JPH11165486A - ボールペン用インキ逆流防止体組成物 - Google Patents

ボールペン用インキ逆流防止体組成物

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JPH11165486A
JPH11165486A JP9352033A JP35203397A JPH11165486A JP H11165486 A JPH11165486 A JP H11165486A JP 9352033 A JP9352033 A JP 9352033A JP 35203397 A JP35203397 A JP 35203397A JP H11165486 A JPH11165486 A JP H11165486A
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JP
Japan
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ink
ink backflow
backflow preventing
modified silicone
preventing body
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Application number
JP9352033A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Murata
直之 村田
Kenichi Shibuya
健一 渋谷
Yasuyuki Yoshimura
保幸 吉村
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Sakura Color Products Corp
Original Assignee
Sakura Color Products Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキへの追従性が高く、ボールペン製造時
のインキ逆流防止体の汚れ及びインキ減少時のインキタ
ンク内の汚れを防止できるボールペン用逆流防止体組成
物を提供する。 【解決手段】 シリコーンオイルと、ゲル化剤と、ポリ
エーテル変性シリコーンを含有していることを特徴とす
るボールペン用インキ逆流防止体組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールペン用イン
キ逆流防止体組成物に関するもので、さらに詳しくは追
従性が良好でインキタンク内壁へ付着することを防止
し、筆記によるインキ減少に伴うタンク内壁のインキ残
りをなくすクリーニング性を有し、且つ製造時に生じる
インキによる逆流防止体の汚れも防止できるボールペン
用インキ逆流防止体組成物及びボールペン用インキ逆流
防止体組成物をインキタンクに充填してなるボールペン
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インキタンク内にインキを充填す
るボールペンにおいて、インキの逆流を防止するため
に、インキの上部、すなわちペン先と反対側の端部にイ
ンキ逆流防止体が充填されている。この、インキ逆流防
止体は、非使用時にペン先を上にして保管していた場合
等にインキがペン先と反対側に逆流して筆記時のインキ
の流出性が低下することを防止するもので、通常インキ
と相溶性のないゲル状体からなり、インキの減少時には
インキに追従してペン先側に移動してゆく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インキ逆流防
止体のインキへの追従性が充分ではない場合には、イン
キの減少に追従しきれずにインキ逆流防止体が元の位置
に残留して、インキ流出を阻害し、また追従性がよくて
もクリーニング性がない場合は筆記によるインキ減少に
伴うインキ残りでインキタンクが汚れるという問題があ
る。特に、インキタンクが透明又は半透明である場合に
は、この汚れが外観から判別されるため、ボールペンの
外観を損なうおそれがある。さらに、インキ逆流防止体
の追従性が充分でない場合にはインキ逆流防止体が内壁
に付着するためインキ逆流防止体に欠損部分が生じ、該
欠損部分からインキが逆流するおそれもある。
【0004】さらに、インキ逆流防止体は、インキとは
相溶性がないゲル状体であるものの、ボールペン製造時
に、遠心分離等の強い力を掛けて処理する際にインキが
インキ逆流防止体に混入して汚れることがあり、このよ
うな場合にも透明又は半透明のインキタンクを有するボ
ールペンの場合には外観を損なうおそれがあった。
【0005】本発明の目的は、インキへの追従性が良好
でインキタンク及びインキ逆流防止体の汚れを防止でき
るボールペン用インキ逆流防止体組成物及びボールペン
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの欠
点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ボールペン用イ
ンキ逆流防止体組成物において、シリコーンオイルと、
ゲル化剤を含むボールペン用インキ逆流防止体組成物
に、ポリエーテル変性シリコーンを用いると、インキへ
の追従性及びクリーニング性が高いボールペン用インキ
逆流防止体が得られることを見出だし本発明を完成させ
るに至った。すなわち、本発明のボールペン用インキ逆
流防止体組成物は、シリコーンオイルと、ゲル化剤と、
ポリエーテル変性シリコーンを含有していることを特徴
としている。
【0007】本発明のボールペン用インキ逆流防止体組
成物は、シリコーンオイルとゲル化剤にポリエーテル変
性シリコーンを含有しているため、ポリエーテル変性シ
リコーンが、インキ逆流防止体とインキタンク内壁の界
面に作用してインキタンク内壁にインキ逆流防止体が付
着しにくくなり、且つインキ逆流防止体の追従性が良好
になる。
【0008】従って、インキの減少に追従してインキ逆
流防止体がインキタンク内を移動する際にインキタンク
の内壁にインキ逆流防止体が付着せず且つインキタンク
内壁に残ったインキをインキ逆流防止体が除去すること
で、内壁が汚れることが防止できる。さらに、インキ減
少時にインキ逆流防止体に欠損部分が生じることがな
く、インキの逆流が確実に防止できる。また、インキと
の不混和性が高まり、ボールペン製造時にインキ逆流防
止体中にインキが混入してインキ逆流防止体が汚れるこ
とがない。
【0009】本発明には、上記ボールペン用インキ逆流
防止体組成物をインキタンクに充填してなるボールペン
も含まれる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のボールペン用インキ逆流
防止体組成物の特徴は、シリコーンオイルと、ゲル化剤
を含むボールペン用インキ逆流防止体組成物にポリエー
テル変性シリコーンを混合したことにある。そのため、
本発明のボールペン用インキ逆流防止体組成物は、イン
キへの追従性が高く、インキの減少につれて移動する場
合にもインキタンク内壁に付着せず且つインキ残りがあ
る場合にもこれを除去することができる。
【0011】(シリコーンオイル)本発明のインキ逆流
防止体にはシリコーンオイルが含まれる。このシリコー
ンオイルには、例えば、メチルシリコーンオイル、ジメ
チルシリコーンオイル、及びジメチルシリコーンの変性
体等があり、ジメチルシリコーンの変性体としては、メ
チルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコー
ンオイル等が含まれ、これらのものを単独又は2種類以
上混合して用いることができる。
【0012】シリコーンオイルの具体例としては、例え
ば、信越シリコーン社製、商品名:KF−96、同社
製、商品名:KF−50、同社製、商品名:KF−41
2、同社製、商品名:KF−410等が挙げられる。
【0013】シリコーンオイルの使用量は、インキ逆流
防止体全量に対して50.0〜99.8重量%、好まし
くは65.0〜98.5重量%程度の範囲から選択でき
る。
【0014】これらの、シリコーンオイルは、透明性、
潤滑性、耐熱性、耐酸化性等の特性を有し且つ一般的に
用いられる水性インキとも油性インキとも混和しにくい
ため、本発明のインキ逆流防止体に使用される。
【0015】(ゲル化剤)ゲル化剤は、上記シリコーン
オイルを必要な粘度に増粘させるために用いるものであ
り、インキ逆流防止体に通常用いられるものの中から適
宜選択して用いることができる。
【0016】本発明のインキ逆流防止体に適したゲル化
剤の例としては、例えば、微粒子シリカ、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸、トリベ
ンジリデンソルビトール、水添加ヒマシ油、アミノ酸誘
導体等があり、好ましくは微粒子シリカ、特に親水性シ
リカが好適に用いられる。
【0017】親水性シリカは、特に上記シリコーンオイ
ルのゲル化剤として使用した場合に充分な粘性を付与で
きると同時に、ゲル化した後に強い力を受けた場合にも
粘性構造が変化しにくく、さらには粘度が温度によって
変化することも少ないため、ボールペンの製造時、使用
時に亘って優れたインキ逆流防止効果を維持することが
できる。
【0018】親水性シリカの具体例としては、日本アエ
ロジル社製、商品名:アエロジル200、同社製、商品
名:アエロジル130等が挙げられる。
【0019】ゲル化剤の使用量は、インキ逆流防止体全
量に対して0.1〜10.0重量%、好ましくは0.5
〜5.0重量%程度の範囲から選択できる。ゲル化剤の
使用量がこの範囲より多いとインキへの追従性が低下す
るという欠点が生じるおそれがあり、またこの範囲より
少ないとインキ逆流防止体のゲル化が充分にできないお
それがある。
【0020】(ポリエーテル変性シリコーン)本発明の
インキ逆流防止体にはポリエーテル変性シリコーンが含
有されている。このポリエーテル変性シリコーンを使用
することにより、インキ逆流防止体とインキタンク内壁
との界面に作用してインキ逆流防止体がインキタンク内
壁に付着しにくくなり、インキの減少に追従する追従性
が良好になり、さらにはインキタンク内壁のインキ残り
を除去するクリーニング性を有する。
【0021】また、ポリエーテル変性シリコーンを使用
することでインキ逆流防止体とインキとの不混和性が高
まり、ボールペン製造時にインキとインキ逆流防止体が
混合してボールペンの外観が悪くなることなどが防止で
きる。
【0022】ポリエーテル変性シリコーンの具体例とし
ては、例えば、商品名:グラノール100、商品名:グ
ラノール115、商品名:グラノールB−1484、商
品名:グラノール200、商品名:グラノール400、
商品名:グラノール410、商品名:グラノール42
0、商品名:グラノール440、商品名:グラノール4
50(以上共栄社化学社製)等がある。
【0023】ポリエーテル変性シリコーンの数平均分子
量(以下、単に「分子量」と称する場合がある)は、特
に制限されるものではなく、例えば、100〜1000
00程度の範囲、好ましくは100〜30000程度の
範囲から選択できる。分子量がこの範囲より高すぎると
界面へ移行しにくく、クリーニング性が低下する場合が
ある。
【0024】ポリエーテル変性シリコーンの使用量は、
インキ逆流防止体全量に対して0.1〜40.0重量
%、好ましくは1.0〜30.0重量%程度の範囲から
選択できる。ポリエーテル変性シリコーンの使用量がこ
の範囲より多い場合にはインキ逆流防止体の耐衝撃性が
低下することがあり、またこの範囲より少ない場合に
は、インキタンク内壁へインキ逆流防止体が付着するこ
とがある。
【0025】本発明のボールペン用インキ逆流防止体組
成物は、前記各成分を攪拌して均一に分散させて得られ
る。
【0026】このようにして得られたインキ逆流防止体
は、インキタンクにインキとともに充填されてボールペ
ンとして製造される。本発明のインキ逆流防止体が使用
されるボールペンとしては、特に限定されないが、例え
ばポリプロピレンやポリエチレン等のプラスチック製の
透明又は半透明インキタンクを有するものが好適であ
る。
【0027】使用するインキは通常ボールペンに使用さ
れている水性又は油性のインキであれば、適宜選択して
使用することができる。
【0028】上記のように製造したボールペンは、イン
キ逆流防止体によって長期間ペン先を上向きにして放置
されていてもインキが逆流することなく筆記時のインキ
流出性がよい。また、ボールペン製造時にインキタンク
内に充填後、インキがインキ逆流防止体に混入してボー
ルペンの外観が損なわれることがない。
【0029】さらに、インキ逆流防止体のインキタンク
内壁への付着性が低いため、インキの減少に伴ってイン
キタンク内を移動する際にインキ逆流防止体がインキタ
ンク内壁に付着することがない。また、インキ逆流防止
体の移動によってインキタンク内壁のインキ汚れも除去
することができる。よって、透明又は半透明のインキタ
ンク内壁が汚れてボールペンの外観が損なわれることが
ない。
【0030】さらに、インキへの追従性が良好で確実に
インキの減少とともに移動するため、インキ逆流防止体
に欠損部分が生じることなく、インキの逆流が確実に防
止できる。
【0031】尚、本発明のインキ逆流防止体組成物は、
上記のようにシリコーンオイルと、ゲル化剤及びポリエ
ーテル変性シリコーンを含有してなるが、必要に応じて
他の添加剤、例えば高沸点の水溶性有機溶剤等を添加す
ることもできる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
より詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 (実施例1)シリコーンオイルとしてジメチルシリコー
ンオイル(信越シリコーン製、商品名:KF−96−1
000、粘度1000cSt) 80重量部、ゲル化剤
としての親水性シリカ(日本アエロジル製、商品名:ア
エロジル200、表1中では「親水性シリカ」と表
す) 5.0重量部、ポリエーテル変性シリコーン(共
栄社化学製、商品名:グラノール115、分子量110
00程度、表1中では「ポリエーテル変性シリコーン
」と表す) 15.0重量部を用いてインキ逆流防止
体を調製した。より具体的には、前記成分をデゾルバー
等の羽根を用いて1時間減圧下で攪拌して均一に分散し
てインキ逆流防止体を調製した。
【0033】(実施例2)シリコーンオイルとしてメチ
ルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−50−1000、粘度1000cSt) 8
7.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル130、表1中では
「親水性シリカ」と表す) 3.0重量部、ポリエー
テル変性シリコーン(共栄社化学製、商品名:グラノー
ル400、分子量17500程度、表1中では「ポリエ
ーテル変性シリコーン」と表す) 10.0重量部を
用いてインキ逆流防止体を上記実施例1と同様に調製し
た。
【0034】(実施例3)シリコーンオイルとしてアル
キル変性シリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−412−1000、粘度500cSt) 6
3.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル200、表1中では
「親水性シリカ」と表す) 7.0重量部、ポリエー
テル変性シリコーン(共栄社化学製、商品名:グラノー
ル400、分子量17500程度、表1中では「ポリエ
ーテル変性シリコーン」と表す) 30.0重量部を
用いてインキ逆流防止体を上記実施例1と同様に調製し
た。
【0035】(比較例1)シリコーンオイルとしてジメ
チルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品名:K
F−96−1000、粘度1000cSt) 93.0
重量部、ゲル化剤として親水性シリカ(日本アエロジル
製、商品名:アエロジル200、表2中では「親水性シ
リカ」と表す) 7.0重量部を用いて上記実施例1
と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0036】(比較例2)シリコーンオイルとしてメチ
ルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−50−1000、粘度1000cSt) 9
7.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル130、表2中では
「親水性シリカ」と表す) 3.0重量部を用いて上
記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0037】(比較例3)シリコーンオイルとしてアル
キル変性シリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−412−1000、粘度500cSt) 9
3.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル200、表2中では
「親水性シリカ」と表す) 7.0重量部を用いて上
記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0038】(比較例4)シリコーンオイルとしてジメ
チルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品名:K
F−96−1000、粘度1000cSt) 85.0
重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本アエロジ
ル製、商品名:アエロジル200、表2中では「親水性
シリカ」とあらわす) 5.0重量部、フッ素変性シ
リコーン(信越シリコーン製、商品名:X−72−09
2 粘度250cSt) 10.0重量部を用いて上記
実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0039】(比較例5)シリコーンオイルとしてメチ
ルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−50−1000、粘度1000cSt) 8
5.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル130、表2中では
「親水性シリカ」と表す) 5.0重量部、アミノ変
性シリコーン(信越シリコーン製、商品名:KF−80
02 粘度1100cSt) 10.0重量部を用いて
上記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0040】(比較例6)シリコーンオイルとしてアル
キル変性シリコーンオイル(信越シリコーン製、商品
名:KF−412−1000、粘度500cSt) 8
3.0重量部、ゲル化剤としての親水性シリカ(日本ア
エロジル製、商品名:アエロジル200、表2中では
「親水性シリカ」と表す) 7.0重量部、エポキシ
変性シリコーン(信越シリコーン製、商品名:KF−1
01 エポキシ当量350) 10.0重量部を用いて
上記実施例1と同様にインキ逆流防止体を調製した。
【0041】上記各実施例及び各比較例の逆流防止体の
配合については、表1及び表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】(ボールペンの製造方法)上記各実施例及
び比較例のインキ逆流防止体を使用したボールペンを製
造する。具体的には、一端側にペン先を取り付けた内径
4.0mmの透明なポリプロピレン製のインキタンク
に、20℃における粘度が3000cStの水性インキ
を充填後、上記各実施例又は各比較例のインキ逆流防止
体を充填し中芯を得て、本体、キャップ、尾栓を取り付
けてから、インキ逆流防止体に混入した空気を除去する
ために遠心分離操作を行って製造する。なお、本実施例
で使用するインキ組成物の粘度は、E型粘度計により、
ローター:3゜コーン、回転数:0.5rpm、温度:
20℃の条件で測定した。
【0045】(逆流防止体の汚れ)上記製造方法によっ
て製造されたボールペンの外観を目視判定して、製造後
の逆流防止体にインキの混入による汚れの有無を観察
し、評価結果を表3中の「逆流防止体の汚れ」の欄に記
載した。
【0046】(筆記試験)上記製造方法によって得られ
た各ボールペンを用いて、筆記角度65゜、荷重100
g、筆記速度7cm/secの条件で、インキがなくなる
まで螺旋式筆記試験機(WRITING TESTER
SEIKI KOGYO LAB・)にかける。その
際のインキの流出性、逆流防止体の追従性、インキタン
ク内壁面の汚れを目視判定する。
【0047】(インキ流出性)上記方法で試験した場合
のインキの流出性についてインキの流出量が筆記中良好
であるかどうかについて目視により評価した。評価結果
は、表3中「インキ流出性」の欄に記載した。
【0048】(追従性)試験終了後にインキの減少に逆
流防止体が追従しているかどうかについて以下のように
評価した。評価結果は、表3中「追従性」の欄に記載し
た。 ○:インキに完全に追従している。 △:インキに追従していない部分がありインキタンク内
に残留している。
【0049】(内壁面の汚れ)試験終了後のインキタン
クの内壁をボールペンの外側からインキ逆流防止体の付
着による汚れの有無を確認し、以下のように評価した。
評価結果は、表3中、「壁面汚れ」の欄に記載した。 ○:内壁面に逆流防止体の付着及びインキ残りがなく汚
れがない △:内壁面に逆流防止体の付着及びインキ残りがあり、
やや汚れている。
【0050】
【表3】
【0051】表3より、実施例で得られたインキ逆流防
止体を使用したボールペンは製造工程時にインキが混入
して汚れることがなかった。また、実施例で得られたイ
ンキ逆流防止体を使用したボールペンは追従性に優れて
おり、またインキ逆流防止体の付着によるインキタンク
内壁の汚れ及びインキ残りによる汚れも生じなかった。
さらに、インキ流出性については、全ての実施例で得ら
れたインキ逆流防止体を使用したボールペンにおいてポ
リエーテル変性シリコーンを使用していない比較例のイ
ンキ逆流防止体を使用したボールペンと同等のレベルを
維持できた。
【0052】
【発明の効果】本発明のインキ逆流防止体組成物は、イ
ンキの流出性を良好にするとともに、インキ減少時にイ
ンキへの追従性が良好であり、インキタンク内壁にイン
キ逆流防止体が付着することがない。また、インキタン
ク内に付着したインキ汚れもインキ逆流防止体によって
除去することができるため、インキ残りによるインキタ
ンクの汚れも生じない。さらに、ボールペン製造時にイ
ンキがインキ逆流防止体に混合することが効果的に防止
できる。よって、透明又は半透明のインキタンクを使用
したボールペンにおいて外観が損なわれることがなく、
ボールペンとして有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンオイルと、ゲル化剤と、ポリ
    エーテル変性シリコーンを含有していることを特徴とす
    るボールペン用インキ逆流防止体組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のボールペン用インキ逆
    流防止体組成物をインキタンクに充填してなるボールペ
    ン。
JP9352033A 1997-12-04 1997-12-04 ボールペン用インキ逆流防止体組成物 Pending JPH11165486A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6887921B2 (en) 2000-06-12 2005-05-03 The Pilot Ink Co., Ltd. Ink follower composition for writing instruments, and process for its production

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6887921B2 (en) 2000-06-12 2005-05-03 The Pilot Ink Co., Ltd. Ink follower composition for writing instruments, and process for its production

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