JP3389078B2 - 生分解性樹脂成形品 - Google Patents

生分解性樹脂成形品

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JP3389078B2 JP30810597A JP30810597A JP3389078B2 JP 3389078 B2 JP3389078 B2 JP 3389078B2 JP 30810597 A JP30810597 A JP 30810597A JP 30810597 A JP30810597 A JP 30810597A JP 3389078 B2 JP3389078 B2 JP 3389078B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解機能を有す
るポリブチレンサクシネート及び/又はポリエチレンア
ジペートからなる成形品に関するものである。特に、射
出成形、押出成形により加工されるファスナー成形品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】生分解性樹脂であるポリブチレンサクシ
ネートとポリエチレンアジペートは、主としてグリコー
ルと脂肪族ジカルボン酸とから化学的に合成される脂肪
族ポリエステルの一種である。その主たる化学構造式は
下記一般式(1)及び(2)で表わされる。この脂肪族
ポリエステルは、木や紙のように空気中では安定である
が、堆肥中、湿った土中、活性汚泥中、淡水中及び海水
中で生分解し、最終的には水と二酸化炭素に分解され
る。
【化1】
【0003】従来より使用されている合成樹脂製品は、
軽量かつ安価で加工が容易であるという優れた特性によ
って、我々の日常生活のあるゆる部分に浸透し、現代の
経済社会に不可欠な素材となっている。ファスナーにお
いてもその例外ではなく、合成樹脂を利用した樹脂ファ
スナーは、その特徴を活かして様々な製品に利用されて
いる。しかしながら、利用後廃棄されると、そのままの
形で分解することなく環境中に蓄積されるため、自然環
境の破壊や汚染といった公害問題を引き起こす可能性が
ある。これに対して、まだ実用化例は少ないものの、既
存の合成樹脂に代わるものとして、環境に与える負荷の
小さい生分解性樹脂を利用した製品が登場している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現段階
では、使用する生分解性樹脂について製品として使用に
耐えうる充分な強度が得られていない。そのため、ファ
スナー関連商品については、特にその強度が問題になる
ことから、未だ実用化には到っていない。従って、本発
明の目的は、生分解性樹脂にファスナー等としての使用
に充分耐えうる強度を付与するための製法及び処理法を
開発し、もって実用的に充分な強度を保持する生分解性
樹脂からなる成形品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、ポリブチレンサクシネート及び/
又はポリエチレンアジペートを主成分とする生分解性樹
脂からなる成形品の、ポリブチレンサクシネート及び/
又はポリエチレンアジペートの部分の密度が1.250
g/cm3 以上であることを特徴とする成形品が提供さ
れる。好適な態様においては、成形品を加温状態に保持
して結晶化度を高め、ポリブチレンサクシネート及び/
又はポリエチレンアジペートの密度を1.260g/c
3 以上としてなる成形品が提供される。このような成
形品は、所望の形状に成形することにより各種分野の製
品として用いることができるが、充分高い強度を保持す
るため、特にスライドファスナーや面ファスナーに有利
に適用できる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者らは、生分解性樹脂をフ
ァスナー等へ利用するにあたっての問題点である生分解
性樹脂の強度について鋭意開発研究を進めた結果、生分
解性樹脂の強度は、その結晶化度、すなわち密度に依存
性のあることを見出した。さらに、その密度を上げて強
度を向上させるための処理法・解決法を実験によって確
認し、実製品へ適宜応用することで、実際の射出成形フ
ァスナー等の強度の強化を果たし、本発明を完成するに
至った。
【0007】高分子材料においては、全く同じ材料であ
っても、その結晶化度を変化させることで、材料の強度
及び製品の強度が変化する。この結晶化度の高低に追随
して変化する高分子の物理定数として密度を挙げること
ができる。結晶化度と密度は比例関係にあり、結晶化度
が高くなると、密度も高くなる。すなわち、密度を測定
することで、間接的に結晶化度の評価ができることにな
る。事実、例えば生分解性樹脂ポリブチレンサクシネー
トについて、その密度と強度の関係は、実験的に求める
ことができる。すなわち、結晶化度の異なる試料調製を
行い、その密度を測定し、強度を引張試験によって求め
た。その結果を表1及び図1に示す。これらの結果から
明らかなように、樹脂の密度が高くなるに従ってその強
度は上昇している。このように、結晶化度を示す指標と
して密度を用いることで材料の強度の評価が可能である
ことが示された。
【表1】
【0008】そこで、本発明においては、密度を結晶化
度のパラメーターとして扱うことで、製品強度を評価す
るものである。具体的には、生分解性樹脂製ファスナー
等の成形品において、生分解性樹脂ポリブチレンサクシ
ネート及び/又はポリエチレンアジペートで構成される
部分の密度が1.250g/cm3 以上からなる成形
品、好ましくは成形後のアニール又は成形時の型温度の
管理によりポリブチレンサクシネート及び/又はポリエ
チレンアジペートで構成される部分の密度が1.260
g/cm3 以上からなる成形品を得るものである。
【0009】本発明においては、前述のように、生分解
性樹脂をファスナー等としての使用に耐えうる強度にす
るために、生分解性樹脂の密度を高めることを特徴とし
ている。その具体的な手段としては、生分解性樹脂成形
品のアニーリング又は成形時の型温度の管理がある。例
えば樹脂ファスナーは、通常、射出成形法並びに押出法
によって成形されるが、それらの工程の後、加温するこ
とにより結晶化を促進させて結晶化度を高める、即ち、
密度の上昇を図る。また、成形時に型の温度を管理する
ことで、結晶化を促進させて結晶化度を高める方法も採
用することができる。なお、ここでいう成形時の型温度
の管理とは、成形時の温度及び/又は成形後に型内に所
定時間保持する場合にはその温度を意味する。
【0010】本発明において、生分解性樹脂は公知の方
法により製造されたものが特に制限無く使用できる。本
発明の生分解性樹脂成形品の最大の特徴は、密度が1.
250g/cm3 以上の生分解性樹脂を用いた成形品、
好ましくは、成形後アニーリング又は型温度の管理によ
って密度を1.260g/cm3 以上とした生分解性樹
脂からなる成形品である点にある。すなわち、樹脂成形
品をかかる密度を有する生分解性樹脂で構成することに
より、成形品の強度を向上させることができ、ファスナ
ー等としての使用に耐えうる強度を保持させることがで
きる。
【0011】本明細書において、生分解性樹脂の密度
は、ピクノメーター(溶媒:n−ヘキサン、温度:25
℃)を使用して測定した値である。本測定方法において
は、試料中に含まれる水分量が測定結果に大きな影響を
与えるため、測定の際には充分に乾燥した試料が使用さ
れる。また、測定温度にも当然大きな影響を受けるの
で、温度調整には充分な配慮が必要である。
【0012】本発明の成形品の製造方法は、特定の方法
に限定されるものではない。最も代表的な製法を例示す
れば、生分解性樹脂を溶融後、射出成形機によって成形
を行い、その後、温度100℃程度にて数十分アニール
し、室温まで放冷し、密度1.260g/cm3 以上の
成形品を得ることを特徴とする生分解性樹脂成形品の製
造方法を挙げることができる。このように生分解性樹脂
を溶融、射出成形後、温度100℃程度でアニールする
ことによって、より高密度で強度的に優れた生分解性樹
脂射出成形品を、容易にかつ再現性良く得ることができ
る。上記アニーリング温度は、上記のような特定の温度
に限定されるものではなく、対象とする生分解性樹脂の
融点より低い温度でかつガラス転移点より高い温度であ
ればよい。また、アニーリング時間についても、特定の
時間範囲に限定されるものではない。これらの点につい
ては、成形時の型温度の管理についても同様である。ま
た、上記アニーリング法において、その加温方法は特に
限定されない。なお、実際の加工工程においては、短時
間で結晶化処理を終わらせることが望ましい。低温での
結晶化処理には長時間が必要であり、高温では短時間で
処理が終了する。また、低温で処理を行うとある程度以
上の結晶化に至らないため、高い結晶化度を得るために
は高温での処理が必要である。そのため、一般には約9
0℃以上の加温温度が好ましい。
【0013】本発明の生分解性樹脂成形品は、各種分野
に適用可能であるが、充分な強度を有するためスライド
ファスナーや面ファスナーなどにも有利に用いることが
できる。以下、添付図面を参照しながら各種ファスナー
への本発明の適用態様を具体的に説明する。図2は、例
えば衣服やバッグ等の開口部の開閉に用いられるスライ
ドファスナー1を示しており、左右一対のファスナース
トリンガー2の上下端部が切断された製品形態を有す
る。ファスナーストリンガー2は、生分解性樹脂製ファ
スナーテープ3とそれらの対向する縁部にそれぞれ止着
された一列の生分解性樹脂製エレメント(コイル状エレ
メント)4とから構成されている。ファスナーテープ3
は生分解性樹脂繊維を織成及び/又は編成して構成され
たもの、もしくは不織布から作製されたもの、あるいは
生分解性樹脂製シートからなる。エレメント4として
は、個々のエレメントを射出成形すると同時にファスナ
ーテープの縁部に止着する射出タイプや、生分解性樹脂
製モノフィラメントをコイル状に巻回してなるコイル状
エレメントや平面内に横方向のU字形に屈曲した部分を
長手方向に沿って上下交互に連続してジグザグ状に形成
したいわゆるジグザグ状エレメントなどの連続状エレメ
ント、押出成形によって長手方向に平行に離隔した2本
の連結紐(芯紐)に個々のエレメントの両端部が連結さ
れてはしご状に成形されたものを長手方向中心線を中心
にU字状に折曲した押出成形エレメントなど、種々のタ
イプのものがある。また、例えばコイル状エレメントの
場合、さらに芯紐や縫糸が構成部品として加わる。符号
5は、対向するエレメント上を摺動して噛合・開離する
ためのスライダーである。
【0014】図3に示すスライドファスナー1aは、各
ファスナーストリンガー2の上端部が切断された形態を
有するが、噛み合わされたエレメント4の列の下部所定
位置が溶着されて下止部6が形成されている点で図2に
示すスライドファスナーとは異なる。一方、図4に示す
スライドファスナー1bは、各ファスナーストリンガー
2bのファスナーテープ3bに止着されたエレメント4
bの列の上端部に上止具7が、また下端部に下止具8が
止着されている点で図2に示すスライドファスナーと異
なる。
【0015】図5は開放式のスライドファスナー1cを
示している。各ファスナーストリンガー2cのファスナ
ーテープ3cの下端部にはそれぞれ接着層(図示せず)
を介して補強用シート状部材(タフタ)9が溶着されて
いる。これらの対向する補強用シート状部材9の一方の
内側縁部には開離嵌挿具10を構成する箱体11が取り
付けられ、他方の補強用シート状部材9の内側縁部には
蝶棒17が取り付けられている。箱体11はその側部の
ガイド突部13及び箱棒12と一体成形されており、箱
棒12とガイド突部13の間にはスライダー5の下端部
が滑り込めるように凹溝14が形成されている。同様
に、一体成形された蝶棒17とその側部のガイド突条1
8との間にもガイド溝19が形成されている。箱体11
の左側部分には上下方向に貫通された蝶棒挿入孔15が
形成されており、この蝶棒挿入孔15の外壁には側溝1
6が形成されている。従って、蝶棒17を箱体11の蝶
棒挿入孔15に挿入する際、ガイド突条18の下端部内
側が箱体11の側溝16の縁部を滑動し、蝶棒17の挿
入をガイドするため、円滑に挿入操作を行うことができ
る。図5において、符号20はコイル状エレメント4c
の螺旋内空間に長手方向に挿通された芯紐であり、符号
21はこれら芯紐20とコイル状エレメント4cをファ
スナーテープ3cの長手方向縁部に縫着した縫糸であ
る。
【0016】なお、開離嵌挿具としてはスライダー5の
構造と同様なものを箱体にし、スライドファスナーの下
端より解離したり閉鎖したり出来る、いわゆる逆開放タ
イプのものが知られており、図5に示すものに限られな
い。さらにまた、図示の例では開離嵌挿具と別個の補強
用シート状部材をファスナーテープの下端部に溶着した
ものとして説明したが、生分解性樹脂材料からシート状
部分を箱体や蝶棒と一体射出成形し、ファスナーテープ
の幅全体に取り付けたもの、あるいはシート状部分に任
意の模様のスリット等を形成して柔軟性を付与したもの
など、補強片と開離嵌挿具を一体成形したものがあり、
特定のものに限られない。
【0017】本発明によれば、前記したファスナーテー
プ、エレメント、スライダー、上下止具、縫糸、芯紐、
開離嵌挿具及び補強用シート状部材の全てを生分解性樹
脂ポリブチレンサクシネート及び/又はポリエチレンア
ジペートから作製することもできるし、他の生分解性樹
脂等とのポリマーブレンドから作製することもできる。
あるいは、一部の部材を他の生分解性樹脂や合成樹脂か
ら作製することもできる。樹脂製スライドファスナーを
作製する場合、どのような樹脂材料が適するかはスライ
ドファスナーの製品形態や個々の構成部品の構造にも依
存する。要求される機能や構造によっては、例えばスラ
イダー自体は他の樹脂や金属から作製することが必要な
場合もあり、そのような場合には要求される材料で作製
できる。また、前記したようなタイプのスライドファス
ナーだけでなく、例えばレール状ファスナーなど、他の
タイプにも適用できる。
【0018】生分解性の面ファスナーにおいては、その
機能の点からある程度の繰り返し使用によっても充分な
係合力を有する耐久性が要求されることになる。面ファ
スナーの係合要素は小さく、あるいは細いものであるた
め微生物による生分解が比較的に円滑に進行するが、基
部はある程度の厚みがあるため生分解が進行し難い。基
部を薄くすれば、微生物による生分解は進行し易くなる
が、反面、耐久性や強度が低下してしまう。そこで、好
適な態様においては、面ファスナーの少なくとも基部
を、その比表面積が大きくなるような断面形状とし、例
えば少なくとも基部に溝部及び/又は孔部を形成した
り、あるいは基部裏面から係合要素内部にかけて延在す
る孔部を形成する。なお、ここでいう孔部とは、貫通孔
及び非貫通孔(もしくは凹部)の両態様を含む概念と理
解されるべきである。平板状の基部においては、その表
面を粗面とすることも一つの有効な手段である。このよ
うに、面ファスナーの基部の比表面積を大きくすること
により、充分な耐久性、強度を確保しつつ、微生物の作
用による基部の分解も速やかに進行するようになる。ま
た、基部に溝部及び/又は孔部を形成することにより、
基部に柔軟性を与えることができ、従って、基部変形に
より係合要素間の係合が速やかに行え、係合力の向上も
期待できる。
【0019】本発明の面ファスナーの製造は、使用する
材料が生分解性樹脂である点を除けば従来公知の種々の
方法で行うことができ、またその形態も特定のものに限
定されるものではない。例えば、雄部材としては、フッ
ク状の係合要素、半円球状の頭部を有する係合要素、円
錐状の頭部を有する係合要素など種々の形状の係合要素
が基部から突設するように生分解性樹脂から一体成形さ
れた面ファスナーや、生分解性樹脂繊維の織物又は編物
からなる基布に突設したループを切断してフック状にし
た面ファスナーなど、種々の構造のものが使用でき、ま
た雌部材としても、生分解性樹脂繊維からループを形成
するようにパイル状に織編成した物、織物や編物を起毛
して表面に多数のループを形成したもの、あるいは不織
布など、雄部材の係合要素が係合できるものであれば全
て使用可能である。さらに、係合要素の頭部を両側又は
多数方向にフック部が突出した形状とすることによっ
て、これらのフック部が相互に係合することにより、同
時に雄部材としても、また雌部材としても機能するよう
に構成した面ファスナーとすることもできる。
【0020】以下、本発明の生分解性面ファスナーの各
種態様について図面を参照しながら具体的に説明する。
図6及び図7は本発明の面ファスナーの第一実施態様を
示しており、図6は雄面ファスナー30の斜視図、図2
は雄面ファスナー30と雌面ファスナー40の係合状態
を示している。雄面ファスナー30は、基部31と該基
部から突設された多数のフック状の係合要素32とが前
記したような生分解性樹脂から一体成形されたものであ
り、各係合要素32は、基部の長手方向に所定の間隔で
列設された補強用のリブ33に跨るように形成されてい
る。また、基部31の裏面には、微生物の作用による分
解が速やかに進行するように、また適度の柔軟性と強度
を保持するように、長手方向に延在する溝部(縦溝)3
4が形成されており、それによって各溝部34の間に縦
リブ35が形成されている。この雄面ファスナー30
は、生分解性樹脂の繊維から織成又は編成された基部4
1の表面に多数のループ状の係合要素42が突設された
雌面ファスナー40と、図7に示すようにフック状の係
合要素32がループ状の係合要素42に引っ掛かること
によって係合する。
【0021】図8及び図9は本発明の生分解性面ファス
ナーの第二実施態様を示し、図8は雄面ファスナー30
aの斜視図、図9は雄面ファスナー30aと雌面ファス
ナー40の係合状態を示している。本実施態様の雄面フ
ァスナー30aは、係合要素としてフック状先端が逆向
きの一対の隣接するフック片36,37からなる係合要
素32aが基部31a上に突設されている点、補強リブ
33aが各係合要素32aの基端部のみに断続的に形成
されている点、及び横方向への曲げを確保するために基
部31aの裏面に横方向の溝部(横溝)34aが形成さ
れている点において、前記第一実施態様とは異なる。な
お、雌面ファスナー40の構成は前記第一実施態様の場
合と同じである。前記のような生分解性雄面ファスナー
は、例えば米国特許第3312583号明細書、特開平
6−38811号に記載の成形装置に適当な設計変更
(例えば、ダイへの溝成形用突部の付加、溝成形用ロー
ルの追加等)を加えることにより製造することができ
る。
【0022】図10及び図11は、本発明の生分解性面
ファスナーの第三実施態様を示しており、雌雄同一タイ
プの片状の面ファスナー30bを示している。この面フ
ァスナー30bは、基部31bと多数の係合要素32b
が生分解性樹脂から一体成形されている点は前記実施態
様と同様であるが、係合要素32bが両側に弧状に突出
された一対のフック片36b,37bからなる頭部を有
し、また、該係合要素32bの接合箇所において基部3
1b上面に長手方向の溝部34bが多数形成されている
と共に、該溝部34bの係合要素32b両側部に孔部3
8bが形成されている点において異なる。このような溝
部34b及び孔部38bを面ファスナー30bの基部3
1bに形成することによって、微生物による分解作用を
早めることができると共に、面ファスナーに適度の柔軟
性と強度を付与することができる。この面ファスナー3
0bは、両側に突出する一対のフック片36b,37b
とからなる多数の係合要素32bを有するので、双方の
係合要素が向き合うように重ね合わせることにより、一
方の面ファスナーのフック片が他方の面ファスナーのフ
ック片に係合できる。なお、本実施態様の面ファスナー
30bの場合、所定形状のキャビティ面を有する上型と
下型のキャビティ内に生分解樹脂を射出することにより
成形できる。また、前記した実施態様と異なり、所定面
積の片状(ワンピース物)に成形されるので、広い面積
に用いる場合には多数の面ファスナー30bを相隣接す
るように配列して用いる。
【0023】図12及び図13は本発明の生分解性雄面
ファスナーの第四実施態様を示しており、生分解性樹脂
でモノフィラメント又はマルチフィラメントを作製し、
これを織成して作製した面ファスナーを示している。図
12に示す雌面ファスナー40aにおいては、生分解性
樹脂フィラメントからなるパイル糸が同様に生分解性樹
脂フィラメントから平織りされた基部(基布)41aに
パイル状に織り込まれてループ状の雌係合要素42aが
基部表面から突出するように形成されている。一方、図
13に示す雄面ファスナー30cは、ループの一部を切
断してフック状係合要素32cが形成されていること以
外は上記雌面ファスナーと同様な構造を有する。なお、
図13に示す面ファスナーは雌雄同一タイプの面ファス
ナーとして用いることもできる。また、雌面ファスナー
40a及び雄面ファスナー30cの裏面には、ほつれ防
止のために水溶性樹脂又は生分解性樹脂のバックコート
45が施されている。なお、このバックコート45に水
溶性樹脂を用いることにより、このバックコート45は
水で湿らせることによって接着層として機能する。ま
た、このような面ファスナー30c,40aが廃棄され
ても、生分解性樹脂から作製されている部分(31c,
32c,41a,42a)は微生物の作用によって分解
されるし、また水溶性樹脂から作製されているバックコ
ート45の部分は雨水等によって溶解して消失してしま
うので、廃棄物公害の問題を生ずることはない。しかも
水溶性樹脂のバックコート45が溶解して消失すること
により、基部(基布)31c,41aは多数の空隙を有
する生分解性樹脂フィラメントの織物生地となるので、
微生物による分解作用も速やかに進行する。
【0024】図14及び図15は本発明の生分解性面フ
ァスナーの第五実施態様を示し、水溶性樹脂の溶媒中へ
の溶出によって面ファスナーの基部に孔部及び溝部を形
成する方法の一例を示している。なお、雄面ファスナー
30dの係合要素32dの形状は図8に示す実施態様と
同様である。この場合、雄面ファスナー30dの係合要
素32d及び基部31dの一部を生分解性樹脂により、
基部の孔部及び溝部となる部分を水溶性樹脂46により
成形した後、これを水、アルコール水溶液等の溶媒中に
浸漬して水溶性樹脂46を溶出させることにより、図1
5に示すような基部31dに孔部38d及び溝部34d
が形成された雄面ファスナー30dが得られる。なお、
図14に示すように基部31d裏面に水溶性樹脂46が
積層された状態の雄面ファスナー30dをそのまま使用
することもできる。この場合、水溶性樹脂46を水で湿
らせることによって接着層として機能する。また、この
ような雄面ファスナー30dが廃棄されても、雨水等に
よって水溶性樹脂46は溶解、消失し、それによって生
分解性樹脂からなる雄面ファスナー30dには孔部38
d及び溝部34dが形成されるので、微生物による分解
作用も速やかに進行する。上記図14に示すような雄面
ファスナー30dの成形は、予め孔部及び溝部に対応す
る凸部が形成された水溶性樹脂フィルムを、生分解性樹
脂から成形された半溶融状態の雄面ファスナーの裏面に
圧着することにより形成することもできる。
【0025】図16は、本発明の雄面ファスナーの第六
実施態様を示している。この実施態様の雄面ファスナー
30eは、基部31eから係合要素32eにかけて延在
する孔部38eを有しており、さらに高い柔軟性を有
し、また微生物による分解速度も高くなる。このような
孔部38eの形成は、例えば、成形された直後の半溶融
状態又は軟化状態にある雄面ファスナー30eに、上記
孔部38eの形状に対応する鋭角な突部を予め形成した
水溶性樹脂フィルムを上記突部が埋入されるように圧着
してラミネートし、その後、雄面ファスナーが冷却、固
化された後、水溶性樹脂フィルムを適当な溶媒中に溶出
させることによって行うことができる。また、前記した
ような孔部及び/又は溝部の形成方法の別の例として、
予め孔部及び/又は溝部に対応する突部及び/又は突条
が形成された水溶性樹脂フィルムを下型のキャビティ内
に配置し、この水溶性樹脂フィルムを下型のキャビティ
面として利用して生分解性樹脂から面ファスナーを成形
する方法も採用することができる。
【0026】前記溝部及び/又は孔部の形成に、又は接
着層として用いられる水溶性樹脂としては、水酸基、カ
ルボキシル基、スルホン基等の親水性基を有する水溶性
であって、成形性を有するものであれば使用可能であ
り、例えばポリビニルアルコール、変性ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキサイド、C
MC、ガム等が挙げられるが、これらの中でも変性ポリ
ビニルアルコール(例えば日本合成化学工業(株)製エ
コマティAX(ビニルアルコール−アリルアルコール共
重合物へのポリオキシアルキレンのグラフト物)を好適
に用いることができる。
【0027】また、必要に応じて本発明のポリブチレン
サクシネート及び/又はポリエチレンアジペートと組み
合わせて用いる他の生分解性樹脂としては、成形性と適
度の柔軟性及び硬度を有し、微生物の作用により崩壊し
得る樹脂であれば使用可能であり、例えばゼネカ(株)
製バイオポール(ヒドロキシ酪酸とヒドロキシ吉草酸の
共重合体)等の微生物発酵生産型樹脂、日本合成化学工
業(株)製マタービー(澱粉と変性ポリビニルアルコー
ルとのブレンド物)、アメリカ、ワーナー・ランバード
社製ノボン(澱粉と生分解性合成ポリマーとのブレンド
物)等の天然高分子(澱粉)系樹脂、ダイセル化学工業
(株)製プラクセル(ポリカプロラクトン)等の化学合
成型樹脂、ポリ乳酸などが挙げられる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の効果について具体的に確認し
た実施例を示すが、本発明が下記実施例に限定されるも
のでないことはもとよりである。
【0029】実施例1 原料としては市販の生分解性樹脂を用いた。本実施例に
おいては昭和高分子(株)製の脂肪族ポリエステル系生
分解性樹脂である「ビオノーレ」#1020を使用し
た。まず、このビオノーレのペレットを乾燥機にて70
℃で約48時間乾燥した。このビオノーレを溶融し、1
40℃にて射出成形機にて射出ファスナーを成形し、表
2に示すAの成形品を得た。また別に、射出成形後、室
温まで徐々に放冷した後、加温器(ドライオーブン)で
100℃にて50分加熱した。所定時間加熱後、オーブ
ンから取り出し、室温付近になるまで放冷し、表2に示
すBの成形品を得た。
【0030】前述の方法で調製した試料は、直ちに横引
き強度の測定及び密度測定を行った。ただし、密度の測
定においては、生分解性樹脂から構成される部分のみの
測定を行った。密度はピクノメーターを使用して測定し
た。測定溶媒としてはn−ヘキサンを使用し(市販品を
そのまま使用)、温度25℃の条件下で、n−ヘキサン
の25℃における密度0.65481g/cm3 を利用
した。アニール無しの成形品A及び100℃のアニーリ
ング後の成形品Bの密度測定結果を表2に示す。また、
横引き強度の測定結果についても表2に示す。なお、横
引き強度は図17に示すように測定した。すなわち、務
歯4dをかみ合わせたファスナーチェーン2dの状態
で、チェーンかみ合い方向に対して図17のように一定
速度(300mm/分)で、引張試験機を利用してファ
スナーテープ3dを引張り抵抗を測定する。なお、クラ
ンプ50の幅は25mmである。
【表2】 上述の方法によって成形並びに密度調製された成形品
は、表2に示すとおり、25kgf/25mm以上の横
引き強度を示した。これは、JIS規格に定める綿テー
プ使用時の横引き強度20kgf/25mmを上回り、
JIS規格をクリアーする。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば実用的に
充分な強度を有する生分解性樹脂成形品が提供され、ス
ライドファスナー、面ファスナーなど、各種分野の製品
として利用可能である。また、本発明の生分解性樹脂成
形品は、廃棄されても土中や水中の微生物により分解さ
れるため、地球環境の破壊や廃棄物公害を引き起こすこ
とはない。しかも、生分解性樹脂製の製品は、コンポス
ト(堆肥)にして大地に還元されるので、通常のプラス
チック製品のような散乱ゴミになって野生動物への危害
となる恐れもなく、また、分解して嵩が減少するので埋
立地の延命化や安定化にも役立つ。さらに、これらの製
品が焼却処分されても、生分解性樹脂は焼却時の発熱量
が少ないため、焼却炉を損傷する危険性も減少する。さ
らに、本発明を適用した生分解性面ファスナーは、例え
ば生分解性樹脂や水溶性樹脂から作製された結束バンド
や苗木カバー、エノキ茸育苗カバー、おむつなど各種使
い捨て製品の連結具として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリブチレンサクシネートにおける密度と強度
の関係を示すグラフである。
【図2】生分解性樹脂製スライドファスナーの一態様を
示す平面図である。
【図3】生分解性樹脂製スライドファスナーの他の態様
を示す平面図である。
【図4】生分解性樹脂製スライドファスナーのさらに他
の態様を示す平面図である。
【図5】生分解性樹脂製スライドファスナーの別の態様
を示す部分破断平面図である。
【図6】生分解性雄面ファスナーの第一実施態様の部分
斜視図である。
【図7】図6に示す生分解性雄面ファスナーと生分解性
雌面ファスナーの係合状態を示す部分断面図であり、雄
面ファスナーは図6のA−A線矢視方向の断面を示す。
【図8】生分解性雄面ファスナーの第二実施態様の部分
斜視図である。
【図9】図8に示す生分解性雄面ファスナーと生分解性
雌面ファスナーの係合状態を示す部分断面図であり、雄
面ファスナーは図8のB−B線矢視方向の断面を示す。
【図10】生分解性面ファスナーの第三実施態様の斜視
図である。
【図11】図10に示す生分解性面ファスナーの係合方
法を示す部分破断側面図である。
【図12】第四実施態様の生分解性雌面ファスナーの部
分断面図である。
【図13】第四実施態様の生分解性雄面ファスナーの部
分断面図である。
【図14】生分解性雄面ファスナーの第五実施態様の基
部裏面に水溶性樹脂をラミネートした状態を示す部分断
面図である。
【図15】生分解性雄面ファスナーの第五実施態様を示
す部分断面図である。
【図16】生分解性雄面ファスナーの第六実施態様の部
分断面図である。
【図17】実施例1における横引き強度の測定方法を示
す概略図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c スライドファスナー 2,2b,2c,2d ファスナーチェーン 3,3b,3c,3d ファスナーテープ 4,4b,4c,4d エレメント 5 スライダー 6 下止部 7 上止具 8 下止具 9 補強用シート状部材 10 開離嵌挿具 30,30a,30b,30c,30d,30e 雄面
ファスナー 31,31a,31b,31c,31d,31e,4
1,41a 基部 32,32a,32b,32c,32d,32e フッ
ク状係合要素 34,34a,34b,34d 溝部 38b,38d,38e 孔部 40,40a 雌面ファスナー

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリブチレンサクシネート及び/又はポ
    リエチレンアジペートを主成分とする生分解性樹脂から
    なる成形品の、ポリブチレンサクシネート及び/又はポ
    リエチレンアジペートの部分の密度が1.250g/c
    3 以上であることを特徴とする成形品。
  2. 【請求項2】 成形品を加温状態に保持して結晶化度を
    高め、ポリブチレンサクシネート及び/又はポリエチレ
    ンアジペートの密度を1.260g/cm3以上として
    なる請求項1に記載の成形品。
  3. 【請求項3】 成形品がスライドファスナーである請求
    項1又は2に記載の成形品。
  4. 【請求項4】 成形品が面ファスナーである請求項1又
    は2に記載の成形品。
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