JP2009096998A - ポリウレタン樹脂水分散体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 有機溶剤を使用しないで得られた末端イソシアネート基含量が0.2mmol/g以下であるポリウレタン樹脂(U)を、分散混合装置として回転式分散混合装置(A)のみを用いてポリウレタン樹脂(U)の溶融温度未満の温度で水中に分散させることを特徴とする体積平均粒子径0.01〜5μmのポリウレタン樹脂粒子(U1)を含有するポリウレタン樹脂水分散体(Q)の製造方法
【選択図】 なし
Description
これらの内、前者は分散と同時に(必要により、更にその後に)水中で鎖伸長させるので生成したポリウレタン樹脂の分子量分布が広くなりやすく、結果的に乾燥皮膜の物理的物性が十分ではないという問題点があった。一方、後者は、分子量分布は比較的狭いが、deadポリマーはプレポリマーに比較すると一般的に平均分子量が高くて溶融温度が高い(通常、80〜300℃)ので、有機溶剤を含ませて可塑化して溶融粘度を下げ、できるだけ低温で水性媒体中に分散させることが必要であった。しかし、有機溶剤の使用は環境問題及び人体への安全性問題があった。この対策として有機溶剤を使用しない、若しくは微量の有機溶媒の存在下で、deadポリマーを水中に分散させる方法が提案されている(特許文献−4)。この方法は、ポリウレタン樹脂を、溶融押出機等で、その溶融温度以上(通常、80〜300℃)の温度で溶融しながら水性媒体と接触させて分散させる方法である。しかし、この方法においても、得られる水性分散体の乾燥皮膜の物理的物性が、deadポリマーから直接得られる乾燥皮膜の物理的物性に比較して、低下するという問題点があった。
(1)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。
(2)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の体積平均粒子径(Dv)が0.01〜5μmである。
(3)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の体積平均粒子径/個数平均粒子径(Dv/Dn)が1.2〜5である。
(1)分子量分布が非常に狭いポリウレタン樹脂の水性分散体が得られる。
(2)有機溶剤を使用しないため、環境に対する低負荷性、安全性及び低臭気性に優れる。
(3)分散安定性に優れた水性分散体が得られる。
(4)乾燥皮膜の物理的物性が非常に優れた水性分散体が得られる。
低分子量の多価アルコールとしては、水酸基当量が30以上150未満の2価〜8価又はそれ以上の脂肪族多価アルコール及び水酸基当量が30以上150未満の2価〜8価又はそれ以上のフェノールのAO低モル付加物が使用できる。
縮合型ポリエステルに使用できる低分子量の多価アルコールの内好ましいのは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、ビスフェノールAのEO又はPO低モル付加物及びこれらの併用である。
ポリラクトンポリオールとしては、例えばポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールの市販品としては、ニッポラン980R[Mn=2,000,日本ポリウレタン工業(株)製]、T5652[Mn=2,000、旭化成(株)製]及びT4672[Mn=2,000、旭化成(株)製]が挙げられる。
(c1)としては例えば親水性基としてカルボキシル基を含有するもの[ジアルキロールアルカン酸(例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸及び2,2−ジメチロールオクタン酸)、酒石酸、アミノ酸(例えばグリシン、アラニン及びバリン)等]、親水性基としてスルホン酸基含有するもの[3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸及びスルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル等]、親水性基としてスルファミン酸基を含有するもの[N,N−ビス(2−ヒドロキシルエチル)スルファミン酸等]及びこれらの塩類が挙げられる。
炭素数1〜10のアミン化合物としては、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン及びモノエタノールアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン及びジエタノールアミン等の2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン及びトリエタノールアミン等の3級アミンが挙げられる。
(c1)の塩類を形成する化合物としては、生成するポリウレタン樹脂の水性分散体の乾燥性及び乾燥後の耐水性の観点から、25℃における蒸気圧が高い化合物が好適である。このような観点から、アンモニア及び炭素数1〜10のアミン化合物が好ましく、更に好ましいのはアンモニア、モノメチルアミン、モノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びジメチルエチルアミン、特に好ましいのはアンモニア、モノエチルアミン、ジメチルアミン及びジエチルアミン、最も好ましいのはアンモニアである。
(c2)の中和剤としては、生成するポリウレタン樹脂の水性分散体の乾燥性及び乾燥後の耐水性の観点から、25℃における蒸気圧が高い化合物が好適である。このような観点から(c2)の中和剤としては、炭素数1〜10のモノカルボン酸(たとえば酢酸及びプロパン酸等)が好ましく、特に好ましくはギ酸である。
(2)反応停止剤(e)及び/又は水を添加して、イソシアネート基を反応させて消費させる。
(3)高温反応(例えば150〜250℃)によりビューレット結合及び/又はアロハネート結合を生成させ、イソシアネート基を消費させる。
(2)ポリウレタン樹脂(U)の原料中の水分含量を0.1mmol/g以下にする。
(3)ポリウレタン樹脂(U)のイソシアネート基含量を0.2mmol/g以下にする。
例えば、シート状に圧延したポリウレタン樹脂(U)をストランドカッターで短冊状にカットした後、回転刃で粒状にするという方法が例示される。
尚、これらの回転式分散混合装置を使用する際の回転数は、ポリウレタン樹脂水分散体(Q)の分散安定性の観点から、通常100〜30000rpm、好ましくは500〜30000rpm、更に好ましくは1000〜30000rpm、特に好ましくは2000〜30000rpmである。
また、(U)と水との回転式分散混合装置(A)内の滞留時間は、通常、0.1〜60分、好ましくは10〜30分である。
本発明の製造方法で得られるポリウレタン樹脂水分散体(Q)のpHは、保存安定性の観点から、好ましくは2〜12、更に好ましくは4〜10である。pHは、pHMeterM−12[堀場製作所(株)製]で25℃で測定することができる。
(1)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の重量平均分子量/数平均分子量(以下、Mw/Mnと略記)が1.5〜3.5である。
(2)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の体積平均粒子径(Dv)が0.01〜5μmである。
(3)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の体積平均粒子径/個数平均粒子径(Dv/Dn)が1.2〜5である。
本発明のポリウレタン樹脂水分散体は、特に分散安定性及び乾燥後の樹脂物性に優れている。
(2)のポリウレタン樹脂のDvは、分散安定性の向上の観点から、好ましくは0.01〜4μm、更に好ましくは0.02〜2μm、特に好ましくは0.01〜1μm、最も好ましくは0.03〜0.8μmである。
(3)のDv/Dnは、好ましくは1.2〜4、更に好ましくは1.2〜3である。Dv/Dnが、この範囲であれば分散安定性及び乾燥時の造膜性が更に良好となる。
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を、%は重量%を意味する。
2軸混練機のKRCニーダー[栗本鐵工(株)製]に、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」[旭化成ケミカルズ(株)製]189.0部、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、DMPAと略記)21.5部及び4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下水添MDIと略記)90.2部を窒素雰囲気下で導入した。その後220℃に加熱し、10分間混練してウレタン化反応を行った。反応物を取り出し、180℃に熱した加圧プレス機で圧延後、角形ペレット機[(株)ホーライ製]にて裁断してポリウレタン樹脂(U−1)を得た。続いて、温度制御可能な耐圧容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−1)300.7部、90℃のイオン交換水688.4部及び25%アンモニア水(中和剤)10.9部を仕込み、140℃の条件下でクレアミックス[エムテクニック(株)製]を用いて20,000rpmにて3分間分散させてポリウレタン樹脂水分散体(Q−1)1,000部を得た。各工程における条件及び分析値等を表1に示す。以下の実施例及び比較例についても同様に、各工程における条件及び分析値等を表1及び表2に示す。
尚、表1及び表2中の分散装置は、(1):クレアミックス[エムテクニック(株)製]、(2):TKホモミキサー[プライミクス(株)製]、(3):簡易加圧反応装置[耐圧ガラス工業(株)製]、(4):二軸押出し機[池貝(株)製]、(5):コロイドミル[IKA(株)製]である。
2軸混練機のKRCニーダーに、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」185.8部、2,2−ジメチロールブタン酸(以下、DMBAと略記)23.7部及び水添MDI91.2部を導入した。その後200℃に加熱し、10分間混練してウレタン化した後、200℃のまま樹脂を直径1mmの細孔より押出すことにより、直径2mmのストランドにした後、90℃まで冷却した。これを30℃のイオン交換水688.4部の中に導入後、回転刃にてカットしてポリウレタン樹脂(U−2)とイオン交換水からなる混合物を得た。温度制御可能な耐圧容器にこのイオン交換水688.4部及びポリウレタン樹脂(U−2)300.7部からなる混合物に25%アンモニア水10.9部を加え、140℃の条件下でTKホモミキサー[プライミクス(株)製]を用いて16,000rpmにて3分間分散させポリウレタン樹脂水分散体(Q−2)1,000部を得た。
2軸混練機のKRCニーダーに、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」169.9部、DMPA14.8部及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)63.4部を窒素雰囲気下で導入した。その後180℃に加熱し、20分間混練してウレタン化反応を行った。反応物を取り出し、150℃に熱した圧プレス機で圧延後、ハサミにて裁断してポリウレタン樹脂(U−3)を得た。続いて、温度制御可能な容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−3)248.2部、90℃のイオン交換水740.7部及びトリエチルアミン(中和剤)11.1部を仕込み、100℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて3分間分散させポリウレタン樹脂水分散体(Q−3)1,000部を得た。
2軸混練機のKRCニーダーに、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」129.2部、DMPA11.9部及び水添MDI58.9部を窒素雰囲気下で導入した。その後220℃に加熱し、10分間混練してウレタン化反応を行った。反応物を取り出し、180℃に熱した圧プレス機で圧延後、角形ペレット機にて裁断してポリウレタン樹脂(U−4)を得た。続いて、温度制御可能な耐圧容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−4)200部、30℃のイオン交換水793.96部及び25%アンモニア水6.04部を仕込み、160℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて3分間分散させポリウレタン樹脂水分散体(Q−4)1,000部を得た。
2軸混練機のKRCニーダー[栗本鐵工(株)製]に、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」194.3部、DMPA17.9及び水添MDI88.6部を窒素雰囲気下で導入した。その後220℃に加熱し、10分間混練してウレタン化反応を行った。反応物を取り出し、180℃に熱した圧プレス機で圧延後、角形ペレット機にて裁断してポリウレタン樹脂(U−5)を得た。続いて、温度制御可能な耐圧容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−5)300.7部、30℃のイオン交換水685.8部及びトリエチルアミン13.5部を仕込み、160℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて3分間分散させポリウレタン樹脂水分散体(Q−5)1,000部を得た。
2軸混練機のKRCニーダー[栗本鐵工(株)製]に、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」207.1部、N−メチルジエタノールアミン12.0部及び水添MDI81.6部を窒素雰囲気下で導入した。その後230℃に加熱し、10分間混練してウレタン化反応を行った。反応物を取り出し、180℃に熱した圧プレス機で圧延後、角形ペレット機にて裁断してポリウレタン樹脂(U−6)を得た。続いて、温度制御可能な耐圧容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−6)300.7部、30℃のイオン交換水694.7部及びギ酸4.7部を仕込み、150℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて3分間分散させポリウレタン樹脂水分散体(Q−6)1,000部を得た。
2軸押出機のPCM30[池貝(株)製]に、Mnが2,000のポリテトラメチレングリコール「PTMG 2000」[三菱化学(株)製]269.4部、DMBA5.5部、1,4−ブタンジオール10.2部及びヘキサメチレンジイソシアネート47.9部を導入した。その後120℃に加熱し、60分間混練してウレタン化反応を行った。反応物を取り出し、120℃に熱した圧プレス機で圧延後、角形ペレット機にて裁断してポリウレタン樹脂(U−7)を得た。続いて、温度制御可能な容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−7)333.3部、30℃のイオン交換水662.9部及び25%アンモニア水3.8部を仕込み、80℃の条件下でクレアミックスを用いて15,000rpmにて1分間分散させポリウレタン樹脂水分散体(Q−7)1,000部を得た。
1軸押出機のFS30[池貝(株)製]に、Mnが1,000のポリエチレンアジペートジオール「サンエスター2610」[三洋化成(株)製]125.2部、DMPA49.6部、エチレングリコール6.8部及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)151.3部を窒素雰囲気下で導入した。その後250℃に加熱し、5分間混練してウレタン化反応を行った。反応物を取り出し、230℃に熱した圧プレス機で圧延後、角形ペレット機にて裁断してポリウレタン樹脂(U−8)を得た。続いて、温度制御可能な耐圧容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−8)333.3部及び30℃のイオン交換水641.5部及び25%アンモニア水25.2部を仕込み、210℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて1分間分散させポリウレタン樹脂水分散体(Q−8)1,000部を得た。
撹拌機及び加熱器を備えた簡易加圧反応装置に、Mnが2,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4672」[旭化成ケミカルズ(株)製]183.8部、DMPA21.8部、水添MDI100.0部及びアセトン204.1部を窒素を導入しながら仕込んだ。その後85℃に加熱し、10時間かけてウレタン化反応を行い、プレポリマーを製造した。ウレタン化反応終了時の樹脂固形分のイソシアネート含量は0.83mmol/gであった。反応混合物を40℃に冷却後、簡易加圧反応装置内で撹拌しながらトリエチルアミン(中和剤)16.4部及び水683.6部を加えた。続いて、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを除去し、ポリウレタン樹脂水分散体1,000部を得た。
尚、表2中の比較例1における(U)のNCO含量は、プレポリマーのイソシアネート含量を示し、(U)の溶融温度は最終的に得られたポリウレタン樹脂水分散体の乾燥物の溶融温度を示す。
実施例1と同様にウレタン化〜アンモニア水添加までを実施後、180℃[(U)の溶融温度(170℃)以上の温度]の条件下で2軸押出機にて300rpmで2分間分散させ、ポリウレタン樹脂水分散体1,000部を得た。
撹拌機及び加熱器を備えた簡易加圧反応装置に、Mnが2,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4672」83.8部、DMPA9.5部、水添MDI40.0部及び脱水したアセトン533.3部を窒素を導入しながら仕込んだ。その後100℃に加熱し、25時間かけてウレタン化反応を行い、ウレタン樹脂アセトン溶液を製造した。ウレタン化反応終了時の樹脂固形分のイソシアネート含量は0%であった。続いて、温度制御可能な容器に得られたウレタン樹脂アセトン溶液667.2部、30℃のイオン交換水861.3部及び25%アンモニア水(中和剤)4.8を仕込み、80℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて3分間分散させた。続いて、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを除去し、ポリウレタン樹脂水分散体1,000部を得た。
2軸混練機のKRCニーダーに、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」174.1部、DMPA21.5部及び水添MDI105.1部を窒素雰囲気下で導入した。その後220℃に加熱し、10分間混練してウレタン化反応を行った。反応終了時の樹脂固形分のイソシアネート含量は0.44mmol/gであった。反応物を取り出し、120℃に熱した加圧プレス機で圧延後、角形ペレット機にて裁断してポリウレタン樹脂(U−9)を得た。続いて、温度制御可能な容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−9)300.7部、80℃のイオン交換水688.4部及び25%アンモニア水(中和剤)10.9部を仕込み、80℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて3分間処理したが、分散不良となり均一なポリウレタン樹脂水分散体は得られなかった。
2軸混練機のKRCニーダーに、Mnが1,000のポリカーボネートジオール「旭化成PCDL−T4671」174.1部、DMPA21.5部及び水添MDI105.1部を窒素雰囲気下で導入した。その後220℃に加熱し、10分間混練してウレタン化反応を行った。反応終了時の樹脂固形分のイソシアネート含量は0.44mmol/gであった。反応物を取り出し、120℃に熱した加圧プレス機で圧延後、角形ペレット機にて裁断してポリウレタン樹脂(U−10)を得た。続いて、温度制御可能な容器に裁断したポリウレタン樹脂(U−10)300.7部、80℃のイオン交換水683.1部及びトリエチルアミン(中和剤)16.2部を仕込み、80℃の条件下でクレアミックスを用いて20,000rpmにて3分間分散させて、ポリウレタン樹脂水分散体1,000部を得た。
<Mw及びMn>
水分散体を、DMF中にポリウレタン樹脂固形分が0.0125重量%となるように加えて、常温で1時間撹拌後、0.3μmの孔径のフィルターで加圧ろ過して、得られたろ液に含まれているウレタン樹脂を、DMFを溶媒として分子量標準としてポリスチレンを用いて、GPCにより測定した。
<Dv及びDn>
ポリウレタン樹脂水分散体を、イオン交換水でポリウレタン樹脂の固形分が0.01重量%となるよう希釈した後、光散乱粒度分布測定装置[ELS−8000{大塚電子(株)製}]を用いて測定した。
<分散体の臭気>
25℃に温調したポリウレタン樹脂水分散体の溶剤臭気を官能評価した。溶剤臭気が感じられない場合は○、溶剤臭気が感じられた場合を×とする。
<分散体の分散安定性>
25℃に温調したポリウレタン樹脂水分散体を12時間静置しておき、沈降物の発生を目視にて評価した。沈降物が発生しない場合を○、沈降物が発生した場合を×とした。
JIS K7311に記載の5.引張試験に基づいて行った。測定試料は、ポリウレタン樹脂水分散体10部とN−メチルピロリドン1部を均一に混合し、10cm×20cm×1cmのポリプロピレン製モールドに、水分乾燥後のフィルム膜厚が200μmになる量を流し込み、室温で12時間、循風乾燥機で105℃で3時間加熱乾燥することによって得られるフィルムを基に、JIS K7311に記載の5.1試験片に基づき作製した。
<乾燥皮膜の耐水性>
前記の乾燥皮膜の物性測定と同様にして得られたフィルム上を、イオン交換水に24時間浸漬した後、取り出したフィルムの状態を目視により評価した。まったく変化しない場合は◎、白化が見られる場合は○、白化し原型をとどめていない場合は×とした。
<分散体の低温乾燥性>
ポリウレタン樹脂水分散体10部を、10cm×20cm×1cmのポリプロピレン製モールドに、水分乾燥後のフィルム膜厚が200μmになる量を流し込み、室温で48時間乾燥後に造膜しているかどうかを判定した。造膜している場合は◎、造膜していない場合は△とした。
Claims (8)
- 有機溶剤を使用しないで得られた末端イソシアネート基含量が0.2mmol/g以下であるポリウレタン樹脂(U)を、分散混合装置として回転式分散混合装置(A)のみを用いてポリウレタン樹脂(U)の溶融温度未満の温度で水中に分散させることを特徴とする体積平均粒子径0.01〜5μmのポリウレタン樹脂粒子(U1)を含有するポリウレタン樹脂水分散体(Q)の製造方法。
- 該ポリウレタン樹脂(U)が70〜280℃の溶融温度を有し、粒径が0.2〜50mmの粒状である請求項1記載のポリウレタン樹脂水分散体の製造方法。
- 該ポリウレタン樹脂(U)が、ポリオールとポリイソシアネートを一軸又は二軸の混練機中で100〜250℃でウレタン化反応させて得られたポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリウレタン樹脂水分散体の製造方法。
- 該ウレタン化反応に引き続いて、該ポリウレタン樹脂(U)の粒径を0.2〜50mmにする粒状化及びポリウレタン樹脂水分散体(Q)の製造を連続で行うことを特徴とする請求項3記載のポリウレタン樹脂水分散体の製造方法。
- 該ポリウレタン樹脂(U)が、親水性基を含有する構成単位を含有し、親水性基の含有量が、ポリウレタン樹脂(U)の重量に基づいて5重量%以下である請求項1〜4のいずれか記載のポリウレタン樹脂水分散体の製造方法。
- 親水性基を含有する構成単位が、ポリウレタン樹脂(U)の骨格中のアニオン性基をアンモニア若しくは炭素数1〜10のアミン化合物で中和した構成単位又はカチオン性基を炭素数1〜10のモノカルボン酸で中和した構成単位であることを特徴とする請求項5記載のポリウレタン樹脂水分散体の製造方法。
- 該ポリウレタン樹脂(U)中に含まれるウレア基の含量が0.1mmol/g以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のポリウレタン樹脂水分散体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか記載の製造方法で得られ、以下の(1)〜(3)の全てを満たすポリウレタン樹脂粒子(U1)を含有するポリウレタン樹脂水分散体。
(1)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が1.5〜3.5である。
(2)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の体積平均粒子径(Dv)が0.01〜5μmである。
(3)ポリウレタン樹脂粒子(U1)の体積平均粒子径/個数平均粒子径(Dv/Dn)が1.2〜5である。
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