JPH11174001A - 青果物の内部判定装置 - Google Patents

青果物の内部判定装置

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JPH11174001A
JPH11174001A JP9362638A JP36263897A JPH11174001A JP H11174001 A JPH11174001 A JP H11174001A JP 9362638 A JP9362638 A JP 9362638A JP 36263897 A JP36263897 A JP 36263897A JP H11174001 A JPH11174001 A JP H11174001A
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JP
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ray
emission
ray source
center line
watermelon
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JP9362638A
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English (en)
Inventor
Masahiro Ito
雅宏 伊東
Akira Terajima
彰 寺島
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 死角を原因とした判定誤差が回避されるスイ
カ等青果物の内部判定装置を低コストで提供すること。 【解決手段】 スイカ内部の空洞部(す)等の有無をX
線を照射して判定する内部判定装置であり、スイカ搬送
路近傍に配置され搬送方向を示す直線100と出射中心線2
0、30との交差角が異なる2つのX線出射方向を有する
と共にX線の出射点40と上記交差点21、31とを結ぶ直線
と上記直線100とで構成される面に垂直で出射点と交差
点とを通る面内において出射中心線20、30を中央にして
その両方向へ広がるX線を出射するX線源4と、搬送路
を挟んでX線源の反対側で各X線出射方向上の搬送路近
傍に各々設けられると共に各X線の広がり方向に沿って
かつX線源から略等距離となる位置に配列された検出器
200群より成る2つのラインセンサ2、3とを具備する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイカ、メロン、
カボチャ、大根等青果物内部における空洞部、種子部等
の物理的形態若しくは水分の存在状態を一個体ずつ非破
壊的に判定可能な内部判定装置に係り、特に、青果物内
部における物理的形態若しくは水分の存在状態を連続的
にかつ高い精度で判定できる安価な内部判定装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】メロン、スイカ等青果物の糖度や熟度等
について測定対象である青果物を破壊することなく連続
的に測定できる装置として、例えば、近赤外レーザ等を
用いた非破壊測定装置が知られている(特開平9−52
34号公報参照)。すなわち、この装置は、青果物内部
の質的変化に伴う化学的組成の違いについてその光吸収
の差を利用して測定するものであった。
【0003】また、測定対象の内部に空洞部や種子部が
どのような状態で存在しているか等その物理的形態を測
定対象を破壊することなく判定する装置としては、例え
ば、X線を用いてミカン等柑橘類のす上がり(へた部直
下における皮と果肉の間に空洞ができる現象をいう)検
査を行う装置(特開昭52−145154号公報参照)
が知られている。但し、測定対象が柑橘類で小さいこと
と空洞部が皮の厚みに対して大きいことから柑橘類の内
部検査は比較的簡便なため、測定対象全体の画像を撮る
のではなく代表的箇所のX線の検出量から想定される透
過率に基づき空洞の有無等その物理的形態を判定するに
過ぎない装置であった。
【0004】一方、スイカ等大型の青果物内部における
物理的変化の判定法としては、従来、スイカの打音式空
洞判定装置が知られている。これは、従来、人間がスイ
カを叩き、内部の熟れ具合を判定した手法を装置化した
もので、ハンマーと音を聞くためのマイクロフォンとで
その主要部が構成される装置であった。そして、この装
置においては、振動の伝搬する通路に空洞部が存在した
場合、この空洞部に遮られて伝搬しないか迂回するため
伝搬量が減るという原理を利用したものであった。但
し、この装置を用いてスイカの空洞部の有無等を判定す
るには、スイカ内部の空洞のサイズがある程度以上大き
く、かつ、空洞が音波の伝搬を阻害する方向に配置され
ていることが前提となるため、スイカ内部に存在する空
洞をもれなく判定できる装置ではなく、また、判定精度
上も問題を有していた。
【0005】他方、X線を用いたスイカの空洞判定機も
提案され(特開昭62−273087号公報、特開平8
−242681号公報参照)、具体的に図13に示すよ
うな装置も開発されている。すなわち、この空洞判定機
は、スイカaに対し略円錐状の広がりをもったX線を照
射するX線源bと、スイカaを挟んでX線源bの反対側
に設けられかつ縦横方向に複数配置された検出器群c1よ
り成る光倍増管(イメージインテンシファイヤー:ii方
式と称される)cとでその主要部が構成されており、ス
イカa内部の一瞬の画像を一度に撮像する装置であっ
た。但し、光倍増管cの特性上、瞬間に撮られた1画像
だけでは鮮明な内部像が得られないため、数十〜数百枚
の画面を撮りその平均あるいは積分をする必要がある装
置であった。また、この装置では、測定対象であるスイ
カを静止させた状態で測定する必要があることから、大
量のスイカを短時間でかつ連続的に測定することが困難
なためその処理量が限られる問題を有していた。更に、
径の大きな光倍増管は高価であり、かつ、そのサイズも
20cm径程度しかない現状においては、大型のスイカ
(直径30cmにも及ぶ)についてその空洞判定を行う
ことは実際上困難が伴う。そして、測定対象であるスイ
カaに対し上記X線源bを近付けて光倍増管cを有効に
利用しようとすると、スイカa内部の撮像可能な範囲が
光倍増管の口径より小さい範囲になってしまうため、そ
の分、判定精度が低下するといった問題を有していた。
【0006】尚、スイカ等青果物の内部判定を行う装置
として、最近、NMRCTを適用する装置も一部開発さ
れそれなりの精度で用いられているが、装置自体の価格
が高いため広く利用されていないのが現状である。
【0007】この様な技術的背景の下、本発明者は上記
光倍増管を適用しない青果物の内部判定装置、すなわ
ち、青果物内部における空洞部、種子部等の物理的形態
若しくは水分の存在状態を連続的に判定できる安価な内
部判定装置の開発を試みた。
【0008】すなわち、この内部判定装置は、図14に
示すようにスイカ等の青果物aを特定方向(矢印参照)
へ搬送させる搬送手段eと、青果物aの搬送路近傍に配
置されかつ搬送方向を示す直線fと出射中心線b1が交差
すると共にX線の出射点b2と上記交差点b3とを結ぶ直線
と搬送方向を示す直線fとで構成される面に垂直で上記
出射点b2と交差点b3とを通る面内において上記出射中心
線b1を中央にしてその両方向へ広がるX線を出射するX
線源bと、搬送路を挟んでX線源bの反対側で上記X線
源bにおけるX線出射方向上の搬送路近傍に設けられる
と共にX線の広がり方向に沿ってかつ上記X線源bから
略等距離となる位置に略円弧形状に配列された複数の検
出器群より成るラインセンサgとでその主要部が構成さ
れており、上記出射中心線b1を中央にしてその両方向へ
広がるX線の広がり面hを青果物aが搬送されて連続的
に横切る間、X線源bからのX線により撮像されて青果
物aの内部画像が得られる装置であった。
【0009】そして、上記X線の広がり面hを横切った
青果物aについて、例えばその内部に空洞が存在する
と、空洞がない場合あるいは空洞のない近傍領域に較べ
てX線の吸収量が少なくなる。従って、内部に空洞が存
在するとX線の透過量が多くなるため、その透過量に対
応した青果物aの内部画像が得られる。
【0010】ここで、空洞が存在しない本来の場合の光
路長をL、その光路中に存在する空洞領域の光路長をΔ
L、青果物内部でのX線の吸収係数をαとすると、空洞
が存在しない場合(あるいは存在しない極近傍での)の
透過量は、 P0 =Pin×exp[−α×L] となる。
【0011】ところが、空洞が存在する場合の透過量は
以下のようになる。
【0012】P1 =Pin×exp[−α×(L−ΔL)] そして、ラインセンサgで得られる内部画像のコントラ
ストの差は、 ΔP=P1 −P0 =Pin×exp[−α×(L−ΔL)]−Pin×exp[−α×L] =Pin×exp[−α×L]×{exp[α×ΔL]−1} となる。
【0013】従って、この装置で得られた青果物aにお
ける内部画像のコントラストは、Lが同じの場合、ΔL
が大きいほど鮮明につくこととなる。このため、青果物
a内部における空洞部、種子部等の物理的形態若しくは
水分の存在状態について上記コントラストの差の大小に
よりこれを判定することが可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、青果物内部
に存在する空洞は、例えばスイカを例に挙げて説明する
と、図14に示すようにスイカaのつる部a’を上にし
て見た場合、スイカaの赤道面に平行に走る横すjと、
上記赤道面に対し垂直に走る縦すkがあり、かつ、縦す
kにも、X線の広がり面hを基準にしてこの広がり面h
に対し垂直に走る縦す(垂直)k1と、上記広がり面hと
平行に走る縦す(平行)k2があった。
【0015】そして、横すjと縦す(平行)k2の空洞方
向は上記広がり面hと平行になっているため、その空洞
領域の光路長ΔLは長く空洞部のコントラストが鮮明に
見えるのに対し、上記縦す(垂直)k1の空洞方向は上記
広がり面hと垂直になっているため、その空洞領域の光
路長ΔLは短く空洞部のコントラストが相対的に見え難
くなっている。このため、その品質の優劣に大きな影響
を及ぼす縦す(垂直)k1が存在するにも拘らず見過ごし
易いことから未だ改善の余地を有していた。
【0016】尚、上記内部判定装置における死角に起因
したこの種の弊害は、青果物内部に存在する縦す、横す
等空洞部の判定に限らず、種子部や水分の存在状態を判
定する際にも生じ易い弊害であった。
【0017】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、縦す、横す等死角
を原因とした上述の弊害を回避でき、しかも、青果物内
部における空洞部等の物理的形態若しくは水分の存在状
態を連続的にかつ高い精度で判定できる安価な内部判定
装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、特定方向に搬送される青果物に対してX線を
照射すると共に青果物内を通過して外部に出射されるX
線を測定することにより青果物内部における物理的形態
若しくは水分の存在状態を判定する青果物の内部判定装
置を前提とし、青果物の搬送路近傍に配置されかつ上記
搬送方向を示す直線と出射中心線との交差角が異なる少
なくとも2つのX線出射方向を有すると共にX線の出射
点と上記交差点とを結ぶ直線と搬送方向を示す直線とで
構成される面に垂直で上記出射点と交差点とを通る面内
において上記出射中心線を中央にしてその両方向へ広が
るX線を出射するX線源と、搬送路を挟んでX線源の反
対側で上記X線源における各X線出射方向上の搬送路近
傍に各々設けられると共に各X線の広がり方向に沿って
かつ上記X線源から略等距離となる位置に略円弧形状に
配列された複数の検出器群より成る少なくとも2つのラ
インセンサとを具備することを特徴とし、また、請求項
2に係る発明は、請求項1記載の発明に係る内部判定装
置を前提とし、一方のラインセンサが配置された部位と
他方のラインセンサが配置された部位との間の搬送路上
に、搬送される青果物に対し搬送面に垂直な軸を中心軸
にして青果物を所定角度回転させる回転手段が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0019】また、請求項3に係る発明は、特定方向に
搬送される青果物に対してX線を照射すると共に青果物
内を通過して外部に出射されるX線を測定することによ
り青果物内部における物理的形態若しくは水分の存在状
態を判定する青果物の内部判定装置を前提とし、青果物
の搬送路近傍に配置されかつ上記搬送方向を示す直線に
対し第一出射中心線が任意の角度で交差する第一X線出
射方向を有すると共に第一X線の出射点と上記交差点と
を結ぶ直線と搬送方向を示す直線とで構成される面に垂
直で上記出射点と交差点とを通る面内において上記第一
出射中心線を中央にしてその両方向へ広がる第一X線を
出射する第一X線源と、搬送路を挟んで第一X線源の反
対側で上記第一X線源における第一X線出射方向上の搬
送路近傍に設けられると共に第一X線の広がり方向に沿
ってかつ第一X線源から略等距離となる位置に略円弧形
状に配列された複数の検出器群より成る第一ラインセン
サと、搬送方向に垂直な面への上記第一出射中心線と第
二出射中心線の投影像が直交する第二X線出射方向を有
しかつ第二出射中心線の第一出射中心線との直交点若し
くは搬送方向を示す直線との交点と第二X線の出射点と
を結ぶ直線と搬送方向を示す上記直線とで構成される面
に垂直で上記直交点若しくは交点と上記出射点とを通る
面内において上記第二出射中心線を中央にしてその両方
向へ広がる第二X線を出射する第二X線源と、搬送路を
挟んで第二X線源の反対側で上記第二X線源における第
二X線出射方向上の搬送路近傍に設けられると共に第二
X線の広がり方向に沿ってかつ第二X線源から略等距離
となる位置に略円弧形状に配列された複数の検出器群よ
り成る第二ラインセンサとを具備し、かつ、第一X線に
おける第一出射中心線を中央にして両方向へ広がる広が
り面と、第二X線における第二出射中心線を中央にして
両方向へ広がる広がり面とが平行になっていることを特
徴とするものである。
【0020】また、請求項4に係る発明は、請求項1、
2または3記載の発明に係る内部判定装置を前提とし、
上記搬送方向を示す直線が、搬送面上を搬送される青果
物の中心点の軌跡と同一若しくは略同一であることを特
徴とし、請求項5に係る発明は、上記青果物がスイカで
あることを特徴とするものである。
【0021】次に、請求項6に係る発明は、請求項1、
2、4または5記載の発明に係る内部判定装置を前提と
し、上記X線源から出射される少なくとも一方のX線に
おける出射中心線を中央にして両方向へ広がる広がり面
が、搬送されてこの広がり面を通過する時点におけるス
イカのつる部と中心点が上記広がり面上に存在若しくは
略存在しかつスイカの中心点がX線の上記出射中心線上
に存在若しくは略存在すると共にスイカのつる部がX線
の上記出射中心線から最も離れている条件を満たすよう
に設定されていることを特徴とし、請求項7に係る発明
は、上記X線源から出射される少なくとも一方のX線に
おける出射中心線を中央にして両方向へ広がる広がり面
が、搬送されてこの広がり面を通過する時点におけるス
イカのつる部と中心点が上記広がり面上に存在若しくは
略存在しかつスイカのつる部と中心点がX線の上記出射
中心線上に存在若しくは略存在する条件を満たすように
設定されていることを特徴とするものである。
【0022】また、請求項8に係る発明は、請求項3、
4または5記載の発明に係る内部判定装置を前提とし、
上記第一X線源または第二X線源から出射される第一X
線または第二X線における一方の出射中心線を中央にし
て両方向へ広がる広がり面が、搬送されてこの広がり面
を通過する時点におけるスイカのつる部と中心点が上記
広がり面上に存在若しくは略存在しかつスイカの中心点
が上記出射中心線上に存在若しくは略存在すると共にス
イカのつる部が上記出射中心線から最も離れている条件
を満たすように設定されていることを特徴とし、請求項
9に係る発明は、上記第一X線源または第二X線源から
出射される第一X線または第二X線における一方の出射
中心線を中央にして両方向へ広がる広がり面が、搬送さ
れてこの広がり面を通過する時点におけるスイカのつる
部と中心点が上記広がり面上に存在若しくは略存在しか
つスイカのつる部と中心点が上記出射中心線上に存在若
しくは略存在する条件を満たすように設定されているこ
とを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0024】まず、図4は、本発明の実施の形態に係る
内部判定装置の概略構成を示す説明図である。すなわ
ち、この内部判定装置1は、スイカ等青果物aを特定方
向(矢印参照)へ搬送させる搬送手段10と、青果物a
の搬送路近傍に配置されかつ上記搬送方向を示す直線1
00と出射中心線20、30の交差角θ1 、θ2 が異な
る2つのX線出射方向を有すると共にX線の出射点40
と上記交差点21、31とを結ぶ直線と搬送方向を示す
直線100とで構成される面に垂直で上記出射点40と
交差点21、31とを通る面内において上記出射中心線
20、30を中央にしてその両方向へ広がるX線を出射
するX線源4と、搬送路を挟んでX線源4の反対側で上
記X線源4における各X線出射方向上の搬送路近傍に各
々設けられると共に各X線の広がり方向に沿ってかつ上
記X線源4から略等距離となる位置に略円弧形状に配列
された複数の検出器200群より成る2つのラインセン
サ2、3とでその主要部が構成されている。
【0025】そして、この内部判定装置1においては、
図4〜図7に示すように出射中心線20を中央にしてそ
の両方向へ広がるX線の広がり面20hと、出射中心線
30を中央にしてその両方向へ広がるX線の広がり面3
0hの2つの広がり面を青果物aが順次連続的に横切る
ことになる。従って、一方の広がり面においてその死角
により撮像されなかった空洞部も、他方の広がり面にお
いては別の角度から撮像されることになるため、上述し
た死角を原因とする判定誤差を回避することが可能とな
る。
【0026】例えば、青果物a内部に存在する厚さαの
縦すkが、図5に示すように搬送方向と平行(実線で示
す)な配置状態で、あるいは、搬送方向に対し垂直(破
線で示す)な配置状態で上記広がり面20h、30hを
横切る場合、いずれの広がり面においても上記縦すkの
配置が縦す(垂直)になることはないため、上述の死角
を原因とした判定誤差を回避することが可能となる。
【0027】また、図6に示すように一方の広がり面2
0hにおいて上記縦すkの配置が縦す(垂直)k1になっ
ている場合でも、他方の広がり面30hにおいては縦す
(垂直)の配置とはならないため、同様に、死角を原因
とした判定誤差を回避することが可能となる。すなわ
ち、広がり面20hに対し上記縦すkの配置が縦す(垂
直)k1になっている場合、上記縦す(垂直)k1における
空洞領域の光路長ΔLはαであるが、上記広がり面30
hを青果物aが横切る際において上記縦すkにおける空
洞領域の光路長ΔLはα×(1/cos θ)となり、広が
り面20hでとらえた縦す(垂直)k1における空洞領域
の光路長ΔL(α)より長くなって実際の空洞部の長さ
に近付くため、死角を原因とした判定誤差を回避するこ
とが可能となる。
【0028】また、図7に示すように青果物a内の空洞
部が、青果物aの中心部から外れた部位に存在している
場合、この空洞部が上記広がり面20h、30hを横切
る際における青果物aの光路長Lは青果物aの直径より
短くなる(空洞部の位置が中心部にないため)。このた
め、Lが小さくなりかつΔLは大きくなること(広がり
面30hを横切るとき)から、死角を原因とした判定誤
差をより完全に回避することが可能となる。尚、図5〜
図7中、θは広がり面20h、30h間のなす角度(す
なわち、出射中心線20、30のなす角度)を示し、ま
た、tは青果物aを載置したトレイを示している。
【0029】また、この内部判定装置においては、図8
に示すように一方のラインセンサ2が配置された部位と
他方のラインセンサ3が配置された部位との間の搬送路
上に、搬送される青果物aに対し搬送面に垂直な軸を中
心軸にして青果物を所定角度回転させる回転手段5を設
けてもよい(請求項2)。この様な回転手段5を付設す
ることにより、青果物a内の縦すkに対し90度の方位
差があるX線照射による判定を実現させることが可能と
なる。この場合、図8に示すように青果物aについて必
ずしも90度回転させる必要はない。すなわち、出射中
心線20、30のなす角度(広がり面20h、30h間
のなす角度)をθとすると、青果物aの回転角度は(9
0−θ)度回転させることにより、縦すkに対し90度
の方位差がある一対のX線照射を達成させることが可能
である。
【0030】そして、内部画像のコントラストは、先に
述べたごとく以下のようになる。
【0031】 ΔP=P1 −P0 =Pin×exp[−α×(L−ΔL)]−Pin×exp[−α×L] =Pin×exp[−α×L]×{exp[α×ΔL]−1} また、近隣のデータを互いの比でとれば、 γ=P1 /P0 = exp[α×ΔL] となる。
【0032】すなわち、P1 /P0 で示される比の画像
データから青果物内部における空洞部の始まる際(き
わ)が強調される。そして、画像解析をする上で、先の
コントラストの差をとった画像上にこの比をとった画像
を重ねることにより、青果物内部における空洞部の画像
をより鮮明に求めることが可能となる。
【0033】次に、図4で示された青果物の内部判定装
置では単一のX線源が用いられているが、若干のコスト
アップを前提に、一対のX線源を用いてより精度の高い
内部判定装置(請求項3)を構成させることも可能であ
る。
【0034】すなわち、この内部判定装置1は、図9に
示すようにスイカ等青果物aを特定方向(矢印参照)へ
搬送させる搬送手段10と、青果物aの搬送路近傍に配
置されかつ搬送方向を示す直線100に対し第一出射中
心線60が任意の角度θ1で交差する第一X線出射方向
を有すると共に第一X線の出射点80と上記交差点61
とを結ぶ直線と搬送方向を示す直線100とで構成され
る面に垂直で上記出射点80と交差点61とを通る面内
において上記第一出射中心線60を中央にしてその両方
向へ広がる第一X線を出射する第一X線源8と、搬送路
を挟んで第一X線源8の反対側で上記第一X線源8にお
ける第一X線出射方向上の搬送路近傍に設けられると共
に第一X線の広がり方向に沿ってかつ第一X線源8から
略等距離となる位置に略円弧形状に配列された複数の検
出器200群より成る第一ラインセンサ6と、搬送方向
に垂直な面への上記第一出射中心線60と第二出射中心
線70の投影像が直交する第二X線出射方向を有しかつ
第二出射中心線70の搬送方向を示す直線100との交
点71(上記直線100と第二出射中心線70との交差
角:θ2)と第二X線の出射点90とを結ぶ直線と搬送
方向を示す上記直線100とで構成される面に垂直で上
記交点71と上記出射点90とを通る面内において上記
第二出射中心線70を中央にしてその両方向へ広がる第
二X線を出射する第二X線源9と、搬送路を挟んで第二
X線源9の反対側で上記第二X線源9における第二X線
出射方向上の搬送路近傍に設けられると共に第二X線の
広がり方向に沿ってかつ第二X線源9から略等距離とな
る位置に略円弧形状に配列された複数の検出器200群
より成る第二ラインセンサ7とでその主要部が構成され
ており、かつ、上記第一X線における第一出射中心線6
0を中央にして両方向へ広がる広がり面60hと、第二
X線における第二出射中心線70を中央にして両方向へ
広がる広がり面70hとが平行に配置されているもので
ある。
【0035】そして、この内部判定装置においては、搬
送面に対し略平行なX線出射方向を有する第一X線源8
からのX線照射により、測定対象である青果物a内部に
存在する横すと縦す(平行)の空洞部を撮像すると共
に、搬送面に対し略垂直なX線出射方向を有する第二X
線源9からのX線照射により、青果物a内部に存在する
縦す(垂直)と縦す(平行)の空洞部を撮像することに
なるため、上述した死角の影響が回避されて、図4で示
された内部判定装置に較べて更に精度よく青果物内部に
おける空洞部、種子部等の物理的形態若しくは水分の存
在状態を判定することが可能となる。
【0036】ここで、図4に示された内部判定装置ある
いは図9に示された内部判定装置を用いて青果物の内部
判定を行う際、X線源から出射されるX線の出射中心線
が搬送される青果物の中心点を通るように設定した場
合、青果物全体の内部画像が得られるためより精度よく
内部の判定を行うことができる。このためには、上述し
たX線の出射中心線と交差する搬送方向を示す直線が、
搬送面上を搬送される青果物の中心点の軌跡と同一若し
くは略同一に設定すればよい(請求項4)。
【0037】尚、図9に示された内部判定装置について
この条件を具備させると、図10に示すような構造とな
る。すなわち、搬送方向に垂直な面への上記第一出射中
心線60と第二出射中心線70の投影像が直交するだけ
でなく、第一出射中心線60と第二出射中心線70が直
交し、かつ、これ等中心線60、70が搬送方向を示す
上記直線100とも同一の点、すなわち、直交点61
(71)で交差する配置関係となる。更に、上記第一X
線における第一出射中心線60を中央にして両方向へ広
がる広がり面60hと、第二X線における第二出射中心
線70を中央にして両方向へ広がる広がり面70hとが
重複する面(重複も平行の一形態である)を構成するこ
とになる。
【0038】ところで、これまでは青果物内部に存在す
る空洞部の判定を主体にして本発明に係る内部判定装置
を説明したが、以下、青果物をスイカに特定しかつスイ
カ内部に存在する種子部の判定に適した内部判定装置の
構成について説明する。
【0039】まず、図11(A)に示すようにスイカa
のつる部a’を上にしかつ赤道面に沿って(破線Bに示
す方向)スイカaをカットした場合、図11(B)に示
すような切断面となり、また、スイカaのつる部a’を
上にし赤道面に垂直でかつスイカの中心点を通る(一点
鎖線Cに示す方向)ようにスイカaをカットした場合、
図11(C)に示すような切断面となる。すなわち、上
述した縦す、横す等空洞部についてはスイカ内部におけ
る存在の規則性が基本的に無いのに対し、上記種子部に
ついてはスイカ内部における分布の規則性があるためこ
の特性を利用してその内部判定を行った方が有利であ
る。従って、スイカ内部における種子部の存在状態(種
の多少、分布状態等)を判定する目的で本発明に係る内
部判定装置を適用する場合には、図11(B)や図11
(C)に示されるような内部画像が得られるようにスイ
カの搬送等について考慮することが望ましい。
【0040】すなわち、図4に示された本発明に係る内
部判定装置を例に挙げてその搬送条件等を以下検討す
る。
【0041】まず、図11(B)に示された内部画像を
得るためには、図12に示すようにX線源4から出射さ
れる一方のX線における出射中心線20を中央にして両
方向へ広がる広がり面20hが、搬送されてこの広がり
面20hを通過する時点におけるスイカaのつる部(図
12中、破線で示したつる部)a’と中心点300が上
記広がり面20h上に存在若しくは略存在し、かつ、ス
イカaのつる部a’と中心点300がX線の上記出射中
心線20上に存在若しくは略存在する条件を満たすよう
に設定(請求項7)すればよい。
【0042】また、図11(C)に示された内部画像を
得るためには、図12に示すようにX線源4から出射さ
れる一方のX線における出射中心線20を中央にして両
方向へ広がる広がり面20hが、搬送されてこの広がり
面20hを通過する時点におけるスイカaのつる部(図
12中、実線で示したつる部)a’と中心点300が上
記広がり面20h上に存在若しくは略存在し、かつ、ス
イカaの中心点300がX線の上記出射中心線20上に
存在若しくは略存在すると共に、スイカaのつる部a’
が上記出射中心線20から最も離れている条件を満たす
ように設定(請求項6)すればよい。
【0043】尚、図9〜図10に示された内部判定装置
においては、いずれか一方のX線源から出射されたX線
の広がり面に対し、図12を用いて説明した上述の条件
を具備させるように配置設定(請求項8、請求項9)す
ればよい。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0045】[第一実施例]この実施例に係る内部判定
装置1は、図1〜図2に示すようにスイカaを特定方向
(矢印参照)へ搬送させる搬送手段10と、スイカaの
搬送路近傍に配置されかつ上記搬送方向を示す直線10
0と出射中心線101、102、103の交差角θ1 、
θ2 、θ3 が異なる3つのX線出射方向を有すると共に
X線の出射点40と上記交差点104、105、106
とを結ぶ直線と搬送方向を示す直線100とで構成され
る面に垂直で上記出射点40と交差点104、105、
106とを通る面内において上記出射中心線101、1
02、103を中央にしてその両方向へ広がるX線を出
射するX線源4と、搬送路を挟んでX線源4の反対側で
上記X線源4における各X線出射方向上の搬送路近傍に
各々設けられると共に各X線の広がり方向に沿ってかつ
上記X線源4から略等距離となる位置に略円弧形状に配
列された複数の検出器200群より成る3つのラインセ
ンサ110、120、130とでその主要部が構成され
ている。
【0046】尚、上記X線源4の出射点40側には3つ
のスリットを開設した鉛製のスリット板(図示せず)が
設けられており、このスリット板の作用により3方向へ
X線がそれぞれ出射されるようになっている。
【0047】まず、スイカaを専用トレイtに載置し、
かつ、搬送手段10により矢印方向へ搬送させてスイカ
a内部に存在する縦すkの有無を判定した。すなわち、
事前調べにより空洞が入っていることを確認したサンプ
ルスイカを用意した。サイズは通常4Lと称される重量
約10kgのもの(直径:約27cm)である。また、
上記空洞の厚みは大きいところで約1.5cm程あり、
スイカaの中心から約8cm程離れたところに位置して
いた。
【0048】そして、判定が最も困難とされる上述した
縦す(垂直)k1が搬送方向に平行に配置されるようにセ
ットし、搬送路を搬送させて、出射中心線101を中央
にしてその両方向へ広がるX線の広がり面101h、出
射中心線102を中央にしてその両方向へ広がるX線の
広がり面102h、及び、出射中心線103を中央にし
てその両方向へ広がるX線の広がり面103hを順次横
切らせ、スイカaの内部画像をそれぞれ撮像した。
【0049】この結果、出射中心線102を中央にして
その両方向へ広がるX線の広がり面102hで撮った内
部画像では、上記縦すkの配置が縦す(垂直)k1になっ
ているため空洞の存在はうっすらとしか確認できなかっ
たが、出射中心線101を中央にしてその両方向へ広が
るX線の広がり面101hで撮った内部画像と出射中心
線103を中央にしてその両方向へ広がるX線の広がり
面103hで撮った内部画像では、上記縦すkが縦す
(垂直)k1の配置になっていないため空洞の存在がはっ
きり確認された。
【0050】[第二実施例]この実施例に係る内部判定
装置1は、図3に示すように一方のラインセンサ110
が配置された部位と他方のラインセンサ130が配置さ
れた部位との間で、かつ、中央のラインセンサ120が
配置された近傍の搬送路上に、スイカaが載置された専
用トレイtを矢印方向へ30度回転させる回転手段5が
付設されている点を除き、第一実施例に係る内部判定装
置と略同一である。
【0051】尚、上記回転手段5の作用により、出射中
心線101を中央にしてその両方向へ広がるX線の広が
り面101hでの縦すkに対するX線の照射方位と、出
射中心線103を中央にしてその両方向へ広がるX線の
広がり面103hでの縦すkに対するX線の照射方位と
の相対角度は、図3に示すように90度回転することに
なる。
【0052】そして、上記サンプルスイカを用い、か
つ、内部に存在する縦すkの配置が搬送方向に沿って平
行となるように搬入させたものを0度配置(図1におい
て縦すk1に対応する)、また、内部に存在する縦すkの
配置が搬送方向に対して垂直となるように搬入させたも
のを90度配置(図1において縦すk2に対応する)と定
義し、3つの広がり面101h、102h、103hで
の上記縦すkとX線とのなす角度を調べると、以下の表
1のようになる。
【0053】
【表1】
【0054】この結果、各広がり面101h、102
h、103hにおいて上記縦すkとX線とのなす角度が
30度以下になる領域(表1中に◎を付す)が必ず存在
するため、スイカ内部に存在する空洞部の判定は容易に
できた。但し、広がり面102hでの専用トレイtは回
転中であり、表1の値はスイカの中心点が通過する時の
角度である。また、専用トレイtは33cm/秒の速度
で移動している。
【0055】そして、33cm移動中(広がり面102
h近傍)に30度だけ回転するのは装置的に問題ない速
度であった。
【0056】
【発明の効果】請求項1及び5記載の発明に係る内部判
定装置によれば、青果物の搬送路近傍に配置されかつ搬
送方向を示す直線と出射中心線との交差角が異なる少な
くとも2つのX線出射方向を有すると共にX線の出射点
と上記交差点とを結ぶ直線と搬送方向を示す直線とで構
成される面に垂直で上記出射点と交差点とを通る面内に
おいて上記出射中心線を中央にしてその両方向へ広がる
X線を出射するX線源と、搬送路を挟んでX線源の反対
側で上記X線源における各X線出射方向上の搬送路近傍
に各々設けられると共に各X線の広がり方向に沿ってか
つ上記X線源から略等距離となる位置に略円弧形状に配
列された複数の検出器群より成る少なくとも2つのライ
ンセンサとを具備しており、一方の出射中心線を中央に
してその両方向へ広がるX線の一方の広がり面と、他方
の出射中心線を中央にしてその両方向へ広がるX線の他
方の広がり面との2つの広がり面に対し青果物が順次連
続的に横切るため、それぞれのラインセンサを介して青
果物の内部像が別々に撮像されることになる。
【0057】従って、一方の広がり面においてその死角
により撮像されなかった空洞部や種子部等も他方の広が
り面においては別の角度から撮像されることになるた
め、死角を原因とした判定誤差を回避することが可能に
なると共に、青果物を連続的に搬送させながらその内部
判定を行う構造のため処理効率の飛躍的な改善が図れる
効果を有する。
【0058】また、請求項2記載の発明に係る内部判定
装置によれば、一方のラインセンサが配置された部位と
他方のラインセンサが配置された部位との間の搬送路上
に、搬送される青果物に対し搬送面に垂直な軸を中心軸
にして青果物を所定角度回転させる回転手段が設けられ
ているため、一方の広がり面においてその死角により撮
像されなかった空洞部や種子部等に対し、他方の広がり
面においてより別の角度からこれ等を撮像することがで
きる効果を有する。
【0059】また、請求項3記載の発明に係る内部判定
装置によれば、青果物の搬送路近傍に配置されかつ搬送
方向を示す直線に対し第一出射中心線が任意の角度で交
差する第一X線出射方向を有すると共に第一X線の出射
点と上記交差点とを結ぶ直線と搬送方向を示す直線とで
構成される面に垂直で上記出射点と交差点とを通る面内
において上記第一出射中心線を中央にしてその両方向へ
広がる第一X線を出射する第一X線源と、搬送方向に垂
直な面への上記第一出射中心線と第二出射中心線の投影
像が直交する第二X線出射方向を有しかつ第二出射中心
線の第一出射中心線との直交点若しくは搬送方向を示す
直線との交点と第二X線の出射点とを結ぶ直線と搬送方
向を示す上記直線とで構成される面に垂直で上記直交点
若しくは交点と上記出射点とを通る面内において上記第
二出射中心線を中央にしてその両方向へ広がる第二X線
を出射する第二X線源と、これ等第一X線源と第二X線
源に対応した第一ラインセンサと第二ラインセンサを具
備しており、第一X線源からのX線照射により測定対象
である青果物内部に存在する空洞部や種子部を撮像でき
ると共に、第一X線源の第一X線出射方向とはその投影
像が直交する第二X線出射方向の第二X線源からのX線
照射により別角度からの空洞部や種子部を撮像できるた
め、請求項1に係る装置に較べて更に精度よく青果物内
部における空洞部、種子部等の物理的形態若しくは水分
の存在状態を判定することが可能となる効果を有する。
【0060】また、請求項4記載の発明に係る内部判定
装置によれば、搬送方向を示す上記直線が搬送面上を搬
送される青果物の中心点の軌跡と同一若しくは略同一で
あることから、X線源から出射されるX線の出射中心線
が搬送される青果物の中心点を通ることになるため、青
果物全体の内部画像を確実に撮ることができる効果を有
する。
【0061】次に、請求項6記載の発明に係る内部判定
装置によれば、X線源から出射される少なくとも一方の
X線における出射中心線を中央にして両方向へ広がる広
がり面が、搬送されてこの広がり面を通過する時点にお
けるスイカのつる部と中心点が広がり面上に存在若しく
は略存在しかつスイカの中心点がX線の出射中心線上に
存在若しくは略存在すると共にスイカのつる部がX線の
出射中心線から最も離れている条件を満たすように設定
されているため、スイカの赤道面に垂直でかつスイカの
中心点を通るようにカットした切断面形状の内部画像を
得ることができる効果を有する。
【0062】また、請求項7記載の発明に係る内部判定
装置によれば、X線源から出射される少なくとも一方の
X線における出射中心線を中央にして両方向へ広がる広
がり面が、搬送されてこの広がり面を通過する時点にお
けるスイカのつる部と中心点が上記広がり面上に存在若
しくは略存在しかつスイカのつる部と中心点がX線の上
記出射中心線上に存在若しくは略存在する条件を満たす
ように設定されているため、スイカの赤道面に沿ってカ
ットした切断面形状の内部画像を得ることができる効果
を有する。
【0063】また、請求項8記載の発明に係る内部判定
装置によれば、請求項3に係る内部判定装置を用いてス
イカの赤道面に垂直でかつスイカの中心点を通るように
カットした切断面形状の内部画像を得ることができ、請
求項9記載の発明に係る内部判定装置によれば、請求項
3に係る内部判定装置を用いてスイカの赤道面に沿って
カットした切断面形状の内部画像を得ることができる効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例に係る内部判定装置の概略構成説明
図。
【図2】第一実施例に係る内部判定装置の概略平面図。
【図3】第二実施例に係る内部判定装置の概略平面図。
【図4】本発明に係る内部判定装置の概略構成説明図。
【図5】本発明に係る内部判定装置の作用説明図。
【図6】本発明に係る内部判定装置の作用説明図。
【図7】本発明に係る内部判定装置の作用説明図。
【図8】回転手段が付された本発明に係る内部判定装置
の作用説明図。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る内部判定装置の
概略構成説明図。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る内部判定装置
の概略構成説明図。
【図11】図11(A)はスイカの概略斜視図、図11
(B)はスイカを赤道面でカットした時に得られる切断
面形状を示す断面図、図11(C)はスイカを赤道面に
垂直でかつスイカの中心点を通るようにカットした時に
得られる切断面形状を示す断面図。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る内部判定装置
の概略構成説明図。
【図13】X線を用いた従来のスイカ空洞判定機の構成
説明図。
【図14】本発明者が開発した従来の内部判定装置の概
略構成説明図。
【符号の説明】
1 内部判定装置 2 ラインセンサ 3 ラインセンサ 4 X線源 20 出射中心線 21 交差点 20h 広がり面 30 出射中心線 31 交差点 30h 広がり面 40 出射点 100 搬送方向を示す直線 200 検出器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定方向に搬送される青果物に対してX線
    を照射すると共に青果物内を通過して外部に出射される
    X線を測定することにより青果物内部における物理的形
    態若しくは水分の存在状態を判定する青果物の内部判定
    装置において、 青果物の搬送路近傍に配置されかつ上記搬送方向を示す
    直線と出射中心線との交差角が異なる少なくとも2つの
    X線出射方向を有すると共にX線の出射点と上記交差点
    とを結ぶ直線と搬送方向を示す直線とで構成される面に
    垂直で上記出射点と交差点とを通る面内において上記出
    射中心線を中央にしてその両方向へ広がるX線を出射す
    るX線源と、搬送路を挟んでX線源の反対側で上記X線
    源における各X線出射方向上の搬送路近傍に各々設けら
    れると共に各X線の広がり方向に沿ってかつ上記X線源
    から略等距離となる位置に略円弧形状に配列された複数
    の検出器群より成る少なくとも2つのラインセンサとを
    具備することを特徴とする青果物の内部判定装置。
  2. 【請求項2】一方のラインセンサが配置された部位と他
    方のラインセンサが配置された部位との間の搬送路上
    に、搬送される青果物に対し搬送面に垂直な軸を中心軸
    にして青果物を所定角度回転させる回転手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の青果物の内部判
    定装置。
  3. 【請求項3】特定方向に搬送される青果物に対してX線
    を照射すると共に青果物内を通過して外部に出射される
    X線を測定することにより青果物内部における物理的形
    態若しくは水分の存在状態を判定する青果物の内部判定
    装置において、 青果物の搬送路近傍に配置されかつ上記搬送方向を示す
    直線に対し第一出射中心線が任意の角度で交差する第一
    X線出射方向を有すると共に第一X線の出射点と上記交
    差点とを結ぶ直線と搬送方向を示す直線とで構成される
    面に垂直で上記出射点と交差点とを通る面内において上
    記第一出射中心線を中央にしてその両方向へ広がる第一
    X線を出射する第一X線源と、 搬送路を挟んで第一X線源の反対側で上記第一X線源に
    おける第一X線出射方向上の搬送路近傍に設けられると
    共に第一X線の広がり方向に沿ってかつ第一X線源から
    略等距離となる位置に略円弧形状に配列された複数の検
    出器群より成る第一ラインセンサと、 搬送方向に垂直な面への上記第一出射中心線と第二出射
    中心線の投影像が直交する第二X線出射方向を有しかつ
    第二出射中心線の第一出射中心線との直交点若しくは搬
    送方向を示す直線との交点と第二X線の出射点とを結ぶ
    直線と搬送方向を示す上記直線とで構成される面に垂直
    で上記直交点若しくは交点と上記出射点とを通る面内に
    おいて上記第二出射中心線を中央にしてその両方向へ広
    がる第二X線を出射する第二X線源と、 搬送路を挟んで第二X線源の反対側で上記第二X線源に
    おける第二X線出射方向上の搬送路近傍に設けられると
    共に第二X線の広がり方向に沿ってかつ第二X線源から
    略等距離となる位置に略円弧形状に配列された複数の検
    出器群より成る第二ラインセンサとを具備し、 かつ、第一X線における第一出射中心線を中央にして両
    方向へ広がる広がり面と、第二X線における第二出射中
    心線を中央にして両方向へ広がる広がり面とが平行にな
    っていることを特徴とする青果物の内部判定装置。
  4. 【請求項4】上記搬送方向を示す直線が、搬送面上を搬
    送される青果物の中心点の軌跡と同一若しくは略同一で
    あることを特徴とする請求項1、2または3記載の青果
    物の内部判定装置。
  5. 【請求項5】上記青果物がスイカであることを特徴とす
    る請求項1、2、3または4記載の青果物の内部判定装
    置。
  6. 【請求項6】上記X線源から出射される少なくとも一方
    のX線における出射中心線を中央にして両方向へ広がる
    広がり面が、搬送されてこの広がり面を通過する時点に
    おけるスイカのつる部と中心点が上記広がり面上に存在
    若しくは略存在しかつスイカの中心点がX線の上記出射
    中心線上に存在若しくは略存在すると共にスイカのつる
    部がX線の上記出射中心線から最も離れている条件を満
    たすように設定されていることを特徴とする請求項1、
    2、4または5記載の青果物の内部判定装置。
  7. 【請求項7】上記X線源から出射される少なくとも一方
    のX線における出射中心線を中央にして両方向へ広がる
    広がり面が、搬送されてこの広がり面を通過する時点に
    おけるスイカのつる部と中心点が上記広がり面上に存在
    若しくは略存在しかつスイカのつる部と中心点がX線の
    上記出射中心線上に存在若しくは略存在する条件を満た
    すように設定されていることを特徴とする請求項1、
    2、4または5記載の青果物の内部判定装置。
  8. 【請求項8】上記第一X線源または第二X線源から出射
    される第一X線または第二X線における一方の出射中心
    線を中央にして両方向へ広がる広がり面が、搬送されて
    この広がり面を通過する時点におけるスイカのつる部と
    中心点が上記広がり面上に存在若しくは略存在しかつス
    イカの中心点が上記出射中心線上に存在若しくは略存在
    すると共にスイカのつる部が上記出射中心線から最も離
    れている条件を満たすように設定されていることを特徴
    とする請求項3、4または5記載の青果物の内部判定装
    置。
  9. 【請求項9】上記第一X線源または第二X線源から出射
    される第一X線または第二X線における一方の出射中心
    線を中央にして両方向へ広がる広がり面が、搬送されて
    この広がり面を通過する時点におけるスイカのつる部と
    中心点が上記広がり面上に存在若しくは略存在しかつス
    イカのつる部と中心点が上記出射中心線上に存在若しく
    は略存在する条件を満たすように設定されていることを
    特徴とする請求項3、4または5記載の青果物の内部判
    定装置。
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