JPH11189009A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH11189009A JPH11189009A JP9359982A JP35998297A JPH11189009A JP H11189009 A JPH11189009 A JP H11189009A JP 9359982 A JP9359982 A JP 9359982A JP 35998297 A JP35998297 A JP 35998297A JP H11189009 A JPH11189009 A JP H11189009A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
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- B60C9/18—Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
- B60C9/26—Folded plies
- B60C9/263—Folded plies further characterised by an endless zigzag configuration in at least one belt ply, i.e. no cut edge being present
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Abstract
を確保し、かつ直進安定性を改善する。 【解決手段】トレッド部1のカーカス層4外周側に埋設
された内外2層のベルト層7A,7Bを有機繊維からな
る補強コードfがベルト層7A,7Bのエッジ部でベル
ト層内側に屈曲して延在する構造にし、そのベルト層7
A,7Bの外周側にベルト補強層8を配置する。ベルト
補強層を8はヤング率が1〜1500MPaの熱可塑性樹
脂または熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とをブレ
ンドした熱可塑性エラストマー組成物から構成されてい
る。
Description
関わり、更に詳しくは、軽量化を図りながらベルト層の
耐エッジセパレーション性を高めるようにした空気入り
タイヤにおいて、タイヤ重量を極力抑制しながら、運動
性能を改善すると共に直進安定性を高めるようにした空
気入りタイヤに関する。
を改善するため、内側と外側の2層のベルト層をその補
強コードがその一方から他方のベルト層に折り返して延
在する螺旋巻き構造にした空気入りタイヤの提案があ
る。このように内外2層のベルト層の補強コードを共有
しなから螺旋巻き構造にすることにより、ベルト層のエ
ッジ部にエッジセパレーョンを誘発する原因となる補強
コードの切断端を位置させないようにして、ベルト層の
耐エッジセパレーション性を高めるようにしている。
有機繊維コードを用いると、トレッド部の中央部が膨ら
み易く、また、ベルト層の剛性不足によるコーナリング
フォースの低下のため、良好な運動性能を得ることが難
しいという問題があった。
化を図りながらベルト層の耐エッジセパレーション性を
高めるようにした空気入りタイヤにおいて、重量の増加
を極力抑えながら、良好な運動性能を確保することが可
能な空気入りタイヤを提供することにある。本発明の他
の目的は、軽量化を図りながらベルト層の耐エッジセパ
レーション性を高めるようにした空気入りタイヤにおい
て、直進安定性を改善することが可能な空気入りタイヤ
を提供することにある。
明は、トレッド部のカーカス層外周側に埋設された内外
2層のベルト層をその有機繊維からなる補強コードが該
ベルト層のエッジ部でベルト層内側に屈曲して延在する
構造にし、該内外2層のベルト層の外周側にベルト補強
層を配置すると共に、該ベルト補強層をヤング率が1〜
1500MPa の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分と
エラストマー成分とをブレンドした熱可塑性エラストマ
ー組成物から構成したことを特徴とする。
上記の範囲に設定した熱可塑性樹脂または熱可塑性エラ
ストマー組成物からなるベルト補強層を設けることによ
り、補強コードに有機繊維を用いたベルト層を配置した
トレッド部の中央部が膨らむのを抑えることができ、更
にベルト層の剛性不足を補うことが可能になるためコー
ナリングフォース低下を改善することができるので、運
動性能を良好にすることができる。
埋設したような補強層ではなく、軽量な熱可塑性樹脂ま
たは熱可塑性エラストマー組成物を使用するので、重量
の増加を極力抑制することが可能になる。また、タイヤ
のプライステアーはトレッド部の最外側に埋設された補
強材が大きく影響するが、本発明では、ベルト層の外周
側に配置されるベルト補強層が、熱可塑性樹脂または熱
可塑性エラストマー組成物のいずれか一方から構成さ
れ、傾斜して配向された補強コードを有するベルト層の
ようにタイヤ周方向に対し傾斜した方向性を有すること
がないので、タイヤの片流れを抑えて、プライステアー
を改善することかでき、それによって、直進安定性の向
上を図ることができる。
の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明
の空気入りタイヤの一例を示し、1はトレッド部、2は
ビード部、3はサイドウォール部である。左右のビード
部2に連接してタイヤ径方向外側に左右のサイドウォー
ル部3が延設され、この左右のサイドウォール部3間に
タイヤ周方向に延在するトレッド部1が設けられてい
る。
れている。左右のビード部2にはビートコア5がそれぞ
れ配置され、そのビートコア5の外周にはビードフィラ
ー6が設けられている。カーカス層4の両端部4aがビ
ードフィラー6を包み込むようにしてビートコア5の周
りにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド
部1のカーカス層外周側には、有機繊維からなる補強コ
ードを配列した2層のベルト層7が埋設されている。
れた外側のベルト層7Bは、その左右のベルト層7A,
7B両端を互いに接続させた無端状の一体構造に形成さ
れている。ベルト層7A,7Bの補強コードfは、図2
に示すようにタイヤ周方向Tに対して傾斜して配設され
ると共に、互いに交差するように配置されている。その
補強コードfは、ベルト層7A,7Bで共有され、ベル
ト層7A,7Bのエッジ部で一方から他方(及び他方か
ら一方)のベルト層に折り返されて延在する螺旋巻き構
造とすることにより、ベルト層7A,7Bのエッジ部で
ベルト層内側に屈曲して延在する構造になっており、補
強コードfの切断端がベルト層7A,7Bのエッジ部に
位置しないようになっている。
タイヤにおいて、外側のベルト層7Bの外周側には、左
右のベルト層エッジ部間にわたって延在するベルト補強
層8がタイヤ周方向に沿って設けられている。このベル
ト補強層8は、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分と
エラストマー成分とをブレンドした熱可塑性エラストマ
ー組成物から構成され、そのヤング率は1〜1500MP
a になっている。
ヤング率を上記のようにした熱可塑性樹脂または熱可塑
性エラストマー組成物からなるベルト補強層8を配置す
ることにより、補強コードfに有機繊維を用いたベルト
層を配置したトレッド部の中央部の膨らみを効果的に抑
えることができると共に、ベルト層の剛性不足を充分に
補ってコーナリングフォースの低下を改善することがで
きるので、良好な運動性能を確保することが可能にな
る。
ドを埋設したような補強層を用いずに、軽量な熱可塑性
樹脂または熱可塑性エラストマー組成物を用いるため、
重量の増加を極力抑えることができる。また、タイヤの
プライステアーはトレッド部1の最外側に埋設された補
強材が大きく影響するが、本発明では、ベルト層7A,
7Bの外周側に配置したベルト補強層8が、熱可塑性樹
脂または熱可塑性エラストマー組成物のいずれか一方の
みから構成され、傾斜配向される補強コードを有するベ
ルト層のような傾斜した方向性を持たないので、タイヤ
の片流れを抑制し、プライステアーの改善を図ることが
できる。その結果、直進安定性を高めることができる。
ルト補強層8の剛性が低くなりすぎて、良好な運動性能
を確保することが困難となり、逆に、1500MPa を越
えると、ベルト補強層8の剛性が高くなりすぎるため、
壊れ易くなり、タイヤ故障の原因となる。上記ベルト補
強層8は図では1層配置した例を示したが、複数層設け
るようにしてもよく、本発明では、少なくとも1層配置
すればよい。そのトータルの肉厚としては、0.5〜5
mmにすることができる。肉厚が0.5mm未満であると、
ベルト補強層8としての剛性が低くなりすぎ、良好な運
動性能を確保することができず、逆に、5mmを越える
と、重量が大きく増加し、軽量化に寄与することが困難
になる。ベルト補強層8の1層の肉厚としては、0.5
〜2.5mmにするのがよい。
れて環状に構成されるベルト補強層8は、押出成形によ
りシート状の薄いフィルムを継目なく環状に構成しても
よく、また、テープ状の薄いフィルムからなるストリッ
プ材を連続して螺旋状に隙間なく巻き回して環状として
もよく、更に、幅広のシート状に形成したフィルムの先
後端部を継ぎ合わせて構成してもよい。
用いられる有機繊維コードとしては、従来公知のものが
使用可能であり、例えば、ポリアリレート繊維、ポリパ
ラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維、ポリビニル
アルコール繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンテレフタ
レート繊維、ポリエチレン2,6-ナフタレート繊維、ナイ
ロン繊維、芳香族ポリアミド繊維等から選ばれる繊維の
1種又は2種以上を撚り合わせた撚り糸を使用すること
ができる。好ましくは、スチールコードと略同等の強度
を有し、かつ柔軟性に富む芳香族ポリアミド繊維コード
がよい。
対する傾斜角度を15〜45°の範囲にして配向するこ
とができる。ベルト層7A,7Bは、例えば、図3に示
すように、複数本の補強コードを引き揃えてマトリック
ス(ゴム或いはプラスチック)により集束した未加硫の
デープ状のストリップ材9を連続的に螺旋状に折り返し
て隙間なく巻き付けることにより、図4のような未加硫
のベルト層7’を得ることができる。これを成形ドラム
上に巻き付けられた未加硫のカーカス層上に配置するこ
とにより、グリーンタイヤにアセンブリーすることがで
きる。
ヤ周方向に対する角度等はベルト層の外径、ベルト層の
幅により一義的にきまる。その関係式を下記に示す(図
3参照)。ベルト層の半径をrとするとその外周長L
は、L=2πrとなる。外周長LをN分割すると1分割
当りのスパン長mは次のようになる。
同じ位置に戻ってくるので、これを図3に示すようにス
トリップ材周幅dだけずらすようにして螺旋状に巻き付
けて行く。従って、 L=(N−1)m+(m±d) ∴ (L±d)/N =m ・・・ 次に、ベルト層幅WB とストリップ材9のタイヤ周方向
に対する傾斜角度θ、スパン長mとの関係についてみる
と、 tanθ=WB /m/2 より m=2WB /tanθ ・・・ また、スパン長mはストリップ材周幅dの整数倍である
から、 m=nd ・・・ 式を式に代入すると、 (L±d)/N =m=nd ∴ L=nNd−(±d) ・・・ ここで、n、Nは整数である。ストリップ材周幅dは、
d=WT /sin θである(WT はストリップ材9の
幅)。
〜1500MPa にすることができるものであれば特に限
定されるものではなく、例えば、ポリオレフィン樹脂
〔例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密
度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン
(HDPE)、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロ
ピレン、ランダムポリプロピレン、及びそれらの変性
物、例えば、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水
マレイン酸変性ポリエチレン、エポキシ変性ポリプロピ
レン〕、スチレン系樹脂〔例えば、汎用ポリスチレン
(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリ
ロニトリル/スチレン共重合体(AS)、アクリロニト
リル/スチレン/ブタジエン共重合体(ABS)、メタ
クリル酸メチル/スチレン共重合体(MS)〕、ポリア
ミド系樹脂〔例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン6
6(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11
(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610
(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン
6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/
610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMX
D6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共
重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/
PPS共重合体〕及びそれらのN−アルコキシアルキル
化物、例えば、6−ナイロンのメトキシメチル化物、6
−610−ナイロンのメトキシメチル化物、612−ナ
イロンのメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂〔例
えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフ
タレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリア
リレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PB
N)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミ
ドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳
香族ポリエステル〕、ポリエーテル系樹脂〔例えば、ポ
リアセタール(POM)、ポリフェニレンオキサイド
(PPO)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエ
ーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン
(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)〕、ポリ
ニトリル系樹脂〔例えば、ポリアクリロニトリル(PA
N)、ポリメタクリロニトリル〕、ポリメタクリレート
系樹脂〔例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMM
A)、ポリメタクリル酸エチル〕、ポリビニル系樹脂
〔例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PV
A)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVO
H)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、
塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビ
ニリデン/アクリロニトリル共重合体〕、セルロース系
樹脂〔例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロー
ス〕、フッ素系樹脂〔例えば、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロ
ルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチ
レン/エチレン共重合体(ETFE)〕、イミド系樹脂
〔例えば、芳香族ポリイミド(PI)〕等を好ましく用
いることができる。
たポリマーアロイも同様に用いる事ができる。例えば、
ポリフェニレンオキサイド/ポリスチレンのアロイ化
物、ABS/ポリカーボネートのアロイ化物、ナイロン
6/ポリフェニレンオキサイドのアロイ化物、PET/
PBTのアロイ化物が挙げられる。上記熱可塑性エラス
トマー組成物は、上述した熱可塑性樹脂の成分にエラス
トマー成分を混合して構成することができ、これもヤン
グ率を1〜1500MPa となるようにブレンドしたもの
であれば、その材料の種類や混合比等は特に限定される
ものではない。
ン系ゴム及びその水添物〔例えば、NR、IR、エポキ
シ化天然ゴム、SBR、BR(高シスBR及び低シスB
R)、NBR、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフ
ィン系ゴム〔例えば、エチレンプロピレンゴム(EPD
M、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム
(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニル
又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(AC
M)、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム(例えば、Br
−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチ
レン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプ
レンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロス
ルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチ
レンゴム(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン
ゴム(M−CM)〕、シリコンゴム〔例えば、メチルビ
ニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェ
ニルビニルシリコンゴム〕、含イオウゴム〔例えば、ポ
リスルフィドゴム〕、フッ素ゴム〔例えば、ビニリデン
フルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、
テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素
シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕、熱可
塑性エラストマー〔例えば、スチレン系エラストマー、
オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、
ウレタン系エラストマー、ボリアミド系エラストマー)
等を好ましく使用することができる。
トマー成分との相溶性が異なる場合は、第3成分として
適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させることができ
る。ブレンド系に相溶化剤を混合することにより、熱可
塑性樹脂とエラストマー成分との界面張力が低下し、そ
の結果、分散層を形成しているゴム粒子径が微細になる
ことから両成分の特性はより有効に発現されることにな
る。そのような相溶化剤としては、一般的に熱可塑性樹
脂及びエラストマー成分の両方又は片方の構造を有する
共重合体、或いは熱可塑性樹脂又はエラストマー成分と
反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、ア
ミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の
構造をとるものとすることができる。これらは混合され
る熱可塑性樹脂とエラストマー成分の種類によって選定
すればよいが、通常使用されるものには、スチレン/エ
チレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)及びそ
のマレイン酸変性物、EPDM、EPM、EPDM/ス
チレン又はEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合
体及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共
重合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。
かかる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好まし
くは、ポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマー成分
との合計)100重量部に対して、0.5〜10重量部
がよい。
する場合の特定の熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマ
ー成分(B)との組成比は、特に限定はなく、ヤング
率、ベルト補強層を構成するフィルムの厚さにより適宜
決めればよいが、好ましい範囲は重量比90/10〜3
0/70である。本発明に係るポリマー組成物には、上
記必須ポリマー成分に加えて、本発明のタイヤ用ポリマ
ー組成物の必要特性を損なわない範囲で前記した相溶化
剤ポリマーなどの他のポリマーを混合することができ
る。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエ
ラストマー成分との相溶性を改良するため、材料のフィ
ルム成型加工性をよくするため、耐熱性向上のため、コ
ストダウンのため等があり、これに用いられる材料とし
ては、例えば、ポリエチレン(PE)ポリプロピレン
(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポ
リカーボネート(PC)等を例示することができる。本
発明に係るポリマー組成物には、更に一般的にポリマー
配合物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボ
ン等の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染
料、老化防止剤等を上記ヤング率の要件を損なわない限
り任意に配合することもできる。
脂との混合の際、動的に加硫することもできる。動的に
加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時
間)等は、添加するエラストマー成分の組成に応じて適
宜決定すればよく、特に限定されるものではない。加硫
剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いるこ
とができる。具体的には、イオン系加硫剤としては粉末
イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオ
ウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、ア
ルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例え
ば、0.5〜4phr 〔ゴム成分(ポリマー)100重量
部あたりの重量部〕程度用いることができる。
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、
1〜20phr 程度用いることができる。
は、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、
クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール
樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1
〜20phr 程度用いることができる。その他として、亜
鉛華(5phr 程度)、酸化マグネシウム(4phr 程度)
、リサージ(10〜20phr 程度) 、p−キノンジオ
キシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラク
ロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼ
ン(2〜10phr 程度) 、メチレンジアニリン(0.2
〜10phr 程度) が例示できる。
てもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニ
ア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド
系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般
的な加硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr 程度用いる
ことができる。具体的には、アルデヒド・アンモニア系
加硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等、グ
アジニン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアジニン
等、チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジ
ルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチア
ゾール及びそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等、ス
ルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシル
ベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、N−オ
キシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアマイ
ド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェン
アマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチアゾ
ール等、チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチル
チウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチ
ウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサル
ファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテト
ラサルファイド等、ジチオ酸塩系加硫促進剤としては、
Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジ
チオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバ
メート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメート、T
e−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチ
オカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、
ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレ
ア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチ
ルチオウレア等を挙げることができる。
ム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華
(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれら
のZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。熱可塑性
エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成
分とエラストマー成分(ゴムの場合は未加硫物)とを2
軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス
相)を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分
散相(ドメイン)分散させることによる。エラストマー
成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エ
ラストマー成分を動的加硫させてもよい。また、熱可塑
性樹脂またはエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤
を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前
に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエ
ラストマー成分の混練に使用する混練機としては、特に
限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキ
サー、2軸混練押出機等が使用できる。中でも熱可塑性
樹脂とエラストマー成分の混練およびエラストマー成分
の動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好まし
い。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練して
もよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が
溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速
度は1000〜7500Sec -1であるのが好ましい。混
練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加し
た場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分である
のが好ましい。上記方法で作製されたポリマー組成物
は、次に押出し成形またはカレンダー成形によってシー
ト状のフィルムに形成される。フィルム化の方法は、通
常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーをフィル
ム化する方法によればよい。
樹脂(A)のマトリクス中にエラストマー成分(B)が
分散相(ドメイン)として分散した構造をとる。かかる
状態の分散構造をとることにより、熱可塑の加工が可能
となり、かつベルト補強層としてのフィルムに十分な柔
軟性と連続相としての樹脂層の効果により十分な剛性を
併せ付与することができると共に、エラストマー成分の
多少によらず、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形
加工性を得ることができるため、通常の樹脂用成形機、
即ち押出し成形、またはカレンダー成形によって、フィ
ルム化することが可能となる。
は、通常のゴム系、フェノール樹脂系、アクリル共重合
体系、イソシアネート系等のポリマーと架橋剤を溶剤に
溶かした接着剤をフィルムに塗布し、加硫成形時の熱と
圧力により接着させる方法、または、スチレンブタジエ
ンスチレン共重合体(SBS)、エチレンエチルアクリ
レート(EEA)、スチレンエチレンブチレンブロック
共重合体(SEBS)等の接着用樹脂を熱可塑性フィル
ムと共に共押出、或いはラミネートして多層フィルムを
作製しておき、加硫時にゴム層と接着させる方法があ
る。溶剤系接着剤としては、例えば、フェノール樹脂系
(ケムロック220・ロード社)、塩化ゴム系(ケムロ
ック205、ケムロック234B)、イソシアネート系
(ケムロック402)等を例示することができる。
を示す。上述した実施形態において、ベルト層7A,7
Bを以下のような構成にしたものである。内外2層のベ
ルト層7A,7Bは上述同様に補強コードfを共有する
が、その補強コードfはベルト層エッジ部でベルト層内
側に折り曲げられて延在する構造にすることで、ベルト
層内側に屈曲して延在するようになっている。
1本または複数本の補強コードfを引き揃えてマトリッ
クスにより集束したテープ状のストリップ材10をベル
ト層幅に相当する幅でジグザグ状に隙間なく折り曲げて
形成した環状の帯状体から構成されている。この環状の
帯状体は、グリーンタイヤのアセンブル時に、図6に示
すように、補強コードの1本乃至複数本を平行にマトリ
ックス(ゴムやプラスチック)に埋設してなる未加硫の
ストリップ材10’を、未加硫のカーカス層4’上にタ
イヤ1周に亘ってジグザグ状にカーカス層4’の幅方向
に移動させると共にベルト層幅方向相当端11、12で
折り曲げながらカーカス層4’上に巻き付けることによ
り形成される。この巻き付けは、ストリップ材10’相
互間に隙間が生じないように、タイヤ周方向に略ストリ
ップ材10’の幅だけずらして複数回行われる。
グザグ状にしてカーカス層上に巻き付ける方法を示す。
ストリップ材10’のタイヤ1周当りのジグザグ折り曲
げ回数(カーカス層幅方向移動回数)n=2(偶数)の
場合を示している。巻き始めストリップ材が一方のベ
ルト層幅方向相当端11から始まって他方のベルト層幅
方向相当端12で折り曲げられ、一方のベルト層幅方向
相当端11に戻って次のストリップ材に連通し、巻き
始めストリップ材に対してほぼストリップ材幅だけタ
イヤ周方向にずらして一方のベルト層幅方向相当端11
で折り曲げられる。
に繰り返される。このため、全体としてストリップ材1
0’は常に2枚重なった状態となり、得られるベルト層
は2層構造となる。更に、ストリップ材10’を巻き付
けることにより、ベルト層は、偶数層からなるベルト層
が形成されるが、乗用車用としては、2層が好ましい。
当りのジグザグ折り曲げ回数(カーカス層幅方向移動回
数)n=3(奇数)の場合を示したものである。この場
合、ストリップ材10’は、上記のようにストリップ材
幅だけタイヤ周方向にずらして巻き付けずに、所定間隔
ずらして巻き付けられ、最終的に隙間のない2層構造の
ベルト層が形成される。
グザグ折り曲げ回数nが偶数の場合には、図9に示され
るように、巻き始めストリップ材の巻き始め端と巻き
終りストリップ材の巻き終り端との間に途中のストリ
ップ材を介して段差が生じるが、ジグザグ折り曲げ回数
nを奇数とすることにより、図8に「*」で示される部
分で、巻き始めストリップ材の巻き始め端と巻き終りス
トリップ材の巻き終り端との間に段差が生じることな
く、巻き途中のストリップ材相互間に段差が生じ、この
段差が1周に亘って分散することになるので、タイヤの
ユニフォーミティーを高めることができる。
強コードの切断端が位置しないように、内外2層のベル
ト層7A,7Bの補強コードfをベルト層エッジ部でベ
ルト層内側に屈曲して延在する構造にしたものであれ
ば、従来公知の構造をとることが可能であり、上記実施
形態に限定されないことは言うまでもない。
で作製した。ヤング率が0.5,1,50MPa のものに
ついては、表2中の組成を2軸混練機で混合し、樹脂成
分中にエラストマー成分を分散させた後、亜鉛華、ステ
アリン酸、ステアリン酸亜鉛をエラストマーに対して各
々0.4phr 、2phr 、1phr 動的加硫系として連続的
に加え、さらに2軸混練機で混合し、熱可塑性エラスト
マーを作製した。また、ベルト補強層とゴム部材料間の
接着剤は、ベルト補強層に予めケムロック234B(ロ
ードファーイースト社製)を塗布しておいた。
にし、ベルト層の外周側に上述したベルト補強層(折り
曲げ回数n=6)を配置した空気入りタイヤ(図1の構
成)において、ベルト補強層のヤング率を表1のように
変えた本発明タイヤ1〜4と比較タイヤ1,2、及びベ
ルト層の外周側に上述したベルト補強層(折り曲げ回数
n=5)を配置した空気入りタイヤ(図5の構成)にお
いて、ベルト補強層のヤング率を表1のように変えた本
発明タイヤ5〜8と比較タイヤ3,4、及びベルト補強
層にナイロンコード補強層(ナイロンコードはタイヤ周
方向に沿って配列)を配置した比較タイヤ5と、図1の
構成の空気入りタイヤにおいて、ベルト補強層を設けて
いない従来タイヤとをそれぞれ作製した。
にアラミド繊維コード(1500d/2 50本/5cm)を
使用し、その傾斜角度は24°と22°である。本発明
タイヤ及び比較タイヤにおけるベルト補強層には、表2
に示す組成材料を使用した。その肉厚は共に1.0mmで
ある。また、そのベルト補強層は、テープ状の薄いフィ
ルムからなるストリップ材を連続して螺旋状に隙間なく
巻き回して構成した。
により、運動性能、直進安定性、タイヤ重量、及び耐久
性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。 運動性能 各試験タイヤをリムサイズ13×5.0Jのリムに装着
し、空気圧を200kPa にして、排気量2500ccの車
両に取付け、テストコースにおいて、パネラーによりコ
ーナリング走行時のフィーリングテストを実施し、その
結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。そ
の値が大きい程、運動性能が優れている。 直進安定性 各試験タイヤを上記と同様にして車両に取付け、テスト
コースにおいて、パネラーによる直進走行時のフィーリ
ングテストを実施し、その結果を従来タイヤを100と
する指数値で評価した。その値が大きい程、直進安定性
が優れている。 タイヤ重量 各試験タイヤの重量を測定し、その結果を従来タイヤを
100とする指数値で評価した。その値が大きい程、重
量が大きい。 耐久性 各試験タイヤをドラム径1707mmのドラム試験機に取
り付け、JISD−4230 TATMA97Y/B規
定荷重耐久試験終了後、荷重を20%ずつ5時間毎に増
加してタイヤが破壊するまでの走行時間を測定し、その
結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。そ
の値が大きい程、荷重耐久性が優れている。
ード補強層を配置した比較タイヤ5と略同レベルの運動
性能を有しながら、その比較タイヤ5よりも重量が大幅
に軽減され、重量を極力抑制しなから、良好な運動性能
を確保することができるのが判る。また、直進安定性も
改善することができるのが判る。
カーカス層外周側に埋設された内外2層のベルト層をそ
の有機繊維からなる補強コードが該ベルト層のエッジ部
でベルト層内側に屈曲して延在する構造にし、該内外2
層のベルト層の外周側にベルト補強層を配置すると共
に、該ベルト補強層をヤング率が1〜1500MPa の熱
可塑性樹脂または熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分
とをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物から構成
したので、軽量化を図りながらベルト層の耐エッジセパ
レーション性を高めるようにした空気入りタイヤにおい
て、タイヤ重量を極力抑制しながら、運動性能を改善す
ると共に直進安定性を高めることができる。
午線断面図である。
である。
部斜視図である。
子午線半断面図である。
である。
ベルト層の成形方法を示す展開説明図である。
ベルト層の成形方法を示す展開説明図である。
説明図である。
ー 7 ベルト層 7A 下側ベルト
層 7B 上側ベルト層 8 ベルト補強層 T タイヤ周方向 f 補強コード
Claims (5)
- 【請求項1】 トレッド部のカーカス層外周側に埋設さ
れた内外2層のベルト層をその有機繊維からなる補強コ
ードが該ベルト層のエッジ部でベルト層内側に屈曲して
延在する構造にし、該内外2層のベルト層の外周側にベ
ルト補強層を配置すると共に、該ベルト補強層をヤング
率が1〜1500MPa の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹
脂成分とエラストマー成分とをブレンドした熱可塑性エ
ラストマー組成物から構成した空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 前記ベルト補強層を少なくとも1層配置
し、該ベルト補強層のトータルの肉厚を0.5〜5mmに
した請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記補強コードをタイヤ周方向に対し1
5〜45°に傾斜して配向した請求項1または2記載の
空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 前記内外2層のベルト層は補強コードを
共有し、該補強コードを前記ベルト層のエッジ部で一方
から他方のベルト層に折り返して延在する螺旋巻き構造
にした請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタ
イヤ。 - 【請求項5】 前記内外2層のベルト層は補強コードを
共有し、該補強コードを前記ベルト層のエッジ部で該ベ
ルト層内側に折り曲げて延在する構造にした請求項1〜
3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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- 1997-12-26 JP JP35998297A patent/JP3859338B2/ja not_active Expired - Fee Related
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