JPH11189057A - 動力農機の前輪駆動装置 - Google Patents
動力農機の前輪駆動装置Info
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Abstract
とにより旋回時間を短縮するとともに、車速の高低や前
後進の状況に応じて前輪の増速比率を変化できるように
する。 【解決手段】 トラクタ等の動力農機に於いて、エンジ
ン11の動力をギヤ式変速装置22から分岐して前輪2
0を駆動する経路と、油圧式変速装置31の動力を伝達
して前輪20を駆動する経路とを設ける。車体の旋回時
には切換装置29の作動によってギヤ式変速装置22の
経路から油圧式変速装置31の経路に切り換えるととも
に、車体の旋回開始時の車速に応じて、前輪20の駆動
量を変更することにより、旋回性能の向上と安全性の確
保を図ることができる。
Description
芝刈機等の動力農機の前輪駆動装置に関するものであ
り、特に、走行系のギヤ式変速装置から動力を分岐して
前輪へ伝達するとともに、これとは別に油圧式変速装置
からの動力を伝達して前輪を駆動するように構成された
動力農機の前輪駆動装置に関するものである。
に於いて、エンジンの動力をギヤ式変速装置を介して後
輪に伝達するとともに、該ギヤ式変速装置から動力を分
岐して前輪を駆動可能にした構成が知られている。斯か
る構成の場合、4WDクラッチにより前輪への動力伝達
を入切りし、四輪駆動の切り換えを行っている。
の動力伝達軸に変速ギヤを設け、車体の旋回時には該変
速ギヤによって前輪の回転を増速し、前輪の周速度を後
輪より高くして車体の旋回時間を短縮する、所謂前輪増
速旋回制御を行う動力農機も知られている。
御では、車体の旋回時に後輪の周速度に対して予め設定
した増速比率(例えば後輪の2倍)で前輪を高速回転で
駆動する。ここで、旋回時の車速の高低により前輪のグ
リップ力が異なるので、車速に応じて増速比率を増減さ
せることができれば、車体の旋回時間をより短くした
り、或いは前輪の過回転による圃場の荒れを防止するこ
とができる。また、車体が後進しながら旋回するとき
に、前輪が高速回転で駆動されると車体が急旋回して危
険である。しかし、従来の前輪駆動装置では変速ギヤの
組合せを変更しないかぎり増速比率は一定であり、前輪
の周速度を増減させることはできなかった。
駆動することにより旋回時間を短縮するとともに、車速
の高低や前後進の状況に応じて前輪の増速比率を変化で
きるようにするために解決すべき技術的課題が生じてく
るのであり、本発明はこの課題を解決することを目的と
する。
するために提案されたものであり、エンジンの動力をギ
ヤ式変速装置を介して後輪に伝達するとともに、該ギヤ
式変速装置から動力を分岐して前輪を駆動する経路を備
え、車体の旋回操作を検出する手段と、車速を検出する
手段を設けた動力農機に於いて、前記ギヤ式変速装置か
ら前輪を駆動する経路とは別に、可変式油圧ポンプを有
する油圧式変速装置の動力を伝達して前輪を駆動する経
路を備え、車体の旋回時には前輪の駆動を前記ギヤ式変
速装置の経路から油圧式変速装置の経路へ切り換える切
換装置を設け、且つ、車体の旋回開始時の車速に応じて
前記油圧式変速装置による前輪の駆動量を変更するよう
に構成した動力農機の前輪駆動装置、及び、エンジンの
動力をギヤ式変速装置を介して後輪に伝達するととも
に、該ギヤ式変速装置から動力を分岐して前輪を駆動す
る経路を備え、車体の旋回操作を検出する手段と、車体
の前後進操作を検出する手段を設けた動力農機に於い
て、前記ギヤ式変速装置から前輪を駆動する経路とは別
に、可変式油圧ポンプを有する油圧式変速装置の動力を
伝達して前輪を駆動する経路を備え、車体の旋回時には
前輪の駆動を前記ギヤ式変速装置の経路から油圧式変速
装置の経路へ切り換える切換装置を設け、且つ、車体が
後進しながら旋回するときには、前記油圧式変速装置に
よる前輪の駆動量を減少若しくは停止するように構成し
た動力農機の前輪駆動装置を提供するものである。
に従って詳述する。図1は動力農機の一例としてトラク
タ10を示し、車体の前部にエンジン11が載置されて
フード12で被蔽されている。キャビン13の内部には
シート14を装着してあり、ステアリングハンドル15
や変速レバー16及び各種操作スイッチ等が設けられて
いる。エンジン11の動力はミッションケース17内に
収められたギヤ式変速装置を介して後輪18に伝達され
るとともに、ギヤ式変速装置から分岐された動力を前輪
動力伝達軸19から前輪20に伝達できるように構成さ
れている。尚、前輪20の駆動部近傍には後述する油圧
ポンプ32が設けられており、エンジン11の動力で該
油圧ポンプ32が駆動され、油圧モータ33へ作動油が
供給される。
り、エンジン11の動力は主クラッチ21により入切り
され、ギヤ式変速装置22である前後進切換機23、主
変速機24、副変速機25により順次変向或いは変速さ
れた後に、差動装置26を経て左右の後輪18へ伝達さ
れる。左右の後輪18には夫々ブレーキ装置65,66
が設けられており、左右のブレーキペダル(図示せず)
により独立してブレーキ操作ができるように構成されて
いる。
分岐し、前輪駆動装置27を経て前輪20を駆動できる
ように形成されている。前記ギヤ式変速装置22から分
岐された動力は、後述するコントローラ70の指令によ
って4WDクラッチ28で入切りされ、前輪動力伝達軸
19に接続した切換装置29へ入力される。そして、こ
の動力は切換装置29から差動装置30を介して前輪2
0へ伝達される。
変速装置22からの動力で前輪20を駆動する経路とは
別に、油圧式変速装置31の動力で前輪20を駆動する
経路が設けられている。該油圧式変速装置31は可変式
油圧ポンプ32を有し、この油圧ポンプ32によって駆
動される油圧モータ33の回転を前記切換装置29へ入
力するように構成されている。
装置22から分岐された動力の経路と、油圧式変速装置
31の動力の経路の何れか一方を選択し、該選択された
経路の動力を差動装置30を経て前輪20へ伝達するも
のである。前記切換装置29には、車体の旋回時に油圧
式変速装置31からの動力を優先して伝達する手段が設
けられおり、該優先伝達手段としては、例えばワンウェ
イクラッチを使用する。
輪動力伝達軸19に接続されたフルタイム駆動輪35に
は、台形状の数個のカム36,36…を前面に設けた回
転壁37が前後方向中間部から外方へ延設されており、
更に、フルタイム駆動輪35を遊転保持するクラッチ軸
38の後位置には、多数の小爪39,39…を後面に設
けた従動輪40がスプライン等を介して取り付けられ
る。
互いに独立した状態となっており、この両者間にクラッ
チ部41が取り付けられている。該クラッチ部41の後
面には前記カム36,36…に係合する従動カム42,
42…が設けられ、且つ、該クラッチ部41の前面には
前記小爪39,39…に噛み合う駆動小爪43,43…
が突設されている。
1をフルタイム駆動輪35のカム36側へ押圧するよう
に付勢している。また、45は収納ケースであって、フ
ルタイム駆動輪35と一体に回転するとともに、機枠側
に当接するブレーキ具46,46…により、その回転に
抵抗を与えている。これらフルタイム駆動輪35とクラ
ッチ部41と従動輪40とにより、ワンウェイクラッチ
34が構成される。
れた動力が、前輪動力伝達軸19からワンウェイクラッ
チ34に入力されると、フルタイム駆動輪35が回転し
て回転壁37のカム36によりクラッチ部41の従動カ
ム42にスラスト力が作用し、クラッチ部41が前方
(同図中左方向)へ押圧される。従って、図4に示すよ
うに、クラッチ部41の駆動小爪43が従動輪40の小
爪39に噛み合って、フルタイム駆動輪35の回転がク
ラッチ部41を介して従動輪40へ伝わる。斯くして、
従動輪40にスプライン嵌合したクラッチ軸38が駆動
され、前輪の差動装置30へギヤ式変速装置22からの
動力が伝達されて、前輪20が後輪18と同じ周速度で
駆動される。
が駆動されている場合は、図4に示すように、ワンウェ
イクラッチ34が入り状態となってフルタイム駆動輪3
5と従動輪40が等速で回転するが、このとき、前記油
圧式変速装置31からの動力が切換装置29に入力され
た場合は、油圧モータ33の回転によりクラッチ軸38
が駆動される。そして、従動輪40の回転がフルタイム
駆動輪35より高くなると、小爪39が駆動小爪43よ
り速く回転してクラッチ部41を高速で回転させ、次
に、押圧バネ44の作用によってクラッチ部41全体が
後方へ移動し、図3に示したように、従動輪40とクラ
ッチ部41が離間する。
20が駆動されている場合であっても、油圧式変速装置
31からの動力が切換装置29に入力されたときは、前
記ワンウェイクラッチ34が切り状態となって従動輪4
0が空転する。即ち、油圧式変速装置31からの動力が
優先して前輪20へ伝達され、前輪20が油圧モータ3
3の回転速度に応じた周速度で駆動される。
ワンウェイクラッチ34のほか、図示は省略するが、ギ
ヤ式変速装置22の動力の経路と油圧式変速装置31の
動力の経路に夫々クラッチを設けておき、コントローラ
70によっていずれかのクラッチを択一的に入切りする
ように構成することもできる。
ショメータ51によりポジションレバーの操作位置を検
出し、ポテンショメータ52により変速レバーのシフト
位置を検出する。また、ポテンショメータ53によりリ
フトアームの回動角即ち後部作業機の高さを検出し、ポ
テンショメータ54,55により夫々左右のブレーキペ
ダルの踏み込み位置を検出する。
機23を後進位置に切り換えたときにオンとなり、クラ
ッチペダルスイッチ57は主クラッチ21を切るために
クラッチペダルを踏み込んだときにオンになる。また、
車体の旋回時に油圧式変速装置31の動力により前輪増
速旋回制御する場合は、予め制御入切スイッチ58をオ
ンにする。更に、車速を検出する手段として車速センサ
59を設ける。車速センサ59の構成としては、例えば
ドップラ式のセンサにより車体と地面との相対速度を検
出して車速を演算するほか、前輪20または後輪18の
回転から車速を算出したり、或いは、ギヤ式変速装置2
2の変速ギヤまたは変速軸等の回転から車速を算出する
ように構成してもよい。
に伴う前輪20の旋回量を検出する手段として前輪切れ
角センサ60を設け、エンジン11の回転数を検出する
手段としてエンジン回転センサ61を設ける。尚、車体
の旋回操作を検出する手段としては、前記前輪切れ角セ
ンサ60によって前輪20の操舵角を直接的に検出する
他に、ステアリングハンドル15の回転角度やステアリ
ングハンドル15の操作速度を測定したり、パワーステ
アリング装置の油圧シリンダのピストン伸縮量を検出す
る方法などもある。
して前輪回転センサ62及び後輪回転センサ63を設
け、該前輪回転センサ62及び後輪回転センサ63によ
って前輪20と後輪18の回転数を検出し、この回転差
をコントローラ70へ入力してタイヤのスリップ率を演
算する。更に、車体の傾斜を検出する手段として傾斜セ
ンサ64を設け、該傾斜センサ64によって車体のロー
リング角を検出する。
され、例えばポテンショメータ51の検出信号に基づい
てポジョンレバーの操作位置を判別し、作業機昇降用の
リフトシリンダを作動すべく、電磁制御弁の作業機上昇
用ソレノイド81または作業機下降用ソレノイド82へ
指令信号を出力する。或いは、例えばポテンショメータ
54,55の検出信号に基づいて左右のブレーキペダル
の踏み込み位置を判別し、その操作力の大小に応じて後
輪のブレーキシリンダを作動すべく、電磁制御弁の左ブ
レーキ用ソレノイド83または右ブレーキ用ソレノイド
84へ指令信号を出力する。
ンプ32の吐出量を変更するアクチュエータである電動
モータ85へ制御信号を出力し、該油圧ポンプ32の吐
出量を増減することによって油圧モータ33の回転速度
を変化させる。従って、油圧式変速装置31による前輪
20の駆動量が変化し、作業モードダイヤル59によっ
て設定した増速比率、若しくは制御目標の増速比率とな
るように前輪20の周速度を制御する。
置31には可変式の油圧ポンプ32が設けられている。
該油圧ポンプ32から吐出される作動油は電磁制御弁9
0によって制御され、前述した制御入切スイッチ58が
オフのときは、該電磁制御弁90がノーマル位置(イ)
にあって油圧モータ33は駆動されない。そして、制御
入切スイッチ58をオンにしたときは、該電磁制御弁9
0がオフセット位置(ロ)に切り換わり、油圧ポンプ3
2の吐出油が油圧モータ33へ導出される。
オン軸を回転すれば、油圧ポンプ32の斜板若しくは斜
軸の角度即ち傾転角が変化し、該油圧ポンプ32の吐出
量が増減する。従って、油圧モータ33の流量が変わ
り、該油圧モータ33の回転速度を任意に調整できる。
尚、図示は省略するが可変式の油圧モータを使用し、電
動モータによって該油圧モータの傾転角を変化させるこ
とにより、油圧モータの流量を変更して回転速度を任意
に調整するように構成してもよい。
8が作動してギヤ式変速装置22から分岐された動力が
前輪動力伝達軸19へ伝達されている場合であっても、
油圧式変速装置31の動力が切換装置29に入力された
ときは、該油圧式変速装置31からの動力が優先して前
輪20へ伝達される。
の油圧ポンプであり、油圧ポンプ95aから吐出される
作動油は電磁制御弁96によって制御され、前記コント
ローラ70から作業機上昇用ソレノイド81または作業
機下降用ソレノイド82へ指令信号が出力されたとき
に、油圧ポンプ95aの作動油がリフトシリンダ97へ
供給されて作業機が昇降する。一方、油圧ポンプ95b
から吐出される作動油は、減圧弁98を介してパワース
テアリング回路99へ供給され、ステアリングシリンダ
100が駆動されて前輪20が回向する。
電磁制御弁101,102を介して左右のブレーキシリ
ンダ103,104に導出されるとともに、その他の油
圧回路へ供給される。前記コントローラ70から左ブレ
ーキ用ソレノイド83または右ブレーキ用ソレノイド8
4へ指令信号が出力されたときは、該指令信号の大きさ
に応じて電磁制御弁101または102が開放し、ブレ
ーキシリンダ103,104が駆動されて左または右の
ブレーキ装置65,66が作動し、後輪18,18が夫
々独立して制動される。
ンプ32はエンジン11の動力で駆動されるが、前輪増
速時には油圧ポンプ32の駆動によってエンジン11へ
の負荷が高くなる。従って、エンジン11がアイドリン
グ等の低回転のときに油圧式変速装置31を作動する
と、他の油圧ポンプ95a,95bの吐出量が低下して
作動油の供給量が不足し、他の油圧機器が作動不良を起
こす虞がある。また、エンジン11への負荷が著しく高
くなるとエンストを起こすこともある。
検出値からエンジン回転数を算出し、エンジン11がア
イドリング等の低回転になったときは、コントローラ7
0から前記電動モータ85への制御信号を調整して油圧
ポンプの32の吐出量をゼロにすることにより、低回転
時の油圧式変速装置31の作動を牽制する。
ときに油圧式変速装置31が作動すると、オペレータの
意に反して車体が暴走する危険があるが、前述したよう
に、エンジン11のアイドリング時は油圧ポンプの32
の吐出量をゼロにすることにより、油圧式変速装置31
の不慮作動を防止できる。或いは、コントローラ70の
指令によって前記電磁制御弁90をノーマル位置(イ)
位置にし、油圧モータ33への作動油の供給を停止する
ことによって油圧モータ33の回転を阻止すれば、前輪
20の高速駆動が防止されて安全性を確保できる。
よって前輪20を駆動したときの前輪の増速比率(以
下、単に「増速比率」という)は、コントローラ70か
ら電動モータ85へ制御信号を出力して油圧ポンプ32
の吐出量を調整することによって変更できるが、本発明
では、図7の実線A乃至Dで示すように、車体の旋回開
始時の車速或いは変速レバーのシフト位置に応じて、増
速比率を変更(即ち前輪の駆動量を変更)するように制
御する。
バーが第1速(低速)位置にシフトされているときは、
同図の実線Aで示すように増速比率を比較的低めに設定
する。そして、変速レバーが第2速位置にシフトされて
いるときは実線Bで示すように増速比率をやや高く設定
し、更に第3速位置或いは第4速位置と変速レバーが高
速位置にシフトされているときは、実線CまたはDで示
すように夫々増速比率を高く設定する。また、各変速位
置に於いては、車体の旋回開始時の車速が高くなるのに
伴って、増速比率が大きくなるように制御する。この増
速比率の変動ラインは、車体の転倒防止などの安全性を
考慮して予め設定される。
駆動装置27の制御手順について説明する。先ず、各種
センサやダイヤルの状態をコントローラ70へ読み込む
(ステップ1)。続いて、ポテンショメータ52の検出
値から変速レバーのシフト位置を判別し、このシフト位
置に応じて、図7に示した増速比率の変動ラインの何れ
かをセットする。(ステップ2)。
らステアリングハンドル15が所定角度以上に操作され
たとき、或いはポテンショメータ54,55の検出値か
ら片ブレーキ操作があったとき、若しくはポテンショメ
ータ51または53の検出値から作業機を上昇させたと
き等、車体が旋回を開始したとコントローラ70が判断
したときであって(ステップ3)、且つ、後進検出スイ
ッチ56の信号がオフで前後進切換機23が前進位置で
あるときは(ステップ4)、予め設定された増速比率の
変動ラインに基づいて油圧式変速装置31からの動力で
前輪20を駆動すべく、コントローラ70から前記電動
モータ85へ制御信号を出力する(ステップ5)。
開始時の車速に応じて、油圧式変速装置31の油圧ポン
プ32の吐出量が調整され、前輪20の周速度が制御目
標の増速比率となるように油圧モータ33の回転数が制
御される。前述したように、前輪駆動装置27の切換装
置29にギヤ式変速装置22からの動力と油圧式変速装
置31からの動力が同時に入力された場合は、油圧式変
速装置31からの動力が優先して前輪20へ伝達される
ため、変速レバーのシフト位置及び車速に応じて最適の
増速比率で前輪20が駆動される。斯くして、車体の旋
回時間を短縮することができる。
し(ステップ6)、車体の旋回が終了して直進状態に復
帰したときは、油圧式変速装置31の動力による前輪増
速旋回制御を牽制する(ステップ6→7)。然るとき
は、油圧モータ33の回転が停止して、前記ギヤ式変速
装置22から分岐された動力が切換装置29から差動装
置30へ伝達され、前輪20は前記ギヤ式変速装置22
からの動力により後輪18と同じ周速度で駆動される。
23が後進位置であるときは、たとえ車体の旋回中であ
っても、油圧式変速装置31の動力による前輪増速旋回
制御を牽制する(ステップ4→7)。或いは、設定され
た増速比率の変動ラインに基づく制御目標値よりも、増
速比率を一定値(約1.0〜1.5程度)まで低下させ
てもよい。斯くして、車体が後進しながら旋回するとき
は、油圧式変速装置31による前輪20の駆動量が減少
若しくは停止されるため、後進時の急旋回がなくなって
車体の暴走や転倒などの事故を防止できる。
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。
ンの動力をギヤ式変速装置から分岐して前輪へ伝達する
経路と、油圧式変速装置からの動力を前輪へ伝達する経
路を設け、車体の旋回時には前記油圧式変速装置の動力
による前輪の駆動量を旋回開始時の車速に応じて変更す
る。また、車体が後進しながら旋回するときは、前記油
圧式変速装置の動力による前輪の駆動量を減少若しくは
停止する。
て最適の増速比率で前輪を駆動でき、前輪のグリップ力
を確保しつつ旋回時間を短縮するとともに、前輪の過回
転による圃場の荒れを防止できる。また、後進時の急旋
回がなくなり、車体の暴走や転倒などの事故発生を未然
に防止できる。
と増速比率との関係を示すグラフ。
ト。
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジンの動力をギヤ式変速装置を介し
て後輪に伝達するとともに、該ギヤ式変速装置から動力
を分岐して前輪を駆動する経路を備え、車体の旋回操作
を検出する手段と、車速を検出する手段を設けた動力農
機に於いて、前記ギヤ式変速装置から前輪を駆動する経
路とは別に、可変式油圧ポンプを有する油圧式変速装置
の動力を伝達して前輪を駆動する経路を備え、車体の旋
回時には前輪の駆動を前記ギヤ式変速装置の経路から油
圧式変速装置の経路へ切り換える切換装置を設け、且
つ、車体の旋回開始時の車速に応じて前記油圧式変速装
置による前輪の駆動量を変更するように構成したことを
特徴とする動力農機の前輪駆動装置。 - 【請求項2】 エンジンの動力をギヤ式変速装置を介し
て後輪に伝達するとともに、該ギヤ式変速装置から動力
を分岐して前輪を駆動する経路を備え、車体の旋回操作
を検出する手段と、車体の前後進操作を検出する手段を
設けた動力農機に於いて、前記ギヤ式変速装置から前輪
を駆動する経路とは別に、可変式油圧ポンプを有する油
圧式変速装置の動力を伝達して前輪を駆動する経路を備
え、車体の旋回時には前輪の駆動を前記ギヤ式変速装置
の経路から油圧式変速装置の経路へ切り換える切換装置
を設け、且つ、車体が後進しながら旋回するときには、
前記油圧式変速装置による前輪の駆動量を減少若しくは
停止するように構成したことを特徴とする動力農機の前
輪駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36095097A JP4135200B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 動力農機の前輪駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36095097A JP4135200B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 動力農機の前輪駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11189057A true JPH11189057A (ja) | 1999-07-13 |
JP4135200B2 JP4135200B2 (ja) | 2008-08-20 |
Family
ID=18471586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP36095097A Expired - Lifetime JP4135200B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 動力農機の前輪駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4135200B2 (ja) |
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JP2010173644A (ja) * | 2010-04-09 | 2010-08-12 | Honda Motor Co Ltd | 4輪駆動車両の制御方法 |
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- 1997-12-26 JP JP36095097A patent/JP4135200B2/ja not_active Expired - Lifetime
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