JPH11181072A - 回収ポリエチレン−テレフタレートを用いた不飽和ポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents
回収ポリエチレン−テレフタレートを用いた不飽和ポリエステル樹脂の製造方法Info
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- JPH11181072A JPH11181072A JP36594897A JP36594897A JPH11181072A JP H11181072 A JPH11181072 A JP H11181072A JP 36594897 A JP36594897 A JP 36594897A JP 36594897 A JP36594897 A JP 36594897A JP H11181072 A JPH11181072 A JP H11181072A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】ポリエチレン−テレフタレートをグリコー
ル分解し、更にα−β不飽和多塩基酸又はその酸無水物
を加えて重縮合を行わせる不飽和ポリエステル樹脂を製
造する方法において、(a) 上記原料成分としてポリエチ
レン−テレフタレート100 重量部に対して含水率0.1 重
量(%) 以上10重量(%) 以下の回収ポリエチレン−テレフ
タレート(R−PET)を使用し、且つその使用割合が
10モル(%)以上90モル(%) 以下、(b) グリコールの使用
割合が10モル(%) 以上90モル(%) 以下、(c)α−β不飽和
多塩基酸又はその酸無水物が10モル(%) 以上90モル(%)
以下を用いる不飽和ポリエステル樹脂の製造方法。 【効果】R−PETを不飽和ポリエステル樹脂製造の原
料とする場合に乾燥、並びにペレット化の工程を省略す
ることができるため、大きなコスト引き下げとなり、R
−PETの利用に汎用性が認められるようになる。
ル分解し、更にα−β不飽和多塩基酸又はその酸無水物
を加えて重縮合を行わせる不飽和ポリエステル樹脂を製
造する方法において、(a) 上記原料成分としてポリエチ
レン−テレフタレート100 重量部に対して含水率0.1 重
量(%) 以上10重量(%) 以下の回収ポリエチレン−テレフ
タレート(R−PET)を使用し、且つその使用割合が
10モル(%)以上90モル(%) 以下、(b) グリコールの使用
割合が10モル(%) 以上90モル(%) 以下、(c)α−β不飽和
多塩基酸又はその酸無水物が10モル(%) 以上90モル(%)
以下を用いる不飽和ポリエステル樹脂の製造方法。 【効果】R−PETを不飽和ポリエステル樹脂製造の原
料とする場合に乾燥、並びにペレット化の工程を省略す
ることができるため、大きなコスト引き下げとなり、R
−PETの利用に汎用性が認められるようになる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、所謂回収されたポリ
エチレン−テレフタレート(以下、R−PETと略記す
る)を原料として用いる不飽和ポリエステル樹脂の製造
方法に関するものである。
エチレン−テレフタレート(以下、R−PETと略記す
る)を原料として用いる不飽和ポリエステル樹脂の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、環境保全の立場から、所謂PET
ボトルをリサイクルしようとする動きが活発で、実用に
供されているものもある。然し、その割合は少なく、P
ETボトルの数%(重量)にしか過ぎないといわれてい
る。
ボトルをリサイクルしようとする動きが活発で、実用に
供されているものもある。然し、その割合は少なく、P
ETボトルの数%(重量)にしか過ぎないといわれてい
る。
【0003】その理由の一つは、PETボトルをリサイ
クルして再び成形可能な材料とする工程が複雑で、コス
トが高過ぎることにある。
クルして再び成形可能な材料とする工程が複雑で、コス
トが高過ぎることにある。
【0004】即ち、汚れたPETボトルを洗浄、破砕、
ゴミ除去、洗浄、乾燥、選別等の幾多のプロセスを経な
ければ、再使用に耐えるPETは得られない。
ゴミ除去、洗浄、乾燥、選別等の幾多のプロセスを経な
ければ、再使用に耐えるPETは得られない。
【0005】特に、押し出しによるフィルム、並びにシ
ート、成形、射出成形による成形品の製造、或はブロー
成形で容器を成形するなどのプロセスでは何れもR−P
ETを再溶融しなければならないために、その分子量低
下を極力避ける必要があり、必然的にR−PETの含水
率(重量%)が制限され、一般には0.05重量(%) 以下で
なければならないとされている。
ート、成形、射出成形による成形品の製造、或はブロー
成形で容器を成形するなどのプロセスでは何れもR−P
ETを再溶融しなければならないために、その分子量低
下を極力避ける必要があり、必然的にR−PETの含水
率(重量%)が制限され、一般には0.05重量(%) 以下で
なければならないとされている。
【0006】然し、このR−PETの乾燥工程、並びに
それに引き続いて実施されるペレット化に要するコスト
は、R−PETの総原価の凡そ40(%) を占めるといわれ
ている。
それに引き続いて実施されるペレット化に要するコスト
は、R−PETの総原価の凡そ40(%) を占めるといわれ
ている。
【0007】一方、PETをグリコール分解し、更にα
−β不飽和多塩基酸又はその酸無水物を加えて重縮合を
行わせ、架橋ポリマーの原料となる不飽和ポリエステル
樹脂を製造する方法における原料としてペレット状のP
ETを使用する試みもある。
−β不飽和多塩基酸又はその酸無水物を加えて重縮合を
行わせ、架橋ポリマーの原料となる不飽和ポリエステル
樹脂を製造する方法における原料としてペレット状のP
ETを使用する試みもある。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】然し、不飽和ポリエ
ステル樹脂を製造する際にペレット状のPETを原料と
して使用しても、例えば従来のようにテレフタル酸(又
はそのジメチルエステル)とエチレングリコールを用い
る場合に比較して、格別な利点が見出せないばかりか、
却ってコスト高になる傾向すら見られる。
ステル樹脂を製造する際にペレット状のPETを原料と
して使用しても、例えば従来のようにテレフタル酸(又
はそのジメチルエステル)とエチレングリコールを用い
る場合に比較して、格別な利点が見出せないばかりか、
却ってコスト高になる傾向すら見られる。
【0009】そこで、本発明者らは、R−PETの有効
利用といった社会的なニーズを実現するために、不飽和
ポリエステル樹脂製造の原料として検討を重ねた結果、
この目的のためにはR−PETを必ずしもペレットにす
る必要はなく、フレーク状で十分であり、しかもR−P
ETのグリコール分解の際には、水分の混在はなんら支
障にならないことを見出した。
利用といった社会的なニーズを実現するために、不飽和
ポリエステル樹脂製造の原料として検討を重ねた結果、
この目的のためにはR−PETを必ずしもペレットにす
る必要はなく、フレーク状で十分であり、しかもR−P
ETのグリコール分解の際には、水分の混在はなんら支
障にならないことを見出した。
【0010】即ち、PETとグリコールを等モル使用し
たPETのグリコール分解は下式により示されるが、こ
れによればグリコール分解されたPETを製造する際に
吸着乃至付着した水分は全く影響がないのである。
たPETのグリコール分解は下式により示されるが、こ
れによればグリコール分解されたPETを製造する際に
吸着乃至付着した水分は全く影響がないのである。
【0011】
【化1】
【0012】このようにR−PETを不飽和ポリエステ
ル樹脂製造の原料として利用する際にはR−PETの乾
燥工程は必要ではなく、ペレット化も省略できること
は、一般FRP用、並びにフィラーが混入の各種注型、
ライニング用など今迄低コスト化が困難であったR−P
ETについても低コスト化を実現できる。
ル樹脂製造の原料として利用する際にはR−PETの乾
燥工程は必要ではなく、ペレット化も省略できること
は、一般FRP用、並びにフィラーが混入の各種注型、
ライニング用など今迄低コスト化が困難であったR−P
ETについても低コスト化を実現できる。
【0013】更に、R−PETを不飽和ポリエステル樹
脂製造の原料として利用することにより、一般に不飽和
ポリエステル樹脂製造の原料として使用されてきた飽和
或は不飽和多塩基酸又はその酸無水物の使用量を抑える
ことができ、更にコスト切り下げが実現できる。
脂製造の原料として利用することにより、一般に不飽和
ポリエステル樹脂製造の原料として使用されてきた飽和
或は不飽和多塩基酸又はその酸無水物の使用量を抑える
ことができ、更にコスト切り下げが実現できる。
【0014】
【問題点を解決するための手段】この発明は、上記知見
に基づいて完成したものであり、ポリエチレン−テレフ
タレートをグリコール分解し、更にα−β不飽和多塩基
酸又はその酸無水物を加えて重縮合を行わせる不飽和ポ
リエステル樹脂を製造する方法において、(a) 上記原料
成分としてポリエチレン−テレフタレート100 重量部に
対して含水率0.1重量(%) 以上10重量(%) 以下のR−P
ETを使用し、且つその使用割合が10モル(%) 以上90モ
ル(%) 以下、(b) グリコールの使用割合がR−PETの
エチレングリコール残基を含めたグリコール全体の10モ
ル(%) 以上90モル(%) 以下、(c)α−β不飽和多塩基酸又
はその酸無水物の使用割合が10モル(%) 以上90モル(%)
以下を用いる不飽和ポリエステル樹脂の製造方法を提案
するものである。
に基づいて完成したものであり、ポリエチレン−テレフ
タレートをグリコール分解し、更にα−β不飽和多塩基
酸又はその酸無水物を加えて重縮合を行わせる不飽和ポ
リエステル樹脂を製造する方法において、(a) 上記原料
成分としてポリエチレン−テレフタレート100 重量部に
対して含水率0.1重量(%) 以上10重量(%) 以下のR−P
ETを使用し、且つその使用割合が10モル(%) 以上90モ
ル(%) 以下、(b) グリコールの使用割合がR−PETの
エチレングリコール残基を含めたグリコール全体の10モ
ル(%) 以上90モル(%) 以下、(c)α−β不飽和多塩基酸又
はその酸無水物の使用割合が10モル(%) 以上90モル(%)
以下を用いる不飽和ポリエステル樹脂の製造方法を提案
するものである。
【0015】この発明で使用されるR−PETとして
は、各種の成形品からの再生が使用可能であるが、その
代表的な例はPET−ボトルからのR−PETであり、
この発明の目的に適合する原料である。
は、各種の成形品からの再生が使用可能であるが、その
代表的な例はPET−ボトルからのR−PETであり、
この発明の目的に適合する原料である。
【0016】R−PETの水分量は、付着水と吸着水と
を問わず、R−PET100 重量部に対して0.1 重量部以
上10重量部以下である。
を問わず、R−PET100 重量部に対して0.1 重量部以
上10重量部以下である。
【0017】水分量が0.1 重量部以下であると、加熱乾
燥しなければならず、このためにコスト高となり、この
発明の目的に適合しない。
燥しなければならず、このためにコスト高となり、この
発明の目的に適合しない。
【0018】水分量が10重量部以上であると、グリコー
ル分解の際に水分を溜去させるのに長時間を要する等の
欠点がある。
ル分解の際に水分を溜去させるのに長時間を要する等の
欠点がある。
【0019】なお、普通水洗を終えてフィルター上で水
を切った状態では3〜7重量部、更に遠心分離機で水が
除かれた状態では0.5 〜1.5 重量部の水分がR−PET
に付着しており、これらの含水量のR−PETはそのま
までグリコール分解に供することができる。
を切った状態では3〜7重量部、更に遠心分離機で水が
除かれた状態では0.5 〜1.5 重量部の水分がR−PET
に付着しており、これらの含水量のR−PETはそのま
までグリコール分解に供することができる。
【0020】この発明では最初にR−PETとグリコー
ルを反応させてグリコール分解させた後、α−β不飽和
多塩基酸(又はその酸無水物)を反応、エステル化によ
り所望の不飽和ポリエステル樹脂を合成する。
ルを反応させてグリコール分解させた後、α−β不飽和
多塩基酸(又はその酸無水物)を反応、エステル化によ
り所望の不飽和ポリエステル樹脂を合成する。
【0021】PETの構成単位は下式に示すように1モ
ルのテレフタル酸残基並びにエチレングリコール残基と
しており、必然的に得られる不飽和ポリエステル樹脂の
飽和酸はテレフタル酸となる。
ルのテレフタル酸残基並びにエチレングリコール残基と
しており、必然的に得られる不飽和ポリエステル樹脂の
飽和酸はテレフタル酸となる。
【0022】
【化2】
【0023】R−PETの使用割合は10モル(%) 以上90
モル(%) 以下であり、10モル(%) 以下では実際上R−P
ETを使用する意味に乏しく、90モル(%) 以上ではPE
Tのグリコール分解の割合が少なく、PETの結晶性が
残ってモノマーの溶解性が不良となる。
モル(%) 以下であり、10モル(%) 以下では実際上R−P
ETを使用する意味に乏しく、90モル(%) 以上ではPE
Tのグリコール分解の割合が少なく、PETの結晶性が
残ってモノマーの溶解性が不良となる。
【0024】また、グリコールはスチレンなどのモノマ
ーに溶解することを前提とした場合には、モノマーの溶
解性を高めるために非結晶性のタイプを用いることが必
要である。
ーに溶解することを前提とした場合には、モノマーの溶
解性を高めるために非結晶性のタイプを用いることが必
要である。
【0025】そのようなグリコールの種類には、例えば
次のような種類のもの挙げられる。即ち、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、1,2 ブタンジオール、1,3 ブタンジオール、
2-メチルプロパンジオール1,3 、ネオペンチルグリコー
ル、2,2,3 トリメチルペンタンジオール1,3 、水素化ビ
スフェノールA、ビスフェノールAアルキレンオキシド
付加物で、且つ相互の併用も可能である。
次のような種類のもの挙げられる。即ち、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、1,2 ブタンジオール、1,3 ブタンジオール、
2-メチルプロパンジオール1,3 、ネオペンチルグリコー
ル、2,2,3 トリメチルペンタンジオール1,3 、水素化ビ
スフェノールA、ビスフェノールAアルキレンオキシド
付加物で、且つ相互の併用も可能である。
【0026】その使用割合はグリコール全体(R−PE
Tのエチレングリコール残基も含め)の10モル(%) 以上
90モル(%) 以下、より望ましくは20モル(%) 以上80モル
(%以下であり、10モル(%) 以下の使用割合ではPETの
グリコール分解の割合が少なく、PETの結晶性が残っ
てモノマーの溶解性が不良となり、90モル(%) 以上では
実際上R−PETを使用する意味に乏しい。
Tのエチレングリコール残基も含め)の10モル(%) 以上
90モル(%) 以下、より望ましくは20モル(%) 以上80モル
(%以下であり、10モル(%) 以下の使用割合ではPETの
グリコール分解の割合が少なく、PETの結晶性が残っ
てモノマーの溶解性が不良となり、90モル(%) 以上では
実際上R−PETを使用する意味に乏しい。
【0027】α−β不飽和多塩基酸(又はその酸無水
物)の使用割合は、変性のための飽和酸を別に用いない
ことから、必然的にグリコールと同じ使用割合となる。
物)の使用割合は、変性のための飽和酸を別に用いない
ことから、必然的にグリコールと同じ使用割合となる。
【0028】使用するα−β不飽和多塩基酸(又はその
酸無水物)の種類には、無水マレイン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸などが挙げられるが、市販とコス
トの点から無水マレイン酸の使用が一般的である。
酸無水物)の種類には、無水マレイン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸などが挙げられるが、市販とコス
トの点から無水マレイン酸の使用が一般的である。
【0029】この発明による不飽和ポリエステル樹脂の
合成反応は、前述のようにR−PETのグリコール分解
とそれに引き続きα−β不飽和多塩基酸(又はその酸無
水物)をグリコールと等モル使用で行われ、過剰のグリ
コール分に相当する量を含まずに行われる。
合成反応は、前述のようにR−PETのグリコール分解
とそれに引き続きα−β不飽和多塩基酸(又はその酸無
水物)をグリコールと等モル使用で行われ、過剰のグリ
コール分に相当する量を含まずに行われる。
【0030】なお、グリコール分解の際、有機錫化合物
で代表される分解触媒を用いると、反応時間の短縮に有
利である。
で代表される分解触媒を用いると、反応時間の短縮に有
利である。
【0031】更に、α−β不飽和酸を加えてからは不活
性気流中で所望の反応温度で重縮合が行われる。反応終
了後は安定剤、モノマー類を必要量加え、不飽和ポリエ
ステル樹脂が得られる。
性気流中で所望の反応温度で重縮合が行われる。反応終
了後は安定剤、モノマー類を必要量加え、不飽和ポリエ
ステル樹脂が得られる。
【0032】この発明により得られる不飽和ポリエステ
ル樹脂は、その実用化に当って、補強材、各種のフィラ
ー類、硬化剤、着色剤、離型剤等を必要に応じて併用す
ることができることは勿論である。
ル樹脂は、その実用化に当って、補強材、各種のフィラ
ー類、硬化剤、着色剤、離型剤等を必要に応じて併用す
ることができることは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上要するに、この発明では破砕、洗浄
されたフレーク状のR−PETが不飽和ポリエステル樹
脂製造の原料として使用できるため、大きなコスト引き
下げとなり、R−PETの利用に汎用性が認められるよ
うになる。
されたフレーク状のR−PETが不飽和ポリエステル樹
脂製造の原料として使用できるため、大きなコスト引き
下げとなり、R−PETの利用に汎用性が認められるよ
うになる。
【0034】
【実施例】次にこの発明の理解を助けるために、以下に
実施例を示す。 実施例1 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た 1L セパラブルフラスコに、よのペットボトルリサイ
クル(株)社製の回収フレーク状R−PET(含水率0.
8 重量%)を224g(1.2モル)、1,2 ブタンジオール90g(1.
0 モル)、ジブチル錫オキシド0.6gを仕込み、1,2 ブタ
ンジオールの還流下10時間グリコール分解を行った後、
無水マレイン酸78g(0.8 モル)を加え、コンデンサーを
分溜タイプに替え、窒素ガス気流下200 〜205 ℃にてエ
ステル化を行って、酸価34.9とした後、ハイドロキノン
0.07g を加え、温度130 ℃でスチレン250g(40%) に溶解
した。
実施例を示す。 実施例1 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た 1L セパラブルフラスコに、よのペットボトルリサイ
クル(株)社製の回収フレーク状R−PET(含水率0.
8 重量%)を224g(1.2モル)、1,2 ブタンジオール90g(1.
0 モル)、ジブチル錫オキシド0.6gを仕込み、1,2 ブタ
ンジオールの還流下10時間グリコール分解を行った後、
無水マレイン酸78g(0.8 モル)を加え、コンデンサーを
分溜タイプに替え、窒素ガス気流下200 〜205 ℃にてエ
ステル化を行って、酸価34.9とした後、ハイドロキノン
0.07g を加え、温度130 ℃でスチレン250g(40%) に溶解
した。
【0035】得られたポリエステル樹脂(A)はやや白
濁した淡黄褐色、粘度6.9 ポイズであった。
濁した淡黄褐色、粘度6.9 ポイズであった。
【0036】比較例として、よのペットボトルリサイク
ル(株)から得られたフレーク状R−PETを120 ℃、3
0Torr の減圧下に12時間乾燥して含水率0.07重量(%) と
したものを220g使用した他は同一配合、同一条件で酸価
38.4、粘度6.4 ポイズのポリエステル樹脂(B)を得
た。
ル(株)から得られたフレーク状R−PETを120 ℃、3
0Torr の減圧下に12時間乾燥して含水率0.07重量(%) と
したものを220g使用した他は同一配合、同一条件で酸価
38.4、粘度6.4 ポイズのポリエステル樹脂(B)を得
た。
【0037】何れの樹脂100 重量部に対して、メチルエ
チルケトンパーオキシド1.5 重量部、ナフテン酸コバル
ト(6% Co)0.5重量部を加え、所定の型に注入後、常温で
ゲル化、更に80℃、 2時間、120 ℃、2時間の硬化を行
った。これにより得られた樹脂の物性値は表−1に見ら
れるようであった。
チルケトンパーオキシド1.5 重量部、ナフテン酸コバル
ト(6% Co)0.5重量部を加え、所定の型に注入後、常温で
ゲル化、更に80℃、 2時間、120 ℃、2時間の硬化を行
った。これにより得られた樹脂の物性値は表−1に見ら
れるようであった。
【0038】
【表1】
【0039】即ち、R−PETの含水率に関係なく、同
一物性のポリエステル樹脂が得られ、ハンドレイアップ
用に利用可能であった。
一物性のポリエステル樹脂が得られ、ハンドレイアップ
用に利用可能であった。
【0040】実施例2 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た 1L セパラブルフラスコに、よのペットボトルリサイ
クル(株)製のフレーク状未乾燥R−PET(含水量
1.9重量%)を112g(0.6モル)、ネオペンチルグリコール1
53g(1.4モル)、ジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込
み、200 〜205 ℃にて8時間グリコール分解を行って、
淡黄褐色透明な液状レジンとした後、フマル酸162g(1.4
モル)を加え、コンデンサーを分溜タイプに替え、窒素
ガス気流下200 〜205 ℃にて重縮合を行った。
た 1L セパラブルフラスコに、よのペットボトルリサイ
クル(株)製のフレーク状未乾燥R−PET(含水量
1.9重量%)を112g(0.6モル)、ネオペンチルグリコール1
53g(1.4モル)、ジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込
み、200 〜205 ℃にて8時間グリコール分解を行って、
淡黄褐色透明な液状レジンとした後、フマル酸162g(1.4
モル)を加え、コンデンサーを分溜タイプに替え、窒素
ガス気流下200 〜205 ℃にて重縮合を行った。
【0041】酸価33.9でハイドロキノン0.07g を加え、
温度120 ℃でスチレン250gを加え、黄褐色透明、粘度8.
1 ポイズのポリエステル樹脂(C)が得られた。
温度120 ℃でスチレン250gを加え、黄褐色透明、粘度8.
1 ポイズのポリエステル樹脂(C)が得られた。
【0042】次の配合でBMCを製造した。 ポリエステル樹脂(C) 370 重量部 ポリスチレン(MN ≒130000) の50% スチレン溶液 70 〃 ガラス繊維(1/4インチ) 280 〃 炭酸カルシウム 800 〃 ステアリン酸亜鉛 17 〃 マグネシア 3 〃 粉末ポリエチレン 10 〃 ターシャリーブチルパーベンゾエート 6 〃
【0043】JIS 金型を用い、温度140 〜145 ℃、50Kg/
cm2 の圧力下、1m/m厚につき1分の時間で所望のテスト
ピースを成形した。得られた成形品の物性を表−2に要
約する。
cm2 の圧力下、1m/m厚につき1分の時間で所望のテスト
ピースを成形した。得られた成形品の物性を表−2に要
約する。
【0044】 表−2 収縮率(%) 0〜0.01(%) 光線反射率(%) 50〜70(%) 曲げ強さ(Kg/mm2) 10.9 曲げ弾性係数(Kg/mm2) 1300 引張り強さ(kg/mm2) 4.2 バーコル硬さ 48 アイゾット衝撃値(ft 1b/in) 2.8
【0045】即ち、無収縮タイプの成形品として有用な
結果が得られた。なお、ポリエステル樹脂(C)注型品
の主な性質は次の通りである。
結果が得られた。なお、ポリエステル樹脂(C)注型品
の主な性質は次の通りである。
【0046】 曲げ強さ(Kg/mm2) 11.7 曲げ弾性係数(kg/mm2) 390 熱変形温度(℃) 139
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエチレン−テレフタレートをグリコ
ール分解し、更にα−β不飽和多塩基酸又はその酸無水
物を加えて重縮合を行わせる不飽和ポリエステル樹脂を
製造する方法において、(a) 上記原料成分としてポリエ
チレン−テレフタレート100 重量部に対して含水率0.1
重量(%) 以上10重量(%) 以下の回収ポリエチレン−テレ
フタレートを使用し、且つその使用割合が10モル(%) 以
上90モル(%) 以下、(b) グリコールの使用割合が回収ポ
リエチレン−テレフタレートのエチレングリコール残基
を含めたグリコール全体の10モル(%) 以上90モル(%) 以
下、(c)α−β不飽和多塩基酸又はその酸無水物の使用割
合が10モル(%) 以上90モル(%) 以下を用いることを特徴
とする回収ポリエチレン−テレフタレートを用いた不飽
和ポリエステル樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36594897A JPH11181072A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 回収ポリエチレン−テレフタレートを用いた不飽和ポリエステル樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP36594897A JPH11181072A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 回収ポリエチレン−テレフタレートを用いた不飽和ポリエステル樹脂の製造方法 |
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JPH11181072A true JPH11181072A (ja) | 1999-07-06 |
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JP36594897A Pending JPH11181072A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 回収ポリエチレン−テレフタレートを用いた不飽和ポリエステル樹脂の製造方法 |
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JP (1) | JPH11181072A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004182782A (ja) * | 2002-11-29 | 2004-07-02 | Sanritsu Kakoki Kk | リサイクルボード用樹脂の製造方法及びリサイクルボードの製造方法 |
US8541477B2 (en) | 2011-03-04 | 2013-09-24 | International Business Machines Corporation | Methods of depolymerizing terephthalate polyesters |
CN111019311A (zh) * | 2019-12-05 | 2020-04-17 | 江门市江海区新雄利塑料科技有限公司 | 一种耐磨工程塑料及其制备方法 |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP36594897A patent/JPH11181072A/ja active Pending
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JP2004182782A (ja) * | 2002-11-29 | 2004-07-02 | Sanritsu Kakoki Kk | リサイクルボード用樹脂の製造方法及びリサイクルボードの製造方法 |
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