JPH11182423A - 可変容量型斜板式圧縮機 - Google Patents
可変容量型斜板式圧縮機Info
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- JPH11182423A JPH11182423A JP9353359A JP35335997A JPH11182423A JP H11182423 A JPH11182423 A JP H11182423A JP 9353359 A JP9353359 A JP 9353359A JP 35335997 A JP35335997 A JP 35335997A JP H11182423 A JPH11182423 A JP H11182423A
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- Japan
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- swash plate
- pressure
- compressor
- drive shaft
- crank chamber
- Prior art date
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- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 斜板の傾斜角度を一定に維持したまま吐出量
を自由に変化させる斜板式圧縮機において、構造を簡単
にして製造を容易にし、コストを低減する。 【解決手段】 斜板13cを傾斜角度一定として一体的
に形成された斜板ブロック13は、駆動軸6上を摺動可
能に且つ軸6と一体回転可能に装着される。クランク室
5の作動圧力は全てのピストン9の背圧であるから、こ
の作動圧力の大きさを自動的に或いは手動的に制御す
る。それによってピストン9の背圧が変化して、スプリ
ング12の付勢力と、ポンプ室20における気体の圧縮
反力との釣り合いによってピストン9の上死点位置が変
化し、トップクリアランス21とそれに伴うポンプ室2
0のデッドボリュームの大きさの変化によって、圧縮機
の容積効率が変化して実質的な吐出量が無段階に変化す
る。可変吐出容量機構はクランク室5とその圧力制御手
段だけであるから構造がきわめて簡単になる。
を自由に変化させる斜板式圧縮機において、構造を簡単
にして製造を容易にし、コストを低減する。 【解決手段】 斜板13cを傾斜角度一定として一体的
に形成された斜板ブロック13は、駆動軸6上を摺動可
能に且つ軸6と一体回転可能に装着される。クランク室
5の作動圧力は全てのピストン9の背圧であるから、こ
の作動圧力の大きさを自動的に或いは手動的に制御す
る。それによってピストン9の背圧が変化して、スプリ
ング12の付勢力と、ポンプ室20における気体の圧縮
反力との釣り合いによってピストン9の上死点位置が変
化し、トップクリアランス21とそれに伴うポンプ室2
0のデッドボリュームの大きさの変化によって、圧縮機
の容積効率が変化して実質的な吐出量が無段階に変化す
る。可変吐出容量機構はクランク室5とその圧力制御手
段だけであるから構造がきわめて簡単になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
空調装置における冷媒圧縮機として使用するのに適し
た、可変吐出容量型の斜板式圧縮機に関する。
空調装置における冷媒圧縮機として使用するのに適し
た、可変吐出容量型の斜板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】可変吐出容量型斜板式圧縮機の第1の従
来例として、例えば特開平7−91366号公報に記載
されたものが知られている。第1の従来例に示された型
の可変吐出容量機構においては斜板が駆動軸に対してヒ
ンジ機構によって傾斜角度変更可能に連結されており、
吐出量を変更する時は、駆動軸に対する斜板の傾斜角度
を変化させることによって、斜板に係合しているピスト
ンのストロークを変化させるようになっている。
来例として、例えば特開平7−91366号公報に記載
されたものが知られている。第1の従来例に示された型
の可変吐出容量機構においては斜板が駆動軸に対してヒ
ンジ機構によって傾斜角度変更可能に連結されており、
吐出量を変更する時は、駆動軸に対する斜板の傾斜角度
を変化させることによって、斜板に係合しているピスト
ンのストロークを変化させるようになっている。
【0003】しかしながら、第1の従来例のヒンジ機構
においては複数個のガイドピンが使用されており、その
球部とそれを受け入れて案内するガイド孔等、駆動軸と
斜板の間の連結部の加工にはドリル・エンドミル加工が
必要となる。このように、第1の従来例に見られるよう
な斜板の傾斜角度を変化させる型の可変吐出容量機構に
おいては、一般に構造が複雑で部品点数が多くなること
と、加工コストを含む製造コストが高くなるという問題
がある。さらにこの型の可変吐出容量機構はクランク室
内にヒンジ機構を収容しているので、クランク室の容積
が大きくなる結果、圧縮機全体の軸方向長さが大きくな
るという問題もある。
においては複数個のガイドピンが使用されており、その
球部とそれを受け入れて案内するガイド孔等、駆動軸と
斜板の間の連結部の加工にはドリル・エンドミル加工が
必要となる。このように、第1の従来例に見られるよう
な斜板の傾斜角度を変化させる型の可変吐出容量機構に
おいては、一般に構造が複雑で部品点数が多くなること
と、加工コストを含む製造コストが高くなるという問題
がある。さらにこの型の可変吐出容量機構はクランク室
内にヒンジ機構を収容しているので、クランク室の容積
が大きくなる結果、圧縮機全体の軸方向長さが大きくな
るという問題もある。
【0004】また、第2の従来例として、特開昭60−
209675号公報には、斜板の傾斜角度を一定に維持
しながら斜板を軸方向に移動させることによって実質的
に吐出量を変更可能とした可変容量型の斜板式圧縮機が
記載されている。第2の従来例の可変吐出容量機構にお
いては、斜板の軸部の一端側に第1圧力室と第2圧力室
が形成され、これらの圧力室に作動圧力として、圧縮さ
れた冷媒の吐出圧と圧縮前の吸入圧のいずれかを電磁三
方弁によって導入して、作動圧力による軸方向力によっ
て斜板の軸部をスプリングに抗して押圧することによ
り、斜板と各ピストンの上死点位置を軸方向に変位させ
て吐出量を変更することができるようになっている。従
って、第2の従来例の場合も、第1圧力室と第2圧力室
のような圧力室を形成することによって可変吐出容量機
構の構造が複雑となり、加工の難しい部分が多いために
製造コストが高くなるという問題がある。
209675号公報には、斜板の傾斜角度を一定に維持
しながら斜板を軸方向に移動させることによって実質的
に吐出量を変更可能とした可変容量型の斜板式圧縮機が
記載されている。第2の従来例の可変吐出容量機構にお
いては、斜板の軸部の一端側に第1圧力室と第2圧力室
が形成され、これらの圧力室に作動圧力として、圧縮さ
れた冷媒の吐出圧と圧縮前の吸入圧のいずれかを電磁三
方弁によって導入して、作動圧力による軸方向力によっ
て斜板の軸部をスプリングに抗して押圧することによ
り、斜板と各ピストンの上死点位置を軸方向に変位させ
て吐出量を変更することができるようになっている。従
って、第2の従来例の場合も、第1圧力室と第2圧力室
のような圧力室を形成することによって可変吐出容量機
構の構造が複雑となり、加工の難しい部分が多いために
製造コストが高くなるという問題がある。
【0005】また、第2の従来例の可変吐出容量機構に
おいては、作動圧力の受圧面が斜板の軸部の端面に限ら
れているので、受圧面積が比較的小さく、吐出量を増大
させるときには第1圧力室と第2圧力室に大きな作動圧
力を作用させないと斜板を軸方向に移動させることがで
きない。第2の従来例の可変容量型斜板式圧縮機におい
て起動後速やかに大きな吐出量を得るには、早期に第1
圧力室と第2圧力室に作動圧力として高い吐出圧を供給
する必要があるが、起動時には斜板はスプリングに押さ
れて最も吐出量の小さい軸方向位置まで後退しているた
め、吐出圧、従って、作動圧力が高くなるのに比較的長
い時間が必要になるので、第2の従来例の可変容量型圧
縮機によっては起動後すぐに大きな吐出量を得ることが
できないという問題もある。
おいては、作動圧力の受圧面が斜板の軸部の端面に限ら
れているので、受圧面積が比較的小さく、吐出量を増大
させるときには第1圧力室と第2圧力室に大きな作動圧
力を作用させないと斜板を軸方向に移動させることがで
きない。第2の従来例の可変容量型斜板式圧縮機におい
て起動後速やかに大きな吐出量を得るには、早期に第1
圧力室と第2圧力室に作動圧力として高い吐出圧を供給
する必要があるが、起動時には斜板はスプリングに押さ
れて最も吐出量の小さい軸方向位置まで後退しているた
め、吐出圧、従って、作動圧力が高くなるのに比較的長
い時間が必要になるので、第2の従来例の可変容量型圧
縮機によっては起動後すぐに大きな吐出量を得ることが
できないという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける前述のような問題に対処して、構成が簡単で製造
が容易であるために低コストであり、機構が堅牢で信頼
性が高く、且つ、起動後速やかに大きな吐出量を得るこ
とができるような、改良された可変容量型斜板式圧縮機
を提供することを目的としている。
おける前述のような問題に対処して、構成が簡単で製造
が容易であるために低コストであり、機構が堅牢で信頼
性が高く、且つ、起動後速やかに大きな吐出量を得るこ
とができるような、改良された可変容量型斜板式圧縮機
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項
に記載された可変容量型斜板式圧縮機を提供する。
解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項
に記載された可変容量型斜板式圧縮機を提供する。
【0008】請求項1記載の可変容量型斜板式圧縮機に
おいては、斜板と係合する側の全てのピストンの一端部
がクランク室に露出していると共に、クランク室の圧
力、即ち、全てのピストンの背圧を作動圧力として制御
する圧力制御手段が設けられているので、圧力制御手段
によってクランク室の作動圧力を高めると、全てのピス
トンの上死点におけるトップクリアランスが少なくなる
と共に、デッドボリュームも減少して、圧縮機の容積効
率が高くなるために吐出量が実質的に増大する。これに
対して、圧力制御手段によってクランク室の作動圧力を
低下させると、全てのピストンの上死点が移動してトッ
プクリアランスが大きくなるので、デッドボリュームが
増大して容積効率が低下するため、有効な吐出量が減少
する。このようにして、単にクランク室の圧力(全ての
ピストンの背圧)を圧力制御手段によって変化させるだ
けで、自由に圧縮機の吐出量を変化させることができ
る。
おいては、斜板と係合する側の全てのピストンの一端部
がクランク室に露出していると共に、クランク室の圧
力、即ち、全てのピストンの背圧を作動圧力として制御
する圧力制御手段が設けられているので、圧力制御手段
によってクランク室の作動圧力を高めると、全てのピス
トンの上死点におけるトップクリアランスが少なくなる
と共に、デッドボリュームも減少して、圧縮機の容積効
率が高くなるために吐出量が実質的に増大する。これに
対して、圧力制御手段によってクランク室の作動圧力を
低下させると、全てのピストンの上死点が移動してトッ
プクリアランスが大きくなるので、デッドボリュームが
増大して容積効率が低下するため、有効な吐出量が減少
する。このようにして、単にクランク室の圧力(全ての
ピストンの背圧)を圧力制御手段によって変化させるだ
けで、自由に圧縮機の吐出量を変化させることができ
る。
【0009】このように、請求項1に記載された可変容
量型斜板式圧縮機においては、斜板を移動させるための
特別な圧力室等を設ける必要もなく、その可変吐出容量
機構は、圧力制御手段によってクランク室内の作動圧力
を制御するだけのものであるから、圧縮機の構造が簡単
で製造が容易なために低コストであり、機構が堅牢で信
頼性が高いものとなる。また、クランク室の作動圧力が
全てのピストンの端面に作用するために合計の受圧面積
が大きくなる結果、起動時の通常は低い作動圧力によっ
ても、吐出量を起動後迅速に最大値に到達させることが
できる。しかも、その際に、弾性手段の作用によって起
動ショックを防止することができる。
量型斜板式圧縮機においては、斜板を移動させるための
特別な圧力室等を設ける必要もなく、その可変吐出容量
機構は、圧力制御手段によってクランク室内の作動圧力
を制御するだけのものであるから、圧縮機の構造が簡単
で製造が容易なために低コストであり、機構が堅牢で信
頼性が高いものとなる。また、クランク室の作動圧力が
全てのピストンの端面に作用するために合計の受圧面積
が大きくなる結果、起動時の通常は低い作動圧力によっ
ても、吐出量を起動後迅速に最大値に到達させることが
できる。しかも、その際に、弾性手段の作用によって起
動ショックを防止することができる。
【0010】請求項2に記載された可変容量型斜板式圧
縮機においては、クランク室の作動圧力は、圧縮機の吐
出圧と吸入圧を制御弁によって切り換えてクランク室へ
導入することによって得られる。それによって容易にク
ランク室の作動圧力を任意の高さに制御することができ
るので、圧縮機の吐出量を自由に制御することができ
る。請求項3または4に記載されたものにおいては、制
御弁は自動的に制御されるものであっても、また、外部
から手動的に制御されるものであってもよい。
縮機においては、クランク室の作動圧力は、圧縮機の吐
出圧と吸入圧を制御弁によって切り換えてクランク室へ
導入することによって得られる。それによって容易にク
ランク室の作動圧力を任意の高さに制御することができ
るので、圧縮機の吐出量を自由に制御することができ
る。請求項3または4に記載されたものにおいては、制
御弁は自動的に制御されるものであっても、また、外部
から手動的に制御されるものであってもよい。
【0011】請求項5または6に記載されたものでは、
具体的に、駆動軸と斜板ブロックとの摺動係合部に、二
面幅部、またはキーとキー溝を使用することができ、そ
れによって斜板ブロックが斜板の傾斜角度を一定に維持
したまま駆動軸に対して軸方向に摺動して圧縮機の吐出
量を変化させることができ、また、駆動軸と一体的に回
転してピストンを往復動させて、ポンプ室内において冷
媒のような気体を圧縮することができる。
具体的に、駆動軸と斜板ブロックとの摺動係合部に、二
面幅部、またはキーとキー溝を使用することができ、そ
れによって斜板ブロックが斜板の傾斜角度を一定に維持
したまま駆動軸に対して軸方向に摺動して圧縮機の吐出
量を変化させることができ、また、駆動軸と一体的に回
転してピストンを往復動させて、ポンプ室内において冷
媒のような気体を圧縮することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1および図2に本発明の可変容
量型斜板式圧縮機の第1実施形態を示す。特に図1から
明らかなように、シリンダブロック1の前側にフロント
ハウジング2が通しボルト1aによって締結されると共
に、シリンダブロック1の後側にはリアハウジング3が
弁板4を介して同じ通しボルト1aによって締結され、
それらによって一体的なハウジングが構成される。シリ
ンダブロック1とフロントハウジング2によって形成さ
れるクランク室5内の中心には駆動軸6が挿入され、フ
ロントハウジング2とシリンダブロック1に設けられた
ラジアルベアリング7aおよび7bによって回転可能に
支持されている。そしてシリンダブロック1には駆動軸
6の周囲の等間隔位置に複数個のシリンダボア8が形成
され、各シリンダボア8にはそれぞれ1個のピストン9
が軸方向に摺動可能に挿入される。
量型斜板式圧縮機の第1実施形態を示す。特に図1から
明らかなように、シリンダブロック1の前側にフロント
ハウジング2が通しボルト1aによって締結されると共
に、シリンダブロック1の後側にはリアハウジング3が
弁板4を介して同じ通しボルト1aによって締結され、
それらによって一体的なハウジングが構成される。シリ
ンダブロック1とフロントハウジング2によって形成さ
れるクランク室5内の中心には駆動軸6が挿入され、フ
ロントハウジング2とシリンダブロック1に設けられた
ラジアルベアリング7aおよび7bによって回転可能に
支持されている。そしてシリンダブロック1には駆動軸
6の周囲の等間隔位置に複数個のシリンダボア8が形成
され、各シリンダボア8にはそれぞれ1個のピストン9
が軸方向に摺動可能に挿入される。
【0013】クランク室5内において、駆動軸6には鍔
状の円形プレート10が圧入等の方法によって一体的に
取り付けられ、フロントハウジング2の内壁面との間に
スラストベアリング11aを介して回転可能に軸方向に
支持される。図1においてプレート10の右側の駆動軸
6上には、弾性手段(この例ではコイルスプリング)1
2を介して斜板ブロック13が、駆動軸6に対して相対
回転しないように、しかし軸方向には摺動可能に装着さ
れている。そのために、斜板ブロック13の中空軸部1
3aに形成された中心孔13bには、図2に示すよう
に、駆動軸6に形成された一対の二面幅部6aに対して
摺動係合することができるような二面幅部13dを有す
る断面形を与えている。
状の円形プレート10が圧入等の方法によって一体的に
取り付けられ、フロントハウジング2の内壁面との間に
スラストベアリング11aを介して回転可能に軸方向に
支持される。図1においてプレート10の右側の駆動軸
6上には、弾性手段(この例ではコイルスプリング)1
2を介して斜板ブロック13が、駆動軸6に対して相対
回転しないように、しかし軸方向には摺動可能に装着さ
れている。そのために、斜板ブロック13の中空軸部1
3aに形成された中心孔13bには、図2に示すよう
に、駆動軸6に形成された一対の二面幅部6aに対して
摺動係合することができるような二面幅部13dを有す
る断面形を与えている。
【0014】斜板ブロック13には楕円板形状の斜板1
3cが駆動軸6に対して一定の傾斜角度をもって一体的
に形成されており、それに対して、ピストン9の端部に
形成された係合スリット9aの間には、斜板13cの周
縁部を挟むように係合して周縁部の両面に対して摺動す
ることにより、斜板13cの軸方向前後への揺動運動を
各ピストン9の軸方向の往復運動に変換する一対のシュ
ー14からなる摺動連結機構が構成されている。このよ
うにして斜板ブロック13の斜板13cに係合している
全てのピストン9の係合スリット9aが形成された側の
一端部はクランク室5内に露出していて、クランク室5
内の圧力を背圧として受けるようになっている。
3cが駆動軸6に対して一定の傾斜角度をもって一体的
に形成されており、それに対して、ピストン9の端部に
形成された係合スリット9aの間には、斜板13cの周
縁部を挟むように係合して周縁部の両面に対して摺動す
ることにより、斜板13cの軸方向前後への揺動運動を
各ピストン9の軸方向の往復運動に変換する一対のシュ
ー14からなる摺動連結機構が構成されている。このよ
うにして斜板ブロック13の斜板13cに係合している
全てのピストン9の係合スリット9aが形成された側の
一端部はクランク室5内に露出していて、クランク室5
内の圧力を背圧として受けるようになっている。
【0015】弁板4に開口する吸入ポート15の内面に
はリード状の吸入弁が取り付けられると共に、同じ弁板
4に開口する吐出ポート16の外面にはリード状の吐出
弁が取り付けられる。そして、リアハウジング3の内部
には、吸入ポート15に連通する概ね環状の吸入室17
が形成されると共に、それと同心円状に、吐出弁が開い
た時に吐出ポート16と連通し得る概ね環状の吐出室1
8が形成される。リアハウジング3内の吸入室17と吐
出室18との間には隔壁3aが設けられて相互間の連通
が遮断されている。なお、19はクランク室5を外部か
ら密封するために駆動軸6とフロントハウジング2との
間に設けられたシール装置である。
はリード状の吸入弁が取り付けられると共に、同じ弁板
4に開口する吐出ポート16の外面にはリード状の吐出
弁が取り付けられる。そして、リアハウジング3の内部
には、吸入ポート15に連通する概ね環状の吸入室17
が形成されると共に、それと同心円状に、吐出弁が開い
た時に吐出ポート16と連通し得る概ね環状の吐出室1
8が形成される。リアハウジング3内の吸入室17と吐
出室18との間には隔壁3aが設けられて相互間の連通
が遮断されている。なお、19はクランク室5を外部か
ら密封するために駆動軸6とフロントハウジング2との
間に設けられたシール装置である。
【0016】吐出室18にある加圧された被圧縮流体で
ある冷媒の吐出圧と、吸入室17にある圧縮される前の
冷媒の吸入圧のいずれかが、図示しない電子式制御装置
のような制御装置によって切り換え制御される制御弁
と、やはり図示しない適当な管路等を介してクランク室
5内に導入される。もっとも、この制御弁は吐出圧と吸
入圧を切り換えていずれか一方をクランク室5へ導入す
るだけの単なる切換弁ではなくて、例えばデューティ制
御されることによって吐出圧と吸入圧の中間の任意の値
の圧力をクランク室5へ導入するものであってもよい。
これらの制御弁やそれを制御する制御装置、管路等は、
本発明に言う圧力制御手段を構成する。
ある冷媒の吐出圧と、吸入室17にある圧縮される前の
冷媒の吸入圧のいずれかが、図示しない電子式制御装置
のような制御装置によって切り換え制御される制御弁
と、やはり図示しない適当な管路等を介してクランク室
5内に導入される。もっとも、この制御弁は吐出圧と吸
入圧を切り換えていずれか一方をクランク室5へ導入す
るだけの単なる切換弁ではなくて、例えばデューティ制
御されることによって吐出圧と吸入圧の中間の任意の値
の圧力をクランク室5へ導入するものであってもよい。
これらの制御弁やそれを制御する制御装置、管路等は、
本発明に言う圧力制御手段を構成する。
【0017】クランク室5の作動圧力を制御するために
何かの圧力を制御してクランク室5へ導入する制御弁
は、前述の第2の従来例(特開昭60−209675号
公報)に記載されているような電磁三方弁であってもよ
いし、それ以外のものであってもよい。また、クランク
室5の圧力制御手段は、電子式制御装置のような自動的
な制御装置を使用しないで、制御弁を手動で切り換える
ものであってもよい。さらに、クランク室5内へ供給さ
れる作動圧力としては、制御弁によって吐出圧と吸入圧
を切り換えて導入するものに限らず、他の圧力源から導
入するものであってもよい。
何かの圧力を制御してクランク室5へ導入する制御弁
は、前述の第2の従来例(特開昭60−209675号
公報)に記載されているような電磁三方弁であってもよ
いし、それ以外のものであってもよい。また、クランク
室5の圧力制御手段は、電子式制御装置のような自動的
な制御装置を使用しないで、制御弁を手動で切り換える
ものであってもよい。さらに、クランク室5内へ供給さ
れる作動圧力としては、制御弁によって吐出圧と吸入圧
を切り換えて導入するものに限らず、他の圧力源から導
入するものであってもよい。
【0018】また、別の圧力制御手段としては、ポンプ
室20において加圧された冷媒の一部を適当な絞りを介
してクランク室5内へ意図的に内部漏洩させると共に、
漏洩冷媒をクランク室5から吸入室17へ排出する制御
弁を設けて、その制御弁を制御することによってクラン
ク室5の作動圧力を制御することも可能である。このよ
うに、本発明はクランク室5内の作動圧力を制御して、
全てのピストン9と斜板ブロック13を軸方向に移動さ
せることを主たる特徴とするものであるから、クランク
室5の作動圧力の発生手段については従来技術を応用し
て色々な態様をとることができる。
室20において加圧された冷媒の一部を適当な絞りを介
してクランク室5内へ意図的に内部漏洩させると共に、
漏洩冷媒をクランク室5から吸入室17へ排出する制御
弁を設けて、その制御弁を制御することによってクラン
ク室5の作動圧力を制御することも可能である。このよ
うに、本発明はクランク室5内の作動圧力を制御して、
全てのピストン9と斜板ブロック13を軸方向に移動さ
せることを主たる特徴とするものであるから、クランク
室5の作動圧力の発生手段については従来技術を応用し
て色々な態様をとることができる。
【0019】次に、図1および図2に示された第1実施
形態の可変容量型斜板式圧縮機の作動について説明す
る。斜板式圧縮機としての基本的な作動は従来例のそれ
と同じであって、駆動軸6が外部の動力源によって回転
駆動されると、駆動軸6と一体的に回転する斜板ブロッ
ク13の斜板13cが揺動してシュー14を介して各ピ
ストン9を軸方向前後に往復運動させる。ピストン9の
軸方向の移動によってポンプ室20が拡大する時に、そ
の中へ吸入室17から冷媒が吸入ポート15と吸入弁を
経て吸入され、ポンプ室20が縮小する時に冷媒が圧縮
されて吐出ポート16と吐出弁を経て吐出室18へ押し
出される。
形態の可変容量型斜板式圧縮機の作動について説明す
る。斜板式圧縮機としての基本的な作動は従来例のそれ
と同じであって、駆動軸6が外部の動力源によって回転
駆動されると、駆動軸6と一体的に回転する斜板ブロッ
ク13の斜板13cが揺動してシュー14を介して各ピ
ストン9を軸方向前後に往復運動させる。ピストン9の
軸方向の移動によってポンプ室20が拡大する時に、そ
の中へ吸入室17から冷媒が吸入ポート15と吸入弁を
経て吸入され、ポンプ室20が縮小する時に冷媒が圧縮
されて吐出ポート16と吐出弁を経て吐出室18へ押し
出される。
【0020】図1に示す第1実施形態の可変容量型斜板
式圧縮機における可変吐出容量機構は次のように作動す
る。圧縮機が停止していてクランク室5内に作動圧力が
供給されていないときは、図1に示すように、コイルス
プリング12の付勢力によっていずれか1個のピストン
9は、そのトップクリアランス21(各ピストン9の上
死点におけるその先端と弁板4の内面との間隔)が最小
となる位置へ押しやられているので、この圧縮機は最大
の吐出量を生じ得る状態になっている。
式圧縮機における可変吐出容量機構は次のように作動す
る。圧縮機が停止していてクランク室5内に作動圧力が
供給されていないときは、図1に示すように、コイルス
プリング12の付勢力によっていずれか1個のピストン
9は、そのトップクリアランス21(各ピストン9の上
死点におけるその先端と弁板4の内面との間隔)が最小
となる位置へ押しやられているので、この圧縮機は最大
の吐出量を生じ得る状態になっている。
【0021】圧縮機が起動されると、図1に示したよう
に、圧縮機はトップクリアランス21が最小で、ポンプ
室20が最大吐出量をもたらし得る状態から冷媒の圧縮
を開始する。しかし、いずれかのピストン9がポンプ室
20内で冷媒を圧縮する際には、そのピストン9には軸
方向の圧縮反力が作用するので、圧縮反力を受けたピス
トン9は図1において左方へ押され、斜板ブロック13
と他の全てのピストン9を伴って後退(この場合は図1
において左方への移動)しようとする。
に、圧縮機はトップクリアランス21が最小で、ポンプ
室20が最大吐出量をもたらし得る状態から冷媒の圧縮
を開始する。しかし、いずれかのピストン9がポンプ室
20内で冷媒を圧縮する際には、そのピストン9には軸
方向の圧縮反力が作用するので、圧縮反力を受けたピス
トン9は図1において左方へ押され、斜板ブロック13
と他の全てのピストン9を伴って後退(この場合は図1
において左方への移動)しようとする。
【0022】一般的に、圧縮機の起動時にはクランク室
5内の作動圧力、即ち、全てのピストン9の背圧は零ま
たは低い値となっているから、クランク室5内の作動圧
力は圧縮反力に抗してピストン9や斜板ブロック13の
後退を阻止するだけの力を発生しない。従って、圧縮反
力に抗して全てのピストン9と斜板ブロック13を軸方
向に支持するのは、主としてコイルスプリング12の付
勢力だけであるから、ピストン9と斜板ブロック13は
圧縮反力とコイルスプリング12の付勢力が釣り合う位
置まで後退して弾力的に支持されるので、圧縮機の起動
時に駆動軸6に作用する駆動トルクは比較的小さく、起
動は円滑に行われて起動ショックを発生しない。
5内の作動圧力、即ち、全てのピストン9の背圧は零ま
たは低い値となっているから、クランク室5内の作動圧
力は圧縮反力に抗してピストン9や斜板ブロック13の
後退を阻止するだけの力を発生しない。従って、圧縮反
力に抗して全てのピストン9と斜板ブロック13を軸方
向に支持するのは、主としてコイルスプリング12の付
勢力だけであるから、ピストン9と斜板ブロック13は
圧縮反力とコイルスプリング12の付勢力が釣り合う位
置まで後退して弾力的に支持されるので、圧縮機の起動
時に駆動軸6に作用する駆動トルクは比較的小さく、起
動は円滑に行われて起動ショックを発生しない。
【0023】密閉されたクランク室5内の圧力(作動圧
力)は、圧縮機の運転中に前述のいずれかの方法によっ
て自動的に、或いは手動的に変更、調節される。本発明
の実施形態の構成から明らかなように、クランク室5の
作動圧力はそのまま各ピストン9の背圧となっているか
ら、作動圧力が増大するときは全てのピストン9が相互
の位置関係を概ね保持したまま背圧によって押されて、
斜板ブロック13を伴って弁板4に向かって前進(この
場合は図1において右の方への移動)しようとする。こ
の移動はコイルスプリング12の付勢力によって助けら
れると共に、冷媒をポンプ室20内で圧縮することによ
って発生する圧縮反力によって妨げられるので、斜板ブ
ロック13等の軸方向位置はそれらの力の釣り合いによ
って決まることになる。
力)は、圧縮機の運転中に前述のいずれかの方法によっ
て自動的に、或いは手動的に変更、調節される。本発明
の実施形態の構成から明らかなように、クランク室5の
作動圧力はそのまま各ピストン9の背圧となっているか
ら、作動圧力が増大するときは全てのピストン9が相互
の位置関係を概ね保持したまま背圧によって押されて、
斜板ブロック13を伴って弁板4に向かって前進(この
場合は図1において右の方への移動)しようとする。こ
の移動はコイルスプリング12の付勢力によって助けら
れると共に、冷媒をポンプ室20内で圧縮することによ
って発生する圧縮反力によって妨げられるので、斜板ブ
ロック13等の軸方向位置はそれらの力の釣り合いによ
って決まることになる。
【0024】クランク室5内の作動圧力が相対的に高い
時は、各ピストン9のトップクリアランス21が小さく
なり、最終的にはトップクリアランスが最小値に達す
る。トップクリアランス21が最小となった時はポンプ
室20のデッドボリュームも最小となって、ピストン9
の吸入行程においていずれか1つのポンプ室20内へ吸
入された冷媒は、吐出行程において殆ど全て吐出室18
へ吐出される結果、圧縮機全体の容積効率が最大となる
ので、トップクリアランスが最小となった運転状態にお
いて圧縮機は最大の吐出量をもたらすことになる。
時は、各ピストン9のトップクリアランス21が小さく
なり、最終的にはトップクリアランスが最小値に達す
る。トップクリアランス21が最小となった時はポンプ
室20のデッドボリュームも最小となって、ピストン9
の吸入行程においていずれか1つのポンプ室20内へ吸
入された冷媒は、吐出行程において殆ど全て吐出室18
へ吐出される結果、圧縮機全体の容積効率が最大となる
ので、トップクリアランスが最小となった運転状態にお
いて圧縮機は最大の吐出量をもたらすことになる。
【0025】これと反対に、クランク室5の作動圧力を
低下させたときは、全てのピストン9の背圧が低下する
から、冷媒を圧縮しているピストン9に作用する圧縮反
力によって、斜板ブロック13と、それによって連結さ
れた他の全てのピストン9が一体となって押し返されて
後退(この場合は図1において左の方への移動)しよう
とする。この際にコイルスプリング12の付勢力がこの
後退を妨げるので、それらの力の釣り合いの結果として
斜板ブロック13と全てのピストン9が後退すると、各
ピストン9のトップクリアランス21が大きくなるため
デッドボリュームが増大し、ポンプ室20内において圧
縮された冷媒のうちで、再膨張してデッドボリューム内
に残る部分の体積が大きくなるために、その分だけ吸入
行程において新たに吸入室17からポンプ室20内へ吸
入される冷媒の体積が減少し、実質的に圧縮機の容積効
率が低下して、ピストン9のストロークが変わらなくて
も、加圧された冷媒の吐出量が減少する。
低下させたときは、全てのピストン9の背圧が低下する
から、冷媒を圧縮しているピストン9に作用する圧縮反
力によって、斜板ブロック13と、それによって連結さ
れた他の全てのピストン9が一体となって押し返されて
後退(この場合は図1において左の方への移動)しよう
とする。この際にコイルスプリング12の付勢力がこの
後退を妨げるので、それらの力の釣り合いの結果として
斜板ブロック13と全てのピストン9が後退すると、各
ピストン9のトップクリアランス21が大きくなるため
デッドボリュームが増大し、ポンプ室20内において圧
縮された冷媒のうちで、再膨張してデッドボリューム内
に残る部分の体積が大きくなるために、その分だけ吸入
行程において新たに吸入室17からポンプ室20内へ吸
入される冷媒の体積が減少し、実質的に圧縮機の容積効
率が低下して、ピストン9のストロークが変わらなくて
も、加圧された冷媒の吐出量が減少する。
【0026】このようにして、図1に示す本発明の第1
の実施形態の可変容量型斜板式圧縮機においては、クラ
ンク室5に作用させる作動圧力の大きさを変化させるこ
とにより、圧縮機の吐出量を自由に且つ無段階に変化さ
せることができる。しかも、クランク室5の作動圧力
(ピストン9の背圧)を制御するだけであるから、特別
な圧力室を設ける必要がないので、構造が非常に簡単な
ものとなり、製造が容易で堅牢であり、従来のものに比
べてコストも大幅に低減する。
の実施形態の可変容量型斜板式圧縮機においては、クラ
ンク室5に作用させる作動圧力の大きさを変化させるこ
とにより、圧縮機の吐出量を自由に且つ無段階に変化さ
せることができる。しかも、クランク室5の作動圧力
(ピストン9の背圧)を制御するだけであるから、特別
な圧力室を設ける必要がないので、構造が非常に簡単な
ものとなり、製造が容易で堅牢であり、従来のものに比
べてコストも大幅に低減する。
【0027】さらに、作動圧力が全てのピストン9の背
面に作用するので、作動圧力を受ける合計の受圧面積が
非常に大きくなり、圧縮機の起動直後において未だ吐出
圧が十分に上昇していないときでも、それを作動圧力と
してクランク室5に供給すれば、全てのピストン9の背
面を押圧して斜板ブロック13とピストン9を十分に移
動させることができる。それによって、トルクショック
なしに起動が可能であるにもかかわらず、迅速にトップ
クリアランス21を減少させて、起動後の短時間で大き
な吐出量が得られるというように、起動性能においても
優れている。
面に作用するので、作動圧力を受ける合計の受圧面積が
非常に大きくなり、圧縮機の起動直後において未だ吐出
圧が十分に上昇していないときでも、それを作動圧力と
してクランク室5に供給すれば、全てのピストン9の背
面を押圧して斜板ブロック13とピストン9を十分に移
動させることができる。それによって、トルクショック
なしに起動が可能であるにもかかわらず、迅速にトップ
クリアランス21を減少させて、起動後の短時間で大き
な吐出量が得られるというように、起動性能においても
優れている。
【0028】なお、本発明の実施形態の可変容量型斜板
式圧縮機においては、その作動中は常時クランク室5内
に作動圧力が供給されているので、従来の斜板式圧縮機
に比べてクランク室5におけるピストン9の背圧が高く
なる場合があるが、一般に複数個のシリンダボア8とピ
ストン9を有する多気筒の斜板式圧縮機においては、吸
入行程にあるピストン9においてはクランク室5の背圧
がピストン9の移動を妨げる反面、圧縮行程にあるピス
トン9においてはクランク室5の背圧がピストン9の移
動を助けるので、背圧が高いためにピストン9の作動が
抑えられたり、運転効率が低下するというようなことは
ない。
式圧縮機においては、その作動中は常時クランク室5内
に作動圧力が供給されているので、従来の斜板式圧縮機
に比べてクランク室5におけるピストン9の背圧が高く
なる場合があるが、一般に複数個のシリンダボア8とピ
ストン9を有する多気筒の斜板式圧縮機においては、吸
入行程にあるピストン9においてはクランク室5の背圧
がピストン9の移動を妨げる反面、圧縮行程にあるピス
トン9においてはクランク室5の背圧がピストン9の移
動を助けるので、背圧が高いためにピストン9の作動が
抑えられたり、運転効率が低下するというようなことは
ない。
【0029】図3は、本発明の第2実施形態としての可
変容量型斜板式圧縮機の特徴とする要部、即ち、駆動軸
6と斜板ブロック13との係合部を示すものである。前
述の第1実施形態においては、図2に示すように駆動軸
6の一部に二面幅部6aを形成すると共に、それに対し
て軸方向に摺動可能に適合するように、斜板ブロック1
3の中心孔13bにも二面幅部13dを形成したが、そ
の構成と均等なものとして、図3に示す第2実施形態に
おいては、駆動軸6の側に軸方向のキー22を取り付け
ると共に、相手方の斜板ブロック13の中心孔13bに
キー溝13eを形成して、斜板ブロック13が駆動軸6
に対して相対回転しないで軸方向に摺動可能となるよう
にしている。
変容量型斜板式圧縮機の特徴とする要部、即ち、駆動軸
6と斜板ブロック13との係合部を示すものである。前
述の第1実施形態においては、図2に示すように駆動軸
6の一部に二面幅部6aを形成すると共に、それに対し
て軸方向に摺動可能に適合するように、斜板ブロック1
3の中心孔13bにも二面幅部13dを形成したが、そ
の構成と均等なものとして、図3に示す第2実施形態に
おいては、駆動軸6の側に軸方向のキー22を取り付け
ると共に、相手方の斜板ブロック13の中心孔13bに
キー溝13eを形成して、斜板ブロック13が駆動軸6
に対して相対回転しないで軸方向に摺動可能となるよう
にしている。
【0030】その他の変形例として、第1実施形態にお
ける二面幅部を有する駆動軸6と斜板ブロック13との
係合部分の構成は、同じ機能を有する周知の手段、例え
ば駆動軸6に形成されたスプラインと、それに適合する
ように斜板ブロック13側に形成されたスプライン溝と
の組み合わせ、或いはピンと溝との組み合わせ、さら
に、転動するボールと溝との組み合わせ等によって置き
換えることができる。このような変更によっても、第2
実施形態やその他の変形例による可変容量型斜板式圧縮
機は、第1実施形態のそれと同じ作用、効果を奏するこ
とができる。
ける二面幅部を有する駆動軸6と斜板ブロック13との
係合部分の構成は、同じ機能を有する周知の手段、例え
ば駆動軸6に形成されたスプラインと、それに適合する
ように斜板ブロック13側に形成されたスプライン溝と
の組み合わせ、或いはピンと溝との組み合わせ、さら
に、転動するボールと溝との組み合わせ等によって置き
換えることができる。このような変更によっても、第2
実施形態やその他の変形例による可変容量型斜板式圧縮
機は、第1実施形態のそれと同じ作用、効果を奏するこ
とができる。
【図1】本発明の第1実施形態としての可変容量型斜板
式圧縮機の構造を示す縦断正面図である。
式圧縮機の構造を示す縦断正面図である。
【図2】第1実施形態における駆動軸と斜板ブロックと
の係合部分の構造のみを示す斜視図である。
の係合部分の構造のみを示す斜視図である。
【図3】第2実施形態の可変容量型斜板式圧縮機におけ
る駆動軸と斜板ブロックとの係合部分の構造のみを示す
斜視図である。
る駆動軸と斜板ブロックとの係合部分の構造のみを示す
斜視図である。
1…シリンダブロック 2…フロントハウジング 3…リアハウジング 4…弁板 5…クランク室 6…駆動軸 6a…二面幅部 8…シリンダボア 9…ピストン 12…コイルスプリング(弾性手段) 13…斜板ブロック 13c…斜板 13d…二面幅部 14…シュー 17…吸入室 18…吐出室 20…ポンプ室 21…トップクリアランス
Claims (6)
- 【請求項1】 シリンダブロックを含む圧縮機のハウジ
ングと、前記ハウジングの中心部において回転可能に軸
承された駆動軸と、前記シリンダブロックの内部におい
て実質的に軸方向に前記駆動軸の周囲に形成された複数
個のシリンダボアと、前記シリンダボア内に摺動係合し
て軸方向に往復動することができるように挿入された複
数個のピストンと、前記複数個のピストンの各一端部に
係合してそれらを往復動させる斜板が前記駆動軸に対し
て一定の傾斜角度を有するように形成されると共に、前
記駆動軸に対して軸方向に摺動可能に、且つ回転方向に
は一体として回転可能に装着された斜板ブロックと、前
記斜板ブロックをその斜板に係合する前記各ピストンの
トップクリアランスが減少する方向へ押圧する弾性手段
と、全ての前記ピストンの前記斜板と係合する側の一端
部が露出しているクランク室と、前記クランク室の圧
力、即ち、前記全てのピストンの背圧を制御する圧力制
御手段とを備えていることを特徴とする可変容量型斜板
式圧縮機。 - 【請求項2】 前記圧力制御手段が、前記クランク室の
圧力、即ち、前記全てのピストンの背圧を制御するため
に、圧縮機の吐出圧と吸入圧を切り換えて前記クランク
室へ導入する制御弁を備えていることを特徴とする請求
項1に記載された可変容量型斜板式圧縮機。 - 【請求項3】 前記圧力制御手段が、自動的に制御され
る制御弁を備えていることを特徴とする請求項1または
2に記載された可変容量型斜板式圧縮機。 - 【請求項4】 前記圧力制御手段が、外部から手動的に
制御される制御弁を備えていることを特徴とする請求項
1または2に記載された可変容量型斜板式圧縮機。 - 【請求項5】 前記駆動軸と前記斜板ブロックとの摺動
係合部に、二面幅部が形成されていることを特徴とする
請求項1ないし4のいずれかに記載された可変容量型斜
板式圧縮機。 - 【請求項6】 前記駆動軸と前記斜板ブロックとの摺動
係合部に、キーとキー溝が使用されていることを特徴と
する請求項1ないし4のいずれかに記載された可変容量
型斜板式圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9353359A JPH11182423A (ja) | 1997-12-22 | 1997-12-22 | 可変容量型斜板式圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9353359A JPH11182423A (ja) | 1997-12-22 | 1997-12-22 | 可変容量型斜板式圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11182423A true JPH11182423A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18430310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9353359A Pending JPH11182423A (ja) | 1997-12-22 | 1997-12-22 | 可変容量型斜板式圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11182423A (ja) |
-
1997
- 1997-12-22 JP JP9353359A patent/JPH11182423A/ja active Pending
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