JPH11181306A - 生分解性樹脂成形品 - Google Patents

生分解性樹脂成形品

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JPH11181306A
JPH11181306A JP9366176A JP36617697A JPH11181306A JP H11181306 A JPH11181306 A JP H11181306A JP 9366176 A JP9366176 A JP 9366176A JP 36617697 A JP36617697 A JP 36617697A JP H11181306 A JPH11181306 A JP H11181306A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄しても自然界に存在する微生物の働きに
よって分解され、自然環境の破壊や廃棄物公害を引き起
こすことがなく、実用的に充分な強度を保持する生分解
性樹脂からなる成形品を提供する。 【解決手段】 連続相及び分散相からなる多成分系高分
子材料において、連続相が無機充填剤を含有する生分解
性樹脂からなり、分散相として、連続相と異なる生分解
性樹脂を分散させた、これら三成分系からなる生分解性
樹脂成形品が提供される。分散相成分の占める割合は成
形品全重量に対して5〜45重量%であることが好まし
い。このような生分解性樹脂成形品は、所望の形状に成
形することにより各種分野の製品として用いることがで
きるが、充分高い強度を保持するため、特にスライドフ
ァスナーや面ファスナーに有利に適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解機能を有す
る2種類の生分解性樹脂とこれら生分解性樹脂の補強材
的役割を担う無機充填剤とからなる生分解性樹脂成形品
に関するものである。特に、射出成形、押出成形により
加工されるファスナー成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より使用されている合成樹脂製品
は、軽量かつ安価で加工が容易であるという優れた特性
によって、我々の日常生活のあるゆる領域に浸透し、現
代の経済社会に必要不可欠な素材となっている。ファス
ナーにおいてもその例外ではなく、合成樹脂を利用した
樹脂ファスナーは、その特徴を活かして様々な製品に利
用されている。しかしながら、それら合成樹脂製品は、
使用後に廃棄されると、そのままの形で分解することな
く自然環境中に蓄積されるため、自然環境の破壊や汚染
といった公害問題を引き起こしつつある。このような状
況の中、樹脂製品を自然界の物質循環に組み込むという
思想、すなわち、自然界に存在する微生物を利用するこ
とにより、樹脂製品を最終的に水と二酸化炭素に分解す
る方策が考えられるようになり、その結果として、「生
分解性」を有する新規な材料である種々の生分解性樹脂
が開発されている。
【0003】例えば、本明細書中に使用例として例示す
る生分解性樹脂のうち、ポリブチレンサクシネートとポ
リエチレンアジペートは、主としてグリコールと脂肪族
ジカルボン酸とから化学的に合成される脂肪族ポリエス
テルの一種である。その主たる化学構造式は下記一般式
(1)及び(2)で表わされる。
【化1】 このうち、ポリブチレンサクシネートについては、これ
を主成分とする生分解性樹脂「ビオノーレ」が既に上市
されており、製造元である昭和高分子(株)の発行する
「TECHNICAL DATA SHEET、ビオノーレ・生分解性プラス
チック(1996)」にその概要、性状及び構造などが
示されている。
【0004】一方、ポリ乳酸はL−乳酸を単量体として
化学合成される。その主たる化学構造式は下記一般式
(3)で表わされる。
【化2】 ポリ乳酸についても、これを主成分とする生分解性樹脂
「ラクティ」が既に上市されており、その製造元である
(株)島津製作所から発行される「SHIMADZU LACT Repo
rt−乳酸系生分解性プラスチックNo.1ラクティ」
に、その構造、性状及び機械的特性などについて述べら
れている。これら生分解性樹脂は、木や紙のように空気
中では安定であるが、堆肥中、湿った土中、活性汚泥
中、淡水中及び海水中で生分解し、最終的には水と二酸
化炭素に分解される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、生分解
性樹脂の実用化例はまだ少ないものの、既存の合成樹脂
製品に代わるものとして、自然環境に与える負荷の小さ
い生分解性樹脂を使用した製品が登場してきている。し
かしながら、前記したような生分解性樹脂をファスナー
等の実際の製品として使用するにあたっては、その強
度、成形性など解決しなければならない問題が数多くあ
る。ところが、現時点では、これら全ての要件を満足す
る生分解性樹脂は上市されていない。従って、本発明の
目的は、生分解性樹脂にファスナー等としての使用に充
分耐えうる強度を付与でき、かつ、生産時の成形性を改
善した生分解性樹脂成形品の製造方法を開発し、もって
使用後に廃棄されても自然環境の破壊や汚染といった公
害問題を引き起こすことがなく、実用的に充分な機械的
性質を保持する生分解性樹脂からなる成形品を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、連続相及び分散相からなる多成分
系高分子材料において、連続相が無機充填剤を含有する
生分解性樹脂からなり、分散相が連続相と異なる生分解
性樹脂からなることを特徴とする生分解性樹脂成形品が
提供される。好適な態様においては、連続相がポリブチ
レンサクシネート系及び/又はポリエチレンアジペート
系脂肪族ポリエステルであり、連続相に含まれる無機充
填剤がタルク又は炭酸カルシウムであり、分散相がポリ
乳酸である生分解性樹脂成形品が提供される。また、分
散相成分の占める割合は成形品全重量に対して5〜45
重量%であることが好ましい。このような生分解性樹脂
成形品は、所望の形状に成形することにより各種分野の
製品として用いることができるが、充分高い強度を保持
するため、特にスライドファスナーや面ファスナーに有
利に適用できる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、生分解性樹脂にファス
ナー等としての使用に充分耐えうる強度を与えるため
に、異なる2種類の生分解性樹脂材料と無機充填剤の複
合化を行うことにより、それぞれの生分解性樹脂の短所
を補い合い、個々の樹脂材料の物性より良好な性能を引
き出そうとするものである。本発明者らは、生分解性樹
脂をファスナー等へ利用するにあたっての問題点である
生分解性樹脂の強度について鋭意研究を進めた結果、無
機充填剤を含有する生分解性樹脂連続相に、少量の分散
相となる他の生分解性樹脂を混在させ、三成分系とする
ことで、材料の機械的強度に大きな影響を与える「伸
び」を著しく大きくできるという予想外の事実を見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明にお
いては、このような手段を用いることで著しく伸びのあ
る生分解性樹脂材料を調製し、これを原材料として使用
することにより、より強度的に優れた生分解性樹脂成形
品を提供するものである。
【0008】以下、本発明の作用について、無機充填剤
を含有する生分解性樹脂連続相としてタルク(又は炭酸
カルシウム)含有ポリブチレンサクシネートを、他方、
分散相として生分解性樹脂であるポリ乳酸を使用した場
合を例に挙げて説明する。タルク含有ポリブチレンサク
シネート及びポリ乳酸の両者とも、単独で用いた場合に
は、例えばタルクを30重量%含有するポリブチレンサ
クシネートの伸びは6.4%、ポリ乳酸の伸びは1.0
%であり、いずれも僅かな伸びを示すに過ぎない。とこ
ろが、タルク含有ポリブチレンサクシネートを連続相と
して、他方、ポリ乳酸を分散相として、両者を混練する
ことにより、300%近い伸びを示す生分解性樹脂成形
品を提供することができる。以下、このことを実際の試
験結果に基づいて説明する。
【0009】図1は、無機充填剤(タルク又は炭酸カル
シウム)を30重量%含有するポリブチレンサクシネー
トとポリ乳酸からなる種々の混合比の樹脂材料を調製
し、それぞれについて引張試験を行ったときの破断時の
伸びを示している。図1において、横軸は無機充填剤を
含む混合樹脂材料全重量に対するポリ乳酸の占める割合
を重量%で示し、縦軸は伸びを%Strainで示す。図中の
点線で囲まれた部分(ポリ乳酸の配合量が5〜45重量
%)は推奨範囲である。なお、伸び測定時の標線間距離
は50mmである。
【0010】図1に示す結果から、引張試験時における
伸びは、タルク含有ポリブチレンサクシネート及びポリ
乳酸の両樹脂の混合比に大きく依存していることが明ら
かである。さらに、通常、多成分系高分子材料において
は、構成する成分を混合する際に、通常は最も多い成分
が連続相を、また少量成分が分散相を形成することが知
られている。上記試験結果においても、大きな伸びの見
られる混合比(ポリ乳酸の配合量5〜45重量%)にお
いては、タルク含有ポリブチレンサクシネートが連続相
を、また、ポリ乳酸が分散相を形成していると考えられ
る。実際に混合比が上記範囲内にある樹脂材料について
その分散状態を光学顕微鏡で観察すると、タルク含有ポ
リブチレンサクシネートが連続相を、また、ポリ乳酸が
分散相を形成していることが理解できる(図2)。図2
は、タルク含有ポリブチレンサクシネート/ポリ乳酸=
75/25混合比(重量分率)における、モノフィラメ
ントの断面の偏光顕微鏡写真を示す。撮影はクロスニコ
ル条件下、1/4波長板を用いて行った。図中のマトリ
ックス部分はポリブチレンサクシネート成分を、白い細
片状部分はポリ乳酸成分、また黒い細片状部分はタルク
を示している。
【0011】上記の結果は、タルク含有ポリブチレンサ
クシネートを連続相、ポリ乳酸を分散相とする、換言す
れば、ポリ乳酸粒子がタルク含有ポリブチレンサクシネ
ート中に分散した三相構造とすることにより、当該生分
解性樹脂材料に著しい伸びを付与できることを示してい
る。さらに、より高い伸びを付与するためには、分散相
を構成する生分解性樹脂の混合量を当該樹脂材料全重量
に対して5〜45重量%とすることが好ましいことも、
前記図1に示す結果から明らかである。なお、炭酸カル
シウムを連続相の無機充填剤として選択した場合におい
ても、同様の効果を得ることができ、その試験結果の一
例を前記図1に併せて示す。
【0012】以上のように、本発明では、多成分系生分
解性樹脂成形品において、材料の機械的物性で重要な位
置を占める伸びを改善するために、当該成形品を構成す
る連続相として無機充填剤を含有する生分解性樹脂を、
また分散相として上記連続相とは異なる生分解性樹脂を
使用して分散させた三成分系の生分解性樹脂成形品とす
ることで前述した課題を解決するものであり、さらに良
好な結果を得るためには、上記条件下で分散相を構成す
る生分解性樹脂の混合量を当該成形品全重量に対して5
〜45重量%とすれば良い。このように、2種の異なる
生分解性樹脂及び無機充填剤を上記のような構成及び割
合にて混合した三相構造とすることにより、成形品の伸
び及び強度を上昇させることが可能であり、また、この
ような複合樹脂材料は上記のような高い伸びを示すこと
から、成形性良く成形品を製造できる。
【0013】以上、三相構造を有する生分解性樹脂の連
続相としてポリブチレンサクシネートを、その分散相と
してポリ乳酸を、また、その無機充填剤としてタルク及
び炭酸カルシウムを使用した例を挙げて本発明について
詳しく説明し、また本発明においてはこれらの構成成分
の組合せが好適な態様ではあるが、本発明はかかる組合
せに限定されるものではない。例えば、連続相及び分散
相を構成する生分解性樹脂としては、前述したポリブチ
レンサクシネート系及び/又はポリエチレンアジペート
系脂肪族ポリエステル及びポリ乳酸の他に、ゼネカ
(株)製バイオポール(ヒドロキシ酪酸とヒドロキシ吉
草酸の共重合体)等の微生物発酵生産型樹脂、日本合成
化学工業(株)製マタービー(澱粉と変性ポリビニルア
ルコールとのブレンド物)、アメリカ、ワーナー・ラン
バード社製ノボン(澱粉と生分解性合成ポリマーとのブ
レンド物)等の天然高分子(澱粉)系樹脂、ダイセル化
学工業(株)製プラクセル(ポリカプロラクトン)等の
化学合成型樹脂などが挙げられ、公知の方法により製造
されたものが特に制限無く使用できる。また、どのよう
な生分解性樹脂を連続相とし、どのような生分解性樹脂
を分散相とするかについては、使用する無機充填剤との
相溶性や得られる複合樹脂材料の機械的性質等を判断し
て決定すればよく、当業者であれば適宜の実験により容
易に確認、決定できる事項である。
【0014】また、無機充填剤としては、前述したタル
ク及び炭酸カルシウムを好適に用いることができるが、
これらに限定されるものではなく、例えば、クレー、カ
オリン、カーボン、マイカ、シリカ、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、酸化マグ
ネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウムなど種々
の公知・慣用の充填剤粉末が挙げられる。特に自然界に
存在する無機化合物を使用することにより、それを含有
する生分解性樹脂成形品が使用後に廃棄されても、添加
された無機充填剤による自然界への影響は極めて低いも
のと考えられる。無機充填剤の配合量は通常の量的割合
で充分であり、一般に連続相を構成する生分解性樹脂1
00重量部当たり5重量部以上、100重量部以下、好
ましくは10〜50重量部である。
【0015】本発明の成形品の製造方法は特定の方法に
限定されるものではない。最も代表的な製造方法を例示
すれば、まず、表面処理により相溶性を付与した無機充
填剤を予め連続相を形成する生分解性樹脂中、例えばポ
リブチレンサクシネート系及び/又はポリエチレンアジ
ペート系脂肪族ポリエステル中に混合し、充分に混練し
た後、これに分散相を形成する生分解性樹脂、例えばポ
リ乳酸を、全混合物重量に対して所定の割合、好ましく
は約5〜45重量%となるように混合し、混練装置を用
いて約190℃で混練を行う。次いで、混練された樹脂
を射出成形機によって成形を行うことにより、例えばタ
ルク含有脂肪族ポリエステル連続相中にポリ乳酸粒子が
分散相として分散した三相構造からなることを特徴とす
る、高強度の生分解性樹脂製射出成形品が容易にかつ再
現性良く得られる。混練温度は上記温度に限られるもの
ではなく、当該樹脂の溶融する温度以上であればその温
度で混練すればよい。また両樹脂の混練方法について、
混練装置を用いない、すなわち、両樹脂をペレットの状
態にて成形前に混合する方法も採用することができる。
【0016】本発明の生分解性樹脂成形品は、各種分野
に適用可能であるが、充分に高い強度を有するため、ス
ライドファスナーや面ファスナーなどにも有利に用いる
ことができる。特に、スライドファスナーにおいては、
本発明の生分解性樹脂複合材料は務歯(エレメント)の
射出成形に好適に用いることができる。以下、添付図面
を参照しながら各種ファスナーへの本発明の適用態様を
具体的に説明する。
【0017】図3は、例えば衣服やバッグ等の開口部の
開閉に用いられるスライドファスナー1を示しており、
左右一対のファスナーストリンガー2の上下端部が切断
された製品形態を有する。ファスナーストリンガー2
は、生分解性樹脂製ファスナーテープ3とそれらの対向
する縁部にそれぞれ止着された一列の生分解性樹脂製エ
レメント(コイル状エレメント)4とから構成されてい
る。ファスナーテープ3は生分解性樹脂繊維を織成及び
/又は編成して構成されたもの、もしくは不織布から作
製されたもの、あるいは生分解性樹脂製シートからな
る。エレメント4としては、個々のエレメントを射出成
形すると同時にファスナーテープの縁部に止着する射出
タイプや、生分解性樹脂製モノフィラメントをコイル状
に巻回してなるコイル状エレメントや平面内に横方向の
U字形に屈曲した部分を長手方向に沿って上下交互に連
続してジグザグ状に形成したいわゆるジグザグ状エレメ
ントなどの連続状エレメント、押出成形によって長手方
向に平行に離隔した2本の連結紐(芯紐)に個々のエレ
メントの両端部が連結されてはしご状に成形されたもの
を長手方向中心線を中心にU字状に折曲した押出成形エ
レメントなど、種々のタイプのものがある。また、例え
ばコイル状エレメントの場合、さらに芯紐や縫糸が構成
部品として加わる。符号5は、対向するエレメント上を
摺動して噛合・開離するためのスライダーである。
【0018】図4に示すスライドファスナー1aは、各
ファスナーストリンガー2の上端部が切断された形態を
有するが、噛み合わされたエレメント4の列の下部所定
位置が溶着されて下止部6が形成されている点で図3に
示すスライドファスナーとは異なる。一方、図5に示す
スライドファスナー1bは、各ファスナーストリンガー
2bのファスナーテープ3bに止着されたエレメント4
bの列の上端部に上止具7が、また下端部に下止具8が
止着されている点で図3に示すスライドファスナーと異
なる。
【0019】図6は開放式のスライドファスナー1cを
示している。各ファスナーストリンガー2cのファスナ
ーテープ3cの下端部にはそれぞれ接着層(図示せず)
を介して補強用シート状部材(タフタ)9が溶着されて
いる。これらの対向する補強用シート状部材9の一方の
内側縁部には開離嵌挿具10を構成する箱体11が取り
付けられ、他方の補強用シート状部材9の内側縁部には
蝶棒17が取り付けられている。箱体11はその側部の
ガイド突部13及び箱棒12と一体成形されており、箱
棒12とガイド突部13の間にはスライダー5の下端部
が滑り込めるように凹溝14が形成されている。同様
に、一体成形された蝶棒17とその側部のガイド突条1
8との間にもガイド溝19が形成されている。箱体11
の左側部分には上下方向に貫通された蝶棒挿入孔15が
形成されており、この蝶棒挿入孔15の外壁には側溝1
6が形成されている。従って、蝶棒17を箱体11の蝶
棒挿入孔15に挿入する際、ガイド突条18の下端部内
側が箱体11の側溝16の縁部を滑動し、蝶棒17の挿
入をガイドするため、円滑に挿入操作を行うことができ
る。図6において、符号20はコイル状エレメント4c
の螺旋内空間に長手方向に挿通された芯紐であり、符号
21はこれら芯紐20とコイル状エレメント4cをファ
スナーテープ3cの長手方向縁部に縫着した縫糸であ
る。
【0020】なお、開離嵌挿具としてはスライダー5の
構造と同様なものを箱体にし、スライドファスナーの下
端より解離したり閉鎖したり出来る、いわゆる逆開放タ
イプのものが知られており、図6に示すものに限られな
い。さらにまた、図示の例では開離嵌挿具と別個の補強
用シート状部材をファスナーテープの下端部に溶着した
ものとして説明したが、生分解性樹脂材料からシート状
部分を箱体や蝶棒と一体射出成形し、ファスナーテープ
の幅全体に取り付けたもの、あるいはシート状部分に任
意の模様のスリット等を形成して柔軟性を付与したもの
など、補強片と開離嵌挿具を一体成形したものがあり、
特定のものに限られない。
【0021】本発明によれば、前記したファスナーテー
プ、エレメント、スライダー、上下止具、縫糸、芯紐、
開離嵌挿具及び補強用シート状部材の全てを前述した本
発明の生分解性樹脂から作製することもできるし、ある
いは、一部の部材を他の生分解性樹脂や合成樹脂から作
製することもできる。樹脂製スライドファスナーを作製
する場合、どのような樹脂材料が適するかはスライドフ
ァスナーの製品形態や個々の構成部品の構造にも依存す
る。要求される機能や構造によっては、例えばスライダ
ー自体は他の樹脂や金属から作製することが必要な場合
もあり、そのような場合には要求される材料で作製でき
る。また、前記したようなタイプのスライドファスナー
だけでなく、例えばレール状ファスナーなど、他のタイ
プにも適用できる。
【0022】生分解性樹脂製の面ファスナーにおいて
は、その機能の点からある程度の繰り返し使用によって
も充分な係合力を有する耐久性が要求されることにな
る。面ファスナーの係合要素は小さく、あるいは細いも
のであるため微生物による生分解が比較的に円滑に進行
するが、基部はある程度の厚みがあるため生分解が進行
し難い。基部を薄くすれば、微生物による生分解は進行
し易くなるが、反面、耐久性や強度が低下してしまう。
そこで、好適な態様においては、面ファスナーの少なく
とも基部を、その比表面積が大きくなるような断面形状
とし、例えば少なくとも基部に溝部及び/又は孔部を形
成したり、あるいは基部裏面から係合要素内部にかけて
延在する孔部を形成する。なお、ここでいう孔部とは、
貫通孔及び非貫通孔(もしくは凹部)の両態様を含む概
念と理解されるべきである。平板状の基部においては、
その表面を粗面とすることも一つの有効な手段である。
このように、面ファスナーの基部の比表面積を大きくす
ることにより、充分な耐久性、強度を確保しつつ、微生
物の作用による基部の分解も速やかに進行するようにな
る。また、基部に溝部及び/又は孔部を形成することに
より、基部に柔軟性を与えることができ、従って、基部
変形により係合要素間の係合が速やかに行え、係合力の
向上も期待できる。
【0023】本発明の面ファスナーの製造は、使用する
材料が生分解性樹脂である点を除けば従来公知の種々の
方法で行うことができ、またその形態も特定のものに限
定されるものではない。例えば、雄部材としては、フッ
ク状の係合要素、半円球状の頭部を有する係合要素、円
錐状の頭部を有する係合要素など種々の形状の係合要素
が基部から突設するように生分解性樹脂から一体成形さ
れた面ファスナーや、生分解性樹脂繊維の織物又は編物
からなる基布に突設したループを切断してフック状にし
た面ファスナーなど、種々の構造のものが使用でき、ま
た雌部材としても、生分解性樹脂繊維からループを形成
するようにパイル状に織編成した物、織物や編物を起毛
して表面に多数のループを形成したもの、あるいは不織
布など、雄部材の係合要素が係合できるものであれば全
て使用可能である。さらに、係合要素の頭部を両側又は
多数方向にフック部が突出した形状とすることによっ
て、これらのフック部が相互に係合することにより、同
時に雄部材としても、また雌部材としても機能するよう
に構成した面ファスナーとすることもできる。
【0024】以下、本発明の生分解性樹脂製面ファスナ
ーの各種態様について図面を参照しながら具体的に説明
する。図7及び図8は本発明の生分解性樹脂製面ファス
ナーの第一実施態様を示しており、図7は雄面ファスナ
ー30の斜視図、図8は雄面ファスナー30と雌面ファ
スナー40の係合状態を示している。雄面ファスナー3
0は、基部31と該基部から突設された多数のフック状
の係合要素32とが前記したような生分解性樹脂から一
体成形されたものであり、各係合要素32は、基部の長
手方向に所定の間隔で列設された補強用のリブ33に跨
るように形成されている。また、基部31の裏面には、
微生物の作用による分解が速やかに進行するように、ま
た適度の柔軟性と強度を保持するように、長手方向に延
在する溝部(縦溝)34が形成されており、それによっ
て各溝部34の間に縦リブ35が形成されている。この
雄面ファスナー30は、生分解性樹脂の繊維から織成又
は編成された基部41の表面に多数のループ状の係合要
素42が突設された雌面ファスナー40と、図8に示す
ようにフック状の係合要素32がループ状の係合要素4
2に引っ掛かることによって係合する。
【0025】図9及び図10は本発明の生分解性樹脂製
面ファスナーの第二実施態様を示し、図9は雄面ファス
ナー30aの斜視図、図10は雄面ファスナー30aと
雌面ファスナー40の係合状態を示している。本実施態
様の雄面ファスナー30aは、係合要素としてフック状
先端が逆向きの一対の隣接するフック片36,37から
なる係合要素32aが基部31a上に突設されている
点、補強リブ33aが各係合要素32aの基端部のみに
断続的に形成されている点、及び横方向への曲げを確保
するために基部31aの裏面に横方向の溝部(横溝)3
4aが形成されている点において、前記第一実施態様と
は異なる。なお、雌面ファスナー40の構成は前記第一
実施態様の場合と同じである。前記のような生分解性樹
脂製雄面ファスナーは、例えば米国特許第331258
3号明細書、特開平6−38811号に記載の成形装置
に適当な設計変更(例えば、ダイへの溝成形用突部の付
加、溝成形用ロールの追加等)を加えることにより製造
することができる。
【0026】図11及び図12は、本発明の生分解性樹
脂製面ファスナーの第三実施態様を示しており、雌雄同
一タイプの片状の面ファスナー30bを示している。こ
の面ファスナー30bは、基部31bと多数の係合要素
32bが生分解性樹脂から一体成形されている点は前記
実施態様と同様であるが、係合要素32bが両側に弧状
に突出された一対のフック片36b,37bからなる頭
部を有し、また、該係合要素32bの接合箇所において
基部31b上面に長手方向の溝部34bが多数形成され
ていると共に、該溝部34bの係合要素32b両側部に
孔部38bが形成されている点において異なる。このよ
うな溝部34b及び孔部38bを面ファスナー30bの
基部31bに形成することによって、微生物による分解
作用を早めることができると共に、面ファスナーに適度
の柔軟性と強度を付与することができる。この面ファス
ナー30bは、両側に突出する一対のフック片36b,
37bとからなる多数の係合要素32bを有するので、
双方の係合要素が向き合うように重ね合わせることによ
り、一方の面ファスナーのフック片が他方の面ファスナ
ーのフック片に係合できる。なお、本実施態様の面ファ
スナー30bの場合、所定形状のキャビティ面を有する
上型と下型のキャビティ内に生分解樹脂を射出すること
により成形できる。また、前記した実施態様と異なり、
所定面積の片状(ワンピース物)に成形されるので、広
い面積に用いる場合には多数の面ファスナー30bを相
隣接するように配列して用いる。
【0027】図13及び図14は本発明の生分解性樹脂
製雄面ファスナーの第四実施態様を示しており、生分解
性樹脂でモノフィラメント又はマルチフィラメントを作
製し、これを織成して作製した面ファスナーを示してい
る。図13に示す雌面ファスナー40aにおいては、生
分解性樹脂フィラメントからなるパイル糸が同様に生分
解性樹脂フィラメントから平織りされた基部(基布)4
1aにパイル状に織り込まれてループ状の雌係合要素4
2aが基部表面から突出するように形成されている。一
方、図14に示す雄面ファスナー30cは、ループの一
部を切断してフック状係合要素32cが形成されている
こと以外は上記雌面ファスナーと同様な構造を有する。
なお、図14に示す面ファスナーは雌雄同一タイプの面
ファスナーとして用いることもできる。また、雌面ファ
スナー40a及び雄面ファスナー30cの裏面には、ほ
つれ防止のために水溶性樹脂又は生分解性樹脂のバック
コート45が施されている。なお、このバックコート4
5に水溶性樹脂を用いることにより、このバックコート
45は水で湿らせることによって接着層として機能す
る。また、このような面ファスナー30c,40aが廃
棄されても、生分解性樹脂から作製されている部分(3
1c,32c,41a,42a)は微生物の作用によっ
て分解されるし、また水溶性樹脂から作製されているバ
ックコート45の部分は雨水等によって溶解して消失し
てしまうので、廃棄物公害の問題を生ずることはない。
しかも水溶性樹脂のバックコート45が溶解して消失す
ることにより、基部(基布)31c,41aは多数の空
隙を有する生分解性樹脂フィラメントの織物生地となる
ので、微生物による分解作用も速やかに進行する。
【0028】図15及び図16は本発明の生分解性樹脂
製面ファスナーの第五実施態様を示し、水溶性樹脂の溶
媒中への溶出によって面ファスナーの基部に孔部及び溝
部を形成する方法の一例を示している。なお、雄面ファ
スナー30dの係合要素32dの形状は図9に示す実施
態様と同様である。この場合、雄面ファスナー30dの
係合要素32d及び基部31dの一部を生分解性樹脂に
より、基部の孔部及び溝部となる部分を水溶性樹脂46
により成形した後、これを水、アルコール水溶液等の溶
媒中に浸漬して水溶性樹脂46を溶出させることによ
り、図16に示すような基部31dに孔部38d及び溝
部34dが形成された雄面ファスナー30dが得られ
る。なお、図15に示すように基部31d裏面に水溶性
樹脂46が積層された状態の雄面ファスナー30dをそ
のまま使用することもできる。この場合、水溶性樹脂4
6を水で湿らせることによって接着層として機能する。
また、このような雄面ファスナー30dが廃棄されて
も、雨水等によって水溶性樹脂46は溶解、消失し、そ
れによって生分解性樹脂からなる雄面ファスナー30d
には孔部38d及び溝部34dが形成されるので、微生
物による分解作用も速やかに進行する。上記図15に示
すような雄面ファスナー30dの成形は、予め孔部及び
溝部に対応する凸部が形成された水溶性樹脂フィルム
を、生分解性樹脂から成形された半溶融状態の雄面ファ
スナーの裏面に圧着することにより形成することもでき
る。
【0029】図17は、本発明の生分解性樹脂製雄面フ
ァスナーの第六実施態様を示している。この実施態様の
雄面ファスナー30eは、基部31eから係合要素32
eにかけて延在する孔部38eを有しており、さらに高
い柔軟性を有し、また微生物による分解速度も高くな
る。このような孔部38eの形成は、例えば、成形され
た直後の半溶融状態又は軟化状態にある雄面ファスナー
30eに、上記孔部38eの形状に対応する鋭角な突部
を予め形成した水溶性樹脂フィルムを上記突部が埋入さ
れるように圧着してラミネートし、その後、雄面ファス
ナーが冷却、固化された後、水溶性樹脂フィルムを適当
な溶媒中に溶出させることによって行うことができる。
また、前記したような孔部及び/又は溝部の形成方法の
別の例として、予め孔部及び/又は溝部に対応する突部
及び/又は突条が形成された水溶性樹脂フィルムを下型
のキャビティ内に配置し、この水溶性樹脂フィルムを下
型のキャビティ面として利用して生分解性樹脂から面フ
ァスナーを成形する方法も採用することができる。
【0030】前記溝部及び/又は孔部の形成に、又は接
着層として用いられる水溶性樹脂としては、水酸基、カ
ルボキシル基、スルホン基等の親水性基を有する水溶性
であって、成形性を有するものであれば使用可能であ
り、例えばポリビニルアルコール、変性ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキサイド、C
MC、ガム等が挙げられるが、これらの中でも変性ポリ
ビニルアルコール(例えば日本合成化学工業(株)製エ
コマティAX(ビニルアルコール−アリルアルコール共
重合物へのポリオキシアルキレンのグラフト物)を好適
に用いることができる。また、必要に応じて本発明に係
る生分解性樹脂と組み合わせて用いることができる他の
生分解性樹脂としては、成形性と適度の柔軟性及び硬度
を有し、微生物の作用により崩壊し得る樹脂であれば使
用可能であり、例えば、前述したような生分解性樹脂を
使用できる。
【0031】
【実施例】以下に本発明の効果について具体的に確認し
た実施例を示すが、本発明が下記実施例に限定されるも
のでないことはもとよりである。
【0032】実施例1 原料としては市販の生分解性樹脂を用いた。本実施例に
おいては、タルク含有ポリブチレンサクシネートとして
昭和高分子(株)製の脂肪族ポリエステル系生分解性樹
脂である「ビオノーレ」#1020のタルク含有(30
%)グレードを、また、ポリ乳酸として(株)島津製作
所製のポリ乳酸系生分解性樹脂である「ラクティ」#2
010をそれぞれ使用した。まず、これらのペレットを
減圧下80℃にて4時間乾燥した。乾燥後、ドライブレ
ンド方式で射出成形機にて射出ファスナーを成形し、ビ
オノーレのタルク30%含有グレードのみからなるファ
スナー成形品A及びビオノーレのタルク30%含有グレ
ード/ラクティ=80/20(重量%)、すなわちビオ
ノーレ/タルク/ラクティ=56/24/20(重量
%)からなるファスナー成形品Bを得た。
【0033】上記成形品A及びBのそれぞれについて横
引き強度の測定を行った。その結果を表1に示す。な
お、横引き強度は図18に示すように測定した。すなわ
ち、務歯4dを噛み合わせたファスナーチェーン2dの
状態で、チェーン噛み合い方向に対して図18のように
一定速度(300mm/分)で、引張試験機を利用して
ファスナーテープ3dを引張り抵抗を測定する。なお、
クランプ50の幅は25mmである。表1おいて、タル
ク含有ビオノーレのみの場合(成形品A)と、タルク含
有ビオノーレを連続相、ラクティを分散相とした場合
(成形品B)の両者を比較すると、ラクティを分散相と
した成形品Bのファスナーの横引き強度が強くなってい
ることが分かる。このように、無機充填剤含有生分解性
樹脂連続相と生分解性樹脂分散相から成る三相構造を有
することにより、強度上昇の効果が得られることを確認
できた。
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多成分
系生分解性樹脂成形品において、当該成形品を構成する
連続相が無機充填剤を含有する生分解性樹脂からなり、
また分散相として上記連続相とは異なる生分解性樹脂を
好ましくは成形品全重量に対して5〜45重量%の割合
で分散させた三成分系の構造を有し、実用的に充分に高
い強度を有する生分解性樹脂成形品が提供され、スライ
ドファスナー、面ファスナーなど、各種分野の製品とし
て利用可能である。しかも、このような生分解性樹脂成
形品を成形性良く製造できる。また、本発明の生分解性
樹脂成形品は、廃棄されても土中や水中の微生物により
分解される生分解性樹脂と、自然界に存在する無機化合
物からなる無機充填剤とから構成されるため、地球環境
の破壊や廃棄物公害を引き起こすことはない。しかも、
生分解性樹脂製の製品は、コンポスト(堆肥)にして大
地に還元されるので、通常のプラスチック製品のような
散乱ゴミになって野生動物への危害となる恐れもなく、
また、分解して嵩が減少するので埋立地の延命化や安定
化にも役立つ。さらに、これらの製品が焼却処分されて
も、生分解性樹脂は焼却時の発熱量が少ないため、焼却
炉を損傷する危険性も減少する。さらに、本発明を適用
した生分解性面ファスナーは、例えば生分解性樹脂や水
溶性樹脂から作製された結束バンドや苗木カバー、エノ
キ茸育苗カバー、おむつなど各種使い捨て製品の連結具
として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無機充填剤含有ポリブチレンサクシネート/ポ
リ乳酸の各種混合比の樹脂材料の引張試験時の伸びを示
すグラフである。
【図2】タルク含有ポリブチレンサクシネート/ポリ乳
酸=75/25混合比(重量分率)の樹脂のモノフィラ
メントの断面組織を示す偏光顕微鏡写真である。
【図3】生分解性樹脂製スライドファスナーの一態様を
示す平面図である。
【図4】生分解性樹脂製スライドファスナーの他の態様
を示す平面図である。
【図5】生分解性樹脂製スライドファスナーのさらに他
の態様を示す平面図である。
【図6】生分解性樹脂製スライドファスナーの別の態様
を示す部分破断平面図である。
【図7】生分解性樹脂製雄面ファスナーの第一実施態様
の部分斜視図である。
【図8】図7に示す生分解性樹脂製雄面ファスナーと生
分解性樹脂製雌面ファスナーの係合状態を示す部分断面
図であり、雄面ファスナーは図7のA−A線矢視方向の
断面を示す。
【図9】生分解性樹脂製雄面ファスナーの第二実施態様
の部分斜視図である。
【図10】図9に示す生分解性樹脂製雄面ファスナーと
生分解性樹脂製雌面ファスナーの係合状態を示す部分断
面図であり、雄面ファスナーは図9のB−B線矢視方向
の断面を示す。
【図11】生分解性樹脂製面ファスナーの第三実施態様
の斜視図である。
【図12】図11に示す生分解性樹脂製面ファスナーの
係合方法を示す部分破断側面図である。
【図13】第四実施態様の生分解性樹脂製雌面ファスナ
ーの部分断面図である。
【図14】第四実施態様の生分解性樹脂製雄面ファスナ
ーの部分断面図である。
【図15】生分解性樹脂製雄面ファスナーの第五実施態
様の基部裏面に水溶性樹脂をラミネートした状態を示す
部分断面図である。
【図16】生分解性樹脂製雄面ファスナーの第五実施態
様を示す部分断面図である。
【図17】生分解性樹脂製雄面ファスナーの第六実施態
様の部分断面図である。
【図18】実施例1における横引き強度の測定方法を示
す概略図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c スライドファスナー 2,2b,2c,2d ファスナーチェーン 3,3b,3c,3d ファスナーテープ 4,4b,4c,4d エレメント 5 スライダー 6 下止部 7 上止具 8 下止具 9 補強用シート状部材 10 開離嵌挿具 30,30a,30b,30c,30d,30e 雄面
ファスナー 31,31a,31b,31c,31d,31e,4
1,41a 基部 32,32a,32b,32c,32d,32e フッ
ク状係合要素 34,34a,34b,34d 溝部 38b,38d,38e 孔部 40,40a 雌面ファスナー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続相及び分散相からなる多成分系高分
    子材料において、連続相が無機充填剤を含有する生分解
    性樹脂からなり、分散相が連続相と異なる生分解性樹脂
    からなることを特徴とする生分解性樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 連続相がポリブチレンサクシネート系及
    び/又はポリエチレンアジペート系脂肪族ポリエステル
    であり、連続相に含まれる無機充填剤がタルク又は炭酸
    カルシウムであり、分散相がポリ乳酸であることを特徴
    とする請求項1に記載の成形品。
  3. 【請求項3】 分散相成分の占める割合が、成形品全重
    量に対して5〜45重量%であることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の成形品。
  4. 【請求項4】 成形品がスライドファスナーである請求
    項1乃至3のいずれか一項に記載の成形品。
  5. 【請求項5】 成形品が面ファスナーである請求項1乃
    至3のいずれか一項に記載の成形品。
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