JPH11181329A - 有機無機複合顔料及びその製造法 - Google Patents

有機無機複合顔料及びその製造法

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JPH11181329A JP35295797A JP35295797A JPH11181329A JP H11181329 A JPH11181329 A JP H11181329A JP 35295797 A JP35295797 A JP 35295797A JP 35295797 A JP35295797 A JP 35295797A JP H11181329 A JPH11181329 A JP H11181329A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 彩度が高く、特に化粧品に配合した場合色調
を鮮明にする効果が高く、かつ耐久性にも優れた有機無
機複合顔料及びその製造方法の提供。 【解決手段】 (a)吸油量(JIS K5101測定
法による)が50〜300mL/100gの高吸油性無
機顔料、(b)微粒子有機色剤、(c)環状シリコーン
に溶解するオルガノポリシロキサンまたはその誘導体、
を含有する有機無機複合顔料;及びオルガノポリシロキ
サンまたはその誘導体を環状シリコーンに溶解し、得ら
れた溶液に有機色剤を添加して微粒化処理した後、高吸
油性無機顔料を主体とする粉体を含浸させ、次いで環状
シリコーンを揮発させて除去することを特徴とする有機
無機複合顔料の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発色が良好で分散性
に優れ、かつ耐久性の高い有機無機複合顔料及びにその
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】無機顔
料の表面に有機色剤を付着させた複合顔料は、それぞれ
単純に混合した場合に比べて、彩度が高く、特に化粧品
に配合した場合、外観色を鮮明にする効果が高い。複合
化させる有機色剤が微粒子でかつ無機顔料表面に高分散
に付着していると彩度はより高くなる。
【0003】ところで無機顔料表面に有機色剤を付着さ
せる方法としては、無機顔料表面の電荷を利用して有機
染料を吸着させる方法、あるいは多価イオンや界面活性
剤を無機白色顔料表面に吸着させた後に染料を吸着させ
る方法が知られている。これらの方法を用いれば、無機
顔料表面に、有機色剤を高分散に付着することができ
る。
【0004】しかしながら、これらの方法で得られた無
機有機複合顔料は水中で有機色剤が脱離しやすく、ま
た、無機顔料表面に付着させることのできる有機色剤の
量も十分とはいえない。
【0005】一方バインダーを用いて無機顔料表面に有
機色剤を付着させる方法も広く用いられている。かかる
バインダーとしては水溶性高分子が一般的であるが、水
溶性高分子は耐水性に劣るため、微量の水分で有機色剤
が無機顔料表面から脱離したり、変色が生じる場合があ
る。また種々の高分子、例えばアクリル系高分子をバイ
ンダーに用いる方法も知られているが(特開平1−29
4611号公報)、特に微粒子の有機顔料を用いると溶
媒中で凝集をおこしやすく、彩度の向上効果はあまり高
くない。
【0006】したがって本発明は、彩度が高く、特に化
粧品に配合した場合色調を鮮明にする効果が高く、更に
耐久性にも優れた有機無機複合顔料を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究した結果、高吸油性無機顔料、微粒
子有機色剤及び特定のオルガノポリシロキサンを含有し
た有機無機複合顔料が、彩度が高く、化粧品に配合する
ことにより外観色を鮮明にすることができるとともに、
耐久性にも優れていることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0008】すなわち本発明は、次の成分(a)〜
(c)、 (a)吸油量(JIS K5101測定法による、以下
同じ)が50〜300mL/100gである、高吸油性
無機顔料、(b)微粒子有機色剤及び(c)環状シリコ
ーンに溶解するオルガノポリシロキサン又はその誘導体
を含有する有機無機複合顔料;並びにオルガノポリシロ
キサン又はその誘導体を環状シリコーンに溶解し、得ら
れた溶液に有機色剤を添加して微粒化処理した後、高吸
油性無機顔料を含浸させ、次いで環状シリコーンを揮発
させて除去することを特徴とする有機無機複合顔料の製
造法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において(a)成分は、吸
油量が50〜300mL/100g、好ましくは70〜
250mL/100gの高吸油性無機顔料である。50
mL/100g未満では高吸油性無機顔料の表面に有機
色剤が均一に付着せず、また300mL/100gを超
えると油性固形化粧料に用いた場合にオイル量が少なく
なり感触が悪化する。かかる高吸油性無機顔料としては
例えば、マイカ、タルク、ベントナイト及びゼオライト
等の無機鉱物、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニ
ア、チッ化ホウ素、アルミナ及びシリカ等の金属酸化物
等が挙げられる。本発明においてはこれらを1種又は2
種以上用いることができる。このうち有機色剤の発色を
高める効果が高いことから、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化ジルコニア、チッ化ホウ素、シリカ及びアルミナが好
ましい。また2種以上の組み合わせとしては、例えば酸
化亜鉛と酸化チタン、シリカとアルミナ、あるいはシリ
カと酸化チタン等が挙げられる。
【0010】かかる(a)成分の平均粒径(走査型電子
顕微鏡で観察、以下同じ)は、1.0〜50μmである
ことが好ましく、2.0〜15μmであることが特に好
ましい。1.0〜50μmであれば彩度の高い有機無機
複合顔料を得ることができる。
【0011】成分(b)の有機色剤としては特に制限は
なく、例えば赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色
104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄
色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色227
号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、橙色
205号、橙色207号、黄色202号、黄色203
号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色
205号、赤色201号、赤色401号、赤色502
号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、橙色
402号、黄色402号、黄色403号、黄色406
号、黄色407号、緑色402号、紫色401号、黒色
401号等の酸性染料、かかる酸性染料のアルミニウ
ム、バリウム及びジルコニウム塩などのレーキ顔料、赤
色213号、赤色214号等の塩基性染料、赤色215
号、赤色218号、赤色223号、橙色201号、橙色
206号、黄色201号、黄色204号、緑色202
号、紫色201号、赤色501号、赤色505号、橙色
403号、黄色404号、黄色405号、青色403号
等の油溶性染料、赤色226号、青色201号、青色2
04号等の建染染料、赤色202号、赤色213号、赤
色404号、赤色405号、橙色203号、橙色204
号、橙色401号などの顔料、並びにラッカイン酸、カ
ルミン酸、シコニン、ベーターカロチン、シソニン、ル
チン、クロロフィル等を挙げることができる。かかる有
機色剤は1種又は2種以上を組合せて用いることができ
る。
【0012】成分(b)の有機色剤は微粒子であること
が必要であり、その粒径は環状シリコーン中に分散され
た状態で0.001〜1.0μmであることが好まし
く、0.01〜0.5μmであることが特に好ましい。
0.001μm未満では着色力が必ずしも十分でなく、
1.0μmより大きいと彩度がやや劣る。なお、色剤微
粒子の平均粒径はレーザードップラー型粒子径測定器な
どを用いて測定することが可能である。
【0013】本発明において(c)成分は、環状シリコ
ーンに溶解するオルガノポリシロキサン又はその誘導体
である。本発明において環状シリコーンとは、30〜5
0℃、好ましくは20〜60℃で液体であり、かつ10
0℃、10mmHgで揮発するものをいう。かかる環状
シリコーンとしては例えば、オクタメチルシクロテトラ
シロキサン及びデカメチルシクロペンタシロキサン等を
挙げることができる。また市販品としては例えば、SH
244、SH245(東レ・ダウコーニング(株))等
を挙げることができる。
【0014】また環状シリコーンに溶解するとは、オル
ガノポリシロキサン又はその誘導体が、常温又は環状シ
リコーンの沸点以下で環状シリコーンに5重量%以上、
好ましくは10重量%以上溶解することをいう。
【0015】上記環状シリコーンに溶解するものであれ
ばオルガノポリシロキサン又はその誘導体の構造に特に
制限はないが、より好ましくは、分子内に親水性セグメ
ントを有するものが、有機色剤の分散性を向上させ、無
機顔料表面へ均一に付着させる上で適している。このよ
うな親水性セグメントとしては、例えば末端を封鎖され
たN−アシルアルキルイミン、ポリアルキレングリコー
ル、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル、
アクリル酸、メタクリル酸、N,N−ジメチルアクリル
アミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、四級ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、メタクリルアミ
ド、N−t−ブチルアクリルアミド、マレイン酸、無水
マレイン酸、無水マレイン酸の半エステル、クロトン
酸、イタコン酸、アクリルアミド、アクリレートアルコ
ール類、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジアリルジ
メチルアンモニウムクロライド、ビニルピロリドン、ビ
ニルエーテル類、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、スチレンスルホネート、アリルアルコール、ビニル
アルコール、ビニルカプロラクタム、N−アルキレンカ
ルボベタイン及び糖由来残基などが挙げられる。
【0016】このうちオルガノポリシロキサン誘導体中
の親水性セグメントとオルガノポリシロキサンセグメン
トの構成比(重量)が1/50〜20/1であり、オル
ガノポリシロキサンの重量平均分子量が500〜500
000の共重合体であることが、有機色剤の分散性を向
上させる上で特に好ましい。更に、安定性、安全性の点
より、オルガノポリシロキサン・N−アシルアルキルイ
ミン共重合体であることが最も好ましい。
【0017】本発明の有機無機複合顔料は、成分(a)
〜(c)が複合化した顔料であり、このうち(c)成分
をバインダーとして(a)成分表面に(b)成分が高分
散に付着したものであることが、彩度、化粧品等に配合
した場合の色の鮮明さ及び耐久性等の観点から好まし
い。また本発明の有機無機複合顔料の平均粒径は、彩度
や耐久性向上等の観点から1.0〜50μm、特に2.
0〜15μmであることが好ましい。
【0018】次に本発明の有機無機複合顔料の製造方法
について説明する。まずオルガノポリシロキサン又はそ
の誘導体を環状シリコーン溶液に添加し、適宜撹拌、加
熱してオルガノポリシロキサン又はその誘導体を完全に
溶解する。次いでこの溶液に(b)成分を添加し、適宜
撹拌して均一に分散させる。あるいは微粒化されていな
い有機色剤を添加し、かかる溶液中で有機顔料の微粒化
処理を行ってもよい。微粒化処理は、例えばビーズミ
ル、サンドミル、ボールミル、マイクロフルイダイザ
ー、又はナノマイザー等を用いて常法にしたがって行う
ことができる。
【0019】上記で得られた混合液中の(b)成分の含
有量は、0.01〜50重量%、特に0.1〜20重量
%であることが好ましい。0.01重量%未満では顔料
の量が少ないため望ましい色調を得ることが困難であ
り、50重量%より多いと混合液中での有機色剤の分散
が困難となる。また上記で得られた混合液中において、
オルガノポリシロキサン又はその誘導体の(b)成分に
対する含有量は、1〜100重量%、特に5〜50重量
%であることが好ましい。1重量%未満では(a)成分
表面に(b)成分を安定的に付着させることが困難とな
り、100重量%より多いと有機無機複合顔料が凝集を
起こし易い。
【0020】次いで上記で得られた混合液に、(a)成
分を含浸させる。このとき上記混合液は含浸させる
(a)成分に対して体積比で0.1〜1000、特に
0.5〜100であることが好ましい。0.1未満では
(a)成分表面に(b)成分が均一に付着し難く、10
00より大きいと環状シリコーンを揮発させて除去する
のに長時間を要し、操作が煩雑となる。その後環状シリ
コーンを常圧又は減圧下で揮発させて除去することによ
り、本発明の有機無機複合顔料を得ることができる。
【0021】本発明の有機無機複合顔料は、例えば化粧
料、塗料、プラスチック、インキ、クレヨン、絵の具、
トナー、日用雑貨品及び装飾品等に使用することができ
る。このうち化粧料として使用することが好ましい。化
粧料としては、例えば口紅、アイシャドウ、頬紅、ネイ
ルエナメル、アイライナー、マスカラ、ファンデーショ
ン及び乳液等が挙げられる。
【0022】上記用途に用いるにあたっては、本発明の
有機無機複合顔料に、必要に応じて通常の有機又は無機
顔料に対して行われている表面処理、例えば金属石鹸、
高級脂肪酸、界面活性剤、シリカ、アルミナ、酸化チタ
ン、ジルコニア、チッ化ケイ素、シロキサン、ポリシロ
キサン、ポリシロキサン誘導体、フッ素系高分子、アミ
ノ酸誘導体、フィブロイン等のタンパク質、PMMA、
ナイロン等の高分子等による表面処理を行うことができ
る。
【0023】
【実施例】次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0024】実施例1 環状シリコーン(SH244、東レ・ダウコーニング
(株))95重量部にポリ(N−プロピオニルエチレン
イミン)変性シリコーン(花王(株))2.5重量部を
添加して完全に溶解させた。得られた溶液に赤色202
号(癸巳化成)2.5重量部を添加し、サンドミルで処
理して微粒子有機色剤を分散させた。得られた分散液中
の赤色202号の平均粒径は0.3μmであった。次い
でこの分散液に10重量部の高吸油性シリカ(サンスフ
ェアH122、吸油量205mL/100g、平均粒径
12μm、旭硝子)を添加し、十分撹拌して含浸させ
た。次いでロータリーポンプを用い、80℃、減圧条件
下で環状シリコーンを揮発除去し、有機無機複合顔料を
得た。得られた有機無機複合顔料の平均粒径は12μm
であった。
【0025】実施例2 高重合メチルポリシロキサンを環状シリコーンに溶解し
た溶液(XF49、東芝シリコーン)10重量部と環状
シリコーン(SH245、東レ・ダウコーニング
(株))90重量部とを混合した溶液(樹脂含量1.5
重量%)に、赤色104号アルミニウムレーキ(癸巳化
成)3.0重量部を添加してマイクロフルイダイザーで
処理して微粒子有機色剤を分散させた。得られた分散液
中の赤色104号アルミニウムレーキの平均粒径は0.
6μmであった。次いでこの分散液に10.3重量部の
高吸油性酸化チタン(チタンマイクロビード1511、
吸油量75mL/100g、平均粒径7μm、触媒化
成)を添加し、十分撹拌して含浸させた。次いでロータ
リーポンプを用い、80℃、減圧条件下で環状シリコー
ンを揮発除去し、有機無機複合顔料を得た。得られた有
機無機複合顔料の平均粒径は8μmであった。
【0026】実施例3 環状シリコーン(SH244、東レ・ダウコーニング
(株))95重量部にアクリル酸・メタクリル酸ブチル
・ポリジメチルシロキサン共重合体(花王(株))にて
合成)2.5重量部を添加して完全に溶解させた。得ら
れた溶液に、赤色202号(癸巳化成)2.5重量部を
添加し、サンドミルで処理して微粒子有機色剤を分散さ
せた。得られた分散液中の赤色201号の平均粒径は
0.5μmであった。次いでこの分散液に10重量部の
高吸油性シリカ(サンスフェアH122、平均粒子系1
2μm、旭硝子、吸油量205mL/100g)を添加
し、十分攪拌して含浸させた。次いでロータリーポンプ
を用い、80℃、減圧条件で環状シリコーンを揮発除去
し、有機無機複合粉体を得た。得られた有機無機複合顔
料の平均粒径は12μmであった。
【0027】比較例1 環状シリコーン(SH244、東レ・ダウコーニング
(株))97.5重量部に赤色202号(癸巳化成)
2.5重量部を添加し、サンドミルで処理して微粒子有
機色剤を分散させた。得られた分散液中の赤色202号
の平均粒径は0.8μmであった。次いでこの分散液に
10重量部の高吸油性シリカ(サンスフェアH122、
吸油量205mL/100g、平均粒径12μm、旭硝
子)を添加し、十分撹拌して含浸させた。次いでロータ
リーポンプを用い、80℃、減圧条件下で環状シリコー
ンを揮発除去し、有機無機複合顔料を得た。得られた有
機無機複合顔料の平均粒径は13μmであった。
【0028】比較例2 実施例2において得られた分散液に10.3重量部の酸
化チタン(CR50、吸油量20mL/100g、平均
粒径0.8μm、石原産業)を添加し、緩やかに撹拌し
た後、ロータリーポンプを用い、80℃、減圧条件下で
環状シリコーンを揮発除去し、有機無機複合顔料を得
た。得られた有機無機複合顔料の平均粒径は0.8μm
であった。
【0029】比較例3 エタノール95重量部にN−メタクリルロイルエチル
N,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボ
キシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体(ユカフォ
ーマーAM−75、三菱油化)2.5重量部を添加して
完全に溶解させた。得られた溶液に赤色202号(癸巳
化成)2.5重量部を添加し、サンドミルで処理して微
粒子有機色剤を分散させた。得られた分散液中の赤色2
01号の平均粒径は0.9μmであった。次いでこの分
散液に10重量部の高吸油性シリカ(サンスフェアH1
22、平均粒子系12μm、旭硝子、吸油量205mL
/100g)を添加し、十分攪拌して含浸させた。次い
で、ロータリポンプを用い、80℃、減圧条件でエタノ
ールを揮発除去し、有機無機複合粉体を得た。得られた
有機無機複合顔料の平均粒径は12μmであった。
【0030】試験例1 各実施例及び比較例で得られた各有機無機複合顔料の表
面を走査型電子顕微鏡を用いて観察し、有機色剤の無機
顔料表面への付着状態を以下の評価基準で評価した。結
果を表1に示す。 (評価基準) ○:有機色剤がほぼ均一に無機顔料表面に付着 △:有機色剤がやや凝集して無機顔料表面に付着 ×:有機色剤が無機顔料表面にほとんど付着せず
【0031】試験例2 各実施例及び比較例で得られた各有機無機複合顔料0.
5gを水50mLに入れ、スターラーで3時間強く撹拌
した後乾燥した。次いでその表面を走査型電子顕微鏡を
用いて観察し、有機顔料の無機顔料表面への残存状態を
以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。 (評価基準) ○:有機色剤の大部分が無機顔料表面に残存 △:有機色剤の一部が無機顔料表面に残存 ×:有機色剤が無機顔料表面にほとんど残存せず
【0032】試験例3 各実施例及び比較例で得られた各有機無機複合顔料1g
とスクワラン5mlとをペイントナイフを用いて混合
し、測色計(Σ80、日本電色工業社製)にて彩度(C
値)を測定した。対照として各実施例又は比較例で用い
た各有機色剤及び無機顔料をそれぞれ同一の比率で混合
したものを用い、上記と同様にして彩度を測定し、以下
の評価基準で彩度の向上効果を評価した。結果を表1に
示す。 (評価基準) ○:対照と比較してC値が5%以上上昇した △:対照と比較したC値の差が5%未満 ×:対照と比較してC値が5%以上低下した
【0033】試験例4 各実施例及び比較例で得られた各有機無機複合顔料0.
5gを直鎖パラフィン系溶剤50mlに添加し、超音波
分散機を用いて30秒間分散させ、5分間静置した後、
分散状態を以下の評価基準で目視評価した。結果を表1
に示す。 (評価基準) ○:有機無機複合顔料がほぼ均一に分散 △:有機無機複合顔料が一部分散 ×:有機無機複合顔料がほぼ完全に沈降
【0034】
【表1】
【0035】表1より、実施例1及び2は比較例1及び
2より優れており、特に実施例1はいずれの項目でも優
れていることが確認された。
【0036】配合例1 表2に示す配合でアイシャドウを作成した。すなわち粉
体成分を粉砕器で混合し、更に油分を添加して均一にな
るまで混合した。これをふるいに通した後、型に入れて
圧縮し、固形に成型してアイシャドウとした。得られた
アイシャドウは彩度が高く、色調が鮮明で、更に耐久性
にも優れたものであった。
【0037】
【表2】 (成分) (重量%) タルク 16.7 マイカ 10.0 ステアリン酸亜鉛 7.0 有機無機複合顔料(実施例1) 18.0 酸化チタン 3.0 群青 0.3 雲母チタン 25.0 流動パラフィン 10.0 ミリスチン酸イソプロピル 10.0
【0038】
【発明の効果】本発明の方法により製造した有機無機複
合顔料は、有機顔料と無機顔料とが複合化したものであ
り、彩度が高く、特に化粧料に配合した場合色調が鮮明
となり、かつ耐久性にも優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83/04 C08L 83/04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)〜(c)、(a)吸油量
    (JIS K5101測定法による)が50〜300m
    L/100gの高吸油性無機顔料、(b)微粒子有機色
    剤、(c)環状シリコーンに溶解するオルガノポリシロ
    キサン又はその誘導体、を含有する有機無機複合顔料。
  2. 【請求項2】 成分(a)が、マイカ、タルク、ベント
    ナイト、ゼオライト、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジル
    コニア、チッ化ホウ素、シリカ及びアルミナからなる群
    より選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の有
    機無機複合顔料。
  3. 【請求項3】 成分(a)の平均粒径が、1.0〜50
    μmである請求項1又は2記載の有機無機複合顔料。
  4. 【請求項4】 成分(b)の平均粒径が0.001〜
    1.0μmである請求項1〜3のいずれか1項記載の有
    機無機複合顔料。
  5. 【請求項5】 成分(c)が、末端を封鎖されたN−ア
    シルアルキルイミン、ポリアルキレングリコール、ポリ
    アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アクリル
    酸、メタクリル酸、N,N−ジメチルアクリルアミド、
    ジメチルアミノエチルメタクリレート、四級ジメチルア
    ミノエチルメタクリレート、メタクリルアミド、N−t
    −ブチルアクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン
    酸、無水マレイン酸の半エステル、クロトン酸、イタコ
    ン酸、アクリルアミド、アクリレートアルコール類、ヒ
    ドロキシエチルメタクリレート、ジアリルジメチルアン
    モニウムクロライド、ビニルピロリドン、ビニルエーテ
    ル類、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、スチレン
    スルホネート、アリルアルコール、ビニルアルコール、
    ビニルカプロラクタム、N−アルキレンカルボベタイン
    及び糖残基からなる群より選ばれる1種又は2種以上か
    ら誘導される官能基を有するオルガノポリシロキサン誘
    導体である請求項1〜4のいずれか1項記載の有機無機
    複合顔料。
  6. 【請求項6】 平均粒径が1.0〜50μmである請求
    項1〜5のいずれか1項記載の有機無機複合顔料。
  7. 【請求項7】 化粧料に使用するものである請求項1〜
    6のいずれか1項記載の有機無機複合顔料。
  8. 【請求項8】 オルガノポリシロキサン又はその誘導体
    を環状シリコーンに溶解し、得られた溶液に有機顔料を
    添加して微粒化処理した後、高吸油性無機顔料を主体と
    する粉体を含浸させ、次いで環状シリコーンを揮発させ
    て除去することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    項記載の有機無機複合顔料の製造法。
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