JPH11191968A - 超音波モータのステータ - Google Patents

超音波モータのステータ

Info

Publication number
JPH11191968A
JPH11191968A JP9357776A JP35777697A JPH11191968A JP H11191968 A JPH11191968 A JP H11191968A JP 9357776 A JP9357776 A JP 9357776A JP 35777697 A JP35777697 A JP 35777697A JP H11191968 A JPH11191968 A JP H11191968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
slits
stator
piezoelectric element
ultrasonic motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9357776A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Fukui
孝 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP9357776A priority Critical patent/JPH11191968A/ja
Publication of JPH11191968A publication Critical patent/JPH11191968A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】板材にプレス加工にてスリットが形成される超
音波モータのステータであって、容易にプレス加工がで
き、かつプレス加工時の屈曲を未然に防止し得る超音波
モータのステータを提供する。 【解決手段】超音波モータのステータを構成する振動板
10は、プレス加工にてスリット10cが放射状かつ等
間隔に形成されるとともに、ロータに接触する接触部1
0fを有している。そして、前記振動板10は、そのス
リット10cが奇数箇所に形成される。そのため、振動
板10は、各スリット10cが振動板10の中心を通る
同一直線上で向かい合わないように配置されることか
ら、そのスリット10c部分で屈曲し難い形状を有する
ことになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波モータのステ
ータに係り、詳しくは、スリットを有する振動板にて構
成される超音波モータのステータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】超音波モータは、圧電素子を取り付けた
ステータに対して、回転軸にフランジ状に連結したロー
タを圧接させて構成されている。そして、圧電素子に高
周波駆動電圧が印加されるとその圧電素子が振動し、そ
の振動がステータに伝搬される。圧電素子の振動に基づ
いてステータのロータとの接触面では進行波が生じ、そ
の進行波に基づいてロータが回転するようになってい
る。
【0003】このような超音波モータのステータには、
鋼板等の板材をプレス加工にて形成した振動板が用いら
れている。これは製作のし易さと、コスト低減を図る上
で有利なためである。
【0004】図6は、その振動板を示す。振動板50
は、その外周部にロータと接触する接触部50aを有し
ている。該接触部50aにはその外周端部から中心に向
かってのびる複数のスリット50bが等間隔に形成さ
れ、該接触部50aは圧電素子の振動がロータに効率よ
く伝搬するように撓み易い形状に形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示す
振動板50は、そのスリット50bが64箇所、即ち偶
数箇所に形成されている。従って、振動板50の中心を
挟んで向かい合うスリット50bは、振動板50の中心
を通る同一直線上に位置することになるため、そのスリ
ット50b部分で屈曲し易くなってしまう。屈曲した振
動板50は、ロータを等しい圧接力で接触させることが
できず、ロータの回転特性を悪化させるため、不良とな
る。その結果、スリットを偶数箇所に設けた振動板は歩
留まりが低下するという問題がある。
【0006】そこで、厚い板材を使用して振動板を形成
することが考えられるが、上記したように、振動板はプ
レス加工にて形成されるため、その加工が困難になって
しまう。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、板材にプレス加工に
てスリットが形成される超音波モータのステータであっ
て、容易にプレス加工ができ、かつプレス加工時の屈曲
を未然に防止し得る超音波モータのステータを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、プレス加工にてスリット
が放射状かつ等間隔に形成されるとともに、ロータに接
触する接触部を有する振動板を備え、圧電素子にて発生
する振動に基づいて前記接触部において進行波を発生さ
せる超音波モータのステータであって、前記振動板は、
そのスリットが奇数箇所に形成されることを要旨とす
る。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の超音波モータのステータにおいて、前記スリットの数
は、その数が前記圧電素子にて発生する振動の波数の倍
数以外の数であることを要旨とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の超音波モータのステータにおいて、前記スリッ
トを形成するプレス金型のスロットは、その数が3以上
の奇数であり、かつ等間隔に配置されるものであって、
前記スリットの数は、その数が前記プレス金型のスロッ
ト数の倍数であることを要旨とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の超音波モータのステータにおいて、前
記振動板に対して該振動板の固定部分にロウ付けされる
剛体と、前記振動板に対してその接触部に対応した位置
にロウ付けされるベースリングと、前記ベースリングに
固着され、該ベースリングを介して前記振動板の接触部
に進行波を発生させるための振動を発生する圧電素子と
を備えたことを要旨とする。
【0012】従って、請求項1に記載の発明によれば、
振動板は、プレス加工にて放射状のスリットが奇数箇所
に等間隔に形成される。すると、振動板は、スリットが
向かい合わないように配置されることから、そのスリッ
ト部分で屈曲し難い形状を有することになる。従って、
板厚を厚くすることなく容易にプレス加工ができ、かつ
プレス加工時の屈曲を未然に防止することができる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、振動板に
は、スリットが圧電素子にて発生する振動の波数の倍数
以外の数で形成される。仮に、スリットが圧電素子にて
発生する振動の波数の倍数で形成されると、圧電素子に
対する振動板の配置によって、振動板の接触部で発生す
る進行波振動の振動特性が大きく異なる場合がある。従
って、スリットが圧電素子にて発生する振動の波数の倍
数以外の数で形成することで、個々の振動板の接触部で
発生する進行波振動の振動特性が大きく異なることはな
い。その結果、個々のモータの回転特性に大きなばらつ
きが生じることはない。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、スリット
を形成するプレス金型のスロットは、その数が3以上の
奇数であり、かつ等間隔に配置される。そして、振動板
には、スリットがそのプレス金型のスロット数の倍数で
形成される。従って、このプレス金型を使用して振動板
にスリットを形成すると、そのスリットののびる方向が
一方向に統一されないため、スリット形成時の振動板の
歪みを小さくすることができる。しかも、スリット数が
このプレス金型のスロット数の倍数であることから、プ
レス加工時の無駄がない。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、ステータ
は、振動板と、該振動板に対して該振動板の固定部分に
ロウ付けされる剛体と、振動板に対してその接触部に対
応した位置にロウ付けされるベースリングと、ベースリ
ングに固着される圧電素子とによって一体に構成され
る。従って、モータ組付時の部品点数を少なくできるこ
とから、モータの組付けを簡略化することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図5に従って説明する。図1は、超音波
モータの断面図を示す。超音波モータ1のハウジング2
は基台3とカバー4とから構成されている。前記基台3
は、ボールベアリング5を保持するための軸受保持部3
aと、その軸受保持部3aの内側開口端から内側に延出
形成された膨出部3bと、回転軸6を挿通するための貫
通孔3cとを備えている。前記膨出部3bには、後記す
るステータ9を固定するためにネジ孔3dが設けられて
いる。
【0017】前記カバー4の上部には、すべり軸受7を
保持するための軸受保持部4aが形成され、更にその中
央部分には前記回転軸6を挿通する貫通孔4bが形成さ
れている。そして、回転軸6は、前記軸受保持部3a,
4aによりそれぞれ保持されたボールベアリング5とす
べり軸受7を介してハウジング2に対して回転可能に支
持されている。
【0018】又、前記基台3の膨出部3bの上面には回
転軸6を挿通する円環状の絶縁プレート8が載置され、
更にその上面にはステータ9が載置されている。このス
テータ9は、圧延鋼板例えば冷間圧延鋼板(SPCC)
よりなる振動板10と、該振動板10の内周部下面にロ
ウ付けにて接合されるとともに絶縁プレート8の上面に
載置される円環状の剛体としての金属基板11と、該振
動板10の外周部下面にロウ付けにて接合されるベース
リング12と、該ベースリング12の下面に接着剤にて
接着される円環状に形成された圧電素子13とによって
一体に構成されている。
【0019】前記振動板10は、図1及び図2に示すよ
うにその中央に前記回転軸6を挿通するための貫通孔1
0aが形成され、前記膨出部3bのネジ孔3dと対応す
る位置にはネジ貫通孔10bが形成されている。又、前
記金属基板11には、振動板10のネジ貫通孔10bと
対応する位置にネジ貫通孔11aが形成されている。
【0020】前記振動板10の外周部には、その外周端
部から中心に向かってのびる複数のスリット10cが等
間隔に形成されている。このスリット10cは、本実施
の形態では、振動板10の51箇所、即ち奇数箇所に形
成されている。従って、振動板10は、各スリット10
cが振動板10の中心を通る同一直線上で向かい合わな
いように配置されることになり、そのスリット10c部
分で屈曲し難い形状を有することになる。尚、本実施の
形態のスリット10cの幅は一定である。
【0021】前記隣り合うスリット10c間には、放射
状にのびる櫛歯状部10dが形成されている。櫛歯状部
10dは、その先端部がクランク状に屈曲形成され、上
方に屈曲した部分を延出部10eとし、該延出部10e
の先端から外側に水平に延びた部分を接触部10fとし
ている。
【0022】このような振動板10は、上記した圧延鋼
板例えば冷間圧延鋼板(SPCC)をプレス加工して形
成される。先ず、前記振動板10を製作するにあたり、
圧延鋼板がプレス打ち抜き加工により円板状に打ち抜か
れる。次に、その円板状の鋼板が、プレス打ち抜き加工
により51箇所のスリット10cが形成される。
【0023】この場合、スリット10cを形成するプレ
ス金型は、本実施の形態では、等間隔に配置された3つ
のスロット、即ち120°間隔に配置された3つのスロ
ットを有するプレス金型を使用している。従って、1回
のプレス打ち抜き加工で、スリット10cが120°間
隔に同時に3つ形成されることになる。そして、前記ス
リット10cは3の倍数の51箇所に形成されることか
ら、1つの振動板10に対してプレス打ち抜き加工が1
7回行われる。
【0024】ここで、前記圧延鋼板は、鋼板を1方向に
圧延させて形成されている。そのため、この圧延鋼板
は、その圧延方向に対して直交する方向に作用する力に
は強く、その圧延方向に対して平行な方向に作用する力
には弱いという性質がある。
【0025】従って、上記したプレス金型を使用する
と、スリット10cののびる方向が一方向に統一されな
いため、圧延鋼板に一方向のみの力が作用することはな
く、スリット10c形成時の振動板10の歪みを小さく
することができる。しかも、スリット10cが上記した
プレス金型のスロット数「3」の倍数の51箇所に形成
されるため、プレス打ち抜き加工時の無駄がない。尚、
スリット10c形成時の振動板10の歪みをより小さく
するためには、プレス金型のスロット数を3以上の奇数
とし、かつ各スロットを等間隔に配置することが望まし
い。
【0026】そして、プレス屈曲加工にて、スリット1
0cとともに形成される櫛歯状部10dの先端がクラン
ク状に屈曲され、前記延出部10e及び接触部10fが
形成されて、前記振動板10が形成される。
【0027】又、前記振動板10にベースリング12を
介して取り付けられる圧電素子13には、本実施の形態
では、図3に示すように分極処理がなされ、隣接する電
極の極性が異なるように配置されている。詳述すると、
圧電素子13には、8つのA相分極領域A1〜A8と、
8つのB相分極領域B1〜B8と、A相及びB相分極領
域A1〜A8,B1〜B8との間に介在される4つの連
結分極領域R1〜R4とが備えられる。
【0028】A相及びB相分極領域A1〜A8,B1〜
B8は、その周方向の長さが圧電素子13にて発生され
る振動の半波長に相当する長さで形成されている。即
ち、各分極領域A1〜A8,B1〜B8は、2つの電極
の周方向の長さが圧電素子13にて発生される振動の1
波長に相当する長さで形成されている。又、連結分極領
域R1〜R4は、その周方向の長さが各分極領域A1〜
A8,B1〜B8の半分の長さ、即ち圧電素子13にて
発生される振動の4分の1波長に相当する長さで形成さ
れている。従って、圧電素子13は、1周の長さが振動
の9波長に相当することになる。
【0029】そして、A相及びB相分極領域A1〜A
8,B1〜B8は、その一端が3つの連結分極領域R1
〜R3を介在するように配置され、他端が1つの連結分
極領域R4を介在するように配置されている。このよう
なA相及びB相分極領域A1〜A8,B1〜B8には、
それぞれ90°位相のずれた高周波駆動電圧が印加され
る。すると、上記のように分極された圧電素子13で
は、9周期の進行波振動を発生し、波数が「9」とな
る。
【0030】ここで、前記振動板10は、51箇所のス
リット10c、即ち51個の櫛歯状部10dを有してお
り、前記波数「9」の倍数以外の数の櫛歯状部10dを
有している。そのため、振動板10の櫛歯状部10d
は、図4に示すように例えば圧電素子13のA相分極領
域A1〜A8に対して不規則に配置される。
【0031】仮に、図5(a)に示すように、63箇所
のスリット10c、即ち63個の櫛歯状部10dを有し
た振動板10に、上記した波数が「9」の圧電素子13
を取り付けた場合、振動板10の櫛歯状部10dが例え
ば圧電素子13の各A相分極領域A1〜A8に対して規
則的に配置される。すると、図5(a)に示すように各
分極領域A1〜A8の境界が櫛歯状部10dの中央に配
置されるときと、図5(b)に示すように各分極領域A
1〜A8の境界がスリット10cの中央に配置される場
合がある。この場合、図5(a)(b)のように圧電素
子13に対して振動板10が配置されると、櫛歯状部1
0dに形成された接触部10fで生ずるそれぞれの進行
波振動の振動特性が大きく異なってしまう。そのため、
個々のモータの回転特性にばらつきが生じることから、
モータ組付け後に各モータに対して、例えば圧電素子1
3に印加される高周波駆動電圧の電圧値や周波数の調
整、又後記するステータ9に対するロータ15の加圧力
の調整等を行う必要があり、その調整が煩雑である。
【0032】従って、上記したように本実施の形態の振
動板10は、波数「9」の倍数以外の数の櫛歯状部10
dを有していることから、例えばA相分極領域A1〜A
8に対して不規則に配置されることになり、個々のモー
タにおける振動板10の接触部10fで生ずる進行波振
動の振動特性が大きく異なることはない。そのため、個
々のモータの回転特性に大きなばらつきが生じることは
なく、モータ組付け後に各モータに対して調整を行う必
要はない。
【0033】そして、前記ステータ9は、絶縁ワッシャ
14aを取り付けたネジ14をネジ貫通孔10b,11
aから前記絶縁プレート8を介して前記ネジ孔3dに螺
合させて基台3に固定される。尚、前記ステータ9と前
記基台3の膨出部3bとは、絶縁プレート8及び絶縁ワ
ッシャ14aによって電気的に絶縁状態となっている。
【0034】前記ステータ10の上面にはステンレス又
はアルミニウム合金よりなるロータ15が配置され、そ
のロータ15は前記接触部10fの上面にライニング材
16を介して当接するようになっている。
【0035】前記ロータ15は、その中央に嵌合孔15
aが形成されている。該嵌合孔15aには、絶縁カラー
17が嵌着されている。そして、絶縁カラー17とロー
タ15とは、相対回転不能に組付けられている。又、絶
縁カラー17は、その中央に嵌合孔17aが形成されて
いる。該嵌合孔17aには前記回転軸6が相対回転不能
に嵌合されている。従って、ロータ15は、絶縁カラー
17を介して前記回転軸6に対し一体に組付けられてい
る。
【0036】前記絶縁カラー17の上面は、皿バネ18
aと円盤状のプレート18bとからなる加圧部材18に
より加圧されている。この皿バネ18aは、その頂部1
8cが絶縁カラー17に当接し、底部18dがプレート
18bの下面に当接している。又、プレート18bに
は、その中央に前記回転軸6に嵌合する嵌合孔18eが
形成されている。
【0037】このような加圧部材18は、前記回転軸6
に対して相対回転不能に、かつサークリップ19により
軸方向にそれ以上上動不能に連結されている。そして、
加圧部材18の加圧力、即ち皿バネ18aの弾性力によ
って、前記ロータ15はステータ10に対して圧接され
る。尚、前記ロータ15と前記加圧部材18及び前記回
転軸6とは、絶縁カラー17によって電気的に絶縁状態
となっている。
【0038】前記カバー4の外壁面にはコネクタ20が
取着されている。該コネクタ20は、前記圧電素子13
とリード線21を介して電気的に接続される。そして、
前記圧電素子13は、リード線21及びコネクタ20を
介して超音波モータ1を駆動制御する図示しないコント
ローラに電気的に接続され、該コントローラから高周波
駆動電圧が供給される。
【0039】このように構成された超音波モータにおい
て、圧電素子13にコントローラからの高周波駆動電圧
が印加されると、該圧電素子13は振動する。圧電素子
13の振動は、ベースリング12及びステータ9の延出
部10eを介してロータ15との接触面である接触部1
0fにおいて進行波振動となる。そして、接触部10f
に圧接されたロータ15は、その進行波振動に基づいて
回転し回転軸6を回転させる。
【0040】上記したように、本実施の形態では、以下
に示す特徴がある。 (1)振動板10の外周部には、その外周端部から中心
に向かってのびるスリット10cが51箇所、即ち奇数
箇所に等間隔に形成される。すると、振動板10は、各
スリット10cが振動板10の中心を通る同一直線上で
向かい合わないように配置されることから、そのスリッ
ト10c部分で屈曲し難い形状を有することになる。従
って、板厚を厚くすることなく容易にプレス加工がで
き、かつプレス加工時の屈曲を未然に防止することがで
きる。その結果、ステータの歩留まりを向上させること
ができる。
【0041】(2)又、スリット10cの数は、圧電素
子13にて発生する振動の波数「9」の倍数以外の数で
ある。従って、スリット10c(櫛歯状部10d)が圧
電素子13に対して、そのA相分極領域A1〜A8又は
B相分極領域B1〜B8に不規則に配置されることにな
り、個々のモータにおける振動板10の接触部10fで
生ずる進行波振動の振動特性が大きく異なることはな
い。その結果、個々のモータの回転特性に大きなばらつ
きが生じることはない。
【0042】(3)スリット10cを形成するプレス金
型は、等間隔に配置された3つのスロットを有するプレ
ス金型を使用している。又、スリット10cの数は、そ
のプレス金型のスロット数「3」の倍数である。従っ
て、このプレス金型を使用すると、スリット10cのの
びる方向が一方向に統一されないため、圧延鋼板に一方
向のみの力が作用することはなく、スリット10c形成
時の振動板10の歪みを小さくすることができる。しか
も、スリット10cが上記したプレス金型のスロット数
「3」の倍数の51箇所に形成されるため、プレス打ち
抜き加工時の無駄がない。
【0043】(4)ステータ9は、振動板10と、該振
動板10の内周部下面にロウ付けされる金属基板11
と、該振動板10の外周部下面にロウ付けされるベース
リング12と、該ベースリング12の下面に接着剤にて
接着される圧電素子13とによって一体に構成されてい
る。従って、モータ組付時の部品点数を少なくできるこ
とから、モータの組付けを簡略化することができる。
【0044】尚、本発明は上記形態に限定されることは
なく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で以下のように
してもよい。 ○上記実施の形態では、振動板10に対してスリット1
0cを、圧電素子13にて発生する振動の波数「9」の
倍数以外の数であって、しかもプレス金型のスロット数
「3」の倍数である51個形成したが、スリット10c
の数が奇数であればこれらの条件を満たさなくてもよ
い。又、スリット10cの数が奇数であって、圧電素子
13にて発生する振動の波数の倍数以外の数、或いはプ
レス金型のスロット数の倍数のいずれかを満たすような
数で形成してもよい。
【0045】○上記実施の形態では、圧電素子13にて
発生する振動の波数が「9」となるように圧電素子13
を分極したが、この数に限定されるものではない。 ○上記実施の形態では、等間隔に配置された3つのスロ
ットを有するプレス金型を使用したが、その他の数及び
配置のスロットを有するプレス金型を使用してもよい。
【0046】○上記実施の形態では、振動板10、金属
基板11、ベースリング12及び圧電素子13とによっ
てステータ9を一体に構成したが、それぞれ別体として
モータ組付け時にそれらを組み付けるようにしてもよ
い。
【0047】上記実施の各形態から把握できる請求項以
外の技術思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 (イ)ハウジング(2)に回転可能に支持されたロータ
(15)と、プレス加工にてスリット(10c)が放射
状かつ等間隔に形成されるとともに、前記ロータ(1
5)に接触する接触部(10f)を有する振動板(1
0)と、前記振動板(10)の接触部(10f)に進行
波を発生させるための振動を発生する圧電素子(13)
とを備えた超音波モータであって、前記振動板(10)
は、そのスリット(10c)が奇数箇所に形成されると
ともに、その形成されたスリット(10c)の数が前記
圧電素子(13)にて発生する振動の波数の倍数以外の
数であることを特徴とする超音波モータ。このように構
成すれば、振動板は、そのスリットが振動板の中心を通
る同一直線上で向かい合わないように配置されることか
ら、そのスリット部分で屈曲し難い形状を有することに
なる。従って、板厚を厚くすることなく容易にプレス加
工ができ、しかも屈曲し難くしてステータの歩留まりを
向上することができる。その結果、超音波モータの歩留
まりの向上に貢献することができる。しかも、スリット
が圧電素子にて発生する振動の波数の倍数以外の数で形
成することで、個々の振動板の接触部で発生する進行波
振動の振動特性が大きく異なることはない。従って、個
々のモータの回転特性に大きなばらつきが生じることは
ない。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
板材にプレス加工にてスリットが形成される超音波モー
タのステータであって、容易にプレス加工ができ、かつ
プレス加工時の屈曲を未然に防止し得る超音波モータの
ステータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態における超音波モータを示す断
面図。
【図2】 振動板を示す平面図。
【図3】 圧電素子を示す平面図。
【図4】 振動板と圧電素子との位置関係を説明するた
めの説明図。
【図5】 振動板と圧電素子との位置関係を説明するた
めの説明図。
【図6】 従来の振動板を示す平面図。
【符号の説明】
10…振動板、10c…スリット、10f…接触部、1
1…剛体としての金属基板、12…ベースリング、13
…圧電素子、15…ロータ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス加工にてスリット(10c)が放
    射状かつ等間隔に形成されるとともに、ロータ(15)
    に接触する接触部(10f)を有する振動板(10)を
    備え、圧電素子(13)にて発生する振動に基づいて前
    記接触部(10f)において進行波を発生させる超音波
    モータのステータであって、 前記振動板(10)は、そのスリット(10c)が奇数
    箇所に形成されることを特徴とする超音波モータのステ
    ータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波モータのステー
    タにおいて、 前記スリット(10c)の数は、その数が前記圧電素子
    (13)にて発生する振動の波数の倍数以外の数である
    ことを特徴とする超音波モータのステータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の超音波モータの
    ステータにおいて、 前記スリット(10c)を形成するプレス金型のスロッ
    トは、その数が3以上の奇数であり、かつ等間隔に配置
    されるものであって、 前記スリット(10c)の数は、その数が前記プレス金
    型のスロット数の倍数であることを特徴とする超音波モ
    ータのステータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の超音波
    モータのステータにおいて、 前記振動板(10)に対して該振動板(10)の固定部
    分にロウ付けされる剛体(11)と、 前記振動板(10)に対してその接触部(10f)に対
    応した位置にロウ付けされるベースリング(12)と、 前記ベースリング(12)に固着され、該ベースリング
    (12)を介して前記振動板(10)の接触部(10
    f)に進行波を発生させるための振動を発生する圧電素
    子(13)とを備えたことを特徴とする超音波モータの
    ステータ。
JP9357776A 1997-12-25 1997-12-25 超音波モータのステータ Pending JPH11191968A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9357776A JPH11191968A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 超音波モータのステータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9357776A JPH11191968A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 超音波モータのステータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11191968A true JPH11191968A (ja) 1999-07-13

Family

ID=18455866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9357776A Pending JPH11191968A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 超音波モータのステータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11191968A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6278225B1 (en) 1997-11-18 2001-08-21 Denso Corporation Piezoelectric ceramic composition for use in an ultrasonic wave motor
US6400064B1 (en) 1999-10-08 2002-06-04 Denso Corporation Ultrasonic motor and method of fabricating
KR101124626B1 (ko) 2009-08-04 2012-03-19 최영희 초음파 모터

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6278225B1 (en) 1997-11-18 2001-08-21 Denso Corporation Piezoelectric ceramic composition for use in an ultrasonic wave motor
US6400064B1 (en) 1999-10-08 2002-06-04 Denso Corporation Ultrasonic motor and method of fabricating
KR101124626B1 (ko) 2009-08-04 2012-03-19 최영희 초음파 모터

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007116757A (ja) 超音波モータ
JPH05137355A (ja) 振動波モータ
EP0740353B1 (en) A vibriation wave driving apparatus and a vibration member
US7456547B2 (en) Ultrasonic motor
US5296776A (en) Piezo-electric motor intended for a timepiece
JPH11191968A (ja) 超音波モータのステータ
JP2926765B2 (ja) 超音波モータ
JP3047025B2 (ja) 超音波モータ
JP2000060154A (ja) 超音波モータ
JPH08228492A (ja) 超音波モータ
JPH0721114Y2 (ja) 超音波モータ
JPS63242185A (ja) 圧電モ−タ
JPH10271854A (ja) 超音波モータのステータ及びその製造方法
WO2011016298A1 (ja) 超音波モータ用ロータ及び超音波モータ
JP2549310B2 (ja) 超音波モータ
JPH0654557A (ja) 超音波モータ
JP3802390B2 (ja) 超音波モータ、及び超音波モータのステータ
JP3828418B2 (ja) 超音波モータ、及び超音波モータのステータ
JPH02303377A (ja) 超音波モータ
JP2906378B2 (ja) 超音波モータ
JP4731737B2 (ja) 振動波モータ
JP3492505B2 (ja) 超音波モータ用ステータ及び超音波モータ
JP2002354852A (ja) 超音波モータ
JP2002315364A (ja) 振動波駆動装置及び振動波駆動装置を備えた機器
JPH11262281A (ja) 進行波圧電モ―タ