JPH11172547A - 多重織物及びその製造方法 - Google Patents

多重織物及びその製造方法

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JPH11172547A
JPH11172547A JP9332603A JP33260397A JPH11172547A JP H11172547 A JPH11172547 A JP H11172547A JP 9332603 A JP9332603 A JP 9332603A JP 33260397 A JP33260397 A JP 33260397A JP H11172547 A JPH11172547 A JP H11172547A
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JP
Japan
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weft
woven
woven fabric
connecting yarn
woven fabrics
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JP9332603A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Ogawara
一正 小河原
Michihiro Ogawara
通弘 小河原
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MEIDAI CO Ltd
MEIDAI KK
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MEIDAI CO Ltd
MEIDAI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用の織機を用いても織布間に任意な間隔で
織布間を支持し得る連結糸を容易に形成することができ
る多重織物とその製造方法を提供する。 【解決手段】 略平行な複数の織布間に経糸1a,2aで形
成した連結糸により所定の間隙を設ける多重織物であっ
て、織布間の間隙を規制する連結糸5の形成部に相当す
る部位へ経糸による連結糸形成のための緯糸2cを該織布
の緯糸2bと共に又は該織布の緯糸に代えて織り込んでな
る多重織物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下の織布間に間
隙を形成して、その間にコンクリートや硬化性樹脂を充
填して固化させたり、縁部を縫着等により密着させて内
部に各種粉体、粒体等を収容可能な袋体としたり、織布
間の間隙を利用して樹脂により硬化させた繊維強化板の
間に空隙を保持する複層プレート等を製造し得る、内部
に間隔連結糸を有する多重織物とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2枚の織布間に間隙を形成して、その間
隙内の空間にコンクリートを注入固化させる技術として
は、例えば特公昭57−18012号にみられる。これ
は上下2枚の織布に織り込まれた緯糸群が2枚の織布間
を連結するように走通して略工字型の縦壁部を形成し、
この縦壁部が2枚の織布間の間隔を一定に保持してコン
クリートの所定厚の固化を可能にするものである。ま
た、他の例としては、2枚の織布が所定間隔で筒状をな
すように織成して、筒状部分にコンクリートを流し込ん
で固化させるタイプのものも公知である。
【0003】この緯糸を2枚の織布間を連結するように
走通させた場合や、複数の筒状部の形成は、前者は要求
に応じて容易に織布間を連結する縦壁部の長短(すなわ
ち織布間の間隔)を変更できるものではない、後者の筒
状部分にコンクリートを流し込んで固化させるタイプの
ものは、成形されるコンクリートが特殊な円筒形状の繰
返し体となり、汎用性がないし、見場が良くない。しか
も、円筒部内へ充填量が増えると幅が狭くなるといった
難点がある。汎用の織機で2枚の織布間を所定の間隔を
設けて連結するには、例えば図13に示すように上布1と
下布2の経糸1a,2aを織成の途中で替えて、それぞれ対
面する織布中の経糸として緯糸1b,2bを織り込み、再び
元に戻して緯糸1b,2bを織り込んで織成するといった織
成方法をとる程度であった。この場合に形成される連結
糸5により形成される織布間の間隔Xはせいぜい15〜18
mm程度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は汎用の織機を
用いても織布間に任意な間隔で織布間を支持し得る連結
糸を容易に形成することができる多重織物とその製造方
法について検討した。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を検討した結
果、ほぼ平行に配置された複数の織布間に経糸で形成し
た連結糸により所定の間隙を設けた多重織物とその製造
する方法であって、織布間の間隙を規制する連結糸の形
成部に相当する部位へ経糸による連結糸形成のための緯
糸を該織布の緯糸と共に又は該織布の緯糸に代えて織り
込んでなるものとしたのである。具体的には、織布間の
間隙を規制する連結糸の形成部に抜取り、溶解、溶融、
分解のいずれかが可能な性質を有する緯糸を該織布の緯
糸と共に又は該織布の緯糸に代えて織り込んでなるもの
としたのである。このような多重織物の製造方法は、織
布間の間隙を規制する連結糸の形成手段を織布に織り込
まれた連結糸部分の緯糸を除去することとしたのであ
る。連結糸部分の緯糸は、通常の緯糸に加えて連結糸の
形成手段として添え緯糸を織り込んでもよいし、織布を
形成する緯糸列の一部に連結糸の形成手段として織り込
んでもよい。
【0006】上記織布に織り込まれた連結糸部分の緯糸
の除去方法としては、緯糸の抜取り、溶解、溶融、分解
のいずれかが好ましい。緯糸の溶解は、例えば水溶性繊
維(ポリビニルアルコール繊維など)の水による溶解と
か、有機溶剤に可溶な繊維(アセテート、ナイロン、ポ
リウレタンなど)の有機溶剤による溶解除去である。溶
融はポリオレフィンやポリエステル等の熱可塑性繊維を
融点以上で溶融させて繊維の形態をとどめないようにす
ることである。分解はポリラクトン繊維のような容易に
微生物によって分解する繊維を織り込んでおいて、微生
物によって繊維が分解又は強度低下をもたらされるよう
なことをいう。なお、織機による織成には耐え得るが、
力を加えると容易に切断されて織布を構成する緯糸とし
ての機能を有しなくなるものも本発明では分解に含め
る。これらはいずれも織物自体の繊維には影響を与えな
いか、影響があっても僅かな組合せであることが必要で
ある。
【0007】織布間の間隙を規制する連結糸の形成手段
は織布面上にランダムまたは規則的(直線上に又は千鳥
状等)に複数設けることが好ましい。このように設ける
と内部に充填するセメントなどの偏在を防止することが
できるので、ほぼ均一な厚みの成形品が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の第1実施例
を示している。いずれも要部組織図である。図1は上布
(以下表現上織布を布と略記する)1と下布2の平行織成
がなされた状態を示している。織り込まれた上布1の緯
糸1bは総て同じである。しかし、下布2の緯糸には連結
糸を形成する部分で通常の緯糸2bに代えて水溶性緯糸2c
を用いている。水溶性緯糸2cの素材はこの例では常温(2
0℃)での水溶性を発揮するPVA繊維((株)クラレ製,K
-II・WN2タイプ)を用いた。なお、符号1a,2aは経糸であ
り、水溶性緯糸2cの手前で下布2の経糸2aを上布1の緯
糸1aに係止させ、その後織り込まれた水溶性緯糸2cに上
下両布の経糸1a,2aを係止させ、更に、上布1の緯糸1b
へ両経糸1a,2aを係止させるといった織り方になってい
る。
【0009】図1のものを水に浸漬して水溶性緯糸2cを
溶解除去させた。その状態を図2に示す。この状態のま
まで乾燥させたものを使用時まで保管或いは製品供給す
ることもできるし、図3に示すように上布1と下布2間
を離した状態とすることもできる。図3のように上布1
と下布2間に連結糸5が図1に示す織成時のほぼ倍の間
隔X(モケット織機による場合30〜36mm)を保持するよう
に存在しているので、この間にコンクリートや不飽和ポ
リエステル、熱可塑性樹脂等を注入して硬化させること
ができる。
【0010】図4〜図6は本発明の第2実施例の要部組
織図である。図4は上布1と下布2の平行織成がなさ
れ、その際に上布1の緯糸1bに加えて添え緯糸4を加え
て織成した状態を示している。織り方は、添え緯糸4に
上布1の経糸1aも下布2の経糸2aも引き揃えて係止され
るように織成されていてる。この添え緯糸4は実施例1
でも同じであるが、連結糸の形成手段として除去が可能
なものである。抜取りに耐えうる強度の糸でもよいし、
上記実施例に示す溶解可能な、すなわち水溶性PVA繊
維や、水溶性の紙テープ、紙撚糸などや、溶融可能な繊
維、例えばポリエステル系繊維などや、分解可能な繊
維、すなわち高密度PEにポリグリコール酸やポリカプ
ロラクトンを配合して微生物により分解可能とした公知
の分解性繊維等を添え緯糸4として緯糸1bに加えて図4
のように織り込むことができる。
【0011】図5は添え緯糸4を前記のような手段で除
去した様子を示している。上布1と下布2を引き離す方
向に力が加わらない限り複数のループ6が突出した状態
となっている。その様子を図7に示す。この状態から上
布1と下布2間に引き離す方向に力が加わると、図8の
ように、ループ6を支持していた添え緯糸が消失してい
るので次第に解(ほど)ける。そして、図6のように連結
糸5としての機能を発揮することとなる。図9にその時
の斜視図を示す。この図4〜図9に示す例では太い撚糸
を経糸として織り込んで連結糸5とした。また、2本の
経糸を少し離れた間隔で表裏逆に現われるように織り込
んで前後2本の連結糸5,5が対となって強度を高める
ようになっている。この例では添え緯糸4を一方(表面)
に織り込んでいるが、両面へ織り込むことも可能であ
る。表裏均等な織物となる利点がある。更に図10のよう
に千鳥状にループ6が現われるように添え緯糸を用いる
と、連結糸が上布と下布間に形成されて、内部に充填さ
れたものが偏在しないので好ましい。
【0012】図11,図12は本発明の第3実施例を示して
いる。この例は図11のように3層の織物の緯糸の一部に
水溶性緯糸2c,3cを織り込んでおり、これらを溶かすこ
とにより図12のように上布1と中間布3、及び下布2間
に連結糸5が形成されるようになっている。この3層の
布間に例えば2液硬化型不飽和ポリエステル樹脂を含浸
充填して硬化させることによって、高強度な繊維強化プ
ラスチックとなる。
【0013】
【発明の効果】本発明によって織布間に任意な間隔で織
布間を支持し得る連結糸を容易に形成することができる
ので、また、特殊な場合を除いてほとんどの場合汎用の
織機を用いてそれが可能であるから、コンクリート固化
時の厚みを規制保持したり、合成樹脂中に補強材として
一定の間隔を保持させた状態で一体化させるのに使用す
るとか、固化はしないものの、例えば粉粒体を充填して
土嚢等として使用するといった利用範囲の広い複層織物
を提供できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の要部組織図である。
【図2】図1のものの水溶性緯糸を溶解により除去した
様子を示す要部組織図である。
【図3】上布と下布間を離して連結糸が伸長した様子を
示す要部組織図である。
【図4】本発明の第2実施例の要部組織図である。
【図5】図4のものの添え緯糸を除去した様子を示す要
部組織図である。
【図6】上布と下布間を離して連結糸が伸長した様子を
示す要部組織図である。
【図7】本発明の第2実施例の添え糸を除去した図5に
相当する二重織物の要部斜視図である。
【図8】図7の状態から上布と下布間を開いている時の
要部斜視図である。
【図9】図8の状態から更に上布と下布間を開いて連結
糸が形成された様子を示す要部斜視図である。
【図10】ループを千鳥状に形成した二重織物の要部平
面図である。
【図11】本発明の第3実施例の三重織物の要部組織図
である。
【図12】図11の状態から水溶性緯糸を溶解除去し連結
糸が形成された三重織物の要部組織図である。
【図13】従来例の要部組織図である。
【符号の説明】
1 上布 1b 緯糸 2 下布 2b 緯糸 2c 水溶性緯糸 3 中間布 3a 経糸 3b 緯糸 3c 水溶性緯糸 4 添え緯糸 5 連結糸 6 ループ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略平行な複数の織布間に経糸で形成した
    連結糸により所定の間隙を設ける多重織物であって、織
    布間の間隙を規制する連結糸の形成部に相当する部位へ
    経糸による連結糸形成のための緯糸を該織布の緯糸と共
    に又は該織布の緯糸に代えて織り込んでなる多重織物。
  2. 【請求項2】 略平行な複数の織布間に経糸で形成した
    連結糸により所定の間隙を設ける多重織物であって、織
    布間の間隙を規制する連結糸の形成部に相当する部位に
    抜取り用の緯糸、あるいは当該部位の緯糸に溶解、溶
    融、分解のいずれかが可能な性質を有する緯糸を該織布
    の緯糸と共に又は該織布の緯糸に代えて織り込んでなる
    多重織物。
  3. 【請求項3】 略平行に配置された複数の織布間に経糸
    で形成した連結糸により所定の間隙を設けた多重織物を
    製造する方法であって、織布間の間隙を規制する連結糸
    の形成手段を織布に織り込まれた連結糸部分の緯糸の除
    去により行なうことを特徴とする多重織物の製造方法。
  4. 【請求項4】 織布に織り込まれた連結糸部分の緯糸の
    除去が、緯糸の抜取り、溶解、溶融、分解のいずれかで
    ある請求項3記載の多重織物の製造方法。
JP9332603A 1997-12-03 1997-12-03 多重織物及びその製造方法 Pending JPH11172547A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011511174A (ja) * 2008-01-29 2011-04-07 エ.ア.デシャンプ.エ.フィス 製織方法、ならびにこの方法を実施するための織機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011511174A (ja) * 2008-01-29 2011-04-07 エ.ア.デシャンプ.エ.フィス 製織方法、ならびにこの方法を実施するための織機

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