JPH11188730A - 塗装された合成樹脂成形品の再利用方法 - Google Patents

塗装された合成樹脂成形品の再利用方法

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JPH11188730A
JPH11188730A JP35887297A JP35887297A JPH11188730A JP H11188730 A JPH11188730 A JP H11188730A JP 35887297 A JP35887297 A JP 35887297A JP 35887297 A JP35887297 A JP 35887297A JP H11188730 A JPH11188730 A JP H11188730A
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synthetic resin
molded article
resin molded
coating
treatment
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Toshiaki Inoue
敏明 井上
Toshiharu Nagoshi
敏晴 名越
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、塗装された合成樹脂成形品の付着強
度を極めて低下させることによって、塗装と合成樹脂成
分との分離を容易にしようとするものである。 【構成】塗装された合成樹脂成形品を、前処理として比
較的短時間でかつ該合成樹脂成形品が変形を起こさない
状態で加熱処理してから冷却することにより、剥離性を
付与することを特徴とするものであり、その後粉砕工
程、分別工程を経て合成樹脂成分を純度良く分離する。 【効果】工業的に簡便な高温加熱処理を施すことによ
り、本来的に付着強度の強い塗装の分離・回収が容易に
行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装された合成樹
脂成形品を、該合成樹脂成形品が変形しない状態で加熱
処理してから冷却処理し、次いで粉砕分別して合成樹脂
を再利用することを特徴とする塗装された合成樹脂成形
品の再利用方法に関するものである。更に詳しくは、塗
装された合成樹脂成形品を比較的短時間で高温加熱処理
してから水冷や風冷することによって塗装と合成樹脂の
付着強度を弱めることにより剥離しやすい状態にしてか
ら、粉砕分別して合成樹脂を純度良く回収し、再資源化
に役立てようとするものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂成形品は成形された状態のまま
使用されるものが多いが、他方その外観を美麗にするの
みならず、耐候性、耐久性、表面硬度向上、機械的強度
の向上等を目的として成形品の表面に塗装が施されて使
用されるものもあり、このような用途は電気製品、自動
車、住宅、装飾品及び日用品等通常目に触れるものが多
い。
【0003】一方産業廃棄物処理、資源の有効利用、地
球環境の保護等が社会問題として取り上げられて久しい
が、表面に塗装された合成樹脂成形品も当然その対象と
なる。しかし塗装と合成樹脂は本来強く付着されている
べきものであるから、その分離回収は本来的に困難を伴
うものである。例えば、家電や自動車の外装用部品の場
合は金属板にウレタン、アクリル、エポキシ樹脂等の塗
装を施して用いられるものがあるが、このような場合は
ジクロルメタン等の有機溶剤や水酸化カリウム濃厚溶液
等の無機系溶剤が剥離剤として塗布使用され効果を挙げ
ているが、塗装された合成樹脂成形品の場合は、剥離は
できるとしても、有機溶剤が合成樹脂を溶解したり膨潤
させるので、元の原料としては再利用不可能になり、そ
れができるとしても回収などに非常にコストが嵩んで実
用性はなくなる。又無機系溶剤の場合は剥離効果は劣る
上に、やはり安全性や回収、精製、コスト等の問題が存
在している。
【0004】そこで塗装された合成樹脂成形品の場合は
別の回収方法が検討されており、例えば、加圧下の高温
水中で塗膜を加水分解し塗膜に微細クラックを生じさせ
てから粉砕分離する加水分解法、液体中で微粉砕処理し
てハイドロサイクロンで比重分離する液体サイクロン
法、コーンプレスで塑性変形させて追従できない塗膜を
剥離し、ピンミル等で粉砕しながら塗膜を遠心分離する
圧縮振動法、二本のロール間を通過させるときの圧縮延
伸応力やせん断応力を利用してロール表面に塗膜を付着
させて分離するロール圧延法等があげられる。しかしこ
れらは分離性や再利用時の物性、ひいてはコストの面で
問題が残されており、実用化に満足できるとは言い難い
ものであり、再利用するとしてもせいぜい2級品として
安価用途に用いられる程度であった。
【0005】例えば特開平7-108800には、表面に塗膜が
形成されたバンパーを火炎放射器でその表面を加熱する
ことにより、塗膜が浮いた状態になりひび割れを生ずる
ことが開示されているが、同時に合成樹脂も軟化するの
で平板状にプレスした後、スチールブラシで塗膜を除去
するのであるから加熱時間は長いのであり、樹脂の劣化
が懸念され、再利用される時の品質低下を余儀なくされ
るものである。
【0006】又、塗装された合成樹脂成形品を粉砕分離
してから、合成樹脂に付着している塗膜を更に除去する
ために先端に金網をセットした押出機にかけて加熱溶融
し、塗膜片等を除去することは後工程として通常併用さ
れている操作であるが、微細な塗膜片が熱や圧力によっ
て変形して金網を通過したり、より微細な塗膜片は金網
を通過するなどにより完全に除去できないのであり、塗
膜片を除去できる条件があるとすれば金網が直ぐに目詰
まりを起こして連続運転に支障をきたすなどの新たな問
題が生ずるのであり、塗膜と合成樹脂の分離をこの方法
に頼り切ることもできないのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような事情に鑑み
て、本発明は塗装された合成樹脂成形品の塗装と合成樹
脂との付着性を簡単な操作で弱めることによって剥離性
を付与し、これによって粉砕時に塗装と合成樹脂の分離
をより完全に行い分離性を向上させようとするものであ
る。
【0008】物理的に塗膜と合成樹脂の剥離性が付与さ
れると、粉砕機の衝撃力を受けることによりますます剥
離は促進され完璧なものになる。粉砕された塗膜片は箔
状であり、粉砕された合成樹脂は塊状であるから空気抵
抗が大きく異なり、従って風力分離機で容易に純度良く
分離可能となり、更には後工程である押出機内の金網に
よる除去操作にも負担は少なくなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、塗装された合
成樹脂成形品を、該合成樹脂成形品が変形しない状態で
加熱処理してから冷却し、次いで粉砕分別して合成樹脂
を再利用することを特徴とする塗装された合成樹脂成形
品の再利用方法を提供するものである。より具体的に
は、塗装された合成樹脂成形品を火炎処理、電熱輻射、
高温熱風及びこれらの任意の組み合わせによって得られ
る雰囲気温度200乃至1500℃に比較的短時間曝すことに
よって塗膜の劣化や付着界面の強度を弱めて剥離性を持
たせ、次いで水噴霧や冷風を用いて冷却することによっ
て剥離性の維持と合成樹脂の過度の熱劣化を防止するこ
とを要旨とするものである。
【0010】このように剥離性を持たせるようなヒート
ショックを前処理として行うことによって、次工程とし
ての粉砕分別処理にかけることにより、塗装と合成樹脂
とを効率よく分離するものである。
【0011】
【作用】本発明の作用は、材料(塗装された合成樹脂成
形品)と加熱処理や冷却処理する条件によって種々変化
するものであり、未だ不明の部分が多く一概に言えるも
のではないが、例えば以下のようなことが考えられる。
本発明では塗装された合成樹脂成形品の表面を200乃至1
500℃、好ましくは300乃至1300℃、更に好ましくは400
乃至1000℃の雰囲気に比較的短時間曝すことによって表
面の塗装と内側の合成樹脂との間に急激な伸張歪みのズ
レが起こり、又凝集力が変化すること等により、付着強
度の低下を促すことが考えられる。
【0012】また塗装は高温に直接曝されるために熱劣
化を生じ破断しやすい状態となる。一方合成樹脂側も高
温から逃れられる訳ではなく、塗装に近い部分は高温に
曝される影響を受けるので合成樹脂が含んでいる添加物
や配合物、その老化物又は吸収された水分等が急激に気
化し、場合によりポリマーの熱分解も少しは起こるもの
であれば、その分解物が気化することも起こり、これら
が塗装と合成樹脂との付着面に吹き出して界面剥離を起
こす作用をすると考えられる。この結果、塗装はガス圧
によって餅のように膨れ上がる現象が観察される場合も
ある。
【0013】以上のような作用によって、塗装と合成樹
脂は物理的に剥離され、少なくとも剥離されやすい状態
になると思われるのだが、このような加熱状態が長く続
くと、塗装や合成樹脂が燃焼を起こしたり熱分解が激し
くなって新たな異物を生じたり、又は塗膜と合成樹脂が
再び付着を起こしたりして本発明の効果を損なうことに
なる。
【0014】従って本発明の加熱処理は、合成樹脂成形
品が変形しない状態で高温加熱で比較的短時間で済ませ
るのが好ましいのであり、かつ、その後はそのままの温
度に放置するよりも、上記したような弊害を減らすため
に速やかに冷却処理をすることが必要である。これによ
って合成樹脂の不必要な熱劣化を防止できるのであり、
例えば水に浸漬するとか冷水を噴霧する等が有効である
が、乾燥する手間を省略するのであれば冷気に曝すこと
であっても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、本発明は以下の説明に限定されるものではない
ことは当然である。本発明に言う塗装と合成樹脂成形品
は何であってもかまわないが、例えば塗装とは単に塗装
(Painting)の概念の範囲に留まるものではなく印刷
(Printing)、メタライジング(Metallizing)、めっ
き(Plating)、転写(Transcription)等の表面装飾す
るものに限らず、紫外線カットや表面硬化等の透明な表
面処理(Surface Treatment)であっても差し支えがな
く、同様に合成樹脂は熱可塑性であっても熱硬化性であ
ってもかまわないのである。又合成樹脂成形品とは射出
成形によって得られるものに限らず、押出成形、Tダイ
やカレンダー成形、圧縮成形によって得られるものであ
っても良いのであり、要は本発明の要旨である加熱処理
と冷却処理をすることで剥離性を持たせ、粉砕分別処理
して容易に分離できるものであれば十分なのである。
【0016】家電、自動車、住宅用の分野で大量に使用
されている故に再使用の技術確立が急がれている塗装さ
れた合成樹脂成形品の一つに、熱可塑性合成樹脂成形品
に熱硬化性塗装を施したものがあり、このような組み合
わせの場合は本発明は特に好適に応用されるものの例で
ある。又更なる具体例をあげるならば、金属を蒸着した
りスパッタリングして得られるメタライジングや金属を
メッキした合成樹脂成形品も本発明の好適な対象とな
る。このような場合は金属と合成樹脂の熱的挙動が大き
く相違することから、急激な加熱処理に対して有利な作
用をする。
【0017】又ハードコート処理を施したアクリル樹脂
板やポリカーボネート樹脂板なども大量に使用されてい
るものであり、このような場合でも硬いハードコートと
熱可塑性合成樹脂板との組み合わせであれば、好適に応
用される分野である。本発明の加熱処理とは、火炎処
理、電熱輻射、高温熱風等の高温の雰囲気又はこれらの
複合された雰囲気中に塗装された合成樹脂成形品を比較
的短時間曝すことにより、該合成樹脂が溶融又は燃焼し
ないような条件化で、且つ塗装にはその高温の影響が及
んで界面強度を低下させることを目的とするものであ
る。この場合の温度とは正確には表現出来ないが、熱源
の温度で言えば1500℃以下であれば十分であるがこれに
限定されるものではなく、塗装された合成樹脂成形品が
曝される雰囲気温度が重要なのであるが、200乃至1500
℃であればよい。200℃以下では界面剥離はあまり進行
せず、進行したとしても長時間かかり実用性に乏しくな
る上に、合成樹脂自体が軟化し劣化する傾向がでてく
る。1500℃以上でも差し支えないが、経済的には1500℃
以下で十分である。
【0018】又本発明の加熱処理とは、合成樹脂成形品
が殆ど変形を起こさない程度に加熱処理されるべきもの
である。加熱変形を起こすような場合は、合成樹脂成形
品の熱劣化が生じたり、配合物の変質や組成変化等によ
り再利用する場合の品質低下等の種々の不都合を生じ易
くなる。加熱処理の温度の影響は、塗装が施されている
表面付近にとどめるようにすることが重要である。
【0019】この加熱処理の雰囲気中には湿度が存在し
ていても良く、又は特定の有機物(溶剤など)が含まれ
ていても良い。この雰囲気に曝される時間とは、物の材
質・形状や熱源との距離等の処理条件により一概には言
えないが、1秒乃至数十分、好ましくは1秒乃至数分程
度の短時間であれば大概の場合十分である。表面全体を
ほぼ均一に加熱処理できる場合は1秒乃至1分でも可能
である。1秒以下では、剥離性を持たせるにはあまりに
も強い加熱処理を施さねばならず装置的な制約等から非
経済的となり、数十分を越えると合成樹脂自体が軟化し
たり劣化を起こし、剥離性付与という点では逆にマイナ
ス面がでてきて、粉砕分別処理での分離が難しくなる。
【0020】加熱処理の雰囲気温度と時間との関係は上
述の如くであり、塗装と合成樹脂の種類や形状、その耐
熱性等によって温度と時間は適宜適切に選択されなけれ
ばならないものであるが、要は合成樹脂が軟化しないよ
うに塗装面を高温で短時間処理をして、直ちに冷却処理
をすることにある。加熱処理はバッチ方式でも良いが、
大量に処理するには連続式が好都合であり、例えば空中
につり下げるとか金網でできたケージの中に入れて連続
的に加熱炉の中を通過させても良いし、合成樹脂が完全
に軟化させないように処理するのであるから、ロータリ
ーキルンのような装置内を回転させながら適当な滞留時
間で排出させるという処理もすることができる。
【0021】本発明の冷却処理とは水冷・風冷いずれで
も良いが、水を噴霧することが有力であり、要は剥離性
を付与された状態を固定化すると共に、合成樹脂の劣化
を最小限に留めるために許容される範囲で条件が選択さ
れるべきものであり、併用であってもかまわない。即ち
本発明の加熱処理を施された場合、塗装表面は定かでは
ないが100乃至250℃程度になっているものと思われその
まま放置しておくと次第に合成樹脂側に熱が伝わり、合
成樹脂が変形し易くなったり、剥離性を持たせた塗装が
再び付着しやすくなる等の弊害が起こりやすくなるの
で、そのようなことを防止するために冷却処理、場合に
より急冷処理が必要となるのである。
【0022】本発明の粉砕分別処理とは、前述の加熱処
理と冷却処理とを行うことで塗装を完全に分離する場合
もあるが、一般的には付着している塗装を熱劣化によっ
て剥離させる訳ではなく、樹脂を変形・溶融させること
なく付着強度を低下させる処理であるため、この粉砕処
理によって完全な分離を果たすことができるものであ
る。この粉砕工程では粉砕のサイズが粗いと粉砕刃の当
たる部分が少なくなり剥離が十分に行えないことにな
る。塗装面に粉砕刃が少なくとも1度は衝撃が加えられ
る為には、合成樹脂成形品の厚さより大きすぎるサイズ
は好ましくなく、ある程度小さく粉砕するのが好まし
い。例えば平均直径で1乃至10mm、好ましくは2〜5m
mであり、成形品の厚み以下の大きさに粉砕することに
よって、塗装剥離はより促進される。こうして粉砕時に
粉砕機の刃によって塗装面に衝撃強度が加えられること
により、初めて塗装分離が促進され完全なものになる。
【0023】分別方法は格別のものではなく、通常使用
される風力分離機で塗装片と合成樹脂は十分に分離可能
であるが、風力分布のばらつきが少なくなるように設計
された密閉型風力分離機等は特に好適であり、改良され
た他のいかなる分離機をも排除するものではないことは
当然である。本発明の合成樹脂の再利用とは、粉砕分離
された合成樹脂を全く同じ品質で同じ用途に再利用する
ことを目指すものであるが、品質要求の低い他の用途に
再利用してもかまわないことは当然であり、どちらであ
っても資源の有効利用に役立つのである。
【0024】
【実施例】実施例1 ABS樹脂を射出成形し熱硬化性ウレタン塗装を施して得
られた自動車のスポイラーの廃棄品を多数入手し20cm長
さに切断した。これを炎温度約1000℃のプロパンガスバ
ーナー2個で塗装面全面を加熱処理したところ、約15秒
程度で塗装面がABS樹脂とウレタン塗装との界面でやや
浮き上がる様子を示し、ハンドバーナーを除去した後は
膨らみを残した状態で、かつルーペで観測すると塗装の
表面状態が異なっているのが判った。この条件で20Kgの
サンプルをつくり、通常の一軸型粉砕機にかけて直径3m
mのパンチングメタルを通過させて粉砕物を得、次に密
閉循環型風力式分離機にかけて塗装の粉砕片とABS粉砕
片とに分離した。ABS粉砕片は通所常の押出機でペレッ
トに造粒してから、射出成形機にかけてダンベルやバー
を作り物性測定に供した。 実施例2 実施例1と同じサンプルを用いて加熱処理時間を約30秒
としたところ、塗膜が風船状に伸びて膨れ上がるのが観
察され、一部クラックが発生した。これに冷水噴霧した
ところ膨らみは小さくなり一部は再びABSと接触する様
子が見えるが、剥離した部分がたくさん存在する状態の
ものが得られ、塗装の色もやや黄味を帯びていた。その
他は実施例1と同じ操作を行い物性測定した。実施例
1,2および比較例1の物性をバジンのABSの物性と比
較した結果を
【0025】表1に示す。表1から判るように、実施例
1では物性も色調もバージンABSと殆ど変化が無く、実
施例2もほぼ同様の結果である。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、塗装された合成樹脂成
形品を前処理として、合成樹脂成形品が変形しない状態
で加熱処理してから冷却処理し、次いで粉砕分別処理す
ることにより、以下のような効果が得られる。塗装され
た合成樹脂成形品は本来は剥離性が低いものであるが、
簡便な前処理によって剥離性を非常に高く出来、従って
従来の粉砕分別操作であっても分離回収が効率よく行え
る。粉砕分別操作やその後工程(押出機によるペレット
化、精製等)に負荷が少ない。技術的に簡単な操作の組
み合わせであるから汎用性が高い。即ち塗装と合成樹脂
の組み合わせがどのようなものであっても、適した条件
を容易に探せる。分離・回収率が良く合成樹脂成分に塗
装成分が混入する割合が非常に少ないから、再使用して
も物性低下や色調変化が少なく、全く同じ用途に再使用
できる。合成樹脂成分を別の用途に再使用するにして
も、高品質であるから付加価値が高い。以上まとめれ
ば、高品質を維持し、コストを安く簡便に回収できるか
ら実用性が高く、有用な技術である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29B 13/10 B44D 3/16 A B44D 3/16 C08J 11/04 C08J 11/04 B09B 5/00 ZABQ // B29K 105:26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗装された合成樹脂成形品を、該合成樹脂
    成形品が変形しない状態で加熱処理してから冷却処理
    し、次いで粉砕分別することを特徴とする塗装された合
    成樹脂成形品の再利用方法。
  2. 【請求項2】該加熱処理が火炎処理であることを特徴と
    する請求項1記載の塗装された合成樹脂成形品の再利用
    方法。
  3. 【請求項3】該加熱処理が電熱輻射であることを特徴と
    する請求項1記載の塗装された合成樹脂成形品の再利用
    方法。
  4. 【請求項4】該加熱処理が高温熱風であることを特徴と
    する請求項1記載の塗装された合成樹脂成形品の再利用
    方法。
  5. 【請求項5】該加熱処理が200乃至1500℃の雰囲気温度
    にあることを特徴とする請求項1乃至4記載の塗装され
    た合成樹脂成形品の再利用方法。
  6. 【請求項6】該冷却処理が水冷処理及び又は風冷処理で
    あることを特徴とする請求項1乃至5記載の塗装された
    合成樹脂成形品の再利用方法。
  7. 【請求項7】該合成樹脂成形品が熱可塑性合成樹脂より
    なることを特徴とする請求項1乃至6記載の塗装された
    合成樹脂成形品の再利用方法。
  8. 【請求項8】該塗装が硬化型塗料よりなることを特徴と
    する請求項1乃至7記載の塗装された合成樹脂成形品の
    再利用方法。
JP35887297A 1997-12-26 1997-12-26 塗装された合成樹脂成形品の再利用方法 Pending JPH11188730A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167213A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Astec Irie Co Ltd 塗膜付きプラスチック部品の処理方法
WO2013018214A1 (ja) * 2011-08-03 2013-02-07 株式会社アステック入江 プラスチック部品の再生方法

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JP2012167213A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Astec Irie Co Ltd 塗膜付きプラスチック部品の処理方法
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