JPH11174935A - 電子写真プロセスユニットおよび該電子写真プロセスユニットを用いた画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 輸送後や長期保管後に、印字運転する場合に
画像抜け等の画像形成不良が生じるのを防止できるよう
にする。 【構成】 付勢手段（２１）の付勢力に抗して感光体２
と現像ローラ１２とを離隔可能な離隔手段を設けた構成
とした。離隔手段を感光体２側と現像装置１０側との間
に挟持された離し部材３１から形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明は、感光体と、現像ローラを
有する現像装置と、現像装置を現像ローラが感光体と接
触するように付勢する付勢手段とを含み、感光体に接触
された現像ローラから当該感光体に非磁性一成分現像剤
を供給して静電潜像を現像可能な電子写真プロセスユニ
ット該電子写真プロセスユニットを用いた画像形成装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真プロセスユニットの従来構成を
図２および図３に示す。かかる電子写真プロセスユニッ
トは、感光体２、帯電器３、現像装置１０、付勢手段
（２１）、フレーム５等から形成されている。

【０００３】感光体２は、その回転軸２Ａがフレーム５
の軸受部６に回転自在に保持されている。また、現像装
置１０は、取付用突起部１９がフレーム５の長穴７に嵌
挿されており、感光体２に対して進退可能とされてい
る。この現像装置１０は、付勢手段（例えば、付勢ばね
２１）によって現像ローラ１２が感光体２と所定の接触
幅ｗ（例えば、ｗ＝１ｍｍ）をもって接触するように付
勢されている。

【０００４】上記電子写真プロセスユニットは、給紙部
等を備えた図示しない画像形成装置に着脱自在に装着さ
れ、印字運転時には所定の手順で画像プロセスを行う。

【０００５】すなわち、印字運転時には、感光体２は図
２で時計回り方向に回転される。感光体２は、まず帯電
器３で表面が均一に帯電された後、光学ユニット４から
のレーザビームＬＢによって静電潜像が形成される。感
光体２に形成された静電潜像は、当該感光体２の回転に
伴い現像装置１０から供給された非磁性一成分現像剤に
よって現像される。この現像された画像は、図示しない
転写器および定着器等を用いて用紙上に転写・定着され
る。

【０００６】より具体的には、現像装置１０は、本体ケ
ース１１と、感光体２と接触した状態で図中反時計回り
方向に回転される弾性材料（シリコンゴム）製の現像ロ
ーラ１２と、この現像ローラ１２と圧接した状態で対向
回転し当該現像ローラ１２に非磁性一成分現像剤を補助
的に供給する現像剤供給ローラ１３と、現像ローラ１２
と当接して当該ローラ１２の周面上に非磁性一成分現像
剤の薄層を形成するとともに摩擦帯電する現像剤層規制
部材（例えば、シリコンゴム製のブレード１４）とを含
み形成されている。

【０００７】現像ローラ１２の表面には、非磁性一成分
現像剤を現像剤規制部材（１４）で確実かつ均一に摩擦
帯電できるように、種々の溶剤が塗布されて表面処理が
施されている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した電
子写真プロセスユニットでは、製造工場等から出荷され
る際には、現像ローラ１２は周面に非磁性一成分現像剤
が付着していない状態で感光体２と接触されている。こ
れは、製造工場等での現像剤を用いた印字検査後、現像
ローラ１２に非磁性一成分現像剤が付着したままで出荷
等すると、輸送時の振動等によって非磁性一成分現像剤
が現像ローラ１２から剥離して周辺を汚すおそれがある
ことなどの理由による。

【０００９】しかし、かかる状態で長期間放置される
と、現像ローラ１２の周面に塗布されている溶剤（又は
内部に含浸して周面に染み出した溶剤）が感光体２の表
面を汚染してしまい、例えば電子写真プロセスユニット
を購入したユーザーが画像形成装置に組込んで印字運転
をした場合に、溶剤が付着した感光体部分で画像抜け等
の印字不良を引き起こす事態が生じることがある。かか
る不都合は、電子写真プロセスユニットを長期保管した
場合にも生じることがある。

【００１０】本発明の目的は、輸送後や長期保管後に印
字運転した場合に画像形成不良が生じるのを防止できる
電子写真プロセスユニットおよび該電子写真プロセスユ
ニットを用いた画像形成装置を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、感光
体と、現像ローラを有する現像装置と、現像装置を現像
ローラが感光体と接触するように付勢する付勢手段とを
含み、感光体に接触された現像ローラから当該感光体に
非磁性一成分現像剤を供給して静電潜像を現像可能な電
子写真プロセスユニットにおいて、前記付勢手段の付勢
力に抗して前記感光体と前記現像ローラとを離隔可能な
離隔手段を設けたことを特徴とする。

【００１２】かかる発明の場合、輸送時や長期保管時に
は、離隔手段を用いて感光体と現像ローラとを非接触状
態としておく。これにより、感光体が現像ローラの表面
に塗布された溶剤等で汚染されることはなく、画像抜け
等の画像形成不良は生じない。

【００１３】請求項２の発明は、前記離隔手段が前記感
光体側と前記現像装置側との間に挟持された離し部材か
ら形成されていることを電子写真プロセスユニットであ
る。

【００１４】かかる発明の場合、輸送時や長期保管時に
は、感光体側と現像装置側との間に離し部材を介在させ
て感光体と現像ローラとを離隔させる。これにより、簡
単な構成で輸送小屋長期保管後に印字運転した場合に画
像形成不良が生じるのを防止することができるととも
に、離し部材を取り忘れた場合でもすぐに気が付く。

【００１５】請求項３の発明は、前記電子写真プロセス
ユニットを用いた画像形成装置である。

【００１６】かかる発明の場合、印字運転した場合に画
像形成不良が生じるのを防止して印字品質を向上させる
ことができる。

【００１７】

【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。本電子写真プロセスユニットは、図１に
示す如く、基本的構成 は従来例（図２，図３）と同様
とされているが、離隔手段（３１）を設け、感光体２と
現像装置１０の現像ローラ１２とを離隔可能に構成され
ている。

【００１８】なお、従来例（図２，図３）と共通する構
成要素については同一の符号を付し、その説明を省略ま
たは簡略化する。

【００１９】離隔手段は、感光体２と現像ローラ１２と
を付勢手段（例えば、図３に示す付勢ばね２１）の付勢
力に抗して離隔可能に形成されている。この実施の形態
では、離隔手段は、感光体２側と現像装置１０側との間
に挟持された離し部材３１から形成されている。離し部
材３１は、弾力性のある材料（例えば、発砲スチロー
ル）から形成されており、使用時には感光体２側のケー
ス９と現像装置１０の本体ケース１１との間に挟み込ま
れている。 ここに、離し部材３１は、弾性があるの
で、両者（９，１１）間の隙間が若干変動しても該変動
を吸収して確実に介装することができる。

【００２０】上記した電子写真プロセスユニットでは、
輸送時や長期保管時には、離隔手段としての離し部材３
１を感光体２側のケース９と現像装置１０の本体ケース
１１との間に挟み込むことにより、感光体２と現像ロー
ラ１２とを非接触状態としておく。

【００２１】これにより、感光体２が現像ローラ１２の
表面に塗布された溶剤等で汚染されることはなく、給紙
部等を備えた図示しない画像形成装置に着脱自在に装着
して印字運転した場合、画像抜け等の画像形成不良は生
じない。したがって、印字運転時に画像抜け等の画像形
成不良を防止することができ、印字品質を向上すること
ができる。

【００２２】また、離隔手段が離し部材３１から形成さ
れているので、簡単な構成で印字運転時に画像形成不良
が生じるのを防止することができる。

【００２３】また、離し部材３１が、弾力性のある発砲
スチロール製とされているので、感光体２側と現像装置
１０側との間への装着（介装）を極めて容易に行うこと
ができる。

【００２４】また、離し部材３１が介装された場合に
は、レーザビームＬＢが感光体２に入射せず印字できな
いので、離し部材３１を取り忘れた場合でも,すぐに気
が付く。

【００２５】

【発明の効果】請求項１の発明は、付勢手段の付勢力に
抗して感光体と現像ローラとを離隔可能な離隔手段を設
けたので、輸送時や長期保管時には、離隔手段を用いて
感光体と現像ローラとを非接触状態としておくことによ
り、感光体が現像ローラの表面に塗布された溶剤等で汚
染されることはなく、輸送後や長期保管後に印字運転し
た場合に画像抜け等の画像形成不良が生じるのを防止で
きる。

【００２６】請求項２の発明は、離隔手段が感光体側と
現像装置側との間に挟持された離し部材から形成されて
いるので、極めて簡単な構成で輸送後や長期保管後に印
字運転した場合に画像形成不良が生じるのを防止するこ
とができるとともに、離し部材を取り忘れた場合でもす
ぐに気が付く。

【００２７】請求項３の発明は、電子写真プロセスユニ
ットを用いた画像形成装置であるので、印字運転した場
合に画像形成不良が生じるのを防止して印字品質を向上
させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を説明するための側断面図
である。

【図２】電子写真プロセスユニットの従来構成を説明す
るための側断面図である。

【図３】同じく、感光体と現像装置との位置関係を説明
するための図である。

【符号の説明】

２ 感光体 ３ 帯電器 １０ 現像装置 １２ 現像ローラ ２１ 付勢ばね（付勢手段） ３１ 離し部材（離隔手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三田村 浩通 静岡県田方郡大仁町大仁570番地 株式会 社テック大仁事業所内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光体と、現像ローラを有する現像装置
   と、現像装置を現像ローラが感光体と接触するように付
   勢する付勢手段とを含み、感光体に接触された現像ロー
   ラから当該感光体に非磁性一成分現像剤を供給して静電
   潜像を現像可能な電子写真プロセスユニットにおいて、 前記付勢手段の付勢力に抗して前記感光体と前記現像ロ
   ーラとを離隔可能な離隔手段を設けたことを特徴とする
   電子写真プロセスユニット。
2. 【請求項２】 前記離隔手段が前記感光体側と前記現像
   装置側との間に挟持された離し部材から形成されている
   ことを特徴とする請求項１記載の電子写真プロセスユニ
   ット。
3. 【請求項３】 前記電子写真プロセスユニットを用いた
   ことを特徴とする画像形成装置。