JPH11180912A - 2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製造方法 - Google Patents
2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製造方法Info
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- JPH11180912A JPH11180912A JP34494597A JP34494597A JPH11180912A JP H11180912 A JPH11180912 A JP H11180912A JP 34494597 A JP34494597 A JP 34494597A JP 34494597 A JP34494597 A JP 34494597A JP H11180912 A JPH11180912 A JP H11180912A
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Abstract
より高収率で、かつ、工業的に有利にCBTBを製造す
ることができる2−クロロ−1,4−ビストリクロロメ
チルベンゼンの製造方法を提供する。 【解決手段】 2−クロロパラキシレンと塩素とを光照
射下に側鎖塩素化反応させて2−クロロ−1,4−ビス
トリクロロメチルベンゼンを製造するに際し、この側鎖
塩素化反応の反応終期における反応温度を70〜140
℃に制御する、2−クロロ−1,4−ビストリクロロメ
チルベンゼンの製造方法である。 【効果】 工業的に容易に、かつ、安価に製造可能な2
−クロロパラキシレンの側鎖塩素化反応により、高収率
で、かつ、工業的に有利に2−クロロ−1,4−ビスト
リクロロメチルベンゼンを製造することができる。
Description
キシレンと塩素とを光照射下に側鎖塩素化反応させて2
−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンを製
造する方法に係り、特に高収率で工業的に有利に製造す
ることができる2−クロロ−1,4−ビストリクロロメ
チルベンゼンの製造方法に関する。
チルベンゼン(以下「CBTB」と略称する)は、医薬
品や農薬の中間体として有用であるほか、種々の工業薬
品の中間体としても有用であり、特に芳香族ポリアミド
や芳香族ポリエステル等の機能性高分子を製造する際の
単量体として用いられる2−クロロテレフタル酸クロラ
イドを製造する際の中間体として極めて重要な化合物で
ある。
ず第一に、1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの芳
香核に直接塩素を導入する直接塩素化法が知られている
(特開平4−312551号公報)。この方法は、パラ
キシレンを紫外線含有光照射下に光塩素化して1,4−
ビストリクロロメチルベンゼンを合成し、次いでこの
1,4−ビストリクロロメチルベンゼンを塩化第二鉄の
存在下に塩素と反応させ、得られた反応混合物を減圧下
に蒸留して目的のCBTBを得るものである。
ロメチルベンゼンの直接塩素化法においては、反応混合
物中における目的のCBTBの濃度が40重量%未満と
極めて低く、しかも、このCBTBや反応混合物中に不
純物として含まれている未反応の1,4−ビストリクロ
ロメチルベンゼン等の沸点や融点が高く、蒸留によりC
BTBを分離精製することは経済的でなく、工業的には
困難である。
て、2−クロロパラキシレンの側鎖メチル基を塩素化す
る2−クロロパラキシレンの側鎖塩素化法が知られてい
る(特開平4−327557号公報)。この方法は、パ
ラキシレンと塩素とを塩化第二鉄の存在下に反応させ、
その反応混合物から蒸留により2−クロロパラキシレン
を分離し、得られた2−クロロパラキシレン中に紫外線
含有光照射下、反応温度120℃の条件で15時間かけ
て1.25倍当量の塩素ガスを吹き込んで反応させるも
ので、ガスクロマトグラフィー分析純度97.8%のC
BTBが得られたことが報告されている。
物のCBTBを2−クロロテレフタル酸クロライドの製
造原料として使用する場合、これが機能性高分子を製造
する際の単量体として用いられるために、得られたCB
TB中に残留する反応中間体の3−クロロ−4−ジクロ
ロメチルベンゾトリクロライド及び2−クロロ−4−ジ
クロロメチルベンゾトリクロライド(以下、これらを合
わせて「ベンザル体」と称することがある)の濃度を1
00ppm以下にまで低減させる必要が生じるが、CB
TBの沸点及び融点が非常に高いので、CBTBの蒸留
精製工程でこれらベンザル体を分離除去することが困難
であり、2−クロロパラキシレンの側鎖塩素化反応工程
でこれらベンザル体の濃度を100ppm以下に制御す
る必要がある。
公報には、パラキシレンと塩素とを塩化第二鉄の存在下
に反応させ、その反応混合物から蒸留により2−クロロ
パラキシレンを分離し、得られた2−クロロパラキシレ
ン中に紫外線含有光照射下、反応温度100〜155℃
の条件で、かつ、1.10倍当量の塩素ガスを塩素化反
応の進行に従って塩素吹込速度を徐々に低下させながら
31.5時間かけて吹き込み、ベンザル体の濃度が10
0ppm以下になるまで反応させ、CBTB90.1重
量%及び3,4−ジクロロベンゾトリクロライド(以下
「3,4−DCBT」と略称する)9.9重量%の組成
を有する反応生成物が得られたことが報告されている。
反応中間体であるベンザル体の濃度が100ppm以下
になるまで塩素化する必要があるため、過塩素化副生物
である3,4−DCBTの副生量が増し、それだけ側鎖
塩素化反応の収率が低下するという問題があった。
は、高収率で、かつ、工業的に有利に2−クロロ−1,
4−ビストリクロロメチルベンゼン(CBTB)を製造
することができる方法について鋭意検討した結果、2−
クロロパラキシレンの側鎖塩素化反応において過塩素化
副生物の3,4−DCBTが生成するのを可及的に抑制
できる方法を見出し、本発明を完成した。
キシレンの側鎖塩素化反応により高収率で、かつ、工業
的に有利にCBTBを製造することができる2−クロロ
−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製造方法を
提供することにある。
−クロロパラキシレンと塩素とを光照射下に側鎖塩素化
反応させて2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチル
ベンゼンを製造するに際し、この側鎖塩素化反応の反応
終期における反応温度を70〜140℃に制御する、2
−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製
造方法である。
ロロパラキシレンは、パラキシレン及びジクロロパラキ
シレンに関して高純度であれば、それがどのような方法
で製造されたものでもよいが、好ましくはパラキシレン
とジクロロパラキシレンの合計不純物濃度が100pp
m以下のものであり、このような2−クロロパラキシレ
ンは、好適には、パラキシレンと塩素との反応混合物を
蒸留して得られる。
キシレンの液相における核塩素化反応であり、塩化アル
ミニウム、塩化アンチモン、塩化亜鉛、塩化第二鉄等の
ルイス酸触媒の存在下に、原料のパラキシレン中に塩素
ガスを吹き込むことにより行われる。
は、回分法や連続法の何れの反応形式も採用でき、使用
するルイス酸触媒としてはその取扱が容易で経済的であ
ることから塩化第二鉄が好ましく、触媒使用量は原料の
パラキシレンに対して0.005〜5重量%、好ましく
は0.01〜1重量%である。触媒使用量が0.005
重量%より少ないと反応速度が著しく遅くなり、反対
に、5重量%より多くなるとジクロル体等の過塩素化物
の副生が増加し、好ましくない。
おいて、その反応温度は、通常20〜160℃、好まし
くは30〜60℃であり、反応温度が低すぎると反応率
が低下して経済的でなく、また、高すぎる場合にもジク
ロル体等の過塩素化物の副生が増加して好ましくない。
また、反応に使用される塩素量は、原料のパラキシレン
に対して0.3倍モル以上、好ましくは0.8〜1.5
倍モルである。使用する塩素量が少ないと1サイクル当
たりの収率が低下し、また、高すぎるとジクロル体等の
過塩素化物の副生が増加して好ましくない。このパラキ
シレンの核塩素化反応は、溶媒を用いずに行うことがで
きるが、必要に応じて四塩化炭素等の反応溶媒を用いて
もよい。
て、得られた反応混合物から2−クロロパラキシレンを
精製する方法としては、通常、蒸留法が採用され、連続
式でも回分式でもよい。2−クロロパラキシレンの蒸留
精製において、得られる2−クロロパラキシレンの不純
物濃度、特にパラキシレンとジクロロパラキシレンの合
計不純物濃度を100ppm以下まで低減する上で還流
比管理と留分切替えポイント管理であり、還流比につい
ては3以上、好ましくは5以上であり、また、留分切替
えポイントについては不純物濃度500ppm以下、好
ましくは300ppm以下とするのがよい。
が回収されるが、この未反応パラキシレンについては核
塩素化反応の工程に循環させて再利用するのがよく、ま
た、ジクロロパラキシレン等のジクロル体等の過塩素化
物は高沸点物として塔底から除去される。
ロパラキシレンについては、好ましくはその純度が9
9.9重量%以上、より好ましくは99.99重量%以
上である必要があり、特に、パラキシレンやジクロロパ
ラキシレンは、側鎖塩素化反応によりそれぞれ1,4−
ビストリクロロメチルベンゼンやジクロロ−1,4−ビ
ストリクロロメチルベンゼンとなり、その分離除去が困
難で製品のCBTBの不純物として残留するので、この
段階でこれらパラキシレンやジクロロパラキシレンの合
計不純物濃度を100ppm以下まで低減するのがよ
い。
シレンの側鎖塩素化反応は、水銀灯等による光照射下に
2−クロロパラキシレン中に塩素ガスを吹き込んで行
う。この側鎖塩素化反応における反応形態は、回分式で
も連続式でもよく、溶媒を用いずに行うことができる
が、必要に応じて四塩化炭素等の反応溶媒を用いること
もできる。
副生物の3,4−DCBTが生成するのを可及的に抑制
するために、その反応終期における反応温度を70〜1
40℃、好ましくは80〜120℃に制御することが必
要である。ここで、反応温度が70〜140℃に制御さ
れる側鎖塩素化反応の反応終期は、原料の2−クロロパ
ラキシレンにおける2つのメチル基の水素原子が塩素原
子で幾つ置換されたかを平均値で示す塩素化度が5.0
〜6.0、好ましくは5.4〜5.9に到達した時点か
ら反応終了までとして把握される。この反応終期におけ
る反応温度が70℃より低いと塩素反応率が低下し、反
応時間がいたずらに長くなるという問題が生じ、また、
140℃を超えると効果的に過塩素化副生物の生成を抑
制できないという問題が生じる。
反応の初期から中期にかけて、通常90〜160℃で行
われ、反応完了までの所要時間を短縮し、同時に、過塩
素化副生物の副生を可及的に抑制する上で、好ましくは
反応温度100〜150℃で行われる。この反応の初期
から中期における反応温度が90℃より低いと反応率が
低下して経済的でないという問題が生じ、また、160
℃を超えると核塩素化等の副反応が進行して収率が低下
すると共に不純物生成の原因になるという問題が生じ
る。
進行の程度の指標として用いられる塩素化度は、原料の
2−クロロパラキシレンにおける2つのメチル基の水素
原子が塩素原子で幾つ置換されたかを平均値で示す値で
あるから、理論的には0〜6の範囲で決まり、目的物の
CBTBは塩素化度6となる。しかしながら、このCB
TBは更に塩素化を受けて過塩素化副生物の3,4−D
CBTとなるので、本発明においては、この3,4−D
CBTを塩素化度7の化合物と仮定して塩素化度の計算
をする。
塩素化反応において、その反応終期は反応律速となり、
過剰の塩素供給は排ガス中への未反応塩素量を増加さ
せ、かつ、不純物生成を促進させる結果となるため、好
ましくは反応の進行に従って塩素供給量を低下させるの
がよい。そして、塩素の使用量は、理論量以上であれば
よいが、好ましくは理論量の1.1〜1.6倍モルの範
囲がよい。塩素の使用量が理論量の1.6倍モルを超え
ると、過塩素化副生物の3,4−DCBTの生成が促進
されて好ましくない。
化反応において、得られる反応混合物中には、目的物の
CBTBや過塩素化副生物の3,4−DCBTのほか
に、反応中間体であるベンザル体(3−クロロ−4−ジ
クロロメチルベンゾトリクロライド及び2−クロロ−4
−ジクロロメチルベンゾトリクロライド)が含まれてい
るが、これらのベンザル体は、CBTBを2−クロロテ
レフタル酸クロライドの製造原料に用いた場合、その製
造工程で3−クロロ−4−ジクロロメチル安息香酸クロ
ライドや2−クロロ−4−ジクロロメチル安息香酸クロ
ライドとなって2−クロロテレフタル酸クロライドの不
純物となり、その純度低下や収率低下の原因となるの
で、この2−クロロパラキシレンの側鎖塩素化反応の際
にできるだけ低減しておくのがよく、好ましくはこれら
ベンザル体の濃度が100ppm以下になるまで側鎖塩
素化反応を行うのがよい。このため、2−クロロパラキ
シレンの側鎖塩素化反応においては、好ましくはその反
応過程で反応混合物をガスクロマトグラフィー法で分析
し、反応の終了時点を決定するのがよい。
素化反応においては、塩素化度が5.0〜6.0を超え
た反応終期において過塩素化副生物である3,4−DC
BTの生成が始まり、この塩素化度が進むに連れて増加
する。
が5.0〜6.0、好ましくは5.4〜5.9に到達し
た時点から反応終了まで、好ましくは反応中間体である
3−クロロ−4−ジクロロメチルベンゾトリクロライド
及び2−クロロ−4−ジクロロメチルベンゾトリクロラ
イドからなるベンザル体の濃度が100ppm以下にな
って反応を終了した時点までの反応終期における反応温
度を、反応初期あるいは反応中期における反応温度90
〜160℃から、20〜90℃低下させて70〜140
℃の範囲に制御する。
ラキシレンの側鎖塩素化反応においてその反応終期の反
応温度を反応初期や反応中期の反応温度より低い温度に
制御することにより、反応開始から反応終了までの反応
時間をいたずらに長くすること無く、高収率で、かつ、
工業的に有利にCBTBを製造することができる。
の好適な実施の形態を具体的に説明する。
と塩化第二鉄1.5g(0.02重量%)とを仕込み、
攪拌下に塩素ガスを5.5g/分の速度でバブリングさ
せながら導入し、反応温度40〜50℃で14時間反応
させた。塩素使用量は4761g(67.15モル)で
あり、塩素反応率は99.9重量%であった。
ガスクロマトグラフィーで分析した結果、反応混合物の
組成は、ガスクロ百分率で、未反応パラキシレン15.
6%、2−クロロパラキシレン69.7%、及びジクロ
ロパラキシレン14.7%であった。
8gを、常法により、理論段数10段の精留塔を用いて
還流比3で減圧蒸留し、沸点116〜117℃/116
mmHgの留分を得た。得られた留分は、純度99.9
9重量%の2−クロロパラキシレン5568g(39.
54モル、収率:56.6重量%)であった。
ン563g(4.00モル)を反応容器に仕込み、高圧
水銀灯照射下に反応温度140℃で、塩素ガスを次のよ
うな流速でバブリングさせながら導入し、2−クロロパ
ラキシレンの側鎖塩素化反応を行った。塩素ガスの導入
は、始めの4時間は2.5g/分、次の4時間は2.0
g/分、その次の4時間は1.0g/分、更にその後は
0.5g/分とその導入速度を変化させた。
工程中、ガスクロマトグラフィーにより経時的に塩素化
度と反応中間体である3−クロロ−4−ジクロロメチル
ベンゾトリクロライド及び2−クロロ−4−ジクロロメ
チルベンゾトリクロライド(ベンザル体)の濃度とを測
定し、この塩素化度が5.4になった時点で反応温度を
80℃に低下させ、また、ベンザル体の濃度が100p
pm以下となった時点で反応を終了させ、反応混合物1
352g(原料の2−クロロパラキシレンに対する収率
94.6%)を得た。
応温度を140℃から80℃に低下させるまでの反応時
間は反応開始から24時間であり、全塩素使用量は21
30g(30.04モル)であって、平均塩素反応率は
約80%であった。また、得られた反応混合物をガスク
ロマトグラフィーで分析した結果、その組成は、ガスク
ロ百分率で、2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチ
ルベンゼン(CBTB)97.2%、及び3,4−ジク
ロロベンゾトリクロライド(3,4−DCBT)2.8
%であった。
g(4.00モル)を用い、塩素化度が5.4になった
時点で反応温度を100℃に低下させた以外は、上記実
施例1の場合と同様にして2−クロロパラキシレンの側
鎖塩素化反応を行い、反応混合物1345g(原料の2
−クロロパラキシレンに対する収率92.2%)を得
た。
応温度を140℃から100℃に低下させるまでの反応
時間は反応開始から24時間であり、全塩素使用量は2
070g(29.20モル)であって、平均塩素反応率
は約82%であった。また、得られた反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析した結果、その組成は、ガス
クロ百分率で、CBTB:95.2%、及び3,4−D
CBT:4.8%であった。
g(4.00モル)を用い、塩素化度が5.4になった
時点で反応温度を120℃に低下させた以外は、上記実
施例1の場合と同様にして2−クロロパラキシレンの側
鎖塩素化反応を行い、反応混合物1342g(原料の2
−クロロパラキシレンに対する収率90.9%)を得
た。
応温度を140℃から120℃に低下させるまでの反応
時間は反応開始から24時間であり、全塩素使用量は1
920g(27.08モル)であって、平均塩素反応率
は約89%であった。また、得られた反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析した結果、その組成は、ガス
クロ百分率で、CBTB:94.1%、及び3,4−D
CBT:5.9%であった。
g(4.00モル)を用い、反応開始から反応終了まで
その反応温度を140℃に維持した以外は、上記実施例
1の場合と同様にして2−クロロパラキシレンの側鎖塩
素化反応を行い、反応混合物1334g(原料の2−ク
ロロパラキシレンに対する収率88.2%)を得た。
塩素使用量は1875g(26.45モル)であって、
平均塩素反応率は約91%であった。また、得られた反
応混合物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、そ
の組成は、ガスクロ百分率で、CBTB:91.8%、
及び3,4−DCBT:8.2%であった。
g(4.00モル)を用い、塩素化度が4.8になった
時点で反応温度を100℃に低下させた以外は、上記実
施例1の場合と同様にして2−クロロパラキシレンの側
鎖塩素化反応を行い、反応混合物1338g(原料の2
−クロロパラキシレンに対する収率91.8%)を得
た。
応温度を140℃から100℃に低下させるまでの反応
時間は反応開始から15時間であり、全塩素使用量は2
340g(33.00モル)であって、平均塩素反応率
は約73%であった。また、得られた反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析した結果、その組成は、ガス
クロ百分率で、CBTB:95.3%、及び3,4−D
CBT:4.7%であった。
g(4.00モル)を用い、塩素化度が5.2になった
時点で反応温度を100℃に低下させた以外は、上記実
施例1の場合と同様にして2−クロロパラキシレンの側
鎖塩素化反応を行い、反応混合物1346g(原料の2
−クロロパラキシレンに対する収率92.4%)を得
た。
応温度を140℃から100℃に低下させるまでの反応
時間は反応開始から21時間であり、全塩素使用量は2
160g(30.47モル)であって、平均塩素反応率
は約79%であった。また、得られた反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析した結果、その組成は、ガス
クロ百分率で、CBTB:95.3%、及び3,4−D
CBT:4.7%であった。
g(4.00モル)を用い、塩素化度が5.9になった
時点で反応温度を100℃に低下させた以外は、上記実
施例1の場合と同様にして2−クロロパラキシレンの側
鎖塩素化反応を行い、反応混合物1346g(原料の2
−クロロパラキシレンに対する収率90.3%)を得
た。
応温度を140℃から100℃に低下させるまでの反応
時間は反応開始から29時間であり、全塩素使用量は1
980g(27.93モル)であって、平均塩素反応率
は約87%であった。また、得られた反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析した結果、その組成は、ガス
クロ百分率で、CBTB:93.2%、及び3,4−D
CBT:6.8%であった。
つ、安価に製造可能な2−クロロパラキシレンの側鎖塩
素化反応により、高収率で、かつ、工業的に有利に2−
クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンを製造
することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 2−クロロパラキシレンと塩素とを光照
射下に側鎖塩素化反応させて2−クロロ−1,4−ビス
トリクロロメチルベンゼンを製造するに際し、この側鎖
塩素化反応の反応終期における反応温度を70〜140
℃に制御することを特徴とする2−クロロ−1,4−ビ
ストリクロロメチルベンゼンの製造方法。 - 【請求項2】 2−クロロパラキシレンにおける2つの
メチル基の水素原子が塩素原子で幾つ置換されたかを平
均値で示す塩素化度が5.0〜6.0に到達した時点で
その反応温度を70〜140℃に制御する請求項1に記
載の2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼ
ンの製造方法。 - 【請求項3】 2−クロロパラキシレン中におけるパラ
キシレンとジクロロパラキシレンの合計不純物濃度が1
00ppm以下である請求項1又は2に記載の2−クロ
ロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製造方
法。 - 【請求項4】 側鎖塩素化反応は、その反応混合物中に
おける反応中間体であるベンザル体の濃度が100pp
m以下になるまで行う請求項1〜3の何れかに記載の2
−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製
造方法。 - 【請求項5】 側鎖塩素化反応の反応温度が90〜16
0℃であり、反応終期にその反応温度を20〜90℃の
範囲で低下させる請求項1〜4の何れかに記載の2−ク
ロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製造方
法。 - 【請求項6】 2−クロロパラキシレンは、パラキシレ
ンと塩素との反応混合物を蒸留して得られたものである
請求項1〜5の何れかに記載の2−クロロ−1,4−ビ
ストリクロロメチルベンゼンの製造方法。
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JP34494597A JP4029447B2 (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製造方法 |
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