JPH11187671A - インバータ装置および冷凍サイクル装置 - Google Patents

インバータ装置および冷凍サイクル装置

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JPH11187671A
JPH11187671A JP9355433A JP35543397A JPH11187671A JP H11187671 A JPH11187671 A JP H11187671A JP 9355433 A JP9355433 A JP 9355433A JP 35543397 A JP35543397 A JP 35543397A JP H11187671 A JPH11187671 A JP H11187671A
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JP
Japan
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current
circuit
inverter device
filter
voltage
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JP9355433A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Kamimura
俊行 上村
Junichi Taguma
順一 田熊
Hiroshi Miyazaki
浩 宮崎
Hidetoshi Kanazawa
秀俊 金沢
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Priority to DE69813470T priority patent/DE69813470T2/de
Priority to US09/173,558 priority patent/US6151228A/en
Priority to CN98121374A priority patent/CN1087882C/zh
Priority to IDP981372A priority patent/ID21096A/id
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング周波数が高い場合でも高周波漏
れ電流を確実に低減でき、しかもコストの上昇を回避で
きるインバータ装置(および冷凍サイクル装置)を提供
する。 【解決手段】 整流回路6とスイッチング回路13との
間の通電ラインにおける低域フィルタ8に電流検出用コ
イル38を設け、電動機120 の相巻線123r,123s,123t
からアースEへと流れる零相電流を電流検出用コイル3
8で検出し、検出した零相電流に相似する波形の打消用
電流I2 を作成し、作成した打消用電流I2 によって高
周波漏れ電流I3 を強制的に打消すとともに、電流検出
用コイル38としてフィルタ8のコイル10a,10b
より細い線径のものを採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機の巻線か
らアースへと流れる高周波漏れ電流に対処したインバー
タ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮機を搭載する空気調和機、冷凍装
置、冷蔵庫等の冷凍サイクル装置は、圧縮機用電動機の
駆動用としてインバータ装置を備える。インバータ装置
は、商用交流電源の電圧を直流電圧に整流する整流回
路、およびこの整流回路の出力電圧をスイッチングによ
り高周波電圧に変換するスイッチング回路を有する。こ
のスイッチング回路の出力が駆動電力として圧縮機用電
動機に供給される。
【0003】圧縮機用電動機は、圧縮機の密閉ケースに
収容されている。密閉ケースはケース全体が鉄製のた
め、或いは安全のために、アース接続される。圧縮機用
電動機の各相巻線と密閉ケース(つまりアース)との間
には静電容量(いわゆる浮遊容量)が存在しており、上
記スイッチング回路のスイッチングに伴い、圧縮機用電
動機の各相巻線からアースへと上記静電容量を通して数
MHzの高周波漏れ電流が流れる。
【0004】この高周波漏れ電流は、商用交流電源へと
誘電的に伝わり、当該インバータ装置の駆動制御に悪影
響を及ぼしたり、他の家電製品やブレーカ等の誤動作を
引き起こす心配がある。
【0005】このような高周波漏れ電流を低減するため
に、インバータ装置の出力端と圧縮機用電動機との接続
ラインにチョークコイルを設けたり、あるいはインバー
タ装置のスイッチング周波数を下げるなどの対策がとら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、高周波
漏れ電流を低減するためにチョークコイルを設けても、
インバータ装置のスイッチング周波数が高くなると、十
分な低減効果が得られないという問題がある。
【0007】インバータ装置のスイッチング周波数を低
くしたのでは、圧縮機能力を高めることができず、空調
・空冷能力が不足してしまう。この発明は上記の事情を
考慮したもので、その目的とするところは、スイッチン
グ周波数が高い場合でも前記電動機からの漏れ電流を確
実に低減でき、しかもコストの上昇を回避できるインバ
ータ装置を提供する。また、同様の効果が得られる冷凍
サイクル装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明のインバータ
装置は、金属ケースに収容された電動機を制御するイン
バータ装置において、交流電源の電圧を整流する整流回
路と、この整流回路の出力をスイッチングにより高周波
電圧に変換しそれを上記電動機への駆動電力として出力
するスイッチング回路と、上記整流回路と上記スイッチ
ング回路との間の通電ラインに挿接されたノイズ除去用
のフィルタと、このフィルタに設けられ同フィルタのコ
イルより細い線径を有し上記電動機の巻線から上記ケー
スを介してアースへと流れる零相電流を検出する電流検
出用コイルと、この電流検出用コイルで検出される零相
電流に相似する波形の電流を前記電動機からの漏れ電流
に対する打消用として作成する電流打消回路とを備え、
電流打消回路の出力端をアース接続したことにより、高
周波漏れ電流を強制的に打消す。とくに、フィルタのコ
イルより線径が細い電流検出用コイルを採用しているこ
とにより、電流検出用コイルの採用に伴うコスト上昇を
回避する。
【0009】第2の発明のインバータ装置は、フィルタ
のコイルより巻数が少ない電流検出用コイルを採用する
構成であり、電流検出用コイルの採用に伴うコスト上昇
を回避する。
【0010】第3の発明のインバータ装置は、フィルタ
のコイルより線径が細く且つ巻数が少ない電流検出用コ
イルを採用する構成であり、電流検出用コイルの採用に
伴うコスト上昇を回避する。
【0011】第4の発明のインバータ装置は、第1ない
し第3の発明のいずれかにおいて、零相電流をインダク
タンスが100μH以上のフィルタを介して検出する構
成であり、フィルタのノイズ低減効果を損なうことなく
零相電流を検出することができる。
【0012】第5の発明のインバータ装置は、第1ない
し第3の発明のいずれかにおいて、電流打消回路が、電
動機とケースとの間の浮遊容量に等しい容量のコンデン
サを有し前記アースに接続している。この構成により、
高周波漏れ電流の波形と打消用電流の波形との相似性が
良好となって打消効果が向上する。
【0013】第6の発明のインバータ装置は、第1ない
し第3の発明のいずれかにおいて、電流打消回路が、前
記ケースに接続されるコンデンサを有し、このコンデン
サにノイズ除去用の抵抗器を接続している。この構成に
より、高周波漏れ電流の波形と打消用電流の波形との相
似性が良好となって打消効果が向上するとともに、ノイ
ズ低減効果が向上する。
【0014】第7の発明のインバータ装置は、第1ない
し第3の発明のいずれかにおいて、整流回路とスイッチ
ング回路との間の通電ラインにおけるフィルタの前段に
接地コンデンサを設けている。この構成により、ノイズ
低減効果が向上する。
【0015】第8の発明のインバータ装置は、第1ない
し第3の発明のいずれかにおいて、整流回路とスイッチ
ング回路との間の通電ラインにおけるフィルタの後段に
接地コンデンサを設けている。この構成により、ノイズ
低減効果が向上する。
【0016】第9の発明のインバータ装置は、第1ない
し第3の発明のいずれかにおいて、当該装置を収容また
は載置するための金属製の筐体をさらに備え、この筐体
に電流打消回路の出力端を接続した。この構成におい
て、筐体は、搭載される例えば室外ユニットの部材を通
して自然にアースされる。つまり、筐体を室外ユニット
に搭載する作業により、電流打消回路の出力端が筐体を
介して自動的にアース接続された状態となり、製造時の
作業性が向上する。
【0017】第10の発明のインバータ装置は、第1な
いし第3の発明のいずれかにおいて、交流電源の電圧を
上記整流回路の出力電圧より低いレベルの直流電圧に変
換し、それを電流打消回路の動作用電圧として出力する
第2の整流回路をさらに備えた。この構成により、電流
打消回路の素子の耐圧が低くても、その素子を破壊する
ことなく適正な作動が可能となる。
【0018】第11の発明の冷凍サイクル装置は、第1
ないし第10の発明のいずれかに記載のインバータ装置
を冷凍サイクルにおける圧縮機の電動機の駆動用として
備えている。
【0019】
【発明の実施の形態】[1]以下、この発明の第1実施
例について説明する。 図1に示すように、商用交流電源1に、ノイズ除去用の
第1のフィルタ(ラインフィルタとも称される)2を介
して直流回路5aが接続される。
【0020】第1のフィルタ2は、チョークコイル3,
3およびコンデンサ4,4からなり、直流回路5aから
電源1への高周波ノイズの伝搬を阻止する。直流回路5
aは、4つのダイオード6aをブリッジ接続してなる整
流回路6、この整流回路6の後段に接続されたノイズ除
去用の第2フィルタ8、およびこの第2低域フィルタ8
の後段に接続された平滑コンデンサ12により構成さ
れ、商用交流電源1の交流電圧を直流電圧に変換する。
【0021】第2フィルタ8は、フェライトコア9と、
このフェライトコア9に装着された一対のコイル10
a,10bとで構成される。コイル10a,10bは、
銅線を同期巻きにしたもので、整流回路6と後述のスイ
ッチング回路13との間の一対の通電ラインにそれぞれ
挿接される。第2フィルタ8よりも負荷側をノイズ発生
源と考えると、そのノイズ発生源から片側のコイル10
aを通してノイズ電流が流れ、そのときに発生する磁界
と、逆側のコイル10bを通して戻ってくるノイズ電流
によって発生する磁界とが、互いに打ち消し合う。これ
により、高い周波数のノイズ成分が阻止される。
【0022】直流回路5aの出力端にスイッチング回路
13が接続される。スイッチング回路13は、複数のス
イッチング素子たとえばパワートランジスタを有し、直
流回路5aから供給される直流電圧をパワートランジス
タのスイッチングにより三相の高周波電圧に変換し、出
力する。
【0023】スイッチング回路13の出力電圧は、通電
ライン15r,15s,15tによって圧縮機用電動機
120 の相巻線123r,123s,123tに導かれる。電動機120
は圧縮機(図示しない)の密閉ケース111 に収容され、
その密閉ケース111 は安全のためにアースEに接続され
る。
【0024】相巻線123r,123s,123tは、零相点(コモ
ン点)Pを中心にして星形結線(スター結線、Y結線と
もいう)されている。相巻線123r,123s,123tと密閉ケ
ース111 (つまりアースE)との間には、それぞれ静電
容量いわゆる浮遊容量Cが存在する。電動機120 が運転
されるとき、相巻線123r,123s,123tの零相点Pとアー
スEとの間に上記各静電容量Cを介して零相電圧(コモ
ンモード電圧)が発生する。そして、この零相電圧の発
生に起因して、相巻線123r,123s,123tからアースEへ
と各静電容量Cを通して零相電流(コモンモード電流)
が流れる。この零相電流は、すなわち電動機120 からの
高周波漏れ電流I1 に相当する。
【0025】このような構成のインバータ装置に対し、
電流打消回路30および電流検出用コイル38が設けら
れる。電流検出用コイル38は、第2フィルタ8のコア
9に装着され、上記零相電流つまり高周波漏れ電流I1
を検出するもので、第2フィルタ8のコイル10a,1
0bより細い線径を有するとともに同コイル10a,1
0bより少ない巻数を有し、インダクタンスが所定値た
とえば 100μH以上である。
【0026】電流打消回路30は、直流回路5aの出力
電圧により動作して電流検出用コイル38の出力電圧を
NPN型トランジスタ32およびPNP型トランジスタ
33により増幅する増幅回路、トランジスタ32,33
のコレクタ・エミッタ間にそれぞれ接続された逆起電力
防止用のダイオード34、相巻線123r,123s,123tと密
閉ケース111 との間の浮遊容量Cに等しい容量を持つ直
流分除去用のコンデンサ35、ノイズ除去用の抵抗器3
6,37を備え、電流検出用コイル38で検出される高
周波漏れ電流I1 に相似する波形の電流I2 を同高周波
漏れ電流I1 に対する打消用として上記増幅回路により
作成し、それを上記コンデンサ35および抵抗器36を
通して出力する。この電流打消回路30の出力端がアー
スEに接続される。
【0027】また、整流回路6とスイッチング回路13
との間には接地コンデンサ7a,7bが設けられてい
る。すなわち、整流回路6とスイッチング回路13間の
通電ラインにおける第2フィルタ8の前段(挿接位置よ
り上流側)が、ノイズ除去用の接地コンデンサ7a,7
bを介してアース接続されている。
【0028】さらに、整流回路6とスイッチング回路1
3との間には接地コンデンサ11a,11bが設けられ
ている。すなわち、整流回路6とスイッチング回路13
間の通電ラインにおける第2フィルタ8の後段(挿接位
置より下流側)が、ノイズ除去用の接地コンデンサ11
a,11bを介してアース接続されている。
【0029】一方、20は冷凍サイクル装置たとえば空
気調和機の制御部で、この制御部20に室内温度センサ
21、受信部22、駆動制御回路23が接続される。室
内温度センサ21は、室内温度Taを検知する。受信部
22は、リモートコントロール装置(以下、リモコンと
略称する)24から送出される赤外線光を受ける。リモ
コン24は、運転条件設定用のデータを赤外線光により
送信する。
【0030】駆動制御回路23は、制御部20からの指
令に基づき、スイッチング回路13の各パワートランジ
スタをオン,オフ駆動するとともに、そのオン,オフ駆
動の周期つまりスイッチング周波数を制御し、かつオン
期間(オン,オフデューティ)を制御(PWM制御)す
る。
【0031】つぎに、上記の構成の作用を説明する。リ
モコン24で所望の室内温度Tsを設定し、運転開始操
作を行なう。すると、スイッチング回路13が駆動さ
れ、スイッチング回路13の出力により電動機120 が駆
動される。
【0032】室内温度センサ21で検知される室内温度
Taと設定室内温度Tsとの差ΔTが求められ、その温
度差ΔTに応じてスイッチング回路13のスイッチング
周波数が制御される。
【0033】スイッチング回路13のスイッチング周波
数が変化すると、電動機120 の回転数が変化する。この
回転数変化は、圧縮機の能力変化となって現れる。温度
差ΔTが零になると、スイッチング回路13の駆動が停
止されて電動機120 が止まり、圧縮機の運転が中断され
る。
【0034】ところで、スイッチング回路13のスイッ
チングに伴い、電動機120 の相巻線123r,123s,123tの
零相点PとアースEとの間に各浮遊容量(静電容量)C
を介して零相電圧(コモンモード電圧)が発生する。そ
して、この零相電圧の発生に起因して、相巻線123r,12
3s,123tからアースEへと各浮遊容量Cを通して零相電
流(コモンモード電流)すなわち数MHzの高周波漏れ電
流I1 が流れる。
【0035】高周波漏れ電流I1 は、商用交流電源1側
に誘電的に伝わり、当該インバータ装置の駆動制御に悪
影響を及ぼしたり、他の家電製品やブレーカ等の誤動作
を引き起こすおそれがある。
【0036】ここで、商用交流電源1側に誘電的に伝わ
る高周波漏れ電流I1 は、直流回路5aへと流れ込む。
この流れ込みにより、高周波漏れ電流I1 に比例する大
きさの電流が電流検出用コイル38で検出される。この
電流検出用コイル38の出力電圧は、トランジスタ3
2,33によって増幅される。この増幅により、高周波
漏れ電流I1 に相似する波形の打消用電流I2 が作成さ
れる。
【0037】打消用電流I2 はアースEから電流打消回
路30へと向かう極性をもち、この極性および波形に基
づき、高周波漏れ電流I1 が電流打消回路30に吸収さ
れるように打消される。この打消しにより、アースEに
流れる電流I3 は低レベルの波形となる。
【0038】このように、高周波漏れ電流I1 を検出し
てその零相電流に相似する波形の打消用電流I2 を作成
し、その打消用電流I2 によって高周波漏れ電流I1
強制的に打消すことにより、たとえスイッチング回路1
3のスイッチング周波数が高い場合でも、高周波漏れ電
流I1 を確実に低減できる。
【0039】したがって、当該インバータ装置の駆動制
御に悪影響を及ぼすことなく、また他の家電製品やブレ
ーカ等の誤動作を引き起こす心配もなく、スイッチング
回路13のスイッチング周波数を存分に高めることが可
能である。ひいては、圧縮機の能力を十分に高めること
ができ、冷凍サイクル装置として十分な空調・冷凍能力
が得られる。
【0040】冷凍サイクルに封入される冷媒が電気絶縁
性の小さいHFC冷媒で、しかも圧縮機内の潤滑油とし
て誘電率の大きいエステル油(またはエーテル油)が採
用されている場合、高周波漏れ電流I1 が増加する傾向
にあるが、その増加分を含めて高周波漏れ電流I1 を確
実に低減できる。
【0041】また、高周波漏れ電流I1 の低減効果は、
電動機軸電圧や雑音端子電圧のような電磁障害の抑制に
も有効である。とくに、高周波漏れ電流I1 を検出する
電流検出用コイル38として、第2フィルタ8のコイル
10a,10bより細い線径のものを採用しているの
で、その採用に伴うコスト上昇を回避できる。しかも、
電流検出用コイル38は、コイル10a,10bより巻
数が少ないので、この面でもコスト上昇を回避できる。
【0042】また、電流検出用コイル38のインダクタ
ンスを100μHより小さくすると電流検出用コイルの
影響でノイズ除去効果が十分得られなくなる虞がある
が、本実施例では100μH以上と大きくしているの
で、第2フィルタ8のノイズ除去機能を損なわずに高周
波漏れ電流I1 を検出できる。
【0043】さらに、電流打消回路30は、相巻線123
r,123s,123tと密閉ケース111 との間の浮遊容量Cに
等しい容量を持つ直流分除去用のコンデンサ35をアー
ス接続しているので、高周波漏れ電流I1 の波形と打消
用電流I2 の波形との相似性が良好となって打消効果が
向上する。
【0044】また、電流打消回路30は、ノイズ除去用
の抵抗器36,37をコンデンサ35に接続しているの
で、第2フィルタ8の採用と合わせてノイズ低減効果が
顕著となる。
【0045】整流回路6とスイッチング回路13との間
の通電ラインにおいて、第2フィルタ8の前段(挿接位
置より上流側)にノイズ除去用の接地コンデンサ7a,
7bを設け、第2フィルタ8の後段(挿接位置より下流
側)についてもノイズ除去用の接地コンデンサ11a,
11bを設けているので、この面でもノイズ低減効果が
向上する。
【0046】[2]次に、第2実施例について説明す
る。 図2に示すように、当該インバータ装置および駆動整流
回路23を収容または載置するための金属製の筐体16
が用意され、その筐体16に電流打消回路30の出力端
が接続される。
【0047】筐体16は、空気調和機の室外ユニットに
搭載される。他の構成は第1実施例と同じである。この
ような構成によれば、筐体16が室外ユニットの部材を
通して自然にアースされる。つまり、筐体16を室外ユ
ニットに搭載する作業により、電流打消回路30の出力
端が筐体16を介して自動的にアース接続された状態と
なる。
【0048】したがって、第1実施例と同様の効果が得
られることに加え、製造時の作業性が向上するという効
果が得られる。 [3]第3実施例について説明する。
【0049】図3に示すように、商用交流電源1に第1
フィルタ2を介して直流回路5bが接続される。直流回
路5bは、4つのダイオード6aをブリッジ接続してな
る整流回路(第2の整流回路)6、この整流回路6の後
段に接続された平滑コンデンサ14により構成され、商
用交流電源1の交流電圧を直流回路5aの出力電圧より
低いレベルの直流電圧に変換し出力する。この出力電圧
が電流打消回路30に動作用電圧として供給される。
【0050】なお、直流回路5aにおいて、整流回路6
の後段に一対の平滑コンデンサ12a,12bが接続さ
れる。他の構成は第1実施例と同じである。
【0051】このような構成によれば、第1実施例と同
様の効果が得られるとともに、電流打消回路30のトラ
ンジスタ32,33の耐圧が低い場合でも、そのトラン
ジスタ32,33を破壊することなく、適正な作動が可
能である。
【0052】なお、上記実施例では、空気調和機に搭載
するインバータ装置を例に説明したが、空気調和機に限
らず他の冷凍サイクル装置にも同様に適用可能である。
その他、この発明は上記実施例に限定されるものではな
く要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、整
流回路とスイッチング回路との間の通電ラインにおける
ノイズ除去用のフィルタに電流検出用コイルを設け、電
動機の巻線からアースへと流れる零相電流を上記電流検
出用コイルで検出し、検出した零相電流に相似する波形
の電流を前記電動機からの漏れ電流に対する打消用とし
て作成し、作成した打消用電流によって高周波漏れ電流
を強制的に打消すとともに、上記電流検出用コイルとし
てフィルタのコイルより細い線径のものを採用すること
により、スイッチング周波数が高い場合でも前記電動機
からの漏れ電流を確実に低減でき、しかもコストの上昇
を回避できるインバータ装置を提供できる。また、同様
の効果が得られる冷凍サイクル装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図2】第2実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図3】第3実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
1…商用交流電源、2…フィルタ、5a…直流回路、6
…整流回路、8…フィルタ、9…コア、10a,10b
…コイル、12…平滑コンデンサ、13…スイッチング
回路、111 …密閉ケース、120 …圧縮機用電動機、123
r,123s,123t…相巻線、P…零相点、20…制御部、
23…駆動制御回路、30…電流打消回路、38…電流
検出用コイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金沢 秀俊 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ケースに収容された電動機を制御す
    るインバータ装置において、 交流電源の電圧を整流する整流回路と、 この整流回路の出力をスイッチングにより高周波電圧に
    変換し、それを前記電動機への駆動電力として出力する
    スイッチング回路と、 前記整流回路と前記スイッチング回路との間の通電ライ
    ンに挿接されたノイズ除去用のフィルタと、 このフィルタに設けられ同フィルタのコイルより細い線
    径を有し、前記電動機の巻線から前記ケースを介してア
    ースへと流れる零相電流を検出する電流検出用コイル
    と、 この電流検出用コイルで検出される零相電流に相似する
    波形の電流を前記電動機からの漏れ電流に対する打消用
    として作成する電流打消回路と、 を具備し前記電流打消回路の出力端をアース接続したこ
    とを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】 金属ケースに収容された電動機を制御す
    るインバータ装置において、 交流電源の電圧を整流する整流回路と、 この整流回路の出力をスイッチングにより高周波電圧に
    変換し、それを前記電動機への駆動電力として出力する
    スイッチング回路と、 前記整流回路と前記スイッチング回路との間の通電ライ
    ンに挿接されたノイズ除去用のフィルタと、 このフィルタに設けられ同フィルタのコイルより少ない
    巻数を有し、前記電動機の巻線から前記ケースを介して
    アースへと流れる零相電流を検出する電流検出用コイル
    と、 この電流検出用コイルで検出される零相電流に相似する
    波形の電流を前記電動機からの漏れ電流に対する打消用
    として作成する電流打消回路と、 を具備し前記電流打消回路の出力端をアース接続したこ
    とを特徴とするインバータ装置。
  3. 【請求項3】 金属ケースに収容された電動機を制御す
    るインバータ装置において、 交流電源の電圧を整流する整流回路と、 この整流回路の出力をスイッチングにより高周波電圧に
    変換し、それを前記電動機への駆動電力として出力する
    スイッチング回路と、 前記整流回路と前記スイッチング回路との間の通電ライ
    ンに挿接されたノイズ除去用のフィルタと、 このフィルタに設けられ同フィルタのコイルより細い線
    径および少ない巻数を有し、前記電動機の巻線から前記
    ケースを介してアースへと流れる零相電流を検出する電
    流検出用コイルと、 前記電流検出用コイルで検出される零相電流に相似する
    波形の電流を前記電動機からの漏れ電流に対する打消用
    として作成する電流打消回路と、 を具備し前記電流打消回路の出力端をアース接続したこ
    とを特徴とするインバータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のインバータ装置において、 前記零相電流をインダクタンスが100μH以上のフィ
    ルタを介して検出することを特徴とするインバータ装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のインバータ装置において、 前記電流打消回路は、電動機とケースとの間の浮遊容量
    に等しい容量のコンデンサを有し前記アースに接続して
    いることを特徴とするインバータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のインバータ装置において、 前記電流打消回路は、前記金属ケースに接続されるコン
    デンサを有し、かつ前記コンデンサにノイズ除去用の抵
    抗器を接続していることを特徴とするインバータ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のインバータ装置において、 前記整流回路と前記スイッチング回路との間の通電ライ
    ンにおける前記フィルタの前段に接地コンデンサを設け
    たことを特徴とするインバータ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のインバータ装置において、 前記整流回路と前記スイッチング回路との間の通電ライ
    ンにおける前記フィルタの後段に接地コンデンサを設け
    たことを特徴とするインバータ装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のインバータ装置において、 当該装置を収容または載置するための金属製の筐体をさ
    らに具備し、この筐体に前記電流打消回路の出力端を接
    続したことを特徴とするインバータ装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載のインバータ装置において、 前記交流電源の電圧を前記整流回路の出力電圧より低い
    レベルの直流電圧に変換し、それを前記電流打消回路へ
    の動作用電圧として出力する第2の整流回路をさらに具
    備したことを特徴とするインバータ装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のいずれか
    に記載のインバータ装置を冷凍サイクルにおける圧縮機
    の電動機の駆動用として備えることを特徴とする冷凍サ
    イクル装置。
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