JPH11171013A - 鉄道車両用空気調和装置 - Google Patents

鉄道車両用空気調和装置

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JPH11171013A
JPH11171013A JP9336937A JP33693797A JPH11171013A JP H11171013 A JPH11171013 A JP H11171013A JP 9336937 A JP9336937 A JP 9336937A JP 33693797 A JP33693797 A JP 33693797A JP H11171013 A JPH11171013 A JP H11171013A
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JP
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drain
plate
air conditioner
drain plate
wave
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JP9336937A
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Hisanobu Nakamura
久信 中村
Yasuo Shibuya
康雄 渋谷
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時等の
衝撃を受けても、ドレンを溜めるドレン皿からドレンが
ドレン皿外部へ溢れ出すことが無い、鉄道車両用空気調
和装置のドレン処理装置を得る。 【解決手段】 蒸発器3にて凝結したドレンを溜めるド
レン皿6とドレンを外部に排出する排水管7により構成
される、鉄道車両用空気調和装置のドレン処理装置5に
おいて、ドレン皿6に、ドレンが移動できる連通部を有
する波抑制板8を、ドレン皿6の長手方向にほぼ直交す
るように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蒸発器で凝縮し
たドレンを処理するドレン処理装置を備えた、鉄道車両
用空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は鉄道車両用空気調和装置の断面
図である。1はケーシング、2はケーシング1に設置さ
れた空気を導く室内送風機、3は蒸発器、4はエアーフ
ィルター、5はケーシングに設置されたドレン処理装置
でドレン皿6及び排水管7で構成されている。車内の空
気はエアーフィルター4を通り、蒸発器3により冷却さ
れ、室内送風機2により車内へ吹き出される。一方、蒸
発器3において凝縮したドレンは蒸発器3からドレン処
理装置5に落ちる。また、図18は従来のドレン処理装
置を示すもので、6はドレン皿、7はドレンを外部へ排
出する排水管である。蒸発器3で凝縮して落ちたドレン
は、ドレン皿6に溜り、排水管7を通り外部へ排出され
る。
【0003】ここで、図17に示す鉄道車両用空気調和
装置動作時における、空気調和装置内の静圧の変化状態
を図19に示す。この図に示されるように、空気の流れ
に従い、車内より空気調和装置へ空気を取り入れる吸込
グリル部からエアーフィルター4、蒸発器3と除々に圧
力は低下し、ドレン皿6が設置された蒸発器3(C−D
間)では系内で最も圧力が低い部分となる。さらに、エ
アーフィルター4が汚れている場合はエアーフィルター
4(B−C間)での圧力損失が大となり、CがC’へ、
DがD’へと破線で示すように圧力が低下する。この
為、蒸発器3で発生してドレン処理装置5のドレン皿6
に溜まるドレンの水位は上昇することとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図20は、従来の鉄道
車両用空気調和装置におけるドレン処理装置が鉄道車両
の発車・停車等により衝撃を受けた時の、ドレン皿の長
手方向と直交する側面方向より見た断面図である。この
図において、9はドレン皿6に溜まったドレンである。
上記のような従来のドレン処理装置においては、ドレン
9がドレン皿6に溜まった状態で、ドレン皿6が鉄道車
両の発車、停車、ポイント通過時等の衝撃を受けた時、
ドレン皿6に溜まったドレン9は慣性力により、ドレン
皿6内で急激に移動し、波が発生する。このとき、ドレ
ン皿6の短辺方向の波については、ドレン9がドレン皿
6の長手側の縁で止められ、ドレン皿6の縁が長いため
ドレン9は分散して広がり波の高さは高くならず、ドレ
ン皿6からの溢れは発生しにくい。これに対して、ドレ
ン皿6の長手方向の波については、ドレン9がドレン皿
6の短辺側の縁で止められるが、ドレン皿6の縁が短い
ためドレン9の波の高さが高くなり、図20に示すよう
に、ドレン皿6の縁を乗り越えてドレン皿6の外部に溢
れ出ることがあるという問題点が有った。この発明は、
上述のような課題を解決するためになされたもので、こ
の発明の目的は、慣性力によるドレン皿の長手方向への
ドレンの急激な移動により、ドレン皿の外部へ溢れ出る
のを抑制するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係わる鉄道車両用空気調和装置は、ドレン皿の長手方向
へのドレンの移動を妨げる波抑制板をドレン皿に設けた
ものである。
【0006】また、この発明の第2の発明に係わる鉄道
車両用空気調和装置は、ドレン皿に設けた波抑制板をド
レン皿の長手方向に対してほぼ直交させると共に、波抑
制板で仕切られるドレン皿の区画を相互に連通する連通
部を設けたものである。
【0007】さらに、この発明の第3の発明に係わる鉄
道車両用空気調和装置は、ドレン皿に複数の波抑制板を
設け、波抑制板で仕切られた区画をほぼ均一の大きさと
したものである。
【0008】また、この発明の第4の発明に係わる鉄道
車両用空気調和装置は、波抑制板で仕切られるドレン皿
の区画を相互に連通する連通部が、波抑制板に設けた切
欠きまたは穴としたものである。
【0009】さらに、この発明の第5の発明に係わる鉄
道車両用空気調和装置は、蒸発器下部をドレン皿に収容
し、蒸発器下部とドレン皿内壁間に波抑制板を設けたも
のである。
【0010】また、この発明の第6の発明に係わる鉄道
車両用空気調和装置は、波抑制板で仕切られたドレン皿
の区画を相互に連通する連通部に、フィルターの機能を
付加したものである。
【0011】さらに、この発明の第7の発明に係わる鉄
道車両用空気調和装置は、波抑制板をドレン皿の底部か
ら離した状態で、ドレン皿内壁側面に取り付けたもので
ある。
【0012】また、この発明の第8の発明に係わる鉄道
車両用空気調和装置は、ドレン皿に浮き板と浮き板がド
レン皿の外に出ることを防止するストッパーを設置した
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1である鉄道車両用空気調和装置におけるド
レン処理装置5を示すもので、図2はドレン皿6の長手
方向より見た部分断面図、図3は鉄道車両の発車・停車
等により衝撃を受けた時のドレン皿6の長手方向と直交
する側面方向より見た断面図である。なお、鉄道車両用
空気調和装置の構成は図17と同じとなるため、省略す
る。図1及び図2において、3は蒸発器、6は蒸発器3
にて凝縮したドレンを溜めるドレン皿で、底面が矩形で
一方の辺が他方の辺より長いドレン皿であり、蒸発器3
を収容している。7はドレンを外部へ排出する排水管で
ある。8は、ドレン皿6内にほぼ均一の大きさの複数の
区画を備えるように、蒸発器3とドレン皿6内壁間にド
レン皿の長手方向に対してほぼ直交する角度で設置され
た波抑制板である。8aは波抑制板8に仕切られるドレ
ン皿6内の区画を相互に連通する連通部として波抑制板
8に設けられた切欠きである。また、図3において、9
はドレン皿6に溜まったドレンである。
【0014】このように、ドレン皿6、排水管7及び波
抑制板8により構成されたドレン処理装置5において、
ドレン皿6に設置された波抑制板8はドレン皿6の長手
方向に対してほぼ直交するように設置されているので、
長手方向にドレンの波が生じても、ドレン皿6の短辺側
の縁に加えて、波抑制板8でドレン9の波が抑えられ
る。即ち、連通部付の波抑制板8によって量的に分散さ
れたドレン9は、ドレン皿6の短辺側の縁及び波抑制板
8でそれぞれ移動が抑えられる。このため、鉄道車両の
発車、停車、ポイント通過時等の衝撃により慣性力が加
わってドレン9がドレン皿6の長手方向へ急激に移動し
たとき、図3に示すようにドレン9は波抑制板8によっ
てせき止められ、ドレン9の表層に発生する波は細分化
されて小さくなる。したがって、鉄道車両の発車、停
車、ポイント通過時等の衝撃を受けたときの、ドレン皿
6の縁からのドレン9の溢れを抑制できる。なお、波抑
制板8はドレン皿6の長手方向に対して直交するように
設けることが望ましいが、必ずしも直交しなくても、ド
レン皿6の長手方向に対して平行でなくドレンの急激な
移動に対して抵抗となるように配列しても良い。
【0015】また一方、ドレン皿6は波抑制板8により
ほぼ均一な大きさの複数の区画を備えており、ドレン9
は切欠き8aを通って隣接した区画へ移動できるので、
各区画のドレン9の量は少量に均等化され、衝撃を受け
たときの局所的な大きな波の発生によるドレンの溢れを
抑制できる。
【0016】さらに、蒸発器3の下部をドレン皿6に収
容しているので、ドレンが蒸発器3からドレン皿6へ落
ちる際の水はねによるドレン水滴の飛散が少なくなり、
ドレン皿6の大きさを小さくすることができる。
【0017】なお、この実施の形態において波抑制板8
の切欠き8aは1枚の波抑制板に1つであるが、衝撃が
無い時はドレンを通し、ドレンの急激な移動時にはドレ
ンに対して発生する波を細分化するのに十分な抵抗とな
れば、1枚の波抑制板に複数の切欠きでも良く、1枚に
1つの切欠きの場合と同様の効果が得られる。また、こ
の実施の形態においては、波抑制板8の切欠き8aはド
レン9の急激な移動時にはドレンに対して発生する波を
細分化するのに十分な抵抗となる適当な大きさと形状を
持つ通路をドレン皿内壁面と構成しているが、急激な移
動時にドレンに対して発生する波を細分化するのに十分
な抵抗となれば、波抑制板の下部に適当な形状の穴を設
けても良く、波抑制板に切欠きを設けた場合と同様の効
果が得られる。
【0018】さらに、この実施の形態においては、蒸発
器3をドレン皿6に収容しているが、蒸発器3をドレン
皿6より出してドレン皿6上に設置しても、同様の効果
が得られる。ただし、この場合、波抑制板はドレン皿内
壁の両側面に張り渡す形状とする。また、上記では波抑
制板8をドレン皿6に複数枚設けているが、蒸発器3が
ドレン皿6の外に出ている場合は1枚、蒸発器3をドレ
ン皿6に収容している場合はドレン皿6内壁と蒸発器3
との間に1枚ずつ設けても同様の効果が得られるのは当
然である。波抑制板8の設置枚数は適宜選択すれば良
い。さらに、上記ドレン皿6は底面が矩形で一方の辺が
他方の辺より長いドレン皿の例を示したが、矩形に限ら
ず、角部にアールを持たせた長円形等でも良い。
【0019】実施の形態2.本発明の実施の形態2につ
いて、図4、図5及び図6を用いて説明する。図4及び
図5において、10は波抑制板8の連通部に設置された
網である。また図6において、11は波抑制板8に設け
られた櫛の歯状の連通部である。他は図1と同様であ
る。
【0020】図4及び図5のように構成されたドレン処
理装置5において、鉄道車両の発車、停車、ポイント通
過時等の衝撃により慣性力が加わってドレンがドレン皿
6の長手方向へ急激に移動しても、実施の形態1と同様
に波抑制板8によってせき止められ、ドレンの表層に発
生する波は細分化されて小さくなる。したがって、前記
実施の形態1と同じく、鉄道車両の発車、停車、ポイン
ト通過時等の衝撃を受けたときの、ドレン皿6の縁から
のドレン9の溢れを抑制できる。また一方、衝撃の無い
状態において、ドレンは網10を通って隣接した区画へ
移動するので、各区画のドレンの量は円滑に均等化され
る。このとき、ドレン中に混在する塵埃が網10に引っ
掛かるので、排水管の塵埃による詰まりを防止できる。
【0021】なお、この実施の形態においては波抑制板
8の連通部に網10を設置しているが、網でなくても水
を濾す機能を持つ材質であればドレンに対するフィルタ
ーとして機能し、同様の効果が得られる。また、図6の
ように、波抑制板8に網10の代わりに櫛の歯状の連通
部11を設けても同様の効果が得られる。
【0022】実施の形態3.本発明の実施の形態3につ
いて、図7及び図8を用いて説明する。図7及び図8に
おいて、12は前記波抑制板8の代わりにドレン皿6の
内壁側面と蒸発器3の側面との間に設置された、ドレン
皿6の上部を塞ぎ下部を連通部とする波抑制板である。
他は図1と同様である。
【0023】このように構成されたドレン処理装置5に
おいて、鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時等の衝
撃により慣性力が加わってドレンがドレン皿6の長手方
向へ急激に移動しても、実施の形態1と同様に波抑制板
12によってせき止められ、ドレンの表層に発生する波
は細分化されて小さくなる。したがって、前記実施の形
態1と同じく、鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時
等の衝撃を受けたときの、ドレン皿6の縁からのドレン
9の溢れを抑制できる。また一方、ドレン皿6の底面付
近には障害物が無いので、衝撃の無い状態において、ド
レンは波抑制板12の下方のドレン皿6の底面付近を通
って隣接した区間へ移動して波抑制板間に溜まるドレン
の量は均等化され、円滑にドレンを排出することができ
る。即ち、波抑制板12の下方は、波抑制板12で仕切
られた区画を相互に連通する連通部として働く。さら
に、前記実施の形態1及び2のような波抑制板の切欠き
や穴の加工が不要となり、製作が容易となる。
【0024】実施の形態4.本発明の実施の形態4につ
いて、図9及び図10を用いて説明する。図9及び図1
0において、13は水に浮く材質で構成されドレン皿6
に設置された、ドレン水面を覆う浮き板である。また、
14は浮き板13がドレン皿6から浮き出ることを防止
するストッパーである。他は図1及び図3と同様であ
る。
【0025】このように構成されたドレン処理装置5に
おいて、鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時等の衝
撃により慣性力が加わってドレンが急激に移動しようと
しても、図10のようにドレン皿6に設置された浮き板
13により、急激なドレン9の移動に伴うドレン9の表
層に発生する波が抑制され、ドレン皿6からのドレンの
溢れを抑制できる。なお、浮き板13は、ドレン皿6に
設置されたストッパー14によりドレン皿6からの浮き
出しを防止している。
【0026】また、浮き板13によりドレン皿6内のド
レン9の水面が覆われるため、送風機による空気の流れ
がドレン9の水面に直接当たらず、この空気の流れを原
因とするドレン水面の波立ちを抑制できる。したがっ
て、送風機による空気の流れによるドレン皿からの水滴
の飛散を防止できる。
【0027】さらに、浮き板13の下方には障害物が無
いのでドレンは浮き板13の下方を流れ、円滑にドレン
を排出することができる。
【0028】なお、浮き板13は、板状で水に浮く材質
であればよく、同様の効果が得られる。
【0029】実施の形態5.本発明の実施の形態5につ
いて、図11及び図12を用いて説明する。図11及び
図12において、15は水より比重の大きな材質を用い
た波立防止ボールである。また、16は波立防止ボール
15上に設けた、波立防止ボール15がドレン皿6から
飛び出すことを防止する網である。他は図1と同様であ
る。
【0030】このように構成されたドレン処理装置5に
おいて、鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時等の衝
撃により慣性力が加わってドレン9が急激に移動しよう
としても、図12のようにドレン皿6に設置された波立
防止ボール15の隙間を通過することとなるので、その
抵抗によりドレン9の移動が抑制され、ドレン皿6から
のドレン9の溢れを抑制できる。
【0031】また、波立防止ボール15を設置したとき
の高さがドレン9の水面より高くなるようにすれば、送
風機による空気の流れが直接当たるドレン9の水面が減
少し、この空気の流れを原因とするドレン水面の波立ち
を抑制できる。したがって、送風機による空気の流れに
よるドレン皿からの水滴の飛散を抑制できる。
【0032】なお、この実施の形態においてはドレン皿
に設置するドレンの移動に対する障害物をボールとして
いるが、球形でなくても良く、さらに障害物すべてが同
じ形状または同じ大きさでなくても、ドレンの急激な移
動に際して十分な抵抗となる程度の隙間が保持できれ
ば、同様の効果が得られる。
【0033】また、この実施の形態においてはボールの
飛び出しを防止するために網を使用しているが、枠や金
網による固定、またはボール同士の接着もしくは融着で
あってもボールの飛び出しを防止できれば、同様の効果
が得られる。
【0034】さらに、この実施の形態においては蒸発器
3はドレン皿6に収容されているが、蒸発器3をドレン
皿6から出し、ドレン皿6の上に設置しても同様の効果
が得られる。
【0035】実施の形態6.本発明の実施の形態6につ
いて、図13及び図14を用いて説明する。図13及び
図14において、17は多孔質材料または繊維を用い、
ドレン皿6内部全体に設けた波立防止フィルターであ
る。他は図1と同様である。
【0036】このように構成されたドレン処理装置5に
おいて、鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時等の衝
撃により慣性力が加わってドレン9が急激に移動しよう
としても、図14のようにドレン皿6に設置された波立
防止フィルター17の抵抗により、ドレン9の移動が抑
制され、ドレン皿6からのドレン9の溢れを抑制でき
る。
【0037】また、波立防止フィルター17の厚みがド
レン9の水面より高くなるようにすれば、送風機による
空気の流れがドレン9の水面に直接当たらず、この空気
の流れを原因とするドレン水面の波立ちを抑制できる。
したがって、送風機による空気の流れによるドレン皿か
らの水滴の飛散を抑制できる。
【0038】さらに、ドレン中に混在する塵埃が波立防
止フィルター17に引っ掛かるので、排水管の塵埃によ
る詰まりを防止できる。
【0039】なお、この実施の形態においては蒸発器3
はドレン皿6に収容されているが、蒸発器3をドレン皿
6から出し、ドレン皿6の上に設置しても同様の効果が
得られる。このとき、ドレン9の水面より高くなるよう
な厚みを持つ波立防止フィルター17をドレン皿6全体
に設置すれば、ドレンが蒸発器3からドレン皿6に落下
する際の水はねを防止できる。
【0040】実施の形態7.本発明の実施の形態7につ
いて、図15及び図16を用いて説明する。図15及び
図16において、18は多孔質材料または繊維を用い、
ドレン皿上部のほぼ全面に設けた波立防止カバーであ
る。他は図1と同様である。
【0041】このように構成されたドレン処理装置5に
おいて、鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時等の衝
撃により慣性力が加わってドレンが急激に移動しようと
しても、図16のようにドレン皿6に設置された波立防
止カバー18により、急激なドレン9の移動に伴うドレ
ン9の表層に発生する波が抑制され、ドレン皿6からの
ドレンの溢れを抑制できる。
【0042】また、波立防止カバー18によりドレン皿
6内のドレン9の水面が覆われるため、送風機による空
気の流れがドレン9の水面に直接当たらず、この空気の
流れを原因とするドレン水面の波立ちを抑制できる。し
たがって、送風機による空気の流れによるドレン皿から
の水滴の飛散を防止できる。
【0043】さらに、波立防止カバー18の下方には障
害物が無いのでドレンは波立防止カバー18の下方を流
れ、円滑にドレンを排出することができる。
【0044】なお、この実施の形態においては蒸発器3
はドレン皿6に収容されているが、蒸発器3をドレン皿
6から出して、ドレン皿6の上に設置しても同様の効果
が得られる。このとき、ドレン皿6のドレン水面全面を
覆うように波立防止カバー18を設置すれば、ドレンが
蒸発器3からドレン皿6に落下する際の水はねによるド
レン水滴の飛散を防止できる。
【0045】
【発明の効果】この発明の第1の発明に係わる鉄道車両
用空気調和装置は、ドレン皿の長手方向へのドレンの移
動を妨げる波抑制板をドレン皿に設けたことにより、鉄
道車両の発車、停車、ポイント通過時等の衝撃により慣
性力がドレン処理装置に加わったときの、ドレン皿の長
手方向へのドレンの急激な移動による波が波抑制板によ
り分散され、ドレン皿の外へのドレンの溢れ出しを防止
できる。
【0046】この発明の第2の発明に係わる鉄道車両用
空気調和装置は、波抑制板をドレン皿の長手方向に対し
てほぼ直交させることにより、ドレン皿の長手方向への
ドレンの移動による波に対する抵抗を大きくし、波を抑
制することができる。さらに、波抑制板で仕切られたド
レン皿内の各区画のドレンの水位を波抑制板の連通部に
よって均一化することで、衝撃により発生するドレンの
急激な移動による波を均一化でき、局所的な大きな波の
発生によるドレンの溢れ出しを防止できる。
【0047】この発明の第3の発明に係わる鉄道車両用
空気調和装置は、ドレン皿内を複数の波抑制板で仕切る
ことで、仕切られた各区画のドレン水量が少量となり、
衝撃により発生するドレンの急激な移動による波を小さ
くすることができる。また、波抑制板で仕切られたほぼ
均一の大きさの区画を備えることにより、衝撃によって
急激に移動するドレンの水量を均一化し、さらにドレン
の波が均一化され、局所的な大きな波の発生によるドレ
ンの溢れ出しを防止できる。
【0048】この発明の第4の発明に係わる鉄道車両用
空気調和装置は、波抑制板を加工して容易にドレン皿内
の底面部付近に連通部を設けることができるため、波抑
制板で仕切られたドレン皿内の各区画の水位を円滑に均
一化できる。
【0049】この発明の第5の発明に係わる鉄道車両用
空気調和装置は、蒸発器をドレン皿に収容し、蒸発器と
ドレン皿間の距離が近いため、蒸発器から落ちる際のド
レンの飛散が少なくなり、ドレン皿の大きさを小さくす
ることができる。
【0050】この発明の第6の発明に係わる鉄道車両用
空気調和装置は、波抑制板で仕切られたドレン皿の区画
を相互に連通する連通部にフィルターの機能を付加した
ことにより、排水管の塵埃による詰まりを防止できる。
【0051】この発明の第7の発明に係わる鉄道車両用
空気調和装置は、波抑制板をドレン皿の底部から離した
状態でドレン皿内壁側面に取り付けたことにより、波抑
制板を穴加工等せずに連通部を設けることができ、波抑
制板で仕切られたドレン皿の区画間の水量の均一化とド
レンの排出が円滑となる。
【0052】この発明の第8の発明に係わる鉄道車両用
空気調和装置は、ドレン皿に浮き板とストッパーを備え
ることにより、鉄道車両の発車、停車、ポイント通過時
等の衝撃により慣性力がドレン処理装置に加わっても、
ドレンの急激な移動に伴うドレン表層の波が抑制され、
ドレンがドレン皿の外に溢れ出ることを抑制できると共
に、空気の流れによるドレン皿のドレン水面の波立ちを
原因とする水滴の飛散が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の鉄道車両用空気調
和装置におけるドレン処理装置の概略構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における波抑制板の
形状を示すドレン処理装置の断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1における波抑制板の
作用を示すドレン処理装置の断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の鉄道車両用空気調
和装置におけるドレン処理装置の概略構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態2における波抑制板の
形状を示すドレン処理装置の断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態2における、異なる形
状の波抑制板の例を示すドレン処理装置の断面図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態3の鉄道車両用空気調
和装置におけるドレン処理装置の概略構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態3における波抑制板の
形状を示すドレン処理装置の断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4の鉄道車両用空気調
和装置におけるドレン処理装置の概略構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態4の鉄道車両用空気
調和装置におけるドレン処理装置の断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態5の鉄道車両用空気
調和装置におけるドレン処理装置の概略構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態5の鉄道車両用空気
調和装置におけるドレン処理装置の断面図である。
【図13】 この発明の実施の形態6の鉄道車両用空気
調和装置におけるドレン処理装置の概略構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態6の鉄道車両用空気
調和装置におけるドレン処理装置の断面図である。
【図15】 この発明の実施の形態7の鉄道車両用空気
調和装置におけるドレン処理装置の概略構成図である。
【図16】 この発明の実施の形態7の鉄道車両用空気
調和装置におけるドレン処理装置の断面図である。
【図17】 鉄道車両用空気調和装置の断面図である。
【図18】 従来の鉄道車両用空気調和装置におけるド
レン処理装置の概略構成図である。
【図19】 鉄道車両用空気調和装置の圧力変化を図示
したものである。
【図20】 従来の鉄道車両用空気調和装置におけるド
レン処理装置の問題点を図示したものである。
【符号の説明】
3 蒸発器、5 ドレン処理装置、6 ドレン皿、7
排水管、8 波抑制板、8a 切欠き、9 ドレン、1
0 網、11 櫛の歯状の連通部、12 ドレン皿の内
壁側面に設けた波抑制板、13 浮き板、14 ストッ
パー、15 波立防止ボール、16 網、17 波立防
止フィルター、18 波立防止カバー。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング、室内送風機、蒸発器、蒸発
    器にて凝縮したドレンを溜めるための、底面が矩形で一
    方の対になる辺が他方の対になる辺より長いドレン皿、
    及び前記ドレン皿よりドレンを外部へ排出する排水管を
    備えた鉄道車両用空気調和装置において、前記ドレン皿
    の長手方向へのドレンの移動を妨げる波抑制板を前記ド
    レン皿に設けたことを特徴とする鉄道車両用空気調和装
    置。
  2. 【請求項2】 ドレン皿に設けた波抑制板を前記ドレン
    皿の長手方向に対してほぼ直交させると共に、前記波抑
    制板で仕切られるドレン皿の区画を相互に連通する連通
    部を設けたことを特徴とする、請求項1記載の鉄道車両
    用空気調和装置。
  3. 【請求項3】 ドレン皿に複数の波抑制板を設け、前記
    波抑制板で仕切られた区画をほぼ均一の大きさとしたこ
    とを特徴とする、請求項2記載の鉄道車両用空気調和装
    置。
  4. 【請求項4】 波抑制板で仕切られるドレン皿の区画を
    相互に連通する連通部が、波抑制板に設けた切欠きまた
    は穴であることを特徴とする、請求項2または請求項3
    記載の鉄道車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】 蒸発器下部をドレン皿に収容し、前記蒸
    発器下部とドレン皿内壁間に波抑制板を設けたことを特
    徴とする、請求項1、請求項2、請求項3または請求項
    4記載の鉄道車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】 波抑制板で仕切られたドレン皿の区画を
    相互に連通する連通部に、フィルターの機能を付加した
    ことを特徴とする、請求項2、請求項3、請求項4また
    は請求項5記載の鉄道車両用空気調和装置。
  7. 【請求項7】 波抑制板をドレン皿の底部から離した状
    態で、ドレン皿内壁側面に取り付けたことを特徴とす
    る、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請
    求項6記載の鉄道車両用空気調和装置。
  8. 【請求項8】 前記鉄道車両用空気調和装置を搭載する
    車両の進行方向及び後退方向へのドレンの移動による波
    を抑制する浮き板をドレン皿部に備え、更にこの浮き板
    がドレン皿の外に出ることを防止するストッパーをドレ
    ン皿に備えることを特徴とする鉄道車両用空気調和装
    置。
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