JP2017012355A - 雄型成形面ファスナー - Google Patents
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Abstract
【課題】基板が柔軟であることにより基板のエッジ部分が肌を刺激したり、傷付けたりすることがなく、さらに基板が柔軟であるにもかかわらず雄型係合素子の表面が剛性を有する樹脂で覆われていることにより係合強力や係合剥離の繰り返しによっても係合強力が大きく低下せずかつ手触り感も優しい成形雄型面ファスナーを提供する。【解決手段】テープ状の基板とその表面から立ち上がる多数の雄型係合素子からなり、該基板と該雄型係合素子が同一の柔軟樹脂(R)からなる成形雄型面ファスナーにおいて、該雄型係合素子の表面に該柔軟樹脂(R)よりも高硬度の硬質樹脂層(M)が付与されているが、基板には該硬質樹脂層(M)が実質的に存在していない成形雄型面ファスナー。【選択図】図1
Description
本発明は、主に人体との接触が想定される構造体表面に使用される、風合いが柔らかくタッチ感に優れた成形雄型面ファスナーに関する。
従来から、物体の表面に対象物を取り付ける手段の一つとして、物体と対象物のいずれか一方の表面にフック型やきのこ型や鏃型の雄型係合素子を有する雄型面ファスナーを取り付けるとともに、もう一方の表面にループ状係合素子を有する雌型面ファスナーを取り付け、そして両方の面ファスナーを重ね合わせて両方の係合素子を係合させることにより、物体の表面に対象物を取り付ける方法が広く一般に用いられている。
従来、このような面ファスナーの多くは織機を用いて製造した織物製のものであるが、昨今、織機を用いることなく、樹脂を成形により直接製造した、いわゆる成形雄型面ファスナーが、その安定的な寸法精度や性能、又は意匠性の面から好まれており、使用分野が拡大している。
ところが、樹脂製の成形雄型面ファスナーは、その性能を得るために硬質な樹脂で構成されていることが多く、その硬さから柔軟な被着体との相性が悪く、また面ファスナーの基板のエッジ部分が鋭利となるため、怪我までしないまでも肌に刺激を与えたり傷つける可能性があり、人体近くで使用される用途には敬遠されることが多いなどの問題を抱えており、この問題点が樹脂製成形雄型面ファスナーの用途展開に大きな欠点となっている。
このような樹脂製の成形面ファスナーの硬さによる問題点を克服するために、その材質に柔軟な樹脂を用いると、エッジ部分が肌を傷付けるというような問題点は解消されるが、その反面、雄型係合素子まで柔軟となるため肝心の係合強力が低くなってしまい、ユーザーが求める性能を得にくくなる。
また、成形面ファスナーのエッジの鋭利さの問題を解決するために、成形面ファスナーの角を丸く打ち抜いて面取りする、また、その外周をパイピング加工してエッジを隠すような工法が一般的に施されているが、他材質の面ファスナーとのコスト競争力が求められる中で、手間のかかる当該工法やその他類似工法での対処が必要となり、さらに、安全上の問題が幾分軽減される程度の改良しか得られないことに加えて基板そのものの硬さに伴う柔軟な被着体との相性の悪さの点は解消されず、さらにコスト面でも不利となり、これら不利な状況が用途拡大を阻害する要因となっている。
なお、このような成形雄型面ファスナーにおいて、必要な係合力を有し、繰り返しの使用にも耐える面ファスナーとして、雄型係合素子を柔軟な弾性樹脂材料と高剛性の硬質樹脂材料の複合体からなる成形雄型面ファスナーが公知であるが(特許文献1)、この公知の成形雄型面ファスナーの場合には、その図7〜15に記載されているように、基板にも高い剛性樹脂の層が存在しているため、柔軟な被着体との相性が悪く、基板のエッジ部分が鋭利となり、肌を刺激するという問題点はほとんど解消できない。
さらに、特許文献1の成形方法として複合成形法が用いられていることから、成形装置が大掛かりで操作が複雑となり、製造コストが高くなるという問題点も有している。さらに柔軟な樹脂からなる、引っ掛かり部を有する係合素子の表面の大部分を硬質樹脂により覆うことは複合成形では難しく、現に特許文献1の図7〜15に記載されている係合素子の断面図では、そのような複合構造の係合素子は記載されていない。係合素子が、そのステム部および引っ掛かり部がともに柔軟樹脂で製造されており、その表面が硬質樹脂で覆われていることにより、手触りが優しく、かつ引っ掛かり部がちぎれ難く、さらに硬質樹脂が剥離し難いものとなる。
本発明は、基板が柔軟であることにより基板のエッジ部分が肌を刺激したり、傷付けたりすることがなく、さらに基板が柔軟であるにもかかわらず雄型係合素子の表面が剛性を有する硬質樹脂で覆われていることにより係合強力や係合剥離の繰り返しによっても係合強力が大きく低下せずかつ手触り感も優しい成形雄型面ファスナーを提供することを目的とするものである。
すなわち本発明は、テープ状の基板とその表面から立ち上がる多数の雄型係合素子からなり、該基板と該雄型係合素子が同一の柔軟樹脂(R)からなる成形雄型面ファスナーにおいて、該雄型係合素子の表面に該柔軟樹脂(R)よりも高硬度の硬質樹脂層(M)が付与されているが、基板には該硬質樹脂層(M)が実質的に存在していない成形雄型面ファスナーである。
そして、好ましくは、雄型係合素子が、根元から頂部の引っかかり部まで柔軟樹脂(R)で形成されており、そして引っかかり部の表面が硬質樹脂層(M)により被覆されている上記の成形雄型面ファスナーである。
また好ましくは、軟質樹脂(R)が熱可塑性エラストマー樹脂からなり、硬質樹脂層(M)が熱または光により硬化する樹脂から形成されている上記の成形雄型面ファスナーである。さらに、好ましくは、軟質樹脂(R)がポリエステル系エラストマーである上記の成形雄型面ファスナーである。
また好ましくは、軟質樹脂(R)が熱可塑性エラストマー樹脂からなり、硬質樹脂層(M)が熱または光により硬化する樹脂から形成されている上記の成形雄型面ファスナーである。さらに、好ましくは、軟質樹脂(R)がポリエステル系エラストマーである上記の成形雄型面ファスナーである。
また、好ましくは、軟質樹脂(R)のショアーD型硬さが30〜50、硬質樹脂層(M)を形成する樹脂(添加物が含有されている場合には含有した状態での値)のショアーD型硬さが、50〜90でかつ軟質樹脂(R)のショアーD型硬さより15〜40高い上記の成形雄型面ファスナーである。
そして、好ましくは、硬質樹脂層(M)が硬質樹脂に対して無機微粒子を5〜100質量%含有されている上記の成形雄型面ファスナーである。
そして、好ましくは、硬質樹脂層(M)が硬質樹脂に対して無機微粒子を5〜100質量%含有されている上記の成形雄型面ファスナーである。
また、好ましくは、成形雄型面ファスナーが、テープ状基板の長さ方向に雄型係合素子が列をなして並んでおり、そしてそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、さらに同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、途中でテープ状基板長さ方向に傾き、係合素子の先端部に近づくに従って傾きが大きくなっていることにより引っ掛かり部となっている上記の成形雄型面ファスナーである。
あるいは、好ましくは、成形雄型面ファスナーが、テープ状基板の長さ方向に雄型係合素子が列をなして並んでおり、さらにそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、その先端部にテープ状基板の幅方向に突出する突出部を有することにより引っ掛かり部となっている上記の成形雄型面ファスナーである。
また本発明は、テープ状の基板とその表面から立ち上がる多数の雄型係合素子からなり、該基板と該雄型係合素子の根元から頂部の引っ掛かり部まで同一の軟質樹脂(R)からなる成形雄型面ファスナーの該雄型係合素子に硬質樹脂液を付与し、硬質樹脂液を硬化させることにより雄型係合素子の表面を硬質樹脂層(M)で覆うことを特徴とする成形雄型面ファスナーの製造方法である。
上記したように、本発明により、柔軟な樹脂(R)で構成された基板と雄型係合素子を有する成形面ファスナーにおいて、その雄型係合素子部分の表面に硬質な樹脂層(M)を積層し、基板の表面には積層しないことにより、基板は柔らかさを保った状態で、雄型係合素子の表面だけ硬度を上げるものであり、これにより、基板が柔軟であるにもかかわらず優れた係合性能を有する雄型成形面ファスナーが得られる。
したがって本発明の雄型成形面ファスナーは、取り付け対象物が柔軟な衣類等であっても、著しく風合いを損なうことがなく柔らかさを有し、さらに基板が人に刺激を与えたり、傷を与えることがなく、さらに係合素子の表面が剛直であることから優しい手触り感を有した状態で高い係合力が得られる。しかも、係合素子の引っ掛かり部がちぎれ難く、係合・剥離を繰り返しても係合力がほとんど低下しない。
以下、本発明の雄型成形面ファスナーを、図面を用いて説明する。
まず本発明の成形雄型面ファスナーは、図1に示すように、テープ状の基板(B)と、同基板の表面から立ち上がる多数の雄型係合素子(A)からなる。基板(B)と雄型係合素子は、雄型係合素子の表面を覆っている樹脂を除き、同一の柔軟な樹脂から形成されている。
まず本発明の成形雄型面ファスナーは、図1に示すように、テープ状の基板(B)と、同基板の表面から立ち上がる多数の雄型係合素子(A)からなる。基板(B)と雄型係合素子は、雄型係合素子の表面を覆っている樹脂を除き、同一の柔軟な樹脂から形成されている。
基板と雄型係合素子を形成する柔軟な樹脂(R)としては、ショアーD型硬さが30〜50の樹脂が好ましく、具体的には、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリウレタン系、ゴム系等の各種エラストマー樹脂が挙げられる。なかでも、もっとも好ましくはポリエステル系のエラストマーであり、このエラストマーの場合には、ミシン目から裂けることが少なく、引っ掛かり部がちぎれ難く、対象物を破損することがより一層少なく、かつ係合相手のループ状係合素子を切断することなく剥離することができる。また、エラストマー樹脂にナイロン系やポリオレフィン系の熱可塑性樹脂をブレンドしたものでもよい。より好ましくは、ショアーD型硬さが35〜45の樹脂である。なお、ここで言う柔軟な樹脂(R)のショアーD型硬さは、同樹脂に添加剤等が添加されている場合には、添加した状態での硬度である。
なお、ポリエステル系のエラストマーとは、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸またはその誘導体を用い、ジオール成分として1,4−ブタンジオールとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールまたはそれらの誘導体を用いて得られるものであり、ポリエステルエラストマー中における[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が40〜70質量%であるものがより好ましい。また樹脂は単独で、あるいは2種以上をブレンドして用いられていてもよい。
また雄型係合素子の表面を覆う硬質樹脂層(M)としては、ショアーD型硬さが50〜90でかつ軟質樹脂(R)のショアーD型硬さより15〜40高い樹脂層が挙げられる。硬質樹脂層(M)を形成する樹脂としては、熱または光で硬化する樹脂が好ましく、具体的な樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、珪素樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の熱硬化性樹脂や、多官能性アクリレート類、オキセタン樹脂、エポキシ樹脂等の光硬化性樹脂などが挙げられる。
さらに、上記した硬度を有する熱可塑性樹脂を溶剤に溶解し、塗布後に乾燥させたもの等も挙げられる。
さらに樹脂に無機微粒子で代表される充填剤を添加して、表面硬度を上記範囲内としたものでもよい。無機微粒子の具体例として、炭酸カルシウム、カオリン粘土、タルク、マイカ、ウォラストナイト、ガラス球等が挙げられ、これら充填剤の平均粒子径としては10〜100μm程度が好ましく、そして添加量としては、硬質樹脂に対して5〜100質量%が好ましく、特に10〜50質量%が好ましい。そして、充填剤を添加する対象物となる樹脂としては、上記した光や熱により硬化する樹脂が好適例として挙げられる。
さらに樹脂に無機微粒子で代表される充填剤を添加して、表面硬度を上記範囲内としたものでもよい。無機微粒子の具体例として、炭酸カルシウム、カオリン粘土、タルク、マイカ、ウォラストナイト、ガラス球等が挙げられ、これら充填剤の平均粒子径としては10〜100μm程度が好ましく、そして添加量としては、硬質樹脂に対して5〜100質量%が好ましく、特に10〜50質量%が好ましい。そして、充填剤を添加する対象物となる樹脂としては、上記した光や熱により硬化する樹脂が好適例として挙げられる。
図1は、本発明の成形雄型面ファスナーの好適な一例の斜視図であり、柔軟な樹脂(R)からなる基板(B)と同樹脂(R)からなる複数の雄型係合素子(A)からなり、基板(B)の表面から雄型係合素子(A)が立ち上がっている。そして、そのような雄型係合素子が基板からほぼ垂直に立ち上がり、途中でテープ状基板長さ方向に傾き、係合素子の先端部に近づくに従って傾きが大きくなり、引っかかり部となっており、このような係合素子がテープ状基板長さ方向(MD方向)に列をなしており、傾き方向が列方向に並行で同一方向であり、さらにそのような列が基板の幅方向(TD方向)に複数列存在している。そして、隣り合う係合素子列で傾き方向が逆になっているか、複数列単位で傾き方向が逆となっている。図1では、係合素子の列が4列記載され、そして隣り合う係合素子列で傾き方向が逆となっている。なお、図1では、係合素子の表面を覆う硬質樹脂まで詳細には記載していない。
雄型係合素子(A)は、図2に示すように、基板(B)からほぼ垂直に基板(B)から遠ざかる方向へステムが立ち上がり、その後係合素子の先端に行くに従い、係合素子の傾きが基板(B)と平行となり、その最先端部は再び基板(B)に近づく方向に傾いている、所謂波型の形状、または図3に示すように、基板(B)からほぼ垂直に基板(B)から遠ざかる方向へステムが立ち上がり、その後左右二股に分かれ、左右二股にわかれた各々の係合素子は、その先端に行くに従い、係合素子の傾きが基板(B)と平行となり、その最先端部は再び基板(B)に近づく方向に傾いている、所謂Y型の形状を有している。
もちろん、テープ状基板の長さ方向に雄型係合素子が列をなして並んでおり、さらにそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、その先端部にテープ状基板の幅方向に突出する突出部を有することにより引っ掛かり部となっている形状等、図2や図3の形状を有する係合素子以外の場合でもよいが、図2や図3の形状を有する係合素子の場合が、雌型面ファスナーとの相性がよく、係合したループ状係合素子を破壊しにくく、剥離が滑らかとなる。さらに雄型係合素子がちぎれ難く、実用レベルの係合強力を保持し、さらに肌に対する刺激が低い等のメッリトも得られる。
そして、図2や図3に示すように、雄型係合素子(A)の表面には、覆うように硬質樹脂層(M)が積層されている。硬質樹脂層は雄型係合素子の先端部だけに存在しているだけでは十分には効果が発現できず、したがって、係合素子の引っ掛かり部の表面を覆うように、特に好ましくは図2や図3に示すように、係合素子のステム(すなわち基板から立ち上がる部分から引っ掛かり部の下)の半分以上、さらに引っ掛かり部までが硬質樹脂層でほぼ完全に覆われているのが、係合強力の点で好ましい。
なお、本発明において、基板(B)は硬質樹脂層(M)で覆われていないことが必要であり、基板が覆われている場合には、基板の柔軟性が低下し、場合によっては、エッジにより肌を傷つけることがある。わずかであるならば、硬質樹脂層(M)が基板上に付着していても良い。
雄型係合素子の表面に硬質樹脂層を形成するために、前記したように、硬質樹脂液を雄型係合素子の表面に塗布するのが好ましく、この際、塗布する樹脂液の粘度としては、50〜1500cPが好ましく、より好ましくは100〜500cPの粘度である。
そして、雄型係合素子の表面に形成される硬質樹脂層の硬さとしては、前記したように、ショアーD型硬さが50〜90でかつ軟質樹脂(R)のショアーD型硬さより15〜40高い樹脂層が好ましいが、より好ましくは、ショアーD型硬さが55〜80でかつ軟質樹脂(R)のショアーD型硬さより20〜30高い場合である。
雄型係合素子(A)の高さ(基板表面から係合素子の先端部までの垂直距離で硬質樹脂層を含む)としては、0.3〜2.5mmの範囲が好ましい。0.3mmより低い場合には、係合力が低くなり、2.5mmより高い場合には、雄型係合素子(A)自体、特にその先端部分が鋭利になり過ぎ、その影響で肌の近くで使用された場合は擦過傷を負う恐れがある。このような不具合を防ぐためにも、より好ましい雄型係合素子(A)の高さは、0.5〜2.0mmの範囲である。
なお、基板(B)の厚さとしては、特に限定されないが、0.1〜0.8mmの範囲が柔軟性や対象物との関係から適切であり、より好ましくは0.3〜0.6mmの範囲である。
また、基板(B)上に存在する雄型係合素子(A)の密度としては、50〜200個/cm2の範囲が好ましく、特に100〜150個/cm2がより好ましい。さらに、雄型係合素子(A)の太さとしては、その高さの中間部での太さとして0.3〜3.0mm2が好ましく、より好ましくは0.6〜2.0mm2の範囲である。
また、基板(B)上に存在する雄型係合素子(A)の密度としては、50〜200個/cm2の範囲が好ましく、特に100〜150個/cm2がより好ましい。さらに、雄型係合素子(A)の太さとしては、その高さの中間部での太さとして0.3〜3.0mm2が好ましく、より好ましくは0.6〜2.0mm2の範囲である。
雄型係合素子(A)の形状としては、図1や図2に示す波型、図3に示すY字型が特に好ましいが、これら以外に、やじり型、きのこ型、かぎ型等の形状のいずれでも良い。ただ、本発明に最適な雄型係合素子(A)の形状としては、前記したように、波型またはY型が雌型面ファスナーとの相性がよく、雌型係合素子を破壊しにくく、本発明の効果をより顕著に発現できることから好ましい。
次に本発明の雄型面ファスナーの製造方法について説明する。
本発明に用いられる雄型面ファスナーを製造する好ましい一例として、国際公開特許WO87/06522に示される方法に準じて製造する方法が挙げられる。この方法により得られる雄型係合素子(A)の形状は、波型又はY型である。
本発明に用いられる雄型面ファスナーを製造する好ましい一例として、国際公開特許WO87/06522に示される方法に準じて製造する方法が挙げられる。この方法により得られる雄型係合素子(A)の形状は、波型又はY型である。
この場合には、まず、所望の厚み、幅および溶融温度に調整された溶融プラスチック(柔軟樹脂からなるシート)をシート状に押し出す。次に、所望の雄型係合素子(A)の形状を外円周上に彫られたリング状金型片と、同金型片に彫られた雄型係合素子(A)の形状とは、突出方向が逆である形状が外円周上に彫られたリング状金型片、さらに外円周上にそのような形状が掘られていない金属製リングとを順々に複数枚重ね合わせることで、その外円周上に雄型係合素子(A)成形用のキャビティを有する金型ローラーを作り、その金型ローラーと相対する位置に存在する別のドラムローラーとの隙間に前記の押し出された溶融プラスチックシートを通し、圧延伸することにより、そのキャビティ内にプラスチックを充填させる。次に、金型ローラーが回転する間にローラー内に常時循環される冷媒とキャビティ内の溶融プラスチックが熱交換することによりプラスチックシートを冷却する。そして、得られる成形面ファスナーの厚みに隙間調整されたニップローラーによって、冷却されたプラスチックシートを引き剥がす。
これらの工程を連続的に行なうことで本発明に用いられる、硬質樹脂層が積層される前の雄型面ファスナーが、連続的に且つ形状安定的に製造される。
これらの工程を連続的に行なうことで本発明に用いられる、硬質樹脂層が積層される前の雄型面ファスナーが、連続的に且つ形状安定的に製造される。
本発明に用いられる雄型成形面ファスナーは、このような方法以外の方法でも製造でき、例えば比較例3に示すようなT字型係合素子を有する成形面ファスナーの場合には、次のような方法により製造できる。
すなわち、まずノズルから熱可塑性樹脂(柔軟樹脂)を溶融押し出しして、雄型係合素子(A)の断面形状と同一の断面形状であって、かつ長さ方向に連続している列条(係合素子用列条)を表面に複数列有するテープ状物を成形する。次に、その係合素子用列条に、長さ方向とほぼ直交する方向に列条の先端部から付根に至る切れ目を小間隔で入れる。次いで、その切れ目の入ったテープ状物を長さ方向に1.5〜3.5倍程度延伸する。これにより、列条に入れられた切れ目の間隔が広がり、該列条が独立した多数の雄型係合素子(A)の列となる。
しかしながら、この方法の場合には、柔軟な樹脂使いの面ファスナー及び幅の広い面ファスナーを安定的に製造し難い点があり、したがって前記の金型ローラーを用いる方法が推奨される。
しかしながら、この方法の場合には、柔軟な樹脂使いの面ファスナー及び幅の広い面ファスナーを安定的に製造し難い点があり、したがって前記の金型ローラーを用いる方法が推奨される。
このようにして得られた雄型成形面ファスナーの雄型係合素子の表面のみに硬質樹脂層を存在させる。雄型係合素子の表面のみに硬質樹脂層を存在させる方法として、雄型成形面ファスナーの係合素子面を下にして、係合素子のみが硬質樹脂液中に浸漬するように、面ファスナーを硬質樹脂液上を静かに移動させる方法、雄型成形面ファスナーの雄型係合素子が存在している基板面を樹脂や液体で覆い、そして硬質樹脂液を付与した後、基板面を覆っている樹脂や液体を除去する方法、あるいは面ファスナーの係合素子が存在している面に硬質樹脂液を塗布し、基板表面に存在している硬質樹脂液を除去する方法などが挙げられる。
なお、軟質樹脂と硬質樹脂層との剥離強度を高めるために、硬質樹脂を付与する前の軟質樹脂表面にコロナ処理やプラズマ処理、さらにこれら処理を行った後に下地剤処理(プライマー処理)等を行っても良い。さらに、係合素子の表面に凹凸を形成させてもよい。
このようにして得られた硬質樹脂層用樹脂液を付与した雄型成形面ファスナーの該樹脂液を硬化させるために、熱や光を与え、硬質樹脂層とする。付与する硬質樹脂層の厚さとしては10〜50μmが好ましく、この範囲ならば係合力を高く保つことができる。
本発明により得られた雄型成形面ファスナーは、表面が柔軟であるにもかかわらず高い係合強力を有しており、さらに係合・剥離を繰り返しても、係合素子の引っ掛かり部がちぎれ難く、しかも、柔軟な、布帛等の対象物に取り付けても、面ファスナーの基板が柔軟であることから、布帛の柔軟性や風合いを大きく損なうことがなく、さらに手触り感が優しい。そして、基板が肌に触れても、刺激を与えることもない。
したがって本発明の雄型成形面ファスナーは、人体に触れる用途に適しており、特に布帛に取り付ける面ファスナーとして適している。具体的には、衣類、帽子、手袋、履物、サポーター、寝具、日用繊維製品等に適している。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
ポリエステル系エラストマー樹脂(東レデュポン社製、製品名;ハイトレル4001TX04、樹脂硬度(ショアD型硬さ);40)を用い、前記したようなリング状金型片を用いた金型ローラーを使用する方法により図1に示すような雄型成形面ファスナーを製造した。
すなわち上記エラストマー樹脂を溶融押し出しして、Y型キャビティを有する金型ローラー(キャビティ保有型幅150mm)と相対する位置に存在する別のドラムローラーにて圧延伸し、回転させながら冷却し、そしてニップローラーにて引き剥がして、図1に示すような雄型係合素子を表面に有する雄型成形面ファスナー(フック有効幅150mm)シートを成形した。
実施例1
ポリエステル系エラストマー樹脂(東レデュポン社製、製品名;ハイトレル4001TX04、樹脂硬度(ショアD型硬さ);40)を用い、前記したようなリング状金型片を用いた金型ローラーを使用する方法により図1に示すような雄型成形面ファスナーを製造した。
すなわち上記エラストマー樹脂を溶融押し出しして、Y型キャビティを有する金型ローラー(キャビティ保有型幅150mm)と相対する位置に存在する別のドラムローラーにて圧延伸し、回転させながら冷却し、そしてニップローラーにて引き剥がして、図1に示すような雄型係合素子を表面に有する雄型成形面ファスナー(フック有効幅150mm)シートを成形した。
得られた雄型成形面ファスナーは、テープ状基板の長さ方向に雄型係合素子が列をなして並んでおり、そしてそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、さらに同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、その後左右二股に分かれ、途中でテープ状基板長さ方向に傾き、係合素子の先端部に近づくに従って傾きが大きくなっていることにより引っ掛かり部となっており、図3に示すようにステムから基板長さ方向(MD方向)に突出した突出部を有する、いわゆるY型形状の雄型係合素子(以降、Y型係合素子と称する)を有していた。
その基板の厚さは0.3mm、係合素子の高さは0.4mm、係合素子の太さはその高さ中間部のMD方向で0.3mm2、TD方向で0.2mm2であった。そして、Y型係合素子(A)の素子密度は150本/cm2であった。
その基板の厚さは0.3mm、係合素子の高さは0.4mm、係合素子の太さはその高さ中間部のMD方向で0.3mm2、TD方向で0.2mm2であった。そして、Y型係合素子(A)の素子密度は150本/cm2であった。
この雄型成形面ファスナーのY型係合素子側にコロナ処理(高周波出力1.9kW、処理時間5sec)を施した後、Y型係合素子を有する面を下側にして、可視光硬化型の光硬化型接着剤液(ヘンケル社製、製品名;LOCTITE、粘度;300cP、硬化時の表面硬さ;ショアーD型硬さ64)に該係合素子のみが浸漬するように係合素子面を下にして静かに沈め、そして静かに引き上げた。その結果、該Y型係合素子を持つ雄型面ファスナーの係合素子部だけに光硬化型接着剤液が塗布されており、基板には、殆ど付着していなかった。
塗布後、係合素子を下に向けた状態で、照射強度50mW/cm2の可視光(波長265nmの紫外線を含む)を係合素子面に10秒照射し、該接着剤液を硬化させ、係合素子部分のみに硬質樹脂層が付与されている雄型成形面ファスナーを得た。硬化後の硬質樹脂層の厚みは平均で30μmであった。
得られた雄型成形面ファスナーは基板が柔軟で、基板のエッジで手の甲を擦っても痛さを感じることはなく、さらにこの雄型成形面ファスナーをワイシャツの袖口にミシンで取り付けたところ、生地の曲がりに同調して面ファスナーも曲がり、ワイシャツの風合いを損なうことは殆どなかった。
得られた面ファスナーの係合強力を評価する目的で、該雄型成形面ファスナーの相手材として係合させる雌型面ファスナーとして、セーレン(株)製トリコット KN−002(ナイロン製、ウレタン系樹脂バックコート付き、繊維の平均太さ117dtex、目付け197g/m2、嵩密度が0.03g/cm3、ループ素子の長さ1.2mm)の表面を針布で起毛して編地からループ繊維を編地表面に引き出したものを準備した。
前述の雄型成形面ファスナーと上記雌型面ファスナーを長さ方向に揃えた状態で、係合素子同士を重ね合わせて係合させ、ピール強力とシアー強力について各n=10にて確認試験を行なった。
その結果、ピール強力は0.25N/cm、シアー強力は7.01N/cm2であることが確認された。その後100回の繰り返し手剥離を行なったが、雄型成形面ファスナーの外観に特に変化は見られず、係合強力もピール強力は0.23N/cm、シアー強力は6.86N/cm2と初期係合の90%以上の係合強力が維持されていた。そして、上記繰り返し手剥離の後、係合相手のループ面ファスナーの表面を観察したところ、係合・剥離の繰り返しにより、新たにループ繊維が切断されたような状態は観察されず、係合を行う以前の状態と変わりなかった。
比較例1
上記実施例1において、使用する面ファスナーを、コロナ処理が行なわれておらずかつ可視光硬化型の光硬化型接着剤が塗布される前のものに変更し、それ以外は実施例1と同様なものを準備して、実施例1と同様に、ワイシャツの袖口にミシンにより取り付け、手触り感や風合い、さらに人体への刺激性を確認した。その結果、これらに関しては全く問題がなかった。
上記実施例1において、使用する面ファスナーを、コロナ処理が行なわれておらずかつ可視光硬化型の光硬化型接着剤が塗布される前のものに変更し、それ以外は実施例1と同様なものを準備して、実施例1と同様に、ワイシャツの袖口にミシンにより取り付け、手触り感や風合い、さらに人体への刺激性を確認した。その結果、これらに関しては全く問題がなかった。
そして、この雄型成形面ファスナーを実施例1と同様に前記した雌型面ファスナーと係合させ、その際のピール強力とシアー強力および100回剥離後のピール強力とシアー強力について各n=10にて確認試験を行なった。その結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、ピール強力は0.14N/cm、シアー強力は4.72N/cm2とピール強力が低く、用途によっては実用性の点で問題を有していることが確認された。
表1の結果から明らかなように、ピール強力は0.14N/cm、シアー強力は4.72N/cm2とピール強力が低く、用途によっては実用性の点で問題を有していることが確認された。
比較例2
上記実施例1において、光硬化性樹脂液中に実施例1で製造した雄型成形面ファスナーを完全に浸漬して、係合素子の表面のみならず基板表面も硬質樹脂層が覆っているようにする以外は実施例1と同様にして、面ファスナーの表面全体が硬質樹脂層で覆われている雄型成形面ファスナーを製造した。
上記実施例1において、光硬化性樹脂液中に実施例1で製造した雄型成形面ファスナーを完全に浸漬して、係合素子の表面のみならず基板表面も硬質樹脂層が覆っているようにする以外は実施例1と同様にして、面ファスナーの表面全体が硬質樹脂層で覆われている雄型成形面ファスナーを製造した。
得られた雄型成形面ファスナーを実施例1と同様に、ワイシャツの袖口にミシンにより取り付け、手触り感や風合い、さらに人体への刺激性を確認したところ、これらに関しては手触り感が悪く、さらに面ファスナーのエッジに肌が触れると刺激を感じ、特に手の甲が触れると白いスジがついた。さらに、袖口の面ファスナーを取り付けた箇所が剛直であることから袖口の形状が違和感を与えた。
なお、この雄型成形面ファスナーを、実施例1と同様に、ピール強力、シアー強力、100回の繰り返し手剥離後の係合強力やピール強力も測定したが、これらに関しては実施例1と同様に、優れた値であった。
なお、この雄型成形面ファスナーを、実施例1と同様に、ピール強力、シアー強力、100回の繰り返し手剥離後の係合強力やピール強力も測定したが、これらに関しては実施例1と同様に、優れた値であった。
比較例3
まず、実施例1で使用したのと同一のポリエステルエラストマーを用い、ノズルから該エラストマー樹脂を溶融押し出しして、引っ掛かり部を有するT字型の雄型係合素子の断面を有する列条が基板表面から複数列立ち上がっているテープ状物を成形した。次に、その雄型係合素子列条に、テープ長さ方向にほぼ直交する方向に該列条の先端部から付け根部に至る切れ目を0.3mm毎に入れ、次いで、その切れ目の入ったテープ状物を長さ方向に2倍に延伸し、それにより、列条に入れられた切れ目の間隔が広がり、該列条が独立した多数の雄型係合素子の列となるような製造方法により製造した。得られた雄型成形面ファスナーは、図3に示すようなT字型雄型係合素子がテープ状基板の長さ方向に列をなして並んでおり、さらにそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、その先端部にテープ状基板の幅方向に突出する突出部を有することにより引っかかり部となっている。
その基板の厚さは0.3mm、係合素子の高さは0.8mm、係合素子の太さはその高さ中間部で0.3mm、そしてT字形雄型係合素子(A)の素子密度は104本/cm2であった。ところが当該T字型雄型係合素子を有する成形面ファスナーの外観は所々延伸斑に起因するカットピッチの不揃いや基板部分への皺、幅方向両端部(耳部)のひらひらが見られ、当該設計において製品レベルの外観を付与させることは困難に思われたため、係合性能の評価は見送りとした。
まず、実施例1で使用したのと同一のポリエステルエラストマーを用い、ノズルから該エラストマー樹脂を溶融押し出しして、引っ掛かり部を有するT字型の雄型係合素子の断面を有する列条が基板表面から複数列立ち上がっているテープ状物を成形した。次に、その雄型係合素子列条に、テープ長さ方向にほぼ直交する方向に該列条の先端部から付け根部に至る切れ目を0.3mm毎に入れ、次いで、その切れ目の入ったテープ状物を長さ方向に2倍に延伸し、それにより、列条に入れられた切れ目の間隔が広がり、該列条が独立した多数の雄型係合素子の列となるような製造方法により製造した。得られた雄型成形面ファスナーは、図3に示すようなT字型雄型係合素子がテープ状基板の長さ方向に列をなして並んでおり、さらにそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、その先端部にテープ状基板の幅方向に突出する突出部を有することにより引っかかり部となっている。
その基板の厚さは0.3mm、係合素子の高さは0.8mm、係合素子の太さはその高さ中間部で0.3mm、そしてT字形雄型係合素子(A)の素子密度は104本/cm2であった。ところが当該T字型雄型係合素子を有する成形面ファスナーの外観は所々延伸斑に起因するカットピッチの不揃いや基板部分への皺、幅方向両端部(耳部)のひらひらが見られ、当該設計において製品レベルの外観を付与させることは困難に思われたため、係合性能の評価は見送りとした。
A:雄型係合素子
B:基板
TD:基板幅方向
MD:基板長さ方向
R:柔軟樹脂
M:硬質樹脂層
B:基板
TD:基板幅方向
MD:基板長さ方向
R:柔軟樹脂
M:硬質樹脂層
Claims (9)
- テープ状の基板とその表面から立ち上がる多数の雄型係合素子からなり、該基板と該雄型係合素子が同一の柔軟樹脂(R)からなる成形雄型面ファスナーにおいて、該雄型係合素子の表面に該柔軟樹脂(R)よりも高硬度の硬質樹脂層(M)が付与されているが、基板には該硬質樹脂層(M)が実質的に存在していない成形雄型面ファスナー。
- 雄型係合素子が、根元から頂部の引っかかり部まで柔軟樹脂(R)で形成されており、そして引っかかり部の表面が硬質樹脂層(M)により被覆されている請求項1に記載の成形雄型面ファスナー。
- 軟質樹脂(R)が熱可塑性エラストマー樹脂からなり、硬質樹脂層(M)が熱または光により硬化する樹脂から形成されている請求項1または2に記載の成形雄型面ファスナー。
- 軟質樹脂(R)がポリエステル系エラストマーである請求項1〜3のいずれかに記載の成形雄型面ファスナー。
- 軟質樹脂(R)のショアーD型硬さが30〜50、硬質樹脂層(M)を形成する樹脂(添加物が含有されている場合には含有した状態での値)のショアーD型硬さが、50〜90でかつ軟質樹脂(R)のショアーD型硬さより15〜40高い請求項1〜4のいずれかに記載の成形雄型面ファスナー。
- 硬質樹脂層(M)に無機微粒子が硬質樹脂に対して5〜100質量%含有されている請求項1〜5のいずれかに記載の成形雄型面ファスナー。
- 成形雄型面ファスナーが、テープ状基板の長さ方向に雄型係合素子が列をなして並んでおり、そしてそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、さらに同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、途中でテープ状基板長さ方向に傾き、係合素子の先端部に近づくに従って傾きが大きくなっていることにより引っ掛かり部となっている請求項1〜6のいずれかに記載の成形雄型面ファスナー。
- 成形雄型面ファスナーが、テープ状基板の長さ方向に雄型係合素子が列をなして並んでおり、さらにそのような列がテープ状基板の幅方向に複数列存在しており、同一列に存在している雄型係合素子が、基板からほぼ垂直に立ち上がり、その先端部にテープ状基板の幅方向に突出する突出部を有することにより引っ掛かり部となっている請求項1〜6のいずれかに記載の成形雄型面ファスナー。
- テープ状の基板とその表面から立ち上がる多数の雄型係合素子からなり、該基板と該雄型係合素子の根元から頂部の引っかかり部まで同一の軟質樹脂(R)からなる成形雄型面ファスナーの該雄型係合素子に硬質樹脂液を付与し、硬質樹脂液を硬化させることにより雄型係合素子の表面を硬質樹脂層(M)で覆うことを特徴とする成形雄型面ファスナーの製造方法。
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JP2015130982A JP2017012355A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 雄型成形面ファスナー |
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JP (1) | JP2017012355A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018126875A (ja) * | 2017-02-06 | 2018-08-16 | クラレファスニング株式会社 | 貼り絵 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63127701A (ja) * | 1986-11-18 | 1988-05-31 | 株式会社クラレ | 係合ストリツプ |
JPH03251204A (ja) * | 1990-02-28 | 1991-11-08 | Kuraray Co Ltd | 成形面フアスナーの製造方法 |
JPH11181306A (ja) * | 1997-12-25 | 1999-07-06 | Ykk Corp | 生分解性樹脂成形品 |
-
2015
- 2015-06-30 JP JP2015130982A patent/JP2017012355A/ja active Pending
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