JPH11180916A - α−フェニルエチルアルコールの製造方法 - Google Patents

α−フェニルエチルアルコールの製造方法

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JPH11180916A
JPH11180916A JP9344732A JP34473297A JPH11180916A JP H11180916 A JPH11180916 A JP H11180916A JP 9344732 A JP9344732 A JP 9344732A JP 34473297 A JP34473297 A JP 34473297A JP H11180916 A JPH11180916 A JP H11180916A
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JP
Japan
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catalyst
reaction
acetophenone
reactor
raw material
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JP9344732A
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English (en)
Inventor
Noriaki Oku
憲章 奥
Masaru Ishino
勝 石野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅系触媒の存在下、固定床流通反応によりア
セトフェノンを水添するα−フェニルエチルアルコール
の製造方法であって、反応器の形状の設計自由度が高
く、かつ触媒の自重による破砕劣化を防止できるα−フ
ェニルエチルアルコールの製造方法を提供する。 【解決手段】 銅系触媒の存在下、固定床流通反応によ
りアセトフェノンを水添するα−フェニルエチルアルコ
ールの製造方法であって、水添反応における液フィード
がアップフローであることを特徴とするα−フェニルエ
チルアルコールの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−フェニルエチ
ルアルコールの製造方法に関するものである。更に詳し
くは、本発明は、銅系触媒の存在下、固定床流通反応に
よりアセトフェノンを水添するα−フェニルエチルアル
コールの製造方法であって、反応器の形状の設計自由度
が高く、かつ触媒の自重による破砕劣化を防止できるα
−フェニルエチルアルコールの製造方法に関するもので
ある。なお、α−フェニルエチルアルコールは、たとえ
ばスチレン製造用原料、各種香料製造用原料として有用
である。
【0002】
【従来の技術】アセトフェノンを水添することによりα
−フェニルエチルアルコールを製造できることは公知で
ある。たとえば、特公昭59−27216号公報には、
バリウム、亜鉛、マグネシウムを含有する銅−クロマイ
ト触媒を用いてアセトフェノンを水添する方法が開示さ
れている。
【0003】ところで、触媒が充填された反応器に反応
用流体を流通させて反応を行う場合、反応器の形状を決
定するに際し、長期間にわたって触媒の性能を十分に発
揮させ得ることが必要になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、銅系触媒の存在下、固
定床流通反応によりアセトフェノンを水添するα−フェ
ニルエチルアルコールの製造方法であって、反応器の形
状の設計自由度が高く、かつ触媒の自重による破砕劣化
を防止できるα−フェニルエチルアルコールの製造方法
を提供する点に存する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、銅
系触媒の存在下、固定床流通反応によりアセトフェノン
を水添するα−フェニルエチルアルコールの製造方法で
あって、水添反応における液フィードがアップフローで
あることを特徴とするα−フェニルエチルアルコールの
製造方法に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる銅系触媒と
は、主成分としてCuOを含有する触媒を意味する。触
媒中のCuOの含有量は、通常10〜90重量%、好ま
しくは20〜80重量%である。該含有量は低すぎても
高すぎても水添活性の低下を招くことがある。触媒中の
CuO以外の成分としては、Al2 3 、La2 3
Sm2 3 、CeO2 、ZrO2 、TiO2 、Si
2 、BaO、CaO、MgOなど、種々の金属酸化物
をあげることができるが、特にシリカとの複合酸化物系
触媒が好適に使用される得る。更に、上記以外の成分と
して、アルカリ金属化合物を含有しているのが好まし
い。触媒中のアルカリ金属化合物の含有量はアルカリ金
属として、0.01〜5重量%が好ましい。この範囲外
ではエチルベンゼンの副生増あるいは水添活性の低下を
招く場合がある。
【0007】本発明の触媒は担体を用いたものでもよ
く、又は担体を用いないものでもよい。担体としては、
シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシ
ア、シリカアルミナなどの金属酸化物及びこれらの複合
酸化物;ベントナイト、モンモリロナイト、ケイソウ
土、酸性白土などをあげることができるが、シリカ及び
ケイソウ土が好ましい。これら担体の含有量は10〜8
0重量%が好ましい。なお、触媒を成型する際に、グラ
ファイト、シリカゾル、アルミナなどのバインダーを添
加してもよい。触媒の形状としては、球状、円筒状など
をあげることができ、触媒の大きさは通常0.5〜10
mm、好ましくは1〜6mmである。
【0008】本発明の触媒は、共沈法、沈澱法、混合法
などによって製造することができる。たとえば、共沈法
で得られたペーストを加熱することにより触媒粉体を
得、該粉体を前記のバインダーなどを添加し、打錠成型
又は押出成型することにより成型ペレットとする。な
お、該当の市販品を用いてもよい。
【0009】アセトフェノンの水添反応は、上記の触媒
を充填した固定床流通反応器を用いて行なわれる。この
方式は、粉体触媒を用いるスラリー反応方式に比べ、反
応液からの粉体の濾別が不要であるなど、工業的実施の
観点から優れた方法である。反応温度は通常40〜20
0℃、好ましくは60〜150℃であり、反応圧力は通
常1〜200kg/cm2 、好ましくは10〜100k
g/cm2 である。過度に低温又は低圧であると反応が
十分に進行せず、一方過度に高温又は高圧であるとエチ
ルベンゼンの副生が増加する場合がある。触媒の使用量
は触媒層に対する原料液の空間速度として通常0.01
〜50hr-1、好ましくは0.1〜20hr-1である。
水素の供給量は送入する原料液中のアセトフェノンの量
に対して、通常1.0〜3モル倍である。
【0010】本水添反応は、反応原料液をアップフロー
で触媒層に供給することを特徴とする。本発明によりア
ップフローで行う場合、以下のような利点がある。すな
わち、一般に十分な反応成績を得るためには十分な反応
時間が必要であり、これを実現するためには反応器内に
おける十分な液ホールドアップが要求されるが、アップ
フローの場合、反応器内の反応液の線速度に関係なく十
分な液ホールドアップが得られるため、反応器の設計の
自由度が大きい。一方、ダウンフローの場合には、反応
器内の反応液の線速度により液ホールドアップが変化す
るため、本反応のように十分なホールドアップを要する
場合、液線速をあげるために反応器の断面積を小さく
し、その高さを高くする必要がある。すなわち、ダウン
フローの場合は、高さ方向に細長い反応器を用いること
が要求され、反応器の設計範囲に制限がある。更に、高
さ方向に細長い反応器に固体触媒を充填した場合、反応
器の底部の触媒が触媒層の自重により圧縮・破損される
ため、反応器を分割化するなどの工夫を要する。一方、
本発明によるアップフローを用いた場合には、反応器内
の反応液の線速度に関係なく十分な液ホールドアップが
実現されるため、反応器の形状を自由に変えることがで
きる。
【0011】反応用原料としては、アセトフェノンのみ
を用いてもよいが、アセトフェノン以外に不純物等を含
む混合液であってもよい。また、適当な溶媒を添加した
溶液を用いてもよい。溶媒としては、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、α−フェニルエチルアルコールなどのアルコ
ール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエ
ーテル類;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、エチルベン
ゼンなどの炭化水素類;及びこれらの混合溶媒をあげる
ことができる。溶媒を使用する場合の溶媒の使用量は、
アセトフェノンに対して通常0.5〜10重量倍であ
る。このようなアセトフェノン原料の希釈は反応の選択
率を高く維持するのに有効である。
【0012】本発明の固定床アップフロー反応方式の水
添反応においては、水添反応後の反応液の一部を水添反
応用原料液にリサイクルしてもよい。このような反応液
の一部リサイクルは反応熱の効果的な除去を可能とし反
応の選択率を高く維持するうえで有効である。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明する。
【0014】実施例1 固定床断熱式反応器に銅シリカペレット触媒(CuO5
0重量%含有)1lを管内径4.1cm、充填高さ78
cmの反応管に充填し、アセトフェノン(以下「AC
P」と記す。)56重量%、α−フェニルエチルアルコ
ール(以下、「MBA」と記す。)16重量%、エチル
ベンゼン(以下、[EB]と記す。)0.1重量%及び
その他の化合物28重量%からなるフレッシュ原料液を
1l/hr、水素84体積%及びメタン16体積%から
なる混合ガスを標準状態換算で0.3Nm3 /hr(原
料アセトフェノンに対する水素モル比は2.9モル倍で
ある。)供給し、24kg/cm2 Gで水添反応を実施
した。この際、反応器出口の水添反応液の一部を反応器
入口にリサイクルし、リサイクル比(反応液のリサイク
ル流量とフレッシュ原料流量の比)を1.0とし、ま
た、反応器へ原料液と水素ガスをアップフローで流し
た。反応器入口温度を94℃に制御した定常状態におい
て、そのときの液の空塔速度は1.5m/hrであっ
た。反応器の入口と出口の組成から求めた反応成績は、
ACP転化率は96%であった。
【0015】実施例2 固定床断熱式反応器に銅シリカペレット触媒(CuO5
0重量%含有)2lを管内径4.1cm、充填高さ14
8cmの反応管に充填し、ACP50重量%、MBA2
0重量%、EB0.1重量%及びその他の化合物30重
量%からなるフレッシュ原料液を2l/hr、水素84
体積%及びメタン16体積%からなる混合ガスを標準状
態換算で1.4Nm3 /hr(原料アセトフェノンに対
する水素モル比は3.0モル倍である。)供給し、24
kg/cm2 Gで水添反応を実施した。この際、反応器
出口の水添反応液の一部を反応器入口にリサイクルし、
リサイクル比(反応液のリサイクル流量とフレッシュ原
料流量の比)を1.0とし、また、反応器へ原料液と水
素ガスをアップフローで流した。反応器入口温度を93
℃に制御した定常状態において、液の空塔速度は3.0
m/hrであり、反応器の入口と出口の組成から求めた
反応成績は、ACP転化率は97%であった。実施例1
と比較してわかるように、液線速や反応管の形状が変化
しているが、アップフローでは反応成績が変化しないこ
とが認められた。
【0016】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、銅
系触媒の存在下、固定床流通反応によりアセトフェノン
を水添するα−フェニルエチルアルコールの製造方法で
あって、反応器の形状の設計自由度が高く、かつ触媒の
自重による破砕劣化を防止できるα−フェニルエチルア
ルコールの製造方法を提供することができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅系触媒の存在下、固定床流通反応によ
    りアセトフェノンを水添するα−フェニルエチルアルコ
    ールの製造方法であって、水添反応における液フィード
    がアップフローであることを特徴とするα−フェニルエ
    チルアルコールの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応温度が40〜200℃であり、反応
    圧力が1〜200kg/cm2であり、触媒の使用量が
    触媒層に対する原料液の空間速度として0.01〜50
    hr-1であり、かつ水素の供給量が送入する原料液中の
    アセトフェノンの量に対して1.0〜3モル倍である請
    求項1記載の製造方法。
JP9344732A 1997-07-14 1997-12-15 α−フェニルエチルアルコールの製造方法 Pending JPH11180916A (ja)

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SG1998001369A SG66476A1 (en) 1997-07-14 1998-06-09 Process for producing alpha-phenylethyl alcohol
NL1009602A NL1009602C2 (nl) 1997-07-14 1998-07-09 Werkwijze voor het bereiden van alfa-fenylethylalcohol.
KR1019980027742A KR100564065B1 (ko) 1997-07-14 1998-07-10 α-페닐에틸알콜의제조방법
US09/113,294 US6046369A (en) 1997-07-14 1998-07-10 Process for producing α-phenylethyl alcohol
CN98115695A CN1106368C (zh) 1997-07-14 1998-07-10 生产α-苯乙醇的方法
ES009801492A ES2153292B1 (es) 1997-07-14 1998-07-13 Procedimiento para producir alcohol alfa-feniletilico.

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010529046A (ja) * 2007-06-27 2010-08-26 エイチ アール ディー コーポレーション アルデヒド及びケトンを水素化する方法
CN104028286A (zh) * 2014-07-01 2014-09-10 青岛科技大学 铜基催化剂的制备方法

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