JPH11193000A - 船外機 - Google Patents

船外機

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JPH11193000A
JPH11193000A JP10011967A JP1196798A JPH11193000A JP H11193000 A JPH11193000 A JP H11193000A JP 10011967 A JP10011967 A JP 10011967A JP 1196798 A JP1196798 A JP 1196798A JP H11193000 A JPH11193000 A JP H11193000A
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pump
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pressure pump
outboard motor
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Jiyun Motose
準 本瀬
Masahiko Kato
雅彦 加藤
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Yamaha Marine Co Ltd
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Sanshin Kogyo KK
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 小さな駆動力のスターターモーターで
も、できるだけ迅速に始動することができる直接筒内噴
射式エンジンを備えた船外機を提供する。 【解決手段】 船外機(1)外に設置されている燃料タ
ンク(41)の燃料を、低圧ポンプ(44)が、船外機
内に設けられているベーパーセパレータータンク(4
5)に供給している。通常運転時には、ベーパーセパレ
ータータンクの燃料を予圧ポンプ(46)が昇圧して高
圧ポンプ(47)に送り、さらに、この高圧ポンプが燃
料を昇圧してインジェクタ(18)に供給し、このイン
ジェクタからシリンダ(6)内に噴射している。この高
圧ポンプはクランク軸(3)に連動して駆動され、ま
た、予圧ポンプはバッテリー(76)により駆動されて
いる。そして、エンジンの始動初期には、予圧ポンプの
圧力により、燃料がインジェクタからシリンダ内に噴射
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料が予圧ポンプ
および高圧ポンプで昇圧されてインジェクタからシリン
ダ内に噴射されている直接筒内噴射式エンジンを備えて
いる船外機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の船外機のエンジンにおいては、ガ
ソリンなどの燃料は吸気管に供給され、この吸気管で空
気と混合されてから、シリンダ内に供給されている。し
たがって、エンジン始動時に、燃料が噴射されてからシ
リンダ内に達するまでに時間がかかっている。そして、
その間、スターターモーターで、クランク軸を回転駆動
する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジン始
動に要する時間はできるだけ短いことが望まれており、
燃料が噴射されてからシリンダ内に達するまでの時間を
できるだけ短縮する必要がある。そのため、スターター
モーターの駆動力が大きくなり、スターターモーターの
重量が大きくなり、重量増加やコスト増加の要因となっ
ている。
【0004】また、クランク軸でエアーポンプを駆動し
て、このエアーポンプでインジェクタに燃料を供給して
いることがある。しかしながら、クランク軸が回転を開
始してから所定回転数になるまでは、エアーポンプの圧
力は上昇しない。したがって、インジェクタへの燃料供
給をできるだけ早くするためには、クランク軸の回転を
急加速する必要があり、スターターモーターの駆動力を
大きくする必要がある。その結果、重量増加やコスト増
加の要因となる。
【0005】さらに、予圧ポンプおよび高圧ポンプなど
の配置に考慮が払われておらず、燃料にベーパーが比較
的多量に発生することがある。
【0006】本発明は、以上のような課題を解決するた
めのもので、小さな駆動力のスターターモーターでも、
できるだけ迅速に始動することができる直接筒内噴射式
エンジンを備えた船外機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の船外機(1)
は、船外機外に設置されている燃料タンク(41)と、
船外機内に設けられているベーパーセパレータータンク
(45)と、燃料タンクの燃料をベーパーセパレーター
タンクに供給する低圧ポンプ(44)と、ベーパーセパ
レータータンクの燃料を昇圧して高圧ポンプに送るとと
もに、船外機内に設けられている予圧ポンプ(46)
と、予圧ポンプからの燃料をさらに昇圧してインジェク
タ(18)に供給するとともに、船外機内に設けられて
いる高圧ポンプ(47)と、このインジェクタから燃料
がシリンダ(6)内に噴射されている直接筒内噴射式エ
ンジン(2)とを備えている。そして、高圧ポンプはク
ランク軸(3)に連動して駆動され、かつ、予圧ポンプ
はバッテリー(76)により駆動されており、エンジン
の始動初期には、予圧ポンプの圧力により、燃料がイン
ジェクタからシリンダ内に噴射されている。
【0008】また、インジェクタからの燃料噴射が、エ
ンジンの回転数が比較的低い時には予圧ポンプの圧力に
より、一方、エンジンの回転数が比較的高い時には高圧
ポンプの圧力により行われている。
【0009】さらに、燃料が予圧ポンプの圧力により噴
射されている場合には、高圧ポンプの圧力で噴射されて
いる場合よりも、噴射時間が長くなっていることがあ
る。
【0010】そして、燃料予圧ポンプがベーパーセパレ
ータータンク内に設けられいるとともに、高圧ポンプの
吐出側が圧力調整弁(54)を介してベーパーセパレー
タータンクに接続されている場合がある。
【0011】また、高圧ポンプとインジェクタとの間
に、燃料圧力調整機構を有するコモンレール形式の燃料
供給レールが設けられている場合がある。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明における直接筒内噴
射式エンジンを備えた船外機の実施の形態を図1ないし
図6を用いて説明する。図1は本発明における船外機の
模式図で、(a)が燃料系の回路図、(b)がエンジン
の断面図、(c)が船外機の側面図およびバッテリーの
図である。図2はエンジンの要部平断面図である。図3
はエンジンの燃料噴射時間のマップで、(a)が高圧ポ
ンプ用のマップ、(b)が予圧ポンプ用のマップであ
る。図4は始動時のフローチャートである。図5は船外
機の燃料系配置を説明するための概略の平面図である。
図6は燃料予圧ポンプおよび高圧ポンプの吐出圧と、エ
ンジン回転数との関係を表しているグラフである。図7
は別の実施の形態における船外機の模式図である。
【0013】船外機1の上部のカウリング1a内には、
直接筒内噴射式2サイクル多気筒エンジン2が搭載され
ており、このエンジン2のクランク軸3は、縦置き状態
である。また、船外機1の下部には、プロペラ4が回転
可能に設けられている。このプロペラ4は、ドライブシ
ャフトやプロペラシャフトなどを介して、エンジン2の
クランク軸3に連結されており、クランク軸3により、
プロペラ4を回転駆動できる。このエンジン2はV型6
気筒で、各シリンダ6は略水平に配置されている。そし
て、このシリンダ6は上下に3段設けられているととも
に、各段には左右に一個ずつ、平面図視でVバンクをな
すように配置され、総計6個設けられている。各シリン
ダ6には、ピストン8が往復動自在に配置され、コンロ
ッド9を介してクランク軸3に連結されている。
【0014】このシリンダ6が形成されているシリンダ
ボディ11は、燃焼室12側がシリンダヘッド13で覆
われ、反対側のクランク室14側は、クランクケース1
6で覆われている。そして、シリンダヘッド13には、
ソレノイド開閉式のインジェクタ18および点火プラグ
19が設けられている。また、各シリンダ6には、3個
の掃気口21および1個の排気口22が設けられてい
る。
【0015】各掃気口21はクランク室14に連通して
いる。また、左側のシリンダ6の各排気口22は左集合
排気通路26に合流し、一方、右側のシリンダ6の各排
気口22は右集合排気通路27に合流している。シリン
ダ6内の燃焼ガスは、排気口22から、左集合排気通路
26および右集合排気通路27を通って、マフラーなど
を介してプロペラ4のボス等から船外機1外に排出され
ている。
【0016】また、クランクケース16には吸気管31
が接続されている。この吸気管31の吸気口側にはスロ
ットルバルブ32が設けられ、吸気量を調整している。
そして、オイルポンプ33が吸気管31に設けられてお
り、スロットルバルブ32を通過した空気に潤滑オイル
を噴射して供給している。さらに、吸気管31には、ク
ランクケース16との接続部分付近に、逆流防止用のリ
ード弁36が設けられている。
【0017】次に、エンジン2への燃料系について説明
する。船外機1が搭載されているボート等の船体側には
主燃料タンク41が設けられており、この主燃料タンク
41の燃料は、手動式の第1の低圧ポンプ42によりフ
ィルター43を経て、第2の低圧ポンプ44に送られて
いる。フィルター43およびそれよりも下流の部材は船
外機1のカウリング1a内に配置されている。そして、
第2の低圧ポンプ44は、エンジン2のクランク室14
のパルス圧により駆動されるダイヤフラム式ポンプであ
り、第1の低圧ポンプ42から送られた燃料を、気液分
離装置であるベーパーセパレータータンク45に送る。
このベーパーセパレータータンク45内には、電動モー
ターにより駆動される燃料予圧ポンプ46が配設され、
この燃料予圧ポンプ46はベーパーセパレータータンク
45内の燃料を、約 2.5〜3.0kg/cm2 に昇圧して高圧ポ
ンプ47に送る。また、燃料予圧ポンプ46にはベーパ
ーセパレータータンク45への戻り配管48が接続され
ており、この戻り配管48には予圧圧力調整弁49が配
設されている。
【0018】この高圧ポンプ47の吐出側は逆止弁51
を介して燃料供給レール52に接続されているととも
に、高圧圧力調整弁54および燃料冷却器56を具備す
るリターン回路を介してベーパーセパレータータンク4
5に接続されており、燃料を約50〜70kg/cm2に昇圧して
燃料供給レール52に供給している。また、高圧ポンプ
47および逆止弁51をバイパスするバイパス回路58
が設けられており、このバイパス回路58には逆止弁5
9が配設されている。燃料供給レール52は上下方向に
延在し、各気筒のインジェクタ18が接続されている。
また、燃料予圧ポンプ46は電動モーターで駆動されて
いるが、高圧ポンプ47はクランク軸3と伝導ベルトで
連動している。
【0019】また、制御装置61には、船外機1やエン
ジン2の状態を検出している各種センサーが接続されて
いる。これらセンサーとしては、たとえば、クランク軸
3の回転角度を検出するクランク角センサー63、クラ
ンク室14内の圧力を検出するクランク室内圧センサー
64、シリンダボディ11の温度を検出するエンジン温
度センサー66、スロットルバルブ32の開度を検出す
るスロットル開度センサー67、空燃比を検出する空燃
比検出装置68、燃料供給レール52の燃料の圧力を検
出する圧力センサー69や、冷却水の温度を検出する冷
却水温度センサー71などがある。そして、制御装置6
1は、これら各種センサーからの信号を受けて、点火プ
ラグ19、インジェクタ18やオイルポンプ33などに
制御信号を出力している。
【0020】さらに、船外機1が搭載されているボート
等には、バッテリー76が設けられており、このバッテ
リー76に、メインスイッチ77を介して、燃料予圧ポ
ンプ46の電動モーター、制御装置61およびスタート
スイッチ78が接続されている。このスタートスイッチ
78には、スターターモーター79が接続されている。
また、バッテリー76はオイルポンプ33や点火プラグ
19などにも電気を供給している。そして、エンジン2
稼働時には、クランク軸3に連動して回転駆動されてい
る図示しない発電機により、バッテリー76は充電され
ている。
【0021】この様に構成されている船外機1のエンジ
ン2が稼働している際には、空気が吸気管31の吸込口
から吸い込まれ、スロットルバルブ32で空気量を調整
されるとともに、オイルポンプ33により潤滑オイルが
混入されている。この潤滑オイルが混入された空気は、
リード弁36を介してクランク室14内に導かれてい
る。そして、掃気口21が開口すると、クランク室14
内に導かれた空気はシリンダ6内に流入し、ついで、イ
ンジェクタ18が燃料をクランク室14内に噴射すると
ともに、ピストン8がクランク室14内の空気を圧縮し
ている。そして、ピストン8が上死点付近に移動する
と、点火プラグ19が燃料を点火燃焼させている。その
後、排気口22が開口した際に、この燃焼ガスは排気口
22から排気されている。
【0022】ところで、エンジン2の始動時には、メイ
ンスイッチ77をONとするとともに、スタートスイッ
チ78をONとし、バッテリー76から制御装置61、
スターターモーター79および燃料予圧ポンプ46など
に電気を供給している。このスターターモーター79へ
の電気の供給で、スターターモーター79が稼働し、ク
ランク軸3が回転を開始する。すなわち、いわゆるクラ
ンキングを開始する。このクランク軸3の回転により、
ピストン8が往復動して、吸気管31の吸込口から空気
を吸い込んで、前述の様に、シリンダ6内に空気を流入
させている。また、クランク軸3の回転により、高圧ポ
ンプ47も回転するが、クランク軸3の回転が低速であ
るので、高圧ポンプ47からの圧力は殆ど昇圧しない。
【0023】一方、燃料予圧ポンプ46への電気の供給
で、燃料予圧ポンプ46が速やかに稼働し、ベーパーセ
パレータータンク45内の燃料を吸い込んで、約 2.5〜
3.0kg/cm2 に昇圧して高圧ポンプ47およびバイパス回
路58に送り込んでいる。そして、前述の様に高圧ポン
プ47は、クランキングの初期には回転が遅く、燃料の
吸い込み量は少ないので、燃料予圧ポンプ46からの燃
料はバイパス回路58を通ってインジェクタ18に達し
ている。インジェクタ18に達した燃料は、制御装置6
1の制御に基づいて、シリンダ6内へ適宜噴射され、前
述のエンジン2の稼働時と同様に、点火プラグ19で点
火燃焼されている。そして、クランク軸3が順調に回転
し出して、クランク軸3の回転速度が上昇すると、スタ
ートスイッチ78をOFFとしてスターターモーター7
9によるクランキングすなわち始動を終了させる。以
降、エンジン2は通常の稼働状態となる。
【0024】この様に、エンジン始動時すなわちクラン
キング時には、クランク軸3の回転は段々と増速してお
り、図6に図示するように、クランク軸3により駆動さ
れている高圧ポンプ47の吐出圧は、段々と上昇する。
そして、クランク軸3の回転数すなわちエンジン回転数
が所定値よりも高くなると、高圧ポンプ47の吐出圧
は、燃料予圧ポンプ46の吐出圧すなわち約 2.5〜3.0k
g/cm2 を越している。したがって、インジェクタ18に
は、クランキングの途中までは燃料予圧ポンプ46の圧
力が加わり、そして、クランキングの途中から、すなわ
ちエンジン回転数が所定値よりも高くなると、高圧ポン
プ47の圧力が加わっている。
【0025】この様に、インジェクタ18に加わる燃料
の圧力が変動するため、単位時間当たりの燃料噴射量が
変動する。したがって、燃料噴射量を略一定とするため
には、インジェクタ18における燃料の圧力が増大する
と、燃料噴射時間を短縮し、一方、燃料の圧力が低下す
ると、燃料噴射時間を延長する必要がある。そこで、制
御装置61のメモリーなどの記憶装置には、燃料予圧ポ
ンプ46用の燃料噴射時間マップおよび高圧ポンプ47
用の燃料噴射時間マップを予め設定しておくとともに、
この両マップの切り換え時期(すなわち切り換え用エン
ジン回転数)が予め設定されている。この燃料噴射時間
マップは、図3(a)および図3(b)に図示するよう
に、スロットルバルブ32のスロットル開度およびエン
ジン回転数を変数としており、図3(a)に図示する高
圧ポンプ用燃料噴射時間マップでは、エンジン回転数お
よびスロットル開度が小さな燃料噴射時間A1nは約2.00
msecで、エンジン回転数またはスロットル開度が増大す
る程、燃料噴射時間Aは増大し、エンジン回転数および
スロットル開度が大きな燃料噴射時間Am1は約6.00msec
である。一方、図3(b)に図示する燃料予圧ポンプ用
燃料噴射時間マップの値は、高圧ポンプ用燃料噴射時間
マップの値よりも大きく、燃料噴射時間は長くなってい
る。そして、燃料予圧ポンプ用燃料噴射時間マップで
は、エンジン回転数およびスロットル開度が小さな燃料
噴射時間B1nは約7.00msecで、エンジン回転数またはス
ロットル開度が増大する程、燃料噴射時間Bは増大し、
エンジン回転数およびスロットル開度が大きな燃料噴射
時間Bm1は約 10.00msecである。また、切り換え用エン
ジン回転数は約200rpmに設定されており、この切り換え
用エンジン回転数よりもエンジン回転数が小さい時に
は、燃料予圧ポンプ用燃料噴射時間マップを用い、一
方、切り換え用エンジン回転数よりもエンジン回転数が
大きい時には、高圧ポンプ用燃料噴射時間マップを用い
ている。
【0026】次に、図4を用いて制御装置61の制御フ
ローを説明する。ステップ1において、制御装置61に
は、前述の様に、エンジン回転数検出装置であるクラン
ク角センサー63からの信号が入力されており、スター
トスイッチ78をONとして、スターターモーター79
によりクランク軸3が回転し始めると、エンジン2すな
わちクランク軸3が回転し始めたことを検出する。言い
換えると、クランキング開始を検出する。そして、ステ
ップ2に行く。ステップ2において、制御装置61は、
クランク角センサー63の検出値から算出したエンジン
回転数と、スロットル開度センサー67から入力された
スロットル開度に基づいて、燃料予圧ポンプ用燃料噴射
時間マップから燃料噴射時間Bを読み取る。ついで、ス
テップ3において、燃料噴射時間Bの間、インジェクタ
18を駆動させ、ステップ4に行く。
【0027】ステップ4において、制御装置61はエン
ジン回転数が切り換え用エンジン回転数(200rpm)になっ
たか、否かを判断する。切り換え用エンジン回転数に達
していない時には、ステップ2に戻り、燃料予圧ポンプ
用燃料噴射時間マップに基づいて、インジェクタ18を
駆動する。一方、ステップ4において、エンジン回転数
が切り換え用エンジン回転数に達すると、ステップ5に
行き、制御装置61は高圧ポンプ用燃料噴射時間マップ
から燃料噴射時間Aを読み取る。そして、ステップ3に
戻り、燃料噴射時間Aの間、インジェクタ18を駆動す
る。
【0028】また、別の実施の形態として、図7に図示
するように、燃料供給レール52を燃料圧力調整機構を
有するコモンレール形式として、図1に図示する高圧圧
力調整弁54および燃料冷却器56を具備するリターン
回路を廃止することも可能である。このコモンレール形
式の燃料供給レール52の燃料圧力調整機構は、従来よ
く知られているように、燃料供給レール52の燃料圧力
が設定値以上になると、高圧ポンプ47の回転数を落と
したりして高圧ポンプ47からの燃料供給を制限してい
る。
【0029】前述の様に、実施の形態においては、燃料
が燃料予圧ポンプ46で昇圧されて高圧ポンプ47に送
られ、さらに、この高圧ポンプ47で昇圧されてインジ
ェクタ18に供給され、このインジェクタ18からシリ
ンダ6内に燃料が供給されている。したがって、燃料が
吸気管に供給されている従来のものに比して、燃料噴射
からシリンダ6に燃料が到達するまでの時間が格段に短
縮しており、クランキング時間を短縮することができる
とともに、制御遅れを防止することができる。
【0030】しかも、この実施の形態においては、高圧
ポンプ47をバイパスするバイパス回路58が設けられ
ており、クランキングすなわち始動の初期には、バッテ
リー76で駆動される燃料予圧ポンプ46から燃料が直
接インジェクタ18に供給されている。したがって、エ
ンジン2の回転が低速で、高圧ポンプ47では十分な圧
力を発生することができない場合でも、電動式の燃料予
圧ポンプ46により所定圧力の燃料を速やかにインジェ
クタ18に供給することができる。その結果、エンジン
2を迅速に始動させることができる。そして、その後、
エンジン2の回転が増大して、高圧ポンプ47が十分な
圧力を発生することができる様になると、高圧ポンプ4
7から高圧の燃料をインジェクタ18に供給している。
以上の様に、クランキングの初期に、電動式の燃料予圧
ポンプ46によりインジェクタ18に燃料を供給するこ
とができる。したがって、スターターモーター79の出
力性能を上昇させて、高圧ポンプ47を迅速に稼働させ
る必要はない。その結果、重量の増大や、コストの増大
を防止することができる。
【0031】また、燃料予圧ポンプ46からの燃料の圧
力と、エンジン回転数大の時の高圧ポンプ47からの燃
料の圧力とは異なっている。したがって、燃料予圧ポン
プ46からの圧力がインジェクタ18に加わっている時
と、高圧ポンプ47からの圧力が加わっている時とで
は、インジェクタ18からの単位時間当たりの燃料噴射
量が異なる。そのため、エンジン2の回転数が切り換え
用エンジン回転数未満の時すなわち燃料予圧ポンプ46
から圧力が加わっている時には、切り換え用エンジン回
転数以上の時すなわち高圧ポンプ47からの圧力が加わ
っている時よりも、燃料噴射時間を長くして、燃料噴射
量の変動を緩和している。
【0032】以上、本発明の実施の形態を詳述したが、
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、
種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を
下記に例示する。 (1)実施の形態においては、エンジン2は6気筒であ
るが、気筒数などは適宜変更可能である。たとえば、2
気筒や単気筒にしたりすることも可能である。また、4
サイクルエンジンとすることも可能である。
【0033】(2)実施の形態においては、マップ制御
しているが、マップ制御ではなく他の制御方式で制御す
る事も可能である。また、エンジン温度、外気温度や大
気圧などにより、燃料噴射時間を補正することも可能で
ある。 (3)切り換え用エンジン回転数や燃料噴射時間A,B
などの具体的数値は適宜変更可能である。
【0034】(4)実施の形態においては、高圧ポンプ
47はクランク軸3にベルト駆動されているが、クラン
ク軸3と連動しているならば、カムシャフトなどにより
駆動されることも可能である。 (5)実施の形態においては、高圧ポンプ用燃料噴射時
間マップと燃料予圧ポンプ用燃料噴射時間マップとの切
り換えは、切り換え用エンジン回転数を基準にして切り
換えているが、高圧ポンプの吐出圧が、切り換え用圧力
値以上になった時に、高圧ポンプ用燃料噴射時間マップ
に切り換えることも可能である。この切り換え用圧力値
は制御装置の記憶部に予め設定しておく。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、インジェクタから噴射
された燃料は直接シリンダ内に噴射されており、燃料が
吸気管に供給されている従来のものに比して、燃料噴射
からシリンダに燃料が到達するまでの時間が格段に短縮
しており、クランキング時間を短縮することができると
ともに、制御遅れを防止することができる。しかも、エ
ンジンの始動初期には、電動式の予圧ポンプの圧力によ
り、燃料がインジェクタからシリンダ内に噴射されてい
る。したがって、エンジンを速やかに始動させることが
できる。そのため、従来の様にスターターモーターの出
力性能を上昇させて、高圧ポンプを迅速に稼働させる必
要はない。その結果、スターターモーターなどの重量の
増大や、コストの増大を防止することができる。さら
に、燃料タンクは船外機外に設けられているにもかかわ
らず、予圧ポンプは船外機内に設けられており、予圧ポ
ンプと高圧ポンプとの間の配管距離を短くできる。した
がって、予圧ポンプから高圧ポンプに容易に燃料を供給
することができ、エンジンの迅速な始動が可能となる。
また、船外機においてはエンジンは狭いカウリング内に
設けられており、エンジンの周囲の温度が比較的高くな
り、燃料配管でのベーパーの発生の恐れが高いが、前述
の様に、予圧ポンプと高圧ポンプとの間の配管距離が短
くすることができるので、燃料の配管でのベーパーの発
生を減少させることが可能となる。
【0036】また、インジェクタからの燃料噴射が、エ
ンジンの回転数が比較的低い時には予圧ポンプの圧力に
より、一方、エンジンの回転数が比較的高い時には高圧
ポンプの圧力により行われており、迅速なエンジンの始
動が可能となる。
【0037】さらに、燃料が予圧ポンプの圧力により噴
射されている場合には、高圧ポンプの圧力で噴射されて
いる場合よりも、噴射時間が長くなっていることがあ
る。この様に構成すると、予圧ポンプの比較的低い圧力
により噴射されている時の燃料噴射量と、高圧ポンプの
比較的高い圧力で噴射されている時の燃料噴射量とを、
できるだけ同じ値となるようにすることができる。その
結果、エンジンをできるだけ最適な燃料噴射量で始動さ
せることができる。
【0038】そして、燃料予圧ポンプがベーパーセパレ
ータータンク内に設けられいるとともに、高圧ポンプの
吐出側が圧力調整弁を介してベーパーセパレータータン
クに接続されている場合には、高圧ポンプからのリター
ン回路が船外機内のベーパーセパレータータンクに接続
されており、船外機外の燃料タンクに接続する場合と比
して、配管距離を短くすることができ、ベーパーの発生
を減少させることができる。
【0039】また、高圧ポンプとインジェクタとの間
に、燃料圧力調整機構を有するコモンレール形式の燃料
供給レールが設けられている場合には、高圧ポンプから
タンクへのリターン回路を省略することができ、配管コ
ストを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明における船外機の模式図で、
(a)が燃料系の回路図、(b)がエンジンの断面図、
(c)が船外機の側面図およびバッテリーの図である。
【図2】図2はエンジンの要部平断面図である。
【図3】図3はエンジンの燃料噴射時間のマップで、
(a)が高圧ポンプ用のマップ、(b)が予圧ポンプ用
のマップである。
【図4】図4は始動時のフローチャートである。
【図5】図5は船外機の燃料系配置を説明するための概
略の平面図である。
【図6】図6は燃料予圧ポンプおよび高圧ポンプの吐出
圧と、エンジン回転数との関係を表しているグラフであ
る。
【図7】図7は別の実施の形態における船外機の模式図
である。
【符号の説明】
1 船外機 2 エンジン 3 クランク軸 6 シリンダ 18 インジェクタ 41 燃料タンク 44 低圧ポンプ 45 ベーパーセパレータータンク 46 燃料予圧ポンプ 47 高圧ポンプ 54 高圧圧力調整弁 76 バッテリー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船外機外に設置されている燃料タンク
    と、 船外機内に設けられているベーパーセパレータータンク
    と、 燃料タンクの燃料をベーパーセパレータータンクに供給
    する低圧ポンプと、 ベーパーセパレータータンクの燃料を昇圧して高圧ポン
    プに送るとともに、船外機内に設けられている予圧ポン
    プと、 予圧ポンプからの燃料をさらに昇圧してインジェクタに
    供給するとともに、船外機内に設けられている高圧ポン
    プと、 このインジェクタから燃料がシリンダ内に噴射されてい
    る直接筒内噴射式エンジンとを備え、 前記高圧ポンプはクランク軸に連動して駆動され、 かつ、前記予圧ポンプはバッテリーにより駆動され、 そして、エンジンの始動初期には、予圧ポンプの圧力に
    より、燃料がインジェクタからシリンダ内に噴射されて
    いることを特徴とする船外機。
  2. 【請求項2】 インジェクタからの燃料噴射が、エンジ
    ンの回転数が比較的低い時には予圧ポンプの圧力によ
    り、一方、エンジンの回転数が比較的高い時には高圧ポ
    ンプの圧力により行われていることを特徴とする請求項
    1記載の船外機。
  3. 【請求項3】 燃料が予圧ポンプの圧力により噴射され
    ている場合には、高圧ポンプの圧力で噴射されている場
    合よりも、噴射時間が長いことを特徴とする請求項1記
    載の船外機。
  4. 【請求項4】 前記燃料予圧ポンプがベーパーセパレー
    タータンク内に設けられいるとともに、前記高圧ポンプ
    の吐出側が圧力調整弁を介してベーパーセパレータータ
    ンクに接続されていることを特徴とする請求項1記載の
    船外機。
  5. 【請求項5】 前記高圧ポンプとインジェクタとの間
    に、燃料圧力調整機構を有するコモンレール形式の燃料
    供給レールが設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の船外機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003507239A (ja) * 1999-08-18 2003-02-25 ウィリアム ローソン 船外ジェット駆動ボート

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