JP4047769B2 - 集塵装置 - Google Patents
集塵装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4047769B2 JP4047769B2 JP2003158046A JP2003158046A JP4047769B2 JP 4047769 B2 JP4047769 B2 JP 4047769B2 JP 2003158046 A JP2003158046 A JP 2003158046A JP 2003158046 A JP2003158046 A JP 2003158046A JP 4047769 B2 JP4047769 B2 JP 4047769B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- vertical plate
- plate
- dust
- dust collector
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Separation Of Particles Using Liquids (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
塗装や食品梱包時において、その周囲に存在する空気に含まれる埃やその他の塵等の粒子は、品質上または衛生上大きな問題であり、そのような場所には極力存在しないことが望ましい。そこで、従来より、そのような埃等を除去する集塵装置が開発されてきた。
【0003】
なお、上述した従来技術は、出願人が出願時点で知る限りにおいて文献公知ではない。
また、出願人は出願時までに本発明に関連する先行技術文献を発見することはできなかった。よって、先行技術文献情報を開示していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の集塵装置では、空気中に含まれる埃やその他の塵等の粒子を空気中からほぼ完全に除去するには、フィルタ等の消耗品や複雑な構造が必要であった。したがって、集塵装置の性能を維持するためには、多大な費用が必要であった。
また、従来のフィルタ式集塵装置では、フィルタに埃や塵等が詰まると、圧力損失が起こって吸引力が落ちてしまうため、フィルタの掃除や交換を適宜行わなければならず、とても使い勝手が悪かった。
さらに、従来の湿式集塵機では、構造が複雑で多量の水を消費するため、限られた用途、条件でしか使用できなかった。
そこで本発明は、シンプルな構造で、ほぼ完全に埃やその他の塵等の粒子を空気中から除去することができる集塵装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題を解決するために本発明にかかる集塵装置は、水平な底板と、この底板に対して垂直な垂直板と、底板と垂直板とを曲面で連接する第1の連接部とから構成される断面略L字状のベースと、底板と垂直板の面に挟まれた空間で垂直板と交差する方向に配設された上方基板と、この上方基板の下方に配設された下方基板と、上方基板と下方基板とを曲面で連接する第2の連接部とから構成された傾斜板と、垂直板と上方基板のそれぞれの端部を含む開口の上方に配設され、開口から第1および第2の連接部により挟まれた領域への空気流を生じさせる空気流発生装置と、上側基板に対向した側の垂直板の面に沿って水を流す水流発生装置と、領域から底板方向に流れる排水を回収する回収装置とを備え、第1と第2の連接部は、ほぼ平行に配設されており、垂直板と上方基板との間隔は、第1および第2の連接部に向かうにつれて徐々に狭くなり、これにより加速された空気流が曲面で遠心力と慣性力が付加されて底板に衝突し、底板と下側基板との間隔は、第1および第2の連接部から離れるにつれて徐々に広くなり、空気流に含まれる塵埃は、第ベースを流れる水に混入し、この水とともに排水として回収装置に回収されることを特徴とする。この集塵装置によれば、空気流発生装置により取り込まれた空気は、垂直板と上方基板に挟まれた領域から底板と下方基板に挟まれた領域を通り、集塵装置外部に放出される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1および図2によく示されるように、全体を符号1で表す本実施の形態にかかる集塵装置は、この集塵装置1の各構成要素が所定の位置に取り付けられるフレーム10と、このフレーム10の上方に配設され、集塵装置の周囲に存在する埃やその他の塵などを空気とともに集塵装置1内部に取り込む送風機20と、フレーム10における送風機20の下方に配設され、この送風機20から取り込まれる埃やその他の塵を含む空気を整流する整流格子30と、フレーム10における整流格子30の下方に配設され、この整流格子30から送出されてくる空気を水と接触させ、空気中に含まれる埃やその他の塵を水に吸着または混入させる集塵部40と、フレーム10における集塵部40の下方に配設され、この集塵部40に配設されたノズル45に水を送出するポンプ50と、このポンプ50と連なって配設される自給タンク60と、フレーム10における集塵部40の下方に配設され、集塵部40から出力される埃やその他の塵が含まれる排水を貯留する貯水タンク70とから構成される。
【0007】
フレーム10は、例えば金属等からなる棒状の部材が組み合わされることにより形成された直方体状の形状を有する。このようなフレーム10には、必要に応じて棒状の部材が各所に張り巡らされており、これにより集塵装置1の各構成要素を所定の場所に配設することができる。なお、フレーム10の形状は、直方体状に限定されず、適宜自由に変形・変更することができる。
また、図3に示す後述する吹出口40bを除いたフレーム10の周囲は、例えば後述するカバー46のように、金属や樹脂などからなる板材等により覆われるようにしてもよい。また、フレーム10の上部は、送風機20を保護する例えばメッシュ状の通気性のよい保護材などが配設されてもよい。
【0008】
送風機20は、空気流発生装置として機能し、公知のファンや送風機等から構成され、集塵装置1の周囲に存在する埃やその他の塵などを含む空気を、集塵装置1の上部から集塵装置1内部に取り込み、整流格子30に送出する。なお、図1または図2において、送風機20が2つ設けられているが、送風機20の数量はこれに限定されず、適宜自由に設定することができる。また、送風機20は、集塵装置1の周囲に存在する埃やその他の塵を含む空気を集塵装置1の上部のみならず送風機20の側面部付近から集塵装置1内部に取り込むようにしてもよい。
【0009】
整流格子30は、その内部に例えばhoneycomb構造などが設けられた公知の整流格子から構成される。これにより送風機20から取り込まれた空気は、整流格子30により整流され、全体としてほぼ均一な風速および風圧で集塵部40に送出される。
【0010】
集塵部40は、図3によく示されるように、水平な底板41aに断面が円弧形状のベース連接部41bを介して垂直上方に垂直板41cが連なる断面略L字状の基板からなり、底板41aおよび垂直板41cのそれぞれのベース連接部41bに連なる側と反対側の端部には底板41aと垂直板41cに挟まれる側(内側)と反対方向に略垂直に折曲された端部41d、41eが形成され、底板41aと垂直板41cとがそれぞれフレーム10の構成する直方体形状の底面または一側面に対向しかつ平行に配設されるベース41と、下方基板42aから傾斜板連接部42bを介して上方基板42cが連接し、下方基板42aと上方基板42cのそれぞれの端部に向かうにしたがって徐々に開口する断面略U字状の基板からなり、傾斜板連接部42bの下方基板42aと上方基板42cとに挟まれた側(内側)の反対側の面をベース連接部41bの内側の面にほぼ平行に対向させ、かつ傾斜板連接部42bから離れるにつれて下方基板42aと上方基板42cのそれぞれが底板41aまたは垂直板41cから離間するように配設される傾斜板42と、上側基板43aの一端から連なる端部43bが端部41eと離間しかつ略平行に対向し、上側基板43aの他端から連なる下側基板43cの端部が垂直板41cの内側の面の下方部分に対向しかつ離間するように垂直板41cと上方基板42cとの間に配設され、下側基板43cの垂直板41cと対向する側の面の下方に排水路として機能する溝43dが形成された断面略くの字状の仕切板43と、底部にパイプ44aが接続され、底板41aの外側の面に対向しない側の端部から鉛直上方にしぶき飛散防止板44bが形成され、端部41dの両面に断面略U字状の溝44cの内部側面を対向させた回収装置44と、仕切板42の垂直板41cと対向する側の面に少なくとも1つ設けられる水流装置としての機能を実現するノズル45とから構成される。なお、集塵部40の両側面、つまり図3に示される側およびこの側に対向する側は、板材等からなるカバー46により気密性を保持した状態で覆われている。
ここで便宜上、上方基板42cの端部と、端部43bおよびカバー46とから構成される開口を取入口40a、下方基板42aの端部と、しぶき飛散防止板44bの端部およびカバー46とから構成される開口を吹出口40bと呼ぶこととする。
【0011】
ポンプ50は、公知のポンプからなり、図2によく示されるように、一端が貯水タンク70に接続されたパイプ51と、一端がノズル45に接続され、公知のフィルター52が設けられているパイプ53と接続されている。このようなポンプ50は、貯水タンク70に貯留された排水の上澄みを、ノズル45に送出する。なお、ポンプ50は、公知のタンクからなる自給タンク60にも接続されており、この自給タンク60に貯留されている水をノズル45に送出することもできる。
【0012】
貯水タンク70は、公知のタンクからなり、図2に示す収集装置44のパイプ44aから送出されてくる排水およびこの排水に含まれる埃やその他の塵等を貯留する。この貯水タンク70に送出されてくる排水に含まれる埃やその他の塵等は、貯水タンク70の底部に沈殿する。このため、貯水タンク70の底部には、図示しない排水口が設けられており、この排水口により貯水タンク70の底部に沈殿した埃やその他の塵等を適宜外部に排出することができる。また、貯水タンク70に貯留された排水の上澄みは、埃やその他の塵等が貯水タンク70の底部に沈殿するために埃やその他の塵等がほとんど含まれていないので、パイプ51を介してポンプ50により吸い上げられ、再びノズル45に送出される。さらに、貯水タンク70には、図示しないレベルセンサが設けられており、このレベルセンサにより貯水タンク70に貯留される排水の量が監視される。
【0013】
上述した送風機20、ポンプ50およびレベルセンサ等は、図示しないマイクロプロセッサ等からなる制御装置に接続され、この制御装置により駆動制御が行われる。この駆動制御の状態は、例えば液晶モニタ等により表示するようにしてもよい。
【0014】
次に、本実施の形態にかかる集塵装置1の動作について説明する。
集塵装置1は、図1および図3によく示されるように、送風機20により集塵装置1の周囲に存在する埃やその他の塵等を含む空気を整流格子30に取り込み、この整流格子30により取り込まれた空気を全体としてほぼ均一な風速および風圧にして取入口40aに送出する。
【0015】
集塵装置1は、図3によく示されるように、取入口40aに送出されてきた空気を、上方基板42cと仕切板43とに挟まれた領域からベース連接部41bと傾斜板連接部42bとに挟まれた領域(接触領域)に案内する。
このとき、集塵装置1は、ノズル45から水を放出している。このノズル45は、垂直板41cに向かって、この垂直板41cの横方向(垂直板41cの一面において鉛直方向に直交する方向)に一様に水を拡散させて放出する。このノズル45から放出された水は、垂直板41cの内側の表面に沿ってベース連接部41bの内側の表面を流れ、底板41aの内側の表面を通り、端部41dをつたって収集装置44の溝44cに入り、パイプ44aにより貯水タンク70に貯留され、再びポンプ50によりノズル45に送出される。このように、本実施の形態にかかる集塵装置1は、その内部に水を循環させる。
上述したように、仕切板43と垂直板41cとに挟まれた領域からノズル45により水を放出することにより、本実施の形態にかかる集塵装置1は、取入口40aから送出されてくる空気によってノズル45から放出される水が集塵装置40内部または吹出口40bから飛散するのを防ぐことができる。
なお、溝44cのしぶき飛散防止板44bが設けられた側の端部は、他端よりも鉛直上方に高い位置まで延在している。これにより、ノズル45から放出される水量が多い場合でも、その水が吹出口40bから集塵装置1外部に溢れることを防ぐことができる。
【0016】
図4において矢印で示す空気は、接触領域を通り、底板41aと下方基板42aとに挟まれた領域に案内される。このとき、接触領域に案内された空気中の埃やその他の塵などの粒子は、送風機20に基づく慣性力と接触領域の円弧形状に基づく遠心力により、ベース連接部41bの方へ引き寄せられる。このベース連接部41bに引き寄せられた粒子は、ベース連接部41bの表面を流れる水に混入し、この水とともに底板41aを通り、端部41dから収集装置44の溝44cに入り、パイプ44aにより貯水タンク70に貯留され、この貯水タンク70の底部に沈殿し、適宜排出口から集塵装置1外部に排出される。
このように、集塵装置1は、接触領域に案内された空気中の埃やその他の塵等の粒子に慣性力と遠心力を働かせ、ベース連接部41bの表面を流れる水の方に引き寄せることにより、空気中の埃やその他の塵等の粒子を効果的に除去することができる。
また、本実施の形態にかかる集塵装置1は、その装置内に水を循環させて、この水に空気中の埃やその他の塵等の粒子等を吸着または混入させることにより、この粒子等を収集するという単純な構造を有するが、実験によると、20μm以上の粒径の粒子の捕集率が100%を達成したという優れた効果を有する。
さらに、本実施の形態にかかる集塵装置1は、動作の際に消耗するのは水のみである。このように安価な水しか消耗しないため、本実施の形態にかかる集塵装置1は、低コスト化を実現し、安定した集塵能力を維持できる。
【0017】
なお、ベース連接部41bと傾斜板連接部42bの円弧形状は、同心であることが望ましい。ベース連接部41bと傾斜板連接部42bとの円弧形状を同心にすることにより、接触領域を通過する空気中の埃やその他の塵の粒子は、効果的に遠心力が付加され、ベース連接部41bの方へ引き寄せられる。
【0018】
また、図3によく示されるように、垂直板41cおよび仕切板43と上方基板42cとから構成される領域が、取入口40aから接触領域に向かって狭くなるように構成されているため、取入口40aから送出されてくる空気の流速が接触領域付近において早くなる。これにより、その空気中に含まれる埃やその他の塵などの粒子は、遠心力が接触領域において大きく作用するので、結果として効果的にベース連接部41bの方へ引き寄せられる。
【0019】
さらに、前述したように、ノズル45は、垂直板41cの横方向に一様に拡がった状態で水を流すことにより、ベース連接部41bの表面を流れる水も横方向に一様に拡がった状態となるので、ベース連接部41bの方へ引き寄せられる接触領域を通過する空気中の埃やその他の塵などの粒子が漏れなく水と接触させることができ、結果として集塵効果が向上させることができる。
【0020】
接触領域において埃やその他の塵等の粒子が除去された空気は、底板41aと下方基板42aとに挟まれた領域を通り、吹出口40bから集塵装置1外部に放出される。図3によく示されるように、接触領域から吹出口40bにかけて底板41aと下方基板42aとに挟まれた領域が徐々に開口するようにすることにより、吹出口40bから放出される空気の風圧を低下させ、吹出口40bからしぶきが飛散することを防ぐことができる。
【0021】
なお、ノズル45から放出される水の流量や送風機20による風量等の関係により、吹出口40bからしぶきが集塵装置1外部に放出される場合がある。これを防ぐため、収集装置44の溝44cの一端には、しぶき飛散防止板44bが設けられている。これにより、集塵装置1は、吹出口40bからしぶきが放出されるのを防ぐことができる。
【0022】
また、仕切板43の下側基板43cの下端から水滴が滴下すると、この水滴が送風機20により取入口40aから送出されてくる空気に巻き上げられ、吹出口40bから集塵装置1外部に放出される恐れがある。
これを防ぐために、垂直板41cには、水と接触する側の面に、親水効果を発生させるまたは表面に微細な凹凸をつける等の水が垂直板41cに吸着する濡れ加工が施されている。これにより、ノズル45から放出される水は、仕切板43の方へはねるのを防止し、垂直板41cに沿ってベース連接部41bの方へ案内されるので、下側基板43cの下端に水滴がつかない。
さらに、図3によく示されるように、下側基板43cの垂直板41cに対向する側の面の下方付近には、溝43dが形成されている。この溝43dは、垂直板41cに接触せずに、カバー46から貯水タンク70に導出されている。これにより、下側基板43cの垂直板41cに対向する側の面に付着した水滴等は、溝43dにより貯水タンク70に送出されるので、下側基板43cの下端に水滴がつかない。
また、仕切板43は、下側基板43cの下端が垂直板41cの表面に沿って流れる水に接触しないように配設される。これによっても、下側基板43cの下端に水滴がつくことを防ぐことができる。
【0023】
なお、ポンプ50は、集塵装置1内部を循環させる水が動作条件等により徐々に蒸発することなどにより、貯水タンク70に設けられたレベルセンサが貯水タンク70内部に貯留されている水の量が所定の値より少なくなったことを検出すると、自給タンク60から水をノズル45に送出する。このような構成にすることにより、集塵装置1は、内部を循環する水の量を所定の量に保ち、結果として安定した運転を行うことができる。
【0024】
次に、図5を参照して、水流装置の変形例について説明する。
水流装置80は、垂直板41cの上端部41fを含む上方部分を一側面とする断面略U字状の溝81と、この溝81内部に設けられ、ポンプ50から供給される水を溝81内部に放出するノズル82とから構成される。溝81の垂直板41cに対向する側の面は、垂直板41cの上端部よりも鉛直上方に高い位置まで延在している。また、溝81の横方向は、カバー46により気密状態を保持した状態で覆われており。
このような水流装置80は、ノズル82から放出される水を溝81内部に貯留し、かつ溝81からその水を溢れさせることにより、垂直板41cの内側の面に水を沿わせた状態で流れさせる。これにより、水流装置80は、仕切板43の方へ水がはねるのを防ぐことができる。
【0025】
なお、上端部41fを構成する辺は、水平に構成されている。これにより、溝81から溢れる水は、垂直板41cの横方向に一様に拡がった状態で垂直板41cに沿って流れる。
また、上端部41fを構成する辺には、連続した複数の溝を形成するようにしてもよい。これにより、溝81から溢れる水は、上端部41fを構成する辺に形成された溝を通過する際に表面張力が働き、垂直板41cの横方向に一様に拡がった状態で垂直板41cに沿って流れる。
このような構成を採ることにより、水流装置80は、垂直板41cの横方向に一様に拡がった状態で水を流すことでき、ベース連接部41bの表面を流れる水も横方向に一様に拡がった状態となるので、ベース連接部41bの方へ引き寄せられる接触領域を通過する空気中の埃やその他の塵の粒子を漏れなく水と接触させることができるため、結果とし集塵効果を向上させることができる。
【0026】
また、水流装置80は、垂直板41cの上端部41fから断面が鉛直上方の方に突出した円弧形状の曲面を有する連接部を介して溝81に連なるようにしてもよい。そのような連接部を介することによっても、溝81から溢れる水は、垂直板41cの横方向に一様に拡がった状態で流れる。
【0027】
なお、本実施の形態において、底板41aと下方基板42a、垂直板41cと上方基板42c、ベース連接部41bと傾斜板連接部42bおよび仕切板43と垂直板41cとの間隔は、送風機20の風量や集塵部40を流れる水量を勘案して適宜自由に設定することができる。同様に、底板41a、垂直板41c、上方基板42c、下方基板42aおよび仕切板43の取り付け角度も適宜自由に設定することができる。さらに、ベース連接部41bと傾斜板連接部42bの曲面形状も適宜自由に設定することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、外部から取り込んだ空気を、垂直板と上方基板とに挟まれた領域からベース連接部と傾斜板連接部とで挟まれた領域に送出すると、垂直板と上方基板とに挟まれた領域がベース連接部と傾斜板連接部とで挟まれた領域に向けて収束する形状およびベース連接部および傾斜板連接部の曲面形状により、空気中に含まれる埃やその他の塵等の粒子に慣性力および遠心力が働き、その粒子がベース連接部に引き寄せられ、このベース連接部の表面を流れる水に混入するというシンプルな構造で、効果的に空気中に含まれる埃やその他の塵の粒子を効率よく空気から除去することができる。
【0029】
また、本発明によれば、ベース連接部と傾斜板連接部を同心の円弧形状とすることにより、ベース連接部と傾斜板連接部とで挟まれた領域を通過する空気中の埃やその他の塵の粒子に効果的に遠心力が付加されるので、集塵効果が向上する。
さらに、本発明によれば、水しか消耗しないので、低コスト化を実現することができる。
【0030】
また、本発明によれば、垂直板と上方基板との間に仕切板を設け、仕切板とベースとの隙間を水流のみが通過できる間隔に保つことにより、水流装置から放出される水が集塵装置内部および外部に飛散することを防ぐことができる。
さらに、本発明によれば、ノズルまたは水溜を水流発生装置として機能させることにより、垂直板の上方基板に対向するの面に対して一様に水を流れさせることができるので、ベース連接部と傾斜板連接部とで挟まれた領域を通過する空気中の埃やその他の塵の粒子が漏れなく水と接触し、結果として集塵効果が向上させることができる。
【0031】
また、本発明によれば、垂直板に濡れ加工を施すことにより、水流発生装置から放出される水が一様に垂直に広げることが可能となり、水流がないことによる集塵効果の低下を防ぐことができ、結果として水流発生装置により放出される水が集塵装置内部および外部に飛散することを防ぐことができる。
さらに、本発明によれば、しぶき防止板を設けることにより、水流発生装置により放出される水が集塵装置外部に飛散することを防ぐことができる。
また、本発明によれば、排水路を設けることにより、傾斜板の下端部に水滴が付着することを防ぐことができるので、水流発生装置により放出される水が集塵装置外部に飛散することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる集塵装置の外観を示す斜視図である。
【図2】 本発明にかかる集塵装置の分解図である。
【図3】 集塵部40の断面図である。
【図4】 接触領域の断面図である。
【図5】 水流発生装置80の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…集塵装置、10…フレーム、20…送風機、30…整流格子、40…集塵部、40a…取入口、40b…吹きだし口、41…ベース、41a…底板、41b…ベース連接部、41c…垂直板、41d、41e…端部、41f…上端部、42…傾斜板、42a…下方基板、42b…傾斜板連接部、42c…上方基板、43…仕切板、43a…上側基板、43b…端部、43c…下側基板、43d…溝、44…収集装置、44a…パイプ、44b…しぶき防止板、44c…溝、45…ノズル、46…カバー、50…ポンプ、51…パイプ、52…フィルター、53…パイプ、60…タンク、70…貯水タンク、80…水流発生装置、81…溝、82…ノズル。
Claims (9)
- 水平な底板と、この底板に対して垂直な垂直板と、前記底板と前記垂直板とを曲面で連接する第1の連接部とから構成される断面略L字状のベースと、
前記底板と前記垂直板の面に挟まれた空間で前記垂直板と交差する方向に配設された上方基板と、この上方基板の下方に配設された下方基板と、前記上方基板と前記下方基板とを曲面で連接する第2の連接部とから構成された傾斜板と、
前記垂直板と前記上方基板のそれぞれの端部を含む開口の上方に配設され、前記開口から前記第1および前記第2の連接部により挟まれた領域への空気流を生じさせる空気流発生装置と、
前記上側基板に対向した側の前記垂直板の面に沿って水を流す水流発生装置と、
前記領域から前記底板方向に流れる排水を回収する回収装置と
を備え、
前記第1と第2の連接部は、ほぼ平行に配設されており、
、前記垂直板と前記上方基板との間隔は、前記第1および第2の連接部に向かうにつれて徐々に狭くなり、
前記底板と前記下側基板との間隔は、前記第1および第2の連接部から離れるにつれて徐々に広くなり、
前記空気流に含まれる塵埃は、前記ベースを流れる水に混入し、この水とともに排水として前記回収装置に回収される
ことを特徴とする集塵装置。 - 請求項1において、
前記ベース連接部および前記傾斜板連接部は、断面が同心の円弧形状を有する
ことを特徴とする集塵装置。 - 請求項1において、
前記垂直板と前記上方基板との間に配設される仕切板
をさらに備えたことを特徴とする集塵装置。 - 請求項1において、
前記水流発生装置は、前記垂直板から離間しかつ前記垂直板に対して均等に水を放出するノズルからなる
ことを特徴とする集塵装置。 - 請求項1において、
前記水流発生装置は、一端部が前記垂直板の上端の辺に連なる水溜からなる
ことを特徴とする集塵装置。 - 請求項1において、
前記垂直板は、親水加工が施されている
ことを特徴とする集塵装置。 - 請求項1において、
前記底板の端部近傍に、前記底板に対して垂直に配設されたしぶき飛散防止板
をさらに備えたことを特徴とする集塵装置。 - 請求項1において、
前記回収装置に回収された排水を前記水流発生装置に送出するポンプ
をさらに備えたことを特徴とする集塵装置。 - 請求項3において、
溝の形状を有し、前記仕切板の前記垂直板に対向した側の面に開口端を上方に向けて配設される排水路
をさらに備えたことを特徴とする集塵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003158046A JP4047769B2 (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 集塵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003158046A JP4047769B2 (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 集塵装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004358317A JP2004358317A (ja) | 2004-12-24 |
JP4047769B2 true JP4047769B2 (ja) | 2008-02-13 |
Family
ID=34051581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003158046A Expired - Fee Related JP4047769B2 (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 集塵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4047769B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180061811A (ko) * | 2016-11-30 | 2018-06-08 | 한국과학기술연구원 | 무동력 집진 장치 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115400527B (zh) * | 2022-10-11 | 2023-09-26 | 皓泰工程建设集团有限公司 | 建筑施工降尘装置及方法 |
-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003158046A patent/JP4047769B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180061811A (ko) * | 2016-11-30 | 2018-06-08 | 한국과학기술연구원 | 무동력 집진 장치 |
KR101898010B1 (ko) * | 2016-11-30 | 2018-09-12 | 한국과학기술연구원 | 무동력 집진 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004358317A (ja) | 2004-12-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN114947641B (zh) | 一种表面清洁设备 | |
JPH1082313A (ja) | オイルサクションフィルタ | |
US20100024646A1 (en) | Air Scrubber with Folded Air Flow | |
JP4047769B2 (ja) | 集塵装置 | |
JP7112078B2 (ja) | 液切板及びそれを備える湿式集塵機 | |
CN216876265U (zh) | 一种气液分离装置及回收箱 | |
JP7341467B2 (ja) | 集塵機及び濾過機付き集塵機 | |
US20080092327A1 (en) | Vacuum cleaner with integrated water filter | |
CN101182949A (zh) | 箱式空气净化器 | |
JP3125905U (ja) | 空気清浄器 | |
JP2003164718A (ja) | 粉塵除去方法とその装置 | |
JP2017070936A (ja) | 空中浮遊物の捕捉装置および空中浮遊物の分離装置 | |
JP3779344B2 (ja) | 多孔スクリーンから成る集塵部材 | |
JP2011189326A (ja) | ミスト集塵装置 | |
JP2600141Y2 (ja) | 空気清浄装置 | |
JP3605157B2 (ja) | 集塵部材 | |
JPH1099628A (ja) | 排煙処理装置 | |
JP2010125052A (ja) | 掃除機用集塵袋及び電気掃除機 | |
RU2279304C1 (ru) | Пылеуловитель вентиляционный мокрый | |
JP2000218120A (ja) | アクアフィルター使用の吸塵装置 | |
JP4415314B2 (ja) | オイルミスト捕集フィルタ | |
JP3133911B2 (ja) | レンジフード | |
JPH1190145A (ja) | オイルミスト用フイルタ装置 | |
JPS5811339A (ja) | 換気扇 | |
JP3379795B2 (ja) | フィルタユニット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051222 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070815 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070821 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071003 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071120 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071122 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131130 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |