JP2004340606A - X線異物位置検出装置及び方法 - Google Patents

X線異物位置検出装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物品のインライン検査などのように産業用途への適用に好適であって、製造コストの削減、歩留まりの向上をもたらすことができるX線異物位置検出装置及び方法を提供する。
【解決手段】X線を被検査物5に照射するX線源2と、X線の被検査物5内部での透過状態を撮像する撮像器3と、被検査物5を特定方向に搬送させる搬送手段6と、被検査物5での異物の3次元的な位置を特定する位置特定手段とを備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、生産ラインなどでの製品の生産に伴う様々な計測・検査を行うような分野などに用いるのに好適なX線異物位置検出装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種の物品、例えば、生肉、加工食品などの分野から、医薬、工業、電気などの各分野の物品・製品に至るまで、各種物品・製品の被検査物についてその表面を含む内部などに異物(例えば、金属、骨、ガラス、石、合成樹脂など)が含まれているか否かを検出するため、X線異物検出装置が提案され開発されている。
【0003】
このX線異物検出装置には、例えば、この装置本体の上部側にX線発生器を取付けるとともに、この装置本体においてX線発生器の下部側位置にX線センサを取付け、被検査物の送り出される搬送路を突き抜けて透過するような状態でX線を上から照射するとともに、X線発生器から照射されたX線を下部側のX線センサにて受けるように構成したものが知られている。
【0004】
また、このようなX線異物検出装置には、被検査物中の異物の検出の際に、例えば複数方向から被検査物を撮像して異物の検査漏れ(見落とし)がないようにするために、X線源と、X線センサとを、それぞれ、複数備えた構成のものも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
ところで、このようなX線による異物検出方法にあっては、被検査物に対して、単に異物の有無を検出するのみならず、同時に、その被検査物の深さ方向での位置を検出するようなことが求められる場合もある。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−168802号公報(第3頁、右欄中段、段落[0012]−[0013]など)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、前述したX線異物検出装置にあっては、被検査物での異物の存在を確認できるような構成であっても、その異物の3次元的な位置までを検出するような構成とはなっていない。即ち、前述したようなX線の撮像を行うX線異物検出装置では、その異物が存在する深さの程度に関わらず、全て同様に平面的(2次元的)な状態で透視結果が表示されるので、異物の存在する深さについての具体的な情報を得ることが困難である。
【0008】
このように、従来のX線異物検出装置では、被検査物内部での異物の有無を検出することができるものであっても、その内部位置を特定することは困難であった。従って、このようなX線異物検出装置にあっては、例えば最終的な製品完成よりも前の段階で異物(例えば、不良部分)有無の検査を行うことにより、異物が含まれている不良部分を早めに発見して、その異物を取除いて製造ラインに再び戻す、というような修復作業を行うことができなかった。
【0009】
即ち、その被検査物が、例えば工業製品や電気製品などの場合には、製造すべき製品が、例えば中心部から外部に向けて部品を取付けたり、形成していくような製造方法の場合、いくつかの工程を経たのち完成工程に至るまでの間の製造の工程では、その異物が、製造途中の製品の内部(奥部)ではなく、外表面またはその近傍に存在している場合が多い。
従って、X線異物検出装置により異物が被検査物(例えば、製造途中の製品)の表面(外面)またはその近傍にあるか内部(奥部)にあるかの判定ができるとすれば、製造途中で被検査物の異物検査を行うことにより、被検査物の表面(外面)に異物が存在することを発見可能である。
そして、表面(外面)付近に異物が存在している段階で、その不良品を早期に取り除ければ、不良品が良品と一緒に最終工程まで製造ライン上を流れてしまい、完成工程まで引き続き組み立てられていく、といった事態が回避できる。つまり、異物を含んだ不良品の状態のまま、その後も引き続き部品の取付け(供給)などが行われる、といった無駄を避けることができ、延いては歩留まりの低下を回避することができるわけである。
【0010】
本発明は、上記した事情に鑑み、物品のインライン検査などのように産業用途への適用に好適であって、製造コストの削減、歩留まりの向上をもたらすことができるX線異物位置検出装置及び方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のX線異物位置検出装置は、X線を被検査物に照射するX線源と、
前記被検査物を透過したX線画像を前記被検査物の同一方向から複数の角度で撮像する撮像器と、
前記被検査物を前記X線の照射主軸と直交する方向に搬送させる搬送手段と、
複数の画像から異物の移動距離又は移動時間を算出して前記被検査物での異物の3次元的な位置を特定する位置特定手段と
を備えたことを特徴としている。
【0012】
これにより、物品のインライン検査などのように各種の産業用途への適用に好適であって、不良品を早期に発見することができるので、製造コストの削減、歩留まりの向上が可能となる。
特に、被検査物における3次元的な位置、例えば異物の深さ方向の位置を検出することが可能になるので、表面に異物が存在すると判明した場合には、その段階で、直ちにその異物を取除くことができる。その結果、発見した不良品を簡単に修復させて、良品として再生することができるようになる。
【0013】
また、本発明のX線異物位置検出装置は、前記撮像器を複数台のもので構成したことを特徴としている。
【0014】
これにより、各被検査物に対して検査作業を一度行うだけで、異物の存在する深さ方向の位置を自動的に検出することが可能となる。
【0015】
また、本発明のX線異物位置検出方法は、被検査物をX線の照射主軸と直交する特定方向に搬送させながらX線を照射して前記被検査物の同一方向から複数の角度で撮像し、複数の画像から異物の移動距離又は移動時間を算出し、異物の3次元的な位置を特定することを特徴としている。
【0016】
これにより、物品のインライン検査などのように各種の産業用途への適用に好適であって、不良品を早期に発見することができるので、製造コストの削減、歩留まりの向上が可能となる。
特に、3次元的な位置、特に異物の深さ方向の位置を検出することができるようになるので、表面に異物が存在すると判明した場合には、その段階で、直ちにその異物を取除くことができる。その結果、発見した不良品を簡単に修復させて、良品として再生することができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るX線異物位置検出装置1を示すものであり、このX線異物検出装置1は、工業製品、例えば電子部品を被検査物(検査対象物)5としており、1個のX線源2と、2台のX線撮像器3と、画像処理装置4と、搬送装置6と、被検査物(検査対象物)5における異物51(図2(A)参照)の深さ(Z)方向の位置を検出する位置特定手段となる制御部(図略)とを備えている。
【0018】
X線源2は、X線を検査対象である被検査物5に向けて照射するものであり、そのX線は、その被検査物5の原子量や透過する部位の厚さが大きいものほどより多く吸収される特性を有している。したがって、被検査物5の内部(検査対象面内)に例えば金属性の物質などの異物51(図2(A)参照)が存在すると、X線が吸収(または衝突部位が鮮明に撮像できるようであれば、衝突後に散乱してもよい)されるので、そのX線が吸収(散乱)される金属などの存在する部分が、後述するX線撮像器3により例えば黒い領域などとなって撮像される。
【0019】
また、このX線源2は、その焦点から放射状にX線を照射するように構成されているので、1台のX線源2から後述する2台のX線撮像器3に向けて同時にX線を照射することができるように構成されている。
なお、このX線源2は、後述するように、異物51の深さ位置を簡単に算出させるため、被検査物5の搬送(X)方向について2台のX線撮像器3のちょうど中間位置に設置されているものとする。
【0020】
X線撮像器3は、被検査物5を透過する照射X線を感受して被検査物5の透過画像を撮像するものであり、2台のX線撮像器(第1X線撮像器3A及び第2X線撮像器3B)を特定方向、即ち被検査物5の搬送される(X)方向と平行なX方向に並列載置した構成となっている。
即ち、本実施の形態のX線撮像器3は、それぞれ、図示外の1次元のラインセンサで構成されており、このラインセンサは、検査すべき対象物である被検査物5の搬送(X)方向とは直交する(Y)方向に配設されている。
【0021】
従って、被検査物5をX方向に搬送させることで、各X線撮像器3はXY面に平行な2次元での画像情報を得ることができるように構成されているが、このX線撮像器3を2台配置させることで、実質的には3次元的な画像情報、つまり被検査物5における異物51の深さ位置についての情報が得られるように構成されている。
【0022】
画像処理装置4は、本実施の形態の場合、2台のX線撮像器3からそれぞれ出力される各画像データに基づいて、これらの画像データを合成させた画像イメージを形成するようになっており、これにより被検査物5内部の異物の3次元的な位置、特にその深さ方向の位置を特定できるように構成されている。なお、本実施形態の画像処理装置4では、2台のX線撮像器3A及び3Bからの画像を合成させる構成としたが、特にこのように画像を合成する構成のものに限定されるものではない。
【0023】
搬送装置6は、X線を照射させながら被検査物5を所定の方向に搬送させるものであり、被検査物5にX線源2からのX線を照射させたときに透過するX線を2台のX線撮像器3で撮影させて被検査物5に存在する異物51の3次元的な位置、特に深さ位置についての情報を検出するようになっている。
このため、本実施の形態の搬送装置6には、図1に示すように、所定の角速度で回転する図示外の駆動モータと、この駆動モータにより強制的に回転するプーリ61と、このプーリ61により等速度で移動する一対の搬送ベルト62などとを備えており、被検査物5はこの搬送ベルト62上に載置された状態で一定の等速度(V)で搬送されながらX線源2から出射するX線を受けるようになっている。
【0024】
次に、本実施の形態に係るX線異物位置検出装置1により、被検査物5内の異物51の深さ位置を算出する際に、制御部で用いる演算式の導出方法について、図2を参照しながら説明する。
【0025】
例えば、被検査物5の厚さD(深さ(Z))方向について、具体的にはX線源2から距離がLのところに、異物51(図2では、説明の都合上、異物をPで示す)が存在するものとする。但し、ここで、異物Pの位置に対応する被検査物5の表面位置を便宜的に設定するものとし、その位置を基準点Qとする。
そして、この位置に異物Pが存在するときに、被検査物5がX方向に等速度(V)で搬送されていくものとする。一方、この搬送動作中、X線源2からは飛翔ルートα及びαでX線が放射され続けているものとする。
【0026】
(i)すると、図2(B)に示すように、被検査物5の移動開始時刻から時間t経過したところで、最初に、飛翔ルートαのX線が基準点Qに到達する。
(ii)次に、同図(B)において、被検査物5の移動開始時刻から時間t経過したところで、飛翔ルートαのX線が異物Pに到達する。
(iii)さらに、同図(B)において、被検査物5の移動開始時刻から時間t経過したところで、飛翔ルートαのX線が異物Pに到達する。
(iv)同様に、同図(B)において、被検査物5の移動開始時刻から時間t経過したところで、飛翔ルートαのX線が基準点Qに到達する。
【0027】
このように、異物P及び基準点Qには、それぞれ4度にわけて、飛翔ルートα、αを飛翔するX線が到達するので、これらの到達位置および到達時刻から、以下のような演算式に基づき、それぞれX線源2(図2(B)では、点Oで示す)からの距離L、L、延いては異物Pの深さを算出することができる。
【0028】
即ち、図2(B)において、△OPと△OQとは、互いに相似の関係にあるので、初等幾何学により、
:Q=L:L ・・・(1)
但し、L;X線源2から異物P(P)までの距離
;X線源2から基準点Q(Q)までの距離(定数)
が成立している。
【0029】
一方、各三角形△OPと△OQとの各底辺、P、Qには、前述した各時刻t〜tと搬送速度Vとの間に、以下のような関係
=V・(t−t) ・・・(2)
=V・(t−t) ・・・(3)
が成立する。
【0030】
従って、(1)〜(3)式により、次式
Figure 2004340606
が成立する。
【0031】
ここで、基準点Qは、被検査物5の表面に存在するので、距離LはX線源2から被検査物5の表面までの距離であり、被検査物5により一義的に決定された定数である。一方、搬送速度Vも予め設定された等速度であるので、既知の定数となる。
また、△OQは二等辺三角形であって、頂点Oから下ろした垂線が底辺Qと直交する点Mは、底辺Qの中点であるから、簡単な初等幾何学及び三角関数により、次式
=2・L・tanθ ・・・(5)
但し、θ;X線源2と各X線撮像器3とのなす角度(既知の定数)
が成立する。
【0032】
従って、(4),(5)式より、異物Pの深さ位置を算出するための演算式、
Figure 2004340606
が得られる。
【0033】
これにより、異物Pが被検査物5の表面又は内部に存在する場合、X線源2から異物Pまでの距離L、延いては被検査物5内部での深さ位置については、(6)式により、2台のX線撮像器3で検出するときの時間間隔Δt(=t−t)を計測するだけで、容易に算出することができる。
【0034】
次に、本実施形態に係るX線異物位置検出装置の動作について、図3〜図5を参照しながら説明する。なお、ここで、検査対象である被検査物5には、表面(上面)及び内部に、表面異物51(以下、表面異物Sとよぶ)及び内部異物51(以下、内部異物Rとよぶ)が存在しているものとし、このうちどれが表面異物Sでどれが内部異物Rであるかの特定方法についても併せて説明する。
【0035】
(1)初めに、時刻tのところで、搬送装置6の駆動モータが作動して、図3,図4において紙面右方向から左方向へ向けて搬送ベルト62が移動を開始するので、この搬送ベルト62に搭載された被検査物5も、搬送ベルト62と同方向、つまりX方向に搬送されていく。
【0036】
(2)そして、図3(A)に示すように、時刻tのところで、X線源2から放射状に出射されるX線のうち、第1のX線撮像器3Aに入射する第1の飛翔ルートをたどるX線αが、被検査物5中の表面異物Sに吸収(散乱)される。そのため、図5(A)において、その表面異物Sが存在するポイント(S)が黒い状態となって撮影される。
【0037】
(3)次に、図3(B)に示すように、僅かな時間間隔が経過した時刻tのところで、第1のX線撮像器3Aに入射する第1の飛翔ルートをたどるX線αが、被検査物5の内部異物Rに吸収(散乱)される。そのため、図5(A)において、その内部異物Rが存在するポイント(R)が黒い状態となって撮影される。
【0038】
(4)さらに、図4(A)に示すように、時刻tのところで、第2のX線撮像器3Bに入射する第2の飛翔ルートをたどるX線αが、被検査物5の内部異物Rに吸収(散乱)される。そのため、図5(B)において、その内部異物Rが存在するポイント(R)が黒い状態となって撮影される。
【0039】
(5)そして、図4(B)に示すように、僅かな時間間隔が経過した時刻tのところで、X線源2から放射状に出射されるX線のうち、第2のX線撮像器3Bに入射する第2の飛翔ルートをたどるX線αが、被検査物5中の表面異物Sに吸収(散乱)される。そのため、図5(B)において、その表面異物Sが存在するポイント(S)が黒い状態となって撮影される。
【0040】
このようにして、X線異物位置検出装置によるX線検査を受けた被検査物5は、所定の場所まで搬送ベルト62で搬送されたのち、搬送装置6が停止するが、これまでの検査により、図5(A),(B)のような検査データが画像として得られる。
【0041】
従って、これらの画像を処理することにより、所定の画像処理方法から、これらの異物の被検査物5内での深さ位置が特定できる。
即ち、本実施の形態では、画像処理装置4において、例えば図5(A),(B)のような検査データの画像を合成して図6に示すような画像データを形成するとともに、制御部が前述した異物51の深さ位置を算出するための演算式(6)を用いて、これらの異物51の深さ位置を一義的に決定する。
【0042】
(i)内部異物Rについて:
図6に示す合成画像データによれば、第1、2のX線撮像器3A、3B(これについては、図1参照)で撮像された2箇所のポイントR,Rの間の検出時間差は、Δt(=t−t)であるので、X線源2から内部異物Rまでの距離Lは、(6)式から、
=Δt・V/(2・tanθ) ・・・(7)
である。
【0043】
ここで、図2(A)に示すように、被検査物5の厚さをD、X線源2から被検査物5の下面までの距離をL、X線源2から被検査物5の表面までの距離をLとすると、これらの距離Lや厚さDはX線異物位置検出装置や被検査物5により予め決定された定数であるから、
=L+D(=定数) ・・・(8)
も予め決定された定数である。
【0044】
従って、被検査物5の表面から内部異物R(図2(A)では、点Pに相当する)までの深さ(距離)Dは、(7)、(8)から、
Figure 2004340606
により、正確に算出される。
これにより、前述した深さDを具体的に算出させた値がゼロでなければ、内部に異物が存在するということが判断される。また、その深さDの値が、被検査物5の厚さをDと一致すれば、被検査物5の下面に異物が存在するということが、直ちに、数学的に判断できる。
【0045】
(ii)表面異物Sについて:
同様にして、図6において、第1、2のX線撮像器3A、3B(これについては、図1参照)で撮像された2箇所のポイントS,Sの間の検出時間差は、Δt(=t−t)であるので、被検査物5の表面から表面異物Sまでの深さ(距離)Dは、(9)式を導出したときと同様に演繹すれば、
Figure 2004340606
が得られる。
【0046】
ただし、この場合、(10)式については、Dの値を具体的に算出すると、
Figure 2004340606
であるから、被検査物5の表面から表面異物Sまでの深さ(距離)はゼロであり、異物が被検査物5の表面に存在するということが、直ちに、数学的に判断される。
【0047】
なお、本発明のX線異物位置検出装置を、本実施の形態では、工業製品、例えば電子部品などの製品の検査分野に適用したが、特にこれに限定されるものではない。例えば、医療用のX線異物位置検出装置として、病理学的、或いは臨床学的な検査に用いたり、各種工業製品の非破壊検査用などとしても用いることも可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明は、X線を被検査物に照射するX線源と、被検査物を透過したX線画像を被検査物の同一方向から複数の角度で撮像する撮像器と、被検査物をX線の照射主軸と直交する方向に搬送させる搬送手段と、複数の画像から異物の移動距離又は移動時間を算出して被検査物での異物の3次元的な位置を特定する位置特定手段とを備えている。
【0049】
従って、本発明によれば、物品のインライン検査などのように産業用途への適用に好適であって、製造コストの削減、歩留まりの向上をもたらすことができるX線異物位置検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るX線異物位置検出装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るX線異物位置検出方法の原理を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るX線異物位置検出方法の第1の飛翔ルートをたどるX線の状態を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るX線異物位置検出方法の第2の飛翔ルートをたどるX線の状態を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るX線異物位置検出装置を用いて撮像された画像データを示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るX線異物位置検出方法の具体的な説明を示す説明図である。
【符号の説明】
1 X線異物検出装置
2 X線源
3 X線撮像器
3A 第1X線撮像器(撮像器)
3B 第2X線撮像器(撮像器)
4 画像処理装置
5 被検査物
51 異物
6 搬送装置(搬送手段)
61 プーリ
62 搬送ベルト
D 被検査物の厚さ
X線源から被検査物の下面までの距離
X線源から被検査物の表面までの距離
P 異物
Q 基準点
R 内部異物
S 表面異物
α (第1X線撮像器へ入射する)X線の第1の飛翔ルート
α (第2X線撮像器へ入射する)X線の第2の飛翔ルート
V 搬送速度
〜t吸収(衝突)時刻

Claims (3)

  1. X線を被検査物に照射するX線源と、
    前記被検査物を透過したX線画像を前記被検査物の同一方向から複数の角度で撮像する撮像器と、
    前記被検査物を前記X線の照射主軸と直交する方向に搬送させる搬送手段と、
    複数の画像から異物の移動距離又は移動時間を算出して前記被検査物での異物の3次元的な位置を特定する位置特定手段と
    を備えたことを特徴とするX線異物位置検出装置。
  2. 前記撮像器を複数台のもので構成したことを特徴とする請求項1に記載のX線異物位置検出装置。
  3. 被検査物をX線の照射主軸と直交する特定方向に搬送させながらX線を照射して前記被検査物の同一方向から複数の角度で撮像し、複数の画像から異物の移動距離又は移動時間を算出し、異物の3次元的な位置を特定することを特徴とするX線異物位置検出方法。
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