩酸
5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾール0.41gを加
えたのち、冷却下にトリエチルアミン0.57gを滴下
した。室温で1時間攪拌したのち、アセトンシアンヒド
リン0.10g、およびトリエチルアミン0.26gを
加えて、さらに室温で20時間攪拌した。反応液に、1
N−水酸化ナトリウム水溶液10ml及び水10mlを
加えて分液し、水層を分取した。得られた水層を1N−
塩酸で酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留
去した。得られた残留物にメタノール2mlを加え、析
出した結晶をろ取して表記目的物0.21gを得た。 融点 254−255℃
【0051】実施例2 4−(4−メチルスルホニル−2−メチル−3−フェニ
ル)ベンゾイル−5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾー
ル(化合物番号I−10)の製造
【0052】
【化13】
【0053】ベンゼン20mlに、4−メチルスルホニ
ル−2−メチル−3−フェニル安息香酸0.60g、チ
オニルクロライド1.3gを加え、そこへピリジンを1
滴加えて1時間加熱還流した。ベンゼンを減圧留去して
得られた残渣を塩化メチレン20mlに溶解し、塩酸
5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾール0.33gを加
えた後、冷却下にトリエチルアミン0.46gを滴下し
た。室温で1時間攪拌した後、アセトンシアンヒドリン
0.10g及びトリエチルアミン0.23gを加えて、
室温で20時間攪拌した。反応液に、1N−水酸化ナト
リウム水溶液10mlと水10mlを加えて分液した。
水層を分取し、得られた水層に1N−塩酸を加えて酸性
にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られ
た残留物にメタノール2mlを加え、析出した結晶をろ
取して表記目的物0.17gを得た。 融点204−206℃
【0054】実施例3 5−ベンジルオキシ−4−[ 2−クロロ−4−メチルス
ルホニル−3−(3−トリフルオロメチル)フェニルベ
ンゾイル] −1−メチルピラゾール(化合物番号II−6
0)の製造
【0055】
【化14】
【0056】4−[ 2−クロロ−4−メチルスルホニル
−3−(3−トリフルオロメチル)フェニルベンゾイ
ル] −5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾール 0.4
8gをDMF10mlに溶解し、炭酸カリウム 0.1
4gを加え、次いでベンジルブロミド 0.17gを添
加して室温で一夜攪拌した。反応液を氷水100mlに
あけ、酢酸エチル100mlで抽出した。有機層を水、
次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、結晶として表記化合物
0.03gを得た。融点 106−108℃
【0057】以上のようにして得られる本発明化合物の
例を以下の第1表及び第2表に示した。
【0058】
【表102】
【0059】
【表103】
【0060】
【表104】
【0061】
【表105】
【0062】
【表106】
【0063】
【表107】
【0064】
【表108】
【0065】
【表109】
【0066】
【表110】
【0067】
【表111】
【0068】
【表112】
【0069】
【表113】
【0070】
【表114】
【0071】
【表115】
【0072】
【表116】
【0073】
【表117】
【0074】
【表201】
【0075】
【表202】
【0076】
【表203】
【0077】
【表204】
【0078】次に本発明化合物の重要な中間体である安
息香酸類の製造例を参考例として説明する。
【0079】参考例1 メチル 4−メチルスルホニル−2−メチル−3−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシベンゾエートの製造
【0080】
【化15】
【0081】メチル 3−ヒドロキシ−4−メチルスル
ホニル−2−メチルベンゾエート8.8gを塩化メチレ
ン100mlに溶解し、ピリジン8.3gを加えて、0
℃に冷却後、無水トリフルオロメタンスルホン酸12.
2gを加えた。反応液を室温に戻し1時間攪拌した後、
反応混合物を1N−塩酸、次いで飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
て、表記化合物13.5gを得た。融点 70−71℃
【0082】参考例2 メチル 4−メチルスルホニル−2−メチル−3−フェ
ニルベンゾエートの製造
【0083】
【化16】
【0084】メチル 4−メチルスルホニル−2−メチ
ル−3−トリフルオロメチルスルホニルオキシベンゾエ
ート3.10g、フェニルトリブチルスズ3.62g、
塩化リチウム1.05g、テトラキストリフェニルホス
フィンパラジウム0.20g、2,6−ジ−tert−
ブチル−p−クレゾール0.01g及びジオキサン50
0mlを金属製オートクレーブに仕込み、140℃で4
時間加熱した。冷却後、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチ
ルを加えて不溶物をろ別した。ろ液を酢酸エチルで抽出
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減
圧留去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、結晶として表記化合物1.60g
を得た。 融点 89−93℃
【0085】参考例3 4−メチルスルホニル−2−メチル−3−フェニル安息
香酸の製造法
【0086】
【化17】
【0087】メチル 4−メチルスルホニル−2−メチ
ル−3−フェニルベンゾエート1.6gをエタノール1
6mlに溶解し、1N−水酸化ナトリウム水溶液16m
lを加えて室温で20時間攪拌した。反応終了後、反応
混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して表記化合物
1.2gを得た。1 H−NMR(CDCl3,δppm):2.28(s,
3H),2.62(s,3H),7.30(m,2
H),7.50(m,3H),8.15(q,2H)
【0088】参考例4 メチル 2−クロロ−4−メチルスルホニル−3−フェ
ニルベンゾエートの製造
【0089】
【化18】
【0090】参考例1と同様にして得られたメチル 2
−クロロ−4−メチルスルホニル−3−トリフルオロメ
チルスルホニルオキシベンゾエート8.0g、フェニル
トリブチルスズ8.8g、塩化リチウム2.54g、テ
トラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.20g
及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
0.01gをジオキサン50ml中に加え、全容を6時
間加熱還流した。冷却後、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エ
チルを加えた後、不溶物をろ別した。ろ液を酢酸エチル
で抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去して得られた残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製して、結晶として表記化合物
4.47gを得た。融点 108−110℃
【0091】参考例5 2−クロロ−4−メチルスルホニル−3−フェニル安息
香酸の製造
【0092】
【化19】
【0093】メチル 2−クロロ−4−メチルスルホニ
ル−3−フェニルベンゾエート4.47gをエタノール
40mlに溶解し、1N−水酸化ナトリウム水溶液40
mlを加えて室温で20時間攪拌した。反応混合物を水
に注ぎ、酢酸エチルで洗浄後、水層を濃塩酸で酸性とし
て酢酸エチルで抽出した。有機層を水、次いで飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去して、表記化合物の結晶3.69gを得た。融
点210−212℃以上のようにして製造される3−フ
ェニル安息香酸類の例を第3表にまとめて示す。
【0094】
【表301】
【0095】
【表302】
【0096】
【表303】
【0097】
【表304】
【0098】
【発明の実施の態様】本発明化合物は畑作条件で、土壌
処理、茎葉処理のいずれの方法でも高い除草活性を示
し、メヒシバ、カヤツリグサ、イチビ、イヌビユ等の各
種畑雑草に有効で、トウモロコシ、ムギ類、大豆、ワタ
等の作物に選択性を示す化合物も含まれている。
【0099】また、本発明化合物は、作物、観賞用植
物、果樹等の有用植物に対し、生育抑制作用等の植物成
長調節作用を示す化合物も含まれている。
【0100】また、本発明化合物は、水田雑草のノビ
エ、タマガヤツリ、オモダカ、ホタルイ等の各種水田雑
草に対し、優れた殺草効力を有し、イネに選択性を示す
化合物も含まれている。
【0101】さらに、本発明化合物は果樹園、芝生、線
路端、空き地等の雑草の防除にも適用することができ
る。
【0102】本発明化合物には植物成長調節作用、殺菌
活性、殺虫・殺ダニ活性を有するものも含まれる。
【0103】〔除草剤〕本発明除草剤は、本発明化合物
の1種または2種以上を有効成分として含有する。本発
明化合物を実際に施用する際には、他成分を加えず純粋
な形で使用できるし、また農薬として使用する目的で一
般の農薬のとり得る形態、すなわち、水和剤,粒剤,粉
剤,乳剤,水溶剤,懸濁剤,フロアブル等の形態で使用
することもできる。添加剤および担体としては固型剤を
目的とする場合は、大豆粉,小麦粉等の植物性粉末、珪
藻土,燐灰石,石こう,タルク,ベントナイト,パイロ
フィライト,クレイ等の鉱物性微粉末、安息香酸ソー
ダ,尿素,芒硝等の有機および無機化合物が使用され
る。液体の剤型を目的とする場合は、ケロシン,キシレ
ンおよびソルベントナフサ等の石油留分、シクロヘキサ
ン,シクロヘキサノン,DMF,DMSO,アルコー
ル,アセトン,トリクロルエチレン,メチルイソブチル
ケトン,鉱物油,植物油,水等を溶剤として使用する。
これらの製剤において均一かつ安定な形態をとるため
に、必要ならば界面活性剤を添加することもできる。界
面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、ポリオ
キシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテル,ポ
リオキシエチレンが付加したアルキルエーテル,ポリオ
キシエチレンが付加した高級脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンが付加したソルビタン高級脂肪酸エステル,
ポリオキシエチレンが付加したトリスチリルフェニルエ
ーテル等の非イオン性界面活性剤,ポリオキシエチレン
が付加したアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル
塩,アルキルベンゼンスルホン酸塩,高級アルコールの
硫酸エステル塩,アルキル硫酸塩,アルキルナフタレン
スルホン酸塩,ポリカルボン酸塩,リグニンスルホン酸
塩,アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒ
ド縮合物,イソブチレン−無水マレイン酸の共重合物な
どが挙げられる。
【0104】本発明除草剤における有効成分濃度は前述
した製剤の形により種々の濃度に変化するものである
が、例えば、水和剤に於いては、5〜90%、好ましく
は10〜85%:乳剤に於いては、3〜70%、好まし
くは5〜60%:粒剤に於いては、0.01〜50%、好
ましくは、0.05%〜40%の濃度が用いられる。
【0105】このようにして得られた水和剤、乳剤は水
で所定の濃度に希釈して懸濁液或いは乳濁液として、粒
剤はそのまま雑草の発芽前又は発芽後に散布処理もしく
は混和処理される。実際に本発明除草剤を適用するに当
たっては1ヘクタール当たり有効成分0.1g以上の適
当量が施用される。
【0106】また、本発明除草剤は公知の殺菌剤,殺虫
剤,殺ダニ剤,除草剤,植物成長調整剤,肥料等と混合
して使用することも出来る。特に、除草剤と混合使用す
ることにより、使用薬量を減少させることが可能であ
る。また、省力化をもたらすのみならず、混合薬剤の相
乗作用により一層高い効果も期待できる。その場合、複
数の公知除草剤との組合せも可能である。
【0107】本発明除草剤と混合使用するにふさわしい
薬剤としては、ジフルフェニカン,プロパニル等のアニ
リド系除草剤、アラクロール,プレチラクロール等のク
ロロアセトアニリド系除草剤、2,4−D,2,4−D
B等のアリールオキシアルカン酸系除草剤、ジクロホッ
プ−メチル,フェノキサプロップ−エチル等のアリール
オキシフェノキシアルカン酸系除草剤、ジカンバ,ピリ
チオバック等のアリールカルボン酸系除草剤、イマザキ
ン,イマゼタピル等のイミダゾリノン系除草剤、ジウロ
ン,イソプロツロン等のウレア系除草剤、クロルプロフ
ァム,フェンメジファム等のカーバメート系除草剤、チ
オベンカルブ,EPTC等のチオカーバメート系除草
剤、トリフルラリン,ペンジメタリン等のジニトロアニ
リン系除草剤、アシフルオルフェン,ホメサフェン等の
ジフェニルエーテル系除草剤,ベンスルフロン−メチ
ル,ニコスルフロン等のスルホニルウレア系除草剤、メ
トリブジン、メタミトロン等のトリアジノン系除草剤、
グリホサート、グリホシネート等のリン酸系除草剤、パ
ラコート、ジフェンゾコート等の4級アンモニウム塩系
除草剤,フルミクロラック−ペンチル,フルチアセット
−メチル等の環状イミド系除草剤,その他として、イソ
キサベン、エトフメセート、オキサジアゾン、キンクロ
ラック、クロマゾン、スルコトリオン、シンメチリン、
ジチオピル、ピラゾレート、ピリデート、フルポキサ
ム、ベンタゾン、ベンフルセート、更に、セトキシジ
ム,トラルコキシジム等のシクロヘキサンジオン系の除
草剤等が挙げられる。また、これらの組み合わせた物に
植物油及び油濃縮物を添加することも出来る。
【0108】
【実施例】〔除草剤〕次に、本発明除草剤に関する製剤
例を若干示すが、有効成分化合物、添加物及び添加割合
は、本実施例にのみ限定されることなく、広い範囲で変
更可能である。製剤実施例中の部は重量部を示す。
【0109】 実施例3 水和剤 本発明化合物 20部 ホワイトカーボン 20部 ケイソウ土 52部 アルキル硫酸ソーダ 8部 以上を均一に混合、微細に粉砕して、有効成分20%の
水和剤を得た。
【0110】 実施例4 乳剤 本発明化合物 20部 キシレン 55部 ジメチルホルムアミド 15部 ポリオキシエチレンフェニルエーテル 10部 以上を混合、溶解して有効成分20%の乳剤を得た。
【0111】 実施例5 粒剤 本発明化合物 5部 タルク 40部 クレー 38部 ベントナイト 10部 アルキル硫酸ソーダ 7部 以上を均一に混合して微細に粉砕後、直径0.5〜1.0m
mの粒状に造粒して有効成分5%の粒剤を得た。
【0112】
【発明の効果】次に本発明除草剤の効果に関する試験例
を示す。除草効果は下記の調査基準に従って調査し、殺
草指数で表した。
【0113】 調査基準 殺 草 率 殺 草 指 数 0% 0 20〜29% 2 40〜49% 4 60〜69% 6 80〜89% 8 100% 10 また、1、3、5、7、9の数値は、各々0と2、2と
4、4と6、6と8、8と10の中間の値を示す。
【0114】
【数1】
【0115】試験例1 茎葉散布処理 200cm2 のポットに土壌を充填し、表層にイチビ,
イヌビユ,オナモミ,アキノエノコログサ及びトウモロ
コシの各種子を播き、軽く覆土後温室内で生育させた。
各雑草が5〜25cmの草丈に生育した時点で実施例4
に示した乳剤の水希釈液を、有効成分が所定の濃度にな
るように、小型噴霧器にて茎葉部に散布した。3週間後
に雑草の除草効果を調査し、その結果を第4表に示し
た。
【0116】
【表4】
【表101】
【表118】
【表301】
【表301】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮原 治 神奈川県小田原市高田345 日本曹達株式 会社小田原研究所内 (72)発明者 田中 克典 神奈川県小田原市高田345 日本曹達株式 会社小田原研究所内 (72)発明者 古口 正巳 神奈川県小田原市高田345 日本曹達株式 会社小田原研究所内 (72)発明者 高橋 明裕 神奈川県小田原市高田345 日本曹達株式 会社小田原研究所内 (72)発明者 山岸 秀樹 神奈川県小田原市高田345 日本曹達株式 会社小田原研究所内 (72)発明者 山田 茂雄 神奈川県小田原市高田345 日本曹達株式 会社小田原研究所内 (72)発明者 川名 貴 静岡県榛原郡榛原町坂部62−1 日本曹達 株式会社榛原農業研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、R1 は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
    1-6 アルキル基、C1-6 アルコキシ基、C1-6 ハロア
    ルキル基、C1-6 ハロアルコキシ基、C1-6 アルキルチ
    オ基,C1-6 アルキルスルフィニル基またはC1-6 アル
    キルスルホニル基を表す。R2 は、水素原子、ハロゲン
    原子、ニトロ基、シアノ基、C1-6 アルキル基、C1-6
    アルコキシ基、C1-6 ハロアルキル基、C1-6 ハロアル
    コキシ基,C1-6アルキルチオ基、C1-6 アルキルスル
    フィニル基またはC1-6 アルキルスルホニル基を表す。
    3 は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1-6
    ルキル基、C1-6 アルコキシ基、C1-6 ハロアルキル
    基、C1-6 アルキルチオ基、C1-6 アルキルスルフィニ
    ル基またはC1-6 アルキルスルホニル基を表す。nは
    0,1,2を表す。nが2のとき、R3 は同一でも相異
    なっていてもよい。R4 は、水素原子、C1-6 アルキル
    基、C1-6 ハロアルキル基、ヒドロキシC1-6 アルキル
    基、C3-6 シクロアルキル基、C3-6 シクロアルキルC
    1-6 アルキル基またはC1-6 アルコキシC1-6 アルキル
    基を表す。R5 は、水素原子、C1-6 アルキル基、C
    2-6 アルケニル基、C3-6 シクロアルキル基、C3-6
    クロアルキルC1-6 アルキル基またはC2-6 アルキニル
    基を表す。R6 は、水素原子,C1-6 アルキル基,C
    2-6 アルケニル基,C2-6 アルキニル基,C3-8 シクロ
    アルキル基,C3-8 シクロアルキルC1-6 アルキル基,
    ハロC1-6 アルキル基,ハロC2-6 アルケニル基,ハロ
    2-6 アルキニル基,ハロC3-8 シクロアルキル基,C
    3-8 シクロアルキルC1-6 アルキル基,または、(ハロ
    ゲン原子,ニトロ基,C1-6 アルキル基,C1-6 アルコ
    キシ基,C1-6 ハロアルキル基またはC1-6 ハロアルコ
    キシ基によって置換されていてもよい)フェニル基を表
    す。Xは、SO2 、(CH2 )mCO、アルキル基で置
    換されてもよいメチレン基または単結合を表す。mは
    0、1、2、3を表す。R7 は、ハロゲン原子、ニトロ
    基、シアノ基、C1-6 アルキル基、C1-6 アルコキシ
    基、C1-6 ハロアルキル基、C1-6 アルキルチオ基、C
    1-6 アルキルスルフィニル基、C1-6 アルキルスルホニ
    ル基、C1-6 アルコキシカボニル基またはC1-6 アルキ
    ル基で置換されていてもよいアミド基を表す。lは0,
    1,2,3,4,5を表し、lが2以上のとき、R7
    同一でも相異なっていてもよい。〕で表される化合物ま
    たはその塩。
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕 【化2】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7
    X,n,mおよびlは、前記と同じ意味を表す。)で表
    される化合物もしくはその塩の1種または2種以上を有
    効成分として含有することを特徴とする除草剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6265606B1 (en) 1997-05-23 2001-07-24 Dow Agrosciences Llc Benzoic acid compounds and their use as herbicides

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