JPH11189841A - 封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板およびその製造方法

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JPH11189841A
JPH11189841A JP36607097A JP36607097A JPH11189841A JP H11189841 A JPH11189841 A JP H11189841A JP 36607097 A JP36607097 A JP 36607097A JP 36607097 A JP36607097 A JP 36607097A JP H11189841 A JPH11189841 A JP H11189841A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲージダウンした場合にも優れた封口部密封
性を有し、特に多段絞りにより成形される場合に有効
な、2ピース電池缶用鋼板およびその製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 重量%で、0.01%<C<0.03
%、0.02%≦sol.Al≦0.15%、N≦0.
0035%の鋼組成を有し、焼鈍後の二次圧延により加
工硬化している2ピース電池缶用鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池缶用鋼板およ
びその製造方法に関し、特に多段の深絞り加工により成
形される電池缶に好適な封口部密封性の優れた2ピース
電池缶用鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリマンガン乾電池やリチウム電池
等の一次電池、Ni−Cd電池やNi−MH電池等の二
次電池には、素材となる鋼板をプレス成形により円筒状
に加工した、いわゆる2ピース電池缶が使われている。
これらの2ピース缶は成形方法により、さらにDI缶と
絞り缶に大別される。
【0003】DI缶は、0.4mm程度の鋼板を円形ブ
ランクに打ち抜くとともに円筒状に深絞り成形する工程
と、該円筒パーツを複数のしごきダイによってしごき加
工する工程とからなる、いわゆるDI成形によって製缶
される電池缶である。DI缶は、缶壁のしごき加工によ
り、素材となる鋼板板厚よりも缶壁厚を薄くすることが
可能であり、最終的な缶壁の厚みは0.15mm程度ま
で薄くなる。このようなDI成形により製造される電池
に関する従来技術として、例えば、特公平7−9968
6号公報に開示された技術がある。
【0004】一方、絞り缶は、ファーストカッピング
後、さらに5〜10工程程度の多段の絞り成形により製
缶される電池缶であり、DI缶のように缶壁厚を薄くす
ることは難しく、一般的には缶壁厚は鋼板板厚と同程度
である。また、電池缶には電池内容物のアルカリ性に耐
え得る優れた耐食性が要求されることから、Niメッキ
が施されているものが一般的であるが、絞り缶には、プ
レス成形後にNiめっきを行なう後めっき法(いわゆる
バレルめっき)とNiめっき鋼板をプレス成形するプレ
めっき法の両者が用いられている。このような絞り成形
により製缶される電池缶に関する従来技術として、例え
ば、特開昭55−131959号公報、特開昭58−1
76861号公報に開示された技術がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、上記のような一
次電池、二次電池等の小型電池の寿命向上に対するニー
ズが一段と高まり、そのための対策の一つとして、電池
缶の缶壁薄肉化をはかり、充填剤容量を増加させて電池
容量を高めることが試行されている。DI缶の場合には
前述のように缶壁薄肉化をはかることは比較的容易であ
るが、絞り缶の場合には、通常の絞り成形では缶底に比
べ缶壁板厚は若干厚くなるため、成形により缶壁の薄肉
化をはかるのは困難である。そのため、絞り缶用鋼板に
ついては、成形前の鋼板そのもののゲージダウンが強く
求められている。
【0006】しかし、鋼板をゲージダウンした場合に
は、缶壁厚が薄くなり電池容量を増加させることはでき
るが、封口部板厚も当然薄くなるため、封口部のかしめ
強度が弱まり内容物の液漏れの危険性が大きくなるとい
う新たな問題が発生する。現状では、このような課題に
対する根本的な解決策は未だ見出されていない。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであって、ゲージダウンした場合にも優れた封口部密
封性を有し、特に多段絞りにより成形される場合に有効
な、2ピース電池缶用鋼板およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】封口部の密封性を高める
ためには封口部の強度上昇をはかり、かしめ強度を高め
る必要があるが、絞り缶はDI缶と異なり、製缶加工時
の加工硬化が小さいため、鋼板強度そのものを高める必
要がある。しかし、単に鋼板を高強度化しただけでは、
深絞り性が低下し多段の絞り成形過程で割れ等の成形不
良が発生しやすくなる。また、面内異方性が劣化し、缶
端部の耳が大きくなりトリム代が大きくなるとともに、
封口部の円周方向の板厚分布が不均一になり、かしめ強
度の不均一をもをたらし液漏れの危険性が大きくなる。
【0009】そこで、本発明者らは、深絞り性、面内異
方性を劣化させずに、かしめ強度の高い封口部密封性の
優れた2ピース電池缶用鋼板を得るという上記課題を解
決すべく鋭意検討を重ねた結果、従来の低C鋼に比べて
C量を低減し、適正範囲内に制御した中低C鋼を焼鈍後
の二次圧延により加工硬化させておくことにより上記課
題を解決することができることを見出した。さらに、B
を添加することにより、封口部密封性が一段と向上する
ことを見出した。
【0010】本発明は以上の知見に基づいてなされたも
のであり、第1発明は、重量%で、0.01%<C<
0.03%、0.02%≦sol.Al≦0.15%、
N≦0.0035%の鋼組成を有し、焼鈍後の二次圧延
により加工硬化していることを特徴とする封口部密封性
の優れた2ピース電池缶用鋼板を提供する。
【0011】第2発明は、第1発明において、0.00
05%≦B≦0.003%をさらに含有することを特微
とする封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板を提
供する。
【0012】第3発明は、第1発明または第2発明の鋼
板の両面に、少なくともNiめっき層またはFe‐Ni
合金化めっき層を有することを特徴とする封口部密封性
の優れた2ピース電池缶用鋼板を提供する。
【0013】第4発明は、重量%で、0.01%<C<
0.03%、0.02%≦sol.Al≦0.15%、
N≦0.0035%の鋼組成を有する熱延鋼板を冷間圧
延後、連続焼鈍し、その後5〜30%の圧下率の二次圧
延を行なうことを特徴とする封口部密封性の優れた2ピ
ース電池缶用鋼板の製造方法を提供する。
【0014】第5発明は、重量%で、0.01%<C<
0.03%、0.02%≦sol.Al≦0.15%、
N≦0.0035%、0.0005%≦B≦0.005
%の鋼組成を有する熱延鋼板を冷間圧延後、連続焼鈍
し、その後5〜30%の圧下率の二次圧延を行なうこと
を特徴とする封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼
板の製造方法を提供する。
【0015】第6発明は、第4発明または第5発明にお
いて製造された鋼板の両面に、少なくともNiめっき層
またはFe−Ni合金化めっき層を形成することを特徴
とする封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板の製
造方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明を完成するに至った
経緯と本発明の詳細および限定理由について説明する。
本発明者らは、電池缶の封口部のかしめ強度上昇をはか
り、封口部密封性を高めるためには鋼板の高強度化が必
要であると考え、鋼板の高強度化の効果について検討し
た。その際、DI缶では製缶時のしごき加工により封口
部に相当する部位も加工硬化していることに着目し、成
形前の鋼板を二次圧延により加工硬化させ高強度化する
ことを検討した。
【0017】表1に示す0.04%C鋼、0.02%C
鋼、0.02%C−B添加鋼、0.009%鋼の4種の
鋼板を調質圧延または二次圧延により板厚0.20mm
に仕上げ(全冷圧率89%)、鋼板両面に厚さ4μmの
Niめっきを施し、650℃で30秒の熱拡散処理を施
し、Fe−Ni合金化めっき層を形成させた。これら鋼
板の降伏強度、耳率、耐時効性、多段絞り成形性、製缶
後の封口部密封性について調査した。引張試験により鋼
板の降伏強度を測定するとともに、直径45mmφの円
形ブランクを打ち抜き、絞り比1.67で深絞り成形し
耳率を測定した。耳率は円周方向各位置の成形高さを測
定し、成形高さの最大値と最小値の差を高さ最小値で割
った百分率で表わした。さらに、直径55mmφの円形
ブランクを打ち抜き、10工程の多段絞り加工により最
終直径13.85mmの単3型電池缶相当の絞り缶を作
製した。これらの缶の缶端部をトリムした後、図1に示
すように開口部に絶縁パッキン封口蓋を装着し、かしめ
加工により封口した。さらに缶底に穴を開け増圧したエ
アーを封入し、封口部からのエアーの漏れが始まる瞬間
の内圧を求め、かしめ強度を評価した。耐時効性は、絞
り缶缶底のストレッチャーストレイン(SS)の発生の
有無で評価した。
【0018】これらの結果を表2に示す。従来の0.0
4%C鋼は二次圧延を行なわない場合(A1)には、鋼
板降伏強度が低いため、かしめ強度、すなわち封口部密
封性が劣っている。一方、二次圧延を行なった場合(A
2)には、鋼板降伏強度は高いが耳率(面内異方性)が
劣っており、結果として、鋼板強度のわりにはかしめ強
度が充分向上していない。さらに、多段絞り成形時に一
部割れが発生しており、絞り成形性も劣ることがわか
る。
【0019】これに対し、0.02%C鋼は二次圧延を
行なわない場合(B1)には低C鋼と同様に強度が低く
密封性が劣るが、二次圧延により加工硬化している場合
(B2)には、耳率、多段絞り成形性、かしめ強度のい
ずれもが良好なレベルにある。0.02%C−B添加鋼
(C1,2)についても、鋼板降伏強度は0.02%C
鋼とほぼ同様な結果を示している。ただし、かしめ強度
はさらに向上している。これは、強度因子以外の要因、
すなわち、B添加によりかしめ部曲げR外側表面の微細
クラックの発生が抑制されたことによるものと考えられ
る。
【0020】一方、さらにC量を低減した0.009%
鋼は、二次圧延を行った場合(D2)にも缶底にSSの
発生がみられ、耐時効性が劣っていることがわかる。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】次に本発明における成分組成について説明
する。本発明の鋼板は、重量%で、0.01%<C<
0.03%、0.02%≦sol.Al≦0.15%、
N≦0.0035%の鋼組成を有している。また、0.
0005%≦B≦0.005%のBをさらに含有する。
以下、このように組成を限定した理由について説明す
る。
【0024】C: Cは深絞り性、面内異方性を劣化さ
ぜずに優れた封口部密封性をを確保するために極めて重
要な元素であり、適正範囲内に制御しなければならな
い。C含有量が0.03%以上になると、深絞り性が劣
化し、多段の絞り成形過程で割れ等の成形不良が発生し
やすくなるとともに、面内異方性が劣化し、結果として
封口部密封性が低下する。従来の低C鋼を焼鈍後に二次
圧延した鋼板は、焼鈍後に1.5%程度の調圧を施した
鋼板に比べ、深絞り性、面内異方性が劣る領向にあり、
特に鋼板板厚を薄くした、すなわちゲージダウンした鋼
板ではそれが顕著となる。このような二次圧延した場合
の特性劣化を回避するためには、C量を0.03%未満
にする必要があり、したがって本発明ではC量を0.0
3%未満とする。一方、C量が0.01%以下になる
と、耐時効性が急激に劣化し、二次圧延の圧下率が比較
的低くNiめっき後に熱拡散処理を施した場合に、缶底
周辺にストレッチャーストレイン(SS)が発生する場
合があり好ましくない。そこで、本発明ではSS発生を
確実に抑制するためにCを0.01%超とする。この範
囲の中でも特に0.015%以上、0.025%以下の
範囲がより望ましい。
【0025】sol.Al: sol.Alは後述する
N量とともに、二次圧延した鋼板の深絞り性、面内異方
性を良好に保つために重要な元素である。so1.Al
は脱酸のため、およびNをAlNとして析出させ固溶N
量を低減するために0.02%以上の添加を必要とす
る。一方、0.15%を超える多量のAlを添加して
も、これらの効果は飽和し、かつ微細なアルミナ系介在
物が残留しやすくなり、介在物起因の割れ等の成形不良
が発生しやすくなる。そこで、本発明においては、so
l.Al量を0.02%以上、0.15%以下とする。
【0026】N: Nは極力少なくすることが望まし
い。Nが多い場合には、0.02%以上のAlを添加し
ても固溶Nが残留しやすくなり、二次圧延後の鋼板の深
絞り性、面内異方性を良好に保つことが困難となる。そ
こで、本発明においては、これらの悪影響を回避するた
めに、N量を0.0035%以下とする。さらに、0.
0025%以下とすることがより一層望ましい。
【0027】B: Bは封口部密封性をさらに向上させ
るために、必要に応じて添加する元素である。封口部を
かしめ加工する際に曲げR外側の表面に微細なクラック
が発生する場合があり、これが起点となりNi層に鉄地
に達するクラックが形成されると、封口部密封性が低下
し、また耐食性も低下することがある。このような曲げ
R外側表層の微細クラックは、鋼板の粒界に析出した比
較的大きなカーバイドを起点として発生する。Bを添加
すると、Bが粒界に偏析するため、粒界に析出するカー
バイドが減少し、カーバイドは粒内に比較的微細に分散
析出するようになる。その結果として、B添加により微
細クラックに起因した封口部密封性の低下が抑制され
る。また、BはNをBNとして析出させ固溶Nを低減す
る作用も有しており、二次圧延材の深絞り性、面内異方
性の向上にも有効である。これらのB添加効果を発揮さ
せるためには、0.0005%以上の添加が必要であ
り、一方、0.003%を超える過剰な添加を行なって
もこれらの効果は飽和し、逆に固溶Bの残留による深校
り性の低下などの悪影響が顕在化してくる。以上のこと
から、本発明においては、Bを添加する場合に、その量
を0.0005%以上、0.003%以下とする。その
なかでB添加効果を特に顕著に発揮させるためには、
0.0010%以上、0.0025%以下とすることが
望ましい。
【0028】その他の元素については、特に限定するも
のではないが、Si、Mn、P、Sについては、それぞ
れ以下の範囲とすることが望ましい。
【0029】Si: Siは意図的な添加を行わない場
合にも、不純物成分として鋼中に残留し鋼板の耐食性お
よびNiめっきの密着性を劣化させる元素であり、良好
な耐食性を確保するためには、その含有量を0.02%
以下とすることが望ましい。
【0030】Mn: Mnは鋼中SをMnSとして析出
させることによってスラブの熱間割れを防止する。Sを
析出固定するためには0.1%以上添加することが望ま
しい。また、Mnは鋼板の高強度化、細粒化に効果的な
元素であり、必要に応じて適量添加してもよい。しか
し、Mnを過度に添加すると鋼板の耐食性およびNiめ
っきの密着性を劣化させるため、添加するにしてもその
量を1.0%以下とすることが好ましい。
【0031】P: Pはフェライト粒界に偏析して粒界
を脆化させ、絞り成形時の加工性を低下させる。また、
Niめっきの密着性を低下させる元素であり、その含有
量は極力少ないほうが好ましく、0.02%以下とする
ことが望ましい。
【0032】S: Sはスラブの熱間割れ防止の観点か
ら極力少ないほうが好ましく、0.02%以下とするこ
とが望ましい。
【0033】本発明の鋼板は、上記のような鋼組成を有
し、焼鈍後の二次圧延により加工硬化していることを特
徴とする。多段の絞り成形により製缶される電池缶用鋼
板をゲージダウンした場合にも、かしめ強度向上をはか
り充分な封口部密封性を確保するために、本発明におい
ては、焼鈍後の鋼板を二次圧延して加工硬化させ、鋼板
の高強度化をはかる。しかし、単に従来の低炭素鋼板を
二次圧延により高強度化した場合には、前述のように深
絞り性や面内異方性が劣化し、成形不良やかしめ強度の
不均一による密封性の低下をもたらすため、従来の低C
鋼に比べC量を低減し適正範囲に制御した鋼を素材とし
て用いる必要がある。
【0034】鋼板の高強度化をはかる手段としては、加
工硬化以外にも、析出強化、変態組織強化、細粒化強
化、固溶強化などの種々の方法がある。しかし、析出強
化では、充分な強度を確保するためには、Nb等の炭窒
化物形成元素を添加し、多量の炭窒化物を分散析出させ
る必要があり、これらの炭窒化物が耐食性を劣化させ、
めっきの密着性も劣化させる。さらに鋼板の深絞り性も
劣化するという問題点を有している。また、変態組織強
化をはかるためには、焼鈍時に高温焼純、急速冷却する
必要があり、0.2mm程度の極薄ゲージダウン材を製
造することは困難である。すなわち、連続焼純時にCA
L内での絞りや蛇行、破断が発生しやすく、工業的に安
定して極薄材の高強度化をはかることが困難となる。さ
らに、細粒化強化はその強化能が小さく、充分な強度を
得ることができない。さらにまた、固溶強化は、上記の
ような問題点は比較的少ないが、充分な強度を得るため
に、強化能の大きいC、Nを多量に添加した場合には深
絞り性や面内異方性が劣化し、P、Siを多量に添加し
た場合にはめっき密着性や深絞り性が大きく劣化する。
Mnは比較的悪影響が小さいが、強化能が小さいためM
nのみでは充分な強度を確保することができない。ま
た、Mnも1%を超えるほど多量に添加した場合には、
P、Siと同様な悪影響が顕著となってくる。
【0035】これらに対し、C量を適正範囲に制御した
鋼板の二次圧延による加工硬化の場合には上記のような
問題がなく、また、絞り成形時に時効によるストレッチ
ャーストレインの発生が抑制される。以上のことから、
本発明においては、0.01%<C<0.03%の鋼板
を焼鈍後の二次圧延により加工硬化させることを必須と
する。
【0036】次に本発明の鋼板の製造方法について説明
する。転炉溶製後、連続鋳造して得られたスラブを粗圧
延を経て、あるいは粗圧延を省略し直接熱間仕上圧延機
に挿入し、熱間圧延を行う。スラブ加熱温度は、通常行
われている範囲内の1050〜1250℃程度とするこ
とができる。熱延仕上温度はAr3変態点以上とするこ
とが望ましい。熱延仕上げ温度がAr3変態点より低く
なると、熱延板に集合組織が形成されるとともに、表層
結晶粒が粗大化したり加工組織が残存する場合があり、
二次圧延後鋼板の深絞り性が劣化し、さらに鋼板板厚の
不均一が生じやすく、結果として電池缶封口部の円周方
向板厚不均一による密封性の低下をもたらすことにな
る。巻取温度は500〜700℃程度とすることができ
るが、Bを添加しない場合には固溶Nを低減するために
600℃以上とすることが望ましい。
【0037】さらに熱延鋼板を酸洗し、冷間圧延した
後、連続焼鈍を行う。面内異方性を小さくするために、
一次冷圧率は80〜90%程度が望ましく、後述する二
次圧延も含めた全冷圧率は83〜93%程度が望まし
い。ここで、全冷圧率とは、(熱延仕上厚−二次圧延後
の板厚)/熱延仕上厚を表わしている。連続焼鈍の焼鈍
温度は、未再結晶組織の残存による加工性の低下および
過度の粒成長による粗粒化に起因した肌荒れを抑制する
ため、再結晶温度以上、750℃以下程度とすることが
望ましい。
【0038】焼純後に、さらに二次圧延を行なう。二次
圧延は鋼板の高強度化をはかり、電池缶に成形後の封口
部のかしめ強度を高め、封口部密封性を向上させるため
に必要な工程である。図2にかしめ強度に対する二次圧
延の圧下率の影響を示す。同図から二次圧延の圧下率が
5%未満では充分なかしめ強度が得られないことがわか
る。また、二次圧延の圧下率が30%を超えるとかしめ
強度が低下する傾向がある。30%を超える高圧下率圧
延を行なうと、鋼板の降伏強度が高くなりすぎて封口部
のかしめ加工後のスブリングバックが大きくなり、逆に
かしめ強度が低下し内容物の液漏れの危険性が大きくな
る。この場合には、全圧下率を83〜93%程度にして
も、面内異方性を充分に小さくすることが困難となり、
封口部の円周方向板厚分布の不均一による密封性の低下
が顕在化してくる。さらに、深絞り性が劣化し、多段絞
り成形時に割れ発生等の成形不良が顕在化してくる。こ
れらのことから、二次圧延の圧下率を5〜30%とす
る。10〜25%とすることがなお一層望ましい。
【0039】通常、電池用鋼板の両面には、製缶後の良
好な耐食性を確保するためのめっき層および/または合
金化めっき層等の耐食被覆層が形成されている。適用さ
れるめっき層、合金化めっき層としては、耐食性を確保
できるものであればその種類に特別な制約はなく、単層
または複層のめっき層および/またはこのめっき層を熱
拡散して得られた合金化めっき層を鋼板の両面に形成さ
せればよい。ただし、電池内容物のアルカリに対する優
れた耐食性を得るためには、少なくともNiめっき層ま
たはFe−Ni合金化めっき層を設けることが望まし
い。このFe−Ni合金化めっき層はNiめっき層を熱
拡散処理して得られるもので、Niめっき層の全部を合
金化(Fe−Ni)させたものでもよいし、下地鋼板と
Niめっき層の界面のみを合金化させたものでもよい。
このような合金層を生成させることにより、耐食性はさ
らに向上する。
【0040】前述のように、多段絞り成形により製缶さ
れる電池缶には、プレス成形後にNiめっきを行なう後
めっき法とNiめっき鋼板をプレス成形するプレめっき
法の2種類があるが、本発明鋼板は両者のいずれにも適
用することができ、同様の効果を発揮することができ
る。
【0041】特に、後者の場合で優れた耐食性を確保す
るためには、鋼板両面にそれぞれ、少なくとも1層のN
iめっき層および/またはFe−Ni合金化めっき層を
設けることが望ましい。また、Niめっき層および/ま
たはFe−Ni合金化めっき層の上層にSnめっき層を
設け、さらに耐食性を高めることもできる。Niめっき
厚は特に限定するものではないが、両面ともに1〜5μ
m程度の厚さとするのが望ましく、両面等厚めっき、差
厚めっきのいずれもでもよい。また、Niめっき層を熱
拡散処理する際の加熱条件も特に限定するものではない
が、600〜750℃で30秒から3分程度とすること
が好ましい。また、熱拡散処理後に、表面粗さの調整と
時効によるSS発生を抑制するために0.5〜2%程度
の調圧を行うこともできる。さらに、この調圧後に再度
Niめっきを行うことにより、耐食性は一段と向上す
る。
【0042】
【実施例】表3に示す組成の鋼を転炉溶製した後、連続
鋳造によりスラブとし、加熱温度:1200〜1230
℃、仕上温度:860〜900℃、巻取温度:600〜
640℃で熱間圧延し、酸洗後、冷間圧延し、さらに表
4に示す条件で連続焼鈍、二次圧延または調質圧延を行
い、0.25、0.20、0.18mmの板厚に仕上
げ、鋼板の両面に厚さ4μmのNiめっきを施した。全
冷圧率は86〜90%とした。一部の鋼板については、
Niめっき後に650℃で1分の熱拡散処理を施し、F
e−Ni合金化めっき層を形成させた。
【0043】これらの鋼板の引張試験を行い降伏強度を
測定するとともに、直径45mmφの円形ブランクを打
ち抜き、絞り比1.67で深絞り成形し耳率を測定し
た。耳率は円周方向各位置の成形高さを測定し、成形高
さの最大値と最小値の差を高さ最小値で割った百分率で
表わした。さらに、直径55mmφの円形ブランクを打
ち抜き、10工程の多段絞り加工により最終直径13.
85mmの単3型電池缶相当の絞り缶を作製した。
【0044】これらの缶の缶端部をトリムした後、図1
に示したように開口部に絶縁パッキンと封口蓋を装着
し、かしめ加工により封口した後、缶底に穴を開けて増
圧したエアーを封入し、封口部からのエアーの漏れが始
まる内圧を求め、かしめ強度を評価した。また、上記の
単3型電池缶相当の絞り缶に疑似充填剤としてアルカリ
電解液を封入し、絶縁パッキンと封口蓋を装着し、かし
め加工により封口した後、温度38℃、湿度90%の雰
囲気で40日間貯蔵(恒温恒湿処理)し、封口部からの
液漏れの有無を判定した。耐時効性は、絞り缶缶底のス
トレッチャーストレイン(SS)の発生の有無により評
価した。これらの結果を表5に示す。
【0045】表5に示すように、本発明例の鋼板は、か
しめ強度が高く、液漏れが皆無であり、比較例に比べ、
封口部密封性、多段絞り性、面内異方性、耐時効性のい
ずれにおいても優れていることがわかる。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板およびその
製造方法を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池用絞り缶を示す断面図。
【図2】かしめ強度に対する二次圧延圧下率の影響を示
す図。
【符号の説明】
1……電池用絞り缶 2……封口蓋 3……絶縁パッキン 4……封口部 5……エアー封入口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、0.01%<C<0.03
    %、0.02%≦sol.Al≦0.15%、N≦0.
    0035%の鋼組成を有し、焼鈍後の二次圧延により加
    工硬化していることを特徴とする封口部密封性の優れた
    2ピース電池缶用鋼板。
  2. 【請求項2】 0.0005%≦B≦0.003%のB
    をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の封
    口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の鋼板の
    両面に、少なくともNiめっき層またはFe‐Ni合金
    化めっき層を有することを特徴とする封口部密封性の優
    れた2ピース電池缶用鋼板。
  4. 【請求項4】 重量%で、0.01%<C<0.03
    %、0.02%≦sol.Al≦0.15%、N≦0.
    0035%の鋼組成を有する熱延鋼被を冷間圧延後、連
    続焼鈍し、その後5〜30%の圧下率の二次圧延を行な
    うことを特徴とする封口部密封性の優れた2ピース電池
    缶用鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 重量%で、0.01%<C<0.03
    %、0.02%≦sol.Al≦0.15%、N≦0.
    0035%、0.0005%≦B≦0.003%の鋼組
    成を有する熱延鋼板を冷間圧延後、連続焼鈍し、その後
    5〜30%の圧下率の二次圧延を行なうことを特徴とす
    る封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の製造方
    法により製造された鋼板の両面に、少なくともNiめっ
    き層またはFe−Ni合金化めっき層を形成することを
    特徴とする封口部密封性の優れた2ピース電池缶用鋼板
    の製造方法。
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