JPH11182551A - 動圧型多孔質含油軸受 - Google Patents

動圧型多孔質含油軸受

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JPH11182551A
JPH11182551A JP34962897A JP34962897A JPH11182551A JP H11182551 A JPH11182551 A JP H11182551A JP 34962897 A JP34962897 A JP 34962897A JP 34962897 A JP34962897 A JP 34962897A JP H11182551 A JPH11182551 A JP H11182551A
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Tsuguto Nakaseki
嗣人 中関
Natsuhiko Mori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受剛性の向上、軸受寿命の向上 【解決手段】 軸受本体1aは、その外表面から平均深
さtまでの表層部分1a1の密度が高く、表層部分1a
1より内部側の内部側部分1a2の密度が低くなってい
る。表層部分1a1の密度は密度比α(%)に換算して
85≦α≦95の範囲内であり、内部側部分1a2の密
度は密度比α(%)に換算して75≦α<85の範囲内
である。軸受面1bにおける表層部分1a1の平均深さ
tは、軸受面1bの内径寸法D1に対して1/60≦t
/D1≦1/15の範囲内である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼結金属からなる
多孔質体に潤滑油あるいは潤滑グリースを含浸させて自
己潤滑機能を持たせると共に、軸受隙間に介在する油の
動圧油膜によって軸の摺動面を浮上支持する動圧型多孔
質含油軸受に関し、特にレーザビームプリンタ(LB
P)のポリゴンミラー用や磁気ディスクドライブ(HD
D等)用のスピンドルモータなど、高速下で高回転精度
が要求される機器や、DVD−ROM用のスピンドルモ
ータのように、ディスクが載ることによって大きなアン
バランス荷重が作用し高速で駆動する機器などに好適で
ある。
【0002】
【従来の技術】上記のような情報機器関連の小型スピン
ドルモータでは、回転性能のより一層の向上と低コスト
化が求められており、そのための手段として、スピンド
ルの軸受部を転がり軸受から多孔質含油軸受に置き換え
ることが検討されている。しかし、多孔質含油軸受は、
真円軸受の一種であるため、軸の偏心が小さいところで
は、不安定振動が発生しやすく、回転速度の1/2の速
度で振れ回るいわゆるホワールが発生しやすい欠点があ
る。そこで、軸受面にヘリングボーン形やスパイラル形
などの動圧溝を設け、軸の回転に伴う動圧溝の作用によ
って軸受隙間に動圧油膜を発生させて軸を浮上支持する
ことが従来より試みられている(動圧型多孔質含油軸
受)。
【0003】一方、この種の動圧型多孔質含油軸受は、
軸振れの抑制に高い効果を有する反面、軸受隙間内の油
が軸受面の表面開孔を介して軸受内部に逃げてしまうこ
とによる、動圧作用の低減現象(動圧抜け)があり、期
待する動圧効果が得られにくいという問題がある。従
来、この動圧抜けの問題を解消する手段として、軸受面
における動圧溝に表面目つぶし加工を施して、動圧溝の
形成領域を封孔した構成が知られている(実開昭63−
19627号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】動圧溝の形成領域を封
孔した構成では、以下の問題点が生じる。
【0005】 動圧溝の形成領域が完全に封孔されて
いるので、その領域では多孔質含油軸受の最大の特徴で
ある油の循環が阻害される。従って、一旦軸受隙間に滲
み出した油は動圧溝の作用によって溝の屈曲部に押し込
まれ、そこにとどまることになる。軸受隙間内では大き
な剪断作用が働いているので、その剪断力と摩擦熱によ
って溝部にとどまった油は変性しやすく、また、温度上
昇によって酸化劣化が早まる傾向にある。従って、軸受
寿命が短くなる。
【0006】 動圧溝の形成領域を完全に封孔処理す
ることは極めて困難である。上記公報では塑性加工によ
り封孔できるとしているが、通常、動圧溝の溝深さはμ
mオーダーのものであり、この程度の塑性加工で表面開
孔が完全に封孔されることはない。
【0007】 表面目つぶし加工を施す他の手段とし
てコーティング等を挙げているが、コーティング被膜の
厚さは溝深さよりも薄くする必要があり、数μmのコー
ティング被膜を動圧溝の形成領域にのみ施すのは極めて
困難である。
【0008】尚、動圧溝の形成領域を完全に封孔しなく
ても、表面開孔の面積比(表面開孔率)を調整すること
により、軸受隙間から軸受内部への油の戻り量が減少す
るので、それなりの効果は期待できる。しかし、表面開
孔率の調整では、油の流れに対する抵抗が小さいため、
油の戻り量の調整に限界があり、近時のスピンドルモー
タの一層の高速回転化、高性能化の傾向を考えると、充
分な動圧効果を得ることができない場合が多い。
【0009】そこで、本発明は、この種の動圧型多孔質
含油軸受において、軸受本体の内部と軸受隙間との間の
油の循環を確保しつつ、軸受隙間内における動圧抜けの
問題を解消し、動圧溝による動圧効果を高めることによ
り、軸受機能、特に軸受剛性(軸受負荷容量)および軸
受寿命のより一層の向上を図ることを主目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】図2は、傾斜状の動圧溝
が形成された軸受面1bを有する動圧型多孔質含油軸受
1で軸2を支持する際における、軸方向断面での油の流
れを示している。軸2の回転に伴い、軸受本体1aの内
部の細孔内に保有された油が軸受面1bの軸方向両側
(及びチャンファー部)から軸受隙間4に滲み出し、さ
らに動圧溝によって軸受隙間4の軸方向中央に向けて引
き込まれる。その油の引き込み作用(動圧作用)によっ
て軸受隙間4に介在する油膜の圧力が高められ、動圧油
膜が形成される。この軸受隙間4に形成される動圧油膜
によって、軸2はホワール等の不安定振動を生じること
なく、軸受面1bに対して浮上支持(非接触支持)され
る。軸受隙間4に滲み出した油は、軸2の回転に伴う発
生圧力により、軸受面1bの表面開孔(「表面開孔」と
は、多孔質体組織の細孔が外表面に開口した部分をい
う。)から軸受本体1aの内部に戻り、軸受本体1aの
内部を循環して、再び軸受面1b(及びチャンファー
部)から軸受隙間4に滲み出す。
【0011】上記のように、動圧型多孔質含油軸受は、
軸受本体の内部の細孔内に保有した油を軸受本体と軸受
隙間との間で循環させながら、動圧溝の動圧作用によっ
て軸受隙間内に動圧油膜を形成し、その動圧油膜によっ
て軸を継続して浮上支持する点に特徴を有するものであ
り、そのような安定した軸受機能を発揮させるために
は、油の適切な循環と、軸支持に必要な動圧油膜の形成
を確保する必要がある。特に、油の循環は、油の劣化を
抑制して軸受寿命を高める働きをもつ他、動圧油膜の形
成に対して相互補完的に働き、また相反的にも働くの
で、油の循環を如何に適切ならしめるかは、この種の動
圧型多孔質含油軸受における極めて重要な課題である。
すなわち、軸受隙間内に充分な動圧力と油膜厚さをもっ
た動圧油膜を常時形成するためには、新鮮な適量の油が
軸受本体から軸受隙間へ常時滲み出して、動圧油膜を形
成し、さらに軸受隙間から軸受本体へ戻るという油の循
環サイクルが適切に働くことが不可欠である。油の循環
量が過小であると、軸受隙間への油の滲み出しが不足し
て、動圧油膜の形成が不充分になると同時に、軸受隙間
内に油が滞留し、温度上昇により酸化劣化をきたす。一
方、油の循環量が過大であると、軸受隙間から軸受本体
への油の戻りが過度となり、前述したような動圧抜けの
問題が起こる。
【0012】油の循環量を制御するための手段として、
表面開孔率の調整、油の動粘度の調整が挙げられる。し
かし、表面開孔率の調整では油の流れに対する抵抗が小
さいため、循環量調整に限界がある。また、油の動粘度
の調整を過度に行うと、トルク上昇の要因となる。従っ
て、これらの手段では不充分となる場合がある。
【0013】そこで、本発明では、多孔質の軸受本体
を、密度比α(%)が75≦α<85の部分を主体とし
て構成すると共に、傾斜状の動圧溝が形成された軸受面
の表面から所定深さまでの表層部分の密度比α(%)を
85≦α≦95とし、軸受面における表層部分の細孔を
介して、保有した油を軸受本体の内部と軸受隙間との間
で循環させる構成とすることによって、上記課題を解決
した。ここで、密度比α(%)は下記式で表されるもの
である。
【0014】密度比α(%)=(ρ1/ρ0)×100 ρ1:多孔質体の密度 ρ0:その多孔質体に細孔が無いと仮定した場合の密度 図4は、多孔質体における密度比α(%)と細孔率(単
位体積内に占める細孔の体積割合)(%)との関係を示
している。細孔率は密度比αに線形比例し、密度比αが
大きくなるに従って細孔率は低下する。例えば、密度比
α=75%で細孔率は約25、%、密度比α=80%で
細孔率は約20%、密度比α=85%で細孔率は約15
%、密度比α=90%で細孔率は約10%、密度比α=
95%で細孔率は約5%になる。細孔率は、外表面にお
いては、表面開孔率(外表面の単位面積内に占める表面
開孔の面積割合)とほぼ同じになる。
【0015】本発明では、少なくとも軸受面における表
層部分の密度比αを85≦α≦95の範囲内に設定して
るため、油が上記表層部分の細孔を通過する際の抵抗が
適度に大きくなり、軸受本体から軸受隙間への油の滲み
出し、軸受隙間から軸受本体への油の戻りが適切量に調
整される。そのため、動圧溝による動圧油膜の形成作用
が高められ、軸受剛性(軸受負荷容量)が向上すると同
時に、油の適切な循環が確保され、軸受寿命が向上す
る。表層部分の密度比αが85%未満であると、油の流
れに対する抵抗が小さくなりすぎて、動圧抜けが起こ
り、充分な動圧効果が期待できない。逆に、表層部分の
密度比αが95%を超えると、油の流れに対する抵抗が
大きくなりすぎて、油の適切な循環が阻害される。本発
明の構成は、軸受面の表面から所定深さまでの表層部分
の細孔によって油の流れに抵抗を与えるので、表面開孔
率を調整する構成に比べて、油の滲み出し・戻り量の調
整効果が高い。
【0016】軸受本体の表層部分よりも内部側部分の密
度比α(%)を75≦α<85の範囲内としたのは次の
理由による。すなわち、内部側部分の密度比αが75%
未満であると、細孔率が大きくなりすぎ、軸受面を成形
する際、動圧溝の形状を精度良く仕上げることができな
い。逆に、内部側部分の密度比αが85%以上である
と、細孔率が小さくなりすぎ、油の保有量が減少する。
従って、軸受面の成形精度を確保すると同時に、軸受本
体の油保有量を確保する観点から、内部側部分の密度比
α(%)を75≦α<85の範囲内とした。
【0017】上記表層部分の深さの平均値(t)(以下
「平均深さt」とする。)と軸受面の内径寸法(D1)
との比(t/D1)は1/60≦t/D1≦1/15の
範囲内とすることが好ましい。t/D1が1/60未満
であると、油の流れに対する抵抗が小さくなりすぎ、逆
に、t/D1が1/15を超えると、油の流れに対する
抵抗が大きくなりすぎ、上記と同様の現象が起こる。
【0018】上記のような傾斜状の動圧溝を備えた軸受
面は、軸受面に対応した形状の成形型によって、動圧溝
の形成領域とそれ以外の領域とを同時成形することによ
って形成することができる。そのための手段として、例
えば、軸受面の形状に対応した凹凸状の成形型をコアロ
ッドの外周面に形成し、このコアロッドの成形型に多孔
質体素材を供給して圧迫力を加え、多孔質体素材の内周
面をコアロッドの成形型に加圧して塑性変形させる手段
を採用することができる。軸受面の成形後、圧迫力を解
除することによる多孔質体素材のスプリングバックを利
用して、コアロッドの成形型を多孔質体素材から離型す
ることができる。
【0019】油の循環量を制御するパラメータの一つ
に、油の動粘度がある。油の動粘度が高くなれば油は動
きにくくなり、逆に、油の動粘度が低くなれば油は動き
やすくなる。以上説明した構成に油の動粘度調整を付加
すると、より良い効果が得られる。ただ、軸受面におけ
る表層部分の密度比α(%)と油の動粘度との間には、
油の適切な循環と動圧油膜の形成を確保し得る最適範囲
が存在すると考えられるので、その最適範囲において油
の動粘度を選定すべきである。例えば、油の動粘度は、
40°Cにおいて、5cSt〜60cSt、望ましく
は、8cSt〜40cStにするのが良い。この範囲で
油の動粘度を選定することにより、軸を浮上支持するた
めに充分な動圧油膜が形成されると同時に、油の適切な
循環が確保されるので、高回転精度、長寿命を達成する
ことができる。
【0020】尚、軸受面における表層部分の密度比αを
85%〜95%の範囲内にした場合、軸受面における表
面開孔率(面積率)は略5%〜15%になるが、表面処
理加工を追加して、表面開孔率をさらに小さく、例えば
2%〜5%程度にしても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0022】図1は、本発明の動圧型多孔質含油軸受の
一実施形態を例示している。この多孔質含油軸受1は、
例えばレーザビームプリンタのスキャナモータ等におい
て、ロータとステータとの間の例磁力によって高速回転
するスピンドル軸をハウジングに対して回転自在に浮上
支持(非接触支持)するものである。
【0023】多孔質含油軸受1は、多孔質体例えば銅又
は鉄、あるいはその両者を主成分とする焼結合金からな
る軸受本体1aと、潤滑油又は潤滑グリースの含浸によ
って軸受本体1aの細孔内に保有された油(潤滑油又は
潤滑グリースの基油)とで構成される。
【0024】軸受本体1aの内周には、支持すべき軸の
外周面と軸受隙間を介して対向する軸受面1bが形成さ
れ、その軸受面1bに傾斜状の動圧溝1cが形成されて
いる。この実施形態における軸受面1bは、軸方向に対
して一方に傾斜した複数の動圧溝1cを円周方向に配列
形成した第1領域m1と、第1領域m1から軸方向に離
隔し、軸方向に対して他方に傾斜した複数の動圧溝1c
を円周方向に配列形成した第2領域m2と、第1領域m
1と第2領域m2との間に位置する環状の平滑領域nと
で構成される。第1領域m1の背(動圧溝1c間の領
域)1dと第2領域m2の背(動圧溝1c間の領域)1
dは、それぞれ平滑領域nに連続している。軸受面1b
には、動圧溝1cの形成領域を含む全領域にわたって表
面開孔がほぼ均一に分布している。軸受本体1aと軸と
の間に相対回転が生じると、第1領域m1と第2領域m
2にそれぞれ逆向きに傾斜形成された動圧溝1cによっ
て、軸受隙間内の油が平滑領域nに向けて引き込まれ、
油が平滑領域nに集められるため、平滑領域nにおける
油膜圧力が高められる。そのため、動圧油膜の形成効果
が高い。
【0025】尚、軸受面1bの形状は同図に示すものに
限定されず、例えば、軸方向に対して一方に傾斜した動
圧溝と他方に傾斜した動圧溝とを対にしてV字状に連続
させても良い(この場合、環状の平滑領域nは存在しな
い。)。また、1つの軸受本体の内周面に複数例えば2
つの軸受面を軸方向に離間させて形成しても良い。これ
により、軸受面相互間の同軸度を精度良く確保すること
ができる。
【0026】図3は、軸受本体1aの縦断面における密
度分布を模式的に示している。軸受本体1aは、その外
表面から平均深さtまでの表層部分1a1の密度が高
く、表層部分1a1より内部側の内部側部分1a2の密
度が低くなっている。表層部分1a1の密度は密度比α
(%)に換算して85≦α≦95の範囲内であり、内部
側部分1a2の密度は密度比α(%)に換算して75≦
α<85の範囲内である。軸受本体1aの軸受面1bの
内径寸法D1(動圧溝1cの形成領域以外の領域を基準
とする。)はφ3mm、外径寸法D2はφ6mm、動圧
溝1cの深さhは2〜4μmである。軸受面1bにおけ
る表層部分1a1の平均深さtは、軸受面1bの内径寸
法D1に対して1/60≦t/D1≦1/15の範囲内
であり、この実施形態では内径寸法D1の1/60で5
0μmである。軸受本体1aの外周面、両端面における
表層部分1a1の平均深さtも概ね軸受面1bのそれと
同程度であり、この実施形態では50μm程度である。
図面では、動圧溝1cの深さh、表層部分1a1の平均
深さtがかなり誇張して図示されている。また、深さh
と平均深さtの寸法比も実際とは異なる比率で図示され
ている。尚、軸受本体1aの外周面や両端面の表層部分
1a1は軸受本体1aの内部に保有された油が外周面や
端面から外部に流失することを防止するために形成され
るものであり、その密度(密度比α)や平均深さtは軸
受面1bの表層部分1a1に比べて多少ラフに管理して
も良い。例えば、密度比αは100%近く(細孔が殆ど
無い状態)にしても良いし、平均深さtは軸受面1bの
表層部分1a1よりも大きくても良いし小さくても良
い。また、外周面や両端面の表層部分1a1はなくても
良い。
【0027】上記のような軸受本体1aは、銅又は鉄、
あるいはその両者を主成分とする金属粉を圧粉成形し、
さらに焼成して得られた図6に示すような円筒形状の焼
結合金素材1’に対して、例えばサイジング→回転サイ
ジング→軸受面成形加工を施して製造することができ
る。焼結合金素材1’の密度比α(%)は75≦α<8
5の範囲内に設定される。
【0028】サイジング工程は、焼結合金素材1’の外
周面と内周面のサイジングを行う工程で、焼結合金素材
1’の外周面を円筒状のダイに圧入すると共に、内周面
にサイジングピンを圧入する。サイジング代は、例え
ば、外周面について20μm以下(半径量10μm以
下)、内周面について10μm以下(半径量5μm以
下)で行われる。
【0029】回転サイジング工程は、多角形のサイジン
グピンを焼結合金素材1’の内周面に圧入し、これを回
転させながら内周面のサイジングを行う工程である。サ
イジング代は5μm程度(半径量2.5μm程度)で行
われる。
【0030】軸受面成形工程は、上記のようなサイジン
グ加工を施した焼結合金素材1’の内周面に、完成品1
aの軸受面1bに対応した形状の成形型を加圧すること
によって、軸受面1bの動圧溝1cの形成領域とそれ以
外の領域(背1d、平滑領域n)とを同時成形する工程
である。この工程は、例えば以下のようなものである。
【0031】図8は、軸受面成形工程で使用する成形装
置の概略構造を例示している。この装置は、焼結合金素
材1’の外周面を圧入する円筒状のダイ20、焼結合金
素材1’の内周面を成形するコアロッド21、焼結合金
素材1’の両端面を上下方向から押さえる上下のパンチ
22、23を主要な要素として構成される。同図(b)
に示すように、コアロッド21の外周面には、完成品の
軸受面1bの形状に対応した凹凸状の成形型21aが設
けられている。成形型21aの凸部分21a1は軸受面
1bにおける動圧溝1cの領域を成形し、凹部分21a
2は動圧溝1c以外の領域(背1d、環状の平滑領域
n)を成形するものである。成形型21aにおける凸部
分21a1と凹部分21a2との段差(深さH)は、軸
受面1bにおける動圧溝1cの深さhと同じ2〜4μm
であるが、図面ではかなり誇張して図示されている。
【0032】ダイ20への圧入前の状態において、焼結
合金素材1’の内周面とコアロッド21の成形型21a
(凸部分21a1を基準)との間には内径すきまTがあ
る。内径すきまTの大きさは25μm(半径すきま)で
ある。焼結合金素材1’の外周面のダイ20に対する圧
入代(外径しめしろS)は75μm(半径代)である。
【0033】焼結合金素材1’をダイ20の上面に位置
合わせして配置した後、図9に示すように、上パンチ2
2およびコアロッド21を降下させ、焼結合金素材1’
をダイ20に圧入し、さらに下パンチ23に押し付けて
上下方向から加圧する。
【0034】焼結合金素材1’はダイ20と上下パンチ
22・23から圧迫力を受けて変形を起こし、内周面が
コアロッド21の成形型21aに加圧される。内周面の
加圧量は、外径しめしろS(半径量75μm)と内径す
きまT(半径量25μm)との差50μm(半径量)に
略等しく、内周面から深さ50μmまでの表層部分がコ
アロッド21の成形型21aに加圧され、塑性流動を起
こして成形型21aに食い付く。これにより、成形型2
1aの形状が焼結合金素材1’の内周面に転写され、軸
受面1bが図1に示す形状に成形される。成形時、焼結
合金素材1’の外周面はダイ20によって、両端面は上
下パンチ22・23によってそれぞれ加圧される。外周
面の加圧量は50μm、両端面の加圧量は片側50μm
程度である。
【0035】軸受面1bの成形が完了した後、図11に
示すように、焼結合金素材1’にコアロッド21を挿入
したままの状態で下パンチ23とコアロッド21を連動
して上昇させ(の状態)、焼結合金素材1’をダイ2
0から抜く(の状態)。焼結合金素材1’をダイ20
から抜くと、焼結合金素材1’にスプリングバックが生
じ、その内径寸法が拡大するので(図10参照)、動圧
溝1cを崩すことなく、焼結合金素材1’の内周面から
コアロッド21を抜き取ることができる(の状態)。
これにより、軸受本体1aが完成する。
【0036】上述した軸受面1bの成形工程において、
密度比α(%)が75≦α<85の範囲内に設定された
焼結合金素材1’の内周面が50μmの加圧量でコアロ
ッド21の成形型21aに加圧されることにより、その
表層部分の密度が高められ、軸受本体1aとして完成さ
れた状態で、図3に示すように、軸受面1bの表面から
平均深さ50μmまでの領域に密度比α(%)が85≦
α≦95の表層部分1a1ができる。同時に、焼結合金
素材1’の外周面および両端面がそれぞれ50μmの加
圧量でダイ20、上下パンチ22・23に加圧されるこ
とにより、それらの表面から平均深さ50μmまでの領
域に密度比α(%)が85≦α≦95の表層部分1a1
ができる。軸受本体1aの内部側部分1a2は成形時の
影響を殆ど受けないので、その密度比α(%)は焼結合
金素材1’の密度比α(%)である75≦α<85の範
囲内に維持される。
【0037】焼結合金素材1’の密度比α(%)は、上
記のような軸受面成形工程において、コアロッド21を
抜き取る際の素材1’のスプリングバック量と密接な関
係を有する。
【0038】図7は、焼結合金素材1’の密度比α
(%)とスプリングバック量(μm:直径量)との関係
を実験的に求めた結果を示している。素材1’の密度比
αが高くなるに従って,スプリングバック量は減少して
いる。軸受面1bにおける動圧溝1cの深さhが2〜4
μmの場合、焼結合金素材1’の密度比αが85%を超
えると、スプリングバック量が3μm未満(直径量)と
なり、コアロッド21を抜き取る際に軸受面1bの動圧
溝1cを崩してしまう可能性が有る。一方、焼結合金素
材1’の密度比αが75%未満であると、スプリングバ
ック量は5μm(直径量)より大きくなるが、動圧溝1
cの成形精度が低下する。したがって、動圧溝1cを崩
すことなくコアロッド21の抜き取りを可能にし、か
つ、動圧溝1cの成形精度を確保し得る観点から、焼結
合金素材1’の密度比α(%)は75≦α<85の範囲
内に設定する必要がある。尚、素材1’のスプリングバ
ック量の半径量が動圧溝1cの深さよりも大きい場合
は、成形型21aを素材1’の内周面に干渉させること
なく離型することができるが、素材1’のスプリングバ
ック量の半径量が動圧溝1cの深さよりも小さく、成形
型21aが素材1’の内周面に多少干渉する場合であっ
ても、素材1’の材料弾性による拡径量(半径量)を付
加して、動圧溝1cを崩すことなく成形型21aを素材
1’の内周面から離型できれば良い。
【0039】以上のような工程を経て軸受本体1aを製
造し、これに潤滑油又は潤滑グリースを含浸させて油を
保有させると、図1、図3に示すこの実施形態の動圧型
多孔質含油軸受1が完成する。
【0040】
【発明の効果】本発明は以下の効果を有する。
【0041】(1)密度比αが85≦α≦95の範囲内
に設定された軸受面の表層部分の細孔を介して、保有し
た油を軸受本体の内部と軸受隙間との間で循環させる構
成なので、軸受本体から軸受隙間への油の滲み出し、軸
受隙間から軸受本体への油の戻りが適切量に調整され
る。そのため、動圧溝による動圧油膜の形成作用が高め
られ、軸受剛性(軸受負荷容量)が向上すると同時に、
油の適切な循環が確保され、軸受寿命が向上する。
【0042】(2)軸受本体の表層部分よりも内部側部
分の密度比α(%)が75≦α<85の範囲内に設定さ
れているため、軸受面(特に動圧溝)の成形精度を確保
することができると同時に、軸受本体の適切な油保有量
を確保することができる。また、軸受面における動圧溝
の形成領域とそれ以外の領域とを、軸受面に対応した形
状の成形型によって同時成形する際、軸受本体の素材の
スプリングバックを利用して、動圧溝を崩すことなく、
成形型を素材から離型することができる。
【0043】(3)軸受面を、動圧溝が形成された第1
領域と第2領域との間に環状の平滑領域を有する形状と
することにより、第1領域および第2領域の動圧溝によ
って油が平滑領域に集められて、平滑領域に油膜圧力の
高い動圧油膜が形成されるので、軸受剛性が向上し、軸
振れ等をより小さくすることができる。
【0044】(4)軸受本体の内周面に複数の軸受面を
軸方向に離隔形成することにより、軸受面相互間の同軸
度を精度良く確保することができる。また、複数の軸受
を配置する場合に比べ、部品点数、組立工数を減少する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧型多孔質含油軸受の一実施
形態を示す縦断面図である。
【図2】動圧型多孔質含油軸受で軸を浮上支持する際
の、軸方向断面での油の流れを模式的に示す図である。
【図3】動圧型多孔質含油軸受における軸受本体の密度
分布を模式的に示す縦断面図である。
【図4】多孔質体の密度比αと細孔率との関係を示す図
である。
【図5】LBPスピンドルモータの構成を概念的に示す
断面図である。
【図6】軸受本体の素材となる焼結合金素材を示す断面
図である。
【図7】焼結合金素材の密度比αとスプリングバック量
との関係を示す図である。
【図8】軸受面の成形加工に使用する成形装置の概略を
示す図(図a)、軸受面を成形するコアロッドを示す図
(図b)である。
【図9】軸受面の成形工程を示す図である。
【図10】軸受面の成形工程を示す図である。
【図11】軸受面の成形工程を示す図である。
【符号の説明】
1 動圧型多孔質含油軸受 1a 軸受本来 1a1 表層部分 1a2 内部側部分 1b 軸受面 1c 動圧溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式で表される密度比α(%)が75
    ≦α<85の部分を主体とし、傾斜状の動圧溝が形成さ
    れた軸受面の表面から所定深さまでの表層部分の密度比
    α(%)が85≦α≦95である焼結金属からなる多孔
    質の軸受本体と、潤滑油又は潤滑グリースの含浸によっ
    て軸受本体の内部の細孔内に保有された油とを備え、 上記表層部分の細孔を介して、保有した油を軸受本体の
    内部と軸受隙間との間で循環させ、軸受隙間に形成され
    る動圧油膜によって軸の摺動面を軸受面に対して浮上支
    持する動圧型多孔質含油軸受。 密度比α(%)=(ρ1/ρ0)×100 ρ1:多孔質体の密度 ρ0:その多孔質体に細孔が無いと仮定した場合の密度
  2. 【請求項2】 上記表層部分の深さの平均値(t)と軸
    受面の内径寸法(D1)との比(t/D1)が1/60
    ≦t/D1≦1/15である請求項1記載の動圧型多孔
    質含油軸受。
  3. 【請求項3】 上記焼結金属が銅または鉄、あるいは、
    その両者を主成分とする請求項1又は2記載の動圧型多
    孔質含油軸受。
  4. 【請求項4】 上記軸受面における動圧溝の形成領域と
    それ以外の領域とが、軸受面に対応した形状の成形型に
    よって同時成形された請求項1又は2記載の動圧型多孔
    質含油軸受。
  5. 【請求項5】 上記軸受面が、軸方向に対して一方に傾
    斜した複数の動圧溝を円周方向に配列形成した第1領域
    と、第1領域から軸方向に離隔し、軸方向に対して他方
    に傾斜した複数の動圧溝を円周方向に配列形成した第2
    領域と、第1領域と第2領域との間に位置する環状の平
    滑領域とを有する請求項1又は2記載の動圧型多孔質含
    油軸受。
  6. 【請求項6】 上記軸受本体の内周面に複数の軸受面が
    軸方向に離隔形成された請求項1又は2記載の動圧型多
    孔質含油軸受。
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