JPH1117405A - 分布定数フィルタ - Google Patents

分布定数フィルタ

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JPH1117405A
JPH1117405A JP16636397A JP16636397A JPH1117405A JP H1117405 A JPH1117405 A JP H1117405A JP 16636397 A JP16636397 A JP 16636397A JP 16636397 A JP16636397 A JP 16636397A JP H1117405 A JPH1117405 A JP H1117405A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分布定数フィルタとして、良好な周波数帯域
通過特性を有する、非最小位相推移回路による帯域通過
フィルタをマイクロストリップ回路等の不平衡分布定数
回路で実現することが困難であった。 【解決手段】 基準化低域通過フィルタの伝達関数を複
素周波数sの偶関数で少なくとも1組の実根および1組
の純虚根を持つ分母有理多項式とフルビッツ多項式であ
る分子有理多項式とで表わし、1組の実根で補正された
通過帯域特性と1組の純虚根で与えられる減衰極とを有
し、かつ1組の実根に対応する非最小位相推移回路部を
含むものとして、この非最小位相推移回路部が帯域通過
特性に周波数変換されて不平衡分布定数回路で実現した
分布定数フィルタとする。振幅と位相との同時平坦特性
を確保しつつ阻止帯域に減衰極による十分な減衰を確保
した良好な帯域通過特性の分布定数フィルタとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体通信機等のR
F段等に帯域通過フィルタとして使用される分布定数フ
ィルタに関し、詳しくは位相と振幅の両方に条件を課し
た伝達関数で与えられる非最小位相推移回路をマイクロ
ストリップ回路等の不平衡分布定数回路で構成した分布
定数フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アナログあるいはデジタル携帯電話や無
線電話をはじめとする移動体通信機等の送信回路および
受信回路のRF段等の高周波回路部には、例えば同一の
アンテナを送信回路と受信回路で共用する場合に送信周
波数帯域と受信周波数帯域を分離するため、あるいは増
幅回路の非直線性に基づいて発生する高調波を減衰させ
るため、希望の信号波以外の妨害波・側波等の不要信号
波を除去するためなどに、帯域通過フィルタ(バンドパ
スフィルタ:BPF)がよく用いられる。
【0003】このような通信機用フィルタとしての帯域
通過フィルタは、一般に種々の回路素子により構成され
た直列共振回路や並列共振回路を複数段接続することに
より所望の帯域特性を有するフィルタ回路として実現さ
れ構成されているが、フィルタ回路部が小型にできるこ
とや高周波回路としての電気的特性が良好であること等
から、マイクロストリップ線路やストリップ線路等の不
平衡分布定数線路によりフィルタ回路部が構成されるこ
とが多い。
【0004】ところで、従来の通信機用フィルタは最小
位相推移回路で実現するのが一般的であった。すなわ
ち、フィルタの伝達関数を複素周波数s(=jω、j:
虚数、ω:角周波数)の分母有理多項式と分子有理多項
式とから成る回路網関数で特定し、分母有理多項式を減
衰極を形成するsの偶関数多項式とし、分子有理多項式
をフルビッツ多項式としたとき、実周波数において減衰
極の周波数を与える伝送関数の極(減衰極)となる分母
有理多項式の根がすべて虚根でありかつ虚軸上に存在す
るような伝達関数をもつ回路で実現されていた。
【0005】このような伝達関数はある周波数に対して
振幅と位相とが1つの組合せとして定まり、そのような
1つの組合せに対する回路が実現されることからそうし
た回路は最小位相推移回路と呼ばれている。そして最小
位相推移回路においては振幅が定まれば位相はそれに伴
って一義的に定まり、その位相は同じ周波数に対する同
じ振幅の非最小位相推移回路の位相と比べれば必ずそれ
よりも小さい値となっている。
【0006】一方、この最小位相推移回路となる条件を
超えた、全域通過回路(振幅特性は周波数に無関係に一
定で位相角だけが周波数と共に変化する伝達関数を持つ
回路)などの非最小位相推移回路は、ある周波数におけ
るある振幅に対し位相を一義的に特定できないという性
質を持つ。
【0007】そこで、非最小位相推移回路はその位相を
一義的に特定できないという性質を積極的に利用して、
振幅を変化させずに位相を変化させる回路の設計・実現
の用途に用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
非最小位相推移回路をそのような用途に用いるに当たっ
ては、回路の設計が複雑なことから位相等化器などの限
られた設計で適用できる用途にしか利用されていないの
が現状である。特に、フィルタの設計においては非常に
有用であると見られながら、例えば振幅と位相(群遅
延)との同時平坦特性等のように振幅特性と位相特性の
両方に条件を課した設定を行なって実際のフィルタ回路
を実現することは、非最小位相推移回路によっては設計
も実現も困難であるという問題点があった。
【0009】また、帯域通過フィルタについて単に非最
小位相推移回路を用いた場合、位相と振幅とを同時に平
坦にすると通過帯域における周波数の振幅は平坦に近づ
くが阻止帯域の減衰が少なくなってしまう弊害が生じ、
逆に阻止帯域に伝送極を設けて減衰を確保すれば通過帯
域における減衰が増してしまう弊害が生じるという問題
点があった。
【0010】また、非最小位相推移回路は、通常、ラテ
ィス回路のような立体的構造(回路部品が立体的に交差
する構造)でなければ実現できないため、フィルタを実
現するに当たってマイクロストリップ回路のような一平
面上の回路パターンで実現しようとする試みはなされて
いなかった。
【0011】本発明は上記事情に鑑みて本発明者が鋭意
研究に努めた結果完成されたものであり、その目的は、
通過帯域特性において振幅と位相との同時平坦特性を確
保しつつ阻止帯域において減衰極により十分な減衰を確
保した良好な周波数帯域通過特性を有する、非最小位相
推移回路による帯域通過フィルタをマイクロストリップ
回路等の不平衡分布定数回路で実現した分布定数フィル
タを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の分布定数フィル
タは、複素周波数sの偶関数であって少なくとも1組の
実根および少なくとも1組の純虚根を持つ分母有理多項
式と複素周波数sのフルビッツ多項式である分子有理多
項式とから成る回路網関数で伝達関数が表わされた基準
化低域通過フィルタを周波数変換することにより得ら
れ、不平衡分布定数回路で実現された、周波数帯域通過
特性を有する分布定数フィルタであって、前記基準化低
域通過フィルタが、その周波数特性に前記1組の実根で
補正された通過帯域特性と前記1組の純虚根でその周波
数が与えられる減衰極とを有し、かつ前記1組の実根に
対応する非最小位相推移回路部を含むものであり、この
非最小位相推移回路部が帯域通過特性に周波数変換され
て不平衡分布定数回路で実現されていることを特徴とす
るものである。
【0013】また本発明の分布定数フィルタは、上記構
成において、前記不平衡分布定数回路が、前記1組の実
根と前記1組の虚根とに対応した、分岐回路とその分岐
のそれぞれに接続された1組の第1の移相回路と1組の
共振回路と1組の第2の移相回路と前記分岐を合成する
合成回路とが順に構成された不平衡分布定数回路部を2
つ縦続接続して成り、かつこれら2つの不平衡分布定数
回路部の対応する分岐における前記第1および第2の移
相回路による移相量が異なることを特徴とするものであ
る。
【0014】本発明の分布定数フィルタによれば、基準
化低域通過フィルタの伝達関数を表わす回路網関数を複
素周波数sの偶関数であって少なくとも1組の実根およ
び少なくとも1組の純虚根を持つ分母有理多項式と複素
周波数sのフルビッツ多項式である分子有理多項式とか
ら成るものとしたことから、同じ次数の分母有理多項式
を有する回路網関数において実周波数では周波数特性の
減衰極の数は少なくなるが、通過帯域特性を分母有理多
項式の1組の実根で補正された平坦なものとすることが
できるとともにその通過帯域の近傍に1組の純虚根でそ
の周波数が与えられる減衰極を生じさせることができる
ので、フィルタの通過帯域特性に対して振幅特性と位相
特性とに個別に条件を課して所望の周波数帯域通過特
性、例えば振幅特性と位相特性とに同時平坦特性を確保
しつつ阻止帯域において減衰極により十分な減衰を確保
した帯域通過特性を有するフィルタを得ることができ
る。
【0015】しかし、このようにして得られた基準化低
域通過フィルタは、1組の実根に対応する、ラダー型フ
ィルタで構成しようとする場合に負の値の素子が出てく
る非最小移相推移回路部を含むものとなる。
【0016】そこで、この負の値の素子を等価変換によ
り実在する正の値の素子に変換し、さらに所望の帯域通
過特性に周波数変換する。その際、マイクロストリップ
回路等の不平衡分布定数回路を用いれば、理想トランス
やジャイレータが容易に実現でき、その結果、振幅特性
と位相特性との同時平坦特性を確保しつつ阻止帯域にお
いて減衰極により十分な減衰を確保した所望の周波数帯
域通過特性を有する、不平衡分布定数回路で構成された
分布定数フィルタを得ることができる。
【0017】また、本発明の分布定数フィルタによれ
ば、上記の非最小位相推移回路を周波数変換して実現し
た不平衡分布定数回路が、分母有理多項式の1組の実根
と1組の虚根とに対応した2つの不平衡分布定数回路部
を縦続(カスケード)接続して成り、これら不平衡分布
定数回路部が分岐回路とその分岐のそれぞれに接続され
た1組の第1の移相回路と1組の共振回路と1組の第2
の移相回路と前記分岐を合成する合成回路とが順に構成
されたものであって、かつ、これら2つの不平衡分布定
数回路部の対応する分岐におけるそれぞれの第1および
第2の移相回路による移相量が異なるものとすれば、変
成比が1:1および1:−1の理想トランスならびに虚
ジャイレータ等の通常の回路部品では実現が困難な回路
要素が容易に実現できる。
【0018】さらに、不平衡分布定数回路を用いれば、
直列共振回路・並列共振回路も容易に実現でき、これら
の回路要素を適切に組み合わせることにより、上記所望
の良好な周波数特性を有する分布定数フィルタを実現す
ることができる。
【0019】従って、本発明の分布定数フィルタによれ
ば、周波数通過帯域において振幅と位相との同時平坦特
性を確保しつつ阻止帯域において減衰極により十分な減
衰を確保した良好な周波数帯域通過特性を有する、非最
小位相推移回路による帯域通過フィルタをマイクロスト
リップ回路等の不平衡分布定数回路で実現した分布定数
フィルタを得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の分布定数フィルタは以下
のようにして実現される。すなわち、基準化低域フィル
タの特性について、まず分子有理多項式である位相平坦
特性を有するフルビッツ多項式により位相特性を定め、
次に分母有理多項式である複素周波数sの偶関数の純虚
根を所望の周波数に減衰極を配置するように指定し、分
母有理多項式の実根を通過帯域で振幅特性が平坦となる
ように定める。
【0021】次に、この分母有理多項式と分子有理多項
式とから成る回路網関数より、これを伝達関数とする基
準化低域フィルタを合成する。このとき、この基準化低
域フィルタは非最小位相推移回路であり、後述するよう
に、ラダー型回路に展開して実現すると負の値の素子を
含むものとなる。
【0022】次に、等価変換により負の値の素子を実在
する正の値の素子に変換し、帯域通過特性に周波数変換
の後、不平衡の分布定数回路に等価変換して分布定数フ
ィルタを実現する。
【0023】以下、本発明の分布定数フィルタについて
詳細に説明する。
【0024】通常、分布定数回路によるフィルタの設計
は回路的に等価な集中定数(L,C,R)のフィルタを
基準として行なわれ、これらのフィルタの特性は同様に
回路網関数で表現できる。
【0025】回路網関数は複素周波数sの関数であり、
一般に
【0026】
【数1】
【0027】のように分子の有理多項式と分母の有理多
項式とから成り立ち、フィルタの周波数特性はs=jω
としたときの伝達関数F(jω)によって表わされる。
【0028】このとき、振幅特性は1/|F(jω)|
となり、位相特性は
【0029】
【数2】
【0030】となり、群遅延時間は
【0031】
【数3】
【0032】となる。
【0033】減衰極の無い単調なフィルタの伝達関数は
分子有理多項式のみ(分母=1)の場合であるのに対
し、減衰極の有る特性のフィルタは分母有理多項式が0
となる時に減衰極が生じることより分母有理多項式が必
要となる。さらに、分母有理多項式が0となるのは実周
波数ω=±ωp (Hz)のときであることから、分母有
理多項式は(s2 +ωp 2 )の乗算の形となることが必
要となる。
【0034】例えば減衰極が±ωp1および±ωp2にある
特性ならば、分母有理多項式D(s)は
【0035】
【数4】
【0036】となり、回路網関数F(s)は
【0037】
【数5】
【0038】となる。
【0039】なお、ここで注意すべきは、本発明の基準
化低域通過フィルタの伝達関数を表わす回路網関数の分
母有理多項式は、複素周波数sの偶関数となり、位相お
よび群遅延に影響を与えないことである。
【0040】一方、基準化低域通過フィルタの伝達関数
を表わす回路網関数の分子有理多項式は、位相平坦特性
を与える位相特性を定めるものとして、複素周波数sの
フルビッツ多項式とする。
【0041】このように回路網関数が与えられれば、そ
れに応じた基準化低域通過フィルタがラダー型回路で合
成される。
【0042】まず、例えば伝送極の無い単純なフィルタ
は、その回路網関数F(s)は分子有理多項式N(s)
(フルビッツ多項式)のみであるので、n=5とする
と、
【0043】
【数6】
【0044】となる。これをラダー型回路でフィルタに
合成すれば、図1(a)または(b)に回路図で示した
ような回路となる。なお、図1(a)および(b)中の
1 〜x5 はそれぞれ容量値あるいはインダクタンス値
を表わす。
【0045】次に、減衰極が有る(分母有理多項式が有
る)場合は、例えば分子有理多項式が5次で減衰極が2
つ有る(分母有理多項式が4次)とき、回路網関数F
(s)は
【0046】
【数7】
【0047】となる。
【0048】これをラダー型回路でフィルタに合成すれ
ば、図2(a)または(b)に回路図で示したような回
路となる。なお、図2(a)および(b)中のx1 〜x
5 およびy1 〜y4 はそれぞれ容量値あるいはインダク
タンス値を表わし、x2 ,y2 とx4 ,y4 の共振回路
がそれぞれ±ωp1,±ωp2(Hz)の減衰極に対応して
いる。これらの回路は、ラダー型回路で負の値の素子を
含まず、最小位相推移回路と呼ばれている。
【0049】そしてこのような最小位相推移回路を含む
フィルタでは、周波数変換して周波数帯域通過特性を得
た場合、その振幅特性と位相特性とが1対1で一義的に
決まる特徴を有し、従って設計の自由度が少ないものと
なる。
【0050】ここまで説明したように、通常のフィルタ
の設計においては、まず分子有理多項式のみで振幅およ
び位相特性を決め、それで満足できない場合は分母有理
多項式により振幅特性を調整するという手順を採る。例
えば、分子有理多項式に位相直線特性のフルビッツ多項
式(ベッセルフィルタ等)を採用し、阻止帯域における
減衰量を大きなものに改善するために、フルビッツ多項
式の次数を上げるか、または減衰極を設けるべく分母有
理多項式を加えるという手法が考えられる。この手法に
よれば、すなおな特性を有し、容易に図1あるいは図2
に示したような単純な回路で実現できる基準化低域通過
フィルタとなる。
【0051】ここで、回路網関数において分子有理多項
式に対し減衰極を加えるための分母有理多項式を加える
と、通常は阻止帯域のみではなく通過帯域も影響を受け
て、通過帯域においても減衰量が大きくなってしまう。
【0052】これに対し、実周波数に減衰極を設けるた
めの分母有理多項式を、本発明のように複素周波数sの
偶関数であって少なくとも1組の実根および少なくとも
1組の純虚根を持つ分母有理多項式、すなわち(s2
ωp 2 )の形とすると、実周波数では減衰極ができなく
なるが、次のような効果がでてくるものとなる。
【0053】例えば、分子有理多項式が5次で分母有理
多項式が4次の場合とし、この条件で伝送極が1組のみ
(すなわち分母多項式の純虚根が1組)として、残りの
1組の根を通過帯域特性が平坦であるという条件から定
めるものとし、回路網関数F(s)を
【0054】
【数8】
【0055】とする。このとき、s=jωに対して|N
(jω)|2 、|D(jω)|2 および|F(jω)|
2 は、
【0056】
【数9】
【0057】
【数10】
【0058】
【数11】
【0059】となる。
【0060】この場合、通過帯域特性を平坦なものとす
るには、|F(jω)|2 の係数α2jができるだけ高次
まで0であるようにすればよい。この例の場合は自由度
が1であり、その自由度により分母有理多項式の伝送極
の1組を自由に決められるので、通過帯域特性を平坦な
ものとするにはα2 =αa2−αb2=0が条件となる。
【0061】この条件よりa1 2 −2a2 −2b2 =0
となる。さらに実周波数での減衰極を±ωp1(Hz)と
すると、分母有理多項式D(s)は
【0062】
【数12】
【0063】となり、これより
【0064】
【数13】
【0065】となるので、残りのωp2
【0066】
【数14】
【0067】となる。このとき、一般に1/(ωp2 2
<0となり、実根(ωp2が純虚数)となる。
【0068】このような特性のフィルタは、非最小位相
推移回路と呼ばれ、図2に示したような単純な形のラダ
ー型回路で実現しようとすると同図中の共振回路の素子
の一方が負となる負の値の素子が出てくる。
【0069】そこで、このままでは基準化低域通過フィ
ルタを実現できないことから、実在する正の値の素子で
実現するために、ラティス型またはたすき型と言われる
クロス部のある構成あるいは2ポートのパラレル接続の
構成をとることとなる。すなわち、一旦合成し易いラダ
ー型回路で表現しておき、次に負の値の素子を等価変換
で正の値の素子だけで構成できるように変換する手法が
採られる。
【0070】また、そのようにして等価変換を行なった
回路を実在する素子で実現するに際して、マイクロスト
リップ回路やストリップ回路等の不平衡分布定数回路を
用いると、狭帯域近似の条件下においては、虚ジャイレ
ータあるいは理想トランス等が容易に実現できる。例え
ば、虚ジャイレータの場合であれば図3に示したように
4分の1波長(λ/4)の奇数倍の長さのマイクロスト
リップ線路によって実現でき、変成比1:±1の理想ト
ランスの場合であれば図4に示したように2分の1波長
(λ/2)の整数倍の長さのマイクロストリップ線路に
よって実現できる。
【0071】そこで、本発明においては不平衡分布定数
回路のこのような性質を有効に利用して、上記の非最小
位相推移回路を等価変換を含んで帯域通過特性に周波数
変換して不平衡分布定数回路で実現する。
【0072】このとき、マイクロストリップ回路を例に
とれば、一般に帯域通過フィルタは図5(a)に示す全
域阻止の回路に通過帯域を設ける形で、例えば2つのマ
イクロストリップ線路間に2分の1波長(λ/2)の長
さのマイクロストリップ回路を挿入して電磁界結合させ
た同図(b)に示すような回路で実現され、帯域阻止フ
ィルタは図6(a)に示す全域通過の回路に阻止帯域を
設ける形で、例えばマイクロストリップ線路にλ/4の
長さのスタブを付加した同図(b)に示すような回路で
実現される。
【0073】以上説明したようにして、本発明によれ
ば、基準化低域通過フィルタの伝達関数を表わす回路網
関数を複素周波数sの偶関数であって少なくとも1組の
実根および少なくとも1組の純虚根を持つ分母有理多項
式と複素周波数sのフルビッツ多項式である分子有理多
項式とから成るものとし、その周波数特性に前記1組の
実根で補正された通過帯域特性と前記1組の純虚根でそ
の周波数が与えられる減衰極とを有し、かつ前記1組の
実根に対応する非最小位相推移回路部を含むものとし
て、この非最小位相推移回路部を帯域通過特性に周波数
変換して不平衡分布定数回路で実現することにより、振
幅特性と位相特性との同時平坦特性を確保しつつ阻止帯
域において減衰極により十分な減衰を確保した所望の周
波数帯域通過特性を有する、不平衡分布定数回路で構成
された分布定数フィルタを得ることができる。
【0074】次に、本発明の分布定数フィルタについて
その具体的な回路構成の例を説明する。
【0075】まず、基準化低域通過フィルタの伝達関数
を表わす回路網関数F(s)として次式に示すものを設
定した。
【0076】
【数15】
【0077】ここで、ai >0、bi >0である。
【0078】このような伝達関数で与えられる基準化低
域通過フィルタの周波数特性は、図7に示すようなもの
となる。図7において横軸は角周波数ωを、縦軸は透過
量1/|H(jω)|を表わしており、ωp および−ω
p は上記伝達関数の分母有理多項式の1組の純虚根でそ
の周波数が与えられる減衰極を示している。ここで、ω
=0を中心とした通過帯域の振幅特性は、伝達関数の分
母有理多項式のb2 で定まる、1組の実根で補正された
平坦な特性を有しており、減衰極±ωp は、伝達関数の
分母有理多項式のb4 で定まる、1組の純虚根によりそ
の周波数が与えられるものである。また、この伝達関数
F(s)で与えられる周波数特性における群遅延は、分
母有理多項式D(s)が偶関数であることから、その分
子有理多項式N(s)であるフルビッツ多項式のみで定
まる。
【0079】このような周波数特性を有する伝達関数F
(s)で与えられる基準化低域通過フィルタの等価回路
は、ラダー型回路で構成すると図8(a)に示すものと
なる。同図において、C1 〜C5 およびL2 ・L4 は、
それぞれ伝達関数F(s)よりフィルタ合成理論に基づ
いて与えられるキャパシタンスおよびインダクタンスで
ある。
【0080】次に、これをラティス型回路に変換するた
めの準備の前変換として図8(b)に示す回路に変換
し、さらに負の値の素子を実在する正の値の素子に変換
するための等価変換を行なって、図8(c)に示すラテ
ィス型回路を得る。
【0081】次に、このラティス型回路を2つの回路の
パラレル(並列)接続とみなし、図9(a)に示すよう
な理想トランスを含んだ2ポートのパラレル接続の形の
等価回路に変換する。ここで、変成比が1:−1の理想
トランスは分母有理多項式D(s)の1組の実根に対応
するものであり、この部分で非最小位相推移回路部が実
現され、また変成比が1:1の理想トランスは分母有理
多項式N(s)の1組の純虚根に対応するものであり、
通常の減衰極を形成する。
【0082】次に、この回路の中のシリーズ(直列)接
続の素子をパラレル接続の素子に変換するためにジャイ
レータを導入して、図9(b)に示すようなパラレル接
続の素子のみの基準化低域通過フィルタ回路に変換し、
さらに、これを目標とする周波数帯域通過特性となるよ
うに周波数変換して、図9(c)に示す回路で表わされ
る帯域通過フィルタを得る。
【0083】そして、この帯域通過フィルタ回路に対し
て目標とする通過帯域の中心周波数近傍での狭帯域近似
を行なって、図10に示すような、マイクロストリップ回
路から成る不平衡分布定数回路で目標とする分布定数フ
ィルタを実現する。
【0084】図10の分布定数フィルタにおいては図の左
側を入力側とし右側を出力側として示している。この不
平衡分布定数回路は、分母有理多項式D(s)の1組の
純虚根に対応した不平衡分布定数回路部Aと、分母有理
多項式D(s)の1組の実根に対応した不平衡分布定数
回路部Bとを結合して成るものである。
【0085】そして、それぞれの不平衡分布定数回路部
は入力側から分岐回路とその分岐のそれぞれに接続され
た1組の第1の移相回路と1組の共振回路と1組の第2
の移相回路と前記分岐を合成する合成回路とが順に構成
されており、不平衡分布定数回路部Aと不平衡分布定数
回路部Bとでは、それぞれの対応する分岐における第1
および第2の移相回路による移相量が異なるものである
ことが分かる。
【0086】なお、以上はあくまで本発明の実施の形態
の例示であり、本発明はこれらに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良
を加えることは何ら差し支えない。
【0087】
【発明の効果】以上のように、本発明の分布定数フィル
タによれば、基準化低域通過フィルタの伝達関数を表わ
す回路網関数を複素周波数sの偶関数であって少なくと
も1組の実根および少なくとも1組の純虚根を持つ分母
有理多項式と複素周波数sのフルビッツ多項式である分
子有理多項式とから成るものとしたことから、通過帯域
特性を分母有理多項式の1組の実根で補正された平坦な
ものとすることができるとともにその通過帯域の近傍に
1組の純虚根でその周波数が与えられる減衰極を生じさ
せることができるので、フィルタの通過帯域特性に対し
て振幅特性と位相特性とに個別に条件を課して所望の周
波数帯域通過特性、例えば振幅特性と位相特性とに同時
平坦特性を確保しつつ阻止帯域において減衰極により十
分な減衰を確保した帯域通過特性を有するフィルタを得
ることができる。
【0088】そして、本発明の分布定数フィルタによれ
ば、所望の帯域通過特性を有する高周波用の帯域通過フ
ィルタをマイクロストリップ回路等の不平衡分布定数回
路で容易に実現できる。
【0089】また、本発明の分布定数フィルタによれ
ば、上記の非最小位相推移回路を周波数変換して実現し
た不平衡分布定数回路が、分母有理多項式の1組の実根
と1組の虚根とに対応した2つの不平衡分布定数回路部
を縦続接続して成り、これら不平衡分布定数回路部が分
岐回路とその分岐のそれぞれに接続された1組の第1の
移相回路と1組の共振回路と1組の第2の移相回路と前
記分岐を合成する合成回路とが順に構成されたものであ
って、かつ、これら2つの不平衡分布定数回路部の対応
する分岐におけるそれぞれの第1および第2の移相回路
による移相量が異なるものとした場合には、変成比が
1:1および1:−1の理想トランスならびに虚ジャイ
レータ等の通常の回路部品では実現が困難な回路要素、
さらに直列共振回路・並列共振回路が容易に実現でき、
これらの回路要素を適切に組み合わせることにより、上
記所望の良好な周波数特性を有する分布定数フィルタを
容易に実現することができる。
【0090】従って、本発明の分布定数フィルタによれ
ば、通過帯域において振幅特性と位相特性との同時平坦
特性を確保しつつ阻止帯域において減衰極により十分な
減衰を確保した良好な周波数帯域通過特性を有する、非
最小位相推移回路による帯域通過フィルタをマイクロス
トリップ回路等の不平衡分布定数回路で実現した分布定
数フィルタを提供することができた。
【0091】そして、本発明の分布定数フィルタによれ
ば、不平衡分布定数回路で実現した高周波用の帯域通過
フィルタとして、通過帯域において振幅特性と位相特性
のいずれにも個別に条件を課し、かつ阻止帯域で十分な
減衰量を確保した良好な周波数帯域通過特性を有する分
布定数フィルタを、単純な構造のマイクロストリップ回
路で構成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、それぞれ減衰極の無い
基準化低域通過フィルタをラダー型回路で合成した例を
示す回路図である。
【図2】(a)および(b)は、それぞれ減衰極の有る
基準化低域通過フィルタをラダー型回路で合成した例を
示す回路図である。
【図3】虚ジャイレータを不平衡分布定数回路で実現し
た例を示す回路図である。
【図4】理想トランスを不平衡分布定数回路で実現した
例を示す回路図である。
【図5】(a)は全域阻止のマイクロストリップ回路の
例を、(b)は帯域通過フィルタのマイクロストリップ
回路の例を示す回路図である。
【図6】(a)は全域通過のマイクロストリップ回路の
例を、(b)は帯域阻止フィルタのマイクロストリップ
回路の例を示す回路図である。
【図7】本発明における基準化低域通過フィルタの周波
数特性の例を示す線図である。
【図8】(a)〜(c)はそれぞれ本発明における基準
化低域通過フィルタの等価回路を示す回路図である。
【図9】(a)および(b)はそれぞれ本発明における
基準化低域通過フィルタの等価回路を、(c)は本発明
における帯域通過フィルタの透過回路を示す回路図であ
る。
【図10】本発明の分布定数フィルタの不平衡分布定数
回路の例を示す回路図である。
【符号の説明】
ωp ・・・・減衰極 A・・・・・1組の純虚根に対応する不平衡分布定数回
路部 B・・・・・1組の実根に対応する不平衡分布定数回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複素周波数sの偶関数であって少なくと
    も1組の実根および少なくとも1組の純虚根を持つ分母
    有理多項式と複素周波数sのフルビッツ多項式である分
    子有理多項式とから成る回路網関数で伝達関数が表わさ
    れた基準化低域通過フィルタを周波数変換することによ
    り得られ、不平衡分布定数回路で実現された、周波数帯
    域通過特性を有する分布定数フィルタであって、前記基
    準化低域通過フィルタが、その周波数特性に前記1組の
    実根で補正された通過帯域特性と前記1組の純虚根でそ
    の周波数が与えられる減衰極とを有し、かつ前記1組の
    実根に対応する非最小位相推移回路部を含むものであ
    り、該非最小位相推移回路部が帯域通過特性に周波数変
    換されて不平衡分布定数回路で実現されていることを特
    徴とする分布定数フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記不平衡分布定数回路が、前記1組の
    実根と前記1組の虚根とに対応した、分岐回路とその分
    岐のそれぞれに接続された1組の第1の移相回路と1組
    の共振回路と1組の第2の移相回路と前記分岐を合成す
    る合成回路とが順に構成された不平衡分布定数回路部を
    2つ縦続接続して成り、かつ、該2つの不平衡分布定数
    回路部の対応する分岐における前記第1および第2の移
    相回路による移相量が異なることを特徴とする請求項1
    記載の分布定数フィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7305261B2 (en) 2003-05-12 2007-12-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Band pass filter having resonators connected by off-set wire couplings
US7355494B2 (en) * 2004-09-03 2008-04-08 Taiyo Yuden Co., Ltd. Band-pass filter
US7528687B2 (en) 2004-04-30 2009-05-05 Fujitsu Component Limited Filtering device and circuit module

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