JPH11190127A - コンクリート型枠担持具 - Google Patents

コンクリート型枠担持具

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JPH11190127A
JPH11190127A JP36045597A JP36045597A JPH11190127A JP H11190127 A JPH11190127 A JP H11190127A JP 36045597 A JP36045597 A JP 36045597A JP 36045597 A JP36045597 A JP 36045597A JP H11190127 A JPH11190127 A JP H11190127A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート型枠を担持するパイプ数を減ら
した場合であってもコンクリート型枠の変形、破損等を
防止することのできるコンクリート型枠の担持具を得
る。 【解決手段】 コンクリート型枠12,12間に架設さ
れるセパレータ20の両端にコンクリート型枠12,1
2の内壁面に当接してコンクリート型枠12,12の間
隔を規制する係止具30,30を取り付け、該係止具3
0の他端に軸足40を連結する。前記係止具30に連結
された軸足40をコンクリート型枠12の外壁面より突
出させると共に、該軸足40にコンクリート型枠12の
外壁面に向かって傾斜する鍔部54を備えた支持具50
を装着後、該軸足40の他端にホームタイ(登録商標)
60を連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、形成されるコンクリー
ト壁の形状に応じて配置されるパネル状のコンクリート
型枠を担持するコンクリート型枠の担持具に関するもの
であり、より詳細には、前記コンクリート型枠間にコン
クリートが打ち込まれて固まる迄の間、配置されたコン
クリート型枠を所定の間隔に対峙させて担持するコンク
リート型枠の担持具に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート壁を形成する場合、形成さ
れるコンクリート壁の厚さに応じた所定の間隔でパネル
状のコンクリート型枠を対峙させて配置し、この対峙さ
れたコンクリート型枠間にコンクリートを打設してコン
クリート壁が形成される。
【0003】このようにコンクリート型枠間にコンクリ
ートが打設されると、打設されたコンクリートの圧力に
よりコンクリート型枠に極めて大きな側圧が作用する。
【0004】このコンクリート型枠に作用する側圧はコ
ンクリートが流動化液体状態において最大であり、ま
た、コンクリート型枠の最下部において最大であること
から、一例として高さ3m、厚さ1mのコンクリート壁
を形成する場合の最下部における単位面積当たりの圧力
を最大側圧(Pm)と考えると、この最大側圧(Pm
は、鉛直壁に作用する液体の圧力として次式により与え
られる。
【0005】 Pm=γcH (γc=コンクリートの単位面積質量,H=液面までの高さ) =2.4t/m3×3m =7.2t/m2 このように、コンクリート型枠に対しては極めて高い圧
力が作用することから、コンクリート型枠間に打ち込ま
れたコンクリートが固まるまでの間、コンクリート型枠
が変形、位置ずれ等することを防止してコンクリート型
枠が当初設定された間隔を維持するよう担持具にて担持
・固定されている。この、コンクリート型枠を担持する
ための担持具の一例を図7(A)及び図7(B)に示
す。
【0006】図7(A)及び図7(B)に示すコンクリ
ート型枠の担持具10’は、対峙して配置されたパネル
状の型枠12,12間に架設される連結杆たるセパレー
タ20と、前記セパレータ20の両端に取り付けられた
座金やPコン等の係止具30,30と、前記係止具3
0,30の取り付けられたセパレータ20の両端に連結
される固定具たるホームタイ60を備えており、この担
持具10の使用方法について説明すると以下の通りであ
る。
【0007】まず、セパレータ20に係止具30,30
を取り付けた状態で、コンクリート壁内に埋設される補
強用の鉄筋等に仮止めし、該仮止めされたセパレータ2
0の両端側にコンクリート型枠12,12を立設し、そ
の後、前記セパレータ20の配置位置に予め形成された
コンクリート型枠12,12の開孔内に、図7(A)に
示す担持具にあっては座金を貫通したセパレータ20の
端部を、図7(B)に示す担持具にあっては一端に前記
セパレータ20の端部が螺合されるねじ孔が形成され他
端にボルトが固着・突出された既知のPコンの前記ボル
トを挿入しコンクリート型枠12,12の外壁面より突
出させる。
【0008】その後、前記コンクリート型枠12,12
の外壁面より突出したセパレータ20の端部、又はPコ
ンに固着されたボルトに、固定具として既知のホームタ
イ60を螺合等して連結すると共に、前記コンクリート
型枠12,12に縦パイプ92を仮止め後、ホームタイ
60の3の字金具64に2本を1組として横パイプ94
を保持させて縦・横にパイプ92,94を格子状に配置
する。
【0009】その後、ホームタイ60のナット66を締
め付けると、3の字金具64に係止された横パイプ94
がコンクリート型枠12に向かって前記3の字金具64
により押圧され、この横パイプ94により押圧された縦
パイプ92がコンクリート型枠12,12の外壁面に圧
接されてコンクリート型枠12,12が担持される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように構成され
た従来のコンクリート型枠の担持具10’により担持さ
れたコンクリート型枠12,12にあっては、係止具3
0とホームタイ60間に挟持されて担持されているコン
クリート型枠12,12の面積が極めて狭いために、コ
ンクリート型枠12,12の外壁面に対して縦、横方向
に多数のパイプ92,94を配置し、コンクリート型枠
12,12の外壁面に多数のパイプ92を当接させてこ
のパイプ92によりコンクリート型枠12,12に作用
する側圧を分散し得るように構成している。
【0011】そのため前述の担持具10’によりコンク
リート型枠12,12の担持を行う場合、多量のパイプ
92,94を使用する必要があり、そのためにパイプ9
2,94を運搬、設置するために多大な労力と費用を費
やす必要がある他、大量のパイプ92,94は保管・管
理に広大な場所と労力を必要とする。
【0012】一例として、前記従来の担持具10を使用
して高さ2850mm、幅2700のコンクリート壁を形
成する場合において、コンクリート型枠12,12に対
して約0.3375m2間隔で前述の担持具10’を取
り付けると、1本約3mのパイプを横パイプ94として
2本1組を5段で10本、幅方向に約240〜360mm
間隔で縦パイプ92として7本の計17本使用する必要
があり、コンクリート型枠1m2に対して平均約6.6
mのパイプ92,94が使用される。そして、このパイ
プ92,94として直径48.6mm、肉厚2.3mmの鉄
パイプを使用する場合、この鉄パイプの1m当たりの重
量は約2.73kgであることから、例えば1500m2
のコンクリート壁を形成する場合には、使用される鉄パ
イプの全長は約9900mでその総重量は約27027
kgにも及ぶ。
【0013】一方、使用されるパイプ92,94の本数
を減らした場合には、前述のように高い圧力が作用して
いるコンクリート型枠12,12の変形、位置ずれ等を
防止することができず、コンクリートの圧力により変
形、位置ずれした状態のままのコンクリート型枠12,
12によりコンクリート壁を形成した場合、平坦な表面
を有するコンクリート壁を形成することができないとい
う不都合が生ずる。
【0014】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
欠点を解消するためになされたものであり、使用される
パイプの本数を減らし、パイプの運搬・取り付けの際の
費用と労力を軽減することができると共に、パイプの保
管場所もとらず、しかも、パイプの本数の減少にかかわ
らず、コンクリート型枠の変形、破損等を防止すること
のできるコンクリート型枠の担持具を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のコンクリート型枠の担持具10は、対峙し
て配置されるコンクリート型枠12,12間に架設され
る連結杆たるセパレータ20と、前記セパレータ20の
両端側に取り付けられ、コンクリート型枠12,12の
内壁面に当接してコンクリート型枠間の間隔を規制する
係止具30と、前記コンクリート型枠12,12の外壁
面側より前記係止具30の取り付けられたセパレータ2
0の両端に連結され、前記係止具30との間でコンクリ
ート型枠12,12を固定する固定具60を備えたコン
クリート型枠の担持具10において、前記セパレータ2
0の少なくとも一端に取り付けられた係止具30より突
出し、前記固定具60と連結される軸足40(前記セパ
レータ20の端部に形成されるものを含む)と、前記軸
足40に装着される支持具50を備え、前記支持具50
は、上面中央に前記軸足40が挿通される開孔57を備
えた略載頭円錐状又は略円筒状を成すカップ状部52
と、前記カップ状部52の開口周縁から円周方向に突出
する鍔部54を備えたことを特徴とする(請求項1:図
1〜図5)。
【0016】前記支持具50は、カップ状部52の上面
56中央を前記固定具60の挿入可能な大きさでカップ
状部56の開口方向に陥没させて形成された陥没部58
を備えるものとすることもでき(請求項2:図4及び図
5)、好適には、前記陥没部58の底面58’を、前記
カップ状部52の開口周縁より突出する鍔部54の先端
位置よりもカップ状部52の上面56寄りに配置するこ
とができる(請求項3:図4及び図5)。
【0017】コンクリート型枠12,12の外壁面側に
配置された縦又は横のパイプ92,94又は所定長の木
材杆、例えばさん木92’94’として用いられる木材
と共にコンクリート型枠12を担持する場合にあって
は、前記固定具60として例えば既知のホームタイ60
を使用し、縦横両方向共にパイプ92,94を用いる場
合には縦又は横のパイプ92,94、縦横両方向共に木
材杆であるさん木92’,94’を用いる場合には縦又
は横のさん木92’,94’、縦方向にパイプ92、横
方向に木材杆であるさん木94’を使用する場合には、
縦方向のパイプ92又は横方向のさん木94’、縦方向
に木材杆たるさん木92’、横方向にパイプ94を使用
する場合にあつては縦方向のさん木92’又は横方向の
パイプ94を前記ホームタイ60で固定して、前記縦又
は横のパイプ92,94又はさん木92’,94’をコ
ンクリート型枠12の外壁面に押圧して固定する。した
がって、このホームタイ60は前記縦又は横のパイプ9
2,94又はさん木94’をコンクリート型枠12の外
壁面に押圧して固定する手段を備える。この縦又は横の
パイプ92,94又はさん木92’,94’をコンクリ
ート型枠12の外壁面に押圧して固定する手段は、一端
に前記軸足40が螺合されるねじ孔が形成され、外周に
雄ねじの形成された固定具本体(ホームタイ本体)62
と、前記固定具本体(ホームタイ本体)62の外周に螺
合されるナット66と、前記固定具本体(ホームタイ本
体)62に装着され、前記ナット66の締め付けにより
コンクリート型枠12に向かって押圧されて前記支持具
50との間で前記パイプ94又はさん木94’を挟持固
定する係止部67の形成された、所謂「3の字金具」で
ある押圧金具64を備える(請求項4:図1,図2及び
図4)。
【0018】また、縦又は横のパイプ92,94又はさ
ん木92’94’を介せず直接コンクリート型枠を担持
する担持具10にあっては、前記構成における押圧金具
64の構成に代えて、前記支持具50の上面56に当接
して前記支持具50をコンクリート型枠に向かって押圧
する係止部67を備えた押圧金具64を備える固定具6
0を用いても良く(請求項5:図5)、特に該担持具1
0が支持具50として上面56中央に陥没部58の形成
されたものを備える場合には、前記押圧金具64の係止
部67を切欠円弧状に形成すると共に、前記陥没部58
の形成された支持具50の上面56を前記押圧金具64
の係止部67に嵌合する形状とすれば好適である(請求
項6:図5)。
【0019】前述の各担持具10が備える支持具50の
鍔部54は、好ましくは、前記コンクリート型枠12の
外壁面方向に傾斜する形成とすることができる(請求項
7:図1〜図5)。
【0020】また、連結杆たるセパレータ20の少なく
とも一端に取り付けられる係止具30は、例えばハリP
コン等の、一端側より前記セパレータ20が螺合・挿入
され、他端側から前記軸足40が螺合・挿入されるねじ
孔32を備えたものを使用することができ(請求項8:
図1〜図5)、さらに、前記軸足40に連結されるホー
ムタイ60の連結端部には、フランジ63を設けること
もできる(請求項9:図1〜図5)。
【0021】なお、前述の各構成のコンクリート型枠1
2,12の担持具10において、さらに前記支持具50
とコンクリート型枠12間で軸足40に装着され、前記
支持具50の鍔部54周縁を載置する押さえ板70を設
けることもでき(請求項10:図1,図3,図4及び図
5)、言い換えれば、図4,図5の実施態様において
も、図2に示すように、押さえ板70を省略することが
できる。
【0022】また、支持具とパイプ92,94又はさん
木92’94’間で軸足40に装着され(図1,図
3)、又は固定具本体(ホームタイ本体)62に装着さ
れる(図示せず)板体70’を設けることもでき(請求
項11)、さらに、支持具50と押圧金具64間で軸足
40に装着され(図2)、又は固定具本体(ホームタイ
本体)62に装着される(図示せず)板体70’を設け
ることもできる(請求項12)。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につき添
付図面を参照しながら以下説明する。
【0024】図1〜図5に示す本発明のコンクリート型
枠の担持具10は、対峙して配置されたコンクリート型
枠12,12の一方側のみを担持している状態を示し、
他方側のコンクリート型枠12の担持状態の図示を省略
しているが、本発明の担持具10は、図示を省略した側
については例えば従来技術として説明した図7(A)及
び図7(B)に示す従来の担持具10’と同様の構成と
しても良く、また、両側ともに同一の構成とされた図1
〜図5に示す本発明の担持具10とすることも、また、
各図に示される実施形態の担持具10を組み合わせた構
成とすることもできる。
【0025】なお、一端を従来技術として説明した図7
(A)及び図7(B)に示す担持具10’と同様の構成
とした場合については、該部分の説明は前記従来技術の
説明と同様のためその説明を省略する。
【0026】図1に示すコンクリート型枠の担持具10
は、コンクリート型枠12,12間に架設される、コン
クリート型枠12,12間を連結する連結杆たるセパレ
ータ20と、前記セパレータ20の両端に取り付けられ
コンクリート型枠12,12の内壁面に当接して前記コ
ンクリート型枠12,12間の間隔を規制してコンクリ
ート型枠12,12間の間隔を一定に保つ既知の座金、
Pコン、ハリPコン等の係止具30,30と、前記係止
具30の一端より突出し、後述の固定具であるホームタ
イ60に連結される軸足40と、前記軸足40に装着さ
れる支持具50と、前記軸足40に連結される固定具で
あるホームタイ60、及び必要に応じて前記支持具50
と共に軸足40に装着される押さえ板70を備えてい
る。
【0027】前述のセパレータ20は、担持されるコン
クリート型枠12,12間に架設されてコンクリート型
枠12,12間を連結する連結杆として使用されるもの
であり、その両端外周には雄ねじ22が形成され、該セ
パレータ20の両端に座金、Pコン、ハリPコン等の係
止具30が取り付けられて該係止具30がコンクリート
型枠12,12の内壁面に当接してコンクリート型枠1
2,12の間隔が狭まることが防止されている。
【0028】このセパレータ20は、本実施形態にあっ
ては直径約7mmの鉄柱であり、その両端約10〜20mm
幅で前述の雄ねじ22が形成されている。
【0029】以上のように形成されたセパレータ20の
両端には、コンクリート型枠12,12間を所定間隔に
係止する座金、Pコン、ハリPコン等の係止具30が取
り付けられ、本実施形態にあってはこの係止具30,3
0として、既知のハリPコンを使用している。
【0030】この係止具として使用されているハリPコ
ン30は、図1に示すようにプラスチック等により載頭
円錐状に形成された本体34の中心にナット36等が埋
め込まれてその中央を貫通するねじ孔32が形成されて
おり、このハリPコン30の細径側の一端からその略中
央まで前記セパレータ20の端部を螺合・挿入し、前記
ハリPコン30が前記セパレータ20の両端に固定され
る。
【0031】以上のようにしてセパレータ20の両端に
螺合されたハリPコン30の他端には、軸足40が取り
付けられる。
【0032】この軸足40は例えばセパレータ20と一
体的に形成することもでき、例えばセパレータ20の端
部外周に軸足40の長さに相当する幅で雄ねじを形成
し、この雄ねじに、中央を貫通するねじ孔の形成された
座金やハリPコン等の係止具30を螺合させ、該係止具
30を貫通して突出されたセパレータ20の端部を軸足
40とすることもできるが、本実施形態にあっては、前
記セパレータ20と軸足40とをそれぞれ別個のものと
して形成している。
【0033】この軸足40は、前述のセパレータ20と
同径の鉄柱により形成され、その両端外周には前記セパ
レータ20と同様に雄ねじ42(42a,42b)が形
成されている。また、前記雄ねじ42a,42b間の間
隔を後述の支持具50の厚み、又は押さえ板70が使用
される場合には、支持具50と押さえ板70の厚みの和
と略同一長さとし、後述の支持具50又は支持具50及
び押さえ板70を装着し得るように構成されている。
【0034】そして、この軸足50は、前記ハリPコン
30の大径側の一端よりハリPコン30の中心を貫通し
て形成されたねじ孔32に前記軸足40の一端が螺合・
挿入されて固着される。
【0035】本実施形態にあっては、ハリPコン30に
螺合・挿入される側の一端約10〜15mm幅の外周に雄
ねじ42aを形成すると共に他端側にはそれより長い2
0〜25mm幅の外周に雄ねじ42bを形成し、また、前
記雄ねじ42bの形成された軸足の端部周側面の対称位
置の2箇所を切削、圧延等して平面44を形成して、該
軸足40をハリPコン30に螺合する際に既知の電動回
転工具のチャック部やスパナ等の工具が係止し得るよう
に構成している。
【0036】以上のように構成された軸足40は、ハリ
Pコン30の後端に取り付けられ、その後該軸足40に
は、支持具50及び必要に応じて押さえ板70が装着さ
れている。
【0037】前記軸足40に装着される支持具50は、
底面を開口した略載頭円錐状又は略円筒状のカップ状部
52と、該カップ状部52の底面開口周縁より突設され
た鍔部54を備え、また、前記カップ状部52の上面5
6の中央には、前述の軸足40を挿通可能な開孔57が
形成されている。
【0038】前記鍔部54は、カップ状部52の開口周
縁から鍔部54の周縁に向かって断面八の字状にその間
隔を広げる傾斜状に形成されており、該支持具50の鍔
部54の周縁がコンクリート型枠12や後述の押さえ板
70に押圧された際に該鍔部54が弾性変形し、これら
の表面に均一かつ確実に圧接し得るよう構成されてい
る。
【0039】なお、前記支持具50の材質としては鉄系
金属、アルミニウム、ステンレス等の金属、各種プラス
チック、その他種々の材質のものを使用することができ
るが、本実施形態にあっては厚さ0.6mmのステンレス
板をプレス成形して、カップ状部52の上面56の直径
を約90mm、カップ状部52の開口周縁の直径を約12
0mm、前記カップ状部52の周縁より突出した鍔部54
の外周を直径約200mmに形成している。
【0040】前述の形状に構成された支持具50は、前
記担持具10を分解して支持具50のみをまとめて保管
等する際に多数重ね合わせることができ、保管・運搬に
便利であるという利点を有する。
【0041】前述の支持具50が装着される軸足40に
は、前記支持具50の他に必要に応じて押さえ板70が
装着される。
【0042】この押さえ板70は、形成されるコンクリ
ート壁が通常以上の高さや厚みを有し、その結果打設さ
れるコンクリートの量が増大した場合のように、コンク
リート型枠12,12にかかる圧力が大きい場合等にお
いて必要に応じて使用するもので、前述の軸足40に装
着して前述の支持具50とコンクリート型枠12間に配
置される。
【0043】この押さえ板70は、前記支持具50の鍔
部54の周縁を載置し得る形状に形成されており、この
押さえ板70を支持具50とコンクリート型枠12間に
配置することで、支持具50に押圧されて前記押さえ板
70がコンクリート型枠12,12に圧接されることに
より、コンクリート型枠12,12の担持される面積を
前記支持具50により担持される場合以上に広げること
ができる。従って前述のようにコンクリート型枠12に
かかる圧力が増大した場合であってもコンクリート型枠
12が変形、位置ずれ等することを好適に防止できる。
【0044】この押さえ板70の前述のような作用か
ら、前記押さえ板70は形成されるコンクリート壁の大
きさ等の条件を加味してその材質、大きさ等を適宜選択
することができるが、本実施形態にあっては一例として
使用後のコンクリート型枠の廃材を225×225mmの
略正方形に切断し、この正方形に形成されたコンクリー
ト型枠の廃材の中心に前記軸足40が挿通される開孔7
2を形成して前述の押さえ板70としている。
【0045】このようにコンクリート型枠の廃材を所定
大に切断して押さえ板70を形成することにより、資源
の有効活用が行えるとともに、コンクリート型枠の廃材
を利用して製造された押さえ板70は、押さえ板70と
して使用するに十分な強度を備える。
【0046】なお、前述のように本発明の担持具10に
あって前述の押さえ板70の使用は任意であるが、前記
押さえ板70をコンクリート型枠12と支持具50間に
配置しない場合には、前記押さえ板70に代え、前記押
さえ板70と同様の厚みを有する板体70’を前述の軸
足40に装着し、支持具50とパイプ94間に配置する
こともできる(図2)。
【0047】このように支持具50とパイプ94間に板
体70’を配置するのは、前述の押さえ板70の厚み
と、支持具50の絞りの深さの和は、図1に示すように
縦パイプ92の厚さと略同一に形成されているため、図
2に示すように板体70’を支持具50の平面部56上
に重ねて押さえ板70分の厚みを調整することにより単
一の規格の支持具50を使用することができるためであ
ると共に、後述する固定具であるホームタイ60により
コンクリート型枠12方向に押圧された横パイプ94又
は横方向のさん木94’と支持具50の上面56間に板
体70’を配置することにより支持具50の上面56に
局所的にかかる圧力を分散させて支持具50の変形、破
損等を防止するという目的を有する。
【0048】従って、前述した厚みの調整として使用す
る板体70’としては、好適にはその厚みが前述の押さ
え板70と同一のものを使用し、また、押さえ板70の
配置位置を変更してこれを前記板体70’に転用するこ
ともできる。
【0049】なお、絞りの深さの異なる複数種類の支持
具50を準備して押さえ板70を使用するか否かによ
り、複数種類の支持具50中から相応する深さの支持具
50を適宜に選択して使用する場合等には、厚みを調整
する目的においては前記板体70’は必ずしも必要では
なく、また、支持具50の変形、破損の防止を目的とし
て板体70’を使用する場合には、1の担持具10に前
記押さえ板70と板体70’を同時に設けることもでき
る。
【0050】以上のように構成された支持具50、およ
び必要な場合には押さえ板70は、その中央に形成され
た開孔57,72内に、ハリPコン30の後端に螺合さ
れた前記軸足40を挿通して軸足40に装着される。
【0051】この軸足40に対する取り付けの順序とし
ては、押さえ板70を使用する場合には、先ず押さえ板
70を前記軸足40に装着した後に、鍔部54側を前記
押さえ板70に向けた状態で支持具50を軸足40に装
着する。従って、前記押さえ板70及び支持具50は、
担持具10として完成された際に、前記押さえ板70が
コンクリート型枠12寄りに、支持具50が後述のホー
ムタイ60寄りに配置される。
【0052】このようにして軸足40に押さえ板70及
び支持具50を装着した後、軸足40の後端にさらに固
定具であるホームタイ60を連結する。
【0053】このホームタイ60は、外周に雄ねじが形
成され、先端に前記軸足40の一端外周に形成された雄
ねじと螺合する雌ねじの形成されたねじ孔を備えるホー
ムタイ本体62と、前記ホームタイ本体62に装着さ
れ、パイプ94に向かって押圧されて支持具50との間
でパイプ94を挟持する押圧金具である既知の3の字金
具64と、前記ホームタイ本体62の外周に螺合された
ナット66を備えている。
【0054】前記ホームタイ本体62は、前記軸足40
と連結される側の一端に前記ホームタイ本体62の外周
方向に向かって突出されたフランジ63を備えており、
前記ホームタイ60を軸足40に螺着した際に該フラン
ジ63が前記軸足40に装着された支持具50の上面5
6に当接して支持具50の鍔部54がコンクリート型枠
12の外壁面ないしは押さえ板70の表面に押圧され
る。
【0055】また、ホームタイ本体62の後端部は、そ
の外周の対称位置の2か所を図1に示すように切削、圧
延等して平面65を形成し、既知の電動回転工具のチャ
ツク部やスパナ等の工具が係止可能なように構成されて
いる。
【0056】このホームタイ本体62は、一例として本
実施形態にあっては外周に雄ねじの形成された直径約1
2mmの円柱状であり、また、前記ホームタイ本体62の
一端に形成されたフランジ63の直径を20〜40mmに
形成している。
【0057】また、前記ホームタイ本体62に装着され
る3の字金具64は、図1に示すように横パイプ94の
外周よりも若干大きめに形成された切欠円弧状の係止部
67が形成され、ホームタイ本体62の外周に形成され
た雄ねじに螺合されたナット66の締め付けにより前記
3の字金具64がコンクリート型枠12側に押圧されて
横パイプ94の外周が前記係止部67内に係止されて、
横パイプ94が固定される。
【0058】なお、例えば形成されるコンクリート壁が
小規模の場合や、前記図1及び図2に示す担持具10と
共に補助的に使用する場合には、図1に示す担持具10
とは異なりホームタイ60によりパイプ94又はさん木
94’を固定することなしにナット66の締め付けによ
り押圧金具64で直接支持具50の上面56を押圧し
て、コンクリート型枠12を担持させても良い。
【0059】この場合には、押圧金具64として前記形
状に形成された3の字金具に代えて、例えばホームタイ
本体62のフランジ63に対応する位置に切欠等が形成
され、支持具50の上面56を押圧するに適した形状の
押圧金具64を使用すれば好適であり、また、支持具5
0の上面形状を該押圧金具64で押圧するに適した形状
に形成すれば好適である。また、この場合においても図
2に示すと同様の板体70’を支持具50と押圧金物6
4間の軸足40に装着して支持具50の破損、変型等を
防止することができる。
【0060】さらに、図3に示すように、ホームタイ本
体62を軸足40に螺合することのみによりホームタイ
本体62のフランジ63により上面56の押圧された支
持具50の鍔部54が直接にコンクリート型枠12に押
圧して、コンクリート型枠12を担持しても良い。
【0061】なお、図3に示す実施形態にあっては、軸
足40に螺合され、前記支持具50を固定する固定具6
0を前述のようにホームタイ本体62とし、図1及び図
2に示す担持具10と共通の部品を使用し得るよう構成
しているが、この固定具60はホームタイ本体62に代
えて軸足40に形成された雄ねじ42bと螺合するナッ
ト等により形成しても良い。
【0062】さらに、本発明の他の実施形態である担持
具10を図4及び図5に示す。図4に示す担持具10
は、軸足40に装着される支持具50の形状が異なる
点、及びこの支持具50の変型に伴い長さの短い軸足4
0が使用できる点において図1に示す担持具10と異な
り、その他の構成においては図1に示す担持具10と同
様である。
【0063】この図4に示す本発明の担持具10の支持
具50は、カップ状部52及び鍔部54を備える点、及
びその大きさ、材質等においては、前記図1に示す支持
具50と略同様であるが、カップ状部52の上面56中
央が、固定具であるホームタイ本体62の、軸足40と
の連結端が挿入可能な大きさでカップ状部52の開口方
向に陥没して陥没部58が形成されている点において異
なる。
【0064】従って、ホームタイ本体62の軸足40と
連結される一端は、この陥没部58内に挿入された状態
において軸足40と連結され、陥没部58内壁をコンク
リート型枠12方向に押圧して支持具50がコンクリー
ト型枠12の外面に固定される。
【0065】このように、支持具50の上面56に陥没
部58を形成し、該陥没部58内にホームタイ本体62
を挿入可能とすることで、図1に示す担持具10に使用
する軸足40に比較して軸足40を短くすることがで
き、例えば押え板70を使用しない場合には、従来技術
として説明した図7(A)、図7(B)に示す担持具1
0’のようにその一端より軸足40に相当するボルトが
固着・突出された既知のPコンや、座金を貫通して突出
したセパレータ20の端部で軸足40を形成し、前記端
部に直接ホームタイを取り付けることができる。
【0066】この支持具50の陥没部58の底面58’
は、これに限定されないが、鍔部54の先端部分よりも
僅かにカップ部52の上面56寄りに配置され、図4に
示すように支持具50の鍔部54周縁を載置する押さえ
板70との間に僅かに隙間が形成されている。
【0067】このように、陥没部58の底面58’と押
さえ板70との間にこのような隙間が形成されていない
場合、ホームタイ本体62を軸足40に螺合して陥没部
58の内壁面を押さえ板70に向かって押圧した場合
や、3の字金具64により支持具50の上面にパイプ9
4を押圧して支持具50を押さえ板70に押圧すると、
陥没部58の底面58’が直ちに押さえ板70の表面に
当接して、押さえ板70に対する鍔部54の押圧は比較
的緩やかなものとなるが、図4に示すように陥没部58
の底面58’と押さえ板70との間に隙間を設けた場合
には、鍔部54の周縁が押さえ板70に強固に押圧され
る。
【0068】なお、図4に示す担持具は、例えば形成さ
れるコンクリート壁が小規模の場合や、他の担持具10
と共に補助的に使用する場合には、図5に示すように縦
・横のパイプ92,94を介せずにコンクリート型枠1
2の外面に直接固定することもできる。
【0069】本発明の担持具10をこのようにして使用
する場合には、陥没部58の形成されたカップ状部52
の上面形状がホームタイ60の3の字金具64に切欠円
弧状に形成された係止部67の形状と嵌合するように形
成すれば好適である。
【0070】なお、図4及び図5に示す担持具10にあ
っても、図1の担持具10に対する図3の担持具10と
同様にホームタイ本体62のみを軸足40に螺合するこ
とにより支持具50を直接押さえ板70上に固定するこ
ともでき、また、前記ホームタイ本体62に代えて前記
軸足40に螺合するナット等により直接に押さえ板70
ないしはコンクリート型枠12に固定することもでき、
さらに、押さえ板70の使用は任意である。
【0071】なお、図4及び図5に示す本発明の担持具
10にあっても、押さえ板70と共に、又は押さえ板7
0に変えて図2に示すと同様の板体70’を用いること
もできるが、この場合には板体70’にホームタイ本体
60を挿通可能な開孔を形成すると共に、板体70’を
ホームタイ本体62に装着して、図4に示す担持具10
にあっては支持具50とパイプ94又はさん木94’間
に、図5に示す担持具10にあっては支持具50と押圧
金具64間に該板体70’を配置する。
【0072】この場合、図5に示す担持具10にあって
は押圧金具64として前記形状に形成された3の字金具
に代えて、板体70’との接触面を平坦に形成した例え
ば半月状の押圧金具64を使用すれば好適である。
【0073】以下、本発明のコンクリート型枠12,1
2の担持具10の使用方法について主として図1の担持
具10に基づいて説明すると、先ず両端にハリPコン3
0及び軸足40が取り付けた状態のセパレータ20を、
例えばコンクリート壁内に埋設される補強用の鉄筋等に
仮止めして所定の間隔で配置する。
【0074】このようにして両端にハリPコン30及び
軸足40の取り付けられたセパレータ20の配置が完了
すると、前述のセパレータ20の一端側に対峙して配置
されるコンクリート型枠12の一方を立ち上げる。
【0075】このコンクリート型枠12には、前述のセ
パレータ20の配置位置に対応して開孔が形成されてお
り、前記コンクリート型枠12を立ち上げると共にコン
クリート型枠12に形成された前記開孔内にハリPコン
30を介してセパレータ20に連結された軸足40が挿
入される。
【0076】コンクリート型枠12に形成された開孔内
に軸足40が挿入されることにより、この軸足40はコ
ンクリート型枠12の外面に突出すると共に、前記軸足
40の取り付けられたハリPコン30の後端に規制され
て、コンクリート型枠12,12の間隔が狭まることが
防止される。
【0077】コンクリート型枠12の外壁面側より突出
した軸足40には、必要に応じて押さえ板70が装着さ
れ、その後支持具50がその鍔部54側を前記押さえ板
70側に向けて装着され、さらに、押さえ板70及び支
持具50の装着された軸足40の後端には、ホームタイ
本体62が取り付けられる。
【0078】このように、ハリPコン30とホームタイ
60間に、支持具50及び押さえ板70が装着される軸
足40を設けることにより、支持具50及び押さえ板7
0の取り付けが容易であると共に、支持具50及び押さ
え板70の取り付け後のホームタイ60の取り付けも容
易である。
【0079】前記ホームタイ60の取り付けにより、ホ
ームタイ本体62の一端に形成されたフランジ63が前
記支持具50の上面56に当接して該支持具50をコン
クリート型枠12方向に押圧する。したがって、該支持
具50の鍔部54周縁の載置された押さえ板70も同様
にコンクリート型枠12に向かって押圧されて、この押
さえ板70とPコン30間に挟持されてコンクリート型
枠12の位置が固定される。
【0080】このようにして、軸足40の後端にホーム
タイ60を取り付けた状態で前記コンクリート型枠12
の外壁に縦・横のパイプ92,94を先ず縦パイプ92
を所定の間隔で配置し、その後横パイプ94を前記ホー
ムタイ60の3の字金具64の係止部67に係止して
縦、横のパイプ92,94を格子状に配置すると共にホ
ームタイ本体62の外周に螺合されたナット66を締め
付けて前記3の字金具64で横パイプ94をコンクリー
ト型枠12方向に押圧する。
【0081】この3の字金具64による横パイプ94の
押圧により、横パイプ94が支持具50の上面56を押
圧し、支持具50の鍔部54の周縁がより一層強力にコ
ンクリート型枠12の外壁面に向かって押圧され、支持
具50とハリPコン30間に挟持されたコンクリート型
枠12はより一層強固に担持される。
【0082】また、前記3の字金具64により横パイプ
94がコンクリート型枠12方向に押圧されると、この
横パイプ94に当接して配置された縦パイプ92も同様
にコンクリート型枠12の外壁面に押圧され、コンクリ
ート型枠12が好適に担持される。
【0083】一方、前記セパレータ20の他端側に対し
ても同様にコンクリート型枠12を立ち上げて、前述と
同様の作業により押さえ板70、支持具50、ホームタ
イ60を取り付けた後縦・横のパイプ92,94を配置
して前記ホームタイ60のナット66を緊締して同様に
パイプ92,94をコンクリート型枠12に固定する。
【0084】このように、コンクリート型枠12の担持
は、鍔部54を備える支持具50により、又は支持具5
0に押圧された押さえ板70によりなされるので、従来
の担持具に比較して広い面積のコンクリート型枠12,
12の表面を担持することができ好適である。
【0085】一例として、前記実施形態の本発明の担持
具10を使用して高さ2850mm、幅2700mmのコン
クリート壁を形成する場合において、コンクリート型枠
12,12に対して約0.3375m2間隔で前述の担
持具10を取り付けた場合、従来の担持具を使用した場
合には約240〜360mm間隔で配置する必要があった
横パイプ92を、約600〜900mmの間隔で配置する
ことができ、最大約45%程使用するパイプの量を減ら
した場合であってもコンクリート型枠12,12の変形
や位置ずれは生じなかった。
【0086】特に、形成されるコンクリート壁の厚さが
150mm以下の場合には、従来の担持具にあっては2本
1組の5段で計10本必要であった横パイプ94のうち
の2段を取り外して図3又は図5に示すようにパイプ9
4を使用せずに直接コンクリート型枠12を本発明の担
持具10で担持することで、使用される横パイプ94を
3段の6本迄減らした場合であってもコンクリート型枠
12,12の変形や位置ずれは生じず、使用されるパイ
プの量を最大50%以上減らすことができた。
【0087】さらに、各ホームタイ60により係止され
る2本の横パイプ94,94のうちの一方、及び縦パイ
プ92の一部を前述のような鉄パイプに代えて木材(角
材)よりなるさん木94’に変更した場合であっても、
好適にコンクリート型枠12の担持を行うことができ、
パイプの軽量化による運搬、設置の労力を軽減すること
ができた。
【0088】このようにして、コンクリート型枠12,
12間にコンクリートが打設され、この打設されたコン
クリートが固まると、前記ホームタイ60のナット66
を緩めて縦・横のパイプ92,94を撤去すると共に、
ホームタイ60、支持具50、押さえ板70、軸足40
をそれぞれ順次取り外した後に、コンクリート型枠12
がコンクリート壁の表面より取り外されるが、軸足40
についても取り外し可能に構成された本発明の係止具1
0にあってはコンクリート型枠12,12の取り外しが
極めて容易であるとともに、該作業に際して軸足40と
の接触による怪我等をも防止し得る。
【0089】このようにしてコンクリート型枠12,1
2の取り外されたコンクリート壁は、その中に埋没され
たハリPコン等の係止具30を除去する等してコンクリ
ート壁が完成する。
【0090】なお、前述のようにして撤去・回収された
本発明の担持具10を形成するホームタイ60、軸足金
具40、支持具50、押さえ板70、ハリPコン30は
回収されて再度別途のコンクリート壁を形成する際に使
用することができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明した構成により、本発明のコン
クリート型枠の担持具は、以下に示す効果を有する。
【0092】ホームタイ等の固定具により固定された支
持具によりコンクリート型枠の外壁面が担持されている
ので、コンクリート型枠の担持面積を拡大することがで
き、そのため、使用するパイプの量を減らした場合であ
ってもコンクリート型枠間に打設されたコンクリートの
圧力によるコンクリート型枠の変形、位置ずれ等を防止
することのできるコンクリート型枠の担持具を提供する
ことができた。
【0093】したがって、本発明の担持具を使用する場
合、パイプの取り付け、運搬、保管、管理に要する費
用、労力を軽減することができ、また、パイプの保管場
所を小スペースとすることができる。さらに、運搬、保
管等に伴うパイプの積み込み、積み卸しのコストを軽減
することができ、コンクリート壁施工における型枠の組
立て及び解体のコスト及び労力を低減することができ
る。
【0094】また、上面中央に陥没部の形成された支持
具を備える担持具にあっては、連結杆たるセパレータと
固定具間を連結する軸足を短くすることができ、その結
果従来より使用されているPコンや座金をそのまま使用
して、Pコンの一端より突出されたボルト又は座金を貫
通して突出されたセパレータの一端を軸足とすることが
できる。
【0095】また、底面を開口する略載頭円錐状又は略
円筒状に形成されたカップ状部の周縁に鍔部の形成され
た形状である支持具は、多数重ねることができ、保管、
運搬が容易であると共に、傾斜状に形成された鍔部の弾
性変形によりコンクリート型枠又は押さえ板に対して好
適に圧接される。
【0096】さらに、ハリPコン等の係止具とホームタ
イ間を軸足を介して連結することにより、押さえ板及び
支持具の取り付け、及び押さえ板及び支持具の取り付け
後におけるホームタイ等の固定具の取り付けが容易であ
り、特に、係止具にねじ孔を設けて該ねじ孔に軸足を着
脱自在に構成した場合にあっては、コンクリート型枠の
取り外し前に該軸足を撤去することができ、コンクリー
ト壁の表面からコンクリート型枠を取り外す際の作業が
容易であると共に、該軸足に接触等することにより生ず
る怪我等を防止できる。
【0097】固定具の連結端にフランジを形成した担持
具にあっては、軸足の一端に固定具を連結することによ
り軸足に装着された支持具の上面が該フランジにより押
圧され、係止具と支持具間でコンクリート型枠が挟持さ
れてコンクリート型枠が好適に担持され、特にパイプを
用いず直接取り付けられる担持具において好適である。
【0098】前記支持具とコンクリート型枠間に前記支
持具の鍔部周縁を載置可能な大きさの押さえ板の配置さ
れた担持具にあっては、担持されるコンクリート型枠の
表面積をさらに増大させることができ、大型のコンクリ
ート壁を形成する場合等、更に大きな圧力が加わるコン
クリート型枠の担持具として使用するに好適である。
【0099】また、支持具とパイプ間に挟持される板体
を備えた担持具にあっては、該板体により支持具の変
形、破損等が防止でき好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す担持具の要部断面
図。
【図2】 本発明の一実施形態を示す担持具の要部断面
図。
【図3】 本発明の一実施形態を示す担持具の要部断面
図。
【図4】 本発明の一実施形態を示す担持具の要部断面
図。
【図5】 本発明の一実施形態を示す担持具の要部断面
図。
【図6】 本発明の担持具の取り付け例を示す説明図。
【図7】 従来の担持具を示し、(A)は係止具として
平座金を使用するもの、(B)はPコンを使用するもの
を示す。
【図8】 従来の担持具の取り付け例を示す説明図。
【符号の説明】
10,10’ コンクリート型枠の担持具 12 コンクリート型枠 20 連結杆(セパレータ) 22 雄ねじ 30 係止具(ハリPコン,Pコン,座金) 32 ねじ孔 34 本体(ハリPコンの) 40 軸足 42a,42b 雄ねじ 44 平面部 50 支持具 52 カップ状部 54 鍔部 56 上面 57 開孔 58 陥没部 58’ 底面 60 固定具(ホームタイ) 62 固定具本体(ホームタイ本体) 63 フランジ 64 押圧金具(3の字金具) 65 平面部 66 ナット 67 係止部 70 押さえ板 70’ 板体 92 パイプ(縦) 94 パイプ(横) 92’ 木材杆(縦のさん木) 94’ 木材杆(横のさん木)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対峙して配置されるコンクリート型枠間
    に架設される連結杆と、前記連結杆の両端側に取り付け
    られ、コンクリート型枠の内壁面に当接してコンクリー
    ト型枠間の間隔を規制する係止具と、前記コンクリート
    型枠の外壁面側より前記係止具の取り付けられた連結杆
    の両端に連結され、前記係止具との間でコンクリート型
    枠を固定する固定具を備えたコンクリート型枠の担持具
    において、 前記連結杆の少なくとも一端に取り付けられた係止具よ
    り突出し、前記固定具と連結される軸足と、前記軸足に
    装着される支持具を備え、 前記支持具は、上面中央に前記軸足の挿通される開孔を
    備えた略載頭円錐状又は略円筒状を成すカップ状部と、
    前記カップ状部の開口周縁から円周方向に突出する鍔部
    を備えたことを特徴とするコンクリート型枠の担持具。
  2. 【請求項2】 前記支持具は、カップ状部の上面中央を
    前記固定具の挿入可能な大きさでカップ状部の開口方向
    に陥没させて形成された陥没部を備える請求項1記載の
    コンクリート型枠の担持具。
  3. 【請求項3】 前記陥没部の底面を、前記カップ状部の
    開口周縁より突出する鍔部の先端位置よりもカップ状部
    の上面寄りに配置した請求項2記載のコンクリート型枠
    の担持具。
  4. 【請求項4】 前記固定具は、担持されるコンクリート
    型枠の外壁面側に配置された縦又は横のパイプ、又は縦
    又は横の木材杆、又は縦又は横のパイプ又は木材杆をコ
    ンクリート型枠の外壁面に押圧して固定する手段を備
    え、 前記縦又は横のパイプ、又は縦又は横の木材杆、又は縦
    又は横のパイプ又は木材杆をコンクリート型枠の外壁面
    に押圧して固定する手段は、一端に前記軸足が螺合され
    るねじ孔が形成され、外周に雄ねじの形成された固定具
    本体と、前記固定具本体の外周に螺合されるナットと、
    前記固定具本体に装着され、前記ナットの締め付けによ
    りコンクリート型枠に向かって押圧されて前記支持具と
    の間で前記パイプ又は木材杆を挟持固定する係止部の形
    成された押圧金具より成る請求項1,2又は3のいずれ
    か1項に記載のコンクリート型枠の担持具。
  5. 【請求項5】 前記固定具は、一端に前記軸足が螺合さ
    れるねじ孔が形成され、外周に雄ねじの形成された固定
    具本体と、前記ホームタイ本体の外周に螺合されるナッ
    トと、前記固定具本体に装着され、前記ナットの締め付
    けによりコンクリート型枠に向かって押圧されて前記支
    持具の上面に当接して前記支持具をコンクリート型枠に
    向かって押圧する係止部の形成された押圧金具より成る
    請求項1,2または3のいずれか1項記載のコンクリー
    ト型枠の担持具。
  6. 【請求項6】 前記固定具の押圧金物は、切欠円弧状の
    係止部を備えて成り、 前記陥没部の形成された支持具の上面を、前記押圧金具
    の係止部に嵌合する形状とした請求項4又は5記載のコ
    ンクリート型枠の担持具。
  7. 【請求項7】 前記支持具の鍔部は、前記コンクリート
    型枠の外壁面方向に傾斜して形成されてなることを特徴
    とする請求項1〜6いずれか1項記載のコンクリート型
    枠の担持具。
  8. 【請求項8】 前記連結杆に取り付けられる係止具の少
    なくとも一方は、一端側より前記連結杆が螺合・挿入さ
    れ、他端側から前記軸足が螺合されるねじ孔を備えたこ
    とを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載のコンク
    リート型枠の担持具。
  9. 【請求項9】 前記軸足に連結される固定具の連結端部
    にフランジを設けたことを特徴とする請求項1〜8いず
    れか1項記載のコンクリート型枠の担持具。
  10. 【請求項10】 前記支持具とコンクリート型枠間で軸
    足に装着される、前記支持具の鍔部周縁を載置する押さ
    え板を備えたことを特徴とする請求項1〜9いずれか1
    項記載のコンクリート型枠の担持具。
  11. 【請求項11】 前記支持具とパイプ又は木材杆との間
    で軸足又は固定具本体に装着される板体を備えたことを
    特徴とする請求項4,6,7,8,9,10いずれか1
    項記載のコンクリート型枠の担持具。
  12. 【請求項12】 前記支持具と押圧金物間で軸足又は固
    定具本体に装着される板体を備えたことを特徴とする請
    求項5,6,7,8,9,10いずれか1項記載のコン
    クリート型枠の担持具。
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