JPH1042585A - 冷凍サイクル装置のインバータ装置および冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置のインバータ装置および冷凍サイクル装置

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JPH1042585A
JPH1042585A JP9028945A JP2894597A JPH1042585A JP H1042585 A JPH1042585 A JP H1042585A JP 9028945 A JP9028945 A JP 9028945A JP 2894597 A JP2894597 A JP 2894597A JP H1042585 A JPH1042585 A JP H1042585A
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JP
Japan
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circuit
current
voltage
zero
phase
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JP9028945A
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Toshiyuki Kamimura
俊行 上村
Tetsuo Sano
哲夫 佐野
Hideaki Motohashi
秀明 本橋
Hiroyuki Tanaka
宏之 田中
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/12Arrangements for reducing harmonics from ac input or output
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H3/00Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection
    • H02H3/14Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection responsive to occurrence of voltage on parts normally at earth potential
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/12Arrangements for reducing harmonics from ac input or output
    • H02M1/123Suppression of common mode voltage or current

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  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング周波数が高い場合でも、またH
FC冷媒を用いた場合でも、高周波漏れ電流を確実に低
減でき、これにより圧縮機能力を高めることができて十
分な空調能力が得られる冷凍サイクル装置のインバータ
装置を提供する。 【解決手段】 圧縮機モータ120 の相巻線123r,123s,
123tからアースEへと流れる零相電流を検出し、検出し
た零相電流に相似する波形の電流I2 を作成し、その作
成した電流I2 によって圧縮機モータ120 からの高周波
漏れ電流I3 を強制的に打消す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧縮機モータの
巻線からアースへと流れる高周波漏れ電流に対処した空
気調和機、冷凍装置、冷蔵庫等の冷凍サイクル装置のイ
ンバータ装置および冷凍サイクル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機、冷凍装置、冷蔵庫等の冷凍
サイクル装置は、圧縮機モータの駆動用としてインバー
タ装置を備える。インバータ装置は、商用交流電源の電
圧を整流する整流回路、およびこの整流回路で整流され
る電圧をスイッチングにより高周波電圧に変換するスイ
ッチング回路を有する。このスイッチング回路の出力が
駆動電力として圧縮機モータに供給される。
【0003】圧縮機モータは、圧縮機部を駆動するため
のもので、その圧縮機部と共に密閉ケースに収容されて
いる。密閉ケースはケース全体が鉄製のため、或いは安
全のために、アース接続される。
【0004】圧縮機モータの各相巻線と密閉ケース(つ
まりアース)との間には静電容量(いわゆる浮遊容量)
が存在しており、インバータ装置におけるスイッチング
回路のスイッチングに伴い、圧縮機モータの各相巻線か
らアースへと上記静電容量を通して数MHzの高周波漏れ
電流が流れる。
【0005】この高周波漏れ電流は、商用交流電源へと
誘電的に伝わり、当該インバータ装置の駆動制御に悪影
響を及ぼしたり、他の家電製品やブレーカ等の誤動作を
引き起こす心配がある。
【0006】このような高周波漏れ電流を低減するため
に、インバータ装置の出力端と圧縮機モータとの接続ラ
インにチョークコイルを設けたり、あるいはインバータ
装置のスイッチング周波数を下げるなどの対策がとられ
ている。
【0007】また、従来より、空気調和機の冷凍サイク
ルでは、CFC冷媒やHCFC冷媒、中でも特にHCF
C−22(CHCIF2 )冷媒が多く用いられている。
そして、圧縮機の密閉ケースには潤滑油が充填される
が、CFC冷媒やHCFC冷媒を使用する状況の下で
は、これら冷媒に対して相溶性のある鉱油系の潤滑油が
採用される。すなわち、冷媒が圧縮機の密閉ケースから
吐出されるとき、その冷媒といっしょに潤滑油の一部が
吐出されるが、吐出された潤滑油は冷凍サイクルの配管
中で冷媒に溶け込んで低粘度化され、十分に流れ易くな
った状態で配管内を循環し、圧縮機に戻ることになる。
【0008】ただし、CFC冷媒やHCFC冷媒はオゾ
ン層に対する破壊能力が高いという問題があり、その代
替冷媒として、オゾン層に対する破壊能力が零のHFC
冷媒(ハイドロオロカーボン)が検討されている。
【0009】HFC冷媒としては、HFC−32(CH
22 )冷媒、HFC−125(CHF2 CF3 )冷
媒、HFC−134a冷媒、HFC−143a冷媒など
の単一冷媒がある。また、これらの混合冷媒であるR−
410A冷媒(HFC32+HFC125)、R−40
7A冷媒、R−407B冷媒、R−407C冷媒(HF
C32+HFC125+HFC134a)、R−404
A冷媒(HFC125+HFC134a+HFC143
a)などの使用が考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、高周波
漏れ電流を低減するためにチョークコイルを設けても、
インバータ装置のスイッチング周波数が高くなると、十
分な低減効果が得られないという問題がある。
【0011】インバータ装置のスイッチング周波数を低
くしたのでは、圧縮機能力を高めることができず、空調
・空冷能力が不足してしまう。また、CFC冷媒やHC
FC冷媒の代替冷媒として考えられているHFC冷媒
は、鉱油系の潤滑油に対して相溶性がない。HFC冷媒
に対する相溶性のある潤滑油としては、エステル系やエ
ーテル系がある。すなわち、HFC冷媒の分子には極性
があるため、そのHFC冷媒に対して相溶性を持つ潤滑
油としては、同様に極性を有するエステル系やエーテル
系が必要である。
【0012】しかしながら、極性を有する冷媒および潤
滑油は共に誘電率が大きいため、これらの冷媒や潤滑油
が圧縮機部や圧縮機モータに混入する状況では、上述し
た漏れ電流が増加してしまうという新たな問題がある。
【0013】この発明は上記の事情を考慮したもので、
その目的とするところは、スイッチング周波数が高い場
合でも、またHFC冷媒を用いた場合でも、高周波漏れ
電流を確実に低減できる冷凍サイクル装置のインバータ
装置および冷凍サイクル装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明の冷凍サイク
ル装置のインバータ装置は、三相巻線を有する圧縮機駆
動用のブラシレス直流モータを上記圧縮機の密閉ケース
に収容し、その密閉ケースをアース接続した冷凍サイク
ル装置において、交流電源の電圧を直流電圧に変換する
直流回路と、この直流回路の出力電圧をスイッチングに
より高周波電圧に変換し、それを上記ブラシレス直流モ
ータへの駆動電力として出力するスイッチング回路と、
上記直流回路と上記スイッチング回路との間の通電ライ
ンに設けられ、上記ブラシレス直流モータの各相巻線か
ら上記アースへと流れる零相電流を検出する零相電流検
出器と、この上記零相電流検出器で検出される零相電流
に相似する波形の電流を上記ブラシレス直流モータから
の漏れ電流に対する打消用として作成する電流打消回路
と、を備え、上記電流打消回路の出力端を上記アースに
接続した。
【0015】このような構成により、スイッチング周波
数が高い場合でも、確実に高周波漏れ電流を低減でき
る。また、モータ軸電圧や雑音端子電圧のような、電波
障害の抑制も可能である。
【0016】第2の発明の冷凍サイクル装置のインバー
タ装置は、直流回路とスイッチング回路との間に設けら
れたノイズ除去用のフィルタを介して、ブラシレス直流
モータの各相巻線からアースへと流れる零相電流を検出
し、検出した零相電流に相似する波形の電流を上記ブラ
シレス直流モータからの漏れ電流に対する打消用として
作成する電流打消回路を備え、上記電流打消回路の出力
端を上記アースに接続した。
【0017】第3の発明の冷凍サイクル装置のインバー
タ装置は、第2の発明において、フィルタは、直流回路
とスイッチング回路との間の一対の通電ラインにそれぞ
れ挿接されたコイルと、これらコイルが装着されたコア
とで構成され、また、電流打消回路は、上記フィルタの
コアに装着される電流検出用コイル、およびこの電流検
出用コイルに生じる電圧を増幅する増幅回路を有し、ブ
ラシレス直流モータの各相巻線からアースへと流れる零
相電流を上記電流検出用コイルにより検出し、検出した
零相電流に相似する波形の電流をブラシレス直流モータ
からの漏れ電流に対する打消用として上記増幅回路によ
り作成する。
【0018】第4の発明の冷凍サイクル装置のインバー
タ装置は、第2の発明において、フィルタは、直流回路
とスイッチング回路との間の一対の通電ラインにそれぞ
れ挿接されたコイルと、これらコイルが装着されたコア
とで構成され、また、電流打消回路は、上記フィルタの
コアに装着される電流検出用コイル、およびこの電流検
出用コイルに生じる電圧を一対のトランジスタでA級プ
ッシュプル増幅する増幅回路を有し、ブラシレス直流モ
ータの各相巻線からアースへと流れる零相電流を上記電
流検出用コイルにより検出し、検出した零相電流に相似
する波形の電流をブラシレス直流モータからの漏れ電流
に対する打消用として上記増幅回路により作成する。
【0019】上記第2ないし第4の発明では、ノイズ除
去用フィルタを介して零相電流を検出しているので、零
相電流検出器を設けていないので、インバータ装置の小
形化、低コスト化が可能である。
【0020】第5の発明の冷凍サイクル装置のインバー
タ装置は、第2の発明において、フィルタは、直流回路
とスイッチング回路との間の一対の通電ラインにそれぞ
れ挿接されたコイルと、これらコイルが装着されたコア
とで構成され、また、電流打消回路は、上記フィルタの
コアに装着される一対の電流検出用コイル、およびこれ
ら電流検出用コイルに生じる電圧をそれぞれ対応するト
ランジスタにより増幅する増幅回路を有し、ブラシレス
直流モータの各相巻線からアースへと流れる零相電流を
上記電流検出用コイルにより検出し、検出した零相電流
に相似する波形の電流をブラシレス直流モータからの漏
れ電流に対する打消用として上記増幅回路により作成す
る。
【0021】この第5の発明では、一対の電流検出用コ
イルを設けているので、電流打消回路の増幅回路のトラ
ンジスタにPNP型を用いずに、高耐圧、高増幅率、高
周波数用として種類の多いNPN型トランジスタを用い
ることができる。
【0022】第6の発明の冷凍サイクル装置のインバー
タ装置は、第3ないし第5の発明のいずれかにおいて、
スイッチング回路を駆動制御するための駆動制御回路を
設け、この駆動制御回路をスイッチング回路および電流
打消回路の増幅回路と共に集積回路化した。
【0023】集積回路を採用することにより、インバー
タ装置の熱対策、絶縁対策が容易となり、インバータ装
置の実装面積の縮小が図れる。第7の発明の冷凍サイク
ル装置は、第1の発明において、冷凍サイクル装置を構
成する冷凍サイクルの使用冷媒としてハイドロフルオロ
カーボンを用いている。
【0024】冷凍サイクルの使用冷媒に、冷媒に対する
希釈度の高いハイドロフルオロカーボンを用いた冷凍サ
イクル装置では、上記電流打消回路による漏れ電流の抑
制効果が高い。
【0025】第8の発明の冷凍サイクル装置では、第1
の発明において、圧縮機の潤滑油として、エステル油ま
たはエーテル油を用いている。HFC冷媒を使用する冷
凍サイクルでは、HFC冷媒との相溶性が高い反面、誘
電率が従来の鉱油に比べて高いエステル油またはエーテ
ル油を用いているため、圧縮機からの漏れ電流が多くな
るが、上記電流打消回路により漏れ電流を確実に低減で
きる。
【0026】第9の発明の冷凍サイクル装置のインバー
タ装置は、三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラシレス
直流モータを上記圧縮機の密閉ケースに収容し、その密
閉ケースをアース接続した冷凍サイクル装置において、
交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、この
直流回路の出力電圧をスイッチングにより三相の高周波
電圧に変換するスイッチング回路と、このスイッチング
回路の出力電圧を上記ブラシレス直流モータの各相巻線
に導く通電ラインと、上記ブラシレス直流モータの各相
巻線の零相点と上記アースとの間に生じる零相電圧を上
記通電ラインを介して検出し、検出した零相電圧を打消
すための逆方向電圧を上記通電ラインに印加する電圧打
消回路と、を備える。
【0027】第10の発明の冷凍サイクル装置のインバ
ータ装置は、三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラシレ
ス直流モータを上記圧縮機の密閉ケースに収容し、その
密閉ケースをアース接続した冷凍サイクル装置におい
て、交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、
この直流回路の出力電圧をスイッチングにより三相の高
周波電圧に変換するスイッチング回路と、このスイッチ
ング回路の出力電圧を上記ブラシレス直流モータの各相
巻線に導く通電ラインと、上記直流回路と上記スイッチ
ング回路との間に設けられたノイズ除去用のフィルタ
と、上記ブラシレス直流モータの各相巻線から上記アー
スへと流れる零相電流を上記フィルタを介して検出し、
検出した零相電流を上記各相巻線の零相点と上記アース
との間に生じる零相電圧に変換し、その零相電圧を打消
すための逆方向電圧を上記通電ラインに印加する電圧打
消回路と、を備える。
【0028】第11の発明の冷凍サイクル装置のインバ
ータ装置は、第8または第9の発明において、電圧打消
回路は、直流回路の出力電圧により動作する。第12の
発明の冷凍サイクル装置のインバータ装置は、星形結線
された三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラシレス直流
モータを上記圧縮機の密閉ケースに収容し、その密閉ケ
ースをアース接続した冷凍サイクル装置において、交流
電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、この直流
回路の出力電圧をスイッチングにより三相の高周波電圧
に変換するスイッチング回路と、このスイッチング回路
の出力電圧を上記ブラシレス直流モータの各相巻線に導
く通電ラインと、上記交流電源と上記直流回路との間に
設けられたノイズ除去用の第1フィルタと、上記直流回
路と上記スイッチング回路との間に設けられたノイズ除
去用の第2フィルタと、上記ブラシレス直流モータの各
相巻線から上記アースへと流れる零相電流を上記第2フ
ィルタを介して検出し、検出した零相電流を上記各相巻
線の零相点と上記アースとの間に生じる零相電圧に変換
し、その零相電圧を打消すための逆方向電圧を上記通電
ラインに印加する電圧打消回路と、を備える。
【0029】第13の発明の冷凍サイクル装置のインバ
ータ装置は、星形結線された三相巻線を有する圧縮機駆
動用のブラシレス直流モータを上記圧縮機の密閉ケース
に収容し、その密閉ケースをアース接続した冷凍サイク
ル装置において、交流電源の電圧を直流電圧に変換する
直流回路と、この直流回路の出力電圧をスイッチングに
より三相の高周波電圧に変換するスイッチング回路と、
このスイッチング回路の出力電圧を上記ブラシレス直流
モータに導く通電ラインと、上記交流電源と上記直流回
路との間に設けられたノイズ除去用の第1フィルタと、
上記直流回路と上記スイッチング回路との間に設けられ
たノイズ除去用の第2フィルタと、上記ブラシレス直流
モータの各相巻線から上記アースへと流れる零相電流を
上記第1フィルタを介して検出し、検出した零相電流を
上記各相巻線の零相点と上記アースとの間に生じる零相
電圧に変換し、その零相電圧を打消すための逆方向電圧
を上記通電ラインに印加するとともに、上記第2フィル
タを経た電圧により動作する電圧打消回路と、を備え
る。
【0030】上記第9〜第13の発明では、漏れ電流を
低減するのに、零相電圧を打消すための逆方向電圧を通
電ラインに印加するので、密閉ケースのアース部分に打
消用の電流を印加するものに比べて、配線接続の構成が
容易である。
【0031】第14の発明の冷凍サイクル装置は、第1
の発明において、誘電率の大きい潤滑油および誘電率の
小さい潤滑油を圧縮機の密閉ケースに充填している。第
15の発明の冷凍サイクル装置は、第1の発明におい
て、分子が極性を有する潤滑油および分子に極性が無い
潤滑油を圧縮機の密閉ケースに充填している。
【0032】第14、第15の発明では、誘電率の平均
的な値がエステル油(またはエーテル油)だけの誘電率
に比べて低くなるので、漏れ電流を小さくすることが可
能である。
【0033】
【発明の実施の形態】
[1]以下、この発明の第1実施例について説明する。
まず、空気調和機の冷凍サイクルの構成を図1に示す。
圧縮機101 、凝縮器102 、減圧装置(例えば膨張弁、キ
ャピラリチューブ等)103 、および蒸発器104 が配管に
より順次に接続され、冷凍サイクルが構成される。この
冷凍サイクルには、オゾン層に対する破壊係数が零のH
FC冷媒(ハイドロオロカーボン)、たとえばHFC−
32冷媒とHFC−125冷媒の混合冷媒(HFC−3
2冷媒とHFC−125冷媒とが重量比で50%ずつ混合
されている)が封入されている。
【0034】封入するHFC冷媒としては、HFC−3
2(CH22 )冷媒、HFC−125(CHF2 CF
3 )冷媒、HFC−134a冷媒、HFC−143a冷
媒などの単一冷媒でもよく、またこれらを混合したR−
410A冷媒、R−407A冷媒、R−407B冷媒、
R−407C冷媒、R−404A冷媒などでもよい。
【0035】圧縮機101 は、図2に示すように、密閉ケ
ース111 で覆われている。この密閉ケース111 の下部に
吸込管112 が取付けられ、上部に吐出管113 およびター
ミナル端子114 が取付けられる。
【0036】密閉ケース111 の内部には、圧縮機モータ
120 およびその圧縮機モータ120 によって駆動される圧
縮機部130 が収容される。圧縮機モータ120 は、ステー
タ121 およびステータ122 からなるブラシレス直流モー
タである。ステータ121 には三つの相巻線123r,123s,
123tが装着される。ロータ122 は、円盤状の多数枚の鋼
板を軸方向に沿って積層し、芯となる部分にシャフト12
4 を通すとともに、そのシャフト124 を囲む位置にたと
えば4つの永久磁石片を収容している。
【0037】ステータ121 の相巻線123r,123s,123tに
対する通電が順次に切換えられることにより(転流)、
相巻線123r,123s,123tに順次に磁界が生じ、これら磁
界とロータ122 の各永久磁石片が作る磁界との相互作用
により、ロータ122 に回転トルクが生じる。
【0038】圧縮機部130 は、上記シャフト124 を支持
するためのメインベアリング131 およびサブベアリング
132 を有し、この両ベアリング 131,132 間にシリンダ
133を有する。シリンダ133 にはシャフト124 の偏心部1
24aが収容される。この偏心部124aの外周にローラ134
が装着され、そのローラ134 の周りに圧縮室135 が形成
される。圧縮室135 には吸込口136 が連通され、その吸
込口136 に上記吸込管112 が連通される。また、シリン
ダ133 において、圧縮室135 と対応する位置には吐出口
(図示しない)が形成される。
【0039】圧縮機モータ120 が駆動されてロータ122
およびシャフト124 が回転することにより、圧縮機部13
0 のローラ134 が偏心回転し、圧縮室135 に吸入圧が生
じる。この吸入圧によって吸込管112 から圧縮室135 に
冷媒が吸込まれる。吸込まれた冷媒は圧縮室135 で圧縮
された後、上記吐出口から密閉ケース111 内へ吐出され
る。密閉ケース111 内へ吐出された冷媒は、上記吐出管
113 を介して上記冷凍サイクルに供給される。
【0040】密閉ケース111 の内底部に潤滑油140 が収
容される。この潤滑油140 は、圧縮機部130 の機械的な
潤滑作用を確保するとともに、圧縮機部130 を冷却する
ためのものである。
【0041】そして、圧縮機モータ120 に駆動電力を供
給するために、図3に示す制御回路が設けられる。すな
わち、図3に示すように、商用交流電源1に、ノイズ除
去用の低域フィルタ(ラインフィルタとも称される)2
を介して直流回路5が接続される。
【0042】低域フィルタ2は、チョークコイル3,3
およびコンデンサ4,4からなり、直流回路5側から電
源1への高周波ノイズの伝搬を阻止する。直流回路5
は、4つのダイオード6aをブリッジ接続してなる整流
回路6、この整流回路6の後段に接続されたノイズ除去
用の低域フィルタ7、およびこの低域フィルタ7の後段
に接続された平滑コンデンサ10により構成され、商用
交流電源1の交流電圧を直流電圧に変換する。
【0043】低域フィルタ7は、フェライトコア8と、
このフェライトコア8に装着された一対のとで構成され
る。コイル9a,9bは、銅線を同期巻きにしたもの
で、整流回路6と後述のスイッチング回路11との間の
一対の通電ラインにそれぞれ挿接される。低域フィルタ
7よりも負荷側をノイズ発生源と考えると、そのノイズ
発生源から片側のコイル9aを通してノイズ電流が流
れ、そのときに発生する磁界と、逆側のコイル9bを通
して戻ってくるノイズ電流によって発生する磁界とが、
互いに打ち消し合う。これにより、高い周波数のノイズ
成分が阻止される。
【0044】直流回路5の出力端に上記通電ラインを介
してスイッチング回路11が接続される。スイッチング
回路11は、複数のスイッチング素子たとえばパワート
ランジスタを有し、直流回路5から供給される直流電圧
をパワートランジスタのスイッチングにより三相の高周
波電圧に変換し、出力する。
【0045】スイッチング回路11の出力電圧は、通電
ライン15r,15s,15tによって圧縮機モータ12
0 の相巻線123r,123s,123tに導かれる。圧縮機モータ
120 が収容されている密閉ケース111 は、安全のために
アースEに接続される。相巻線123r,123s,123tは、零
相点(コモン点)Pを中心にして星形結線(スター結
線、Y結線ともいう)されている。
【0046】相巻線123r,123s,123tと密閉ケース111
(つまりアースE)との間には、それぞれ静電容量(い
わゆる浮遊容量)Cが存在する。圧縮機モータ120 が運
転されるとき、相巻線123r,123s,123tの零相点Pとア
ースEとの間に上記各静電容量Cを介して零相電圧(コ
モンモード電圧)が発生する。そして、この零相電圧の
発生に起因して、相巻線123r,123s,123tからアースE
へと各静電容量Cを通して零相電流(コモンモード電
流)が流れる。この零相電流は、すなわち圧縮機モータ
120 からの高周波漏れ電流I1 に相当する。
【0047】このような構成のインバータ装置に対し、
電流打消回路30および零相電流検出器31が設けられ
る。零相電流検出器31は、上記零相電流(すなわち高
周波漏れ電流I1 )を検出するためのもので、整流回路
6と低域フィルタ7との間の通電ラインに取付けられ
る。
【0048】電流打消回路30は、零相電流検出器31
の出力電圧をNPN型およびPNP型の一対のトランジ
スタ32,33によりA級プッシュプル増幅する増幅回
路と、トランジスタ32,33のコレクタ・エミッタ間
に接続された逆起電力防止用のダイオード34,34
と、直流分除去用のコンデンサ35とを有し、零相電流
検出器31で検出される零相電流に相似する波形の電流
2 を漏れ電流打消用として上記増幅回路により作成
し、それを上記コンデンサ35を通して出力する。この
電流打消回路30の出力端がアースEに接続される。
【0049】一方、20は空気調和機の制御部で、空気
調和機の全体を制御する。この制御部20に、室内温度
センサ21、受信部22、および駆動制御回路23が接
続される。
【0050】室内温度センサ21は、被空調室内の温度
Taを検知する。受信部22は、リモートコントロール
式の操作器(以下、リモコンと略称する)24から送出
される赤外線光を受光する。リモコン24は、運転条件
設定用のデータを赤外線光により送信する。
【0051】駆動制御回路23は、制御部20からの指
令に基づき、スイッチング回路11の各パワートランジ
スタをオン・オフ駆動するとともに、そのオン・オフ駆
動の周期つまりスイッチング周波数を制御し、かつオン
期間(オン・オフデューティ)を制御(PWM制御)す
る。
【0052】つぎに、上記の構成の作用を説明する。リ
モコン24で望みの室内温度Tsを設定し、かつ運転開
始操作を行なう。すると、スイッチング回路11がスイ
ッチング駆動され、スイッチング回路11の出力により
圧縮機モータ120 が駆動される。
【0053】この場合、室内温度センサ21で検知され
る室内温度Taと設定室内温度Tsとの差ΔTが求めら
れ、その温度差ΔTに応じてスイッチング回路11のス
イッチング周波数が制御される。
【0054】スイッチング回路11のスイッチング周波
数が変化すると、圧縮機モータ120の回転数が変化す
る。この回転数変化は、圧縮機101 の能力変化となって
現れる。
【0055】温度差ΔTが零になると、スイッチング回
路11のスイッチング駆動が停止されて圧縮機モータ12
0 が止まり、圧縮機101 の運転が中断される。ところ
で、スイッチング回路11のスイッチングに伴い、圧縮
機モータ120 の相巻線123r,123s,123tの零相点Pとア
ースEとの間に各静電容量Cを介して零相電圧(コモン
モード電圧)が発生する。そして、この零相電圧の発生
に起因して、相巻線123r,123s,123tからアースEへと
各静電容量Cを通して、図4に示すような波形の零相電
流(コモンモード電流)すなわち数MHzの高周波漏れ電
流I1 が流れる。
【0056】高周波漏れ電流I1 は、商用交流電源1側
に誘電的に伝わり、当該インバータ装置の駆動制御に悪
影響を及ぼしたり、他の家電製品やブレーカ等の誤動作
を引き起こす心配がある。
【0057】ここで、商用交流電源1側に誘電的に伝わ
る高周波漏れ電流I1 は、直流回路5へと流れ込む。こ
の流れ込みにより、零相電流に比例する大きさの電流が
零相電流検出器31で検出される。この検出に基づく零
相電流検出器31の出力電圧は、トランジスタ32,3
3によってA級プッシュプル増幅される。この増幅によ
り、図5に示すように、零相電流に相似する波形の打消
用電流I2 が作成される。
【0058】打消用電流I2 はアースEから電流打消回
路30へと向かう極性をもち、この極性および波形に基
づき、高周波漏れ電流I1 が電流打消回路30に吸収さ
れるように打消される。この打消しにより、アースEに
流れる電流I3 は図6に示すように低レベルの波形とな
る。
【0059】このように、零相電流(つまり高周波漏れ
電流I1 )を検出してその零相電流に相似する波形の打
消用電流I2 を作成し、その打消用電流I2 によって高
周波漏れ電流I1 を強制的に打消すことにより、たとえ
スイッチング回路11のスイッチング周波数が高い場合
でも、高周波漏れ電流I1 を確実に低減できる。
【0060】したがって、当該インバータ装置の駆動制
御に悪影響を及ぼすことなく、また他の家電製品やブレ
ーカ等の誤動作を引き起こす心配もなく、スイッチング
回路11のスイッチング周波数を存分に高めることが可
能である。ひいては、圧縮機101 の能力を十分に高める
ことができ、冷凍サイクル装置として十分な空調・冷凍
能力が得られる。
【0061】とくに、冷凍サイクルに封入されている冷
媒は電気絶縁性の小さいHFC冷媒であり、さらに、圧
縮機101 の潤滑油140 は誘電率の大きいエステル油(ま
たはエーテル油)であるため、高周波漏れ電流I1 が増
加する傾向にあるが、その増加分を含めて高周波漏れ電
流I1 を確実に低減できる。
【0062】また、上記実施例では、モータ軸電圧や雑
音端子電圧のような電磁障害の抑制にも有効である。 [2]この発明の第2実施例について、図7により説明
する。
【0063】第1実施例の零相電流検出器31に代わ
り、電流打消回路30から電流検出用コイル36が導出
される。この電流検出用コイル36が低域フィルタ7の
フエライトコア8に装着される。
【0064】この場合、電流打消回路30は、電流検出
用コイル36と、電流検出用コイル36に生じる電圧を
それぞれトランジスタ32,33により増幅する増幅回
路と、トランジスタ32,33のコレクタ・エミッタ間
に接続された逆起電力防止用のダイオード34,34
と、直流分除去用のコンデンサ35とを有する。
【0065】他の構成は第1実施例と同じである。すな
わち、検出用コイル36を介して零相電流が検出され
る。そして、検出された零相電流に相似する波形の打消
用電流I2 が作成され、その打消用電流I2によって高
周波漏れ電流I1 が強制的に打消される。
【0066】第1実施例の零相電流検出器31に代えて
ノイズ除去用の低域フィルタを利用した単純な構成の電
流検出用コイル36を用いるので、インバータ装置の低
コスト化および小形化が可能である。
【0067】[3]この発明の第3実施例について図8
により説明する。第1実施例の零相電流検出器31に代
わり、電流打消回路30から一対の電流検出用コイル3
6a,36bが導出される。この電流検出用コイル36
a,36bが低域フィルタ7のフエライトコア8に装着
される。さらに、電流打消回路30におけるNPN型ト
ランジスタ32およびPNP型トランジスタ33のう
ち、PNP型トランジスタ33に代えてNPN型トラン
ジスタ37が採用される。
【0068】電流打消回路30は、電流検出用コイル3
6a,36bと、電流検出用コイル36a,36bに生
じる電圧をそれぞれNPN型トランジスタ32,37に
より増幅する増幅回路と、トランジスタ32,37のコ
レクタ・エミッタ間に接続された逆起電力防止用のダイ
オード34,34と、直流分除去用のコンデンサ35と
を有し、零相電流の正レベルを電流検出用コイル36a
を介して検出し、零相電流の負レベルを電流検出用コイ
ル36bを介して検出し、これら検出した零相電流に相
似する波形の電流I2 を圧縮機モータ120 からの漏れ電
流に対する打消用として増幅回路により作成し、それを
コンデンサ35を通して出力する。
【0069】他の構成は第1実施例と同じである。この
場合も、零相電流が検出されて、その零相電流に相似す
る波形の打消用電流I2 が作成され、その打消用電流I
2 によって高周波漏れ電流I1 が強制的に打消される。
【0070】第2実施例のように、高耐圧、高増幅率、
高周波数用としては種類の少ないPNP型トランジスタ
を用いたコンプリメンタリ(相補的)なプッシュプル
(トライステート)回路を構成しなくても、種類の豊富
なNPN型トランジスタを用いて打消用電流I2 を作成
することができる。
【0071】尚、注意しなければならないのは、電流検
出用コイル36aと電流検出用コイル36bを互いに逆
方向に巻き、かつ低域フィルタ7のコイル9a,9bの
それぞれと同相巻き(電流検出用コイル36aはコイル
9aと同相巻き、電流検出用コイル36bはコイル9b
と同相巻き)にすることである。もし、逆に巻いてしま
うと、商用交流電源1に流れる(コモンモード)ノイズ
電流と位相がずれてしまい、打消用電流が有効に働かな
くなる。
【0072】[4]この発明の第4実施例について図9
により説明する。第2実施例のスイッチング回路11に
代えて集積回路40が採用される。集積回路40は、ス
イッチング回路11に相当するスイッチング回路部4
1、駆動制御回路23に相当する駆動制御回路部42、
および電流打消回路30の増幅回路に相当する増幅回路
部43をまとめて1チップ化したものである。
【0073】集積回路40を採用することにより、イン
バータ装置の性能を発揮する上で重要な熱対策および絶
縁対策が容易となり、また空気調和機におけるインバー
タ装置の実装面積の縮小が図れる。
【0074】また、電流打消回路30では、電流検出用
コイル36の接続ラインに調整用抵抗38,38が挿接
される。調整用抵抗38,38は、増幅回路部43によ
るA級プッシュプル増幅の電流増幅率hfeを調整する
ためのものである。
【0075】調整用抵抗38,38の抵抗値を適宜に選
択することにより、たとえば、A級プッシュプル増幅の
電流増幅率hfeの“ばらつき”に合わせて、あるいは
高周波漏れ電流I1 の大きさに合わせて、最適なレベル
の打消用電流I2 を作成できる。
【0076】[5]この発明の第5実施例について図1
0により説明する。第2実施例の電流打消回路30に代
えて電圧打消回路50が採用される。電圧打消回路50
は、通電ライン15r,15s,15tに挿接されたコ
イル51r,51s,51tと、通電ライン15r,1
5s,15tに接続された零相電圧検出用のコンデンサ
16r,16s,16tと、これらコンデンサを介して
得られる電圧をNPN型トランジスタ52およびPNP
型トランジスタ53によりA級プッシュプル増幅する増
幅回路と、トランジスタ52,53のコレクタ・エミッ
タ間に接続された逆起電力防止用のダイオード54,5
4と、上記増幅回路の出力端に接続されたコイル55お
よびコンデンサ57からなるLC共振回路と、同じく増
幅回路の出力端に接続された上記コイル55およびコン
デンサ58からなるLC共振回路とを有し、零相電圧を
通電ライン15r,15s,15tおよびコンデンサ1
6r,16s,16tを介して検出し、検出した零相電
圧を打消すための逆方向電圧を上記増幅回路および各L
C共振回路により作成し、それをコイル55およびコイ
ル51r,51s,51tの相互インダクタンスを介し
て通電ライン15r,15s,15tに印加する。
【0077】また、電圧打消回路50は、直流回路5の
出力電圧により動作する。その他の構成は第2実施例と
同じである。このような構成によれば、圧縮機モータ12
0 の相巻線123r,123s,123tの零相点PとアースEとの
間に発生する零相電圧(コモンモード電圧)が通電ライ
ン15r,15s,15tを介して電圧打消回路50に
より検出される。そして、電圧打消回路50により、検
出された零相電圧を打消すための逆方向電圧が作成さ
れ、それが通電ライン15r,15s,15tに印加さ
れる。この印加により、零相電圧が打消される。
【0078】零相電圧が打消されると、相巻線123r,12
3s,123tとアースEとの間に零相電流(コモンモード電
流)が流れない。したがって、スイッチング回路11の
スイッチング周波数が高い場合でも、高周波漏れ電流I
1 を確実に解消できる。
【0079】また、この実施例では、モータ軸電圧や雑
音端子電圧のような電磁障害の抑制にも有効である。 [6]この発明の第6実施例について図11により説明
する。
【0080】第5実施例の電圧打消回路50に代えて電
圧打消回路60が採用される。この電圧打消回路60か
ら零相電流検出用の電流検出用コイル61が導出されて
おり、その電流検出用コイル61が低域フィルタ7のフ
エライトコア8に装着される。
【0081】電圧打消回路60は、上記電流検出用コイ
ル61と、通電ライン15r,15s,15tに挿接さ
れたコイル51r,51s,51tと、電流検出用コイ
ル61に生じる電圧を零相電圧に変換する零相電圧変換
回路58、この零相電圧変換回路58の出力電圧をNP
N型トランジスタ52およびPNP型トランジスタ53
によりA級プッシュプル増幅する増幅回路と、トランジ
スタ52,53のコレクタ・エミッタ間に接続された逆
起電力防止用のダイオード54,54と、上記増幅回路
の出力端に接続されたコイル55およびコンデンサ57
からなるLC共振回路と、同じく増幅回路の出力端に接
続された上記コイル55およびコンデンサ58からなる
LC共振回路とを有し、相巻線123r,123s,123tからア
ースEへと流れる零相電流を低域フィルタ7を介して検
出し、検出した零相電流を零相点PとアースEとの間に
生じる零相電圧に変換し、その零相電圧を打消すための
逆方向電圧を上記増幅回路および各LC共振回路により
作成し、それをコイル55およびコイル51r,51
s,51tの相互インダクタンスを介して通電ライン1
5r,15s,15tに印加する。
【0082】また、電圧打消回路60は、直流回路5の
出力電圧により動作する。その他の構成は第5実施例と
同じである。このような構成によれば、零相電流に比例
する大きさの電流が電流検出用コイル61で検出され、
その電流検出用コイル61に生じる電圧が零相電圧に変
換される。そして、検出された零相電圧を打消すための
逆方向電圧が作成され、それが通電ライン15r,15
s,15tに印加される。この印加により、零相電圧が
打消される。
【0083】零相電圧が打消されると、相巻線123r,12
3s,123tとアースEとの間に零相電流(コモンモード電
流)が流れない。したがって、スイッチング回路11の
スイッチング周波数が高い場合でも、高周波漏れ電流I
1 を確実に削減できる。
【0084】また、この実施例では、モータ軸電圧や雑
音端子電圧のような電磁障害の抑制にも有効である。 [7]この発明の第7実施例について図12により説明
する。
【0085】第6実施例における電圧打消回路60のP
NP型トランジスタ53に代えて、NPN型トランジス
タ58が採用される。この場合、第6実施例のように、
高耐圧、高増幅率、高周波数用としては種類の少ないP
NP型トランジスタを用いたコンプリメンタリ(相補
的)なプッシュプル(トライステート)回路を構成しな
くても、種類の豊富なNPN型トランジスタを用いて零
相電圧打消用の逆方向電圧を作成することができる。
【0086】その他の構成は第6実施例と同じであり、
第6実施例と同じ作用および効果が得られる。 [8]この発明の第8実施例について図13により説明
する。
【0087】低域フィルタ2のコイル3,3に代えてコ
イル72a,72bが採用される。そして、このコイル
72a,72bがフェライトコア71に装着される。さ
らに、低域フィルタ2を経た電圧により、電圧打消回路
60が動作する。
【0088】その他の構成は第6実施例と同じであり、
第6実施例と同じ作用および効果が得られる。 [9]この発明の第9実施例について図14により説明
する。
【0089】第8実施例において、電流検出用コイル6
1が低域フィルタ2のフェライトコア71に装着され
る。この場合も、零相電流に比例する大きさの電流が電
流検出用コイル61で検出され、その電流検出用コイル
61に生じる電圧が零相電圧に変換される。そして、検
出された零相電圧を打消すための逆方向電圧が作成さ
れ、それが通電ライン15r,15s,15tに印加さ
れる。この印加により、零相電圧が打消される。
【0090】[10]この発明の第10実施例について説
明する。上記各実施例において、密閉ケース111 に収容
する潤滑油140 として、エステル系またはエーテル系の
潤滑油と、鉱油系またはアルキルベンゼン系の潤滑油と
が併用される。
【0091】エステル系またはエーテル系の潤滑油は、
冷凍サイクル中のHFC冷媒に対して相溶性があるが、
誘電率が大きくて高周波漏れ電流I1 の増加を招き易
い。これに対し、鉱油系またはアルキルベンゼン系の潤
滑油は、HFC冷媒に対する相溶性はよくないものの、
誘電率が小さいという特徴がある。
【0092】この場合、圧縮機101 から吐出される潤滑
油140 のうち、冷媒に対して相溶性のあるエステル系ま
たはエーテル系の潤滑油は冷媒に溶け込んで低粘土化す
る。この低粘土化した潤滑油は、流動性が良い。
【0093】圧縮機101 から吐出される潤滑油140 のう
ち、冷媒に対して相溶性のない鉱油系またはアルキルベ
ンゼン系の潤滑油は、上記低粘土化した潤滑油の流動に
伴い、その低粘土化した潤滑油といっしょに冷凍サイク
ルの配管内をスムーズに流れ、圧縮機101 へと確実に戻
る。
【0094】こうして、冷凍サイクルの配管において潤
滑油140 の良好な流動性が確保できることにより、圧縮
機101 における潤滑油不足を未然に防ぐことができ、圧
縮機101 の安定かつ安全な運転を継続できる。よって、
圧縮機101 の寿命が向上する。
【0095】また、圧縮機101 内の圧縮機モータ120 に
は、運転開始当初は相溶性のある潤滑油と相溶性のない
潤滑油の両方が付着するが、両潤滑油の誘電率を平均し
た値は小さい。しかも、運転が進むに従い、誘電率の大
きい潤滑油は冷媒に溶け込んで低粘土化するため圧縮機
モータ120 から離れ易くなり、圧縮機モータ120 には誘
電率の小さい方の潤滑油(相溶性のない潤滑油)が多く
残るようになる。
【0096】こうして、圧縮機モータ120 に付着する潤
滑油の誘電率を極力小さく押さえることができるので、
高周波漏れ電流I1 に対する低減効果が大幅に向上す
る。表1は、潤滑油の特性を示している。
【0097】
【表1】
【0098】すなわち、エステル系またはエーテル系の
潤滑油は、誘電率が大きいという特徴を持つほかに、分
子が極性を有するという特徴を持つ。鉱油系またはアル
キルベンゼン系の潤滑油は、誘電率が小さいという特徴
を持つほかに、分子に極性が無いという特徴を持つ。表
2は、HFC冷媒の特性を示している。
【0099】
【表2】 表3は、潤滑油とHFC冷媒の各種組合せにより得られ
る相溶性および誘電率を示している。
【0100】
【表3】
【0101】圧縮機101 の密閉ケース111 内に存する冷
媒は、一部が潤滑油140 に溶け込み、それ以外はガス状
となる。このガス状の冷媒の誘電率による、高周波漏れ
電流I1 への影響はない。なお、冷凍サイクルに封入す
る冷媒としては、HFC冷媒(ハイドロオロカーボン)
に限らず、HFE冷媒(ハイドロフルオロエーテル)を
用いてもよい。
【0102】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
ブラシレス直流モータの各相巻線からアースへと流れる
零相電流を検出し、検出した零相電流に相似する波形の
電流を作成し、その作成した電流によってブラシレス直
流モータからの漏れ電流を強制的に打消す構成としたの
で、スイッチング周波数が高い場合でも、またHFC冷
媒を用いた場合でも、高周波漏れ電流を確実に低減でき
る冷凍サイクル装置のインバータ装置および冷凍サイク
ル装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例における空気調和機の冷凍サイクル
図。
【図2】各実施例における圧縮機の内部の構成図。
【図3】第1実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図4】各実施例における高周波漏れ電流I1 の波形を
示す図。
【図5】第1ないし第4実施例における打消用電流I2
の波形を示す図。
【図6】各実施例の打消し作用によってアースに流れる
電流I3 の波形を示す図。
【図7】第2実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図8】第3実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図9】第4実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図10】第5実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図11】第6実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図12】第7実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図13】第8実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【図14】第9実施例の制御回路の構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
1…商用交流電源、2…低域フィルタ、5…直流回路、
6…整流回路、7…低域フィルタ、8…コア、9a,9
b…コイル、10…平滑コンデンサ、11…スイッチン
グ回路、101 …圧縮機、111 …密閉ケース、120 …圧縮
機モータ、123r,123s,123t…相巻線、P…零相点、2
0…制御部、23…駆動制御回路、30…電流打消回
路、31…零相電流検出器、32…NPN型トランジス
タ、33…PNP型トランジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 宏之 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラシ
    レス直流モータを圧縮機の密閉ケースに収容した冷凍サ
    イクル装置において、 交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、 この直流回路の出力電圧をスイッチングにより高周波電
    圧に変換し、それを前記ブラシレス直流モータへの駆動
    電力として出力するスイッチング回路と、 前記直流回路と前記スイッチング回路との間の通電ライ
    ンに設けられ、前記ブラシレス直流モータの各相巻線か
    ら前記密閉ケースを介してアースへと流れる零相電流を
    検出する零相電流検出器と、 この前記零相電流検出器で検出される零相電流に相似す
    る波形の電流を前記ブラシレス直流モータからの漏れ電
    流に対する打消用として作成する電流打消回路と、 を備え、前記電流打消回路の出力端を前記アースに接続
    したことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバータ装
    置。
  2. 【請求項2】 三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラシ
    レス直流モータを圧縮機の密閉ケースに収容した冷凍サ
    イクル装置において、 交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、 この直流回路の出力電圧をスイッチングにより高周波電
    圧に変換し、それを前記ブラシレス直流モータへの駆動
    電力として出力するスイッチング回路と、 前記直流回路と前記スイッチング回路との間に設けられ
    たノイズ除去用のフィルタと、 前記ブラシレス直流モータの各相巻線から前記密閉ケー
    スを介してアースへと流れる零相電流を前記フィルタを
    介して検出し、検出した零相電流に相似する波形の電流
    を前記ブラシレス直流モータからの漏れ電流に対する打
    消用として作成する電流打消回路と、 を備え、前記電流打消回路の出力端を前記アースに接続
    したことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバータ装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の冷凍サイクル装置のイ
    ンバータ装置において、 前記フィルタは、前記直流回路と前記スイッチング回路
    との間の一対の通電ラインにそれぞれ挿接されたコイル
    と、これらコイルが装着されたコアとで構成され、 前記電流打消回路は、前記フィルタのコアに装着される
    電流検出用コイル、およびこの電流検出用コイルに生じ
    る電圧を増幅する増幅回路を有し、前記ブラシレス直流
    モータの各相巻線から前記密閉ケースを介してアースへ
    と流れる零相電流を前記電流検出用コイルにより検出
    し、検出した零相電流に相似する波形の電流を前記ブラ
    シレス直流モータからの漏れ電流に対する打消用として
    前記増幅回路により作成する、 ことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の冷凍サイクル装置のイ
    ンバータ装置において、 前記フィルタは、前記直流回路と前記スイッチング回路
    との間の一対の通電ラインにそれぞれ挿接されたコイル
    と、これらコイルが装着されたコアとで構成され、 前記電流打消回路は、前記フィルタのコアに装着される
    電流検出用コイル、およびこの電流検出用コイルに生じ
    る電圧を一対のトランジスタでA級プッシュプル増幅す
    る増幅回路を有し、前記ブラシレス直流モータの各相巻
    線から前記密閉ケースを介してアースへと流れる零相電
    流を前記電流検出用コイルにより検出し、検出した零相
    電流に相似する波形の電流を前記ブラシレス直流モータ
    からの漏れ電流に対する打消用として前記増幅回路によ
    り作成する、 ことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバータ装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の冷凍サイクル装置のイ
    ンバータ装置において、 前記フィルタは、前記直流回路と前記スイッチング回路
    との間の一対の通電ラインにそれぞれ挿接されたコイル
    と、これらコイルが装着されたコアとで構成され、 前記電流打消回路は、前記フィルタのコアに装着される
    一対の電流検出用コイル、およびこれら電流検出用コイ
    ルに生じる電圧をそれぞれ対応するトランジスタにより
    増幅する増幅回路を有し、前記ブラシレス直流モータの
    各相巻線から前記密閉ケースを介してアースへと流れる
    零相電流を前記電流検出用コイルにより検出し、検出し
    た零相電流に相似する波形の電流を前記ブラシレス直流
    モータからの漏れ電流に対する打消用として前記増幅回
    路により作成する、 ことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし請求項5のいずれかに記
    載の冷凍サイクル装置のインバータ装置において、 前記スイッチング回路を駆動制御するための駆動制御回
    路を設け、この駆動制御回路を前記スイッチング回路お
    よび前記電流打消回路の増幅回路と共に集積回路化し
    た、 ことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバータ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の冷凍サイクル装置のイ
    ンバータ装置を備えた冷凍サイクル装置において、冷凍
    サイクル装置を構成する冷凍サイクルの使用冷媒として
    ハイドロフルオロカーボンを用いたことを特徴とする冷
    凍サイクル装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の冷凍サイクル装置のイ
    ンバータ装置において、冷凍サイクル装置の圧縮機の潤
    滑油としてエステル油またはエーテル油を用いたことを
    特徴とする冷凍サイクル装置。
  9. 【請求項9】 三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラシ
    レス直流モータを圧縮機の密閉ケースに収容した冷凍サ
    イクル装置において、 交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、 この直流回路の出力電圧をスイッチングにより三相の高
    周波電圧に変換するスイッチング回路と、 このスイッチング回路の出力電圧を前記ブラシレス直流
    モータの各相巻線に導く通電ラインと、 前記ブラシレス直流モータの各相巻線の零相点と前記密
    閉ケースのアースとの間に生じる零相電圧を前記通電ラ
    インを介して検出し、検出した零相電圧を打消すための
    逆方向電圧を前記通電ラインに印加する電圧打消回路
    と、 を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバー
    タ装置。
  10. 【請求項10】 三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラ
    シレス直流モータを圧縮機の密閉ケースに収容した冷凍
    サイクル装置において、 交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、 この直流回路の出力電圧をスイッチングにより三相の高
    周波電圧に変換するスイッチング回路と、 このスイッチング回路の出力電圧を前記ブラシレス直流
    モータの各相巻線に導く通電ラインと、 前記直流回路と前記スイッチング回路との間に設けられ
    たノイズ除去用のフィルタと、 前記ブラシレス直流モータの各相巻線から前記アースへ
    と流れる零相電流を前記フィルタを介して検出し、検出
    した零相電流を前記各相巻線の零相点と前記密閉ケース
    のアースとの間に生じる零相電圧に変換し、その零相電
    圧を打消すための逆方向電圧を前記通電ラインに印加す
    る電圧打消回路と、 を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバー
    タ装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10に記載の冷
    凍サイクル装置のインバータ装置において、 前記電圧打消回路は、前記直流回路の出力電圧により動
    作することを特徴とする冷凍サイクル装置のインバータ
    装置。
  12. 【請求項12】 三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラ
    シレス直流モータを圧縮機の密閉ケースに収容した冷凍
    サイクル装置において、 交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、 この直流回路の出力電圧をスイッチングにより三相の高
    周波電圧に変換するスイッチング回路と、 このスイッチング回路の出力電圧を前記ブラシレス直流
    モータの各相巻線に導く通電ラインと、 前記交流電源と前記直流回路との間に設けられたノイズ
    除去用の第1フィルタと、 前記直流回路と前記スイッチング回路との間に設けられ
    たノイズ除去用の第2フィルタと、 前記ブラシレス直流モータの各相巻線から前記アースへ
    と流れる零相電流を前記第2フィルタを介して検出し、
    検出した零相電流を前記各相巻線の零相点と前記密閉ケ
    ースのアースとの間に生じる零相電圧に変換し、その零
    相電圧を打消すための逆方向電圧を前記通電ラインに印
    加する電圧打消回路と、 を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバー
    タ装置。
  13. 【請求項13】 三相巻線を有する圧縮機駆動用のブラ
    シレス直流モータを圧縮機の密閉ケースに収容した冷凍
    サイクル装置において、 交流電源の電圧を直流電圧に変換する直流回路と、 この直流回路の出力電圧をスイッチングにより三相の高
    周波電圧に変換するスイッチング回路と、 このスイッチング回路の出力電圧を前記ブラシレス直流
    モータに導く通電ラインと、 前記交流電源と前記直流回路との間に設けられたノイズ
    除去用の第1フィルタと、 前記直流回路と前記スイッチング回路との間に設けられ
    たノイズ除去用の第2フィルタと、 前記ブラシレス直流モータの各相巻線から前記密閉ケー
    スを介してアースへと流れる零相電流を前記第1フィル
    タを介して検出し、検出した零相電流を前記各相巻線の
    零相点と前記アースとの間に生じる零相電圧に変換し、
    その零相電圧を打消すための逆方向電圧を前記通電ライ
    ンに印加するとともに、前記第2フィルタを経た電圧に
    より動作する電圧打消回路と、 を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置のインバー
    タ装置。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の冷凍サイクル装置の
    インバータ装置を備えた冷凍サイクル装置において、誘
    電率の大きい潤滑油および誘電率の小さい潤滑油を前記
    圧縮機の密閉ケースに充填したことを特徴とする冷凍サ
    イクル装置。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の冷凍サイクル装置の
    インバータ装置を備えた冷凍サイクル装置において、分
    子が極性を有する潤滑油および分子に極性が無い潤滑油
    を前記圧縮機の密閉ケースに充填したことを特徴とする
    冷凍サイクル装置。
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