JPH11188396A - 発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセンブリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のような汚泥処理における、意図的に発
生させた微生物を利用した汚泥の浄化処理を効率よく、
また、簡易に汚泥処理システムを構築できる発酵ユニッ
ト槽／コンベア装置合成アセンブリを提供する。 【解決手段】 汚泥に細菌を混入粉砕して所定量ずつ発
酵ユニット槽に収容し、これら多数の発酵ユニット槽を
所定の時間にわたって発酵した後、新たに搬入される汚
泥に一部を混入すると共に残りを処理済汚泥としてシス
テムの外部に搬出する汚泥の微生物処理システムをユニ
ット化された装置によって構築するためのトラック搬送
可能な発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセンブリで
あって、コンベア装置は、発酵ユニット槽と結合固定し
た状態でトラックの荷台に載置搬送可能な大きさとされ
ていることを特徴として構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥（本明細書中
において、し尿・生ゴミ・工場から排出される肉片等の
一般廃棄物及び汚泥・畜糞等の産業廃棄物を総称して
「汚泥」と呼ぶ）を菌の作用により発酵させて浄化処理
するための汚泥処理システムにおける発酵ユニット槽／
コンベア装置合成アセンブリに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より汚泥を処理することが行われて
いる。この処理を大別すると、汚泥を微生物の分解力を
用いて浄化する「浄化処理」と、海洋に投棄する「海洋
投棄」とがある。このうち浄化処理としては、自然中の
微生物を利用した浄化処理と、意図的に加えた微生物を
利用した浄化処理とが提案されている。自然中の微生物
を利用する処理の例としては、汚泥を地中に埋めて微生
物による自然発酵・分解にて浄化するものが挙げられ
る。

【０００３】また意図的に加えた微生物を利用する処理
としては、好熱菌を利用した方法が提案されている。好
熱菌は通常の常温性微生物が増殖する温度範囲よりも高
い温度で増殖するものであり、単に有機物を分解するだ
けでなく、汚泥中の病原菌や有害な寄生虫卵を高温に曝
すことによって不活化することができるものである。具
体的な処理の過程としては、汚泥中に生息する様々な微
生物のうち比較的低温で増殖するバクテリア、真菌及び
放線菌等の細菌によって発酵が開始され、これらは堆肥
化過程進行に伴い急激に増殖し、これと同時に有機物の
分解熱によって温度が３０〜６０℃まで上昇する。この
とき温度に弱い酵母、カビ及び硝酸菌等は死滅する。温
度が上昇すると意図的に加えた好熱菌が増殖しはじめ、
さらに発酵熱が高まり、病原細菌、病虫卵、有害昆虫
卵、ウイルス、雑草種子等の大部分が不活化され、人畜
に無害なものになる。ここでの好熱菌として、通常の好
熱菌のみならず、バイオコロニー、バイオヒート（共に
バイオスペシャル社製）といった特に高温性な好熱菌を
も使用することにより、１２０℃前後の高温まで上昇さ
せて発酵させることが可能となる。このように好熱菌を
使用することでより高温での発酵処理が可能となり、し
たがって自然発酵に比べ処理時間を著しく短縮すること
ができ、また汚泥の浄化・安定化をより一層高めること
ができるといったメリットがある。

【０００４】また、微生物として光栄養細菌を利用した
方法もある。具体的には、光栄養細菌を担体に固定させ
たものを対象物に添加したり（特開平５−１１１６９４
号）、当該細菌を担体に固定させたものをパイプ状の処
理管装置の内部に混入させて、対象物を処理する装置
（特開平８−２２４５９２号）等が挙げられる。ここで
「光栄養細菌」とは、一般に光合成細菌（Photosynthet
ic bacteria）と呼ばれている細菌のことをいい、「Be
rgey's Manual of Determinative Bacteriology8th edi
tion （1974 ）」で確立された分類に従い、光栄養細
菌（Phototrophicbacteria ）として開示されるものを
意味する。具体的には、特に限定はなく、ロドスピリラ
ム属、ロドシュードモナス属、及びロドミクロビウム属
を含むロドスピリ・ラーシエ科；クロマチウム属等を含
むクロマティ・アーシエ科；クロロビウム属等を含むク
ロロビ・アーシエ科のうちを単独で又は２種以上混合し
て用いることができる。なお上記光栄養細菌のみでは処
理槽内で捕食菌により捕食され、処理効率を所定のもの
に維持するためには、処理中に光栄養細菌の補充が必要
となり不便であるので、好ましい態様として、上記光栄
養細菌をその内部に固定するための「担体」を、該光栄
養細菌に対し、所定割合で添加して用いることができ
る。このような「担体」としては、光栄養細菌の固定率
が高いという点より、多孔質粒子が好ましく、より具体
的には、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、活性
炭、多孔質セラミックス等が好ましく、上記多孔質粒子
の他、内部に固定化光栄養細菌を含む担体を充填したポ
リビニル製のチューブや、アルギン酸ナトリウム及び／
又はアルギン酸カルシウム等の含水ゲル状担体をも好ま
しい担体として用いることが可能である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の浄
化処理のうち、自然中の微生物を利用する処理にあって
は浄化されるまで長期間を要し、また発酵臭も強い。さ
らに現代の都市型住宅では土に乏しいという実情もあ
る。生ゴミ以外のし尿や畜糞の浄化処理効率については
未だ十分でない。また海洋投棄による処理においては、
該海洋投棄が近々全面禁止になることが決定しており、
該処理に変わる処理方法の確立が強く要望されている。
ここで、意図的に加えた微生物を利用する処理は上記問
題がなく新しい浄化処理方法として有望視されている
が、上述したようにその基本的な原理は確立されている
ものの、該処理を効率良く連速的かつ迅速に行うための
システム及び装置は未だ提案されておらず、実用化には
至っていない。したがって意図的に発生させた微生物を
利用する処理を効率よく実現するためのシステムを確立
することが切望されていた。本発明は、従来のこのよう
な汚泥処理における問題点に鑑みなされたもので、意図
的に発生させた微生物を利用した汚泥の浄化処理を効率
よく、また環境を損なうことなく簡易に汚泥処理システ
ムを構築できる発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセ
ンブリを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項１に記載の本発明は、汚泥に細菌を混入粉砕し
て所定量ずつ発酵ユニット槽に収容し、これら多数の発
酵ユニット槽を所定の時間にわたって発酵した後、新た
に搬入される汚泥に一部を混入すると共に残りを処理済
汚泥としてシステムの外部に搬出する汚泥の微生物処理
システムをユニット化された装置によって構築するため
のトラック搬送可能な発酵ユニット槽／コンベア装置合
成アセンブリであって、コンベア装置は、発酵ユニット
槽と結合固定した状態でトラックの荷台に載置搬送可能
な大きさとされていることを特徴とする。

【０００７】この目的を達成するために請求項２に記載
の本発明は、請求項１記載の発酵ユニット槽／コンベア
装置合成アセンブリであって、発酵ユニット槽とコンベ
ア装置を結合固定した状態で１台のトラックに複数載置
搬送可能な大きさとすることを特徴とする。

【０００８】この目的を達成するために請求項３に記載
の本発明は、請求項１または２に記載の発酵ユニット槽
／コンベア装置合成アセンブリにおいて、コンベア装置
は、発酵ユニット槽の底面と略同寸大であることを特徴
とする。

【０００９】この目的を達成するために請求項４に記載
の本発明は、請求項１から３のいずれか１項に記載の発
酵ユニット槽／コンベア装置合成アセンブリにおいて、
コンベア装置に固定板を内設し、発酵ユニット槽をコン
ベア装置上に載置した後、固定板を引き出して発酵ユニ
ット槽の両側面の左右に取り付けられた固定ナットに締
着することにより発酵ユニット槽とコンベア装置を結合
固定させることを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明たる発酵ユニット槽
／コンベア装置合成アセンブリの一実施形態について、
図面を参照して詳細に説明する。図１はコンベア装置上
に発酵ユニット槽を固定した本発明の一実施形態の斜視
図、図２は図１のコンベア装置の斜視図、図３は図１の
コンベア装置の固定機構を示す拡大図、図４は本発明た
る発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセンブリを用い
た処理システムの一実施例の全体構成を示す平面図、図
５は図１の発酵ユニット槽の一実施形態の斜視図、図６
は図５の発酵ユニット槽と異なる一実施形態の斜視図、
図７は図２のコンベア装置と別の一実施例のコンベア装
置の斜視図、図８は図２及び図３とは更に異なる一実施
例のコンベア装置の斜視図である。

【００１１】初めに、コンベア装置５１は、発酵ユニッ
ト槽６を運搬するに際し発酵ユニット槽６をコンベア装
置５１上に載置した後固定して運搬用トラックに積載し
移動させるとともに、汚泥処理施設Ａ内に配置固定され
た後はコンベア装置５１上に載置された発酵ユニット槽
６をＹ方向に移動させるものである。コンベア装置５１
は、全体にフレームにより形成されている。コンベア装
置５１の長手方向の左右両端には一定数のローラ５４が
該ローラ５４を挟むように取り付けられた縦板に回転自
在に軸着される。コンベア装置５１の中央部には、前後
に取り付けられたギア４７にチェーン４５を捲架したチ
ェーンコンベアが左右２カ所に一対として設けられ、押
板４８が左右のチェーン４５に橋絡して固定される。押
板４８は、コンベア装置５１中央に設置されたモータ４
３を駆動することによりシャフト４２が回転し、チェー
ン４５がシャフト４２に取り付けられたギア４７を介し
て正逆自在に回転するのに伴って回転するようになって
いる。これにより、コンベア５１上に載置された発酵ユ
ニット槽６をコンベア装置５１の長手方向に対して直角
方向へ移動させることができる。

【００１２】コンベア装置５１には、発酵ユニット槽６
をコンベア装置５１上に固定してトラックに積載し運搬
するために、左右のローラ５４とチェーンコンベアの間
には前後に固定装置５５が内設される。固定装置５５の
内部にはネジ部材６８が取り付けられ、該ネジ部材には
固定板６５と固定板６５を挟むように両側からナット６
７が取り付けられる。ナット６７を緩めて固定板６５を
移動させ適当な位置でナット６７を締めることにより固
定板６５の位置を微調整することができ、発酵ユニット
槽６がコンベア装置５１上で多少ずれても確実に固定す
ることが可能となる。なお、上記発酵ユニット槽６の固
定は、発酵ユニット槽６をコンベア装置５１上に載置し
た後、コンベア装置５１に内設された固定装置５５から
固定板６５を引き出し、発酵ユニット槽６の両側面の左
右に取り付けられた固定ナット６６に締着することによ
り行なう。また、このコンベア装置５１は、図７に示す
ように、その左右の両端にＹ方向に回転自在なローラ５
４が設けられ、その中央には溝部５５a が形成されてお
り、この溝部５５a にはＹ方向に沿ったワイヤ５６が配
置され、またワイヤ５６の所定位置にはフック５７が設
けられた態様でもよく、該ローラ５４上に配置されされ
た発酵ユニット槽６の進行方向を基準とする後端部にフ
ック５７を係止させ、ワイヤ５６を引っ張ることによっ
て発酵ユニット槽６を移動させることもできる。

【００１３】さらに別の実施例としては図８に示すよう
に、コンベア装置の左右両端に回転するベルト５８を設
け、該ベルト５８をコンベア本体の内部に設置された図
示しないモータを回転させることにより、コンベア装置
５１上に載置された発酵ユニット槽６を移動させること
もできる。

【００１４】一方、発酵ユニット槽６は、発酵処理中は
内部を外環境から隔離する容器４０を有しており、容器
４０の内部には、内部の温度を調節するための保温管３
２と、容器４０の内部に空気を供給するための空気供給
管３４と、発酵時に発生する蒸気を容器４０の外部に排
出する蒸気排出管３３と、発酵処理の開始段階から終了
段階までの容器４０の内部の温度・内圧の状態を把握す
るためのセンサ３６が設置される。なお、発酵の初期段
階で発生した蒸気は容器４０の内壁に付着して冷やされ
水となって容器４０内に落下し、容器４０の下部に溜ま
る。この水を容器４０の外部に排出するために図６に示
すように水抜バルブ３３ａを設けてもよい。

【００１５】また、好熱菌の代わりに又は好熱菌と共に
光栄養細菌が使用される場合には該光栄養細菌の欲する
光を照射する照明装置３５が容器４０の天井部内側に設
置される。さらに図６に示すように照明装置３５の下部
に無色透明のＰＥＴ製の円筒状の中空パイプ３５ａを所
定数垂直に連設しても良い。該ＰＥＴ製中空パイプ３５
ａの上部は容器４０の上部に容器４０の長手方向に対し
直角方向に所定数設けられた桁３８に埋設され固定され
ており、照明装置３５を点灯すると該ＰＥＴ製中空パイ
プ３５ａにより容器４０の内部にまで光が誘導され、光
栄養細菌による発酵をより一層促進することができる。

【００１６】発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセン
ブリの大きさは、コンベア装置５１に発酵ユニット槽６
を載置固定した状態で、通常のトラックで適法に運搬で
きる大きさとされる。例えば、大型トラックで発酵ユニ
ット槽／コンベア装置合成アセンブリが１組積載できる
大きさでもよく、また、１台のトラックに発酵ユニット
槽／コンベア装置合成アセンブリが数組積載できる大き
さであってもよい。

【００１７】次に、本発酵ユニット槽／コンベア装置合
成アセンブリを汚泥処理施設へ設置する方法の一実施例
について説明する。まず、汚泥を発酵処理する汚泥処理
施設を建設するに際して、汚泥処理施設の面積、汚泥の
処理量及び発酵ユニット槽６を停留させるための配置等
を事前に検討し、該汚泥処理施設に必要な発酵ユニット
槽６及びコンベア装置５１の数量を決定する。

【００１８】汚泥処理施設Ａは、汚泥を処理するユニッ
ト停留場Ｂ及びトラックが入場する搬出入場Ｃを有して
おり、図示しない建屋内に建設される。あらかじめ決め
ておいた配置に従って、汚泥処理施設Ａ内にコンベア装
置５１を配置するための基台を連設する。そして、該汚
泥処理施設Ａに必要な数の発酵ユニット槽６をコンベア
装置５１上に固定して運搬用トラックに積載し、該汚泥
処理施設Ａに搬入し、基台上に配置し固定する。該汚泥
処理施設Ａは、搬入されてくる汚泥を投入する汚泥受入
装置２と、汚泥受入装置２から送られてくる新たな汚泥
と処理済の汚泥とを混合するミキサ３と、ミキサー３か
ら送られてくる汚泥に細菌を混入粉砕しつつ出口に向か
って連続的に送る菌混合装置４と、発酵処理が終了した
発酵ユニット槽６から発酵済の汚泥を取り出す取出シス
テム７と、取出システム７から送られてくる発酵処理済
の汚泥の一部をミキサ３に且つ残りを肥料として搬出す
る分類装置８を備えて構成される。

【００１９】コンベア装置５１は、予め処理場に連設さ
れた基台５６の上に配置され、搬出場Ｃに最も近い第一
移動装置と最も遠くの第二移動装置は、コンベア装置５
１が図４におけるＸ方向に沿って配置された台車用レー
ル５３に載上された自走式の台車５２上に設置される。
そしてこの台車５２を台車用レール５３に沿ってＸ方向
に自走させることによって、発酵ユニット槽６をＸ方向
に移動させることができる。例えば図４の地点Ｐ３にあ
る発酵ユニット槽６を地点Ｐ４に移動させることができ
る。コンベア装置５１によって発酵ユニット槽６をＹ方
向に移動させ、また台車５２によってＸ方向に移動させ
ることによって、これら移動を組合せることによって発
酵ユニット槽６をユニット退避場Ｂ内の任意の場所に移
動させることができ、このコンベア装置５１と台車５２
とによって移動システム５０が構成される。なお処理場
に配置固定されたコンベア装置５１に設置されているモ
ータ４３と台車５２の駆動を一カ所で集中制御すればシ
ステム全体を簡単にコントロールすることも可能とな
る。

【００２０】さらに、コンベア装置５１は、発酵ユニッ
ト槽６と結合固定した状態でトラックの荷台に載置搬送
可能な大きさとされているため、汚泥処理施設の増設が
簡単に出来ると共に、土地の面積、形状に左右されるこ
となく汚泥処理施設を作ることが可能となる。

【００２１】次に、本発酵ユニット槽／コンベア装置合
成アセンブリを用いた汚泥処理方法について説明する。
まず、汚泥を収納したトラック１は、汚泥処理施設Ａに
おける搬出入場Ｃに入場し、汚泥を汚泥受入装置２に投
入する。汚泥受入装置２に投入された汚泥はベルトコン
ベアを介してミキサ３に投入される。また同時にミキサ
３には、分類装置８にて分類された戻し材がベルトコン
ベアを介して投入される。この戻し材はその内部に好熱
菌を含むものであり、このように好熱菌を含む戻し材を
汚泥と同時に投入することによって、該汚泥に好熱菌が
種菌として混合される。

【００２２】ミキサ３にて粗混合され排出された汚泥及
び戻し材は菌混合装置４に設けた取入口１８ａに達し、
該取入口１８ａを介して菌混合装置４の内部に連続的に
投入される。そして、菌混合装置４から排出された菌混
合汚泥はベルトコンベアによって発酵ユニット槽６の内
部に投入される。所定日数の養生期間退避し、上記好熱
菌の作用による汚泥の発酵を待つ。ユニット停留場Ｂ内
に搬入された発酵ユニット槽６に納められた菌混合汚泥
は、菌の発酵に必要な温度を保持するため、隣接されて
設置された図示しない温水供給装置から、発酵ユニット
槽６の側面に斜設された樋上に温水が流され、保温管３
２内に供給され、菌の発酵に適した温度に保温される。
保温管３２から排出された温水は回収され、ボイラーで
再度加温されて再び発酵ユニット槽６内に供給される。
特に、寒冷地においては汚泥の温度が低いため、発酵が
進みにくく、処理が完了するまでの期間が長くなるのを
防ぐことが可能となる。

【００２３】この養生期間中に各発酵ユニット槽６は移
動システム５０によってその停留位置が順次変更され、
養生期間終了時には取出位置に最も近いコンベア５１Ａ
上に配置される。発酵期間が終了したら、発酵ユニット
槽６は取出システム７に移動し、発酵済内容物が排出さ
れ、分類装置８において、発酵済内容物が内部のフルイ
形式の分類機構によって分類された後、その略半分が処
理品搬出装置９に移され該処理品搬出装置９で袋詰めさ
れて出荷待ちのため製品倉庫に納められる。そして、分
類装置８内に残存する一部の発酵済内容物は、戻し材と
して一旦戻し材置き場に収納される。そして、戻し材は
再度汚泥投入装置２に移され、新たに投入された汚泥と
共に再度菌混合装置４に移される。以後、同様の作業を
連続的に行なう。

【００２４】

【発明の効果】本発明によれば、発酵ユニット槽とコン
ベア装置をアセンブリとして組み合わせることにより、
発酵ユニット槽をトラックに積載して簡単に移動させる
ことができる。この結果、汚泥処理施設における処理槽
の設置や、増設・配置変更等がきわめて簡単に行なうこ
とができる。また、土地の面積、形状に適合した汚泥処
理施設を作ることが可能となる。さらに、汚泥処理が密
閉性の容器により密閉状態で行なわれるので、容器内の
汚泥の悪臭等が容器外部に漏れるおそれがない。このた
め、汚泥処理場が設けられた地域の住民に対して、環境
汚染による悪影響を与えるおそれがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】コンベア装置上に発酵ユニット槽を固定した本
発明の一実施形態の斜視図である。

【図２】図１のコンベア装置の斜視図である。

【図３】図１のコンベア装置の固定機構を示す拡大図で
ある。

【図４】本発明たる発酵ユニット槽／コンベア装置合成
アセンブリを用いた処理システムの一実施例の全体構成
を示す平面図である。

【図５】図１の発酵ユニット槽の斜視図である。

【図６】図５の発酵ユニット槽と異なる一実施形態の斜
視図である。

【図７】図２のコンベア装置と別の一実施例のコンベア
装置の斜視図である。

【図８】図２及び図３とは更に異なる一実施例のコンベ
ア装置の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 汚泥処理施設 Ｂ ユニット停留場 Ｃ 搬出入場 Ｄ 消臭設備 １ トラック ２ 汚泥受入装置 ３ ミキサー ４ 菌混合装置 ６ 発酵ユニット槽 ７ 取出システム ８ 分類装置 ９ 処理品搬出装置 １１ タンク ３２ 保温管 ３２ａ 供給口 ３２ｂ 排出口 ３３ 蒸気排出管 ３３ａ 水抜用バルブ ３４ 空気供給管 ３４ａ 空気吹込口 ３５ 照明装置 ３５ａ ＰＥＴ製中空パイプ ３６ センサ ３７ 支持部 ３８ 桁 ３９ リング ４２ シャフト ４３ モータ ４５ チェーン ４７ ギア ４８ 押入板 ５０ 移動システム ５１ コンベア装置 ５２ 台車 ５３ 台車用レール ５４ ローラ ５５ 固定装置 ５５ａ 溝部 ５６ ワイヤ ５７ フック ６０ 基台 ６１ 回収溝 ６２ 回収機６５ 固定板 ６６ 固定ナット ６８ ネジ部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 汚泥に細菌を混入粉砕して所定量ずつ発
   酵ユニット槽に収容し、これら多数の発酵ユニット槽を
   所定の時間にわたって発酵した後、新たに搬入される汚
   泥に一部を混入すると共に、残りを処理済汚泥としてシ
   ステムの外部に搬出する汚泥の微生物処理システムをユ
   ニット化された装置によって構築するためのトラック搬
   送可能な発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセンブリ
   であって、 前記コンベア装置は、前記発酵ユニット槽と結合固定し
   た状態でトラックの荷台に載置搬送可能な大きさとされ
   ていることを特徴とする発酵ユニット槽／コンベア装置
   合成アセンブリ。
2. 【請求項２】 請求項１記載の発酵ユニット槽／コンベ
   ア装置合成アセンブリであって、 前記発酵ユニット槽と前記コンベア装置を結合固定した
   状態で１台のトラックに複数載置搬送可能な大きさとす
   ることを特徴とする発酵ユニット槽／コンベア装置合成
   アセンブリ。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載の発酵ユニット
   槽／コンベア装置合成アセンブリにおいて、 前記コンベア装置は、前記発酵ユニット槽の底面と略同
   寸大であることを特徴とする発酵ユニット槽／コンベア
   装置合成アセンブリ。
4. 【請求項４】 請求項１から３のいずれか１項に記載の
   発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセンブリにおい
   て、 前記コンベア装置に固定板を内設し、前記発酵ユニット
   槽を前記コンベア装置上に載置した後、前記固定板を引
   き出して前記発酵ユニット槽の両側面の左右に取り付け
   られた固定ナットに締着することにより前記発酵ユニッ
   ト槽と前記コンベア装置を結合固定させることを特徴と
   する発酵ユニット槽／コンベア装置合成アセンブリ。