JPH11176068A - 磁気ディスク制御装置及び磁気ディスクシステム - Google Patents

磁気ディスク制御装置及び磁気ディスクシステム

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Publication number
JPH11176068A
JPH11176068A JP34038397A JP34038397A JPH11176068A JP H11176068 A JPH11176068 A JP H11176068A JP 34038397 A JP34038397 A JP 34038397A JP 34038397 A JP34038397 A JP 34038397A JP H11176068 A JPH11176068 A JP H11176068A
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JP
Japan
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magnetic disk
environment
head
seek
control device
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Application number
JP34038397A
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English (en)
Inventor
Toshiki Yamamura
敏記 山村
Michiro Tanaka
道郎 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酷な環境下における、長時間の定位置浮上
を防止することにより、磁気ディスク装置のヘッドクラ
ッシュを防止する。 【解決手段】 磁気ディスク装置2が配設された環境を
検出する環境検出器16と、上位装置3からの命令がな
く、かつ環境検出器16により検出された物理量が、所
定の範囲外にあることを検出した場合に、上位装置3の
命令とは無関係に磁気ヘッドをシークさせるヘッドシー
ク指令部18とを有することににより、上位装置の命令
とは無関係にシーク動作を実行することで定位置浮上状
態を回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上位装置からの指
示に応じて磁気ディスク装置を動作させる磁気ディスク
制御装置、及び周辺装置を制御する中央処理装置と、磁
気ディスク装置と、磁気ディスク制御装置とからなる磁
気ディスクシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、記録密度と記録再生速度の向上か
ら、磁気ディスク装置はコンピュータシステムの外部記
憶装置としてだけでなく、ビデオオンデマンドシステム
のような各種の映像音響機器の記憶装置として広く用い
られるようになってきている。
【0003】こうしたシステムは一般に長時間連続動作
が必要とされている。長時間連続動作において、磁気デ
ィスク装置に対してアクセスがほとんどない場合、磁気
ディスク装置の磁気ヘッドは、特定の待機位置において
浮上(以下、定位置浮上と記す)を続けることになる。
【0004】上記のような定位置浮上の状態が長時間続
いた場合の問題点として、磁気ヘッドクラッシュによる
障害が懸念されている。この磁気ヘッドクラッシュによ
る障害は、磁気ディスク装置内の塵埃が、記録媒体とし
ての磁気ディスク上を浮上している磁気ヘッドスライダ
に付着することが原因である。塵埃の付着により磁気ヘ
ッドスライダの浮上状態が不安定となり、磁気ディスク
上の特定トラックにおいて、磁気ディスクと磁気ヘッド
スライダとが接触を繰り返すためにこの障害が引き起こ
されると考えられている。
【0005】こうした定位置浮上を原因とするヘッドク
ラッシュを防止する手段として、いくつかの提案がなさ
れている。例えば、特開昭56−22258号公報によ
れば、一定時間内に磁気ヘッドシーク動作がない場合
に、磁気ヘッドスライダをヘッド停止位置からディスク
中心側シリンダと、外周側シリンダへ少なくとも1回動
かしてシークすることにより、ヘッドに付着した塵埃を
除去する。
【0006】また、特開平4−286785号公報によ
れば、ホストCPUからの要求による磁気ディスク装置
のアクセス動作が実行されない期間においても、磁気ヘ
ッドを磁気ディスク上の一定位置にとどめることなく、
常に異なる位置に移動させることにより、ヘッドクラッ
シュ障害の発生を防止する。
【0007】また、特開平6−333378号公報によ
れば、磁気ヘッドの移動量が所定量に満たない場合、所
定量を超える正逆方向のダミーシークを実行させること
により磁気ヘッドに対する塵埃堆積を防止する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような機械的な
動作で磁気ヘッドに付着した塵埃を除去して、ヘッドク
ラッシュを防止する方法が提案されている一方で、記録
媒体としての磁気ディスクの特性の改善、磁気ディスク
の磁気記録層を保護する保護膜の特性改善、磁気ディス
ク上に塗布される潤滑剤の特性改善により、ヘッドクラ
ッシュを防止する努力がなされている。
【0009】本発明者らの検討によると、上記のような
各デバイスの特性改善により、通常の環境(常温/常湿
環境)下での使用においては、定位置浮上を原因とする
ヘッドクラッシュ障害はほとんど発生しないことが明ら
かになった。しかしながら、通常の環境より過酷な高温
/高湿、高温/低湿、低温/低湿、低温/高湿等の環境
で定位置浮上を続けた場合、比較的短時間でヘッドクラ
ッシュに至るということが明らかになった。例えば、3
0℃/50%RH(RHは相対温度を表す)の環境で、
3000時間定位置浮上を続けても、全く問題が発生し
ないのに対し、50℃/80%RH、5℃/8%RH等
の環境で定位置浮上を続けた場合、いずれも300〜7
00時間でヘッドクラッシュが発生してしまうことが明
らかになった。
【0010】詳細な検討を行った結果、定位置浮上によ
り、ヘッドクラッシュの危険性が増大する温度としては
10℃以下、50℃以上、相対湿度としては15%RH
以下、80%RH以上であることが明らかになった。以
上のように長時間の定位置浮上によるヘッドクラッシュ
の発生は、環境に大きく依存するが、従来の磁気ディス
ク装置では使用環境を想定しておらず、定位置浮上によ
るヘッドクラッシュの恐れが少ない通常環境において
も、所定時間上位装置から指示がない場合は前記の塵埃
除去のためのシーク動作を実行してしまう。そのため消
費電力が増大し、塵埃除去のためのシーク動作中に発生
した上位装置からの命令処理が遅れてしまうという問題
があった。また機械的な動作を繰り返すために装置寿命
が短くなるという問題もあった。
【0011】本発明は、過酷な環境下で使用される可能
性のある磁気ディスク装置において、過酷な環境下にお
いては、長時間の定位置浮上を防止することでヘッドク
ラッシュを防止し、通常の環境下においては、上位装置
からの指示以外のシーク動作を実行しないことで消費電
力を低減する磁気ディスク制御装置、及び磁気ディスク
システムを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の磁気ディスク制御装置は、磁気ディスク装置
が配設された環境を検出する環境検出手段と、上位装置
から命令がなく、かつ前記環境検出手段により検出され
た物理量が、所定の範囲外にあることを検出した場合
に、磁気ヘッドをシークさせるヘッドシーク制御手段と
を備えている。このように構成することにより、磁気デ
ィスク装置がヘッドクラッシュを起こす恐れのある過酷
な環境下での長時間の定位置浮上を防止することができ
る。
【0013】本発明の別の観点の磁気ディスク制御装置
は、前記ヘッドシーク制御手段によるヘッドシーク位置
を記憶する記憶手段を備えている。このように構成する
ことにより、磁気ディスク装置がヘッドクラッシュを起
こす恐れのある過酷な環境下での長時間の定位置浮上を
防止することができる。さらに、磁気ディスク面の特定
領域に磁気ヘッドの浮上が偏ることなく、磁気ディスク
面全体でバランスのとれた磁気ヘッドの浮上を実現する
ことができる。
【0014】本発明のさらに別の観点の磁気ディスク制
御装置は、所定時間を計測し通知する時間計測手段と、
前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
検出手段と、上位装置からの命令が所定時間内になく、
かつ前記環境検出手段により検出された物理量が、所定
の範囲外にあることを検出した場合に、磁気ヘッドをシ
ークさせるヘッドシーク制御手段と、前記ヘッドシーク
制御手段によるヘッドシーク位置を記憶する記憶手段と
を備えている。このように構成することにより、磁気デ
ィスク装置がヘッドクラッシュを起こす恐れのある過酷
な環境下での長時間の定位置浮上を防止することができ
る。また、磁気ディスク面全体でバランスのとれた浮上
を実現することができる。さらに磁気ディスク制御装置
の消費電力を低減することができる。さらに上位装置か
ら磁気ディスク制御装置に対するアクセス命令の時間間
隔が比較的短い場合でも上位装置の処理待ち時間を低減
することができる。
【0015】本発明のさらに別の観点の磁気ディスク制
御装置は、所定時間を計測し通知する時間計測手段と、
前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
検出手段と、上位装置からの命令が所定時間内になく、
かつ前記環境検出手段により検出された物理量が、所定
の範囲外にあることを検出した場合に、磁気ヘッドをシ
ークさせるヘッドシーク制御手段と、前記ヘッドシーク
制御手段によるヘッドシーク位置を記憶する記憶手段
と、前記ヘッドシーク手段によるヘッドシーク位置にお
いて、リード動作を実行するリード制御手段と、前記リ
ード制御手段によるリード動作において、異常を検出し
た場合に前記上位装置に対し異常を通知する異常通知手
段とを備えている。このように構成することにより、磁
気ディスク装置がヘッドクラッシュを起こす恐れのある
過酷な環境下での長時間の定位置浮上を防止することが
できる。また磁気ディスク面全体でバランスのとれた浮
上を実現することができる。さらに磁気ディスク面の異
常を早期に発見し、通知することができる。さらに上位
装置から磁気ディスク制御装置に対するアクセス命令の
時間間隔が比較的短い場合でも上位装置の処理待ち時間
を低減することができる。
【0016】本発明のさらに別の観点の磁気ディスク制
御装置は、所定時間を計測し通知する時間計測手段と、
前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
検出手段と、上位装置からの命令が所定時間内になく、
かつ前記環境検出手段により検出された物理量が、所定
の範囲外にあることを検出した場合に、前記磁気ディス
ク装置のスピンドルモータを停止する、スピンドルモー
タ停止手段とを備えている。このように構成することに
より、磁気ディスク装置がヘッドクラッシュを起こす恐
れのある過酷な環境下での長時間の定位置浮上を防止す
ることができる。さらに磁気ディスク装置の消費電力を
低減することができる。
【0017】本発明のさらに別の観点の磁気ディスク制
御装置は、非動作時に記録媒体と記録ヘッドとが非接触
で保持される磁気ディスク装置を上位装置からの命令で
動作させる磁気ディスク制御装置であって、所定時間を
計測し通知する時間計測手段と、前記磁気ディスク装置
が配設された環境を検出する環境検出手段と、かつ前記
環境検出手段により検出された物理量が、所定の範囲外
にあることを検出した場合に、前記上位装置の命令とは
無関係に、記録ヘッドを非動作時の保持位置へ移動させ
るヘッド移動制御手段とを備えている。このように構成
することにより、磁気ディスク装置がヘッドクラッシュ
を起こす恐れのある過酷な環境下での長時間の定位置浮
上を防止することができる。
【0018】本発明のさらに別の観点の磁気ディスク制
御装置は、環境検出手段により検出する物理量が、温度
及び湿度であることを特徴としている。このように構成
することで、磁気ディスク装置が配設された温度/湿度
環境を知ることができる。
【0019】本発明のさらに別の観点の磁気ディスク制
御装置は、所定時間を計測し通知する時間計測手段と、
前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
検出手段と、上位装置からの命令が所定時間内になく、
かつ前記環境検出手段により検出された物理量が、所定
の範囲外にあることを検出した場合に、前記磁気ディス
ク装置のスピンドルモータの回転速度を変化させる速度
制御手段と、磁気ヘッドを揺動させるヘッド揺動制御手
段とを具備したことを特徴とする。このように構成する
ことにより、磁気ディスク装置が磁気ヘッドの浮上量が
変化してしまうような過酷な環境で使用され、かつ上位
装置から磁気ディスク装置へのアクセス命令が長時間な
い場合でも、ヘッドクラッシュの恐れのある磁気ヘッド
の浮上高さの低下や定位置浮上状態を回避することがで
きる。
【0020】本発明のさらに別の観点の磁気ディスク制
御装置は、環境検出手段により検出する物理量が、気
圧、温度及び湿度であることを特徴としている。このよ
うに構成することで、磁気ヘッドの浮上量が変化する恐
れのある磁気ディスク装置の気圧環境を知ることができ
る。また、磁気ディスク装置が配設された温度/湿度環
境を知ることができる。
【0021】本発明のさらに別の観点の磁気ディスクシ
ステムは、周辺装置を制御する中央処理装置と、情報を
記録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装置と、
前記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を
動作させる磁気ディスク制御装置と、前記磁気ディスク
装置が配設された環境を検出する環境検出装置と、前記
磁気ディスク制御装置に対してアクセス命令がなく、か
つ前記環境検出装置により検出された物理量が、所定の
範囲外にあることを検出した場合に、前記磁気ディスク
制御装置に対して磁気ヘッドのシーク動作を指示するシ
ーク指示手段とを備えている。このように構成すること
により、磁気ディスク装置がヘッドクラッシュを起こす
恐れのある過酷な環境下での長時間の定位置浮上を防止
することができる。さらに既存の磁気ディスク制御装
置、及び磁気ディスク装置を用いてシステムを構成する
ことができる。
【0022】本発明のさらに別の観点の磁気ディスクシ
ステムは、前記シーク指示手段によるヘッドシーク位置
を記憶する記憶手段を備えている。このように構成する
ことで、磁気ディスク面の特定領域に磁気ヘッドの浮上
が偏ることなく、磁気ディスク面全体でバランスのとれ
た磁気ヘッドの浮上を実現することができる。
【0023】本発明のさらに別の観点の磁気ディスクシ
ステムは、周辺装置を制御する中央処理装置と、情報を
記録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装置と、
前記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を
動作させる磁気ディスク制御装置と、所定時間を計測/
通知する時間計測手段と、前記磁気ディスク装置が配設
された環境を検出する環境検出装置と、所定時間前記磁
気ディスク制御装置に対してアクセス命令がなく、かつ
前記環境検出装置により検出された物理量が、所定の範
囲外にあることを検出した場合に、前記磁気ディスク制
御装置に対して磁気ヘッドのシーク動作を指示するシー
ク指示手段と、前記ヘッドシーク指示手段によるヘッド
シーク位置を記憶する記憶する記憶手段とを備えてい
る。
【0024】このように構成することにより、磁気ディ
スク装置がヘッドクラッシュを起こす恐れのある過酷な
環境下での長時間の定位置浮上を防止することができ
る。さらに、磁気ディスク面の特定領域に磁気ヘッドの
浮上が偏ることなく、磁気ディスク面全体でバランスの
とれた磁気ヘッドの浮上を実現することができる。さら
に既存の磁気ディスク制御装置、及び磁気ディスク装置
を用いてシステムを構成することができる。
【0025】本発明のさらに別の観点の磁気ディスクシ
ステムは、周辺装置を制御する中央処理装置と、情報を
記録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装置と、
前記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を
動作させる磁気ディスク制御装置と、所定時間を計測し
通知する時間計測手段と、前記磁気ディスク装置が配設
された環境を検出する環境検出装置と、所定時間前記磁
気ディスク制御装置に対してアクセス命令がなく、かつ
前記環境検出装置により検出された物理量が、所定の範
囲外にあることを検出した場合に、前記磁気ディスク制
御装置に対して磁気ヘッドのシーク動作を指示するシー
ク指示手段と、前記ヘッドシーク指示手段によるヘッド
シーク位置を記憶する記憶する記憶手段と、前記ヘッド
シーク手段によるヘッドシーク位置において、リード動
作を指示するリード指示手段と、前記リード指示手段に
よるリード動作において異常を検出した場合に、使用者
に対して異常の発生を通知する通知手段とを備えてい
る。
【0026】このように構成することにより、磁気ディ
スク装置がヘッドクラッシュを起こす恐れのある過酷な
環境下での長時間の定位置浮上を防止することができ
る。また、磁気ディスク面の特定領域に磁気ヘッドの浮
上が偏ることなく、磁気ディスク面全体でバランスのと
れた磁気ヘッドの浮上を実現することができる。さらに
磁気ディスク面の異常を早期に発見し、使用者に対して
通知することができる。さらに既存の磁気ディスク制御
装置、及び磁気ディスク装置を用いてシステムを構成す
ることができる。
【0027】本発明のさらに別の観点の磁気ディスクシ
ステムは周辺装置を制御する中央処理装置と、情報を記
録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装置と、前
記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を動
作させる磁気ディスク制御装置と、所定時間を計測し通
知する時間計測手段と、前記磁気ディスク装置が配設さ
れた環境を検出する環境検出装置と、所定時間前記磁気
ディスク制御装置に対してアクセス命令がなく、かつ前
記環境検出装置により検出された物理量が、所定の範囲
外にあることを検出した場合に、前記磁気ディスク装置
のスピンドルモータを停止させるモータ停止指示手段と
を備えている。このように構成することにより、磁気デ
ィスク装置がヘッドクラッシュを起こす恐れのある過酷
な環境下での長時間の定位置浮上を防止することができ
る。
【0028】本発明のさらに別の観点の磁気ディスクシ
ステムは、前記環境検出手段により検出する物理量が、
温度及び湿度であることを特徴としている。このように
構成することで、磁気ディスク装置が配設された温度/
湿度環境を知ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施例につい
て、図1ないし図23を用いて説明する。 《実施例1》実施例1を図1ないし図3を用いて説明す
る。図1は本発明の磁気ディスク制御装置31を使用し
たシステムのブロック図でる。図1において、本システ
ムは、上位装置3と、磁気ディスク制御装置31と、磁
気ディスク装置2とからなる。
【0030】磁気ディスク制御装置31は、上位装置3
と接続するためのインターフェース制御回路11と、イ
ンターフェース制御回路11と磁気ディスク装置2との
間に接続された、磁気ディスク装置のスピンドルモータ
を回転制御するためのスピンドル制御回路13と、磁気
ディスク装置2の磁気ヘッドを所定の位置に移動するた
めのボイスコイルモータ(以下、VCMと記す)を駆動
するVCM駆動回路14と、磁気ヘッドからの再生信号
を変換するための信号処理あるいは記録データを変換す
るための信号処理等を実行する記録/再生回路15とを
備えている。磁気ディスク装置31はさらに、スピンド
ル制御回路13とVCM駆動回路14と記録/再生回路
15とに接続されてこれらを制御し、上位装置3からの
命令を実行するマイクロプロセッサ(以下、MPUと記
す)12と、磁気ディスク装置の設置された環境を検知
するための温度センサ及び湿度センサからなる環境検出
器16と、環境検出器16からの出力をA/D変換する
ためのA/D回路17と、前記のMPU12に接続さ
れ、上位装置3からの命令がない場合にシーク動作を実
行するための手順(例えば図2に示すもの)を記憶し必
要時に指令を出すシーク指令部18とを備えている。
【0031】磁気ディスク装置2は既知であるため図示
を省略した、データの記録媒体である磁気ディスクと、
磁気ディスクを回転させるためのスピンドルモータと、
データを読みとるための磁気ヘッドと、磁気ヘッドを所
定の位置に移動させるためのアクチュエータとを備えて
いる。
【0032】上記の構成の実施例1について、その動作
を図2のフローチャート及び図3のグラフを用いて説明
する。MPU12はまず上位装置3からの命令の有無を
監視し(ステップ1)、命令があれば、命令の実処理の
実行を制御する(ステップ2)。磁気ディスク装置2の
付近におかれた環境検出器16が環境状態を示す物理量
(本実施例の場合、温度及び湿度)を検出する(ステッ
プ3)。上位装置からの命令がなく、かつ検出された物
理量が図3に示す所定範囲内にある通常の環境の場合に
は、磁気ヘッドは磁気ディスク上の特定の待機位置にお
いて浮上(定位置浮上)を続ける。この通常の環境の場
合に定位置浮上を続けることは以後の実施例2ないし1
1に共通であるので、各実施例では説明を省略してい
る。上位装置からの命令がなく、かつ検出された物理量
が図3に示す所定範囲内にない場合には、MPU12は
過酷な環境下にあると判定し、シーク指令部18にその
旨を通知する。通知されたシーク指令部18は、記憶さ
れたシーク手順に従い、MPU12に対しシーク動作の
実行を指示する。前記シーク手順の例としては、一定時
間毎に磁気ディスク上を1回シークする。指示を受けた
MPU12は、VCM駆動回路13及び記録/再生回路
15を駆動してシーク動作を実行する(ステップ4)。
シーク動作実行後、MPU12は再び、上位装置3から
の命令監視状態になる。
【0033】以上のように、実施例1によれば、ヘッド
クラッシュの恐れのある、過酷な環境下では所定のシー
ク手順に基づいてシーク動作を行うので長時間の定位置
浮上の状態を回避することができる。
【0034】《実施例2》図4は、実施例2の磁気ディ
スク制御装置32を使用したシステムのブロック図であ
る。この実施例で、磁気ディスク制御装置32は、MP
U12に接続され、上位装置3とは無関係のシーク動作
のアドレスを記憶するアドレス記憶部19を備えてい
る。それ以外の各部については、実施例1のものと同様
であるので、それらに関する重複した説明は省略する。
【0035】上記の構成の実施例2について、その動作
を図5のフローチャートを用いて説明する。MPU12
はまず上位装置3からの命令の有無を監視し(ステップ
1)、命令があれば、命令の実処理の実行を制御する
(ステップ2)。上位装置3からの命令がなく、かつ磁
気ディスク装置2の配設された環境を検出する環境検知
器16により検出された物理量(本実施例の場合、温度
及び湿度)が図3に示すような所定の範囲内にない場合
(ステップ3)には、MPU12がシーク指令部18に
その旨を通知する。通知されたシーク指令部18は、記
憶されたシーク手順に従い、MPU12に対しシーク動
作の実行を指示する。指示を受けたMPU12は、アド
レス記憶部19に記憶された例えばシリンダアドレスN
に対してシーク動作を実行するようVCM駆動回路13
及び記録/再生回路15を駆動する(ステップ4)。シ
ーク動作実行後、MPU12は、アドレス記憶部19に
記憶されているアドレスデータを例えば一つ内側のシリ
ンダに相当するアドレス(N=N+1)に更新する(ス
テップ5)。その後、MPU12は再び、上位装置3か
らの命令監視状態になる。
【0036】また、アドレス記憶部19に記憶されてい
るアドレスが、最内周(又は最外周)のシリンダアドレ
スである場合には、MPU12はそのアドレスへのシー
ク動作の終了後、アドレス記憶部19のアドレスを最外
周(又は最内周)のシリンダアドレス、もしくは最内周
(又は最外周)のシリンダアドレスから1つ外側(又は
内側)のシリンダアドレスに更新する。以上のように、
実施例2によれば、ヘッドクラッシュの恐れのある過酷
な環境下ではシーク動作を行うので長時間の定位置浮上
の状態を回避することができる。さらにシーク位置を、
アドレス記憶部19に記憶されているアドレスに基づい
て逐次変更するので、磁気ヘッドの浮上位置が磁気ディ
スク面上の特定領域に偏ることなく、磁気ディスク面の
全領域でまんべんなく定位置浮上を行わせることができ
る。これによってバランスのとれた磁気ヘッドの浮上を
実現することができる。
【0037】《実施例3》図6は、実施例3の磁気ディ
スク制御装置33を使用したシステムのブロック図であ
る。この実施例では、磁気ディスク制御装置33は、所
定時間を計測し、計測結果を通知するタイマ回路部20
を備えている。それ以外の各部については、実施例2の
ものと同様であるので、それらに関する重複した説明は
省略する。
【0038】上記の構成の実施例3について、その動作
を図7のフローチャートを用いて説明する。磁気ディス
ク装置2の起動時に、タイマ回路部20はリセットされ
て新たな計時を開始する(ステップ1)。MPU12は
上位装置3からの命令の有無を監視し(ステップ2)、
命令があれば、命令の実行を制御する(ステップ3)。
上位装置3からの命令が所定時間(本実施例の場合、例
えば5分)入力されず(ステップ4)、さらに磁気ディ
スク装置2の配設された環境を検出する環境検出器16
により検出された物理量(本実施形態の場合、温度及び
湿度)が図3に示すような所定の範囲内にないことが確
認されると(ステップ5)、MPU12がシーク指令部
18にその旨を通知する。通知されたシーク指令部18
は、記憶された手順に従い、MPU12に対しシーク動
作の実行を指示する。指示を受けたMPU12は、アド
レス記憶部19に記憶されたシリンダアドレスNに対し
てシーク動作を実行するようにVCM駆動回路13及び
記録/再生回路15を駆動する(ステップ6)。シーク
動作実行後、MPU12は、アドレス記憶部19に記憶
されているアドレスデータを例えば一つ内側のシリンダ
に相当するアドレス(N=N+1)に更新する(ステッ
プ7)。その後、MPU12は再び上位装置3からの命
令監視状態になる。
【0039】また、アドレス記憶部19に記憶されてい
るアドレスが、最内周(又は最外周)のシリンダアドレ
スである場合には、MPU12はそのアドレスへのシー
ク動作の終了後、アドレス記憶部19のアドレスを最外
周(又は最内周)側のシリンダ、もしくは最内周(又は
最外周)のシリンダアドレスから1つ外側(又は内側)
のシリンダアドレスに更新する。
【0040】以上のように、実施例3によれば、ヘッド
クラッシュの恐れのある過酷な環境下において所定時間
上位装置3から命令がないときにはシーク動作を行うの
で長時間の定位置浮上の状態を回避することができる。
また磁気ヘッドを浮上させる位置が磁気ディスク面上の
特定領域に偏ることなく、磁気ディスク面全領域でまん
べんなく定位置浮上を行うので、バランスのとれた磁気
ヘッドの浮上を実現することができる。また上位装置か
らの命令がない場合のシーク動作を前記所定時間毎に間
欠的に行うため磁気ディスク装置2の消費電力を低減す
ることができる。さらに前記所定時間より短い比較的短
い時間間隔で上位装置からの命令があった場合に、その
処理待ち時間を低減することができる。
【0041】《実施例4》図8は、実施例4の磁気ディ
スク制御装置34を使用したシステムのブロック図であ
る。この実施例で、磁気ディスク制御装置34は、実施
例3におけるシーク指令部18に変えて、シーク/リー
ド指令部21を備えている。それ以外の各部について
は、実施例3のものと同様であるので、それらに関する
重複した説明は省略する。
【0042】上記の構成の実施例4について、その動作
を図7のフローチャートを用いて説明する。磁気ディス
ク装置の起動時に、タイマ回路部20はリセットされて
新たな計時を開始する(ステップ1)。MPU12は上
位装置3からの命令の有無を監視し(ステップ2)、命
令があれば、命令の実行を制御(ステップ3)する。上
位装置3からの命令が所定時間(本実施例の場合5分)
なく(ステップ4)、さらに磁気ディスク装置2の配設
された環境を検出する環境検出器16により検出された
物理量(本実施例の場合、温度及び湿度)が図3に示す
ような所定の範囲内にないことが確認されると(ステッ
プ5)、MPU12は、シーク指令部18にその旨を通
知する。通知されたシーク/リード指令部18は、あら
かじめ記憶された手順に従い、まずMPU12に対しシ
ーク動作の実行を指示する。指示を受けたMPU12
は、アドレス記憶部19に記憶されたアドレスに対して
シーク動作を実行するようにVCM駆動回路13及び記
録/再生回路15を駆動する(ステップ6)。
【0043】シーク動作実行後、シーク/リード指令部
21は、MPU12に対し、現在のシリンダ上にある全
セクタに対するリード動作の実行を指示する。指示を受
けたMPU12は、記録/再生回路を駆動することによ
りリード動作を実行する(ステップ7)。リード動作時
に異常が発生した場合、MPU12は、上位装置3に対
してその旨を通知する(ステップ8)。シーク及びリー
ド動作実行後、MPU12は、アドレス記憶部19に記
憶されているアドレスデータを例えば一つ内側のシリン
ダに相当するアドレス(N=N+1)に更新する(ステ
ップ9)。その後、MPU12は再び上位装置3からの
命令監視状態になる。
【0044】また、アドレス記憶部19に記憶されてい
るアドレスが、最内周(又は最外周)のシリンダアドレ
スである場合には、MPU12はそのアドレスへのシー
ク動作の終了後、アドレス記憶部19のアドレスを最外
周(又は最内周)のシリンダ、もしくは最内周(又は最
外周)側のシリンダアドレスから1つ外側(又は内側)
のシリンダアドレスに更新する。以上のように、実施例
4によれば、ヘッドクラッシュの恐れのある過酷な環境
下における長時間の定位置浮上状態を回避することがで
きる。また、現在のシリンダ上にある全セクタに対する
リード動作を実行することにより磁気ディスク面の異常
を早期に発見することができる。また磁気ディスク面上
の特定領域に磁気ヘッドの浮上が偏ることなく、磁気デ
ィスク面全体でバランスのとれた磁気ヘッドの浮上を実
現することができる。また上位装置からの命令がない場
合のシーク動作を間欠的に行うことができるため磁気デ
ィスク装置2の消費電力を低減することができる。さら
に比較的短い時間間隔で上位装置からの命令があった場
合に、その処理待ち時間を低減することができる。
【0045】《実施例5》図10は、実施例5の磁気デ
ィスク制御装置35を使用したシステムのブロック図で
ある。この実施例で、磁気ディスク制御装置35は、所
定時間を計測、通知するタイマ回路部20と、実施例1
におけるシーク指令部18に変えて、スピンドル停止指
令部22を備えている。それ以外の各部については、第
1の実施形態のものと同様であるので、それらに関する
重複した説明は省略する。
【0046】上記の構成をとる実施例5について、その
動作を図11のフローチャートを用いて説明する。磁気
ディスク装置の起動時に、タイマ回路部20はリセット
されて新たな計時を開始する(ステップ1)。MPU1
2は上位装置3からの命令の有無を監視し(ステップ
2)、命令があれば、命令の実行を制御(ステップ3)
する。上位装置3からの命令が所定時間(本実施例の場
合、5分)なく(ステップ4)、さらに磁気ディスク装
置2の配設された環境を検出する環境検出器16により
検出された物理量(本実施例の場合、温度及び湿度)が
図3に示すような所定の範囲内にないことが確認される
と(ステップ5)、MPU12は、スピンドル停止指令
部22にその旨を通知する。通知されたスピンドル停止
指令部22は、記憶された手順に従い、まずMPU12
に対し磁気ディスク装置3のスピンドルモータ(図示省
略)の停止を指示する。指示を受けたMPU12は、ス
ピンドル制御回路13を駆動して、磁気ディスク装置3
のスピンドルモータを停止させる(ステップ6)。
【0047】スピンドルモータ停止中に上位装置からの
命令が発生した場合(ステップ7)、MPU12はその
旨をスピンドル停止指令部22に通知する。通知を受け
たスピンドル停止指令部22は、あらかじめ記憶された
手順に従いMPU12にスピンドルモータの起動を指示
する。指示を受けたMPU12は、スピンドル制御回路
13を駆動してスピンドルモータを起動し(ステップ
8)、上位装置からの命令を実行する。上位装置からの
命令がなくても、環境検出器16からの出力が、図3に
示すような所定の範囲内に入った場合(ステップ9)、
MPU12はその旨をスピンドル停止指令部22に通知
する。通知を受けたスピンドル停止指令部22は、記憶
された手順に従いMPU12にスピンドルモータの起動
を指示する。指示を受けたMPU12は、スピンドル制
御回路13を駆動してスピンドルモータを起動させる
(ステップ10)とともにタイマ回路部20をリセット
する。
【0048】以上のように、実施例5によれば、ヘッド
クラッシュの恐れのある過酷な環境下における長時間の
定位置浮上状態を回避することができる。また上位装置
からの命令がない場合、スピンドルモータを停止するの
で磁気ディスク装置2の消費電力を低減することができ
る。
【0049】《実施例6》図12は、実施例6の磁気デ
ィスク制御装置36を使用したシステムのブロック図で
ある。この実施例で、磁気ディスク制御装置36は、実
施例5におけるスピンドル停止指令部22に変えて、ヘ
ッド移動指令部23を備えている。それ以外の各部につ
いては、実施例5のものと同様であるので、それらに関
する重複した説明は省略する。本実施例の磁気ディスク
制御装置36により制御される磁気ディスク装置2は、
記憶媒体としての磁気ディスク5と、情報を記録再生す
る磁気ヘッド6と、磁気ヘッドを所定の位置に移動させ
るアクチュエータ7と、アクチュエータ7に推力を与え
る磁気ディスク回路部9と、非動作時に磁気ディスク5
と磁気ヘッド6とを非接触で保持するために、磁気ヘッ
ド6を待避させるランプ部8とを有している。
【0050】磁気ディスク装置3の非動作時には、磁気
ヘッド6は図12の実線で示されているように磁気ディ
スク5の面外で磁気ディスク5に非接触の状態で保持さ
れている。磁気ディスク5に電源が投入され動作状態に
なると、磁気ヘッド6は図12の破線で示すように磁気
ディスク5上にロードされ、磁気ディスク5上で浮上を
続ける。
【0051】上記の構成をとる実施例6について、その
動作を図11のフローチャートを用いて説明する。磁気
ディスク装置の起動時に、タイマ回路部20はリセット
されて新たな計時を開始する(ステップ1)。MPU1
2は上位装置3からの命令の有無を監視し(ステップ
2)、命令があれば、命令の実行を制御(ステップ3)
する。上位装置3からの命令が所定時間(本実施例の場
合、5分)なく(ステップ4)、さらに磁気ディスク装
置2の配設された環境を検出する環境検出器16により
検出された物理量(本実施例の場合、温度及び湿度)が
図3に示すような所定の範囲内にないことが確認される
と(ステップ5)、MPU12は、ヘッド移動指令部2
3にその旨を通知する。通知されたヘッド移動指令部2
3は、記憶された手順に従い、まずMPU12に対し磁
気ディスク装置3の磁気ヘッド6をランプ部8に移動さ
せるよう指示する。指示を受けたMPU12は、VCM
駆動回路14を駆動して、磁気ディスク装置3の磁気ヘ
ッド6をランプ部8に移動させる(ステップ6)。
【0052】磁気ヘッド6がランプ部8に移動した状態
で上位装置からの命令が発生した場合(ステップ7)、
MPU12はその旨をヘッド移動指令部23に通知す
る。通知を受けたヘッド移動指令部23は、記憶された
手順に従いMPU12に磁気ヘッドを磁気ディスク上に
移動させるよう指示する。指示を受けたMPU12は、
VCM駆動回路14を駆動して磁気ヘッド6を磁気ディ
スク5上に移動させ(ステップ8)、上位装置からの命
令を実行する。
【0053】上位装置からの命令がなくても、環境検出
器16からの出力が、図3に示すような所定の範囲内に
入った場合(ステップ9)、MPU12はその旨をヘッ
ド移動指令部23に通知する。通知を受けたヘッド移動
指令部23は、記憶された手順に従いMPU12に磁気
ヘッドを磁気ディスク上に移動させるよう指示する。指
示を受けたMPU12は、VCM駆動回路14を駆動し
て磁気ヘッド6を磁気ディスク上に移動させる(ステッ
プ10)とともにタイマ回路部20をリセットする。
【0054】以上のように、実施例6によれば、ヘッド
クラッシュの恐れのある過酷な環境下における長時間の
定位置浮上状態を回避することができる。なお、本実施
例では、磁気ヘッド6をランプ部8に移動させた場合
(ステップ6)でも、スピンドルモータ(図示省略)は
回転させた状態としているが、磁気ヘッド6がランプ部
8に移動した後は、停止させても良い。このようにする
ことで、上位装置3からの命令がない場合の消費電力を
低減することができる。なおスピンドルモータを停止さ
せた場合には、次に磁気ヘッドをディスク上に移動させ
る(ステップ8、10)前に、スピンドルモータを起動
させておく必要がある。
【0055】《実施例7》図14は、実施例7の磁気デ
ィスク制御装置37を使用したシステムのブロック図で
ある。この実施例で、磁気ディスク制御装置1は、所定
時間を計測し通知するタイマ回路部20と、磁気ディス
ク装置2における磁気ディスクを回転させるスピンドル
モータ(図示省略)の速度を変更するスピンドル速度変
更指令回路24と、磁気ヘッドを揺動させる磁気ヘッド
揺動指令部25とを備えている。それ以外の各部につい
ては、実施例1のものと同様であるので、それらの重複
した説明は省略する。
【0056】上記の構成をとる実施例7について、その
動作を図15のフローチャートを用いて説明する。磁気
ディスク装置の起動時に、タイマ回路部20はリセット
されて新たな計時を開始する(ステップ1)。MPU1
2は上位装置3からの命令の有無を監視し(ステップ
2)、命令があれば、命令の実行を制御する(ステップ
3)。上位装置3からの命令が所定時間(本実施例の場
合、5分)なく(ステップ4)、さらに磁気ディスク装
置2の配設された環境を検出する環境検出器16により
検出された物理量(本実施例の場合、温度及び湿度)が
図3に示すような所定の範囲内になく、または別の環境
検出器16Aにより検出された物理量(本実施例の場
合、気圧)が0.85気圧以下であることが確認される
と(ステップ5)、MPU12は、スピンドル速度変更
指令部24及び磁気ヘッド揺動指令部25にその旨を通
知する。通知されたスピンドル速度変更指令部24は、
あらかじめ記憶された手順により、スピンドルモータ
(図示省略)の回転速度を高くするよう、MPU12に
スピンドルモータの速度変更を指示する。
【0057】スピンドルモータの回転速度を高くするこ
とによって、気圧の低下による磁気ヘッドの浮上力の低
下を回復させ、磁気ヘッドと磁気ディスクの間隔が所定
値に保たれるようにする。指示を受けたMPU12は、
スピンドルモータの速度変更を実行するようスピンドル
制御回路13を駆動する(ステップ6)。続いて、磁気
ヘッド揺動指令部25は、記憶された手順に従い、MP
U12に対し磁気ヘッドの揺動を指示する。指示を受け
たMPU12は、アドレス記憶部19に記憶されたシリ
ンダアドレスNに対してシーク動作を実行するようにV
CM駆動回路13を駆動する。VCM駆動回路13は、
例えばVCMに入力する電流方向を切り替えることによ
り磁気ヘッドの揺動を実行する(ステップ7)。揺動実
行中に上位装置3からの命令が発生した場合(ステップ
8)、MPU12はその旨をスピンドル速度変更指令部
24と磁気ヘッド揺動指令部25に通知する。
【0058】通知を受けたスピンドル速度変更指令部2
4は、記憶された手順に従いMPU12にスピンドルモ
ータの速度を初期化するよう指示する。指示を受けたM
PU12は、スピンドル制御回路13を駆動してスピン
ドルモータの速度を初期化する(ステップ9)。また磁
気ヘッド揺動指令部25は、MPU12に磁気ヘッドの
揺動を停止するよう指示する。指示を受けたMPU12
は、VCM駆動回路14及び記録再生回路15を駆動し
て磁気ヘッドの揺動を停止する。上位装置からの命令が
なくても、環境検出器16からの出力が、図3に示すよ
うな所定の範囲内に入った場合、または別の環境検出器
16Aにより検出された物理量(本実施例の場合、気
圧)が0.85気圧以上であることが確認されると(ス
テップ10)、MPU12はその旨をスピンドル速度変
更指令部24と磁気ヘッド揺動指令部25に通知する。
【0059】通知を受けたスピンドル速度変更指令部2
4は、記憶された手順に従いMPU12にスピンドルモ
ータの速度を初期化するよう指示する。指示を受けたM
PU12は、スピンドル制御回路13を駆動してスピン
ドルモータの速度を初期化する(ステップ11)。また
磁気ヘッド揺動指令部25は、MPU12に磁気ヘッド
の揺動を停止するよう指示する。指示を受けたMPU1
2は、VCM駆動回路14及び記録再生回路15を駆動
して磁気ヘッドの揺動を停止するとともに、タイマ回路
部20をリセットする。以上のように、実施例7によれ
ば、例えば航空機内の低圧環境等の過酷な環境下で磁気
ディスクが動作し、かつ上位装置から磁気ディスク装置
に長時間アクセス命令がない場合でも、スピンドルモー
タの回転速度を高くして磁気ヘッドの浮上力を増加させ
ることにより、ヘッドクラッシュの恐れのある磁気ヘッ
ドの浮上高さの低下を回復する。また磁気ヘッドを磁気
ディスク面上で揺動させることによって長時間の定位置
浮上状態を回避することができる。従って磁気ディスク
面上の特定領域に磁気ヘッドの浮上が偏ることなく、磁
気ディスク面全体でバランスのとれた磁気ヘッドの浮上
を実現することができる。
【0060】《実施例8》図16は本発明の磁気ディス
クシステム27のブロック図でる。図16において、磁
気ディスクシステム27は、周辺装置に接続された中央
処理装置(以下、CPUと記す)4と、CPU4に接続
された磁気ディスク制御装置38と、磁気ディスク制御
装置38に接続された磁気ディスク装置2とを備える。
磁気ディスク装置2の設置された環境を検知するための
温度センサ、及び湿度センサからなる環境検出器16
は、環境検出器16からの出力をA/D変換するための
A/D回路17を介してCPU4に接続されている。磁
気ディスク装置にシーク動作を実行させるための手順を
記憶したシーク指令部18と、周辺装置からCPU4を
介して磁気ディスク装置2に対してのアクセス命令がな
い場合における、シーク動作のアドレスを記憶するアド
レス記憶部19がCPU4に接続されている。
【0061】磁気ディスク制御装置38は、CPU4に
接続されたインターフェース制御回路11と、磁気ディ
スク装置2に接続された、磁気ディスク装置のスピンド
ルモータ(図示省略)を回転制御するためのスピンドル
制御回路13と、磁気ディスク装置2の磁気ヘッドを所
定の位置に移動するためのボイスコイルモータ(以下、
VCMと記す)を駆動するVCM駆動回路14と、磁気
ヘッドからの再生信号を変換するための信号処理、ある
いは記録データを変換するための信号処理等を実行する
記録/再生回路15とを備えている。スピンドル制御回
路13とVCM駆動回路14と記録/再生回路15とを
制御し、CPU4からの命令を実行するマイクロプロセ
ッサ(以下、MPUと記す)12とがインターフェース
制御回路11に接続され、MPU12には、MPU12
を制御するための手順を記憶したROM28とが接続さ
れている。
【0062】また、磁気ディスク装置2は図示を省略し
た、データの記録媒体である磁気ディスクと、磁気ディ
スクを回転させるためのスピンドルモータと、データを
読みとるための磁気ヘッドと、磁気ヘッドを所定の位置
に移動させるためのアクチュエータとを有している。
【0063】上記の構成をとる実施例8について、その
動作を図17のフローチャートを用いて説明する。CP
U4は、磁気ディスク装置2へのアクセス命令の有無を
監視し(ステップ1)、命令があれば、命令の実行を制
御する(ステップ2)。周辺装置から磁気ディスク装置
2へのアクセス命令がなく、かつ磁気ディスク装置2の
配設された環境を検出する環境検出器16により検出さ
れた物理量(本実施例の場合、温度及び湿度)が図3に
示すような所定の範囲内にない場合には、CPU4がシ
ーク指令部18にその旨を通知する。通知されたシーク
指令部18は、記憶されたシーク手順に従い、CPU4
に対しシーク動作の実行を指示する。指示を受けたCP
U4は、アドレス記憶部19に記憶された例えばシリン
ダアドレスNに対してシーク動作を実行するよう磁気デ
ィスク制御装置38に指示する。CPU4からの指示を
受けた磁気ディスク制御装置38は、シーク動作を実行
するためにVCM駆動回路14及び記録/再生回路15
を駆動する(ステップ4)。シーク動作完了通知を受け
たCPU4は、アドレス記憶部19に記憶されているア
ドレスデータを例えば一つ内側のシリンダに相当するア
ドレス(N=N+1)に更新する(ステップ5)。その
後、CPU4は再び、磁気ディスク装置2へのアクセス
命令監視状態になる。
【0064】また、アドレス記憶部19に記憶されてい
るアドレスが、最内周(又は最外周)のシリンダアドレ
スである場合には、CPU4はそのアドレスへのシーク
動作の終了後、アドレス記憶手段19のアドレスを最外
周(又は最内周)のシリンダアドレス、もしくは最内周
(又は最外周)のシリンダアドレスから1つ外側(又は
内側)のシリンダアドレスに更新する。以上のように、
実施例8によれば、ヘッドクラッシュの恐れのある過酷
な環境下における長時間の定位置浮上状態を回避するこ
とができる。また磁気ディスク面上の特定領域に磁気ヘ
ッドの浮上が偏ることなく、磁気ディスク面全体でバラ
ンスのとれた磁気ヘッドの浮上を実現することができ
る。さらに既存の磁気ディスク制御装置、及び磁気ディ
スク装置を用いてシステムを構成することができる。
【0065】《実施例9》図18は、実施例9の磁気デ
ィスクシステム27Aのブロック図である。この実施例
で、磁気ディスクシステム27Aは、所定時間を計測し
通知するタイマ回路部20を備えている。それ以外の各
部については、実施例8のものと同様であるので、それ
らに関する重複した説明は省略する。上記の構成をとる
実施例8について、その動作を図19のフローチャート
を用いて説明する。システム起動時に、タイマ回路部2
0はリセットされて新たな計時を開始する(ステップ
1)。CPU4は磁気ディスク装置2へのアクセス命令
の有無を監視し(ステップ2)、命令があれば、命令の
実行を制御する(ステップ3)。周辺装置から磁気ディ
スク装置2へのアクセス命令が所定時間(本実施例の場
合、5分)なく(ステップ4)、さらに磁気ディスク装
置2の配設された環境を検出する環境検出器16により
検出された物理量(本実施例の場合、温度及び湿度)が
図3に示すような所定の範囲内にない場合(ステップ
5)、CPU4がシーク指令部18にその旨を通知す
る。
【0066】通知されたシーク指令部18は、記憶され
た手順に従い、CPU4に対しシーク動作の実行を指示
する。指示を受けたCPU4は、アドレス記憶部19に
記憶された例えばシリンダアドレスNに対してシーク動
作を実行するよう磁気ディスク制御装置38に指示す
る。CPU4からの指示を受けた磁気ディスク制御装置
38は、シーク動作を実行するためにVCM駆動回路1
3及び記録/再生回路15を駆動する(ステップ6)。
シーク動作完了通知を受けたCPU4は、アドレス記憶
部19に記憶されているアドレスデータを、例えば一つ
内側のシリンダに相当するアドレス(N=N+1)に更
新する(ステップ7)。その後、CPU4は再び磁気デ
ィスク装置2へのアクセス命令監視状態になる。
【0067】また、アドレス記憶部19に記憶されてい
るアドレスが、最内周(又は最外周)のシリンダアドレ
スである場合には、CPU4はそのアドレスへのシーク
動作の終了後、アドレス記憶部19のアドレスを最外周
(又は最内周)のシリンダ、もしくは最内周(又は最外
周)のシリンダアドレスから1つ外側(又は内側)のシ
リンダアドレスに更新する。以上のように、実施例9に
よれば、ヘッドクラッシュの恐れのある過酷な環境下に
おける長時間の定位置浮上状態を回避することができ
る。また磁気ディスク面上の特定領域に磁気ヘッドの浮
上が偏ることなく、磁気ディスク面全体でバランスのと
れた磁気ヘッドの浮上を実現することができる。また周
辺装置から磁気ディスク装置へのアクセス命令がない場
合のシーク動作を間欠的に行うことができるため、磁気
ディスク装置2の消費電力を低減することができる。さ
らに比較的短い時間間隔で周辺装置から磁気ディスク装
置へのアクセス命令があった場合に、その処理待ち時間
を低減することができる。さらにこの磁気ディスクシス
テムは既存の磁気ディスク制御装置、及び磁気ディスク
装置を用いてシステムを構成することができる。
【0068】《実施例10》図20は、実施例10の磁
気ディスクシステム27Bのブロック図である。この実
施例で、磁気ディスクシステム27Bは、実施例8にお
けるシーク指令部18に変えて、シーク/リード指令部
21を備えている。それ以外の各部については、実施例
8のものと同様であるので、それらに関する重複した説
明は省略する。
【0069】上記の構成をとる実施例10について、そ
の動作を図21のフローチャートを用いて説明する。シ
ステム起動時に、タイマ回路部20はリセットされて新
たな計時を開始する(ステップ1)。CPU4は磁気デ
ィスク装置2へのアクセス命令の有無を監視し(ステッ
プ2)、命令があれば、命令の実行を制御する(ステッ
プ3)。磁気ディスク装置2へのアクセス命令が所定時
間(本実施例の場合、5分)なく(ステップ4)、さら
に磁気ディスク装置2の配設された環境を検出する環境
検出器16により検出された物理量(本実施例の場合、
温度及び湿度)が、図3に示すような所定の範囲内にな
いことが確認されると(ステップ5)、CPU4は、シ
ーク/リード指令部19にその旨を通知する。通知され
たシーク/リード指令部18は、記憶された手順に従
い、CPU4に対してまずシーク動作の実行を指示す
る。指示を受けたCPU4は、アドレス記憶部19に記
憶されたシリンダアドレスNに対してシーク動作を実行
するよう磁気ディスク制御装置38に指示する。CPU
4からの指示を受けた磁気ディスク制御装置38は、シ
ーク動作を実行するために、VCM駆動回路13及び記
録/再生回路15を駆動する(ステップ6)。
【0070】シーク動作実行後、シーク/リード指令部
21は、CPU4に対し、現在のシリンダ上にある全セ
クタに対してリード動作の実行を指示する。指示を受け
たCPU4は、リード動作を実行するよう磁気ディスク
制御装置38に指示する。磁気ディスク制御装置38
は、記録/再生回路15を駆動することによりリード動
作を実行する(ステップ7)。リード動作時MPU12
からの異常発生通知を受けたCPU4は、表示部26に
その旨を表示する(ステップ8)。シーク及びリード動
作完了通知を受けたCPU4は、アドレス記憶部19に
記憶されているアドレスデータを例えば一つ内側のシリ
ンダに相当するアドレス(N=N+1)に更新する(ス
テップ9)。その後、CPU12はタイマ回路部20を
リセットするとともに、再び磁気ディスク装置2へのア
クセス命令監視状態になる。
【0071】また、アドレス記憶部19に記憶されてい
るアドレスが、最内周(又は最外周)のシリンダアドレ
スである場合、CPU4はそのアドレスへのシーク動作
の終了後、アドレス記憶部19のアドレスを最外周(又
は最内周)のシリンダ、もしくは最内周(又は最外周)
のシリンダアドレスから1つ外側(又は内側)のシリン
ダアドレスに更新する。以上のように、実施例10によ
れば、ヘッドクラッシュの恐れのある過酷な環境下にお
ける長時間の定位置浮上状態を回避することができる。
また、磁気ディスク面の異常を早期に発見することがで
きる。また磁気ディスク面上の特定領域に磁気ヘッドの
浮上が偏ることなく、磁気ディスク面全体でバランスの
とれた磁気ヘッドの浮上を実現することができる。また
上位装置からの命令がない場合のシーク動作を間欠的に
行うことができるため磁気ディスク装置2の消費電力を
低減することができる。また、比較的短い時間間隔で周
辺装置からの磁気ディスク装置へのアクセス命令があっ
た場合に、その処理待ち時間を低減することができる。
さらにこの磁気ディスクシステムは既存の磁気ディスク
制御装置、及び磁気ディスク装置を用いてシステムを構
成することができる。
【0072】《実施例11》図22は、実施例11の磁
気ディスクシステム27Cのブロック図である。この実
施形態で、磁気ディスクシステム27Cは、所定時間を
計測、通知するタイマ回路部20と、実施例8における
シーク指令部18に変えて、スピンドル停止指令部22
とを備えている。それ以外の各部については、実施例8
のものと同様であるので、それらに関する重複した説明
は省略する。
【0073】上記の構成をとる実施例11について、そ
の動作を図23のフローチャートを用いて説明する。シ
ステム起動時に、タイマ回路部20はリセットされて新
たな計時を開始する(ステップ1)。CPU4は磁気デ
ィスク装置2へのアクセス命令の有無を監視し(ステッ
プ2)、命令があれば、命令の実行を制御する(ステッ
プ3)。磁気ディスク装置2へのアクセス命令が所定時
間(本実施例の場合、5分)なく(ステップ4)、さら
に磁気ディスク装置2の配設された環境を検出する環境
検出器16により検出された物理量(本実施例の場合、
温度及び湿度)が、図3に示すような所定の範囲内にな
い場合(ステップ5)、CPU4は、スピンドル停止指
令部22にその旨を通知する。通知されたスピンドル停
止指令部22は、記憶された手順に従い、まずCPU4
に対し磁気ディスク装置3のスピンドルモータ(図示省
略)、の停止を指示する。指示を受けたCPU4は、磁
気ディスク制御装置38に対し、スピンドルモータの停
止を指示する。指示された磁気ディスク制御装置38は
スピンドル制御回路13を駆動して、磁気ディスク装置
3のスピンドルモータを停止させる(ステップ6)。
【0074】スピンドルモータ停止中に周辺装置から磁
気ディスク装置に対してアクセス命令が発生した場合
(ステップ7)、CPU4はその旨をスピンドル停止指
令部22に通知する。通知を受けたスピンドル停止指令
部22は、記憶された手順に従いCPU4にスピンドル
モータの起動を指示する。指示を受けたCPU4は、磁
気ディスク制御装置38に対して、スピンドルモータの
起動を指示する。指示を受けた磁気ディスク制御装置3
8は、スピンドル制御回路13を駆動してスピンドルモ
ータを起動し(ステップ8)、磁気ディスク装置2への
アクセス命令を実行する。
【0075】磁気ディスク装置2へのアクセス命令がな
くても、環境検出器16からの出力が、図3に示すよう
な所定の範囲内に入った場合(ステップ9)、CPU4
はその旨をスピンドル停止指令部22に通知する。通知
を受けたスピンドル停止指令部22は、記憶された手順
に従いCPU4にスピンドルモータの起動を指示すると
ともにタイマ回路部20をリセットする。指示を受けた
CPU4は、磁気ディスク制御装置38に対してスピン
ドルモータの起動を指示する。指示された磁気ディスク
制御装置38は、スピンドル制御回路13を駆動してス
ピンドルモータを起動させる(ステップ10)。
【0076】以上のように、実施例11によれば、ヘッ
ドクラッシュの恐れのある過酷な環境下における長時間
の定位置浮上状態を回避することができる。また、磁気
ディスク装置2へのアクセス命令がない場合にスピンド
ルモータを停止させるため、磁気ディスク装置2の消費
電力を低減することができる。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、磁気ディ
スク装置が配設された環境を検出する環境検出器と、ヘ
ッドシーク制御手段、もしくはリード制御手段、もしく
はスピンドルモータ停止手段、もしくはヘッド移動制御
手段、もしくは磁気ヘッド揺動手段とを設けることによ
り、過酷な環境下での長時間の定位置浮上状態を防止す
ることができる。そのため、過酷な環境下での長時間の
定位置浮上状態を原因とする磁気ディスク装置のヘッド
クラッシュを防止するという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による磁気ディスク制御装置
を示すブロック図
【図2】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図3】本発明の所定の環境範囲の一例を示す温度−湿
度線図
【図4】本発明の実施例2による磁気ディスク制御装置
を示すブロック図
【図5】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図6】本発明の実施例3による磁気ディスク制御装置
を示すブロック図
【図7】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図8】本発明の実施例4による磁気ディスク制御装置
を示すブロック図
【図9】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図10】本発明の実施例5による磁気ディスク制御装
置を示すブロック図
【図11】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図12】本発明の実施例6による磁気ディスク制御装
置を示すブロック図
【図13】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図14】本発明の実施例7による磁気ディスク制御装
置を示すブロック図
【図15】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図16】本発明の実施例8による磁気ディスク制御装
置を示すブロック図
【図17】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図18】本発明の実施例9による磁気ディスク制御装
置を示すブロック図
【図19】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図20】本発明の実施例10による磁気ディスク制御
装置を示すブロック図
【図21】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【図22】本発明の実施例11による磁気ディスク制御
装置を示すブロック図
【図23】同実施例の動作手順を示すフローチャート
【符号の説明】
2 磁気ディスク装置 3 上位装置 4 中央処理装置(CPU) 5 磁気ディスク 6 磁気ヘッド 7 アクチュエータ機構 8 ランプ部 9 磁気ディスク回路部 11 インターフェース制御回路 12 マイクロプロセッサ(MPU) 13 スピンドル制御回路 14 ボイスコイルモータ(VCM)駆動回路 15 記録/再生回路 16 環境検出器 17 A/D 18 シーク指令部 19 アドレス記憶部 20 タイマ回路部 21 シーク/リード指令部 22 スピンドル停止指令部 23 ヘッド移動指令回路 24 スピンドル速度変更指令部 25 磁気ヘッド揺動指令部 26 表示部 27、27A、27B、27C 磁気ディスクシステム 28 ROM 31、32、34、35、36、37、38 磁気ディ
スク制御装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上位装置からの命令により、磁気ヘッド
    を有する磁気ディスク装置を動作させる磁気ディスク制
    御装置において、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 前記上位装置から命令がなく、かつ前記環境検出手段に
    より検出された物理量が、所定の範囲外にある場合に、
    磁気ヘッドをシークさせるヘッドシーク制御手段とを具
    備したことを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ヘッドシーク制御手段によるヘッド
    シーク位置を記憶する記憶手段を具備したことを特徴と
    する請求項1記載の磁気ディスク制御装置。
  3. 【請求項3】 上位装置からの命令により、磁気ヘッド
    を有する磁気ディスク装置を動作させる磁気ディスク制
    御装置において、 所定時間を計測し通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 上位装置からの命令が所定時間内になく、かつ前記環境
    検出手段により検出された物理量が、所定の範囲外にあ
    ることを検出した場合に、磁気ヘッドをシークさせるヘ
    ッドシーク制御手段と、 前記ヘッドシーク制御手段によるヘッドシーク位置を記
    憶する記憶手段とを具備したことを特徴とする磁気ディ
    スク制御装置。
  4. 【請求項4】 上位装置からの命令により磁気ディスク
    装置を動作させる磁気ディスク制御装置において、 所定時間を計測し通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 上位装置からの命令が所定時間内になく、かつ前記環境
    検出手段により検出された物理量が、所定の範囲外にあ
    る場合に、磁気ヘッドをシークさせるヘッドシーク制御
    手段と、 前記ヘッドシーク制御手段によるヘッドシーク位置を記
    憶する記憶手段と、 前記ヘッドシーク手段によるヘッドシーク位置におい
    て、リード(読取)動作を実行するリード制御手段と、 前記リード制御手段によるリード動作において異常を検
    出した場合に、前記上位装置に対し異常を通知する異常
    通知手段とを具備したことを特徴とする磁気ディスク制
    御装置。
  5. 【請求項5】 上位装置からの命令により磁気ディスク
    装置を動作させる磁気ディスク制御装置において、 所定時間を計測し通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 上位装置からの命令が所定時間内になく、かつ前記環境
    検出手段により検出された物理量が、所定の範囲外にあ
    る場合に、前記磁気ディスク装置のスピンドルモータを
    停止するスピンドルモータ停止手段とを具備したことを
    特徴とする磁気ディスク制御装置。
  6. 【請求項6】 非動作時に記録媒体と記録ヘッドとが非
    接触で保持される磁気ディスク装置を上位装置からの命
    令で動作させる磁気ディスク制御装置において、 所定時間を計測し通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 上位装置からの命令が所定時間内になく、かつ前記環境
    検出手段により検出された物理量が、所定の範囲外にあ
    る場合に、記録ヘッドを非動作時の保持位置へ移動させ
    るヘッド移動制御手段とを備えたことを特徴とする磁気
    ディスク制御装置。
  7. 【請求項7】 前記環境検出手段により検出する物理量
    が、温度及び湿度であることを特徴とする請求項1、
    3、4、5又は6記載の磁気ディスク制御装置。
  8. 【請求項8】 上位装置からの命令により磁気ディスク
    装置を動作させる磁気ディスク制御装置において、 所定時間を計測し通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 上位装置からの命令が所定時間内になく、かつ前記環境
    検出手段により検出された物理量が、所定の範囲外にあ
    る場合に、前記磁気ディスク装置のスピンドルモータの
    回転速度を変化させる速度制御手段と、 磁気ヘッドを揺動させるヘッド揺動制御手段とを具備し
    たことを特徴とする磁気ディスク制御装置。
  9. 【請求項9】 前記環境検出手段により検出する物理量
    が、温度、湿度及び気圧であることを特徴とする請求項
    8記載の磁気ディスク制御装置。
  10. 【請求項10】 周辺装置を制御する中央処理装置と、 情報を記録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装
    置と、 前記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を
    動作させる磁気ディスク制御装置と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 前記磁気ディスク制御装置に対してアクセス命令がな
    く、かつ前記環境検出手段により検出された物理量が、
    所定の範囲外にある場合に、前記磁気ディスク制御装置
    に対して磁気ヘッドのシーク動作を指示するシーク指示
    手段とを具備したことを特徴とする磁気ディスクシステ
    ム。
  11. 【請求項11】 前記シーク指示手段によるヘッドシー
    ク位置を記憶する記憶手段を具備したことを特徴とする
    請求項10記載の磁気ディスクシステム。
  12. 【請求項12】 周辺装置を制御する中央処理装置と、 情報を記録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装
    置と、 前記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を
    動作させる磁気ディスク制御装置と、 所定時間を計測し通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 所定時間前記磁気ディスク制御装置に対してアクセス命
    令がなく、かつ前記環境検出器により検出された物理量
    が、所定の範囲外にある場合に、前記磁気ディスク制御
    装置に対して磁気ヘッドのシーク動作を指示するシーク
    指示手段と、 前記ヘッドシーク指示手段によるヘッドシーク位置を記
    憶する記憶する記憶手段とを具備したことを特徴とする
    磁気ディスクシステム。
  13. 【請求項13】 周辺装置を制御する中央処理装置と、 情報を記録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装
    置と、 前記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を
    動作させる磁気ディスク制御装置と、 所定時間を計測/通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 所定時間前記磁気ディスク制御装置に対してアクセス命
    令がなく、かつ前記環境検出手段により検出された物理
    量が、所定の範囲外にある場合に、前記磁気ディスク制
    御装置に対して磁気ヘッドのシーク動作を指示するシー
    ク指示手段と、前記ヘッドシーク指示手段によるヘッド
    シーク位置を記憶する記憶する記憶手段と、 前記ヘッドシーク手段によるヘッドシーク位置におい
    て、リード動作を指示するリード指示手段と、 前記リード指示手段によるリード動作において異常を検
    出した場合に、使用者に対して異常の発生を通知する通
    知手段とを具備したことを特徴とする磁気ディスクシス
    テム。
  14. 【請求項14】 周辺装置を制御する中央処理装置と、 情報を記録/再生する少なくとも1台の磁気ディスク装
    置と、 前記中央処理装置からの命令により磁気ディスク装置を
    動作させる磁気ディスク制御装置と、 所定時間を計測し通知する時間計測手段と、 前記磁気ディスク装置が配設された環境を検出する環境
    検出手段と、 所定時間前記磁気ディスク制御装置に対してアクセス命
    令がなく、かつ前記環境検出手段により検出された物理
    量が、所定の範囲外にある場合に、前記磁気ディスク装
    置のスピンドルモータを停止させるモータ停止指示手段
    とを具備したことを特徴とする、磁気ディスクシステ
    ム。
  15. 【請求項15】 前記環境検出手段により検出する物理
    量が、温度及び湿度であることを特徴とする請求項1
    0、12、13又は14記載の磁気ディスクシステム。
JP34038397A 1997-12-10 1997-12-10 磁気ディスク制御装置及び磁気ディスクシステム Pending JPH11176068A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6738217B2 (en) * 2001-12-25 2004-05-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus for controlling access to disk upon detection of condensation
JP2019194932A (ja) * 2017-05-19 2019-11-07 シーゲイト テクノロジー エルエルシーSeagate Technology LLC 狭帯域停滞監視
JP2019204567A (ja) * 2018-05-24 2019-11-28 富士通株式会社 ストレージ制御装置およびストレージ制御プログラム

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JP2019194932A (ja) * 2017-05-19 2019-11-07 シーゲイト テクノロジー エルエルシーSeagate Technology LLC 狭帯域停滞監視
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