JPH11181350A - ウレタン被覆剤組成物、ウレタン被覆剤及びウレタン被覆ローラ - Google Patents

ウレタン被覆剤組成物、ウレタン被覆剤及びウレタン被覆ローラ

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JPH11181350A
JPH11181350A JP9350362A JP35036297A JPH11181350A JP H11181350 A JPH11181350 A JP H11181350A JP 9350362 A JP9350362 A JP 9350362A JP 35036297 A JP35036297 A JP 35036297A JP H11181350 A JPH11181350 A JP H11181350A
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urethane
urethane coating
polyurethane resin
polyurethane
composition
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JP9350362A
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Seiji Asaoka
聖二 浅岡
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Nippon NSC Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が軟質でかつ荷電性、搬送性に優れたウ
レタン被覆ローラを提供すること。 【解決手段】 加水分解してシラノール基を生成可能な
官能基を有し、かつ、ソフトセグメント含有率が50〜
80重量%であるポリウレタン樹脂を主成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウレタン被覆剤組
成物に関し、例えば、複写機のトナー搬送用ローラの外
表面を被覆する被覆層を形成するのに用いられるウレタ
ン被覆剤を構成する組成物、そのウレタン被覆剤、及び
そのウレタン被覆剤によりコーティングされたウレタン
被覆ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】複写機のトナー搬送用ローラは、カプセ
ル状等に形成された色素含有物(トナー)を表面に保持
して移送させるとともに、そのトナーに静電気を付与し
てその静電気により、後続する転写対象物(感光体)に
電荷を有するトナーを受け渡し、画像を形成させる(現
像)機能(この性質を以下、荷電性と称する)を受け持
つ。そのため、トナー搬送用ローラ表面は、前記トナー
をまんべんなく均一な層として保持することができる性
能と、電荷を受けたトナーの離脱性能とを併せ持つこと
(両者を併せて以下、搬送性と称する)が要求される。
そこで、従来、トナーを前記トナー搬送用ローラに保持
させるために、ドクターナイフ等で、押し広げるような
操作でトナーを表面に均一に保持させることが行われる
ことが多い。しかしながら、このような操作を行うと、
前記トナーには、圧縮応力がかかるために、従来の比較
的表面硬度の高いトナー搬送用ローラを用いる場合に
は、荷電性は満たしたとしても、トナーが壊れて色素の
発色が悪くなったり、微粒化したトナーが、トナー搬送
用ローラ表面に付着して離脱しにくくなってしまったり
する不都合(フィルミング)を生じやすくなる。そこ
で、このような不都合を回避すべく、前記トナー搬送用
ローラの表面を軟質に形成させておくことが行われてい
る。具体的には、ポリウレタンの被覆層を形成させて前
記トナーの崩壊を予防している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなポリウレタンの被覆層は、帯電性に乏しく、トナー
の搬送ムラを生じさせ易くなり、印刷ムラなどの弊害を
招来しやすくなる傾向を有し、このような問題点の解決
及び実用化が望まれている。また、近年カラートナー
(種々の色彩のトナー)が急速に普及しているが、この
ようなトナーは、黒色のトナーに比べて壊れやすく、特
にフィルミングによる印刷不良等の問題を生じやすいた
め、ローラがトナーを良好に搬送できる寿命が短く、耐
久性の向上という面からも、改善が望まれている。尚、
このような問題点を解決した被覆層を有するローラは、
帯電した微粒子等を取り扱う機器類の構成部品として有
効に用いられるものとして期待されている。
【0004】従って、本発明の目的は、上記実情に鑑
み、表面が軟質でかつ荷電性、搬送性に優れたウレタン
被覆ローラを提供することにあり、さらには、そのウレ
タン被覆ローラを形成するためのウレタン被覆剤、及
び、そのウレタン被覆剤を構成する組成物を提供するこ
とにある。また、特に、トナー搬送用として用いられる
ローラにあっては、荷電性、搬送性に優れ、フィルミン
グ等の不都合がおきにくく、現像特性の優れたものを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先述の従
来のウレタン被覆ローラを作成するに当たり、ウレタン
被覆剤組成物を種々変更して鋭意検討したところ、加水
分解してシラノール基を生成可能な官能基をウレタン骨
格内に導入することで、ウレタン被覆の荷電性を向上さ
せられることを見出した。また、荷電特性の向上に伴
い、ポリウレタンの柔軟性は低下する傾向にあるもの
の、ソフトセグメント含有率が50%〜80%であるポ
リウレタン樹脂は、十分な柔軟性を維持することが出来
ることを見出した。本発明は上記新知見によるものであ
って、前記目的を達成するための本発明のウレタン被覆
剤組成物の特徴は、加水分解してシラノール基を生成可
能な官能基を有し、かつ、ソフトセグメント含有率が5
0〜80重量%であるポリウレタン樹脂を主成分とする
点にある。
【0006】〔作用効果〕このような現象は、以下のよ
うに説明することが出来る。前記組成物を構成するポリ
ウレタンは、加水分解してシラノール基を生成可能な官
能基を有するから、被覆層を形成する工程中に、前記官
能基がシラノール基を生成しつつ架橋し、荷電特性を向
上させる一方、ソフトセグメント含有率が、50〜80
重量%になるように設計してあるため、前記架橋反応に
よって、分子構造が架橋による束縛を受けながらも、十
分な柔軟性を発揮しうると考えられる。つまり、上記構
成によると、柔軟でかつ荷電性に優れたポリウレタン被
覆層を形成することが出来るから、フィルミングによる
不都合がおきにくく、かつ、現像特性の優れたウレタン
被覆ローラを提供することが出来るようになり、このよ
うなローラを用いる機器類の印刷特性、耐久性の向上等
に役立てることが出来るようになった。また、前記シラ
ン化合物は、アミノアルキルアルコキシシラン類、メル
カプトアルキルアルコキシシラン類から選ばれる少なく
とも一種のものを用いれば良く、ポリウレタン鎖中に導
入されてもエトキシ基等のシラノール基を生成可能な側
鎖を形成する化合物であれば良く、活性水素含有基(例
えば、OH、NH等)等のイソシアネート反応性基少な
くとも1個と、アルコキシシリル基等加水分解性シリル
基を少なくとも1個とをともに備えるシラン化合物を適
宜選択すればよい。また、前記ソフトセグメントとし
て、平均分子量が400〜25000のポリオキシテト
ラメチレンポリオール、ポリエステルポリオールから選
ばれる少なくとも1種を用いると、前述のソフトセグメ
ント含有量を高く設定しやすく、十分な柔軟性を付与し
やすいので好ましい。また、上記ウレタン被覆剤用組成
物を水系分散媒に分散させることにより、溶剤系のもの
に比べて、環境を害するおそれが少なくなり、作業衛生
上安全なため、有用である。また、前記ポリウレタン樹
脂が、ホットメルトタイプであると、溶剤系のものに比
べて、環境を害するおそれが少なく、接着工程の簡略化
をはかる等の目的で有用である。さらに、前記被覆剤を
表面コーティングしてあるウレタン被覆ローラは、複写
機等のトナー搬送用ローラとして優れた性能を発揮し
て、印刷特性の向上及び耐久性の向上に寄与するほか、
同様に帯電した微粒子等を取り扱う機器の構成部品とし
ても優れた性能を発揮することが期待できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。ポリオールとポリイソシアネートとから生成され
るポリウレタンプレポリマーを、イソシアネート反応性
基を少なくとも1個有するとともに、加水分解性シリル
基を少なくとも1個有するシラン化合物とともに重合さ
せて前記ポリウレタンを生成し、次いで加水分解性シリ
ル基を有し、かつ、ソフトセグメント含有率が50〜8
0重量%であるポリウレタン樹脂を主成分とするウレタ
ン被覆剤組成物を製造する。
【0008】このウレタン被覆剤組成物は、親水性の高
いものである場合は、単にプレポリマーやポリマーの合
成後に水に自己乳化させただけの水性分散液の形態で用
いても良いし、界面活性剤等を用いて乳化分散させた形
態で用いても良い。また、バルク重合したものは乳化分
散させることなくそのままホットメルトタイプで用いて
も良いし、溶液もしくは乳化分散した形態で得られたも
のから溶剤、分散媒を除去して得られるホットメルトタ
イプであってもよい。
【0009】〔ポリオール化合物〕本発明に使用するポ
リオール化合物は、ポリウレタン工業において一般的に
知られているものはすべて使用可能であり、通常、分子
量400〜25000程度の市販のものが使用され、さ
らに好ましくは、600〜20000のものが使用され
る。本発明に使用するポリオール成分は、一般にポリウ
レタンの製造に使用されるものは使用することが出来
る。このようなポリオール類としては、ポリエステルポ
リオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネート
ポリオール等があり、ポリエステルポリオールとして
は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、
アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレ
フタル酸等のジカルボン酸の1種以上と、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオー
ル、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコー
ル、スピログリコール、トリメチロールプロパン等の多
価アルコールの1種以上を縮重合させて得られるもの
や、ラクトン類の開環重合により得られるものが例示で
き、ポリエーテルポリオールとしては、水や上記のポリ
エステルポリオールの合成に使用する多価アルコールの
他、ビスフェノール−A等のフェノール類、又は第一級
もしくは第二級アミン類にエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、オキセタン、テトラヒドロフラン等の
環状エーテルを開環付加重合させて得られるものが使用
でき、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロ
ピレンポリオール、ポリオキシテトラメチレンポリオー
ル,ビスフェノールAにプロピレンオキサイド又はエチ
レンオキサイドの少なくとも一方を開環付加重合させた
もの(共重合体の場合は、ブロック共重合体、ランダム
共重合体のいずれでもよい。)等が例示できる。ポリオ
ールとしては、これ以外にも、ポリブタジエンポリオー
ル、ポリイソプレンポリオール、ポリオレフィンポリオ
ール、ポリアクリル酸エステル系ポリオールを単独で、
又は混合して使用することができる。
【0010】〔ポリイソシアネート化合物〕本発明にお
いて使用する有機ポリイソシアネート化合物としてはジ
イソシアネート化合物の使用が好ましく、その具体例と
しては、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネー
ト類、水素添加4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メ
チルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソフォロン
ジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の
脂環式ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トル
エンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等
の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。これらのう
ち、経時的変色性、耐久性を考慮すべき用途に使用する
ものについては脂肪族、または脂環式ジイソシアネート
を単独或いは混合して使用することが好ましく、さらに
価格を考慮すると、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソフォロンジイソシアネート、ノルボルナン
ジイソシアネートの使用が特に好ましい。
【0011】〔鎖延長剤〕本発明において、上記の分子
内に少なくとも2個の活性水素を有する低分子化合物よ
りなる鎖長延長剤としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、スピログリ
コール、ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、キ
シリレングリコール等のグリコール類、トリメチロール
プロパン、グリセリン等のトリオール等に代表される低
分子ポリオールや、ピペラジン、エチレンジアミン、プ
ロパンジアミン、イソフォロンジアミン、メチレン(ビ
ス−o−クロルアニリン)等のアミン類が例示できる。
【0012】〔イソシアネート反応性基を少なくとも1
個有するとともに、加水分解性シリル基を少なくとも1
個有するシラン化合物〕アミノアルキルアルコキシシラ
ン類、メルカプトアルキルアルコキシシラン類が好適に
用いられ、例えば、 ・γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン等のモノアミノアル
キルトリアルコキシシラン、 ・γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、等のモ
ノメルカプトアルキルトリアルコキシシラン、等のイソ
シアネート反応性基を1個と加水分解性シリル基を3個
有するもの、 ・N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、等のイソシアネート反応性基を2個と加
水分解性シリル基を3個有するもの、 ・N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン等のイソシアネート反応性基を2個と
加水分解性シリル基を2個有するもの、 ・γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、等のイソシ
アネート反応性基を1個と加水分解性シリル基を2個有
するもの、 等が例示できる。
【0013】〔ソフトセグメント〕ソフトセグメントを
構成する化合物は、上述のポリオール等、脂肪族の長鎖
を有する化合物等が用いられるが、比較的低いガラス転
移温度を有するような分子鎖を含んだ化合物群から適宜
選択すればよい。(「ソフトセグメント」については、
ポリウレタン樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社刊)昭
和62年9月25日初版57頁から62頁等参照。)
【0014】〔溶剤〕本発明において、ポリウレタンを
合成する際に必要に応じて溶剤を使用することは自由で
あり、原料と生成するポリウレタンの双方を溶解する有
機溶剤の使用が特に好ましい。好適な有機溶剤として
は、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等のアミド類、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、
その他セロソルブアセテートやセロソルブエーテル等が
例示できる。
【0015】〔触媒〕本発明の重合工程においては、ポ
リウレタンの分野で周知の重合触媒を使用することがで
き、第三級アミン触媒、有機金属触媒が知られており、
第三級アミン触媒としては、〔2,2,2〕ジアザビシ
クロオクタン(DABCO)、テトラメチレンジアミ
ン、N−メチルモルフォリン、ジアザビシクロウンデセ
ン(DBU)等が例示でき、また、有機金属触媒として
はジブチルチン(錫)ジラウレート等が例示できる。
【0016】〔界面活性剤〕またプレポリマーを乳化分
散する際には、乳化分散を補助するために当業者で公知
の非イオン性界面活性剤を用いても良く、例えば、ポリ
オキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポ
リマー、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げ
られる。これらのものは、プレポリマーに直接添加して
もよいし、水溶液として用いても良い。尚、乳化分散に
は、特殊機化工業製ホモミキサーを用いた。尚、乳化分
散の方法としては、他の高速回転可能なホモジナイザ
ー、サンドミル、超音波分散機等を用いることができ
る。連続分散してもよく、バッチ方式で分散する方法も
使用できる。
【0017】〔カップリング剤〕本発明により得られた
水分散体には、添加剤としてシランカップリング剤、チ
タンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤等の
カップリング剤を添加して他の基材との接着性を改善す
ることは可能である。
【0018】〔その他〕ポリオール化合物、ポリイソシ
アネート化合物、鎖延長剤のいずれの成分としても、3
以上の官能基を有する多官能性の化合物を使用してもよ
く、かかる多官能性の化合物の使用によりポリウレタン
−ウレア重合体に架橋が生じて耐熱性等の特性が改良さ
れる。
【0019】また、他に保存安定性を付与するために種
々の添加剤を加えることも自由であり、保護コロイド
剤、抗菌剤・防かび剤等が挙げられる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。
【0021】〔ポリウレタン樹脂分散液の合成例〕攪拌
装置を備えたガラス製3つ口フラスコに、イソフォロン
ジイソシアネート(IPDI)80g、ポリオキシテト
ラメチレングリコール(PTMG、分子量2000)2
52g、及びジメチロールプロピオン酸(DMPA)1
4.4gを入れ、溶剤として酢酸エチル100g、触媒
としてジブチルチンジラウレート0.02gを加え、オ
イルバスを使用して80℃に加熱、維持して6時間反応
させた。その後60℃に温度を下げ、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン11.5gを追加して添加し、さ
らに30分間反応させ、イソシアネート基の残存したポ
リウレタンプレポリマーの溶液を得た。このイソシアネ
ート基の残存したプレポリマーを、トリエチルアミン9
gを含む水500g中に分散させた。乳化を確認後、水
180gにピペラジン6水和物11.9g及びビス(ア
ミノプロピル)アミン2.4gを溶解した水溶液を加
え、30℃にて3時間鎖延長反応を行って高分子量化さ
せた。得られた水分散液より酢酸エチルを減圧回収し、
実質的に有機溶剤を含まないウレタン被覆剤組成物を得
た。(以下実施例と略称する)
【0022】(比較例1)γ−アミノプロピルトリエト
キシシランを反応させない以外は、前記実施例と同様の
方法により樹脂分散液を作成した。
【0023】(評価)ナイロンコートしたローラを各ウ
レタン被覆剤組成物中に浸漬し、ウレタン被覆ローラを
形成した。このウレタン被覆ローラを市販の印刷機(一
成分非接触型)のトナーカートリッジに内蔵されるトナ
ー搬送用ローラとして組み込み、各トナーカートリッジ
を以下の各性能を評価した。
【0024】1.トナーへの荷電付与 各トナーカートリッジを用いて同一条件で印刷物を印刷
後、トナーの荷電量を30℃・80%RH、10℃・1
5%RHの各条件で測定した。その結果表1のようにな
った。つまり比較例のものは、高温高湿度条件では、や
や不足ながらも印刷可能な荷電量を示すが、低温乾燥条
件下では荷電量の不足が見られるのに対し、実施例のも
のは、いずれの条件においても十分な荷電量が付与され
ていることがわかる。
【0025】
【表1】
【0026】2.フィルミング性 各トナーカートリッジを用いて6000枚の印刷を行っ
た後のローラの表面状態を目視で観察した。すると、実
施例のものでは、表面状態に変化は見られなかったが、
比較例のものでは、表面がフィルム状に付着物を有して
いることが分かった。つまり、本発明のものは、フィル
ミングを生じにくくなっていることが分かる。
【0027】3.耐熱性 各ウレタン被覆ローラを60℃・40%の環境下に5時
間放置した後、ローラの表面状態を目視で観察した。す
ると、比較例のものでは、表面にタックが生じ印刷不良
等の原因が見られたが、実施例のものは、異常が無く、
耐熱性に優れることがわかる。
【0028】4.耐久性 各トナーカートリッジを用いて10000枚の印刷を行
った後、印刷物の印刷状態を目視で観察した。その結
果、比較例のものは、解像度の低下が明らかに認められ
るのに対し、実施例のものは、良好な解像度を維持して
いることが分かり、印刷特性が向上していることが分か
った。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加水分解してシラノール基を生成可能な
    官能基を有し、かつ、ソフトセグメント含有率が50〜
    80重量%であるポリウレタン樹脂を主成分とするウレ
    タン被覆剤組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオールとポリイソシアネートとから
    形成されるポリウレタンプレポリマーを、イソシアネー
    ト反応性基を少なくとも1個と、加水分解性シリル基を
    少なくとも1個有するシラン化合物とともに重合させて
    前記ポリウレタン樹脂を形成してなる請求項1に記載の
    ウレタン被覆剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記シラン化合物が、アミノアルキルア
    ルコキシシラン類、メルカプトアルキルアルコキシシラ
    ン類から選ばれる少なくとも1種を含む請求項2に記載
    のウレタン被覆剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のウレタ
    ン被覆剤用組成物を水系分散媒に分散させてなるウレタ
    ン被覆剤。
  5. 【請求項5】 前記ポリウレタン樹脂が、ホットメルト
    タイプである請求項4に記載のウレタン被覆剤。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の被覆剤を表面コ
    ーティングしてなるウレタン被覆ローラ。
JP9350362A 1997-12-19 1997-12-19 ウレタン被覆剤組成物、ウレタン被覆剤及びウレタン被覆ローラ Pending JPH11181350A (ja)

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