JP2002317248A - 加工性に優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板 - Google Patents

加工性に優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性に優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板
を提供する。 【解決手段】 mass%で、C:0.0005〜0.10
%、Mn:0.05〜1.0%、Sol.Al:0.0
01〜0.100%、N:0.001〜0.010%、
残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張り強度
(TS)と、相当歪み1の加工による引張強度上昇量
(ΔTS)とがΔTS>0.388・TS+58の関係
を満たすことを特徴とする加工性に優れた薄肉化深絞り
しごき缶用鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄肉化深絞りしごき
缶に用いられる鋼板(例えば、樹脂フィルムラミネート
鋼板などの形態で用いられる)であって、特に製缶時の
加工性に優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】スチール製飲料缶のうち、缶内部が陽圧
状態で流通する陽圧缶には、主としてDI(Drawn and
Ironing)缶および薄肉化深絞りしごき缶が用いられて
いる。DI缶は、錫鍍金鋼板を素材とし、深絞り加工し
たカップの側壁部をしごき加工して製缶される。このし
ごき加工の際、鋼板表面に存在する錫は比較的柔らかく
且つ融点の低い金属であるため、固体潤滑作用を発揮す
る。また、しごき加工の際は潤滑剤を絶えず供給しつつ
加工する。そのため、DI缶の加工では工具と鋼板の間
での摩擦が低減されて材料にかかる加工応力が低下する
ため、高い加工度で加工することができる。
【0003】一方、薄肉化深絞りしごき缶はDI缶とは
加工方法が大きく異なり、例えば、樹脂フィルムラミネ
ート鋼板を素材とし、特開平6−312223号公報な
どに開示されているように、絞り加工、再絞り加工を行
う薄肉化深絞りしごき加工という加工方法で製缶され
る。この薄肉化深絞りしごき加工では、絞り加工したカ
ップを再絞りする際に、加工コーナーの曲率半径の小さ
いダイスを用いて側壁部を曲げ−曲げ戻しすることによ
って缶壁部の厚みを減少させる、いわゆる薄肉化深絞り
加工と、しごき加工とを組み合せることで、より高い加
工度を得ている。
【0004】このように、DI缶と薄肉化深絞りしごき
缶とでは加工方法が全く異なるため、薄肉化深絞りしご
き缶に用いる鋼板としては、この加工方法に適した特有
の鋼板が必要となる。薄肉化深絞りしごき加工に適した
鋼板として、例えば特開平10−44318号公報で
は、C:0.008〜0.06mass%、Si≦0.05
mass%、Mn≦0.9mass%、P≦0.04mass%、S
≦0.04mass%、Al:0.04〜0.12mass%、
N:≦0.0015〜0.0050mass%、必要に応じ
てB:0.0005〜0.005mass%を含有する鋼を
用い、過時効処理を含まない連続焼鈍を行うことによっ
て原板の結晶粒径を8μm以下とし、ポリエステル樹脂
を被覆した鋼板の降伏点伸びを5%以下とした、薄肉化
深絞りしごき缶用樹脂フィルムラミネート鋼板を開示し
ている。
【0005】上記技術は、薄肉化深絞りしごき加工にお
いて樹脂フィルムラミネート鋼板を用いる際に問題とな
る加工に伴う肌荒れを、結晶粒径を所定の大きさ以下に
することで解決している。また、ラミネート処理が加熱
下で行われるために問題となる降伏点伸びをBの添加な
どで解消している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、薄肉化深絞りし
ごき缶に関してより一層のコスト低減化が求められてお
り、このようなコスト低減化に対応して缶体のさらなる
軽量化が検討されている。缶体の軽量化を行なうために
は、従来にも増して高い加工度で製缶を行ない、缶壁部
の厚みをより減少させる必要がある。しかし、薄肉化深
絞りしごき加工は、加工コーナーの曲率半径の小さいダ
イスを用いて側壁部を曲げ−曲げ戻しによる薄肉化した
状態でしごき加工を行なうため、 DI缶と比較して材
料にとって極めて過酷な加工条件であると言える。その
加工度は相当歪みで1以上に及ぶが、このような高い加
工度で薄肉化深絞りしごき加工を行った場合、材料によ
っては加工中に側壁部が破断して目的の加工度が得られ
ない場合がある。
【0007】そして、このような高い加工度を得ること
は、上述した特開平6−312223号公報や特開平1
0−44318号公報に開示されている技術をもってし
ても困難である。このように近年求められている高い加
工度の薄肉化深絞りしごき加工において、薄肉化深絞り
しごき加工中に側壁部が破断することなく、目的の加工
度で加工を行うことができる優れた薄肉化深絞りしごき
加工性を備えた鋼板は未だ開発されていないのが現状で
ある。
【0008】したがって本発明の目的は、加工性に優れ
た薄肉化深絞りしごき缶用鋼板、特に製缶時の最高加工
度が相当歪みで1以上であるような高い加工度での薄肉
化深絞りしごき加工性に優れた鋼板を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、優れた薄
肉化深絞りしごき加工性が得られる加工条件とこれを可
能とする素材鋼板の条件について詳細に検討した結果、
薄肉化深絞りしごき加工において高い加工度を得るため
には、加工中に側壁部に作用する加工応力と側壁部の強
度とのバランスを制御することが重要であり、この加工
応力と強度とのバランスを制御するためには鋼板の化学
成分を最適化するとともに、鋼板の薄肉化深絞りしごき
加工前の引張り強度と加工に伴う加工硬化の挙動とを特
定の関係に制御すればよいことを知見した。
【0010】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、以下のような特徴を有する。 [1] C:0.0005〜0.10mass%、Mn:0.0
5〜1.0mass%、Sol.Al:0.001〜0.1
00mass%、N:0.001〜0.010mass%、残部
がFeおよび不可避的不純物からなり、引張り強度TS
(MPa)と、相当歪み1の加工による引張強度上昇量
ΔTS(MPa)とがΔTS>0.388・TS+58
の関係を満たすことを特徴とする加工性に優れた薄肉化
深絞りしごき缶用鋼板。
【0011】[2] 上記[1]の薄肉化深絞りしごき缶用鋼
板において、さらに、Ti:0.10mass%以下、N
b:0.08mass%以下、B:0.0080mass%以下
のうちの1種以上を含有することを特徴とする加工性に
優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板。 [3] 上記[1]または[2]の薄肉化深絞りしごき缶用鋼板に
おいて、引張り強度TS(MPa)と、相当歪み1の加
工による引張り強度上昇量ΔTS(MPa)とがΔTS
>0.388・TS+138の関係を満たすことを特徴
とする加工性に優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板。
【0012】[4] [1]〜[3]のいずれかの薄肉化深絞りし
ごき缶用鋼板において、さらに、V:0.10mass%以
下、Zr:0.20mass%以下のうちの1種以上を含有
することを特徴とする加工性に優れた薄肉化深絞りしご
き缶用鋼板。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細と限定理由に
ついて説明する。まず最初に、薄肉化深絞りしごき加工
性において重要な要素である鋼板の加工前の引張り強度
と、加工に伴う加工硬化の挙動との関係について説明す
る。本発明者らは、化学成分、熱間圧延条件、冷間圧延
条件、焼鈍条件、調質圧延条件などを広く変化させた鋼
板を試作し、鋼板の特性と薄肉化深絞りしごき加工性と
の関係を詳細に調査した。その結果、通常の引張り試験
で得られ、加工前の原板を評価する機械特性値である降
伏強度、降伏点伸び、引張り強度、全伸び、均一伸び、
局部伸びなど、さらにはランクフォード値(r値)、加
工硬化指数(n値)、硬さ試験などでは、それらの単独
或いは2つ以上を組み合わせた指標を用いたとしても、
薄肉化深絞りしごき加工性との間に明確な相関関係を見
い出すことはできなかった。
【0014】この理由としては、薄肉化深絞りしごき加
工は、上述したように加工コーナーの曲率半径の小さい
ダイスを用いて側壁部の曲げ−曲げ戻しによる薄肉化を
行った状態で、しごき加工を複合的に行なう複雑な加工
であるため、通常の機械特性値やその組み合わせではそ
の加工性を十分に評価できないことが考えられる。ま
た、通常の引張り試験で評価する加工度は相当歪みで概
ね0.3〜0.4程度であるのに対して、薄肉化深絞り
しごき加工において加工性が問題となる加工度は相当歪
みで1以上と高い加工度であるため、通常の引張り試験
などで得られる機械特性値では薄肉化深絞りしごき加工
での加工性を十分に反映した指標を得ることができない
ものと考えられる。
【0015】そこで本発明者らは、薄肉化深絞りしごき
加工において加工性を支配すると考えられる要素につい
て詳細な調査、検討を行った。その結果、薄肉化深絞り
しごき加工において高い加工度を得ようとした場合、加
工中の側壁部には加工度に応じて高い加工応力が作用す
るようになり、その加工応力に側壁部の強度が耐えられ
なくなる状況に至ることで側壁部の破断が発生すること
を突き止め、さらに加工応力と加工中の材料強度との関
係について以下のような知見を得た。
【0016】まず、実験により様々な引張り強度を持つ
鋼板を用いて薄肉化深絞りしごき加工を行なった結果、
鋼板の加工前の引張り強度が比較的低い鋼板では、加工
中の加工応力は低下するものの、一方で缶体側壁部の強
度も低くなる傾向があり、必ずしも高い加工度が得られ
るわけではなかった。これに対して、加工前の引張り強
度が比較的高い鋼板では、加工中の加工応力は高くなる
ものの、一方で缶体側壁部の強度も高くなる傾向があ
り、必ずしも得られる加工度が低いとは限らなかった。
すなわち、単に加工前の鋼板の引張り強度を制御するこ
とだけでは、薄肉化深絞りしごき加工性を向上させるこ
とは困難であることが判った。
【0017】そこでさらに、加工応力と側壁部の強度と
の関係を検討した結果、鋼板の加工前の引張り強度とと
もに、加工に伴う加工硬化の挙動を同時に制御すること
により、高い加工度における薄肉化深絞りしごき加工性
を向上させることができること、具体的には、鋼板の加
工前の引張り強度に対して加工中の側壁部の硬化が十分
に大きい場合に側壁部が加工応力に耐えることができ、
結果として高い加工度を達成できることを見い出した。
【0018】次に本発明者らは、鋼板の加工前の引張り
強度と加工に伴って生じる鋼板の加工硬化の挙動との関
係を、どのように制御すればよいかについて具体的に検
討した。まず、加工に伴う加工硬化の挙動を、実験的に
測定可能な特性として評価する際の評価指標について検
討した。一般に加工硬化はJIS Z 2253に規定さ
れている加工硬化指数(n値)で評価されることが多
い。しかし、加工硬化指数で考慮している加工硬化の挙
動は、一軸引張りでの伸びが相当歪みでは0.1〜0.
2という比較的低い加工度での加工硬化を表すものであ
り、薄肉化深絞りしごき加工における高い加工度での加
工硬化を表す指標としては適切ではない。
【0019】そこで、製缶加工での加工硬化の挙動を適
切に評価できる指標として、本発明者らは、相当歪みε
eqが1の加工を加えた後の鋼板の引張り強度と、加工前
の鋼板の引張り強度との差ΔTSを定義した。この値
は、相当歪み1の加工による引張り強度上昇量を示すも
のであると言え、材料間の特性の相異を客観的に比較で
きる指標であり、また実際の製缶での加工度に近い高い
加工度まで材料を加工した際の加工硬化を評価すること
ができる指標である。
【0020】ここで、相当歪みεeqは、加工後の缶体の
側壁部の板厚方向歪みεt 、周方向歪みεθ、缶高さ方
向歪みεφから、次のようにして求められる値である。・ 板厚方向歪み :εt = ln(t/t0)・ 周方向歪み :εθ=ln(r/r0)・ 缶高さ方向歪み :εφ = 1/{ ln(t/t
・ ln(r/r0) }=−(εt +εθ
【0021】
【数1】
【0022】ここで、t0は加工前の板厚、tはある缶
高さでの加工後の板厚、rは加工後の缶体の半径、r0
は加工前の円形ブランクに相当する位置までの半径であ
る。なお、相当歪み1を与える加工方法は、実際の製缶
加工で行なうことが最良であるが、相当歪みが同等にな
るように別の加工方法で加工しても同様に評価すること
ができる。例えば、本発明者らは実際の製缶加工に加
え、圧延加工も行なった。そして、圧延加工の際の相当
歪みは上記の式に対して周方向歪みを板巾方向歪みで置
き換えることで同様に求めることができた。
【0023】次に、本発明者らは、鋼板の加工前の引張
り強度TS及び相当歪み1の加工による引張り強度上昇
量ΔTSと薄肉化深絞りしごき加工での加工性との関係
を調査した。その結果、鋼板の加工前の引張り強度TS
及び相当歪み1の加工による引張り強度上昇量ΔTSと
薄肉化深絞りしごき加工での加工性には極めて密接な関
係があることが判った。
【0024】調査により得られた鋼板の加工前の引張り
強度TS及び相当歪み1の加工による引張り強度上昇量
ΔTSと加工限界との関係を図1に示す。ここで、加工
限界とは、薄肉化深絞りしごき加工中に側壁部が破断す
る限界の加工度である。また、図1において、加工限界
の尺度として、従来の薄肉化深絞りしごき缶の基準の加
工度に対して、加工限界の向上が5%未満のものを▲、
加工限界が5%以上10%未満向上したものを●、同じ
く10%以上向上したものを○とした。
【0025】図1によれば、TSとΔTSとを特定の関
係に制御することで、薄肉化深絞りしごき加工性が効果
的に向上することが判る。すなわち、鋼板の加工前の引
張り強度TS(MPa)と、相当歪み1の加工による引
張り強度上昇量ΔTS(MPa)とを ΔTS>0.3
88・TS+58、さらに望ましくは ΔTS>0.3
88・TS+138 を満たすように制御することで、
薄肉化深絞りしごき加工性を効果的に向上させることが
できる。したがって、本発明では、鋼板の引張り強度T
S(MPa)と相当歪み1の加工による引張り強度上昇
量ΔTS(MPa)とが、ΔTS>0.388・TS+
58、さらに望ましくは ΔTS>0.388・TS+
138 の関係を満たすことを条件とする。
【0026】次に、本発明の鋼板の化学成分の限定理由
について説明する。C量は、0.0005mass%未満で
は薄肉化深絞りしごき加工性が劣化するだけでなく、製
缶後の缶体として具備すべき缶体強度(缶内部の圧力の
増加に対して缶底部がその形状を維持する耐圧強度、缶
体の軸方向荷重に対して側壁部が挫屈せずにその形状を
維持する挫屈強度、側壁部に鋭利な突起物が衝突した際
に側壁部に穴があかない穴あき強度など)を維持できな
い。また、C量を低減するための溶鋼処理の負担が増え
てコストの増加をもたらすとともに、介在物の混入の可
能性も高まる。このためC量の下限は0.0005mass
%とする。一方、C量が0.10mass%を超えると鋼板
が過剰に硬質化して加工応力が高まり、薄肉化深絞りし
ごき加工性が損なわれるばかりではなく、ネッキング加
工性(製缶後にフランジ加工に先立って行われる、缶上
端部の直径を小さくするネッキング工程において、挫屈
が発生し難い特性)およびフランジ加工性(製缶後に缶
胴上端に蓋を取付けるためのフランジ部を形成する工程
において、フランジ割れが発生し難い特性)が劣化す
る。このためC量の上限は0.10mass%とする。な
お、耐食性の点からはC量は0.08mass%以下とする
ことが望ましい。
【0027】Mn量は、0.05mass%を下回ると鋼板
の強度が低下して所定の缶体強度を確保できず、またS
をMnSとして固定して熱間脆性の劣化を防止すること
ができないので、その下限を0.05mass%とする。ま
た、Mn量が1.0mass%を超えると、鋼板が過度に硬
質化して薄肉化深絞りしごき加工性が劣化するととも
に、コストの増加も招くので、上限を1.0mass%とす
る。なお、耐食性の観点からはMn量は0.70mass%
以下とすることが望ましい。
【0028】Sol.Al量は、0.100mass%を超
えると固溶Alが鋼板を硬質化させて薄肉化深絞りしご
き加工性を劣化させる上に、ネッキング加工性、フラン
ジ加工性がともに劣化し、さらにコスト高となるので、
その上限を0.100mass%とする。また、Sol.A
l量が0.001mass%を下回ると脱酸が不十分とな
り、結果として薄肉化深絞りしごき加工性を劣化させ
る。この理由は必ずしも明らかではないが、介在物の多
い鋼板となることが原因であると考えられる。このため
Sol.Al量の下限は0.001mass%とする。
【0029】N量は、0.010mass%を超えると鋼板
が過度に硬質化することで薄肉化深絞りしごき加工性を
劣化させ、同時にネッキング加工性およびフランジ加工
性が劣化するので、その上限を0.010mass%とす
る。一方、N量が0.001mass%を下回ると、薄肉化
深絞りしごき加工性が顕著に劣化する。この理由は必ず
しも明らかではないが、窒化物の形成および窒化物を核
とする炭化物の形成に関係しているものと考えられる。
また、N量が0.001mass%を下回ると、鋼板の強度
が低下して前述の缶胴強度が得られなくなる。このため
N量の下限は0.001mass%とする。
【0030】Ti、Nb、Bの少なくとも1種を適量添
加することにより、薄肉化深絞りしごき加工性がさらに
向上する。これは、Ti、Nb、Bの添加によって形成
される炭化物または窒化物と関係しているものと考えら
れる。但し、これらの元素を過剰に添加すると必要以上
に硬度が上昇することなどによって却って薄肉化深絞り
しごき加工性が劣化し、またコストの増加も招くので、
それぞれの上限はTi:0.10mass%、Nb:0.0
8mass%、 B:0.0080mass%とするのが好まし
い。また、炭化物または窒化物を形成させる元素とし
て、上記以外にV、Zrなどの元素があり、これらの元
素の1種以上を本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で
添加することができる。その添加量はV:0.10mass
%以下、Zr:0.20mass%以下とするのが好まし
い。
【0031】これらの元素以外に、不可避的不純物とし
て含まれる元素がある。これらの不可避的不純物がある
程度含まれていても、本発明の狙いとする作用効果に大
きな影響はないが、その影響を極力小さくするために
は、以下に示すような含有量とすることが望ましい。S
i量は、0.1mass%を超えるとネッキング加工性およ
びフランジ加工性が劣化しやすく、またラミネート皮膜
のフィルム密着性(鋼板表面にラミネートされたフィル
ムが加工によって剥離し難い特性)も劣化するおそれが
あるため、0.1mass%以下とすることが望ましい。ま
た、良好な耐食性を得るためには、Si量を0.05ma
ss%以下とすることがさらに望ましい。
【0032】P量は、0.13mass%を超えると鋼板が
過度に硬質化してネッキング加工性およびフランジ加工
性が劣化するおそれがあるとともに、耐食性も劣化しや
すいので、0.13mass%以下とすることが望ましい。
S量は、0.06mass%を超えると熱間脆性の劣化をも
たらすおそれがあるので、0.06mass%以下とするこ
とが望ましい。また、耐食性の観点からはS量を0.0
1〜0.03mass%とすることがさらに望ましい。ま
た、上記以外の元素を、本発明の作用効果が損われない
限度において耐食性の向上などを目的として添加するこ
とができる。
【0033】次に、本発明の鋼板の製造条件について説
明する。本発明の鋼板を製造するに当たり、製鋼条件は
本発明で規定する鋼成分が得られる方法であればよく、
特別な制限はない。但し、鋳造については、鋳片の均一
性という観点から連続鋳造で行うことが望ましい。ま
た、鋳片の加熱温度については、窒化物の再溶解を促進
するという観点から1250℃以上とすることが望まし
い。窒化物を加熱により一旦再溶解させ、熱延時に再析
出させることにより、窒化物の形成及び窒化物を核とす
る炭化物の形成に影響を与えると考えられ、本発明が狙
いとする相当歪み1の加工による引張り強度上昇量ΔT
Sを高める効果が得られ、製缶加工性も向上する。
【0034】熱間圧延条件については、仕上温度を87
0℃以上とすることが望ましい。仕上温度が870℃未
満であると熱延板表層の結晶粒径が粗大化し、冷延、焼
鈍後にもその影響が残り、製品の機械特性がコイル内の
位置により不安定になりやすい。また、巻取温度は56
0〜640℃とすることが望ましい。巻取温度が560
℃未満ではランクフォード値が劣化しやすく、一方、6
40℃を超えると表面のスケール量が増加してしまう。
熱延後の酸洗については、スケールを確実に除去できれ
ば、塩酸酸洗、硫酸酸洗等、方式に制限はない。また、
冷間圧延条件についても特に制限はない。
【0035】冷間圧延後の焼鈍については、経済的な観
点から連続焼鈍が望ましい。連続焼鈍を行う場合には、
均熱温度は630〜750℃とすることが望ましい。均
熱温度が630℃未満では再結晶が十分に進まずに硬質
な組織が残存し、製缶加工性も劣化しやすい。また、均
熱温度が750℃を超えると結晶粒が粗大化し、製缶加
工時に肌荒れ等の問題が生じるおそれがある。また、上
記温度範囲のなかでも均熱温度を高目とした方が、また
均熱時間を比較的長くとった方が、本発明が狙いとする
相当歪み1の加工による引張り強度上昇量ΔTSを高め
る効果が大きい。
【0036】また、焼鈍後には圧延率1.5〜20%の
二次圧延を行うことが望ましい。このような圧延率1.
5〜20%の二次圧延により、製品の時効を抑制すると
ともに、所望の鋼板強度への調整等が可能となる。ま
た、特に望ましくは1.5〜3.0%の一般的に調質圧
延と呼ばれる範囲の圧延率がよい。この範囲の圧延率で
あれば、本発明が狙いとする相当歪み1の加工による引
張り強度上昇量ΔTSがより一層向上し、製缶加工性も
向上する。また、この圧延率の範囲のなかでも、低目の
圧延率の方が引張り強度上昇量ΔTSを高める上で有利
である。鋼板に対する表面処理は、ブリキ、TFSな
ど、如何なる種類のものでもよい。樹脂フィルムをラミ
ネートする場合には、耐食性、フィルム密着性の観点か
らTFSまたはこれに類する電解クロメート処理が望ま
しい。
【0037】
【実施例】表1および表2に示す化学成分の鋼を溶製し
て鋳片とし、これを加熱温度1250℃にて加熱し、仕
上温度870〜890℃、巻取温度560〜640℃に
て熱間圧延し、板厚1.8〜2.2mmの熱延板を得
た。これらの熱延板を酸洗した後、冷間圧延した。次い
で、この冷間圧延板を連続焼鈍または箱焼鈍によって再
結晶焼鈍した。連続焼鈍では均熱温度を630〜750
℃とし、一部は均熱に引き続き300〜450℃で過時
効処理を行なった。箱焼鈍では均熱温度を630〜67
0℃とした。次いで、これらの焼鈍板について圧延率
1.5%の調質圧延または圧延率9〜18%の二次圧延
を行い、板厚0.16〜0.18mmとした後、電解ク
ロメート処理を施すことによりTFSとし、さらにポリ
エステル樹脂フィルムを加熱下でラミネートした。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】これらの鋼板に相当歪み1の加工を圧延で
施し、JIS−5号試験片とした後、引張り試験で引張
り強度を測定した。また、加工を施さない鋼板の引張り
強度も併せて測定し、相当歪み1の加工による引張り強
度上昇量ΔTSを求めた。また、これらの鋼板に深絞り
しごき加工を施し、加工性の評価として加工限界を調べ
た。加工性の評価は、従来の薄肉化深絞りしごき缶の基
準の加工度に対して、加工限界の向上が5%未満のもの
を▲、加工限界が5%以上、10%未満向上したものを
●、同じく10%以上向上したものを○とした。その結
果を表3および表4に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】表3および表4によれば、化学成分及び鋼
板の加工前の引張り強度TSと相当歪み1の加工による
引張り強度上昇量ΔTSとの関係が本発明範囲内である
本発明例では、薄肉化深絞りしごき加工性が顕著に向上
していることが判る。
【0044】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、加工性に優
れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板を得ることができる。
本発明により得られる薄肉化深絞りしごき缶用鋼板は、
薄肉化深絞りしごき加工性が極めて優れ、従来に増して
高い加工度での加工を行なうことができるので、薄肉化
深絞りしごき缶のコスト低減とさらなる缶体の軽量化に
寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼板の加工前の引張り強度TS及び相当歪み1
の加工による引張り強度上昇量ΔTSと加工限界との関
係を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 克己 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 海津 享 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 渡辺 真介 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 小松 郁夫 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町22番地4 東洋製罐グループ綜合研究所内 (72)発明者 小林 具美 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町22番地4 東洋製罐グループ綜合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.0005〜0.10mass%、M
    n:0.05〜1.0mass%、Sol.Al:0.00
    1〜0.100mass%、N:0.001〜0.010ma
    ss%、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張
    り強度TS(MPa)と、相当歪み1の加工による引張
    り強度上昇量ΔTS(MPa)とがΔTS>0.388
    ・TS+58の関係を満たすことを特徴とする加工性に
    優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板。
  2. 【請求項2】 さらに、Ti:0.10mass%以下、N
    b:0.08mass%以下、B:0.0080mass%以下
    のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1
    に記載の加工性に優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板。
  3. 【請求項3】 引張り強度TS(MPa)と、相当歪み
    1の加工による引張り強度上昇量ΔTS(MPa)とが
    ΔTS>0.388・TS+138の関係を満たすこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の加工性に優れた
    薄肉化深絞りしごき缶用鋼板。
  4. 【請求項4】 さらに、V:0.10mass%以下、Z
    r:0.20mass%以下のうちの1種以上を含有するこ
    とを特徴とする請求項1、2または3に記載の加工性に
    優れた薄肉化深絞りしごき缶用鋼板。
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