JPH11188217A - セラミックスフイルターの製造方法 - Google Patents
セラミックスフイルターの製造方法Info
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- JPH11188217A JPH11188217A JP36670397A JP36670397A JPH11188217A JP H11188217 A JPH11188217 A JP H11188217A JP 36670397 A JP36670397 A JP 36670397A JP 36670397 A JP36670397 A JP 36670397A JP H11188217 A JPH11188217 A JP H11188217A
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/009—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
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- C04B41/45—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
- C04B41/50—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
- C04B41/5025—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with ceramic materials
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- C04B2111/00474—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は、多孔質支持体の表面に、多孔質
支持体の孔径よりも小さい粒径のセラミックス粒子に凝
集剤を添加したスラリーでもってコーティング層を形成
することによって、膜を構成する粒子を適宜の大きさに
凝集させ膜を構成する粒子が支持体の中へ進入するのを
防止し、これによって支持体の気孔径が比較的に大きく
ても支持体の中に膜を構成する小さい粒子が進入しない
高性能のフイルターを得ようとするものである。 【解決手段】セラミックスの多孔質支持体の表面に多孔
質薄膜を形成したセラミックスフイルターの製造方法に
おいて、セラミックスの多孔質支持体の表面に、水又は
水溶性有機物を含む水溶液に多孔質支持体の孔径よりも
小さな径のセラミックス粒子及び凝集剤を添加したスラ
リーでコーティング層を形成し、その後これを乾燥して
焼成することを特徴とする。
支持体の孔径よりも小さい粒径のセラミックス粒子に凝
集剤を添加したスラリーでもってコーティング層を形成
することによって、膜を構成する粒子を適宜の大きさに
凝集させ膜を構成する粒子が支持体の中へ進入するのを
防止し、これによって支持体の気孔径が比較的に大きく
ても支持体の中に膜を構成する小さい粒子が進入しない
高性能のフイルターを得ようとするものである。 【解決手段】セラミックスの多孔質支持体の表面に多孔
質薄膜を形成したセラミックスフイルターの製造方法に
おいて、セラミックスの多孔質支持体の表面に、水又は
水溶性有機物を含む水溶液に多孔質支持体の孔径よりも
小さな径のセラミックス粒子及び凝集剤を添加したスラ
リーでコーティング層を形成し、その後これを乾燥して
焼成することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多孔質支持体の
表面に多孔質支持体の孔径よりも小さな径を有する粒子
でもって多孔質薄膜を形成したセラミックスフイルター
の製造方法に関する。
表面に多孔質支持体の孔径よりも小さな径を有する粒子
でもって多孔質薄膜を形成したセラミックスフイルター
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス透過性が高く、しかも粒子の捕捉性
能が高いフイルターの構造としては、大きな気孔径をも
った多孔質支持体の表面に、支持体の気孔径よりも小さ
い気孔を有する多孔質膜を形成したものが好ましいとさ
れている。そして通常、支持体の上に気孔径の小さな多
孔質膜を形成するには、支持体上に粒径の小さいセラミ
ックス粒子の積層体を形成し、次いでこれを焼結するこ
とによって行われている。
能が高いフイルターの構造としては、大きな気孔径をも
った多孔質支持体の表面に、支持体の気孔径よりも小さ
い気孔を有する多孔質膜を形成したものが好ましいとさ
れている。そして通常、支持体の上に気孔径の小さな多
孔質膜を形成するには、支持体上に粒径の小さいセラミ
ックス粒子の積層体を形成し、次いでこれを焼結するこ
とによって行われている。
【0003】しかしながら、孔径の大きな多孔質支持体
の表面に、支持体の気孔径よりも小さい気孔を有する多
孔質膜を形成しようとすると、膜形成に際して微細な粒
子が支持体の気孔の中に進入してしまうといった問題が
あった。即ち、従来から支持体の表面に気孔径の小さな
多孔質膜を形成するには、比較的大きな気孔径をもった
支持体の表面に、支持体の気孔径よりも径の小さいセラ
ミックス粒子を、スリップキャスティング法などでコー
ティングすることが一般的に行われているが、この方法
によるとコーティングによって径の小さいセラミックス
粒子が支持体の気孔の中に進入して膜が形成されなかっ
たり、或いは膜が形成されてもガス透過性が著しく低下
するなどの問題があった。
の表面に、支持体の気孔径よりも小さい気孔を有する多
孔質膜を形成しようとすると、膜形成に際して微細な粒
子が支持体の気孔の中に進入してしまうといった問題が
あった。即ち、従来から支持体の表面に気孔径の小さな
多孔質膜を形成するには、比較的大きな気孔径をもった
支持体の表面に、支持体の気孔径よりも径の小さいセラ
ミックス粒子を、スリップキャスティング法などでコー
ティングすることが一般的に行われているが、この方法
によるとコーティングによって径の小さいセラミックス
粒子が支持体の気孔の中に進入して膜が形成されなかっ
たり、或いは膜が形成されてもガス透過性が著しく低下
するなどの問題があった。
【0004】そこで、多孔質膜を構成する小さいセラミ
ックス粒子が支持体の気孔の中に進入するのを防ぐよう
に、予め支持体の気孔の中に焼成によって消失する有機
物を充填させておく方法(特開平1―274815号)
や多孔質膜を構成する粒子を分散したスラリーに疎な媒
体を多孔質支持体に含有させておく方法、さらには多孔
質膜を構成する粒子を予め凝結し、これを再度粉砕して
支持体の孔径よりも大きな粒径の凝集粉末として用いる
方法などが提案されている。
ックス粒子が支持体の気孔の中に進入するのを防ぐよう
に、予め支持体の気孔の中に焼成によって消失する有機
物を充填させておく方法(特開平1―274815号)
や多孔質膜を構成する粒子を分散したスラリーに疎な媒
体を多孔質支持体に含有させておく方法、さらには多孔
質膜を構成する粒子を予め凝結し、これを再度粉砕して
支持体の孔径よりも大きな粒径の凝集粉末として用いる
方法などが提案されている。
【0005】しかしながら、これらの中で多孔質支持体
の気孔中に予め焼成により消失する有機物を充填させる
方法は、有機物を充填させる操作や有機物がスラリーへ
溶解するのを防ぐために乾燥させることが必要で、操作
が煩雑であるといった問題があった。また、この方法で
は皮膜を構成する微細な粒子が支持体の気孔に進入する
のを確実に防ぐことが困難で、このために十分なガス透
過性のフイルターを得ることが困難であった。
の気孔中に予め焼成により消失する有機物を充填させる
方法は、有機物を充填させる操作や有機物がスラリーへ
溶解するのを防ぐために乾燥させることが必要で、操作
が煩雑であるといった問題があった。また、この方法で
は皮膜を構成する微細な粒子が支持体の気孔に進入する
のを確実に防ぐことが困難で、このために十分なガス透
過性のフイルターを得ることが困難であった。
【0006】また、多孔質支持体に予め皮膜を構成する
粒子を分散したスラリーに疎な媒体を含有しておく方法
は、皮膜を構成する微細な粒子が支持体の気孔に進入す
るのはほぼ確実に防ぐことが出来るが、この場合は皮膜
を構成する粒子の支持体への接着性が悪くて、支持体の
表面に不均一な皮膜が形成される場合が多くて問題とな
っていた。
粒子を分散したスラリーに疎な媒体を含有しておく方法
は、皮膜を構成する微細な粒子が支持体の気孔に進入す
るのはほぼ確実に防ぐことが出来るが、この場合は皮膜
を構成する粒子の支持体への接着性が悪くて、支持体の
表面に不均一な皮膜が形成される場合が多くて問題とな
っていた。
【0007】さらに、予め凝集した粒子の塊を焼結しこ
れを再度粉砕する方法は、焼結と粉砕を繰り返す操作を
要する上に、形成する膜の厚さよりも小さな粒子に分級
する必要があり、操作が煩雑で少量多品種生産の場合に
はコストアップの要因となっていた。
れを再度粉砕する方法は、焼結と粉砕を繰り返す操作を
要する上に、形成する膜の厚さよりも小さな粒子に分級
する必要があり、操作が煩雑で少量多品種生産の場合に
はコストアップの要因となっていた。
【0008】また、別の先行技術としては、多孔質支持
体の孔径に近い直径の粒子を用いて予め支持体の表面に
皮膜を形成する方法が提案されている。しかしながらこ
の場合には、支持体の孔径に近い粒径の粒子で膜を形成
しても膜の孔径が支持体の孔径と比較してあまり小さく
することは出来なかった。このため、高いバブルポイン
トの膜を製造するには何相層もの膜を形成する必要があ
った。。
体の孔径に近い直径の粒子を用いて予め支持体の表面に
皮膜を形成する方法が提案されている。しかしながらこ
の場合には、支持体の孔径に近い粒径の粒子で膜を形成
しても膜の孔径が支持体の孔径と比較してあまり小さく
することは出来なかった。このため、高いバブルポイン
トの膜を製造するには何相層もの膜を形成する必要があ
った。。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、多孔質支
持体の表面に、多孔質支持体の孔径よりも小さい粒径の
セラミックス粒子に凝集剤を添加したスラリーでもって
コーティング層を形成することによって、膜を構成する
粒子を適宜の大きさに凝集させ、膜を構成する粒子が支
持体の中へ進入するのを防止し、これによって支持体の
気孔径が比較的に大きくても支持体の中に膜を構成する
小さい粒子が進入しない高性能のフイルターを得ようと
するものである。
持体の表面に、多孔質支持体の孔径よりも小さい粒径の
セラミックス粒子に凝集剤を添加したスラリーでもって
コーティング層を形成することによって、膜を構成する
粒子を適宜の大きさに凝集させ、膜を構成する粒子が支
持体の中へ進入するのを防止し、これによって支持体の
気孔径が比較的に大きくても支持体の中に膜を構成する
小さい粒子が進入しない高性能のフイルターを得ようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、セラミック
スの多孔質支持体の表面に多孔質薄膜を形成したセラミ
ックスフイルターの製造方法において、セラミックスの
多孔質支持体の表面に、水又は水溶性有機物を含む水溶
液に多孔質支持体の孔径よりも小さな径のセラミックス
粒子及び凝集剤を添加したスラリーでコーティング層を
形成し、その後これを乾燥して焼結することを特徴とす
るセラミックスフイルターの製造方法(請求項1)、ス
ラリーに増粘剤及び薄膜の亀裂防止剤を添加することを
特徴とする請求項1記のセラミックスフイルターの製造
方法(請求項2)、多孔質支持体の平均気孔径が5〜1
5μmであり、かつセラミックス粒子の平均径が0.5
〜3μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載
のセラミックスフイルターの製造方法(請求項3)、凝
集剤がアミド結合を有する水溶性高分子であることを特
徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のセラミッ
クスフイルターの製造方法(請求項4)、セラミックス
の多孔質支持体の表面に多孔質薄膜を形成したセラミッ
クスフイルターの製造方法において、セラミックスの多
孔質支持体の表面に、水又は水溶性有機物を含む水溶液
に上記支持体の孔径よりも小さな径のセラミックス粒子
及び分散剤を添加した後さらに凝集剤を添加したスラリ
ーでコーティング層を形成し、その後これを乾燥して焼
結することを特徴とするセラミックスフイルターの製造
方法(請求項5)、請求項1ないし5のいずれかの方法
で得られたセラミックスフイルターの表面に、さらに水
又は水溶性有機物を含む水溶液にセラミックスフイルタ
ーの表面形成された薄膜の孔径よりも小さな径のセラミ
ックス粒子及び分散剤を添加して得たスラリーでコーテ
ィング層を形成し、その後これを乾燥して焼結すること
を特徴とするセラミックスフイルターの製造方法(請求
項6)及び多孔質薄膜の平均気孔径が0.8〜3.0μ
mであり、かつセラミックス粒子の平均粒径が0.1〜
1.0μmであることを特徴とする請求項6に記載のセ
ラミックスフイルターの製造方法(請求項7)である。
スの多孔質支持体の表面に多孔質薄膜を形成したセラミ
ックスフイルターの製造方法において、セラミックスの
多孔質支持体の表面に、水又は水溶性有機物を含む水溶
液に多孔質支持体の孔径よりも小さな径のセラミックス
粒子及び凝集剤を添加したスラリーでコーティング層を
形成し、その後これを乾燥して焼結することを特徴とす
るセラミックスフイルターの製造方法(請求項1)、ス
ラリーに増粘剤及び薄膜の亀裂防止剤を添加することを
特徴とする請求項1記のセラミックスフイルターの製造
方法(請求項2)、多孔質支持体の平均気孔径が5〜1
5μmであり、かつセラミックス粒子の平均径が0.5
〜3μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載
のセラミックスフイルターの製造方法(請求項3)、凝
集剤がアミド結合を有する水溶性高分子であることを特
徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のセラミッ
クスフイルターの製造方法(請求項4)、セラミックス
の多孔質支持体の表面に多孔質薄膜を形成したセラミッ
クスフイルターの製造方法において、セラミックスの多
孔質支持体の表面に、水又は水溶性有機物を含む水溶液
に上記支持体の孔径よりも小さな径のセラミックス粒子
及び分散剤を添加した後さらに凝集剤を添加したスラリ
ーでコーティング層を形成し、その後これを乾燥して焼
結することを特徴とするセラミックスフイルターの製造
方法(請求項5)、請求項1ないし5のいずれかの方法
で得られたセラミックスフイルターの表面に、さらに水
又は水溶性有機物を含む水溶液にセラミックスフイルタ
ーの表面形成された薄膜の孔径よりも小さな径のセラミ
ックス粒子及び分散剤を添加して得たスラリーでコーテ
ィング層を形成し、その後これを乾燥して焼結すること
を特徴とするセラミックスフイルターの製造方法(請求
項6)及び多孔質薄膜の平均気孔径が0.8〜3.0μ
mであり、かつセラミックス粒子の平均粒径が0.1〜
1.0μmであることを特徴とする請求項6に記載のセ
ラミックスフイルターの製造方法(請求項7)である。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明は、多孔質支持体上にセ
ラミックス粒子及び高分子凝集剤を添加したスラリーを
用いてコーティング層を形成し、これを乾燥して焼結す
るセラミックスフイルターの製造方法である。
ラミックス粒子及び高分子凝集剤を添加したスラリーを
用いてコーティング層を形成し、これを乾燥して焼結す
るセラミックスフイルターの製造方法である。
【0012】ここで用いる支持体は比較的大きな気孔を
もった多孔質支持体とする。ガス透過性の高いセラミッ
クスフイルターを得るためには、支持体の気孔径は大き
いのが好ましく、この発明で用いられる支持体は、気孔
率20〜40%、平均気孔径が5〜15μmであること
が好ましい。こうした支持体を得るには、従来と同様に
例えば平均粒径が10〜25μmのアルミナ、シリカ、
ムライト、炭化けい素、窒化けい素などのセラミックス
粉末に、メチルセルロースなどの結合剤と水を加えて混
合した原料を押出成形したのち室温で乾燥し、還元雰囲
気下、1700〜1900℃で焼成するものである。こ
の発明では、こうした支持体の表面に、水又は水溶性有
機物を含む水溶液に多孔質支持体の孔径よりも小さな径
のセラミックス粒子及び凝集剤を添加しスラリーでコー
ティング層を形成する。ここに用いるセラミックス粒子
は、支持体の気孔径よりも小さな径の粒子を用いる。例
えば、支持体の平均気孔径が10μmであるとすると、
膜に用いる粒子は平均粒径が1.0μmのアルミナ、シ
リカ、ムライト、炭化けい素、窒化けい素などのセラミ
ックス粉末を用いる。膜に用いるセラミックス粒子は、
上記支持体の平均気孔径に対して平均粒径が0.5〜
3.0μmが好ましい。この膜を構成する粒子は、水又
は水溶性有機物を含む水溶液に添加し分散させた後、凝
集剤を加えて適度に凝集したスラリーとし、これを支持
体の表面にスリップキャスティング法により成膜する。
ここに用いる水溶性有機物は例えばメタノールやエタノ
ール等のアルコールであり、また凝集剤はポリアクリル
アミド、ポリビニルピロリドンなどのアミド結合を有す
る水溶性高分子が用いられるが、ポリアクルアミドが好
ましい。凝集剤の添加量はセラミックス100重量部に
対して0.5〜5重量部で、さらに好ましくは0.1〜
0.5重量部である。凝集剤の添加量が少な過ぎると粒
子の凝縮が十分に行われず、また凝集剤の添加量が多過
ぎると、粒子の凝集が進んでスラリーの中で凝集物が沈
降して良好な膜を形成することが出来ない。スラリーの
中の粒子の濃度は、形成しようとする膜の厚さ、成膜時
間などに依存するが通常は5〜30重量%である。
もった多孔質支持体とする。ガス透過性の高いセラミッ
クスフイルターを得るためには、支持体の気孔径は大き
いのが好ましく、この発明で用いられる支持体は、気孔
率20〜40%、平均気孔径が5〜15μmであること
が好ましい。こうした支持体を得るには、従来と同様に
例えば平均粒径が10〜25μmのアルミナ、シリカ、
ムライト、炭化けい素、窒化けい素などのセラミックス
粉末に、メチルセルロースなどの結合剤と水を加えて混
合した原料を押出成形したのち室温で乾燥し、還元雰囲
気下、1700〜1900℃で焼成するものである。こ
の発明では、こうした支持体の表面に、水又は水溶性有
機物を含む水溶液に多孔質支持体の孔径よりも小さな径
のセラミックス粒子及び凝集剤を添加しスラリーでコー
ティング層を形成する。ここに用いるセラミックス粒子
は、支持体の気孔径よりも小さな径の粒子を用いる。例
えば、支持体の平均気孔径が10μmであるとすると、
膜に用いる粒子は平均粒径が1.0μmのアルミナ、シ
リカ、ムライト、炭化けい素、窒化けい素などのセラミ
ックス粉末を用いる。膜に用いるセラミックス粒子は、
上記支持体の平均気孔径に対して平均粒径が0.5〜
3.0μmが好ましい。この膜を構成する粒子は、水又
は水溶性有機物を含む水溶液に添加し分散させた後、凝
集剤を加えて適度に凝集したスラリーとし、これを支持
体の表面にスリップキャスティング法により成膜する。
ここに用いる水溶性有機物は例えばメタノールやエタノ
ール等のアルコールであり、また凝集剤はポリアクリル
アミド、ポリビニルピロリドンなどのアミド結合を有す
る水溶性高分子が用いられるが、ポリアクルアミドが好
ましい。凝集剤の添加量はセラミックス100重量部に
対して0.5〜5重量部で、さらに好ましくは0.1〜
0.5重量部である。凝集剤の添加量が少な過ぎると粒
子の凝縮が十分に行われず、また凝集剤の添加量が多過
ぎると、粒子の凝集が進んでスラリーの中で凝集物が沈
降して良好な膜を形成することが出来ない。スラリーの
中の粒子の濃度は、形成しようとする膜の厚さ、成膜時
間などに依存するが通常は5〜30重量%である。
【0013】なお、この発明ではセラミックス粒子の沈
降を抑え分散安定性を図るため、メチルセルロース、ポ
リエチレングリコール、ポリビニルアルコールなどのポ
リエチレンイミンと反応しない水溶性高分子剤である増
粘剤を添加することが好ましく、また成形膜の乾燥時亀
裂防止のため、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、グリセリンなどの高沸点でかつ低融点の有機
物(薄膜の亀裂防止剤)を添加することが好ましい。
降を抑え分散安定性を図るため、メチルセルロース、ポ
リエチレングリコール、ポリビニルアルコールなどのポ
リエチレンイミンと反応しない水溶性高分子剤である増
粘剤を添加することが好ましく、また成形膜の乾燥時亀
裂防止のため、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、グリセリンなどの高沸点でかつ低融点の有機
物(薄膜の亀裂防止剤)を添加することが好ましい。
【0014】請求項5の発明は、膜を構成する粒子を予
め分散剤でもって分散させてから凝集剤を添加して凝集
させるものである。通常、市販されているアルミナ、ジ
ルコニアなどのセラミックス粉末は特定の粒径に分級さ
れて販売されているが、保存中にその一部が凝集して塊
状の粒子が混在する状態となる。このために、凝集剤を
用いて均一な凝集粒子を得るためには、市販のセラミッ
クス粒子を予め分散し、その後この粒子の凝集を行うよ
うにしなければならない。そこで、発明者がこうしたセ
ラミックス粒子をよく分散してから凝集する方法につい
て種々検討したところ、ポリアミンをもしくはポリアク
リル酸アンモニウムを分散剤として添加し粒子を均一に
分散してから凝集剤を添加して粒子の凝集を行うことが
有効であることが確認されたものである。即ち、所定量
のポリアミンを添加し攪拌して分散し、これに凝集剤を
添加すると成膜性に優れたスラリーを得ることが出来
る。本発明に用いるポリアミンは、ポリエチレンイミ
ン、ポリアリルアミンなどである。ポリアミン添加量は
セラミックス粒子100重量部に対して0.01〜5重
量部である。
め分散剤でもって分散させてから凝集剤を添加して凝集
させるものである。通常、市販されているアルミナ、ジ
ルコニアなどのセラミックス粉末は特定の粒径に分級さ
れて販売されているが、保存中にその一部が凝集して塊
状の粒子が混在する状態となる。このために、凝集剤を
用いて均一な凝集粒子を得るためには、市販のセラミッ
クス粒子を予め分散し、その後この粒子の凝集を行うよ
うにしなければならない。そこで、発明者がこうしたセ
ラミックス粒子をよく分散してから凝集する方法につい
て種々検討したところ、ポリアミンをもしくはポリアク
リル酸アンモニウムを分散剤として添加し粒子を均一に
分散してから凝集剤を添加して粒子の凝集を行うことが
有効であることが確認されたものである。即ち、所定量
のポリアミンを添加し攪拌して分散し、これに凝集剤を
添加すると成膜性に優れたスラリーを得ることが出来
る。本発明に用いるポリアミンは、ポリエチレンイミ
ン、ポリアリルアミンなどである。ポリアミン添加量は
セラミックス粒子100重量部に対して0.01〜5重
量部である。
【0015】この発明ではセラミックス粒子の凝集もし
くは分散後の凝集を行った後に脱泡処理を行い、スリッ
プキャスト法で多孔質支持体にコーティング層形成し、
さらに乾燥、焼結によってセラミックスフイルターを製
造するが、上記の脱泡処理中に塊状物の発生を防ぐため
に、上記脱泡処理前のスラリーに対しノニルフェノール
のエチレンオキサイドなどの中性界面活性剤を該スラリ
ーに対し0.05〜0.5重量部添加することが好まし
い。
くは分散後の凝集を行った後に脱泡処理を行い、スリッ
プキャスト法で多孔質支持体にコーティング層形成し、
さらに乾燥、焼結によってセラミックスフイルターを製
造するが、上記の脱泡処理中に塊状物の発生を防ぐため
に、上記脱泡処理前のスラリーに対しノニルフェノール
のエチレンオキサイドなどの中性界面活性剤を該スラリ
ーに対し0.05〜0.5重量部添加することが好まし
い。
【0016】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかに記載されている方法で作製されたセラミックス
フイルターを支持体として、この支持体の表面に水又は
水溶性有機物を含む水溶液に支持体として用いたセラミ
ックスフイルターの表面皮膜に形成されている孔径より
も小さな孔径を有するアルミナ粒子及び分散剤を添加し
て分散したスラリーを用いて第2層のコーティング層を
形成し、その後これを乾燥して焼結するものである。
ずれかに記載されている方法で作製されたセラミックス
フイルターを支持体として、この支持体の表面に水又は
水溶性有機物を含む水溶液に支持体として用いたセラミ
ックスフイルターの表面皮膜に形成されている孔径より
も小さな孔径を有するアルミナ粒子及び分散剤を添加し
て分散したスラリーを用いて第2層のコーティング層を
形成し、その後これを乾燥して焼結するものである。
【0017】この際、第2層形成のために用いるセラミ
ックスは第1層の膜の形成に用いたセラミックス粒子径
と同じかそれよりも若干小さい粒子径の粉末が選ばれ
る。この粒径は、例えば上記多孔質薄膜の平均気孔径が
0.8〜3.0μmであるとき、平均粒径で0.1〜
1.0μmとすることが好ましい。第2層を形成させる
ためのスラリー調整に用いる分散剤としては、通常用い
られる分散剤でよく、例えばカルボキシル基やスルホン
酸基を有する化合物の塩、即ちアニオン系の分散剤とか
第一級〜第三級アミンないし第四級アノモニウム塩を有
する化合物などを用いることができる。また、アルミナ
の場合には塩酸などの酸を用いてスラリーのpHを2〜
6に調節して分散させてもよい。
ックスは第1層の膜の形成に用いたセラミックス粒子径
と同じかそれよりも若干小さい粒子径の粉末が選ばれ
る。この粒径は、例えば上記多孔質薄膜の平均気孔径が
0.8〜3.0μmであるとき、平均粒径で0.1〜
1.0μmとすることが好ましい。第2層を形成させる
ためのスラリー調整に用いる分散剤としては、通常用い
られる分散剤でよく、例えばカルボキシル基やスルホン
酸基を有する化合物の塩、即ちアニオン系の分散剤とか
第一級〜第三級アミンないし第四級アノモニウム塩を有
する化合物などを用いることができる。また、アルミナ
の場合には塩酸などの酸を用いてスラリーのpHを2〜
6に調節して分散させてもよい。
【0018】なお、第2層を形成するためのスラリーに
おいても、セラミックス粒子の沈降を抑えるための上記
増粘剤や成形膜の亀裂防止のための高沸点でかつ低融点
の水溶性有機物を薄膜の亀裂防止剤として添加すること
ができる。ここに用いる液体が水、アルコール、アルコ
ールの水溶液、界面活性剤を添加した水溶液などである
ことは、既に説明したものと同じである。以下に、実施
例をあげてこの発明をさらに説明する。
おいても、セラミックス粒子の沈降を抑えるための上記
増粘剤や成形膜の亀裂防止のための高沸点でかつ低融点
の水溶性有機物を薄膜の亀裂防止剤として添加すること
ができる。ここに用いる液体が水、アルコール、アルコ
ールの水溶液、界面活性剤を添加した水溶液などである
ことは、既に説明したものと同じである。以下に、実施
例をあげてこの発明をさらに説明する。
【0019】
【実施例】(実施例1)平均粒が18μmのアルミナ粉
末及びメチルセルロースを水と混合し、混練りした後押
し出し成形した。ここに得た成形体を乾燥、脱脂して還
元性雰囲気で焼結して内径が15mm、外形が19m
m、長さが200mmの円筒状多孔質アルミナセラミッ
クスの多孔質支持体とした。この多孔質アルミナセラミ
ックス支持体の孔隙率は30%で、孔の平均径は11μ
mであった。
末及びメチルセルロースを水と混合し、混練りした後押
し出し成形した。ここに得た成形体を乾燥、脱脂して還
元性雰囲気で焼結して内径が15mm、外形が19m
m、長さが200mmの円筒状多孔質アルミナセラミッ
クスの多孔質支持体とした。この多孔質アルミナセラミ
ックス支持体の孔隙率は30%で、孔の平均径は11μ
mであった。
【0020】また、多孔質支持体の窒素ガス透過率は
2.1×104 (l/m・m2 、圧力差;0.5kg/
cm2 )で、バブルポイント(管状多孔体をエタノール
に浸し、管内から導入した密閉ラインを通して窒素ガス
を管内に送り込みながらガスが泡となって多孔質管の外
部に出る際の圧力)を測定した結果800mmH2 Oで
あった。
2.1×104 (l/m・m2 、圧力差;0.5kg/
cm2 )で、バブルポイント(管状多孔体をエタノール
に浸し、管内から導入した密閉ラインを通して窒素ガス
を管内に送り込みながらガスが泡となって多孔質管の外
部に出る際の圧力)を測定した結果800mmH2 Oで
あった。
【0021】別に、平均粒子径が1.2μmのアルミナ
粉末85.1gをジエチレングリコール40g及び2w
t%メチルセルロース水溶液285gの溶液に加えた。
この溶液のpHを8.5に調節した後にこれをマグネチ
ックスタラーで攪拌しながらポリアクリルアミド(平均
分子量;約600万)を0.025g含む水溶液5gを
添加して攪拌した。これをさらにナイロン製ボール及び
ポリエチレンポットからなるポットミルで24時間攪拌
した。攪拌後、スラリーにノニルフエノールのエチレン
オクサイド付加物を0.2g添加し攪拌した後減圧下で
脱泡した。こうして得られたスラリーをスリップキャス
ト法により上記の円筒状支持体の内面にコーティングし
た。このコーティングした支持体は、その後室温にて乾
燥して、大気中で1450℃で焼成してセラミックスフ
イルターを得た。
粉末85.1gをジエチレングリコール40g及び2w
t%メチルセルロース水溶液285gの溶液に加えた。
この溶液のpHを8.5に調節した後にこれをマグネチ
ックスタラーで攪拌しながらポリアクリルアミド(平均
分子量;約600万)を0.025g含む水溶液5gを
添加して攪拌した。これをさらにナイロン製ボール及び
ポリエチレンポットからなるポットミルで24時間攪拌
した。攪拌後、スラリーにノニルフエノールのエチレン
オクサイド付加物を0.2g添加し攪拌した後減圧下で
脱泡した。こうして得られたスラリーをスリップキャス
ト法により上記の円筒状支持体の内面にコーティングし
た。このコーティングした支持体は、その後室温にて乾
燥して、大気中で1450℃で焼成してセラミックスフ
イルターを得た。
【0022】このセラミックスフイルターの断面をSE
Mによって観察したところ、粒子の支持体への侵入はほ
とんど認められず膜の厚さは50μmであった。また、
フイルターの特性を調査したところ、ガス透過率は0.
25×104 (l/min・m2 )で平均孔径は1.2
μmであった。また、液体にエタノール、ガスに窒素ガ
スを用いたときのバブルポイントは1200mmH2 O
であった。 (比較例1)平均粒子径が1.5μmのアルミナ粉末8
5.1gを、ジエチレングリコール40g及び2wt%
のメチルセルロース水溶液295gからなる溶液に加え
マグネチックススターラーを用いて攪拌した。さらに、
pHを8.5に調節した後に実施例1と同様にしてポッ
トミルにて24時間攪拌した。その後、このスラリーに
ノニルフェノールのエチレンオキサイド付加物を0.2
g添加して攪拌してから脱泡した。ここに得られたスラ
リーを、実施例1と同じ円筒状支持体にスリップキャス
ト法によりコーティングした。コーティングした支持体
を実施例1と同様に乾燥、焼結してセラミックスフイル
ターを得た。
Mによって観察したところ、粒子の支持体への侵入はほ
とんど認められず膜の厚さは50μmであった。また、
フイルターの特性を調査したところ、ガス透過率は0.
25×104 (l/min・m2 )で平均孔径は1.2
μmであった。また、液体にエタノール、ガスに窒素ガ
スを用いたときのバブルポイントは1200mmH2 O
であった。 (比較例1)平均粒子径が1.5μmのアルミナ粉末8
5.1gを、ジエチレングリコール40g及び2wt%
のメチルセルロース水溶液295gからなる溶液に加え
マグネチックススターラーを用いて攪拌した。さらに、
pHを8.5に調節した後に実施例1と同様にしてポッ
トミルにて24時間攪拌した。その後、このスラリーに
ノニルフェノールのエチレンオキサイド付加物を0.2
g添加して攪拌してから脱泡した。ここに得られたスラ
リーを、実施例1と同じ円筒状支持体にスリップキャス
ト法によりコーティングした。コーティングした支持体
を実施例1と同様に乾燥、焼結してセラミックスフイル
ターを得た。
【0023】このセラミックスフイルターの断面をSE
Mによって観察したところ、粒子の支持体への進入が認
められた。また膜の厚さは40μmであった。フイルタ
ーの特性を調査したところ、ガス透過率は0.8×10
3 ( l/min・m2 )で平均孔径は1.0μmであ
った。このように、スラリーに凝集剤を添加しないでア
ルミナ粉末の粒径と比較して孔径の大きな支持体上にコ
ーティングした場合には、アルミナ粒子の支持体への進
入が起きてガス透過性が低下する。 (実施例2)実施例1と同様にして管状の多孔質支持体
を作製した。別に、平均粒子径が1.2μmのアルミナ
粉末14gを、ジエチレングリコール40g、平均分子
量が2万のポリエチレングリコール75g及びポリエチ
レンイミン0.2gを150mlの水に溶解した溶液に
加えた。
Mによって観察したところ、粒子の支持体への進入が認
められた。また膜の厚さは40μmであった。フイルタ
ーの特性を調査したところ、ガス透過率は0.8×10
3 ( l/min・m2 )で平均孔径は1.0μmであ
った。このように、スラリーに凝集剤を添加しないでア
ルミナ粉末の粒径と比較して孔径の大きな支持体上にコ
ーティングした場合には、アルミナ粒子の支持体への進
入が起きてガス透過性が低下する。 (実施例2)実施例1と同様にして管状の多孔質支持体
を作製した。別に、平均粒子径が1.2μmのアルミナ
粉末14gを、ジエチレングリコール40g、平均分子
量が2万のポリエチレングリコール75g及びポリエチ
レンイミン0.2gを150mlの水に溶解した溶液に
加えた。
【0024】この溶液をポリポット及びナイロン製のボ
ールミルを用いて24時間攪拌しアルミナ粉末を均一に
分散したスラリーを得た。このスラリーをマグネチック
スタラーで攪拌しながらアクリルアミド(平均分子量;
約600万)を0.025g含む水溶液5gを添加し
た。これにさらに、ノニルフェノールのエチレンオキサ
イド付加物を0.2g添加し攪拌した後減圧脱泡した。
ールミルを用いて24時間攪拌しアルミナ粉末を均一に
分散したスラリーを得た。このスラリーをマグネチック
スタラーで攪拌しながらアクリルアミド(平均分子量;
約600万)を0.025g含む水溶液5gを添加し
た。これにさらに、ノニルフェノールのエチレンオキサ
イド付加物を0.2g添加し攪拌した後減圧脱泡した。
【0025】このようにして得られたスラリーをスリッ
プキャスト法により上記の円筒状支持体の内面にコーテ
ィングした。このコーティングした支持体は、その後乾
燥して、大気中で1450℃で焼成してセラミックスフ
イルターを得た。
プキャスト法により上記の円筒状支持体の内面にコーテ
ィングした。このコーティングした支持体は、その後乾
燥して、大気中で1450℃で焼成してセラミックスフ
イルターを得た。
【0026】このセラミックスフイルターの断面をSE
Mによって観察したところ、粒子の支持体への進入はほ
とんど認められず膜の厚さは25μmであった。また、
フイルターの特性を調査したところ、ガス透過率は1.
47×104 ( l/min・m2 、圧力差;0.5k
g/cm2 )で平均孔径は1.0μmであった。また、
液体にエタノール、ガスに窒素ガスを用いたときにバブ
ルポイントを測定したところ1400mmH2 Oであっ
た。 (実施例3)実施例2と同様にして凝縮状スラリーを支
持体の内面にコーティングして得た長さ200mmのア
ルミナフイルターを作成した。
Mによって観察したところ、粒子の支持体への進入はほ
とんど認められず膜の厚さは25μmであった。また、
フイルターの特性を調査したところ、ガス透過率は1.
47×104 ( l/min・m2 、圧力差;0.5k
g/cm2 )で平均孔径は1.0μmであった。また、
液体にエタノール、ガスに窒素ガスを用いたときにバブ
ルポイントを測定したところ1400mmH2 Oであっ
た。 (実施例3)実施例2と同様にして凝縮状スラリーを支
持体の内面にコーティングして得た長さ200mmのア
ルミナフイルターを作成した。
【0027】別に、平均粒子径が1.2μmのアルミナ
粉末36.7gを、平均分子量2万のポリエチレングリ
コール90g及びジエチレングリコール60gを純水1
80mlに溶解してこれを攪拌した。次いで、これにポ
リアクリル酸アンモニウム0.36gを加え、実施例1
と同様なポットミルを用いて24時間攪拌し、攪拌終了
の後に脱泡した。このようにして得られたスラリーをス
リップキャスト法により得た上記のアルミナフイルター
支持体の内面上にコーティングした。次に、これを実施
例3と同様にして乾燥、焼結を行なって二重の膜を有す
るセラミックスフイルターを得た。このセラミックスフ
イルターの断面をSEMによって観察したところ、粒子
の支持体への進入はほとんど認められず膜の厚さは40
μmであった。また、フイルターの特性を調査したとこ
ろ、ガス透過率は1.2×104 (l/min・m2 圧
力差;0.5kg/cm2 )であった。エタノール及び
窒素ガスを用いバブルポイントを測定したところ4,7
00mmH2 Oであった。また、第2層の膜の孔径は約
0.6μmと推定された。 (比較例2)平均粒子径が1.2μmのアルミナ粉末1
4gを、ジエチレングリコール40g及び平均分子量2
万のポリエチレングリコール75g及びポリエチレンイ
ミン0.2gを水150mlに溶解した溶液に加えた。
これをナイロン製ボール及びポリエチレンポットからな
るポットミルで24時間攪拌し、その後これを減圧,脱
泡した。
粉末36.7gを、平均分子量2万のポリエチレングリ
コール90g及びジエチレングリコール60gを純水1
80mlに溶解してこれを攪拌した。次いで、これにポ
リアクリル酸アンモニウム0.36gを加え、実施例1
と同様なポットミルを用いて24時間攪拌し、攪拌終了
の後に脱泡した。このようにして得られたスラリーをス
リップキャスト法により得た上記のアルミナフイルター
支持体の内面上にコーティングした。次に、これを実施
例3と同様にして乾燥、焼結を行なって二重の膜を有す
るセラミックスフイルターを得た。このセラミックスフ
イルターの断面をSEMによって観察したところ、粒子
の支持体への進入はほとんど認められず膜の厚さは40
μmであった。また、フイルターの特性を調査したとこ
ろ、ガス透過率は1.2×104 (l/min・m2 圧
力差;0.5kg/cm2 )であった。エタノール及び
窒素ガスを用いバブルポイントを測定したところ4,7
00mmH2 Oであった。また、第2層の膜の孔径は約
0.6μmと推定された。 (比較例2)平均粒子径が1.2μmのアルミナ粉末1
4gを、ジエチレングリコール40g及び平均分子量2
万のポリエチレングリコール75g及びポリエチレンイ
ミン0.2gを水150mlに溶解した溶液に加えた。
これをナイロン製ボール及びポリエチレンポットからな
るポットミルで24時間攪拌し、その後これを減圧,脱
泡した。
【0028】ここに得られたスラリーを、実施例2で用
いたのと同じで長さが200mmの円筒状支持体にスリ
ップキャスト法によりコーティングした。コーティング
した支持体を実施例2と同様に乾燥、焼結してセラミッ
クスフイルターを得た。
いたのと同じで長さが200mmの円筒状支持体にスリ
ップキャスト法によりコーティングした。コーティング
した支持体を実施例2と同様に乾燥、焼結してセラミッ
クスフイルターを得た。
【0029】このセラミックスフイルターの断面をSE
Mによって観察したところ、粒子の支持体への進入が認
められた。また膜の厚さは5μmであった。フイルター
の特性を調査したところ、ガス透過率は3.2×103
(l/min・m2 、圧力差;0.5kg/cm2 )で
あった。エタノール及び窒素ガスを用いバブルポイント
を測定したところ900mmH2 Oであった。
Mによって観察したところ、粒子の支持体への進入が認
められた。また膜の厚さは5μmであった。フイルター
の特性を調査したところ、ガス透過率は3.2×103
(l/min・m2 、圧力差;0.5kg/cm2 )で
あった。エタノール及び窒素ガスを用いバブルポイント
を測定したところ900mmH2 Oであった。
【0030】このように、スラリーに凝集剤を添加しな
いでアルミナ粉末の粒径と比較して大きな孔径をもった
支持体上にコーティングした場合には、アルミナ粒子の
支持体への進入が起きてガス透過性が低下する。 (実施例4)実施例1と同様にして長さ200mmの管
状支持体を作製し、長さ100mmに切断した後、実施
例2と同様にして凝集状スラリーを支持体の内面にコー
ティングした管状アルミナフイルターを10本作製し
た。
いでアルミナ粉末の粒径と比較して大きな孔径をもった
支持体上にコーティングした場合には、アルミナ粒子の
支持体への進入が起きてガス透過性が低下する。 (実施例4)実施例1と同様にして長さ200mmの管
状支持体を作製し、長さ100mmに切断した後、実施
例2と同様にして凝集状スラリーを支持体の内面にコー
ティングした管状アルミナフイルターを10本作製し
た。
【0031】さらに、平均粒子径1.2μmのアルミナ
粉10.1g(全スラリー重量の3.8重量%相当)
を、ジエチレングリコール30g及び平均分子量2万の
ポリエチレングリコール75gを150mlの純水に溶
解した溶液を加え、マグネチックスタラーを用いて攪拌
した。このスラリーのpHは9であった。アルミナ粒子
を分散させるため、このスラリーに塩酸を加えpHをを
5.5に調整した。予め得たこのスラリーのpH―粘度
曲線からpH5.5では粒子は分散状態にあると推定さ
れる。このようにして得たスラリーをポリポット及びナ
イロン製のボールミルからなるポットミルを用いて24
時間攪拌した。スラリーはその後減圧して脱泡した。こ
のスラリーは粘度410センチポイズであった。
粉10.1g(全スラリー重量の3.8重量%相当)
を、ジエチレングリコール30g及び平均分子量2万の
ポリエチレングリコール75gを150mlの純水に溶
解した溶液を加え、マグネチックスタラーを用いて攪拌
した。このスラリーのpHは9であった。アルミナ粒子
を分散させるため、このスラリーに塩酸を加えpHをを
5.5に調整した。予め得たこのスラリーのpH―粘度
曲線からpH5.5では粒子は分散状態にあると推定さ
れる。このようにして得たスラリーをポリポット及びナ
イロン製のボールミルからなるポットミルを用いて24
時間攪拌した。スラリーはその後減圧して脱泡した。こ
のスラリーは粘度410センチポイズであった。
【0032】このようにして得たスラリーを垂直に保持
した上記の10本の管状フイルターの各管内に導入し第
2層を形成した。第2層を形成したフイルターは、その
後乾燥して大気中で1450℃で2時間焼成してセラミ
ックスフイルターを得た。このセラミックスフイルター
の特性を調査したところ、ガス透過率は1.4×104
(l/min・m2 、圧力差;0.5kg/cm2 )で
あった。第1層の測定と同様にしてバブルポイントを測
定した結果、2200〜5000mmH2 O以上( 5
000mmH2 O以上は装置の測定限界)の範囲で、平
均4100mmH2 Oであった。このセラミックスフイ
ルターの断面をSEMによって観察したところ、膜の厚
さは平均で35μmであった。
した上記の10本の管状フイルターの各管内に導入し第
2層を形成した。第2層を形成したフイルターは、その
後乾燥して大気中で1450℃で2時間焼成してセラミ
ックスフイルターを得た。このセラミックスフイルター
の特性を調査したところ、ガス透過率は1.4×104
(l/min・m2 、圧力差;0.5kg/cm2 )で
あった。第1層の測定と同様にしてバブルポイントを測
定した結果、2200〜5000mmH2 O以上( 5
000mmH2 O以上は装置の測定限界)の範囲で、平
均4100mmH2 Oであった。このセラミックスフイ
ルターの断面をSEMによって観察したところ、膜の厚
さは平均で35μmであった。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
比較的大きな孔径をもった支持体に対して小さな粒子で
構成された膜を、支持体の気孔内に粒子が侵入すること
なしに形成させることが簡便な方法で可能となるもので
ある。しかも、この発明によって得られたフイルターは
高いガス透過性を有し、かつ高いバブルポイントを持つ
ものであるから、この発明によって優れたセラミックス
フイルターを提供することが可能となる。
比較的大きな孔径をもった支持体に対して小さな粒子で
構成された膜を、支持体の気孔内に粒子が侵入すること
なしに形成させることが簡便な方法で可能となるもので
ある。しかも、この発明によって得られたフイルターは
高いガス透過性を有し、かつ高いバブルポイントを持つ
ものであるから、この発明によって優れたセラミックス
フイルターを提供することが可能となる。
Claims (7)
- 【請求項1】 セラミックスの多孔質支持体の表面に多
孔質薄膜を形成したセラミックスフイルターの製造方法
において、セラミックスの多孔質支持体の表面に、水又
は水溶性有機物を含む水溶液に多孔質支持体の孔径より
も小さな径のセラミックス粒子及び凝集剤を添加したス
ラリーでコーティング層を形成し、その後これを乾燥し
て焼結することを特徴とするセラミックスフイルターの
製造方法。 - 【請求項2】 スラリーに増粘剤及び薄膜の亀裂防止剤
を添加することを特徴とする請求項1記載のセラミック
スフイルターの製造方法。 - 【請求項3】 多孔質支持体の平均気孔径が5〜15μ
mで、かつセラミックス粒子の平均径が0.5〜3μm
であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミ
ックスフイルターの製造方法。 - 【請求項4】 凝集剤がアミド結合を有する水溶性高分
子であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
に記載のセラミックスフイルターの製造方法。 - 【請求項5】 セラミックスの多孔質支持体の表面に多
孔質薄膜を形成したセラミックスフイルターの製造方法
において、セラミックスの多孔質支持体の表面に、水又
は水溶性有機物を含む水溶液に上記支持体の孔径よりも
小さな径のセラミックス粒子及び分散剤を添加した後さ
らに凝集剤を添加したスラリーで第2層のコーティング
層を形成し、その後これを乾燥して焼結することを特徴
とするセラミックスフイルターの製造方法。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの方法で得
られたセラミックスフイルターの表面に、さらに水又は
水溶性有機物を含む水溶液にセラミックスフイルターの
表面形成された薄膜の孔径よりも小さな径のセラミック
ス粒子及び分散剤を添加して得たスラリーでコーティン
グ層を形成し、その後これを乾燥して焼結することを特
徴とするセラミックスフイルターの製造方法。 - 【請求項7】 多孔質薄膜の平均気孔径が0.8〜3.
0μmであり、かつセラミックス粒子の平均粒径が0.
1〜1.0μmであることを特徴とする請求項6に記載
のセラミックスフイルターの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36670397A JPH11188217A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | セラミックスフイルターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36670397A JPH11188217A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | セラミックスフイルターの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11188217A true JPH11188217A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=18487452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36670397A Pending JPH11188217A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | セラミックスフイルターの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11188217A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004521732A (ja) * | 2001-01-19 | 2004-07-22 | ジーケイエヌ ジンテル メタルズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 等級順に配列した構造を備えたフィルター及びそれを製造するための方法。 |
JP2014113570A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Dowa Electronics Materials Co Ltd | 排ガス浄化用フィルタおよびその製造方法 |
CN112661493A (zh) * | 2019-10-16 | 2021-04-16 | 国家能源投资集团有限责任公司 | 改性粉煤灰支撑体和粉煤灰支撑体的改性方法以及粉煤灰陶瓷膜及其制备方法和应用 |
CN114053877A (zh) * | 2020-08-01 | 2022-02-18 | 常启兵 | 一种碟式陶瓷膜支撑体的制备方法及其陶瓷膜制品 |
-
1997
- 1997-12-26 JP JP36670397A patent/JPH11188217A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004521732A (ja) * | 2001-01-19 | 2004-07-22 | ジーケイエヌ ジンテル メタルズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 等級順に配列した構造を備えたフィルター及びそれを製造するための方法。 |
JP2014113570A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Dowa Electronics Materials Co Ltd | 排ガス浄化用フィルタおよびその製造方法 |
CN112661493A (zh) * | 2019-10-16 | 2021-04-16 | 国家能源投资集团有限责任公司 | 改性粉煤灰支撑体和粉煤灰支撑体的改性方法以及粉煤灰陶瓷膜及其制备方法和应用 |
CN114053877A (zh) * | 2020-08-01 | 2022-02-18 | 常启兵 | 一种碟式陶瓷膜支撑体的制备方法及其陶瓷膜制品 |
CN114053877B (zh) * | 2020-08-01 | 2024-01-23 | 常启兵 | 一种碟式陶瓷膜支撑体的制备方法及其陶瓷膜制品 |
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