JPH11170757A - ボールペン用インキ逆流防止体組成物 - Google Patents

ボールペン用インキ逆流防止体組成物

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JPH11170757A
JPH11170757A JP9363971A JP36397197A JPH11170757A JP H11170757 A JPH11170757 A JP H11170757A JP 9363971 A JP9363971 A JP 9363971A JP 36397197 A JP36397197 A JP 36397197A JP H11170757 A JPH11170757 A JP H11170757A
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JP
Japan
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ink
silicone
ballpoint pen
modified silicone
silicone oil
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JP9363971A
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Naoyuki Murata
直之 村田
Kenichi Shibuya
健一 渋谷
Yasuyuki Yoshimura
保幸 吉村
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Sakura Color Products Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキへの追従性が高く、ボールペン製造時
のインキ逆流防止体の汚れ及びインキ減少時のインキタ
ンク内の汚れを防止できるボールペン用逆流防止体組成
物を提供する。 【解決手段】 シリコーンオイルと、ゲル化剤と、カル
ボキシル変性シリコーンを含有していることを特徴とす
るボールペン用インキ逆流防止体組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールペン用イン
キ逆流防止体組成物に関するもので、さらに詳しくは追
従性が良好でインキタンク内壁へ付着することを防止
し、筆記によるインキ減少に伴うタンク内壁のインキ残
りをなくすクリーニング性を有し、且つインキによる逆
流防止体の汚れも防止できるボールペン用インキ逆流防
止体組成物及びボールペン用インキ逆流防止体組成物を
インキタンクに充填してなるボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インキタンク内にインキを充填す
るボールペンにおいて、インキの逆流を防止するため
に、インキの上部、すなわちペン先と反対側の端部にイ
ンキ逆流防止体が充填されている。この、インキ逆流防
止体は、非使用時にペン先を上にして保管していた場合
にインキがペン先と反対側に逆流して筆記時のインキの
流出性が低下することを防止するもので、通常インキと
相溶性のないゲル状体からなり、インキの減少時にはイ
ンキに追従してペン先側に移動してゆく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インキ逆流防
止体の追従性が充分ではない場合には、インキの減少に
追従しきれずにインキ逆流防止体が元の位置に残留し
て、インキ流出を阻害し、また追従性がよくてもクリー
ニング性がない場合は筆記によるインキ減少に伴うイン
キ残りでインキタンク内が汚れるという問題がある。特
に、インキタンクが透明又は半透明である場合には、こ
の汚れが外観から判別されるため、ボールペンの外観を
損なうおそれがある。さらに、インキ逆流防止体の追従
性が充分でない場合にはインキ逆流防止体が内壁に付着
するためインキ逆流防止体に欠損部分が生じ、該欠損部
分からインキが逆流するおそれもある。
【0004】さらに、インキ逆流防止体は、インキとは
相溶性がないゲル状体であるものの、ボールペン製造時
に、遠心分離等の強い力を掛けて処理する際にインキに
がインキ逆流防止体に混入して汚れることがあり、この
ような場合にも透明又は半透明のインキタンクを有する
ボールペンの場合には外観を損なうおそれがあった。
【0005】本発明の目的は、インキへの追従性が良好
でインキタンク及びインキ逆流防止体の汚れを防止でき
るボールペン用インキ逆流防止体組成物及びボールペン
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの欠
点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ボールペン用イ
ンキ逆流防止体組成物において、シリコーンオイルと、
ゲル化剤を含むボールペン用インキ逆流防止体組成物
に、カルボキシル変性シリコーンを用いると、インキへ
の追従性及びクリーニング性が高いボールペン用インキ
逆流防止体が得られることを見出だし本発明を完成させ
るに至った。すなわち、本発明のボールペン用インキ逆
流防止体組成物は、シリコーンオイルと、ゲル化剤と、
カルボキシル変性シリコーンを含有していることを特徴
としている。
【0007】本発明のボールペン用インキ逆流防止体組
成物は、シリコーンオイルとゲル化剤にカルボキシル変
性シリコーンを含有しているため、カルボキシル変性シ
リコーンが、インキ逆流防止体とインキタンク内壁の界
面に作用してインキタンク内壁にインキ逆流防止体が付
着しにくくなり、且つインキ逆流防止体の追従性が良好
になる。
【0008】従って、インキの減少に追従してインキ逆
流防止体がインキタンク内を移動する際にインキタンク
の内壁にインキ逆流防止体が付着せず且つインキタンク
内壁に残ったインキをインキ逆流防止体が除去すること
で、内壁が汚れることが防止できる。さらに、インキ減
少時にインキ防止体に欠損部分が生じることがなく、イ
ンキの逆流が確実に防止できる。また、インキとの不混
和性が高まるため、ボールペン製造時等にインキ逆流防
止体中にインキが混入してインキ逆流防止体が汚れるこ
とがない。
【0009】本発明には、上記ボールペン用インキ逆流
防止体組成物をインキタンクに充填してなるボールペン
も含まれる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のボールペン用インキ逆流
防止体組成物の特徴は、シリコーンオイルと、ゲル化剤
を含むボールペン用インキ逆流防止体組成物にカルボキ
シル変性シリコーンを混合したことにある。そのため、
本発明のボールペン用インキ逆流防止体組成物は、イン
キへの追従性が高く、インキの減少につれて移動する場
合にもインキタンク内壁に付着せず且つインキ残りがあ
る場合にもこれを除去することができる。
【0011】(シリコーンオイル)本発明のインキ逆流
防止体にはシリコーンオイルが含まれる。このシリコー
ンオイルには、例えば、メチルシリコーンオイル、ジメ
チルシリコーンオイル、及びジメチルシリコーンの変性
体等があり、ジメチルシリコーンの変性体としては、メ
チルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコー
ンオイル等が含まれ、これらのものを単独又は2種類以
上混合して用いることができる。
【0012】シリコーンオイルの具体例としては、例え
ば、信越シリコーン社製、商品名:KF−96、同社
製、商品名:KF−50、同社製、商品名:KF−41
2、同社製、商品名:KF−410等が挙げられる。
【0013】シリコーンオイルの使用量は、インキ逆流
防止体全量に対して50.0〜99.8重量%、好まし
くは65.0〜98.5重量%程度の範囲から選択でき
る。
【0014】これらの、シリコーンオイルは、透明性、
潤滑性、耐熱性、耐酸化性等の特性を有し且つ一般的に
用いられる水性インキとも油性インキとも混和しにくい
ため、本発明のインキ逆流防止体に使用される。
【0015】(ゲル化剤)ゲル化剤は、上記シリコーン
オイルを必要な粘度に増粘させるために用いるものであ
り、インキ逆流防止体に通常用いられるものの中から適
宜選択して用いることができる。
【0016】本発明のインキ逆流防止体に適したゲル化
剤の例としては、例えば、微粒子シリカ、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸、トリベ
ンジリデンソルビトール、水添加ヒマシ油、アミノ酸誘
導体等があり、好ましくは微粒子シリカ、特に親水性シ
リカが好適に用いられる。
【0017】親水性シリカは、特に上記シリコーンオイ
ルのゲル化剤として使用した場合に充分な粘性を付与で
きると同時に、ゲル化した後に強い力を受けた場合にも
粘性構造が変化しにくく、さらには粘度が温度によって
変化することも少ないため、ボールペンの製造時、使用
時に亘って優れたインキ逆流防止効果を維持することが
できる。
【0018】親水性シリカの具体例としては、日本アエ
ロジル社製、商品名:アエロジル200、同社製、商品
名:アエロジル130等が挙げられる。
【0019】ゲル化剤の使用量は、インキ逆流防止体全
量に対して0.1〜10.0重量%、好ましくは0.5
〜5.0重量%程度の範囲から選択できる。ゲル化剤の
使用量がこの範囲より多いとインキへの追従性の低下が
生じるおそれがあり、またこの範囲より少ないとインキ
逆流防止体のゲル化が充分にできないおそれがある。
【0020】(カルボキシル変性シリコーン)本発明の
インキ逆流防止体にはカルボキシル変性シリコーンが含
有されている。このカルボキシル変性シリコーンを使用
することにより、インキ逆流防止体とインキタンク内壁
との界面に作用してインキ逆流防止体がインキタンク内
壁に付着しにくくなり、インキの減少に追従する追従性
が良好になり、その結果インキタンク内壁のインキ残り
を除去するクリーニング性を有する。
【0021】また、カルボキシル変性シリコーンを使用
することでインキ逆流防止体とインキとの混和性が高ま
り、ボールペン製造時に、インキとインキ逆流防止体が
混合してボールペンの外観が悪くなることなどが防止で
きる。
【0022】カルボキシル変性シリコーンの具体例とし
ては、例えば、東芝シリコーン社製、商品名:TSF4
770、信越シリコーン社製、商品名:X−22−16
2A、信越シリコーン社製、商品名:X−22−162
C等がある。
【0023】カルボキシル変性シリコーンのカルボキシ
ル当量は、特に制限されるものではなく、例えば、50
00g/mol以下程度、好ましくは500〜3000
g/mol程度の範囲から選択できる。カルボキシル当
量が高すぎるとインキ逆流防止体の粘度が高くなりすぎ
て好ましくない。一方、カルボキシル当量の下限は、カ
ルボキシル基が微量でも含まれていればある程度の効果
を奏することができるため特に限定されるものでない
が、製造販売上等の理由で実施可能な範囲のカルボキシ
ル当量であることが望ましい。
【0024】カルボキシル変性シリコーンの使用量は、
インキ逆流防止体全量に対して0.1〜40.0重量
%、好ましくは1.0〜30.0重量%程度の範囲から
選択できる。カルボキシル変性シリコーンの使用量がこ
の範囲より多い場合にはインキ逆流防止体の耐衝撃性が
低下することがあり、またこの範囲より少ない場合に
は、インキタンク内壁へインキ逆流防止体が付着するこ
とがある。
【0025】本発明のボールペン用インキ逆流防止体組
成物は、前記各成分を攪拌して略均一に分散させて得ら
れる。
【0026】このようにして得られたインキ逆流防止体
は、インキタンクにインキとともに充填されてボールペ
ンとして製造される。本発明のインキ逆流防止体が使用
されるボールペンとしては、例えばポリプロピレンやポ
リエチレン製の透明又は半透明インキタンクを有するも
のが適している。
【0027】使用するインキは通常ボールペンに使用さ
れている水性又は油性のインキであれば、適宜選択して
使用することができる。
【0028】上記のように製造したボールペンは、イン
キ逆流防止体によって長期間ペン先を上向きにして放置
されていてもインキが逆流することなく筆記時のインキ
流出性がよい。また、ボールペン製造時にインキタンク
内に充填後、インキがインキ逆流防止体に混入してボー
ルペンの外観が損なわれることがない。
【0029】さらに、インキ逆流防止体のインキタンク
内壁への付着性が低いため、インキの減少に伴ってイン
キタンク内を移動する際にインキ逆流防止体がインキタ
ンク内壁に付着することがない。また、インキ逆流防止
体の移動によってインキタンク内壁のインキ汚れをも除
去することができる。よって、透明又は半透明のインキ
タンクを使用したボールペンの場合には、該インキタン
クの内壁が汚れてボールペンの外観が損なわれることが
ない。
【0030】さらに、インキへの追従性が良好で確実に
インキの減少とともに移動するため、インキ逆流防止体
に欠損部分が生じることなく、インキの逆流が確実に防
止できる。
【0031】尚、本発明のインキ逆流防止体組成物は、
上記のようにシリコーンオイルと、ゲル化剤及びカルボ
キシル変性シリコーンを含有してなるが、必要に応じて
他の添加剤等、例えば高沸点の水溶性有機溶剤等を添加
することもできる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
より詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 (実施例1)シリコーンオイルとしてジメチルシリコー
ンオイル(信越シリコーン製、商品名:KF−96−1
000、粘度1000cSt) 77.0重量部、ゲル
化剤としての親水性シリカ(日本アエロジル製、商品
名:アエロジル200、表1中では「親水性シリカ」
と表す) 3.0重量部、カルボキシル変性シリコーン
(東芝シリコーン製、商品名:TSF4770、カルボ
キシル当量1500程度、表1中では「カルボキシル変
性シリコーン」と表す) 20.0重量部を用いてイ
ンキ逆流防止体を調製した。
【0033】(実施例2)シリコーンオイルとしてメチ
ルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−50−1000、粘度1000cSt) 8
5.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル130、表1中では
「親水性シリカ」と表す) 5.0重量部、カルボキ
シル変性シリコーン(信越シリコーン製、商品名:X−
22−162A、カルボキシル当量920程度、表1中
では「カルボキシル変性シリコーン」と表す) 1
0.0重量部を用いてインキ逆流防止体を上記実施例1
と同様に調製した。
【0034】(実施例3)シリコーンオイルとしてアル
キル変性シリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−412−1000、粘度500cSt) 8
8.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル200、表1中では
「親水性シリカ」と表す) 7.0重量部、カルボキ
シル変性シリコーン(信越シリコーン製、商品名:X−
22−162C、カルボキシル当量2330程度、表1
中では「カルボキシル変性シリコーン」と表す)
5.0重量部を用いてインキ逆流防止体を上記実施例1
と同様に調製した。
【0035】(比較例1)シリコーンオイルとしてジメ
チルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品名:K
F−96−1000、粘度1000cSt) 97.0
重量部、ゲル化剤として親水性シリカ(日本アエロジル
製、商品名:アエロジル200、表2中では「親水性シ
リカ」とあらわす) 3.0重量部を用いて上記実施
例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0036】(比較例2)シリコーンオイルとしてメチ
ルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−50−1000、粘度1000cSt) 9
5.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル130、表2中では
「親水性シリカ」とあらわす) 5.0重量部を用い
て上記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0037】(比較例3)シリコーンオイルとしてアル
キル変性シリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−412−1000、粘度500cSt) 9
3.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル200、表2中では
「親水性シリカ」とあらわす) 7.0重量部を用い
て上記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0038】(比較例4)シリコーンオイルとしてジメ
チルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品名:K
F−96−1000、粘度1000cSt) 87.3
重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本アエロジ
ル製、商品名:アエロジル200、表2中では「親水性
シリカ」とあらわす) 3.0重量部、フッ素変性シ
リコーン(信越シリコーン製、商品名:X−72−09
2 粘度250cSt) 10.0重量部を用いて上記
実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0039】(比較例5)シリコーンオイルとしてメチ
ルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−50−1000、粘度1000cSt) 8
5.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル130、表2中では
「親水性シリカ」とあらわす) 5.0重量部、アミ
ノ変性シリコーン(信越シリコーン製、商品名:KF−
8002 粘度1100cSt) 10.0重量部を用
いて上記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製し
た。
【0040】(比較例6)シリコーンオイルとしてアル
キル変性シリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−412−1000、粘度500cSt) 8
3.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル200、表2中では
「親水性シリカ」とあらわす) 7.0重量部、エポ
キシ変性シリコーン(信越シリコーン製、商品名:KF
−101 エポキシ当量350) 10.0重量部を用
いて上記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製し
た。
【0041】上記各実施例及び各比較例の逆流防止体の
配合については、表1及び表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】(ボールペンの製造方法)上記各逆流防止
体を使用したボールペンを製造する。具体的には、一端
側にペン先を取り付けた内径4.0mmの透明なポリプ
ロピレン製のインキタンクに、粘度が3000cStの
水性インキを充填後、上記各実施例又は各比較例のイン
キ逆流防止体を充填し中芯を得て、本体、キャップ、尾
栓を取り付けてから、インキ逆流防止体等に混入した空
気を除去するために遠心分離操作を行って製造する。な
お、本実施例で使用するインキ組成物の粘度は、E型粘
度計により、ローター:3゜コーン、回転数:0.5r
pm、温度:20℃の条件で測定した。
【0045】(逆流防止体の汚れ)上記製造方法によっ
て製造されたボールペンを外側から目視判定して、製造
後の逆流防止体にインキの混入による汚れの有無を観察
し、評価結果を表3中の「逆流防止体の汚れ」の欄に記
載した。
【0046】(筆記試験)上記製造方法によって得られ
た各ボールペンを用いて、筆記角度65゜、荷重100
g、筆記速度7cm/secの条件で、インキがなくなる
まで螺旋式筆記試験機(WRITING TESTER
SEIKI KOGYO LAB.)にかける。その
際のインキの流出性、逆流防止体の追従性、インキタン
ク内壁面の汚れについての評価を目視によって判定す
る。
【0047】(インキ流出性)上記方法で試験した場合
のインキの流出性についてインキの流出量が筆記中良好
であるかどうかについて目視により評価した。評価結果
は、表3中、「インキ流出性」の欄に記載した。
【0048】(追従性)試験終了後にインキの減少にイ
ンキ逆流防止体が追従しているかどうかについて目視に
より観察して以下のように評価した。評価結果は、表3
中、「追従性」の欄に記載した。 ○:インキに完全に追従して残留物がない。 △:インキ追従していない部分がありインキタンク内に
残留している。
【0049】(内壁面の汚れ)試験終了後のインキタン
クの内壁をボールペンの外側からインキ逆流防止体の付
着による汚れの有無を以下のように評価した。評価結果
は、表3中、「壁面汚れ」の欄に記載した。 ○:内壁面に逆流防止体の付着及びインキ残りがなく汚
れがない △:内壁面に逆流防止体の付着及びインキ残りがありや
や汚れている。
【0050】
【表3】
【0051】表3より、実施例で得られたインキ逆流防
止体を使用したボールペンは製造工程時にインキが混入
して汚れることがなかった。また、実施例で得られたイ
ンキ逆流防止体を使用したボールペンは追従性に優れて
おり、またインキ逆流防止体の付着によるインキタンク
内壁の汚れ及びインキ残りによる汚れも生じなかった。
さらに、インキ流出性については、全ての実施例で得ら
れたインキ逆流防止体を使用したボールペンにおいてカ
ルボキシル変性シリコーンを使用していない比較例のイ
ンキ逆流防止体を使用したボールペンと同等のレベルを
維持できた。
【0052】
【発明の効果】本発明のインキ逆流防止体組成物は、イ
ンキ減少時にインキへの追従性が良好であり、インキタ
ンク内壁にインキ逆流防止体が付着することがない。さ
らに、ボールペン製造時にインキがインキ逆流防止体に
混合することが効果的に防止できる。また、インキタン
ク内に付着したインキ汚れもインキ逆流防止体によって
除去することができるため、インキ残りによる汚れも生
じない。よって、透明又は半透明のインキタンクを使用
したボールペンに本発明のインキ逆流防止体を使用した
場合には、外観が損なわれることがなく、ボールペンと
して有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンオイルと、ゲル化剤と、カル
    ボキシル変性シリコーンを含有していることを特徴とす
    るボールペン用インキ逆流防止体組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のボールペン用インキ逆
    流防止体組成物をインキタンクに充填してなるボールペ
    ン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6887921B2 (en) 2000-06-12 2005-05-03 The Pilot Ink Co., Ltd. Ink follower composition for writing instruments, and process for its production
CN114149848A (zh) * 2021-11-18 2022-03-08 上海应用技术大学 一种稳定剂改性的中性笔尾塞油及其制备方法

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