JPH11181276A - ポリアミド複合体及びその製造方法 - Google Patents

ポリアミド複合体及びその製造方法

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JPH11181276A
JPH11181276A JP35549897A JP35549897A JPH11181276A JP H11181276 A JPH11181276 A JP H11181276A JP 35549897 A JP35549897 A JP 35549897A JP 35549897 A JP35549897 A JP 35549897A JP H11181276 A JPH11181276 A JP H11181276A
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JP
Japan
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polyamide
melting point
component
polyamide component
melt
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Application number
JP35549897A
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English (en)
Inventor
Shinji Yamamoto
新治 山本
Kazuyoshi Fujii
一良 藤井
Hideki Miwa
英樹 三輪
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機繊維を溶融混練して耐クリープ性,剛性及
び強度などを改善し成形品の耐熱性や重さを改良する。 【解決手段】互いに融点の異なる複数のポリアミド成分
からなるポリアミド複合体で,融点の低いポリアミド成
分マトリックス中に融点の高いポリアミド成分が微細な
繊維状に分散している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は互いに異なる融点を
有するポリアミドからなり微細な繊維で強化されたポリ
アミド複合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンやポリアミドは自動車の
バンパーや内装材及び家電製品の外装や部品などに広く
利用されている。 これらのポリオレフィンにおいて
は,耐衝撃性を向上させるためにはエチレン−プロピレ
ン系ゴムなどのゴム状ポリマーをブレンドすることが多
い。ポリプロピレン系樹脂にエチレン−プロピレン系共
重合体ゴムがカップリング剤を介して有機短繊維状物と
グラフト結合した樹脂組成物が特開平1−104636
号公報に,熱可塑性樹脂に,塩素化ポリエチレンと短繊
維状ポリアミドからなる組成物を配合した熱可塑性樹脂
組成物が特公平2−248448号公報に開示されてい
る。
【0003】本出願人はポリオレフィン,ゴム状ポリマ
−及び繊維状の熱可塑性ポリアミドからなる新規な繊維
強化熱可塑性樹脂組成物及びその製造法を特開平7−2
38189号として提案した。提案の製造の一具体例に
よれば,この組成物はポリオレフィン,ゴム状ポリマ−
及びシランカップリング剤を溶融混練してマトリックス
を調製する工程,マトリックスをシランカップリング剤
で処理された熱可塑性ポリアミドと,ポリオレフィン及
びポリアミドの融点以上の温度で溶融混練する工程,こ
の混練物をポリオレフィン及びポリアミドの融点以上の
温度で押出す工程,及び押出物をポリアミドの融点未満
の温度で延伸及び/又は圧延する工程からなる製造法で
得ることができる。又,特公平3−58385号にはポ
リアミドの溶融成形に際し溶融し且つ結晶化を促進し得
る核剤を配合する高結晶化ポリアミド成形物の製造法と
してナイロン46よりも低融点のポリアミドを溶融成形
するに際してナイロン46の微粉末を配合しナイロン4
6の融点より高い温度で溶融成形する方法があり,成形
収縮率及び吸水寸法安定性が改良されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,ポリオ
レフィンにゴム状ポリマーをブレンドすると,剛性,強
度が低くなるとともに,降伏応力が低下し耐クリープ性
が悪くなるという問題があった。従来はポリオレフィン
にゴム状ポリマーと共にガラス繊維や無機充填剤をブレ
ンドすることにより,剛性や強度,耐クリープ性の改善
を図ってきた。しかし,ブレンドするガラス繊維や無機
充填剤の量を増やすと,得られる成形品の外観が悪くな
る上,成形品が重くなったり,工程が複雑になるという
問題や,ナイロンの場合にはあまり高温で溶融成形する
と良好な成形品が得られないという問題もあった。
【0005】本出願人が既に提案した特開平7−238
189号によれば,上記の問題点が解消された繊維強化
熱可塑性樹脂組成物が提供される。他方,上記提案の方
法によると,ポリオレフィン及びポリアミドの両者がシ
ランカップリング剤で処理されるが,シランカップリン
グ剤で処理されたポリアミドは溶融粘度が大きくなり過
ぎマトリックス中にポリアミドが均一に分散されにく
く,均質な組成物が得られにくくなる場合があった。
又,これらの組成物を極性のゴムやポリマーの補強材と
して使用する場合,溶解度パラメーターの値が組成物の
値と大きく異なるために相溶性が悪くなり,組成物中の
極細繊維が極性ゴムやポリマー中に均一分散しにくくな
る。分散状態を改良するためには相容化剤や混練方法の
検討が必要となりコストも高くなる。
【0006】本発明は上記提案の製造法を更に改良する
ものであり,ポリアミド極微細な繊維が均一に分散して
耐疲労性と共に剛性や強度,耐クリープ性に優れ,低比
重のポリアミド複合体及び生産性がよくかつ低コストで
製造する方法を提供する。
【0007】
【課題を解決のための手段】本発明によれば ポリアミ
ド複合体が(A)互いに異なる融点を有する複数のポリ
アミド成分から成り,(B)より低い融点を有する成分
のポリアミド(P1)のマトリックス中に,(C)より
高い融点を有する成分のポリアミド(P2 )はその平均
繊維径が1.0μm以下の繊維状に分散していることを
特徴とするポリアミド複合体が提供される。そして,
(B)より低い融点を有する成分のポリアミド(P1
の融点(T1 )と(C)より高い融点を有する成分のポ
リアミド(P2 )の融点(T2 )との(D)相互の融点
の関係が100℃<T1 <T2 <300℃であり,又
(B)より低い融点を有する成分のポリアミド(P1
の溶融粘度(V1 )と(C)より高い融点を有する成分
のポリアミド(P2 )の溶融粘度(V2 )との(E)相
互の溶融粘度の関係が2,000ポイズ≦V1 ≦V2
25,000ポイズ[(T2 +t)℃;0<t<20
0,剪断速度=121.6 sec-1]である。更に(B)
より低い融点を有する成分のポリアミド(P1 )の重量
部(W1 )と(C)より高い融点を有する成分のポリア
ミド(P2 )の重量部(W2 )との(F)相互の重量部
の関係が0.1≦W2 /W1 <2であるポリアミド複合
体が提供される。
【0008】更に本発明によれば,(1)複数のポリア
ミド成分及び結合剤を各成分の融点以上の温度における
溶融混練する工程,(2)得られた溶融混練物をより高
いポリアミド(P2 )の融点以上の温度における押出す
る工程,(3)押出物をより高いポリアミド(P2 )の
融点より低い温度で延伸及び/又は圧延する工程からな
ることを特徴とするポリアミド複合体の製造方法が提供
される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下,本発明のポリアミド複合体
及びその製造方法を具体的に説明する。(B)より低い
融点を有する成分のポリアミド成分(P1 )は,主鎖に
アミド基を有する熱可塑性ポリマーであり,融点が10
0℃〜300℃の範囲のものである。しかも,ポリアミ
ド成分(P2 )の融点より低いものであり,なかでも1
30℃〜220℃の範囲のものが好ましい。このような
ポリマーとしては熱可塑性ポリアミド及びポリウレアが
挙げられる。これらの内,押出し及び延伸によって強靱
な繊維を与えると言う理由から熱可塑性ポリアミドが好
ましいものとして挙げられる。
【0010】熱可塑性ポリアミドの具体例としては,ナ
イロン6,ナイロン66,ナイロン6−ナイロン12共
重合体,ナイロン6−ナイロン66共重合体,ナイロン
610,ナイロン612,ナイロン46,ナイロン1
1,ナイロン12,ナイロンMXD6,キシリレンジア
ミンとアジピン酸との重縮合体,キシリレンジアミンと
ピメリン酸との重縮合体,キシリレンジアミンとスペリ
ン酸との重縮合体,キシリレンジアミンとアゼライン酸
との重縮合体,キシリレンジアミンとセバシン酸との重
縮合体,テトラメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮
合体,ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮合
体,オクタメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮合
体,トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸
の重縮合体,デカメチレンジアミンとテレフタル酸の重
縮合体,ウンデカメチレンジアミンとテレフタル酸の重
縮合体,ドデカメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮
合体,テトラメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,オクタメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,トリメチルヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸
の重縮合体,デカメチレンジアミンとイソフタル酸の重
縮合体,ウンデカメチレンジアミンとイソフタル酸の重
縮合体,及びドデカメチレンジアミンとイソフタル酸の
重縮合体などが挙げられる。
【0011】これらの熱可塑性ポリアミドの内,特に好
ましいものとしては,ナイロン6(PA6),ナイロン
12,ナイロン6−ナイロン12共重合体,ナイロン1
1,ナイロン610,ナイロン612などが挙げられ
る。これらは単独で使用してもよく,2種以上を使用し
てもよい。
【0012】ポリアミド成分(P1 )はモルフォロジー
の表現をすると連続相であり,一方ポリアミド成分(P
2 )は分散相である。従って,ポリアミド成分(P1
の溶融粘度(V1 )はポリアミド成分(P2 )の溶融粘
度(V2 )以下でなければならない。ポリアミド成分
(P1 )の溶融粘度(V1 )がポリアミド成分P2 の溶
融粘度(V2 )より大きいとポリアミド成分(P2 )が
微細に分散することができずに紡糸しても良好な極細繊
維にならない。ポリアミド成分(P1 )の溶融粘度(V
1 )とポリアミド成分(P2 )の溶融粘度(V2 )は,
1 ≦V2 を満足すればよいのだがポリアミド成分(P
2 )を極細繊維にするためには1,000ポイズ≦V1
≦30,000ポイズの範囲が好ましい。更に,好まし
くは2,000ポイズ≦V1 ≦20,000ポイズ,特
に好ましくは3,000ポイズ≦V 1 ≦10,000ポ
イズの範囲である。ポリアミド成分(P1 )の溶融粘度
(V 1 )が30,000ポイズを超えると紡糸時にダイ
スウェルが大きすぎて紡糸が困難となる。一方,ポリア
ミド成分(P1 )の溶融粘度(V1 )が1,000ポイ
ズを下回ると紡糸時に自重で落下して紡糸できない。
【0013】又,(C)より高い融点を有する成分のポ
リアミド成分(P2 )は主鎖にアミド基を有する熱可塑
性ポリマーであり,融点が150℃〜360℃の範囲の
ものが使用される。しかもポリアミド成分(P1 )の融
点よりも高いものであり,なかでも融点が190℃〜2
70℃の範囲のものが好ましい。このようなポリマーと
しては熱可塑性ポリアミド及びポリウレアが挙げられ
る。これらの内,押し出し及び延伸によって強靱な繊維
を与えると言う理由から熱可塑性ポリアミドが好ましい
ものとして挙げられる。
【0014】熱可塑性ポリアミドの具体例としては,ナ
イロン6,ナイロン66,ナイロン6−ナイロン66共
重合体,ナイロン610,ナイロン612,ナイロン4
6,ナイロン11,ナイロン12,ナイロン6−ナイロ
ン12共重合体,ナイロンMXD6,キシリレンジアミ
ンとアジピン酸との重縮合体,キシリレンジアミンとピ
メリン酸との重縮合体,キシリレンジアミンとスペリン
酸との重縮合体,キシリレンジアミンとアゼライン酸と
の重縮合体,キシリレンジアミンとセバシン酸との重縮
合体,テトラメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮合
体,ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮合
体,オクタメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮合
体,トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸
の重縮合体,デカメチレンジアミンとテレフタル酸の重
縮合体,ウンデカメチレンジアミンとテレフタル酸の重
縮合体,ドデカメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮
合体,テトラメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,オクタメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,トリメチルヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸
の重縮合体,デカメチレンジアミンとイソフタル酸の重
縮合体,ウンデカメチレンジアミンとイソフタル酸の重
縮合体,及びドデカメチレンジアミンとイソフタル酸の
重縮合体などが挙げられる。
【0015】これらの熱可塑性ポリアミドの内,特に好
ましいものとしてはナイロン6(PA6),ナイロン6
6(PA66),ナイロン6−ナイロン66共重合体,
ナイロン6−ナイロン12共重合体,ナイロン610,
ナイロン612などが挙げられる。これらの1種または
2種以上を用いてもよい。
【0016】ポリアミド成分(P2 )はモルフォロジー
の表現をすると分散相であり,一方ポリアミド成分(P
1 )は連続相である。従って,ポリアミド成分(P2
の溶融粘度(V2 )はポリアミド成分(P1 )の溶融粘
度(V1 )以上でなければならない。もしポリアミド成
分(P2 )の溶融粘度(V2 )がポリアミド成分
(P 1 )の溶融粘度(V1 )より小さいとポリアミド成
分(P2 )が微細に分散することができずに紡糸しても
良好な極細繊維にならない。ポリアミド成分(P2 )の
溶融粘度(V2 )とポリアミド成分(P1 )の溶融粘度
(V1 )は,V1 ≦V 2 を満足すればよいのだがポリア
ミド成分(P2 )を極細繊維にするためには1,000
ポイズ≦V2 ≦30,000ポイズの範囲が好ましい。
更に,好ましくは2,000ポイズ≦V2 ≦20,00
0ポイズ,特に好ましくは3,000ポイズ≦V2 ≦1
0,000ポイズの範囲である。ポリアミド成分
(P2 )の溶融粘度V2 が30,000ポイズ以上では
紡糸時にダイスウェルが大きすぎて紡糸が困難となる。
一方,ポリアミド成分(P2 )の溶融粘度(V2 )が
1,000ポイズを下回ると紡糸時に自重で落下して紡
糸できない。
【0017】本発明の複合体においてポリアミド成分
(P2 )はその殆どが微細な繊維としてポリアミド成分
(P1 )中に分散している。具体的にはその70重量
%,好ましくは80重量%,特に好ましくは90重量%
以上が微細な繊維として分散している。この繊維は平均
繊維径が0.5μm以下であることが好ましく,特に好
ましくは0.02μm〜0.3μmの範囲である。アス
ペクト比(繊維長/繊維径)は15以上であることが好
ましい。
【0018】ポリアミド成分の割合は,ポリアミド成分
(P1 )100重量部に対してポリアミド成分(P2
は10〜200重量部の範囲が好ましく,30〜150
重量部の範囲が特に好ましく,50〜100重量部の範
囲が最も好ましい。ポリアミド成分(P1 )に対するポ
リアミド成分(P2 )の割合が10重量部より少ないと
実質的に補強性を発現しない。一方,ポリアミド成分
(P1 )に対するポリアミド成分(P2 )の割合が20
0重量部以上であるとポリアミド成分(P1 )中にポリ
アミド成分(P2 )が分散しきれず微細な繊維を形成す
ることができないため好ましくない。
【0019】次に本発明のポリアミド複合体の製造方法
について説明する。即ち,ポリアミド複合体は以下の工
程により製造される。 (1)ポリアミド成分(P1 ),ポリアミド成分
(P2 )及び結合剤を各成分の融点以上の温度溶融混練
する工程,(2)得られた上記溶融混練物をポリアミド
成分(P2 )の融点より高い温度で押出する工程,
(3)上記溶融押出物をポリアミド成分(P2 )の融点
より低い温度で延伸及び/又は圧延する工程。
【0020】先ず,溶融混練する工程(1)について説
明する。工程(1)において使用される結合剤は予めポ
リアミド成分(P1 )又はポリアミド成分(P2 )に添
加したり混練してもよいし,ポリアミド成分(P1 )と
ポリアミド成分(P2 )をブレンドした後に添加しても
よい。溶融混練は樹脂の混練に通常使用される装置で行
うことができる。このような装置としては,バンバリー
型ミキサー,ニーダー,ニーダーエキストルーダー,オ
ープンロール,一軸混練機,二軸混練機などが用いられ
る。これらの装置の中では短時間で且つ連続的に溶融混
練が行える点で二軸混練機が最も好ましい。溶融混練す
る温度はポリアミド成分(P2 )の融点以上でなければ
ならない。ポリアミド成分(P2 )の融点より低い温度
で溶融混練してもポリアミド成分(P1 )中にポリアミ
ド成分(P2 )の微細な粒子が分散した構造にはならな
いからである。具体的にはポリアミド成分(P2 )の融
点より20℃〜30℃高い温度で実施することが好まし
い。
【0021】更に,押出工程(2)と延伸及び/又は圧
延工程(3)について説明する。この工程では押出又は
紡糸によって,混練物中のポリアミド成分(P2 )の微
粒子が繊維に変形する。ポリアミド成分(P1 )とポリ
アミド成分(P2 )を溶融混練する温度はポリアミド成
分(P2 )の融点以上でなければならない。ポリアミド
成分(P2 )の融点より低い温度で溶融混練してもポリ
アミド成分(P1 )中にポリアミド成分(P2 )の微細
な粒子が分散した構造にはならず,従ってこのような混
練物を紡糸延伸してもポリアミド成分(P2 )は微細な
繊維になり得ないからである。この繊維は引き続き延伸
又は圧延処理されてより強固な繊維となる。従って延伸
及び圧延処理はポリアミド成分(P1 )の融点より低い
温度で実施すればよいが,ポリアミド成分(P1 )のガ
ラス転移温度より10℃〜20℃低い温度で実施すれば
さらに好ましい。例えば混練物を紡糸口金から押出して
紐状ないし糸状に紡糸し,これをドラフトを掛けつつホ
ビンなどに巻き取るなどの方法で実施される。ここでド
ラフトを掛けるとは紡糸口金内速度よりも巻取速度を大
きくとることを言う。巻取速度/紡糸口金内速度の比
(ドラフト比)は1.5〜100の範囲が好ましく,2
〜50の範囲とすることが特に好ましい。最も好ましい
ドラフト比は3〜30の範囲である。
【0022】更に紡糸した混練物を圧延ロールなどで連
続的に圧延処理することによっても実施できる。混練物
をインフレーション用ダイやTダイから押し出しつつ,
これをドラフトを掛けつつロールなどに巻き取ることに
よっても実施できる。又ドラフトを掛けつつ巻き取る代
わりに圧延ロールで圧延してもよい。
【0023】上記の工程により得られた紐状,糸状,テ
ープ状のポリアミド複合体はペレタイザーにかけてペレ
ット化してもよいし,そのまま所謂ヤーンプリプレグと
して使用してもよい。
【0024】上記のポリアミド複合体を耐熱性のゴム,
例えば水素化ニトリルゴムなどの加硫可能なゴムと混練
することにより耐熱性の優れた繊維強化ゴムが得られ
る。この場合にはポリアミド成分(P1 )の融点より高
くポリアミド成分(P2 )の融点より低い温度で混練を
行う必要がある。
【0025】結合剤の量はポリアミド成分(P2 )10
0重量部に対して0.1〜5重量部の範囲が好ましい。
特に好ましくは0.5〜1.5重量部の範囲である。結
合剤の量が0.1重量部よりも少ないと強度の高い複合
体が得られず,結合剤の量が5重量部よりも多いと弾性
率に優れた複合体は得られない。
【0026】結合剤としてはシランカップリング剤,ア
ルキルフェノールホルムアルデヒド系樹脂,不飽和カル
ボン酸,不飽和カルボン酸誘導体及び有機過酸化物が用
いられる。また,これらの混合物も使用できる。
【0027】シランカップリング剤の具体例としては,
ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラ
ン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン,ビ
ニルトリアセチルシラン,γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルエ
チルジメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルエチ
ルジエトキシシラン,N−β−(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン,N−β−(アミノエ
チル)アミノプロピルトリエトキシシラン,N−β−
(アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン,N−β−(アミノエチル)アミノプロピルエチルジ
メトキシシラン,N−β−(アミノエチル)アミノプロ
ピルエチルジエトキシシラン,γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン,γ−〔N−(β−メタクリロキシエ
チル)−N,N−ジメチルアンモニウム(クロライ
ド)〕プロピルメトキシシラン,及びスチリルジアミノ
シランなどが挙げられる。
【0028】アルキルフェノールホルムアルデヒド系樹
脂としてはクレゾールのようなフェノールとホルムアル
デヒド或いはアセトアルデヒドとをアルカリ触媒の存在
下で反応させて得られるレゾール型初期縮合物及びその
変性物が挙げられる。特にアルキルフェノールとして分
子中にメチロール基を2個以上有するものが好適に使用
できる。アルキルフェノールホルムアルデヒド系樹脂と
して例えば,住友化学工業(株)製のスミライトレジン
PR−22193,スミライトレジンPR−5099
4,スミライトレジンPR−175,スミライトレジン
PR−50530,スミライトレジンPR−5146
6,スミライトレジンPR−28633,住友デュレズ
(株)製のタッキロール201,タッキロール250−
I,タッキロール250−II,タッキロール250−
III,群栄化学工業(株)製のPR−4507,荒川
化学工業(株)製のタマノル521,シェネクタディー
化学(株)製のシェネクタディーSP1059,シェネ
クタディーSP1055,,ユニオンカーバイド(株)
製のCRR−0803,アンカー化学(株)製のシンホ
ルム1000,シンホルム1001,ヘキスト(株)製
のブルカレザード510E,ブルカレーゼン105E,
ブルカレーゼン130E,ブルカゾール315Eなどの
市販の樹脂架橋剤を挙げることができる。アルキルフェ
ノールホルムアルデヒド系樹脂の製造時に添加配合され
た増粘剤,溶剤,可塑剤などの各種助剤が含まれたもの
も含まれる。
【0029】有機過酸化物の具体例としては1,1−ジ
−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン,1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロ
ヘキサン,2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン,
4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリン酸n−ブチ
ルエステル,2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパ
ーオキシシクロヘキサン)プロパン,パーオキシネオデ
カン酸2,2,4−トリメチルペンチルエステル,パー
オキシネオデカン酸α−クミルエステル,パーオキシネ
オヘキサン酸t−ブチルエステル,パーオキシピバリン
酸t−ブチルエステル,パーオキシ酢酸t−ブチル,パ
ーオキシラウリル酸t−ブチルエステル,パーオキシ安
息香酸t−ブチルエステル,パーオキシイソフタル酸t
−ブチルエステルなどが挙げられる。中でも,1分間の
半減期温度が,溶融混練温度ないしこの温度より30℃
程高い温度の範囲であるもの,具体的には1分間の半減
期温度が80〜260℃程度のものが好ましく用いられ
る。
【0030】不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸誘
導体としてはα,γ−不飽和カルボン酸,脂環式不飽和
カルボン酸,アルケニルカルボン酸及びこれらの誘導体
が挙げられる。具体的にはアクリル酸,メタクリル酸,
マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,ビニル安息香酸,
ビニルフタル酸,エンドビシクロ(2,2,2)−5−
ヘプテン2−2,3−2カルボン酸,シス−4−シクロ
ヘキセン1,2−カルボン酸,オクタデセニルコハク酸
及びこれらの無水物,エステル,金属塩などの誘導体が
好ましい。
【0031】これらの結合剤の内,ポリアミドをゲル化
させることが少ない点でシランカップリング剤が最も好
ましい。シランカップリング剤を用いる時には有機過酸
化物を併用することができる。有機過酸化物を併用する
とポリアミドの分子鎖上にラジカルが形成され,このラ
ジカルがシランカップリング剤と反応することにより異
種ポリアミド間の反応を促進させると考えられる。この
時の有機過酸化物の使用量はポリアミド成分(P 2 )1
00重量部に対して0.01〜1.0重量部の範囲が好
ましい。
【0032】本発明のポリアミド複合体はポリアミドの
マトリックス中にポリアミドの微細な繊維が分散してお
り,マトリックスと繊維との間にはカップリング剤を介
して,カップリング剤の持つアルコキシ基,ビニル基,
グリシドキシ基,メタクリル基,アミノ基,メルカプト
基などの有機官能基が界面に介在してポリアミドマトリ
ックス(P1 )とポリアミド繊維(P2 )を結合させる
橋渡しの役割をしている。複合体としては熱可塑性であ
り,従ってこの複合体は通常の熱可塑性樹脂と同様に射
出成形や押出成形,プレス成形ができる。そして,耐疲
労性と剛性及び強度に優れるだけでなく軽量な成形体が
得られる。
【0033】本発明のポリアミド複合体はヤーンプリプ
レグとして用いることができる。この場合はヤーンプリ
プレグをマット状にしたり,平織,簾織,朱子織などの
織物にして,これをスタンピング成形してもよい。又,
耐熱性ゴム,例えば水素化ニトリルゴムと混合すること
により,繊維強化ゴムを得ることができ,この繊維強化
ゴムは低伸長時のモジュラスが高く耐熱性に優れた特徴
を有し,自動車のエンジン内のタイミングベルトへの応
用が期待される。
【0034】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して,本発明に
ついて更に具体的に説明するが,これらは本発明を限定
するものではない。実施例及び比較例においてポリアミ
ド成分(P1 )及び(P2 )の融点,溶融粘度,ポリア
ミド複合体の紡糸性,ポリアミド成分P2 の分散形状の
観察,ポリアミド複合体及びポリアミド複合体強化弾性
体の引張試験などは以下のようにして測定した。融点 :セイコー電子工業(株)製の示差走査熱量計(D
SC−5200)を使用して窒素雰囲気下にて室温から
昇温速度を10℃/min.にて測定して,得られた吸
熱ピークを融点とした。溶融粘度 :(株)東洋精機製のキャピログラフを使用し
て所定温度にてクロスヘッドスピード10mm/mi
n.にて溶融粘度を測定した。溶融粘度ηは剪断応力τ
を剪断速度121.6で除して算出される値である。紡糸性 :ポリアミド複合体の製造方法において溶融混練
工程,溶融押出工程を経て押出された混練物が紡糸口金
から出されて紡糸されるかどうかを判定して,可;紡糸
できる,不可;紡糸でできない:で示した。繊維の分散形態の観察 :各ポリアミド成分2gと水素化
ニトリルゴム〔ゼットポール2020L,日本ゼオン
(株)製〕35gをポリアミド成分(P1 )が溶融しポ
リアミド成分(P2 )が溶融しない温度にてブラベンダ
ープラストグラフで混練し,水素化ニトリルゴム中にポ
リアミド成分(P1 )を分散させた。この混練物を65
℃のメチルエチルケトン中に投入してポリアミド成分
(P1 )を含んだ水素化ニトリルゴムをエッチング処理
して残ったポリアミド成分(P2 )を走査型電子顕微鏡
で観察して平均繊維径や長さを測定した。引張試験 :ASTM D638に準拠して,ポリアミド
複合体の引張弾性率,降伏点応力,破断点強度及び伸び
を二軸混練押出機にて得られたストランドについて,島
津製作所(株)製のオートグラフ(AG−50kND)
を使用して測定した。繊維強化弾性体の引張試験 :JIS K6251に準拠
してポリアミド複合体強化弾性体の100%弾性率,破
断点強度及び伸びを前記のオートグラフを使用して測定
した。
【0035】〔実施例1〕使用したポリアミド成分(P
1 )及び(P2 )の種類,融点,使用量,溶融粘度及び
結合剤の種類を表1に示した。ポリアミド成分(P2
100重量部に対して結合剤としてシランカップリング
剤〔N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン 〕1.0重量部を250℃に設定した
二軸混練機を使って溶融混練し変性した。この変性物5
0重量部に対してポリアミド成分(P1 )100重量部
を追加して250℃にて溶融混練しノズルを通してスト
ランド状に押出し,ドラフト比30(温度;室温)で引
取ってポリアミド複合体のストランドを得た。得られた
ストランドを上記の通りエッチング処理して残った繊維
を電子顕微鏡で観察したところ,平均繊維径が0.04
μmの極微細繊維で長さは平均15μm以上あることを
確認した。ストランドの引張特性を表2に示した。
【0036】〔実施例2〜6〕表1に示したポリアミド
成分(P1 )及び(P2 )の種類及び量にて実施例1と
同様にしてストランドを作って同様に試験して測定した
結果を表2に示した。
【0037】〔実施例7〜10〕表1に示したポリアミ
ド成分(P1 )及び(P2 )の種類及び量にて実施例1
と同様にして溶融混練し変性した。この変性物に表1の
通り追加して280℃にて加温して溶融混練しノズルを
通してストランド状に押出してストランド作って同様に
試験して測定した結果を表2に示した。
【0038】〔実施例11〜13〕表1に示したポリア
ミド成分(P1 )及び(P2 )の種類,量及び結合剤に
て実施例1と同様にしてストランドを作って同様に試験
して測定した結果を表2に示した。
【0039】〔比較例1〕表1に示すようにポリアミド
成分(P2 )の含有量を200重量部に変更した以外は
実施例1と同様にしてストランドを作製した。ポリアミ
ド成分(P2 )の含有量が多すぎるのでポリアミド成分
(P1 )中に分散しきれないため極細繊維が得られずポ
リアミド成分(P2 )は太い繊維のままであった。実施
例1と比較して表2に示したように弾性率,破断強度や
伸びも劣っていた。
【0040】〔比較例2〕表1に示すようにポリアミド
成分(P2 )の含有量を200重量部に変更した以外は
実施例7と同様にしてストランドを作成した。ポリアミ
ド成分(P2 )の含有量が多すぎるのでポリアミド成分
(P1 )中に分散しきれないため極細繊維が得られずポ
リアミド成分(P2 )は太い繊維のままであった。実施
例7と比較して表2に示したように弾性率,破断強度や
伸びも劣っていた。
【0041】〔比較例3〕表1に示すようにポリアミド
成分(P2 )の種類と含有量を変更した以外は実施例1
と同様にしてストランドを作製した。ポリアミド成分
(P1 )の溶融粘度(V1 )とポリアミド成分(P2
の溶融粘度(V2 )はV1 >V2 の関係にあり,ポリア
ミド成分(P2 )が分散できず,繊維化できなかった。
実施例1と比較して表2に示したように満足する伸びも
得られず,破断強度も劣っていた。
【0042】〔比較例4〕表1に示すように実施例1の
ポリアミド成分の(P1 )と(P2 )を入れ替えて混練
温度を210℃に変更した以外は実施例1と同様にして
ストランドを作製した。ポリアミド成分(P1 )(融点
222℃)が溶融しないため樹脂圧が異常に上昇して押
し出せなかった。
【0043】〔比較例5〕シランカップリング剤を使用
しなかった以外は実施例1と同様にしてストランドを得
ようとしたがポリアミド成分の(P1 )と(P2 )が相
互に結合されないためにストランドが頻繁に切れてドラ
フトを掛けることが出来なかった。
【0044】〔比較例6〕ドラフト比をほぼ0にした他
は実施例10と同様にしてストランド作製した。表1に
示したようにポリアミド成分(P2 )は粒子のままであ
った。表2に示した通り実施例10と比較して弾性率が
低く伸びも小さい。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】〔実施例14〕実施例10で得られたポリ
アミド複合体のストランド7gと水素化ニトリルゴム
〔2020L,日本ゼオン(株)製〕35g及びシラン
カップリング剤のN−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン0.35gを180℃にセッ
トしたブラベンダープラストグラフに投入して15分間
混練してマスターバッチを作製した。次いで150℃に
セットしたブラベンダープラストグラフに上記の水素化
ニトリルゴム15gと上記マスターバッチ18gを投入
して60秒間素練りし,次にカーボンブラックFEF1
2g,亜鉛華1号1.5g,ステアリン酸0.3g,老
化防止剤としてオクチル化ジフェニルアミン0.3gと
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジ
アミン0.3gを投入し3.5分間混練後70℃にセッ
トしたオープンロール上で硫黄0.15g及び加硫促進
剤としてテトラチウラムジスルフィド0.6gとメルカ
プトベンゾチアゾール0.15gを配合し160℃で3
0分間加硫してポリアミド繊維強化弾性体を得た。この
ポリアミド繊維強化弾性体は100%弾性率は99kg
/cm2 ,破断強度は213kg/cm2 ,破断伸びは
454%であった。ポリアミド複合体を水素化ニトリル
ゴムに添加することにより特に低伸長領域で弾性率を大
幅に向上させることが判明した。
【0048】〔比較例7〕実施例9で得られたポリアミ
ド複合体を使用しなかった以外は,実施例14と同様に
して水素化ニトリルゴムを加硫した。このゴムは100
%弾性率は36kg/cm2 ,破断強度は226kg/
cm2 ,破断伸びは454%であった。
【0049】
【発明の効果】本発明で得られるポリアミド複合体は融
点と溶融粘度が互いに異なる複数のポリアミド成分から
成り,融点と溶融粘度がより高いポリアミド成分が極微
細な繊維として融点と溶融粘度のより低いポリアミド成
分マトリックス中に分散しているので,弾性率,強度や
伸びが低下することなく無機繊維強化複合体と比較して
低比重であり,耐熱性にも優れる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド複合体が以下からなる; (A)互いに異なる融点を有する複数のポリアミド成分
    から成り,(B)より低い融点を有する成分のポリアミ
    ド(P1 )のマトリックス中に(C)より高い融点を有
    する成分のポリアミド(P2 )はその平均繊維径が1.
    0μm以下の繊維状に分散している,ことを特徴とす
    る。
  2. 【請求項2】(A)互いに異なる融点を有する複数のポ
    リアミド成分のうち,(B)より低い融点を有する成分
    のポリアミド(P1 )の融点(T1 )と(C)より高い
    融点を有する成分のポリアミド(P2 )の融点(T2
    との相互の融点の関係(D)が次式の関係の範囲 100℃<T1 <T2 <300℃ (D) である請求項1記載のポリアミド複合体。
  3. 【請求項3】(A)互いに異なる融点を有する複数のポ
    リアミド成分のうち,(B)より低い融点を有する成分
    のポリアミド(P1 )の溶融粘度(V1 )と(C)より
    高い融点を有する成分のポリアミド(P2 )の溶融粘度
    (V2 )との相互の溶融粘度の関係(E)が次式の関係
    の範囲 2,000ポイズ≦V1 ≦V2 ≦25,000ポイズ (E) [(T2 +t)℃;0<t<200,剪断速度=12
    1.6 sec-1]である請求項1記載のポリアミド複合
    体。
  4. 【請求項4】(A)互いに異なる融点を有する複数のポ
    リアミド成分のうち,(B)より低い融点を有する成分
    のポリアミド(P1 )の重量部(W1 )と(C)より高
    い融点を有する成分のポリアミド(P2 )の重量部(W
    2 )との(F)相互の重量部の関係が次式の関係の範囲 0.1≦W2 /W1 <2 (F) である請求項1記載のポリアミド複合体。
  5. 【請求項5】ポリアミド複合体の製造工程が; (1)主鎖中にアミド結合を有する複数のポリアミド成
    分及び結合剤を各成分の融点以上の温度における溶融混
    練する工程,(2)得られた溶融混練物を,より高いポ
    リアミド(P2 )の融点以上の温度における押出する工
    程,(3)押出物をより高いポリアミド(P2 )の融点
    より低い温度における延伸及び/又は圧延する工程であ
    る請求項1〜4記載のポリアミド複合体の製造方法。
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